日本建築のもつ陰翳の濃淡には、何とも色気のある艶っぽさを感じると先人は言うが、それこそ酒を飲む場にはふさわしいのではないか。
ここはおとなの、秘密の隠れ家的な意味合いから、敢えて看板は出さなかった。
エントランスは茶室の躙戸のイメージであるが、頭を下げて一礼をしないと店内に入れないのは、お酒を飲ませていただくという、酒好き人間代表である僕の気持ちを表したものである。