ブリッジのテクノロジー

ブリッジの基礎

 ブリッジとルータの違い、およびそれぞれの動作の違いは、たいへん紛らわしいことです。 ここではブリッジの作られた理由、ブリッジに期待される動作、そして、ブリッジの簡潔な定義を示します。

 もっと詳しく知りたい人に、Optimized Engineering は「 Interconneciotns 」をお勧めします。 日本では、「ブリッジとルータについて Interconnections 」という名前でソフトバンクから出版されています。 ISBN4-89052-712-5


なぜブリッジを使うのでしょうか?

 ネットワーク構築の経験のある人は誰でも知っていることですが、大きなネットワークを接続機器で分割するには、たくさんのメリットがあります。 イーサネットネットワークではコリジョンを減らし、帯域消費を抑え、不要なパケットをふるいにかけることができます。 しかしながら、接続機器を追加することによって、ステーションを広範囲に渡って再設定する必要があるなら、 ネットワークを維持するために必要な管理的作業の方が、接続機器を入れることによって選られる利益より大きくなります。 ブリッジを使えば、ネットワーク管理者がそのような手間をかける必要なしに、ネットワークを分割できます。 つまり個々のステーションは、ブリッジで分割されているかどうかということを知る必要がないのです。 ブリッジは適切な宛先にパケットを確実に送り届けるのに適しています。 これがブリッジの基本です。

 IBM が、始点経路制御ブリッジと呼ばれるもう一つのタイプのブリッジを作ったということは、留意すべきことです。 これ利用者に存在を意識させ、ここで述べるブリッジとは全く別のものです。


利用者に存在を意識させないブリッジ
送信ステーションが、宛先ステーションの DLC アドレスを直接フレームに書くので、 「透明(利用者に存在を意識させない)」と呼ばれます。ここでは、この「透明性」について説明します。
学習機能付きブリッジ
ここでは学習機能付きブリッジについて説明します。これと同じタイプのものが始点経路制御ブリッジです。
輪状のブリッジ
ブリッジが輪になってしまうと、どんな結果になるかはわからないのですが、破壊的な結果をもたらすことが多いのです。 輪になったブリッジについて説明します。
スパニングツリーアルゴリズム
データがブリッジを通る、その道筋を決めるアルゴリズムのことを「スパニングツリーアルゴリズム」と呼びます。 ブリッジが輪になるのを防ぎます。スパニングツリーアルゴリズムの実装について説明します。
(注)スパニングとは、橋渡しをする、という意味です。ツリーは木構造です。 ブリッジは性格上、物理的には環状に配置されていても、論理的には木構造でなければなりません。 それを実現するアルゴリズムということです。