2002年8月30日
アブラゼミ
から
ひぐらし
へ
オニヤンマ
から
赤とんぼ
へ
そして
向日葵
から
秋桜
へ
2002年8月27日
給料日前日に
「10000円くずれる?」
と
聞く
嫌味なやつ
2002年8月24日
お気に入りの
看護婦さんの
柔らかい指先が
僕の手首にそっと触れる
「あら今日は脈拍多いわね」
言われるままに
深呼吸を2度したら
洗いたての
髪の香りがして
脈拍が
100を超えた
2002年8月23日
すっかり
気温も低くなり
すごしやすい
季節に
なりました。
ほっと
息をつき
そして
なぜか
寂しい
毎日です
2002年8月22日
身動き取れない
通勤電車の中
健康雑誌の
中吊り広告に
目をやる
「心不全は満員電車が危ない」
2002年8月21日
真夜中に
冷凍室から
取り出した
ソーダ味の
アイスキャンディ
こいつが
なかなか
いける
2002年8月19日
夏休みに
入るまでの時間は
おそろしく遅い。
夏休みに
入ってからの時間は
おそろしく早い。
2002年8月18日
快晴
雨
真夜中の
雷鳴
そして
雲海
それが
山
2002年8月13日
川のせせらぎを
聴きながら
釣り糸を垂れる。
当たりを待って
緊張の時を
過ごす
・・・
全然
釣れない
・・・
あくびが出て
空気が和らぐ。
時間だけが過ぎ
何時の間にか
心が空白になって
自分自身が
風景の一部になる。
そして
竿先に
当たりが
来た
・・・
2002年8月9日
もう少しだけ
みつめて
いたい
2002年8月8日
中島みゆきの
「狼になりたい」を
聴きながら
勝手にうらぶれて
焼酎を飲む
2002年8月7日
目が覚めて
慌てて
自分の眉毛を触る。
「ああ、よかった。あったよ〜」
どんな夢かは
ないしょ
2002年8月6日
宝くじが
3億円
当たった夢を見た。
正夢を願って
宝くじ売場に行ったら
財布の中に
200円しかなかった
・・・
涙
2002年8月5日
花壇の縁に
右足を掛けて
まるで一昔前の
映画スターのように
駅前で
タバコを吸っている
お兄さん
そんなに高い縁に
足をかけて
右足攣らないか?
2002年8月4日
帰り道
薄暗い電灯の点る
電信柱の下に
古ぼけた
鉄腕アトムのメンコが
一枚ぽつんと
落ちていました。
懐かしくて
どことなく
怖い夜
・・・
2002年8月3日
久しぶりに
街で
ちんどん屋さんを見た。
先頭で
ラッパを吹いていた
薬売り姿の
おっさんの
眼つきが鋭い。
あの薬売り
ただ者じゃね〜な
2002年7月31日
プロジェクトXの
ナレーションの
真似が
ちょっとだけ
得意
2002年7月30日
山で初めて出会い
短い時をともにして
大きく手を振って
それぞれの
道に
散って行く。
また逢う日まで
2002年7月27日
ちょっと
ドキドキ
かなり
ワクワク
2002年7月25日
女の子が使っていた
睫毛ビューラーが
面白そうだったので
ちょっと借りて
イタズラしてみたら
上マブタ鋏んで
血が出た
2002年7月23日
額の汗を
指先で軽く押さえ
空を見上げる
女の子に
ときめきを感じる
夏の午後
2002年7月21日
バスの中で
黄色いカバンを下げた
幼稚園児が
「僕のお腹にはビフィズス菌が
100億匹いるんだ!」
と言って
お姉さんに威張ってた。
何だか知らないが
すごそうだ。
2002年7月20日
風鈴を揺らして
そよぐ風に
タオルケットを手繰り寄せて
寝返りを打つ
ソーダ水のような
午後
2002年7月19日
出張先の帰り道
ふらりと入った
食堂のメニューに
「カリーライス」
何だか美味そう
2002年7月18日
台風一過の
朝のバス停
プールの支度をして
走り去る
子供達を
眺めながら
真っ青な
空を見上げて
額の汗を拭う
2002年7月15日
スーパーで
焼き鳥1本
110円
3本セットで
350円
高くなってるじゃん
2002年7月14日
山の麓で
名物の豆腐懐石に
舌鼓を打つ。
上品な盛り付けに
したり顔で
うんうんと頷くが
正直な
胃袋が呟く。
「こんなのじゃ足りないよ」
2002年7月12日
隣りに座った
女の子の
髪の香りが
あまりに甘くて
ちょっとだけ
眩暈
・・・
2002年7月11日
真夏日の午後
打ち水をした
店の前を歩く。
濡れた靴底で10歩
歩いて
振り返ったら
足跡はもう
陽炎
2002年7月10日
切手の裏側をペロリとやって
封筒に貼る。
それを見ていた
となりの女子社員が言う。
「今は少量の唾液でも
DNA鑑定で犯人を
特定できるのよ」
・・・
僕が何をしたっていうんだ
2002年7月9日
「美味いスパゲティが食べたいなあ」
「じゃあ、今夜はカルボナーラでも作る?」
「外で食べようか」
「ぶっ飛ばすわよ」
2002年7月8日
薬指の第二関節を
蚊に刺された。
こいつは
かゆい
!
