文鳥の副食(野菜と塩土)について


野菜の栄養比較

 文鳥はいろいろな野菜を食べますが、そこからおもにビタミンAの補給を必要としています。

 そこで野菜のビタミンA含有量を比較します(数字は100g中の指数)。

βカロチン
(ビタミンA効力)
キャベツ レタス サラダ菜 チンゲン 小松菜 豆苗 ニンジン
10 70 780 830 1800 2600 4100

四訂食品成分表(豆苗は五訂「新規食品編」)より

 キャベツやレタスといった淡いものでは栄養的な意味は薄いわけです(繊維質が消化の助けになるということはあるかもしれません)。つまり緑黄色野菜が必要ということになるでしょう。

トウミョウ脅威の再生力!
夏場は根ぐされしやすい 根が二つに分割されていないもの推奨
食後包丁で切った図   ちょうど一週間後の図

与え方の実際と備考

 「毎日与えると体が冷えて文鳥の健康に良くない」などと考えるのは迷信でしょう。また一度にたくさん与えると下痢になるとする飼育書がありますが、緑黄色野菜の場合は勘違いでしょう。可能なら、毎日与えても問題ないと思います(ただ我が家の場合、毎日与えると、あきるのか、段々食べなくなります)

 我が家では伝統的な小松菜をメインにしています。15羽いますが、一羽一日2枚として、普通一束で2日分がまかなえます。基本的には、朝いれて夜捨てます。1日、2日そのようにして、3日目は無し、といったことを繰り返します(当然、小松菜の代わりにチンゲンサイを使ったり、室内に放した時に自由に豆苗をついばめるようにし、小松菜は省く事など多々有り)。

※ 飼ってる数が少い場合は、一束の小松菜を使い切るのに時間がかかるでしょうが、少し湿らせて買い物ビニール袋に入れてよく結び、冷蔵庫の野菜室に入れておけば3・4日はしおれません。
 また、むしろメインを豆苗のようなものにして、小松菜は稀に与えれば良いものと思います。

 また、我が家の文鳥はあまり食べませんでしたが、サラダ菜も文鳥向きの野菜です。人間のおかずのつけあわせにもなるので、少数飼いの場合使い勝手が良いと思います。ただ、菜差しには入れ難いので、一枚を、鳥カゴに洗濯バサミで止めたりして与えると良いようです。
 また、
ハコベ等の野草も優れていると思いますが、汚染等の問題もあるので、無理をしてまで与える必要はないと思います。

※ 昔はアクが強く小鳥には有害と敬遠されていたほうれん草も、最近はサラダ用のものなら問題がないといわれています。

塩土の意味

 塩土は、赤土などの鉱物にカキがら(貝殻)と塩を混ぜたものです。

 歯のない鳥類は内臓に砂を蓄えて消化の助けとするので、その砂の役割を果たす飼料として、もともとは鳩用に考えられたもののようです。
 しかし、その面(砂ずり)では文鳥の場合必須といえるほどのものではないと思われ、
主に塩分(ナトリウム)の供給源と考えた方が良さそうです。
 また鉱物に含まれる鉄分などの無機塩類(いわゆるミネラル)を微量に摂取することが、文鳥の健康にも好影響を与えるとも考えられます。

与え方の実際

 とりあえず市販の塩土はこぶし大のかたまりなので、トンカチなどで粒状に残る程度に砕きます。
※インコのクチバシ研ぎのためにわざわざ固めていると考えられますが、実際はまったく有害無益と思います。

 念のため皿の上に移し、電子レンジで1、2分加熱殺菌します。
 タッパのような密閉容器に保管し、小型のエサ入れに少量ずつ入れて与えます。

 ただし、必須のものとは言えず、第一それほど食べるものでもないので、我が家では一日に1時間程自由に室内で遊ぶ時に、自由に食べられるようにテーブルに置くだけで、カゴの中に入れていません。

 一般的にも週に一度程度カゴの中に入れれば良いとされています。


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