とーと&かーかマイホーム建築記録

白山製作所問合せ回答

とーと 様

この度は、お問合わせ戴きまして誠にありがとうございました。
カタログ・資料については本日発送いたしました。

現在、当社の蓄熱式電気暖房器「アルディ」は代理店を通しての販売
とさせていただいております。
※静岡県内には取扱い実績のある会社が何社かありますが、全般に
経験が少なく、代理店としてはお薦めしにくい現状です。愛知県ですが
フットワークのよい下記代理店をご紹介いたします。

(株)○○○○○
ご担当:専務取締役 ○○ 様
〒444-0825 愛知県岡崎市福岡町東通長○○
TEL 0564-○○-○○○○
FAX 0564-○○-○○○○

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回の入力データには、住宅全体の断熱性能を表わす熱損失係数(Q値)
がきちん記載されていますので、この数値を根拠として必要な暖房器容量
を計算してみます。

〔(仮)計算条件〕
●設置場所:静岡県浜松市
●外気温:1℃
(地上気象観測データ/月別最低気温平均 2.3℃/浜松 1971〜2000)
●室内温度設定:20℃
●熱損失係数:1.38kcal/uh℃(=1.6W/uK×0.86 指定熱損失係数)
熱損失係数(Q値)とは、1uの床面積から、室外室内温度差が1℃ある
時に1時間当たりでどのくらい熱量が失われるかを数値化したものです。
●暖房時間:16時間
1日24時間の内、8時間は通電蓄熱する時間で同時に機器全体から自然
放熱しています。残りの16時間は自然放熱とファンによる強制放熱だけの
時間で、この16時間温度を維持できる必要があります。
●安全率:1.2
通常よりも開口部の面積が大きかったり、天井高がやや高めであったり、
出入りが多い場合に安全率≧1.2くらいで考えます。
今回は特には考慮しておりません。
●暖房器容量:ヒータ容量の合計値
暖房負荷を6000で割り算するのは、当社は有効蓄熱量を蓄熱効率データ
より1kW=6000kcalとして算出しているためです。
●基本的な考え方:
蓄暖は蓄えた熱エネルギーしか、熱量を持っていません。いつでも何時間
でも電気を通電して使用できるエアコンや給油さえすれば運転しっぱなしに
できるFFストーブとは違って、蓄熱ブロックを利用した大きな「湯たんぽ」の
ようなものです。
したがって当然、熱エネルギーがなくなれば、冷たくなってしまいます。
そのためにはぎりぎりの容量ではなく、容量にゆとりがあった方が使用感
が良くなります。


■全館暖房  144 (u)
Q値×温度差×暖房面積×暖房時間×安全率=暖房負荷 (kcal)
1.38×(20-1)×144×16×1.0=60410 (kcal)
暖房負荷÷6000=暖房器容量 (kW)
60410÷6000=10.1 (kW)・・・・・ヒータ容量の合計値
推奨機種(例):時間帯別電灯契約の場合
RDF-6000 (ヒータ容量6kW) 1台
RDF-4000 (ヒータ容量4kW) 1台

※上記全館暖房の場合、ヒータ容量の合計が約10kWを満たせばいいので
4kW+4kW+2kWでも、5kW+5kWでも構いません。
設置スペースや予算などに合わせてご検討ください。
間取り等により、暖気が全館にバランスよく行き渡るかどうかご注意ください。
暖かい空気はどうしても上にあがりますので、全館を暖房する場合に60%位
を1階に設置することをお奨めします。


〔一般的な注意事項〕
(1)暖房の方法には個別空間の暖房と全館暖房があります。
最近では、高気密住宅が増えたために計画換気システムの導入すること
が多くなり、さらに平成15年7月より、化学物質によるシックハウス問題を
解決するために換気が義務付けられるようになりました。
そのために個別に空間を暖房するつもりでも、暖かい空気がほかの空間に
流れていき、家全体を暖房する状態になり、容量不足を引き起こして寒いと
いうことがみられますのでご注意ください。
(2)蓄熱電気暖房器の暖かい空気は、ゆっくりと繋がっている空間全体に
拡散します。従って居間・食堂に付属する対面式キッチンやリビング内階段、
日常生活で間仕切戸を閉めないことの多いリビングに隣接する和室などは
全部一体の暖房空間として考えてください。
当然、吹抜・階段から通じる2Fホール、廊下等も同様です。
(3)暖房面積は延床面積と違って、吹抜部分や階段上部もそこに床が張って
あるものと考えて面積に加算してください。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

蓄熱式電気暖房器「アルディ」は、その蓄熱するという商品特性から、
エアコンなどのように簡単に
「木造8帖ではこの機種で、コンクリート住宅の25uはこれです」
ということができません。