2002年7月6日
20年振りに歩いた
片田舎の
学生の「街」には
時の流れの中で
すっかり「町」の匂いが
染み付いていた。
お守り代わりに
サイコロ握り
ギラギラした目で
この街をうろついていた
かつての貧乏学生は
その匂いに包まれて
居心地悪そうに
背中を丸めて
路地裏に入って行った。
辛うじて
昔の面影を残した
ラーメン屋を見つけた
元学生は
ほっと
ため息をつき
暖簾をわけて店に入る。
しかし
入口の横にあった
汚れた鏡に何気なく目をやった
彼は
そこに映った自分の顔が
20年前よりも
ずいぶんと
穏やかになっている事に
気がついた。
元学生は
狭いカウンターに座ると
振り返って
もう一度鏡を覗いてから
寂しそうに
口を開いた。
「おやじさん。ビールと餃子」
・・・
2002年7月5日
エアコンを
ギンギンに効かせた
部屋の中で
暖かいふとんに
包まって
寝るのが
好き
2002年7月4日
ラーメンに
なるとが
ふたつ入っているのを
見つけて
幸せを感じている
自分が
ちょっとだけ
可愛い
2002年6月30日
母が言う。
「野菜もちゃんと食べなさい」
四十づらが言われる
言葉じゃない
2002年6月28日
カレーライスを食う前に
コップの水に
スプーンを浸ける人を
久しぶりにみた。
2002年6月27日
人生の価値は
やる気で決まる
すごい
言葉だ
・・・
2002年6月26日
油紙に包まれた
揚げたてのコロッケを
お肉屋さんで
ひとつだけ買い
歩きながら
食べる幸せ
2002年6月25日
「あ うんの呼吸と
呼ばれる仲になりたいね。」
「じゃあ僕があで
おまえがうんだな」
「ちがうわよ。
私があであなたがうんよ」
「僕があだってば!」
「私があよ!」
全然呼吸があっていない
ふたり
2002年6月23日
ファミレスで
スパゲティを頼んだら
2分で出てきた。
いくらなんでも早すぎないか?
2002年6月21日
ビルの窓から
道路を見下ろしていたら
まるで怪鳥が通ったように
アスファルトの上を
大きな影が横切りました。
見上げると
そこには綿菓子の
お化けのような
真っ白な雲が
すごい勢いで
西から東へ流れていました。
もうすぐ夏です。
2002年6月18日
山の店を見つける。
見るだけと思って
中に入る。
「ふ〜ん」
などと言いながら
ザックを手に取る。
お買い上げまで
15分
2002年6月16日
蒼い空
真っ白な雲
澄んだ水
いま僕は
生きている
2002年6月13日
近所の電気屋さんがくれた
サービスカードは
1000円買い物をすると
1点くれて
1000点貯まると
1000円オマケしてくれるという
気の遠くなるような代物です。
有効期限は1年間。
気のよさそうな店の主人が
4枚綴りのサービスカードに
ニコニコとハンコを押すたびに
首を絞めたくなる衝動に
駆られます。
2002年6月12日
駅で電車を待ちながら
工事現場の
ショベルカーの動きを
見ているうちに
僕は我慢出来なくなって
急ぎ足で改札口に戻り
エスカレーターで
駅ビルの地下街に
下りました。
だって
カニが食べたくなったんだもん
2002年6月11日
吹く風が
強すぎて
風見鶏の羽根が
イアン・ソープ
より
力強い
2002年6月10日
夕暮れの中
低い空に
ひばりのような
小さな鳥が
声も立てずに
パタパタと飛んでいました。
はっと気付いて
足もとの石を拾い
空に向かって
ポンと投げると
落ちてくる石を追いかけて
小さな鳥が
地面すれすれまで
急降下。
「やっぱりね」
それは
小さな蝙蝠でした
2002年 6月9日
ニッポン
勝った
お祭りの夜
慌てて
血圧の薬を
飲む
2002年6月9日
ワールドカップ
試合当日の日曜日
横浜の街に
青いユニフォームが
溢れている
ONOとNAKATAが
溢れている
2002年6月8日
隣りのわんこは17歳
目はほとんど見えず
毛は抜け反っ歯になった。
口笛を吹くと
「えっ?」という顔で
首を傾げて僕の方に
耳を向ける。
「おまえ長生きしろよな」
両手で顔を挟んだら
わんこは反った歯で
ニヤリと笑った。


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