Interview



木曽の鼓動 は とまらない。



〜フェスをつくるということ

      と 企画をするということ〜




9 ) なぜフェスを作るのか 

         〜なぜ、企画をするのか〜





――フェスをつくることで、成長したことや、身についたことはありますか?




見えないプレッシャーに耐える……といった耐性はつきましたね。



――耐性……、ですか?



企画がすすむに連れて、どうしても色んなことが気になりますが、プレッシャーに押されて何も手につかないようでは困りますよね。

そこで“いい点”だけを見て“マイナスなイメージ”は敢えて見ないようにしました。これを意図的に続けることで、プレッシャーへの耐性はある程度ついたように思います。

あとは……最後はやっぱり「覚悟をすること」ですかね。





――覚悟……やっぱり、いきつく先はそこですか(笑)。



ですね(笑)。

あとは成長するという点でいえば、フェスを企画すると本当に色んな経験ができます。
企画書の作成から役所への申請、資金調達から会計管理など……おおよそ、ちょっとしたベンチャーを起業するかのような体験ができると思います。



――あぁ、それはぼくも感じました。山下公園企画はフリーライブだったので、売り上げとかとは無縁だったんですけど。

モロモロの運営が大変だったりしたときに「あぁ、ベンチャー企業を経営す人ってこれの何十倍も大変な思いをしてるんだなぁ」って。




主催者は大変な思いをするもんです(笑)。



――はぁ、そんなものですか……。

では改めて、お聞きしたいのですが、
そんな大変な思いをしてまで、フェスを作るのはなぜなんでしょう?




そうですね……。
ちょっとカッコつけた言い方になりますけど、ぼくは「自分を越えてみたかった」というのがありましたね。確かに、大変なコトもありますけど、それでもまずは“やってみること”が大事だと思うんです。



――ええ。



成功の反対は、失敗ではない。“何もしないこと”なんだっていう。



――それは……、グっとくる言葉ですね。





企画を進めていく過程においては、みんな「シンドイ」とか、愚痴も言ったりするんですよ(笑)。でも、終わったあとには感極まって泣いちゃったりしている人もいる。

オトナになって、そこまで何かに打ち込んで感動できることって、なかなか無いじゃないですか。



――そういえば、ぼくも泣きましたね(笑)。大変だった分、感動も大きかったなぁ……。



“一生懸命に何かを作る”という楽しさを、頭ではなくて体で感じられる。
これがフェス作りの一番の魅力なんだと思います。



――つまりそれは、やってよかったということですよね?



もちろん!




















上村さんへのインタビューは以上です。
ありがとうございました!








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