2002年6月6日
実家の近所の池を散歩
平らな小石を拾い
低い姿勢で水面に投げた。
シャッ シャッ シャッ シャッ
小石は小さなカーブを描き
向こう岸に届かずに
4回水を切って池に沈んだ。
波紋の広がる
池に映った自分の顔は
知らない間に
ずいぶん歳を取っていた
2002年6月5日
起床25%
決断30%
通勤ラッシュ42%
会社に着いて
余力3%
2002年6月4日
散る花あれば
咲く花あり
散る花の
艶やかなりし時を
忘るるべからず
2002年6月3日
明るいうちに帰りたい
ベランダの花達が
今日はどのくらい
蕾を開いたのか
眩しい目をして
見上げたいから
2002年5月31日
山へ
地平線よりも
ちょっとだけ
でっぱった
地面へ
・・・
2002年5月29日
「あの星までの距離は
3億光年。
だから私達が
見ているあの星の光は
3億年も前のものなのよ。」
3億年も前の話より
今夜の夕飯
早く作ってよ〜
2002年5月28日
駅のホームの喫煙所で
どこかのおっさんが
独り言をいう
「あ〜あ、丹沢が良く見える。
会社休もうかな・・」
似たようなやつが
いるもんだ
2002年5月26日
子供じゃあるまいし
山に行くというだけで
なんでこんなに
眠れないんだ
ああ
もう
新聞屋さんが来てしまう
徹夜で行くほど
元気はないよ
ああ
行けないとわかったら
急に
眠たくなってきた
・・・
なんだかなあ
・
・
・
2002年5月25日
バスの中で
男の子が母親にせがむ。
「ねえ、ママ、しりとりしようよ」
「いいわよ。じゃあ、ママからね。きつね!」
え〜と
え〜と
え〜と
・・・
らいおん
!!
不覚にも
吹き出してしまった
2002年5月24日
駅の階段で
不意に走り出したら
周りにいた人達が
一斉に走り出して
止まるに
止まれなくなった
2002年5月22日
近所のコンビニの
リーゼントのあんちゃんは
客が店に入ってくると
元気な声で
「サッセー!!」といい
客が店から出ると
元気な声で
「シタ〜!!」という。
何だかよくわからないが
爽やかである
2002年5月21日
異様なほど
寝相が悪いらしいのだが
目が覚めると
一回りして
元の位置にいるので
自分では
気がつかない
2002年5月20日
あっ
見えた
青空だ
2002年5月17日
五月雨の「音」は
聴き飽きた
そろそろ
五月の空の
「色」が見たい
2002年5月15日
駅のエスカレータが
突然止まった。
僕の前にいた
サラリーマンが
顔をしかめながら
腕時計を見て
言った。
「参ったなあ。急いでいるのに」
おいおい
歩けばいいんだよ
2002年5月14日
自販機で
珍しいタバコを
見つけた
パッケージに髑髏
その名も
DEATH
はたして
吸ってよいものか

5月13日
歩いていたら
突然の夕立
前を歩いていた
女子高生が
「どわ〜〜〜っ!」
と叫んで
パンツ丸見えで
ダッシュしていった
2002年5月11日
仕事の帰り
寄り道して
古い電車に揺られ
今は亡き
祖父の家があった
小さな駅に行ってみる。
がらがらの
電車の中
カーブで揺れて
ちらりと見えた隣の車両に
幼き日の自分を見たのは
幻か
2002年5月8日
水溜りに映った
久しぶりの青空は
もうすっかり
夏の色をしていた
2002年5月7日
月曜日になるたびに
金曜日の夜を
指折り数えて待つ自分が
何か人生を
無駄に過ごしているようで
この上なく
悲しくなる
2002年5月4日
旅先での
思わぬ出会いは
あとになって
嬉しさが
こみ上げる
2002年5月1日
日本一
でっかい富士山も
空から見れば
地球の小さな
ニキビ跡
2002年4月30日
生まれて初めて
シェービング・クリームを
使ってみた。
鏡に映っている
髭を剃る前の
自分の顔を見て
朝から
ビールを
飲んじゃった
2002年4月29日
サイコロを上から見る
赤い丸がひとつ
でも斜めから見れば
4や3が見えて
そして
裏には
6が隠れている
そういうこと
2002年4月26日
そういえば
最近
風呂屋のエントツを
見なくなったなあ
商店街のパン屋の店先で
コーヒー牛乳を飲みながら
そんなことを
ふと
思う
2002年4月23日
デカルトを愛する友が言う。
当たり前のように
人に金を借りる人間がいるだろう
人の金だと思うからさ
そういう人間は
借りた金をなかなか返そうとしないだろう
自分の金だと思うからさ
ところで潤平
ちょっと
金を貸してくれないか
2002年4月21日
季節の足音が早すぎる
そんなに急いだら
せっかく仲良しな
春夏秋冬の
誰かが
いなくなっちゃうよ
2002年 4月20日
ベランダに出て花を見る。
土が乾いているのに気がついて
たっぷりと
水をやる。
部屋に戻ってタバコを吸う。
3口吸って
灰皿でたばこをもみ消し
また
ベランダに出て花を見る。
そんなに早く
成長するわけないんだけどね
2002年4月19日
「人間の手の平からはね
本当にオーラのようなものが
出ているんだって。
だから
頭が痛かったり
お腹が痛かったりすると
自然と手の平を
悪いところに当てるのよ」
ふ〜ん
なるほどねと頷きながら
僕は
無意識のうちに
手の平を
自分の口に当てていた
2002年4月18日
80歳過ぎても
不良老人と呼ばれるような
生き方を
したい
2002年4月16日
デパートのペットセンターで
ケースの中を
右に左に
忙しく動く
金魚を眺めているうちに
蛍の光が
流れ始めてしまった。
有意義な時間だったのか
無駄な時間だったのか
微妙なところ
2002年4月12日
窓を開け
雨上がりの
風に吹かれながら
お香を焚いて
コップ一杯だけの
ひれ酒を
ゆっくりと
いただく
とても
透明な
夜
2002年4月9日
月の見えない夜
雨戸を開けて
高橋竹山などを
聴く
2002年4月8日
宙に消える
たばこの煙が
蒼く
感じられた時
何故か
心は
清んでいる
2002年4月6日
信号待ちの車の中
前に停まった
車のウインカーが
一定のリズムを刻む
カチ カチ カチ
それに合わせて
人差し指で
ハンドルを叩いてみる
トン トン トン
ゆったりとした
時間
カチ カチ カチ
トン トン トン
もう少し
赤でもいいな
2002年4月3日
スイッチ
オン
!


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