2004年8月1日のひとりごと(35号)
光とともに・・・に父は思う
『光とともに・・・』のTV放送が終了してから、はや1ヶ月が経ちました。
終了してから、なかなかそよ風にてこのドラマの件に関し触れることができず、遅ればせながら父のひとりごとを書かせていただきます。
まず、一言。
とても、良かった。。。これが私の感想です。
自閉症というなかなか理解されにくい障害に光を当ててくれたこと。
特に、このドラマを水曜の夜10時というゴールデンタイムで枠を取ったスタッフの方々、日本テレビの方々に感謝したいです。
時にナイターでずれ込むことも多かったですが、視聴率もそこそこ行っており関東地区ではドラマ部門でTOP10の常連であったことは、いかにこのドラマが注目されていたか分かります。
原作からかなりかけ離れた脚色で、その意図が外れていったドラマに、何度となくがっかりさせられたことも多く、今回もそれを懸念していました。
しかし、原作からは多少アレンジされていたものの、伝えたい意図の部分では、しっかりと内容をつかんでいた気がします。
キャストも、初め篠原涼子さんが母親役と聞いたときは大丈夫かなぁ?なんて思ってしまいました(篠原さんごめんなさい)が、それは、とんでもない勘違い。
母親役として、とてもいい味を出していました。
小林聡美さんの里緒先生役。もう言うことありません。
でも今回、なんといっても、光くん役の斉藤隆成くんの演技はピカイチでした。
普段は無表情なのに、何かの拍子に時折見せるニコ〜っとする表情などは、りょうまみたいでした。
もちろん、自閉症の子供の行動が全て今回の光くんの行動と同じではありません。100人いれば、100人の行動パターンがあり、家の子とはまったく違うという意見も多いと思います。
しかし、こだわりが強い、コミュニケーションが苦手、変化を嫌がるという点では、どこかに共通点を見つけられたのではないでしょうか?
自閉症の子供を育ててきた親御さんからは、「自分の事を観ているようだった。。。」「観るたびに涙が止まらなくなる・・・」とのメールを頂いております。
この放送が始まったあたりから、『そよ風の手紙』にも「今まで自閉症のことを勘違いしていた」などの、これまで自閉症に対して直接関連のなかった方々からのメールも増えました。
水曜の放送後は、一気にアクセスカウンターが増えることもありました。それもこれも、自閉症に対する関心がなければ起こらなかったことと思います。
自閉症という障害の難しさ、理解されにくさ。そして、それがゆえに起こる誤解や偏見。
自閉症である本人はもちろん、その家族(特に母親)にかかる精神的・体力的負担はなかなか分かってもらえない現実。
周りを取り囲む地域社会や学校、サポートする方々の理解なしには社会で生活することが困難だということ。
逆に、皆のほんの少しの理解しようとする気持ちと、ほんの少しの支えさえあれば、障害を持つ子供たちも社会で生きてゆくことができるということ。
このことをドラマの中で少しでも分かってもらえたら、私たち親としては嬉しいことです。
そういう点で、今回のこのドラマの影響は多くの方々に確実にあった気がします。
最後に、戸部けい子さん、日本テレビさん、ありがとうございました。
光とともに・・・日本テレビHPはこちら⇒ http://www.ntv.co.jp/hikari/index2.html