蓄暖は深夜時間帯の割安な電気を活用して、熱を一度溜めてから利用
していますので溜めた熱エネルギーを使い果たすと暖かくなくなります。
その為に熱を失いやすい住宅かどうか・・・?
どのような種類の断熱材をどの程度の厚みで使って、どのような工法で
家を建てようとしているかを考えることが必要になります。
なぜなら建物の断熱性能・気密性能によって、暖房に必要な機種や台数
が大きく変動してしまうからです。
つまり良い魔法瓶のお湯はなかなか冷めませんが、あまり断熱性の良く
ない魔法瓶では、すぐにお湯は冷めてしまうからです。

〔アルディについて〕
蓄熱電気暖房器は機器全体からふわ〜と暖かさがでる輻射熱とファン
による強制放熱によって、繋がっている空間全体をやわらかく暖房する
特長があります。
ガラス戸を閉めた、日当たりのよい縁側に座っているような「ふんわり」
とした暖かさがとても喜ばれています。
機器全体からでてくる自然放熱は1日中24時間続き、ファンの運転は
殆んど風量を感じさせない程度のものですが、センサーで感知した室温
とお客様の設定温度の差がある場合に自動的に動き出して室温を上昇
させようとします。
勿論、設定温度に実際の室温が追いついた場合には自然に停止します。
エアコンの温風とは異なり、ファンは温度調整のためにのみ動作します。
※通常の場合、20℃前後に温度を設定します。RDF型は最高32℃まで
設定することができますが、室温は建物から外へ逃げる熱とアルディから
室内に放射される熱の出入りのバランスで決まりますので、普通はその
ような温度までは上がりません。

このような特長により、入浴する時に湯桶でお湯を掻き回した場合と同様、
ふだんの暮らしの中で開放したままにしておく場所の全てが暖房空間に
なります。
廊下との仕切戸をいつも開放しておけば、結果的に廊下も階段もまた2階
も全部を暖房することになってしまい、暖房の熱エネルギーを使い果たし、
寒くて困るということも十分にありえます。
したがって入居後の暮らしぶりを想定した暖房設計が必要になるのです。

アルディは機器の内部に蓄熱ブロックを組み込んで、そのブロックの数量
だけ熱エネルギーを蓄えることができます。
(ブロック1個で約1000キロカロリー)
その為に広い暖房面積を満たすだけの熱量を溜めるには、どうしても本体
が大きくなり、また重くもなります。
そして夜間時間帯の安価な電力を上手に利用し、熱を十分に蓄えてから、
早朝7時前には通電を切ってしまいます。あとはこの溜めた熱エネルギー
で次の通電時間までを暖房することになります。
つまり有限の熱エネルギーをうまく活用して、1日24時間をずっと暖房する
ことができるのです。
おかげでランニングコストは、とても安く抑えることが可能になりました。

〔配線工事・事前工事・据付工事〕
蓄熱電気暖房器は200Vの機器です。テレビや冷蔵庫のようにコンセントに
プラグを差し込んで直ぐに使用できるものではありません。
電気温水器やIHクッキングヒーターと同じように設置個所まで200Vの基礎
配線工事が必要になります。
新築の場合には、住宅会社様に事前に200Vと100Vの配線、床の補強、壁
の補強を依頼しておきます。
また既築住宅の場合には、工事の内容を住宅会社様に相談して対応を依頼
するか、電気工事会社様に依頼して、事前に200Vと100Vの配線を準備して
いただくことになります。
※ヒーター用の200Vは、本体に向かって右後側に電源ケーブルが付属して
いますので内線規定にしたがって直結します。ファンや操作板に電気を供給
している100Vも本体に向かって右後方にあります。
100Vコンセントは使用しない夏場などにはプラグを抜くことができるように、
本体の背後に隠れないように注意してください。

アルディは、小さなタイプで約120kg、大きなものでは約370kgという重量が
あるので、大きな機種では床の補強をした方がよいでしょう。
よくキッチンで食器棚の設置スペースに床補強するのと同じことです。
日本は地震のとても多い国ですので、壁には必ず転倒防止金具を取付ける
ことをお奨めしています。
内壁材として多く使われる石膏ボードだけでは、重量物を固定することができ
ませんのでご注意ください。

機器本体と蓄熱ブロックが別梱包で指定の住所に届きます。これを据付場所
まで運び込み、本体内にブロックを組み込み、200Vを内線規定に従って直結
する電気工事が必要です。(電気工事士の免許者でないと認められません)
本体内部の蓄熱ブロック温度は最高で約700℃にも達しますので、熱漏れ等
の事故を防止するためにも断熱材の取扱いが非常に重要です。

・・・蓄熱式電気暖房器「アルディ」はこんな感じの暖房器です。


なにか不明な点等がありましたら、お気軽に連絡してください。
よろしくお願いいたします。


ホーム
ホーム
戻る
戻る