STG(PCエンジン)


家庭用・STGの明日を託されたPCエンジン

家庭用ゲーム機の開祖、ファミコンが隆盛を誇りほぼ敵無しの時に、突然黒船が如く来襲し、強烈なインパクトと次世代機への夢を与えてくれた、パソコン界の雄、NECからの刺客PCエンジン。一画面最大512色表示可能で、当時としてはメチャ高性能なCPU、家庭用ゲームに革命を起こしました。

他にも、大容量のCD−ROM2をいち早く導入し、永遠の夢だった『生音』『ビジュアルシーン』を導入し、CD−ROM時代の先駆けとなりました。そして何より…本当に名作STGが多く、STGと言うジャンルが衰退を見せる中、名作STGを産み続けてくれました。
R−TYPE初登場のインパクトは、未だに忘れません… 家庭用STG界においては最も貢献したハードだと考えています。


R−TYPE

STG界に革命を起こした名作STGのアーケードからの移植。ハード立ち上げ第一弾ソフトだけあって、いきなり凄まじい完成度(笑)『撃って撃って撃ちまくり』の時代に『波動砲の溜め打ち』『着脱式オプション「フォース」による戦略の発生』『病的なまでの緻密なグラフィック』でSTGファンの心をがっちりキャッチ(笑)しました。ただ、当時のHu−CARDの容量の限界(?!)は2Mだったため、元々一本のゲームを1〜4面を収録した『R−TYPET』と5〜8面を収録の『R−TYPEU』と分けて発売しました。そのせいか、こちらは難易度も手頃で、初心者から上級者まで楽しめる名作になっています。あと、このゲームが印象に残っているのは同時期のソフトが、妙に顔が綺麗なわりに、攻撃方法が、「短い足によるキック」と、恐竜をも一撃で衝天させるオナラ『カトちゃんケンちゃん』と必殺技が『どデカパンチ』で、何故か体力回復が天空から降ってくる烏龍茶の『功夫』等の「奇ゲーの資格十分」なゲームに囲まれていた事が原因の一つであるかもしれません(笑)


R−TYPEU

前作に入りきらなかったR−TYPEの(5〜8面)分を収録してあります。最初から5面なので、いきなり激烈な難易度(笑)前作の終了時にパスワードが出るので、それを最初に入力すればパワーアップを引き継げる…と言う解決策を取っています。R−TYPEUを先に買ってしまった場合は…御愁傷様としか言えません(笑)難易度的に復活も少し辛いです。移植度は前作同様OKです。この頃のハドソンは本当に良い仕事してますね。


オーダイン

初期にナムコが出した横スクロールSTGのアーケードからの移植。2人同時プレイ可で、ファンタジーゾーンに雰囲気は近く(パワーアップはお店で買えるシステム含め)難易度もまあまあ、流石はナムコ♪と言う出来でした。(この当時のナムコブランドはSTGファンの憧れでした)
このゲーム、博士と助手の2人で、さらわれた博士の恋人『加奈ちゃん』(漢字間違っているかも)を助けに行くと言うストーリーでしたが、その加奈ちゃんを自機にして悪党をしばきに行く『加奈ちゃんモード』と言う裏技もあり、結構好きでした。また、1Pキャラが博士なのはともかく、2Pキャラが博士の助手で、名前がサンデー・珍(中国人)と言うのが、当時最大の謎でした(笑)


サイドアーム

カプコンの同名STGの移植です。当時『移植のキング』と言われ尊敬されていたNECアベニュー(今は見る影も無い…(涙))が鬼のような技術で移植しています。縦横両スクロールで数種類の武器を状況に応じて使い分け、左右に向きを変え攻撃する…難易度はやや高めでしたが自機が格好良いロボットだった事もあり、かなり熱中していた記憶があります(笑)β機と合体する事でより強くカッコ良くなりました。
Huカード版とCD−ROM2で出た『サイドアーム・スペシャル』がありますがオリジナルのB・C版が同梱されている『〜スペシャル』の方がオススメです。でもスタンダード版の方が緻密に作られている気がします。(BC版も面白いです、念のため)


アトミックロボキッド

今は亡き(涙)UPLの出した数少ない家庭用STGです。自機は筑波万博に出ていそーな丸っこいロボットです。武器変更可能で、飛んだり地上に降りたり、戦略も豊富でしたが、自機が大きいので攻撃をよけるのが辛く、難易度はかなり高いと思います(ライフ制採っていましたけど)。でも物凄い魅力を持っていたゲームだとは思います、個人的にはですが(笑)自機や敵のSF的なデザイン、出口を目指して迷路のようなステージを駆け回る楽しさ、自機とほぼ同性能のロボットとのタイマン対決、画面の半分位の大きさの巨大ボスとの死闘…。惜しむらくは音楽がショボくて煮詰まっている時聞くと眠くなります(笑)これは音源のせいかもしれませんが…(MD版はどうなっていたのでしょうか?!)
でもストーリー設定が『核戦争で人類は滅亡、地下に隠れていた僅かな人類も染色体が破壊され子孫が残せなくなっている』『その僅かな人類を冷凍保存し、DNA正常化プログラムを開発したトミタ博士、しかしシェルターに向かうロボキッドが動き出す前に博士は死亡』『目的も解からないまま戦いに、地上のシェルターに向かうロボキッド…』…とやや無常感ただよう設定でしたので、あの単調な音楽は「世界観を守る」と言う目的は達していて、良かったと考えています。でも全25ステージは辛かったナ(笑)…ちなみに、僕が初めて買ったPCエンジンソフトでしたが、クリアに3年かかりました(笑)


イメージファイト

アイレムが業務用で出したSTGの移植です。難易度はかなり高めで、初心者は逃げ出すレベルです。しかし、やり込むと分かるのですが、敵に囲まれてもどこかに脱出口が用意されている、その秀逸なバランスに感動します。でもソレに気付く前に多くの人が投げ出してしまいますが(笑)『アトミックロボキッド』で培った根性が無かったら、自分も投げ出していたかも知れません。
設定が、「異星人に占拠されたムーンベース(のマザーコンピューター)を攻撃するのだが、パイロット不足から、訓練を終えた者をどんどん送りこまなければならない!!」…と言う展開のため、前半5ステージが訓練、後半3ステージが本番と言う展開になっています。でも実は訓練の撃墜率が平均90%無いと難易度がゲロ高な補習ステージに送られます。全面90%ではなくても、5ステージ合計で450%あればOKですので、前半に100%を出しておけば、後半楽ができます(…と言うか後半の難易度高いので、前半稼いでおかないと苦しい)。ステージクリア後自分の平均スコアを見て「やべェ!!このままじゃ補習だ!!」と受験生の様な悲鳴を上げられる(笑)稀有なSTGでした。でもおかげで、良い意味での緊張感が漂っていましたね。
戦略性も高く、16方向に攻撃できるレッドポッドと正面固定のブル―ポッドを使い分け、死角の敵は『ポッドシュート』(ポッドを飛ばす攻撃)で攻撃して九死に一生を得たり…面白かったです。ちなみに訓練終了して本番ステージに突入すると、曲がアップテンポな勇ましい曲になり『いよいよ実戦だ!!』と思わせてくれました。当然難易度は高いです(笑)PCエンジンオリジナルで2が作られましたが、Playしていません。欲しかったんですが…誰か持っていませんか?!


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