三日目
○ 漓江下り
今回の観光のハイライトである桂林山水風景漓江下りに出発します。
ホテルから乗船地の竹江までの道中、バスからノコギリ型の山並みにが見えてきました。
この山を縫う様に下る漓江の川筋約60kmを船で4時間かけて下るのです。
船から見る風景は山水画に出てくる風景そのものでそれが延々4時間近く続くのです。
乗船場の竹江に到着しました。
中に入ったとたんにお土産屋のおばちゃんが「しぇんえん」攻撃を仕掛けてきましたが、は終点の陽朔でみやげ物は買うつもりなのでここはぐっと我慢します。
ビールを飲みながらのんびりと景色を見て、昼にはまたしても中華料理を食べながら川を下るのです。
確かに絶景ではあるのですが4時間も、となると景色にあまり興味が無い人は飽きてしまったようでした。
自分は興味があるので、最初から最後まで食事の時間以外はデッキに出て景色を眺めていました。
我々の船には日本人観光客の他、中国人、韓国人、アメリカ人?(白人で英語喋ってた)が乗り込み国際色豊かな顔ぶれでした。
デッキにはそれらの人があふれかえっていたのですが、アメリカ人のおばちゃん達は身長も横幅もビッグな為、邪魔になって景色が見られなくなってしまうので良い場所をキープするのが大変だったんですよ。
船内のトイレに入ってみると便器には金隠し無し、しかも川にそのまま垂れ流している様子です。
やばい化学物質を流されるのもなんですが、先ほど食べた料理の食器を船尾から川の水で洗っているのを見てしまったので・・・・・。
これも中国の醍醐味です!
ガイドお勧めのスポットで集合写真
時折、地元の漁師たちの船を見かけるのですが、船というよりもいかだのような丸太を4本程度まとめた物に、裕福な人は?汎用エンジンに無理やりスクリューを付けたような船外機で行き来しています。
赤いカバーの汎用エンジンで、なぜか全部同じメーカーの物のようです。
なにかこだわりがあるのか、それともどこかのメーカーが安売りセールでもしたのかもしれないですね。
途中、コースによっては冠岩という場所で一時下船し、浸食によりえぐられて出来た洞窟を見学する場所があるのですが、我々の船はその前を通り過ぎます。
漓江下りの到着地、少数民族の物売りで有名な陽朔まで下ってきました。
本を売っている男はスリだと船内でガイドから聞いていましたが、船を下りると早速本を片手に「しぇんえん、しぇんえん」(千円)と言って近寄ってきました。
バッグを体の前にガッチリ抱え込み、無視しながら歩いていると、今度は鵜を連れた鵜匠が立っています。
この鵜匠もぼったくり商売らしいのです。
いかにも桂林らしい姿に思わずカメラを向けてシャッターを切ると、モデル料として5元取られるらしいのです。
この爺さんとも目を合わせないように一番の危険地帯を無事通過すると、昔の鴨江観音のお彼岸(ローカルでごめんなさい)を思い出させるような、狭い道の両側にテントのみやげ物売りがずらりと並んでいます。
更にそこを通り抜けると・・・・・待ってました、少数民族の物売りのおばちゃん達がぞろぞろ寄ってきました。
口々に「しぇんえん、しぇんえん」と言いながらしつこく寄ってくるのです。
事前にネットで調べたところ、刺繍入りハンカチを最初は10枚千円だったものを30枚千円で買ったと言うことなので、それに挑戦しようと思っていたのです。
ところがなかなかハンカチ売りに来るおばちゃんがいません。
見るとほとんどが扇子か人形、刺繍入りのポーチしか持っていないので、仕方なく扇子を千円でいくつ買えるか挑戦してみることにしました。
相変わらず
「しぇんえん、しぇんえん、じぇーんぶしぇんえん」
といいながら周りを付きまとってきます。
一人のおばちゃんにターゲットを絞り20本千円でどうだ?と身振り手振りで交渉するとあっさりOKのようです。
それではと思い30本千円ではどうだと聞くと口では「さんじゅう」といいながら相変わらず手にしている扇子は20本だけです。
「20本しかないじゃないか」と身振り手振りで伝えるとやっと30本の扇子を手にしました。
しかし、途中で気がついたのですが、右手に持って広げている扇子と、束にしてビニール袋に入っている扇子は明らかに作りが違うものなのです。
手に持って広げているのは結構いい作りの物なのですが、袋に入っているのは扇子の作りも、扇子の印刷もかなりいい加減な物なのです。
そこを指摘して「持ってるのと、売ってるのと違うじゃねーか」と日本語で言ってみましたが、当然通じません。
それをネタに40本千円でどうだと交渉するが、なかなかうんと言わないし、扇子をあまり大量に買ってもかさばるだけなので、結局30本千円で手を打ってしまいました。(ちょっと後悔)
この手の買い物は癖になってしまいますね。
物が欲しいのではなく、値引き交渉が楽しくてついついいろいろ買ってしまうのです。
こうして買ったみやげ物をいっぱい抱えているにもかかわらず他の物売りのおばちゃんが「しぇんえん、しぇんえん」といいながらいつまでも付きまとってきます。
これがおばちゃんじゃなく、若いおねえちゃんならもっと買ってしまったかも・・・・
陽朔を後にし、バスで桂林市内に戻る途中、高田郷という景勝地に寄りました。
バスを降りて橋の上からの景色がすばらしいとの事ですが、あまりの暑さでグロッキー気味のため、バスの中から写真を撮れるように徐行しながら橋を通過してもらいました。
景色の素晴らしさよりも、橋のたもとで水遊びする人たちが羨ましく思えました。
途中、トイレ休憩で止まった場所は鍾乳洞が有るらしいのですが、なぜか岩肌に大きく蝶の飾り物があります。
ガイドが何か理由を説明していたようだが暑さのあまり、耳に入ってきませんでした。
売店で一本5元のアイスを買って食べたら、おいしかった!
中国で久しぶりに口にする冷たい食べ物でした。
一路桂林市内を目指してバスは走ります。