Interview



木曽の鼓動 は とまらない。



〜フェスをつくるということ

      と 企画をするということ〜




2 ) 現実逃避フェスティバル



――先日開催された木曽鼓動、いってきました。とても手作り感があるフェスですね。シャトルバスで帰るときにスタッフさんから「また来年も来てくださいねー!」って言われました。こんなフェス、初めてです(笑)。




楽しんでもらえて 良かったです(笑)。



――あれだけ大掛かりなイベントを、イベンターのお仕事をしてるわけでもない上村さんが、なぜやろうって思ったんですか?



当時ぼくは 関東に住んでいたんですけど、あるとき木曽町へ戻ったときに「都会と違ってやることがないな」って思ったんですね。だからまず“何か楽しいことをやろう”という気持ちが根っこにはあったんです。



――はい。



そんな折に、私は初めて朝霧JAMに行ったんですが、それがものすごく良くって。あの草原地帯にひろがるテントサイトやライブ会場をみて「別世界に来た感じ」がして、とても感動したんです。



――それが、木曽鼓動を作るうえでのヒントになったんですか?



「非現実的な空間をつくりたい」というのはありましたね。実際、当初のイベント名には『現実逃避』みたいなサブタイトルもついていましたし(笑)。語感がよくないので今は外してしまいましたけど。



――(笑)。たしかに、木曽鼓動は野外フェスの中でも独特な雰囲気がありますよね。

野外フェスを作るときの醍醐味のヒトツとして“地の利”を利用する、といいますか……。「この場所だからこそ、醸し出せる雰囲気」みたいなものがあると思うのですが。




ええ。



――キャンプ場自体は他にもいくつかあると思いますが、あえて「木曽古道(=キャンプ場名)」を選んだ理由は、何かあるんですか?



そうですね……。
雰囲気がいいのはもちろんのこと、あそこはトイレが多いんです。自分の経験から、フェスではトイレに不自由のないほうがいいなと思って。



――確かにトイレは多かったです。ステージエリアの脇にもありますよね(笑)。



そうなんです。あと、清掃にも力をいれるようにしています。
ペーパーをきらすことの無いように、定期的に巡回をしたりですとか。



――なるほど。トイレでいやな思いをしてしまうと、フェス自体が楽しめなくなってしまいますもんね。
「快適な環境を用意する」……当たり前のようですけど、とても大切なチェックポイントなんでしょうね。






――つづきます!




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