信用倍率とは(しんようばいりつとは)

信用倍率の意味

　信用倍率とは、信用取引における買い方と売り方との、取組状況を表す指標で、買い残が売り残の何倍あるかを数値で表したものです。

信用倍率の計算式

　信用倍率は以下の計算式で算出されます。

信用倍率　＝　信用買い残　÷　信用売り残

信用倍率の考え方

　信用倍率が１より大きい場合は、信用買い残が信用売り残より多い状態です。
　信用買い残は、信用期日までに売り返済されるので、買い残が多いということは、将来の売り圧力となります。
　信用倍率が１より小さい場合は、信用売り残が信用買い残より多い状態です。
　信用売り残は、信用期日までに買い返済されるので、売り残が多いということは、将来の買い圧力となります。

信用倍率と貸借倍率との違い

信用倍率と似た用語で貸借倍率(たいしゃくばいりつ)があります。両者の違いは以下の通りです。

信用倍率

　信用倍率の算出の基になるデータは、信用買い残、信用売り残です。
　信用買い残、信用売り残は３市場残と同様に、証券会社内の食い合い（売り注文と買い注文との相殺分）や自己融資分を含んでいます。
　従って信用倍率は、信用取引の実態を表していると言えます。

貸借倍率

　貸借倍率の算出の基になるデータは、融資残高、貸株残高です。
　融資残高、貸株残高は日証金残高と同様に、証券会社内の食い合い（売り注文と買い注文との相殺分）や自己融資分を含んでいません。
　従って貸借倍率は、必ずしも信用取引全体の実態を表してはいません。
　また、貸借倍率は日々公表されるので、速報性があることがポイントです。