2001.11.20

Love Sounds On Jet Streem
大貫妙子・小倉博和 〜パリ、そしてリヨン〜
Part. 1


大貫: 大貫妙子
小倉: 小倉博和
森田: 森田真奈美

(敬称略)


大貫:パリにいればその、それをこう拠点に、
   例えばスペインにレコーディング行ったりだとかも含めて。
   やっぱヨーロッパは、足が、なんていうかあのー近いっていうか。
小倉:うん
大貫:ま、ロンドンでもいいんだけど。便利ですよね。
   やっぱりフランスには、例えばオーケストラひとつとっても、全然違うし。
   特に弦とかはそうなんですけど、ストリングスの、あのー、オーケストラはもう
   ぜーんぶ違うのよね!
   ニューヨークにはニューヨークの音があるし、ロンドンにはロンドンの音があるし。
   パリにはやっぱ、パリの音があるんですよ。
   音って、まあ、弾く人がフランス人であるっていう事もあるんだけど、これはねー、
   そこに行かないと絶対録れないんですよね。

Tel me where you‘re going/Sije

大貫:それでね、あたしの録音したとこは「スタジオ・ダブ」っていうところで。
   そこはね、むかーし「カイエ」っていうアルバム作った時にも一回レコーディング
   しているんですけど。
   あのね、「男と女」とかをレコーディングしたとこなの。むかーしからあるスタジオ
   なんですけど、あのー、ものすごいのよ、もう、リバーブが!スタジオだけで。
小倉:あー、うんうん。
大貫:だから何にも使わなくても。
小倉:あ、エフェクターみたいなものを、ね。
大貫:そう。それだけで、あの、スタジオの音だけでこう、ばぁ〜って、こう、響くようになってて。
小倉:うん
大貫:すごくいいんですよ。
小倉:やっぱり昔からあのー、教会があって、そういうとこで、こう・・・。
大貫:そうなのよね、うん。
小倉:響くっていう事に関しては、ね。
大貫:そう。なのでね、あたしたちレコーディングの時に「リバーブ」っていうの使うでしょ?
   歌とかに。その時にあの、鉄板の・・・。いろんなリバーブの種類があるんですけど、
   鉄板のリバーブをよく使うんですよ。すごくナチュラルだから。
   で、どこにでもあるんですよ、世界中のきちんとしたスタジオには。
   でも、パリには鉄板のリバーブがないのよ。
小倉:あ、必要ないんだよね(笑)、なるほどね。
大貫:パリ中探してもないって言われて。
   要するにもう、そういうものを使わなくても音楽自体が、録る時に、教会とかで・・・
小倉:そのスタジオ自体が・・・
大貫:そう、鳴るようになってて。
小倉:うん、一番気持ちいい、ね、残響できるような部屋になってるっていうか。
   いろんなリバーブの種類ありますもんね。なんかスタジオの地下にこう、
   コンクリートの部屋作って、そこに一回音を送るとか。
大貫:そうそう。
小倉:それはまあ、ロサンジェルスのスタジオなんですけど。
   あのね、やっぱり、スプリングの方式とか、
   デジタルのリバーブをシミュレーションしてできたものとか、
   いっぱいあるんですけど。
   実際、でも、そのー、部屋が鳴ってるって、そこで鳴ってるとこで演奏する感じっていうのは、
   演奏者の気持ちとかもやっぱり・・・
大貫:気持ちいいよねー、絶対そう思うんですけど。
小倉:違いますよね、気持ちがね。

Because/The BEATLES

森田:サンジェルマン・デ・プレ教会とカフェ・ドゥ・マゴ。
   メトロのサンジェルマン・デ・プレ駅を地上に上がったところ。
   緑に囲まれた一角に小さな教会がある。
   サンジェルマン・デ・プレ教会だ。鐘楼は、パリで一番古いロマネスク様式。
   近くには、カフェ・デ・フロールなど、有名な喫茶店が何軒も並んでいる。
   19世紀にオープンしたカフェ・ドゥ・マゴはその中でも特に有名。
   サンジェルマン・デ・プレ教会から南へ歩くと、サン・シュルビス教会。
   メトロの一駅分の距離なので散策に丁度いい。

大貫:まずあのー、道に犬の糞がすごいのをちょっとやめてもらいたいっていうのがあるし・・・。
小倉:あー、なんかそれは聞いた事ありますよ。あの、ちゃんと袋持って歩かないんですね。
大貫:だーれも。
小倉:それはあれですよね、あの、野良犬が多いっていう事じゃなく・・・
大貫:違う違う。
小倉:ね。飼い犬を散歩させてる時にちゃんとしてないということですね。
大貫:うん。はなから拾う気はないんだから。それでほら、だけど観光客が多いじゃない?
   例えばシャンゼリゼの通りだとか。
   それでー、犬の糞を拾うバキューム・カーっていうのが走ってんのよ(笑)。
小倉:(笑)
大貫:あのね、グリーンなの。そいでね・・・。
小倉:でかい掃除機みたいなの?
大貫:うん!でかい掃除機がバァ〜ッと天井から出てて、そいで「ずずずーっ」てこう、
   歩道の上をね。
小倉:それ、なんかムードないですよねー。
大貫:そう!そんな事するんなら、と思うんだけど、そういう国民性なんですよね。
   あとねー、あのー、やっぱりねー、食事の時間が遅いんですよ。
   始まるのがもう9時以降、10時ぐらい。
小倉:ええっ!夕食?
大貫:うん。
小倉:え、9時から10時?
大貫:あたし達みたいに6時とか7時とかに食べちゃうと、まだ店が開いてないっていうのも
   あるんだけど。でもガラガラでいいんだけどねー。誰もまだ食べてないっていう。
小倉:へぇ〜。
大貫:それで、その9時とか10時ぐらいから始めると、まあ11時ぐらいまで
   食べてるじゃないですか。そうすると、もたれちゃって、寝るときに。
   そいでね、ま、みんなに合わせてね、向こうの時間に合わせて。
   だけど次の日の仕事があるからまあ1時ぐらいには寝たいじゃないですか。
小倉:うんうん
大貫:そうするとさ、毎日寝てると胃の上に熊が、体の上に熊がのっかってる夢を見るのよ!(笑)
小倉:はっはっは、おかしいそれ!(笑)
大貫:ああ苦しい、重〜い!とか言って、大体夜中に目が覚めるのよね。(笑)

テディベア/大貫妙子








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