ドゥッガ遺跡
世界遺産
北アフリカ最大の規模でかつ保存状態が最良のローマ遺跡。
ここは、4世紀頃繁栄し、その当時は1万人のリビア人・フェニキア人・ローマ人たちが共存して住んでいたという。しかしその後ローマ帝国の衰退と共にドゥッガの町も衰退し、この遺跡が発掘された時は、遺跡の上にアラブ人が暮らしていたという。小高い丘の頂上に古代ローマの町並みが形成されており、遺跡からは360度周囲が見渡せ素晴らしい眺望である。
チュニス市内から車で1時間半ほど南西に向かったとこにあるドゥッガ遺跡。土漠の中をまっすぐに伸びた道をただひたすら南西へ向かう。
ドゥッガまでの公共交通機関はないので、チュニス市内からタクシーで行くか、最寄の町(遺跡から6km)テブルスーク(チュニスから1時間おきにバスが出ている。あるいはルアージュもあり)まで行って歩くか。
園内に入り、まず右手に見えてくるのが、劇場跡である。19段ある階段席の頂上に立つとさらに見晴らしがよい。
キャピトル。ドゥッガのシンボル的存在。遺跡内ではどこからでも目に入る。ここは、ジュピター、ジュノー、ミネルバの3神を祀っており、かつては神殿内に巨大なジュピター像があったとのこと。
ゲルマン人によって彫刻などの頭部が全て壊されたため、ここの壁の彫刻の頭部も全て消されている。
アテネのパルテノン神殿よりも保存状態がいいので、神殿の様子がよく分かる。コリント様式の列柱。
アレクサンデル・セヴェルスの凱旋門からキャピトルを眺める。
この凱旋門の手前側にドゥッガを支えた巨大な貯水場(トンネルみたい)がある。
奴隷市場からキャピトルを眺める。アフリカ各地から奴隷が連れて来られ、ここで売買されたとのこと。
キャピトル横のフォーラムにある彫刻。この彫刻の頭部も削られてしまっている。 リキニウスのテルメと言われる公共浴場からキャピトルを眺める。ここの浴場は現代の健康ランドのよう。3階建てくらいの建築構造になっており、温水・冷水のお風呂、サウナ、フィットネスルーム、くつろぎの間などがあったとのこと。
リビコ・プニック廟。 奴隷市場から丘の下を見るととローマ時代以前の建物が目に入る。これは紀元前3世紀のヌミディア王国の指導者の息子を記念して立てられたもの。 カエレスティス神殿。 太陽の神を祀ってある。この左横にも神殿の列柱が円形に並んで残っている。
奴隷市場からリキニウスのテルメ(公共浴場)を見たもの。手前はローマ人の住居跡。 ローマ人住居の中に入ると、キッチンの跡として現在のシンクに相当すると思われる物が残っている。中はきれいにモザイクで装飾されている。(底面が二人の男性で側面がイルカのモザイク画)
浴場からトリフォムの家(売春宿)に向かう道にある彫刻?いえいえ、売春宿の方向を示す看板らしい。こんな時代にもあったんですねぇ。 遺跡内にはローマ人の居住跡もある。その多くにこのようなモザイクの床が残っている。そのままだと気づかずに通り過ぎてしまいそうだが、水で濡らすとモザイクがより鮮明に出てくる。
トリフォムの家(売春宿)。 列柱を囲むようにして小部屋がたくさん用意されている。中央は大きなバスルームだったとか。 ローマ人の水洗トイレ。 トイレは穴が12個くらいあいていてその上に腰掛け、足元に水が流れていたのでその水をすくっておしりを洗っていたという。男女一緒で井戸端会議の場所となっていたらしい。ガイドのおじいさんが実演中。
サボテンの実。見学の途中、この実をむいた物を食べさせてもらいました。中は種がいっぱいでとっても食べづらかったけど、ガイドのおじいさんは一口で食べちゃった! ローマ人の皆さん!トイレの後はここで手を洗いましょう?!(トイレに併設されてます。)

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