2000年版 日々のことば 松下幸之助「青春」より


 1 青春とは心の若さである
 2 まず願う 強く願う
 3 今日一日に最善を尽くす
 4 素直に見て 考えて 行動する
 5 やる気が運を運んでくる
 6 心こそ最強の武器
 7 批判にこそ耳を傾ける
 8 喜びを知る人間は幸せ
 9 短所も長所 生かし方次第
10 自分を信じ 人を信じる
11 よくやったと自賛できる一日を
12 笑顔は最善のサービス
13 自分一人の幸福はない
14 悩みあるところに改善点あり
15 白紙で考える
16 自分の目で見よ 頭で考えよ
17 心の成長に終わりはない
18 成功も失敗も自分次第
19 とらわれるから行き詰まる
20 持ち味発揮が成功の鍵
21 喜べど驕らず 悲しめど絶望せず
22 悲観からは何も生まれない
23 夢は必ず実現する
24 人生を楽しむために働く
25 山頂への道は一本ではない
26 やればできる 必ずできる
27 重ねた努力が実を結ぶ
28 万物万人わが師たらざるはなし
29 自分も生き 他人も生かす
30 志を失わないかぎり挫折はない
31 昨日より今日 今日より明日


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1 青春とは心の若さである


まだ年が若いのに、目に光なく、何とはなしに生きているような人がいる。
他方、年老いてなお意気盛んで、はつらつと活動を続けている人もいる。青春とは心の若さである。
信念と希望にあふれ勇気にみちて日に新たな活動をつづけるかぎり、
青春は永遠にその人のものである。

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2 まず願う 強く願う


「こうあればいい」と漠然と思っているだけでは、物事は為し遂げられない。
本気になって、それこそ真剣に願ってこそ、いかなる困難にもくじけない勇気が生まれてくる。
創意工夫にもおのずと力がこもる。成功への道は、まず願うこと、
それも強く願うことから始まるのである。

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3 今日一日に最善を尽くす


どんなに悔いたところで、過去は変わらない。どれほど心配したところで、未来も
またどうなるものでもない。私たちにできることは、いま現在に最善を尽くすことである。
今日一日に最善を尽くせば、過去は今日のためのよき教師となり、
未来は今日を生きるための希望となって行く道を照らしてくれる。

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4 素直に見て 考えて 行動する


偏見をもって見ると、概して物事を見誤りがちである。何かにとらわれて考えれば、
判断を誤ることになる。こだわりを持って行動すれば、
せっかくの好機を失することにもなりかねない。やはり、見る、考える、行動する、いずれにおいても、
何ものにもとらわれない素直な心が、きわめて大切なのである。

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5 やる気が運を運んでくる


「棚からぼたもち」のうまい話はそうそうあるものではない。幸運は待っているだけではやってこない。
仕事でも、どうすればお客様のお役に立てるかを真剣に考え、熱心に商品をお勧めする。
そうしてこそ、思いがけぬご注文もいただけるのである。
そもそも、やる気にあふれて努力し続ける人を、天が見放すはずがない。

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6 心こそ最強の武器


困難に挫けず立ち向かう力も、それを打開する新たなるものの見方やアイデアも、
すべて私たち一人ひとりの心のうちに生まれてくる。
とするならば、誰もが等しく、心という逆境を乗り越えるための最強の武器をもっていることになる。
大切なのは、その武器の手入れの仕方、使い方である。心の鍛錬こそ怠らないようにしたい。

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7 批判にこそ耳を傾ける


耳の痛い批判には、思わず腹を立ててしまうのが、人間の一面なのかもしれない。
しかし、そこでじっと我慢をし、謙虚に耳を傾けると、思いもかけず多くの改善、成長のヒントを
見出す事ができる。つまらぬ我を張る事なく、
心を大きく広げ、厳しい批判の一言一句にこそ耳を傾けたい。

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8 喜びを知る人間は幸せ


人間とは妙なもので、同じものを見て喜ぶ人もいれば、そうでない人もいる。
百円もらって喜び、感謝する人もいれば、千円もらっても不満を感じ、不平を言う人もいる。
やはりお互いに、些細なことにも喜びを感じ、感謝の心を持つようでありたい。
喜びを知ることが、どれほど人生を豊かにすることか。

