『山弦・One More Music』2000.04.29 Part.1


佐橋: 佐橋佳幸
小倉: 小倉博和
佐藤: 佐藤博 

(敬称略)


マスター:今日も先週に引き続き、先月大阪と東京で山弦とライブで共演した
     佐藤博さんがいらっしゃってます。さぁ、今日はどんな話が聞けるんでしょうか。


小倉: えーー、みなさん、こんばんは。

佐橋: こんばんにゃ。

小倉: (笑) こんばんにゃぁ〜。

佐藤: (笑)

小倉: One More Music、先週と引き続きですね、4月12日に、
    「FLY TO YOU」、ベスト盤をリリースされました、佐藤博さんをお迎えして、
    お送りしております。

佐橋: や、この前はですねぇ、佐藤さんの、あのー、音楽を始めるきっかけになった
    お話を聞いて、音楽に出会ってから、順番にいろんな話を聞いてったんですけれどもぉ・・

小倉: えーーと、こないだ終わったのは、ドラムを習って、それで、キーボードを、

佐橋: 始めた所まで・・・

小倉: 始めたとこですね。

佐藤: うん。

佐橋: 19歳の、とこまで、いった・・・

小倉: 19歳・・

佐橋: ちなみに、佐藤さん、(笑)
    今、おいくつに・・・

佐藤: 今・・・今はね、52で、もうすぐ53。(笑)

佐橋: えーーっと、この放送は、来月まで続く・・・(笑)可能性が・・(笑)

佐藤: (笑

小倉: まだ、30年分・・

佐橋: 30年分ありますので、、(笑)

佐藤: (笑)
 


オープニングのジングル

 



佐橋: ま、先週の番組の・・最初の放送をお聴きでない方には、なんのことやら、
    ちっとも解らないかもしれませんけども、、ほっといて。

小倉: ほっといて、どんどん進めてまいります。

佐藤: (笑)

佐橋: その、ピアノをまず、じゃぁ、後から覚えてですねぇ・・

小倉: その頃は、まだ、京都に・・?

佐藤: そうそうそうそう、京都に。

小倉: で、ライブとか始める・・・

佐藤: いや、もう、まだまだ・・・
    だから、京都の自宅で、ただひたすら、2年くらい、一人で練習してて、
    

佐橋: ええ。

佐藤: そいでーー、友達のバンドに・・

小倉: (笑)(←反応が少し遅い?)
    2年ぐらいって言いましたけど、

佐橋: (笑)

小倉: ひたすら、自宅で、2年。

佐藤: (笑)

佐橋: もう、だって、借家でも?・・・(?解読不可能・・・)

佐藤: 当然、譜面も読めなければ、コードの事も何も知らないんだけど、

小倉: あ、どうやって?

佐橋: 耳で?

小倉: コピーだ。

佐藤: レコードで聞いて、弾きたいと思ったのをコピーして、

小倉: あー、譜面とかでやったんじゃなくってね。

佐藤: あとは、ハノンとか、ああいうヤツ・・

小倉: やっぱり、そういうのも、練習曲とかもやったんですね、クラシックの。

佐藤: そうそうそう。だから、いわゆる、譜面を読む練習曲は嫌いなんだけれど、
    ハノンって、読まなくても出来るじゃん。

佐橋: あー、そうですねぇ。

佐藤: 最初の小節、覚えちゃえば、あとは、ずーーっと。(笑)

佐橋: そうだねぇ・・・それは言える・・確かに・・・(笑)

佐藤: それは、もう、僕に向いてるわけだよ。(笑)

佐橋: (爆笑)

小倉: キーが、変わっていく?

