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2000年12月29日

仕事納め

ぜんぜん納まってない

まっ、イイかあ



2000年12月27日

電車の中

5歳くらいの男の子が

「ねぇママ
僕の家にはエントツが無いのに
サンタさんは
どうやって入ってきたの?」


母親にしつこく聞いていた。



ぼうず

細かいこと気にするな

世の中

不思議なことがいっぱいあるから

おもしろいのさ



2000年12月26日

出勤途中

地下街のパン屋さんで

ウィンド越しに可愛い女の子が

揚げたてのカレーパンを

皿に盛っていた。


ひとつ買って

いつもはバスに乗る会社までの道を

ハフハフ

食べながら歩いた。


なんだか

楽しい

一日になりそう



2000年12月18日

本屋に行った帰り道

コンビニで肉まんを買い

歩きながら食べた。



ほっかほか




2000年12月7日

真夜中

不意に人の気配を感じて
目を覚まし
寝室の開け放したドアの向こうにある
台所に目をやると

暗い空間の中
窓から入った月明かりを背にして
テーブル越しに
人の影が
ポッカリと浮かんでいた。

寝ぼけているのかと思い
目を擦る。

しかし
何度見ても
人の肩から上が
シルエットになってこちらを見ている。

『台所に誰かいる!』

心の中で叫んだ僕は
そろそろと
近づいてはやられると思い
枕元にあった目覚し時計を
気付かれないようにそっと手にした。

そして

自分でも
信じられないようなスピードで
一気に起き上がり
布団をけって
大声を上げて威嚇しながら
台所に突進した。

「うおぉぉぉぉぉ〜っ!」

突然の大声に家族も飛び起きる。

僕の背後で
寝室の電気がパチリとついた。

唖然とする
家族の冷たい支線を
背中に浴びながら

僕は
目覚し時計を振り上げたまま

フタの開いた
炊飯器
と向かい合っていた。



2000年12月3日

友達と待合わせ

すぐ横で
食虫植物のような
マツゲをつけたネーチャンが

「あたしスタイルはイイんだけど
頭ワルイんだよね〜」

とケイタイに向かって
声高らかに叫んでいる。

横浜駅西口は今日も元気だ



2000年12月2日

キオスクで新聞を買ったら

お釣りを渡そうとしたオバチャンの手から

10円玉が滑り落ちて

新聞の束の中に消えた。


慌てて外に出て探そうとする

オバチャンに

「いいよ、いいよ」

と手を振ったら

「太っ腹だねェ」

と頷かれた。


それほどの者じゃない。



2000年11月28日

朝のバス停

通り過ぎる車が揺らした

空気の中

少しだけ

冬のにおいがした



2000年11月27日

会社の同僚と吉野家に入った。

後から学生がひとり

入ってきて

「並ひとつ!汁だけ!」



元気に注文した。

「今時、珍しい苦学生だね」



小声で

同僚に同意を求めたら

「汁ダクだよ・・・」



冷静に言われた。


ふ〜ん



2000年11月23日

山に行こうと思ったが寝坊した。

頭を掻きながら雨戸を開ける。

どんよりとした

曇り空

ニヤリと笑って

コーヒーを一杯




2000年11月22日

熱が出たら

鍋焼きうどん

これが僕の定番



2000年11月17日

物忘れがあまりに酷いので

忘れたらまずい事を

手のひらに書くようにした。


会社の喫茶室で

その手のひらを見ていたら

隣で煙草を吸っていた奴に覗き込まれ

「おまえ、耳無し法一の手みたいだな」

と言われた。




2000年11月12日

ファービー

早くも冬眠に入る。



2000年11月10日

駅の売店で数十年振りに

フルーツ牛乳を飲んだ。


一口飲んだら

幼い頃

背負われてかいだ

母の髪の香りを

思い出した




2000年11月9日

イカゲソを肴に

胃薬を

ビールで飲む。

それを見て呆れる

飲み屋の主人




2000年11月3日

街をブラブラ歩いていたら

おもちゃ屋の店頭に

一時期大人気だった

ファービー人形が

半額になって並んでいた。

試しに買って帰ったら

ウィ〜ッ

だの

ギャハハ

だの

うるさい事この上ない。


家族にも煙たがれ

すぐに

寝かしつけてしまった。

でも

30分もすると

何だか起こしたくなってくる。

そんなわけで



これを

書いている僕の横で

奴は

ウィ〜ッ

だの

ギャハハ

だの

呑気に大騒ぎしている





2000年11月2日

昼休み

会社の仲間と

五目焼きそばを食べに行った。

運ばれてきた塩味の焼きそばを

ニコニコ顔で見てみると

ぼくの皿だけ

うずらの卵がひとつも

入っていなかった。


とても

かなしい



2000年10月31日

会社からの帰り道

途中下車して

山のお店に寄り道した。


1時間ほどブラブラして

使う予定もないのに

シモンの10本爪

今使っているテントの

冬季用外張りを

買った


ずいぶん高価な

バーチャル登山



2000年10月19日

陽の暮れが

早くなるほどに

だんだんと

夜更かしになる





2000年10月14日

目を

細めて

晩秋のお陽様を

見る



2000年10月12日

子供の頃に飼っていた

犬のプー太の夢をみた。

夢の中で

僕とプー太は縁日を歩いていて

雲のように

真っ白で甘い綿菓子を


ふたりで仲良く

食べていた。


あとひと口

というところで

プー太が僕のホッペを

ペロリと舐めて目が覚めた。


ふとんの中で

なんだかとってもショッパイ

味がした



2000年10月4日

叔父のお葬式

70を過ぎても

ぼくの親父を

「兄貴!」と呼び

楽しそうに酒を飲んでいた叔父


通夜の席上

寂しそうな親父の横顔を

チラリと見る



長生きしてほしい



思う






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