当期利益とは(とうきりえきとは)

当期利益の意味

　当期利益とは、当該決算期に会社に残った、最終的な利益のことです。当期純利益とも呼ばれます。
　当期利益は、税引前当期利益から、法人税や住民税、及び、事業税を支払った後に残るものです。株主総会に諮り(はかり)、当期利益に基づいて株主への配当金や次期への繰越金額が決められます。

当期利益の計算式

　当期利益は以下の式で算出されます。
当期利益＝税引前当期利益－法人税、住民税及び事業税

　新聞記事を読んでいると、企業の決算に関して、増益とか減益といった記事をよく見かけます。その中で「増益なのに減益」とか「減益なのに増益」という記事があって一見分かりにくいことがあります。

増益なのに減益とは

　増益なのに減益というのは、例えば、本業が好調で営業利益は増益だが、保有していた株式が値下がりして、売却した際に特別損失が出て、当期利益は減益、といったケースがあります。
　当期利益だけを見ているとネガティブな感じですが、営業利益を見て本業が好調なら、将来的に投資対象として適している可能性があります。

減益なのに増益とは

　減益なのに増益というのは、例えば、本業が不調で営業利益は減益だが、保有していた土地や建物などの不動産の価値が値上がりして、売却した際に特別利益が出て、当期利益は増益、といったケースがあります。
　当期利益だけを見ているとポジティブな感じですが、営業利益を見て本業が不調なら、投資対象としては適さない可能性があります。

　このように当期利益だけを見て、黒字なら経営が順調とは一概には言えないので、注意が必要です。