明地文男さんの最強3点チャージ投資法に学ぶ逆張り

明地文男さんの著書「最強3点チャージ投資法」から、逆張り投資のポイントを抽出して解説しています。

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明地文男さんの3点チャージ投資法

 明地文男さんは種々の株式投資法を考案されています。その中でも3点チャージ投資法は著名な投資法となっています。
 明地さんの著書を参考にして、逆張り投資法のポイントを抽出し、コメントを加えて解説します。

 「最強3点チャージ投資法」は私が株式投資を始めた初期に読んだ本で、テクニカル分析について何も知らなかった時に、かなり参考になった本です。
 3点チャージ投資法は、乖離率ボリューム・レシオ(VR)相対力指数(RSI)の3つのテクニカル指標を組み合わせて使用し、底値を予測して買う逆張り投資法です。

買い条件(買いシグナル)

テクニカル指標 条件 備考
乖離率 -15%以下 26日周期
ボリュームレシオ(VR) 70%以下 25日周期
相対力指数(RSI) 25%以下 14日周期

売り条件1(売りシグナル)

テクニカル指標 条件 備考
乖離率 15%以上 26日周期
ボリュームレシオ(VR) 250%以上 25日周期

売り条件2(売りシグナル)

テクニカル指標 条件 備考
乖離率 15%以上 26日周期
相対力指数(RSI) 70%以上 14日周期

※売り条件1と売り条件2との、どちらか一方が成立すれば売りシグナルが出たと認識します。

逆張り投資法のポイント

 3点チャージ投資法から逆張りのポイントを抽出し、コメントを加えて考察します。

逆張りとは

 まず逆張りとは何でしょうか。株式の投資スタイルを仕切りのタイミングで分類すると、順張りと逆張りとに分けられます。

 順張りは、相場の動向に沿って売買します。具体的には景気が上向いてきて、相場の地合いが好転したので、株を買えばその後も値上がりするだろうと期待して買い出動します。
 逆張りは、相場の動向と逆行するような方向で売買します。具体的には景気が一時的に低迷して、相場の地合いが悪くなり、価格が下がったときに買い出動します。

 順張りと逆張りとは、相反する投資行動のように見えますが、買い方であれば、自分が買い出動した後に値上がりしてくれないと利益が出ないという点では共通しています。
 次に3つのテクニカル指標の特性を順に見ていきます。

移動平均乖離率

移動平均乖離率の計算式
移動平均乖離率=(株価-移動平均)÷移動平均×100(%)

書籍からのポイントの抜粋
 乖離率の買い条件をマイナス15%以下にしたのは、ここで反発する銘柄が確率的に高いからです。例えば、乖離率マイナス30%以下で買いという方法もあります。しかし、ここまで落ちた銘柄は、反発する気力すらない可能性があります。(p.89)

コメント
 マイナスの乖離率が小さ過ぎると買いシグナルが出る頻度が高くなりますが、本来の買い時でないことがあり、だましが多くなります。
 マイナスの乖離率が大き過ぎると、底値の信頼度が高くなりますが、買いシグナルが出る頻度が低くなります。
 また、業績改善の見込みの無い銘柄は、マイナス乖離が大きくても、リバウンドしない可能性があるので注意が必要です。

ボリュームレシオ(VR)

ボリュームレシオ(VR)の計算式
VR1=(U+N/2)/(D+N/2)×100(%)
 U:株価が上昇した日の出来高の合計
 D:株価が下落した日の出来高の合計
 N:株価が変動しなかった日の出来高の合計

 株価が上昇した日が多いと分子のUが大きくなり、分母のD及びNは小さくなるので、値は限りなく無限大に近づきます。
 株価が下落した日が多いと分母のDが大きくなり、分子のU及びNは小さくなるので、値は0に近づきます。

書籍からのポイントの抜粋
 数値が下がる最大の条件は、株価が続落中であることです。そして、通常は少ない下落時の出来高が多いと、その分析値はさらに下がります。このように、株価下落時に出来高が急増した時に、底値を打つケースが多いのです。(p.99,p.102)

コメント
 出来高が多いということは、投資家がニュースや他の投資家の投資行動に強く影響を受けてヒステリックになっている状態です。
 株価が下落時に出来高が多いということは、セリング・クライマックスの状況で狼狽売りが出てくるので、当面の底値となる可能性が高くなります。

相対力指数(RSI)

相対力指数(RSI)の計算式
RSI=U/(U+D)×100(%)
 U:期間内の値上がり幅の合計
 D:期間内の値下がり幅の合計

 株価が値上がりする日が多かったり、値上がりの値幅が大きいと、計算式の分母と分子とが共に大きくなるので、値は100%に近づきます。
 株価が値下がりする日が多かったり、値下がりの値幅が大きいと、計算式の分母が大きくなり、分子は小さくなるので、値は0%に近づきます。

書籍からのポイントの抜粋
 株価が底値をつける時は、どんどん値下がりしてきて、最後にドカンと下げて下げ止まることがよくあります。この時の相対力指数はかなり小さな数値になってることが予想されます。(p.108)

コメント
 株価が小幅でちびちびと下落している時はRSIの買いシグナルは出にくくて、日経平均が急落したような時に個別銘柄も大きく値を下げて買いシグナルが出やすくなります。

逆張りの狙い

 底値を予測すると言っても、底値を付けた後に株価が上昇して初めて、そこが底値だったと分かります。従って実際に底値付近の状態であったとしても、その時点では今が本当に底値かどうかは分かりません。
 そうであれば、売られ過ぎて急に下落した時に、真の底値かどうかは分からないけれど、取り敢えず短期的に見て当面の底値だろうと解釈して買い出動し、その後のリバウンドで売り抜けるというのが、3点チャージ投資法の狙いです。

今後の課題

 3点チャージ投資法は比較的シンプルな売買ルールで初心者にも取り組み易い投資法だと思います。
 今後の課題としては、
1.テクニカル指標の組み合わせは、乖離率、ボリュームレシオ(VR)、相対力指数(RSI)が最適なのか?他の指標の組み合わせではどうか?
2.テクニカル指標の数に関して、3つ以外、例えば2つとか4つではどうか?
などに着目して検証してみようと思います。

著書の紹介

著者

明地文男

明地文男さんの投資法

明地文男さんの著書

出版社

徳間書店

目次

第1章 下げ相場に強い3点チャージ投資法の秘密
  儲かるか損をするかは買いのタイミングで決まる
  単機能だけに、簡単でよく当たる3点チャージ投資法
  700銘柄の調査で10%以上の利益が8割の確率
  同じ銘柄で年に何回も儲けることができる

第2章 簡単にできる3点チャージ投資法の分析
  乖離率、VR、RSIはこうして計算する
  パソコンで簡単に作れる「3点チャージ分析表」
  画面に売買シグナルを出せる「電子チャート5000」

第3章 底値で買いシグナルの3点チャージ投資法
  ファンダメンタルズで銘柄を選び、テクニカル分析で買い時を決める
  3点チャージ投資法の理想的な買いパターン
  買いシグナルでも買ってはいけないパターン
  買いシグナルが出た銘柄の買い時、買い方

第4章 10%~15%程度の利益目標で素早く売り抜く
  買ったら利益を上乗せし翌日から指値で売りに出す
  上値追い、損切りも事前に見切りのルールを決めておく


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更新日:2013年05月16日 木曜日
作成日:2005年02月08日 火曜日

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