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9 短所も長所 生かし方次第


気の短い人の方がつりの上達が早いという。つまり釣りにとつて気の短さは、
短所でなく長所なのである。なにも釣りに限らない。状況により時に応じて、
短所は長所になり長所は短所になる。要は長所も短所も個性であり、生かし方次第ということ。
短所を改める事も大切だが、生かすことをもまた考えたい。


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10 自分を信じ 人を信じる


お互い神ならぬ身、自分の力に絶対の自信などもてるものではない。
まして、人が自分の期待に応えてくれるという確信など、なかなかもてはしないだろう。
しかし、自分や人を信じられなければ何事も始められない。
まずは自分の力.可能性を信じ、人の力.可能性を信じる。それが出発点ではなかろうか。

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11 よくやったと自賛できる一日を


ただ何となく、漠然と毎日を送ってはいないか。
生きがいがや満足感は、懸命に力を尽くして、その日その日を生きたときに与えられる報酬である。
「本当によく頑張った」と、おもわず自分の頭を自分で撫でてやりたくなるほどの
一日を送れば、明日への意欲もまたおのずとわきあがってくる。

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12 笑顔は最善のサービス


笑顔で話しかけられると、不思議と気持ちがなごんでくる。
笑顔があふれる職場であれば、気持ちよく仕事に取り組め、活気も生まれる。
生き生きとした雰囲気作りに、これ以上の妙手はあるまい。お客様に対してはもちろん、
職場においても、また家庭においても、お互いに笑顔のサービスを心がけたい。

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13 自分一人の幸福はない


人と人がつながり合っているこの世の中で、どれほど求めたところで、
自分一人だけの幸福が成り立つ物ではない。どんな小さいことでもよい。どんな一隅にあってもよい。
やはり人につくし、世につくし、自分も幸せなら他人も幸せ、そんな姿をめざしたい。
人間として真に充実した日々がそこから生まれてくる。

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14 悩みあるところに改善点あり


悩みがあるということは、どこかに問題点があるということである。
言い換えれば、さらなる成長、発展につながる改善の余地が、まだ残されているということである。
仕事においても自分の成長においても、
悩みは改善点を教えてくれる貴重なアドバイザーだと受け止めたい。

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15 白紙で考える


経験は貴重な財産。だが、ともすると「以前にやってみたがだめだった」
「それはこうしたからうまくいった」という経験が、新しい発想にケチをつける。
過去の体験にとらわれていたのでは時代に取り残されてしまう。
事をなすに当たっては、常識や前例を大切にしつつもこれにとらわれず、まずは白紙で考えたい。

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16 自分の目で見よ 頭で考えよ


概して、上司や先輩、あるいは専門の考え方には適切なものが多い。
しかし、そうした人の話を鵜呑みにし、その考えに従っているだけでは、何の面白みも感じられまい。
人の意見は参考にしつつも、やはり、自分の目で確かめ、自分の頭で考えて行動してこそ、
やりがいも生きがいも、そして自らの成長も生まれてくる。

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17 心の成長に終わりはない


肉体の成長は、ある時期に自然と止まってしまう。しかし、心の働きは、
心がけ次第でいくらでも伸びてゆく。困難に挫けることなく常に勇気と希望にあふれ、
新たな夢に果敢に挑戦しつづけていく限り、心の成長は決して止むことはない。
そしてこの心の成長こそが人間としての本当の成長ではなかろうか。

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18 成功も失敗も自分次第


「不況のためだ」「あの人のせいだ」。人はともすると失敗の原因を他にもとめがちである。
しかしそれでは、いつまでたっても失敗が改善につながらず、
新たな発展は見込めない。すべて原因は我にあり。
反省すべきは謙虚に反省する行き方こそが、日に新たな進歩発展をもたらしてくれる。

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19 とらわれるから行き詰まる


物事に行き詰まる一つの大きな要因は、一つの見方にとらわれて、
他の見方があることを忘れているからである。だから、行き詰まったと深刻な顔をする前に、
ちょつと視点をかえてみよう。それでもだめならまた見方を変えてみる。
そういう自在な見方ができる人には、おそらく行き詰まりはないにちがいない。

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20 持ち味発揮が成功の鍵


人にはそれぞれ、その人ならではの天分、持ち味がある。
だから、人の真似をしたところで、必ずしも同じように成功するとは限らない。
むしろそれは、自分の持ち味を殺し、失敗の元ともなりかねない。
お互い、みずからの天分、持ち味をしっかり認識し、それを生かしていくよう心がけたい。