佐藤: そう。

小倉: あ。・・・ですよねぇ・・・

佐藤: 人からも勧められた訳。ヘタに練習・・・いわゆる、曲らしい練習曲よりもぉ、
    まず、指をメカニックとして鍛えた方が、練習になるって言われて・・

小倉: あ、解りますね・・・
    エニーキー(any key)でやるって事なんですね。

佐藤: そうそう。で、後は、その、自分がレコード聴いて、弾きたいヤツを
    コピーして弾くっていう、その二つ。

佐橋: あーーー。その2種類をこう、平行しながら練習してって。

佐藤: そう。

小倉: テクニカルな事を学びながら、

佐藤: そう

小倉: 自分の好きな音楽をコピーしていくっていう・・・

佐橋: 皆さん、聴いてくださいよ。もう、19から始めたって・・・

小倉: これはねぇ、今、ミュージシャンを目指そうとしてる方にはね、

佐橋: 行くんですから、人は・・・・・ええ。

小倉: すごく、重要なアドバイスだったかもしれませんね。

佐橋: はい、メモりましたか、ちゃんと、ね。

佐藤: (笑)

小倉: テクニカルな事をやりながら、好きなこともやる、と。

佐橋: そういう事でございますぅ・・

小倉: そして、(ためて) any key

佐橋: (笑)
佐藤: (笑)

佐藤: any key・・エニーキーでも出来る・・・(笑)

小倉: 白鍵しか弾けないっつーんじゃ、ヤバイですね。

佐橋: ドレミファソラシドも、どのキーでも出来るようにするっと。

小倉: レミファソラシドレもいけるように、と・・・ま、それはいいんですけど。

佐橋: それでぇ・・・プロになるまでの間に、その、2年間の、仕込み期間がありまして、(笑)
    修行期間がありまして、

小倉: 仕込み期間、ね。

佐藤: あってぇ、京都のクラブでやってるようなバンドで、たまたまピアノが開いたんで、
    ギャラいらないから、とにかく、やらしてくれって言って。

小倉: あ、クラブって・・・お酒を飲む所ですよね。

佐藤: そうそうそうそうそう。
    んで、いわゆる、ジャズの、バンド?

小倉: ああーー、ジャズのバンドで・・・

佐橋: あー、じゃぁ、スタンダード、いっぱい?

佐藤: そう。
    で、ジャズのバンドって、ほら、例えばブルースコードって、
    いわゆるロックのブルースコードと、違うじゃない。

小倉: はい。
    テンションが、ね。

佐橋: あーーーーー。

佐藤: 僕は、それすら、知らなかったっていう・・・
    それすら知らなくて、やたらテンションで、適当に弾いてたら、
    「君、いいジーカンしてるじゃん。」とかって、言われちゃって。

佐橋: あ、「いいジーカン」って、「いい感じ」

佐藤: そうそうそう。

全員:(爆笑)

佐橋: よかったぁ、ちょっと、俺・・・今、目の前が、真っ暗になっちゃった・・(笑)

佐藤: (笑)

佐橋: あのーー、業界用語ってのがありましてですねぇ、ひっくり返すんですよ。
    だから、「メシ」は、「シーメー」

小倉: 「ケーサー、ミーノー」とかね。

佐橋: 「ケーサー、ミーノー」、なんですか?

小倉: 「酒を飲もう」

佐橋: あーー、そうだよね。

小倉: 「ソリガン、タンドス。」っていう、ね。

佐橋: なんですか?それ・・・

小倉: 「ソリガン、タンドス。」
    ガソリンスタンド。(笑)

佐橋: 「ツンパグ、キントース」って、知ってる?

佐藤: なんだ、それ。(笑)

佐橋: パンティーストッキング。の事なん・・・(笑)

佐藤: (笑)

小倉: すいません、

佐橋: それは、いいんですけれども・・・

小倉: カット、カットで・・・

佐橋: カット、カット、カットで、お願いいたします・・・

佐藤: それで、そういうようなバンドで、何年かやってるうちに・・

(佐藤さんの話にかぶりながら、後ろで)
小倉: なるほどね、、、、いいジーカンしてるねって・・
佐橋: (笑)いいジーカン・・・(笑)

小倉: あ、じゃぁ、自分の好きなテンションを、こう、入れてったんですね。

佐藤: そうそうそう。

小倉: ああ・・・

佐藤: そいで、段々、なんていうの、その次に、ギャラをもらって、やるバンドが、
    幸運な事に、クルセイダースの、スタイルのバンドだったの。

小倉: クルセイダースって・・・・要するに・・・
佐藤: トロンボーンと、テナーサックスが入って・・・
(↑ほぼ同時)

佐藤: で、僕はクルセイダースが大好きだったから、
(がんばれ、佐藤さん!)

