マスター:今日はみなさん、お待ちかねですね。
佐野元春さんがこのWith Cにやってきました。
来年デビュー20周年を迎える佐野さん。
常にロック・スターとして君臨してきただけに
そこにいるだけで、スタイリッシュです。
それに、何より、ジェントルマン。
同じ男として、参ってしまいますねぇ。
小倉: えーー、みなさん、こんばんは。 えーー、山弦One More
Music の時間でございますが。
(なんか、いつもと違って早口。おぐちゃんの緊張が伝わってきます。)
今日はですね・・・
佐橋: 今日の飲み会は、ちょっと、普通じゃないんですよ・・・
小倉: ちょっとね。(笑)
佐橋: もう、、年末スペシャルですから。
小倉: もう、スペシャルに、
スペシャル!、スペシャル!!、スペシャル!!!と、
4つくらいつけなきゃいけないくらいという・・
佐橋: (笑)
小倉: 方を、お招きしております。
佐橋: はい。
佐野元春さんです。
佐橋小倉: (声を揃えて)こんばんはぁ〜。
元春: こんばんは。初めまして。
佐橋: (笑)
元春: この番組は、僕、招待されたの、初めて、ですね。
佐橋: えぇ。そうですね。
元春: で、山弦が番組をやってるっていうので、きっと、 マニアックな曲ばっかりかけてるんじゃないかなって思って、 楽しみに、して、来ました。
佐橋: (爆笑)
小倉: ありがとうございます。割とね、バカな・・・
佐橋: そうそうそう、バカな事ばっかり言ってるんですけど・・(笑)
佐橋: なんか、初めましてっていうと、なんか、初めましてじゃないんですけど、僕の場合は。(笑)
小倉: そうですね、佐橋さんは、もう、ずっと、ホーボーキングバンドで・・
佐橋: 佐野さん、今年も、ツアーも、楽しかったですよね。
元春: 楽しかった。
佐橋: ねぇ。
元春: それで、ホーボーキングバンドと一緒だとねぇ、
僕も、ステージ上で、それから楽屋で、刺激されちゃってね。
人間が変わってきました。
佐橋小倉: (爆笑)
オープニングのジングル
佐橋: 佐野さん、あのぉ、あれでしょ、
ずっと、この前の、「Stones and Eggs」のアルバムの時から、
ほら、ずっとご自宅の、あの、例の、・・・あの、スタジオガネイ(←?白金台)の、
佐野さん、スタジオ持ってて・・・
小倉: ああ、Pro Tools(←HDD Recording machine ?)の・・・
佐橋: そう、スタジオがあって。そこで、いろいろと実験していて・・・
小倉: はい。
佐橋: この前のアルバムの頃から、もう、取りかかっていた曲ですよね、この曲。
(次にかける『Innocent』)
元春: そうだね。曲自体はね、丁度、去年・・・あ、今年か、
佐橋&小倉: はい。
元春: 自分の誕生日、三月だったんだけれども、
佐橋&小倉: はい。
元春: その時、ファンクラブの人たちだけを招いて、コンサートをやろうということで。
小倉: はい。
元春: で、その時用に、その時に披露するための曲を、何か作りたいなぁと思って、
佐橋: ふんふん・・
元春: それで書いてあった曲なんです。
佐橋: そうそうそうそう・・・
元春: だから、レコーディング自体は、もう、随分前に、自分のプライベート・スタジオで
録ってしまったものですね。
佐橋: これがね、(おぐちゃんに向かって)佐野さんってほら、楽器、なんでもするでしょ。
小倉: はぁい。
佐橋: 家で、とにかく、ホント、全部、作っちゃうんですよ。
それで、出来上がってて、行くのね、僕たちが。
小倉: はぁい、はいはいはい・・・
佐橋: たとえば、「コロちゃん、ちょっとギター弾いて欲しいのがあんだけど。」って言ってて・・
小倉: 「コロちゃん。」?
佐橋: そう・・(笑)
小倉: 「コロちゃん」なのね。
佐橋: そそ。(笑)
んで、行って、聞くと、もう、「ちょっと、聴いてくれる?」っとかいって、、、
もう、出来てる。(笑)
元春: (笑)
佐橋: もう、「俺、何をしたらいいんだ」って。(笑)
みんな、そう言って。
だから、半分以上は、佐野さんの家にいる半分以上は、「楽しいお話」をしてるだけ。(笑)
小倉: え、佐野さん、最初にじゃぁ、もう、ドラムとかも、もう全部自分で、、、
佐橋: 打ち込んじゃって。
小倉: 打ち込んじゃって・・・
元春: これがねぇ、孤独な作業で、さびしくてさびしくて、しょうがないんだよ。
佐橋小倉: (笑)
元春: とにかく、僕は、バンドでのレコーディングが世の中でも、最高に、
一番楽しいものだと思っているでしょう?