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21 喜べど驕らず 悲しめど絶望せず


とかく人間は、少々うまくいくと驕りが生じ、困難が続けば絶望の淵に降りやすい。
しかし、喜びのあまり驕り高ぶれば、せっかくの成功も失敗の原因となるし、
悲しみのあまり絶望したのでは、些細なミスも取り返しのつかない失敗につながりかねない。
時々に喜び、悲しみを味わいつつも、お互い驕らず絶望せず着実に歩みたい。

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22 悲観からは何も生まれない


物事を悲観的にとらえると、問題や傷害だけが目に付き、不安ばかりが高まって、
しまいには自殺もしかねない。何事も悪い面ばかりではない。
必ずよい面もあるのが世の常である。心大らかに、そのよい面に目を向けよう。
何も自ら進んで悲観し、気持ちを萎えさせ、自分のやる気を削ぐことはないのである。

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23 夢は必ず実現する


夢は必ず実現すると考えるならば、次々と意欲がわき、日々の苦労や困難が、
不思議と喜びややりがいに変わってくる。難局に挫けることなく、常に勇気にあふれ、
喜びを持って取り組む毎日ともなれば、夢の実現はなかば達せられたも同然ではないか。
夢は必ず実現する。そう信じて歩みたい。

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24 人生を楽しむために働く


人は、食べるだけのために働くのであろうか。お互い、喜びや生きがいを感じるため、
人生をより豊かに楽しむためにこそ、働いているのではないか。
働くことを楽しみ、その働きを通して人生を大いに楽しむ。
仕事に対する姿勢や成果は、この点に考えを及ぼすかどうかで大きく変わってくる。

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25 山頂への道は一本ではない


山頂へは西からも東からも登れる。西の道に傷害があれば東から登ればよい。
道は無限にある。時と場合に応じて、自在に道を変えればよい。
一つの道に執すれば無理が出る。無理を通そうとすると行き詰まる。
山はそのままに、身軽に自分の身体を働かせば、またそこに新しい道がひらけてくる。

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26 やればできる 必ずできる


何事にも「絶対」ということはない。だから時に、もしかするとだめかもしれない、
との思いがよぎることもある。しかし、できないかもしれないとの不安を抱いたままでは、
取り組み方が力弱いものになって、できることもできなくなってしまう。
やはり、事をなすに当たっては、必ずできるという強い信念を養って取り組みたい。

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27 重ねた努力が実を結ぶ


五つや六つの手を打っただけで、万策尽きたなどと言ってはいないか。
それでは決して成功はなし得ない。一つ手を打ってはさらなる手を考え、工夫に工夫を凝らし、
たえず努力を重ねてこそ、成果も上がってくるのである。
成果が上がらないと不満を口にする前に、まずは謙虚にみずからの努力の程度を省みたい。

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28 万物万人わが師たらざるはなし


語らぬ木石、流れる雲、無心の幼児、叱責。
この広い宇宙、どんなに小さいことにでも、どんなに古いことにでも、宇宙の摂理がひそかに脈づいている。
また、人間の尊い知恵と体験がにじんでいる。万物万人から謙虚に素直に学びたい。
すべてに学ぶ心があってはじめて新しい知恵も生まれてくるのである。

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29 自分も生き 他人も生かす


意見が対立すると、ともすると我を張って人に自分の考えを無理強いしがちである。
あるいは反対に、投げやりになって安易に妥協する。しかし、両者の良いところを
生かしあってこそ、より優れた考えにもたどり着けるのである。何事においても、
自分も生き、他人も生きる道を求めて歩みたい。

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30 志を失わないかぎり挫折はない


人間のすることである。思うにまかせぬ事も時に連続して起こってくる。
しかしその度に挫けていたのでは、何一つ成就することはできない。
何度転ぼうとも構わないではないか。人間は、志さえ失わなければ、失敗の中からも何かを学び取り、
より逞しくなって再び立ち上がることができるのである。

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31 昨日より今日 今日より明日


十年一日の如く、ただ漫然と過ごしていたのでは虚しいばかりである。
そこには不安や失敗がない代わりに、喜びや生きがいもない。
一歩でもいい。いや、半歩でもいい。昨日より今日、今日より明日へと
日々新たな挑戦と創造を重ねたい。生き生きはつらつとして、日々新たな道を歩みたい。

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