『Innocent』 by 佐野元春
歌い出しが、
「ありがとう。と、君に言えるのが嬉しい。どこまでも行こう。時を越えて。」
全体に、『C'mon』に似た曲調。
間奏で佐橋さんのスライドギターが唸っていました。
小倉: というわけで、佐野元春さんの『Innocent』・・
佐橋: カッコイイでしょう。
小倉: すごい、カッコイイっすねぇ、これは・・・(やられたーって感じの笑い)
佐橋: ねぇ・・・(笑)
元春: あの、前回のアルバムの、「THE BARN」っていうのはね、
ま、佐橋君含めて、ホーボーキングバンドでね、ウッドストックに行って。
小倉: アメリカのウッドストック・・・
元春: そうです。で、プロデューサーのジョン・サイモンさんの指導の元にね、
「One Two Three、Go!」(Go!で指を鳴らす)で、
ほぼ、ライブ・レコーディングのような形で・・
小倉: ベアズヴィル・スタジオ、ですね・・・
佐橋: (小さな声で)うん。そうですね。
元春: で、そのプロジェクトが終わって、えーー、この前回の「Stones & Eggs」っていうアルバムも、
どっちかっていうと、まぁ、トッド・ラングレンで言うと、ユートピアから離れた、
トッド・ラングレンのソロ、みたいなアルバムです。
小倉: はいはい、、トッド・ラングレン、、、、、うん・・・(と、相槌)
元春: それで、ま、自分でもギターを弾いていったりして。
ホーボーキングバンド名義のレコードでは、
小倉: はい。
元春: 僕はね、ギター、弾かせてもらえないんですよ。
佐橋小倉: (爆笑)
佐橋: いや、そんな・・・(笑)
元春: Kyonと佐橋君っていう、素晴らしいギタリストに囲まれちゃって、
僕、出る幕がない・・・
小倉: なるほどね。もう、うるさいのが二人いて・・・(笑)
佐橋: (笑)
佐橋: でも、「THE BARN」ってアルバムはぁ、佐野さんも一緒に、ほぼ、弾いてるの。
だから、佐野さん、歌もギターも一緒に演っ・・・
小倉: 歌いながら・・・
佐橋: 俺、だから、なんだっけ、あの時に、佐野さん、
エルヴィス・プレスリーの話になったんですよね。ボブ・ディランとか。
元春: ええ。
佐橋: 昔のフィルムとか写真見ると、レコーディング風景でホントにギター弾きながら
歌っているように見えるけど、ホントにやってたのかなぁって、ずっと思ってたの。
でも、俺、佐野さんと、あのレコーディング経験して、
「あ、そういう人がやれば、ホント、出来るんだ。」と思って。
僕ら、だって、すぐにダビングするって考えちゃうじゃない。
小倉: はいはい、わかりますね。
佐橋: 佐野さん、全曲、新曲なのに、ギター弾きながら歌ってたよ。(笑)
小倉: ああ、、、ロックンロールですね・・
佐橋: すごかったですけど・・・
元春: まぁ、それをやるには、優秀なEngineerの能力が、必要なんだけどもね。
佐橋: かぶっちゃうから。
小倉: ああ、なるほどね。
佐橋: だけどね、素晴らしかったです、あのセッションは。
小倉: もう、ギターが。この曲は、佐野さんのギターが唸ってますね。
佐橋: もう、唸りまくり。
小倉: もう俺ね、ぱっと聴いた瞬間にもう、ジャズマスターの音が。
元春: そうですねぇ・・・ええ。
小倉: ジャズマスターを、これ、2本重ねてるっていう。。
佐橋: でも、あれだけジャズマスターをトレードマークにしてるっていうか、
サウンドも含めて・・って人って、あんまりいないんじゃないすか?佐野さん・・
元春: そう、十・・・三年来くらい、ジャズマスターを使ってる・・・
最初は、ストラトキャスターだったんだけども。
もっと、低音を、がしっとしたサウンドが欲しくって、
それで、ジャズマスターに変えて。
佐橋: なるほど・・・
小倉: ちょっと・・・あの・・細いんだけれども、でも、がしっと出るっていうか・・
細いっていうのはヘンなんですけど、なんて言うの、トレビティ(かん高い)な感じ?