佐橋: ええ。

佐藤: だから、そいで、クルセイダースの曲をコピーしたり、
    自分で、それっぽい曲を作っては、やってたわけ・・・

佐橋: それって、でも、クルセイダースって、まだ、ジャズ・クルセイダースの・・

佐藤: そう。ジャズ・クルセイダースの、前・・

小倉: スクラッチの、前、ですよね。
(このあたり、もろ、かぶり・・・(泣))

佐藤: そうそうそう、ラリー・カールトンとか、

佐橋: だいぶ、前だよね。

小倉: 入る、前ですよね。

小倉: ロバート・コッヘルとか、ウェルトン・フェルダーでしたっけ、ね。

佐藤: そうそうそう。

小倉: ジョー・サンプル・・・

佐橋: まだ、ちょっと、R&Bのインスト・バンドって感じだった、ねぇ・・

小倉: なるほどね・・・

佐橋: まだ、あんまり、ジャージーじゃ、なかった頃ですよね。

佐藤: うん。

佐橋: それをやられててぇ、そいで、まぁ、いわゆる、関西の音楽シーンの中に・・

佐藤: それで、ある時、大阪の、なんていうの、そういう、
    ミュージックフェスティバルみたいのがあって、
    アマチュアもプロも、出るようなヤツで・・
    で、僕の前に出たのが、上田正樹君の、

小倉: はい、サウス・トゥ・サウス・・

佐藤: アマチュアバンドだったんです・・

小倉: あ、まだ、サウス・トゥ・サウスに、なる、前ですね・・・

佐藤: まだ、サウス・トゥ・サウス、じゃなくて。

小倉: はいはい。

佐藤: そいでね、その頃はね、ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ、みたいな事を

小倉: あーー。

佐藤: やってたわけ、彼は。

佐橋: ブラス・ロック。

小倉: なるほど、そういうコンサートが、あったんだねぇ・・・フェスティバル・・

佐藤: そいで、ぼくは、こういうヤツがいるんだ。コイツと一緒にやりたい、と
    思ってぇ・・ それで、その、夜の世界から、足を洗ってぇ。(笑)

佐橋: (笑)

小倉: あ、でもですね、そこで、俺、思うんだけど、クルセイダーズをやって、
    お金になってたっていう時代って・・・すごいですね。

佐橋: あーー、ね。

佐藤: ああ、まぁ、お金って言っても、実際は、キャバレーだけどもね。ほとんど。

佐橋: んー、要するに、まぁ、ちょっと、あのーー、ぶっとんだ、

佐藤: そうそうそう。

佐橋: 少年だったんだと、思いますよ、佐藤さんは。

佐藤: (笑)

小倉: 京都で・・・

小倉: そいで、上田正樹さんとぉ、

佐藤: やりだしてぇ、それでーー、まぁ、大阪に出来始めた、その、ライブハウスとか、
    京都の拾得(じゅっとく)とか、あの辺で、やり始めて・・・

小倉: 拾得、磔磔(たくたく)・・・

佐藤: うん。そうそうそう。

佐橋: その時は、上田正樹さんと佐藤さん以外、どんな様子だったん・・

佐藤: あとね、石田長生と、藤井ゆうとぉ、

佐橋: あ、ああ、、もう、じゃぁ・・・

佐藤: ベイカーっていう・・

小倉: ベイカーズ・ショップ。

佐藤: そう。

佐橋: 今、あれか、北海道に、いらっしゃるんですよね・・糸井(?)さん。

佐藤: そうそうそう。
    で、その頃作ったのが、「Bad Jancy Blues」で、
    こないだ、ライブでやった・・・

佐橋: あぁれぇ!あの曲って、その頃からもうあったんですか?

佐藤: そうそうそう。

小倉: うーーーん、俺はね、結構ね・・・あの曲はねぇ・・(笑)

佐橋: やった?

佐藤: (笑)

佐橋: 学生時代、やった?

小倉: 酔っぱらって、やって・・

佐藤: (笑)
佐橋: (笑)

小倉: ・・・んとに・・・
     


(Part2へ続く)


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