小倉: はい。
元春: うん。
で、まぁ、自分のとこにプライベート・スタジオ作ったのはいいんだけども、
ギター弾いたって、どんなに上手に歌歌ったってさ、
小倉: はいはい。
元春: その、「いいね。」って言ってくれる人がいないんだよ・・・・
(佐橋さんとおぐちゃんの笑い声でかき消される・・・(^^;)
佐橋: 自分で言っちゃったりなんかして。
小倉: それはそう・・・あ、自分で言っちゃう・・
佐橋: 自分で言っちゃうしかないもん、だって・・・(笑)
小倉: ああ、そうですね、それで、ホントにさびしくなったら、誰かを・・・とにかく・・
元春: 呼ぶか・・・
小倉: 呼ぶか・・
元春: (笑いながら)あのぉ、作ったものをバンドに持ってって、
あの・・・壊しにかかる・・・(笑)
佐橋: (笑)
小倉: 壊しにかかるって、いいですね。
元春: ええ。(笑)
佐橋: なんか、ね、だから、あれなの。佐野さんのとこに行くと、
まずは、佐野さんが作ったものをみんなで聴いて。
小倉: うん。
佐橋: で、もう、それが、ほら、作品として、僕ら、どっから見ても、どっから聴いても、
もう、完成してるわけ。
小倉: なるほどね。
佐橋: で、それを聴いてみんなで楽しんでて、
元春: (笑)
佐橋: 終わっちゃったりなんかして。
小倉: ・・試聴会じゃないですか。(笑)
佐橋: そそ、、、ただの・・・(笑)
結構ね、おもしろいんですよ。それがまた。
小倉: へぇーー、楽しそうだなぁ。(←ホントにうらやましそう)
元春: そうして作った曲でもね、やっぱり、スタジオ持ってって、
やっぱり、バンドで、いっせーの、せ、でね、やった方が、ダイナミックでいいよっていう・・・
小倉: あ、なんか、火が入るっていう感じね・・
元春: うん。
佐橋: そういう時は、佐野さん、さっさと、そこまで構築したものを捨てちゃうから。
小倉: あーー、なるほどねぇ・・
佐橋: もうねぇ、佐野さんちのゴミ箱を、ちょっと、漁った方がいいっていう話が出てる。。。(笑)
小倉: あーー、そういうテープ、聴きたいね。
佐橋: 聴きたいでしょぉー。
小倉: 佐野さん、一人で演ってて・・
小倉: その、『Innocent』っていうのも、そういう・・・
元春: そのパーソナル・スタジオで、ま、ぱっぱっと作ってね。
小倉: はい、なるほどぉ。
元春: ただ、ドラムスは、勿論、ホーボーキングの小田原君だし、ベースはTommyだし、
それから、佐橋君は途中で、佐橋君の、あの、(微笑む)
いい感じのスライド・ギター、入ってる。
小倉: ああ、いいですねぇ・・・ストラトでしたっけ?今回は?
佐橋: はい、あのぉ、佐野さんと、また音作ったりするの、面白くてね。
あーでもない、、、ゆっくり、やっぱり、ついつい、ゆっくりやっちゃうんですよ。
元春: そ、スライド・ギターにもジャンルがあるんじゃないかっと。
これは、ジョージ・ハリスンか?それとも、ジョー・ウォルシュなのか?みたいな。
小倉: あ、ありますよねぇ。絶対。
佐橋: で、いろんなテスト、試してぇ、サウンド、試したりとかして。
小倉: 2回重ねてユニゾンでやるのか、
佐橋: そう、ホント、シングルで、バンっとだすのか。
小倉: 出すのかっていう・・ゲタも、何を使うの。
佐橋: (笑)
小倉: レスポールなんすか?(←?かぶってて、違うかも・・)
佐橋: とか、言いながら演る・・・
小倉: へぇ・・・楽しそうだなぁ・・・
小倉: でも、その、ゆっくり演るっていうのは、ホントに・・
案外贅沢な事なのかもしれない・・
ま、もちろん、贅沢な事なんですけれども、それが・・なんていうの、
一番、ロックン・ロールになっていくっていうか・・・
佐橋: うん、あのぉ・・
佐野さん、この前のアルバムもそうですけど、それからこの『Innocent』って曲もそうですけど、
元春: ええ・・ 佐橋: すごい、ワイルドなんだけど、やっぱり、どこか個人的な感じというか、パーソナリティかなんか・・
小倉: パーソナルな・・
佐橋: うん、パーソナルな感じがしてね、やっぱり、うん、、
佐野さんの、、今の佐野さんが感じられる曲で・・
小倉: ・・無垢・・・ね、Innocent・・(←こそっと和訳している)
佐橋: この、またね、サウンドがまた、カッコイイんですよ。曲が。
佐橋: ちょっと、じゃぁ、『Innocent』、佐野さん、かけていいですか?
元春: どうぞ。お願いしまぁす。
小倉: 佐野さん、紹介して・・(ください)
元春: じゃぁ、僕のニュー・シングル。12月に発売です。
曲は、『Innocent』。(←かっこいい)
『Innocent』 by 佐野元春
(続く)
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