佐橋: も、あるんだよね。
小倉: ちょっとブリーズ・アウトした感じもあるっていう・・
元春: うん。60年代では、ソウルのね、エリアの人たちが、カッティングでよく使っていたよね。
キュッキュッっていう、ね。
小倉: ちょっとハスキーな感じが、もう、グッとくるね。
佐橋: そうそう、ちょっとハスキーな音だね、そういえば。
小倉: 今・・・なんていうの・・今、デビューしてるバンドの人達、
ジャズマスター使っている人、多いですね。すごく・・・
元春: 多いねぇ。うん。
佐橋: あれは、なんか、あのぉ、不思議な現象だね。
小倉: うん。。。思いますね。
小倉: でも、これ、佐野さん・・・
あの、オペレーターも、佐野さんがやってるっていう・・(笑)
佐橋: (笑)
ホントに一人なんだってば。(笑)
小倉: 俺ねぇ、さっきの話聞いてて、佐野さん一人っていうけど、
誰かオペレーターの人、いるのかなっていう・・
佐橋: ああ、ねぇ。フォローする人が。
小倉: 普通、そうじゃないですか。
そいでアーティストの方と、オペレーターの方、二人で・・・
佐橋: 作業するっていう・・
小倉: 今の時代、作業して、作っていくっていうのがね、今、割と、多いんですけど、 そうじゃなくって・・・
元春: ちがうね。(←きっぱり)
小倉: パンチ・インも、佐野さんがやって・・(笑)
元春: 朝起きて、パジャマのままスタジオ入って、
そのまま夜中まで、ずっと作業してる・・(笑)
佐橋小倉: (笑)
佐橋: スタジオに、入院中っていう・・(笑)
小倉: 素晴らしいですね・・・(笑)
そのまま、また、寝るっていう・・(笑)
佐橋: それは・・・(笑) 山弦じゃない。(笑)
小倉: ホント、一人なんですね、それじゃ・・・
元春: そうですね。
佐橋: だから、やっぱり、細部にわたって行き届いているっていう・・
小倉: この曲は、でも、カッコイイですね。突き抜けてますね、なんか・・
佐橋: 楽しみで・・・佐野さん、いつ出るんですか、これ。
元春: これ、12月の、んーーと、いつかに出るんじゃないかな・・・
(12月20日発売だそうです)
佐橋: あ、はい。
小倉: 来年にまた、ツアーが・・佐野さん・・
元春: 来年はね、20周年記念。デビューして、20年目を迎えるんで、
その、ま、Anniversary Tourといったらいいかな。
それが、1月〜3月、入ってる。
で、まぁ、この「ありがとう」って始まる、この『Innocent』って曲も、
あ、その、20年間の、ファンの応援にね、感謝を込めて、という意味も、
小倉: あ、ありがとうっていう・・
元春: はい、あります。
小倉: ああ、、素晴らしいですねぇ・・・なんか、仮タイトル、が・・
佐橋: 『ありがとう』って、
元春: 最初ね。うん。
でも、『ありがとう』って曲、たくさんあるからね。(笑)
佐橋: (笑)
小倉: なるほど・・・
佐橋: 水前寺清子の・・・
小倉: ああ・・(笑)
佐橋: それは、昔のドラマだ。(笑)
小倉: あ、そうそう。細野さんの曲とかもね、
佐橋: あったっけかね。
佐橋: 「ありがとう」っていう言葉は、でも、いい言葉ですね。
元春: ほんと、美しい言葉だよね。
佐橋: なぁんかね。
小倉: そうですね。
佐橋: 佐野さん、あのぉ、ここの店ね。(笑)
元春: はぁい。
佐橋: いろいろさっきもお話した通り、いろんなレコードがあるんですけども
なんか、一曲、佐野さん、リクエスト・・
元春: いや今日ね、たくさんかけられるのかと思って、
