嘉彦エッセイ

  はじめに

「ちょっとエッセィ:思いつくまま気のままに」

  『 千載一遇 』           佐藤嘉彦



      

 

このコーナーは拙書『バリューエンジニアリング』の出版(1997年)の際に、
出版社の社長が『技術書はとかく堅くなりがちで、心を読みにくい。技術にも心がつきもの。
佐藤さんのポリシイーとか、思い入れを挿入したい』とのアドバイスがあり、
日頃思っていることを幾つか書き出し、拙書に挿入した。それが病み付きになって、
今まで思っていたことやこだわっていたこと、残念ながら理想を追い切れなかったこと、
などなど書きたくなって、自分の夢と懴悔の集大成とでも言いましょうか、
一つのエッセイ集としてまとめた。

今回ホームページのリニューアルに伴い毎月一編を皆さんに佐藤の心の叫び(少々オーバーだが)
としてお聞きいただくことにした。

 このような書は、この世で功を成し名を遂げた人が書くと、
サマになり感動や影響力が増すものですが、そのような大それた立場にはないし、
また自分で創作できるほどの才人でもない。
ただ約40数年の社会人生活の中で感じたこと、
多くの先人や親に教えられたこと、海外の習慣や外国人との交流からつぶさに感じたこと等を、
私の言葉に置き換えたに過ぎない。

 創作力に不足するところ大であることから、文章の構成や言い回しなど読みにくいところは多々ある。
また断片的に書き綴ったため、似たり重複したりした編もある。言わんとしたことも
十分表現できなかったことも多々ある。

しかし私へインプットされた多くの情報を、私の心の調理場で料理し、
盛り付けて出力されていることは事実であり、私の心の叫びでもある。
きっと、もっと書きたいこと、言いたいこと、付け加えたいことが出てくると思うが、
いずれ改めて整理してみたいと思う。
 一見美辞麗句で、理想をまとめてあるが、残念ながら私は決して聖人君主ではない、
本書に掲げた理想のように行動できた人間でもない。何もできなかった一人であるが、
せめて読者に本書の理想を追っていただければこれほどの幸せはない。