10枚くらい持ってきたん・・(笑)
佐橋: (笑)
元春: 一曲しかかけられないっていうんで、まいっ・・たんですけども・・(笑)
小倉: すいませんね・・
佐橋: すいません・・・
元春: (気を取り直して)えーー、PRETENDERS 。
佐橋: はぁい。
元春: このバンドは、ま、80年代から僕は大好きなバンドで、
Crissie Hynde っていうね、あのぉ、まぁ、強力なパーソナリティを持った、
おばさんなんだけれども、
各曲、各曲、ほぉんと素晴らしくって。
佐橋: この人、カッコイイですよね。
元春: ええ。ほんとにロッカーっていう感じだよね。
元春: んで、あのぉ、「VIVA EL AMOR」っていう・・
佐橋: これ、、新譜ですね。今年でたヤツ・・・
元春: うん、今年出た、新譜・・・の中から・・・
佐橋: これ、佐野さんちでチラッと聴かしてもらったけど、カッコよかったですね。これね。
元春: 良かったでしょう?
佐橋: すごい、骨太な、
元春: はい。
佐橋: なんて元気なんだろうというか・・・
小倉: ふん。
元春: ま、あの、Basic、ロックンロールなんだけども、ポップな視野もはずしていないっていうね、
相変わらずのPRETENDERS Soundで。
佐橋: はい。
元春: で、この中から僕は、ま、シングルナンバーとしてもカットされた曲を用意してきました。
佐橋: はい。
佐橋: 佐野さん、紹介してくださいよ。
佐野さんが紹介したほうが、カッコイイもん。(笑)
元春: では、僕のFavorite Band、「PRETENDERS」。
曲は、『Human』(←めちゃめちゃカッコイイ)
『Human』 by PRETENDERS
佐橋: ホントに、あの、僕、佐野さんが昔やられてたラジオ番組とかも、
楽しみで聴いてたんですけど、
元春: はい。
佐橋: なんか、ラジオ番組に、ノリがあるっていうか、グルーブがあるっていうか・・
小倉: 若いころの。
佐橋: えっとね、NHKのね・・
元春: サウンド・ストリート。
小倉: あ、そう。サウンド・ストリート。
佐橋: これ、聴いてましたねぇ・・(懐かしそう)
元春: 「元春レディオショー」っていうの、やってました。
佐橋: 佐野さん、また、ラジオ、やって欲しいっすねぇ。
元春: うん、是非、やりたいね。
佐橋: ねぇ、、、インターネットか。
元春: 僕は、そう、新しいモノで言えば、インターネットを使って
ラジオ放送をやってみようかなって思ってる。
来年あたり、実現しそうです。
小倉: ああ、なるほど。それは、楽しみですね。
小倉: そういうわけで、今日はですね、佐野元春さんをお迎えして、えーー、
佐橋: もう、飲みまくり。(笑)
小倉: 素晴らしい、飲み会に・・
佐橋: 素晴らしい飲み会に・・(笑)
小倉: いやぁ、もう、ホントに・・・
佐橋: 佐野さん、来週も、ちょっと、ここの店で飲みたいんですけど・・(笑)
いいですか?(笑)
元春: いやぁ、もう、喜んで・・
小倉: じゃぁ、ちょっと・・もう一軒、行きましょうか。
佐橋: ね。
小倉: ということで、今日は佐野元春さんをお迎えして、お送りしました。
佐橋: それじゃぁ、また来週ぅ〜
マスター: 佐野元春さん。
まるで、伝説のレディオ・ショーを聴いてるみたいでしたね。
同じ思いになった方、多いんじゃないでしょうか。
来週も登場です。どうぞお楽しみに。
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