2003年
9月30日
紅に
間に合えば
いいかなあ
と
思いながら
薬臭い
スープを
口に運ぶ
2003年9月24日
ポメラニアンの
シジミのような
瞳に映る
自分の顔は
ポメラニアンの
笑顔の分だけ
元気に見えた
2003年
9月21日
触診していたドクターの手が
突然
ピタリと止まる
「う〜〜〜ん」
・・・
おいおい
唸らないでくれよ〜
2003年
9月19日
人間
死ぬ気になれば
何でも出来る
と言われるが
僕はあえて
こう言いたい
人間
生きる気になれば
何でも出来る
2003年
9月15日
世界柔道を
テレビ観戦しながら叫ぶ
「もっと引き手を絞らにゃ駄目だってのに!」
理屈だけなら
僕も
世界一
2003年9月12日
峠へ
・・・
2年前に忘れてきた
何かを
探しに
2003年
9月10日
真夜中
枕元に
積みあげていた
ザックの山が
突然雪崩れ
潤平
悶絶
2003年
9月7日
15年振りに
大学時代の悪友から
電話が掛かって来た
あまりに突然だったので
「なんだ選挙の投票の勧誘か?」
と聞いたら
「ぶっとばすぞ」
と15年振りに言われた
2003年
9月6日
夕暮れの空
巣に帰る
ムクドリの群れを見上げ
幼き日
虫網を持って
飛び出す僕の背中に
何時も聴こえた
母の声を思い出す
「ムクドリといっしょに帰っておいで」
2003年
9月4日
命を掛けるかと聞かれれば
掛けないと
答えるだろう
命を掛けてでも
守らなければならない
人はいるが
命を落としてしまったら
その人を
二度と守れなくなってしまうから
だから僕は
命を掛けずに
絶対
守ってみせると
思っている
そんな感じ
2003年
9月3日
9月
・・・
午前11時 |
気温35度 |
午後 2時 |
あぶら蝉 |
午後 6時 |
落雷 |
午後 8時 |
秋の虫 |
静かに
聞こてくる
地球の不整脈
2003年
9月2日
ビル街に流れる
せわしない時間の中で
不意に
上高地の猿に
逢いたくなる
ビル街に流れる
せわしない
時間の中で
・・・
2003年
8月31日
焚き火が
闇に溶けるほど
夜は更けて
それでも
みんなの
笑い声が
川のせせらぎに
こだまする

2003年8月25日
夢の続きがあるのなら
それは
明日
目が覚めてから
見てみたい
2003年8月24日
ひとつ食べれば
寿命が7年延びるという
箱根名物黒玉子
みっつ食べたから
たとえ明日が寿命でも
あと21年は大丈夫
・・・
念のため
あとで
もうひとつ食べておこう
2003年8月23日
風よ
雲よ
空よ
僕のイメージを
突き抜ける
景色を見せておくれ
2003年8月20日
あ〜あ
とうとう1回も
夏のお日様を見ないうちに
日が短くなっちゃった
・・・
夕方の6時を過ぎても
空で威張っている
お日様を見上げるのが
好きだったのに
2003年8月19日
コップに並ぶ
歯ブラシ
2本に
感じる
幸せ
2003年8月18日
交わした言葉の
ひとつひとつを
想い出し
皆が
寝静まるのを待って
ひとりで
泣いた
2003年8月16日
ペンションに泊まり
フレンチ風の夕食を
食べながら思う
みんな
いっぺんに
出してくれ
2003年8月13日
山で空気を吸い
山でため息をつき
山で歯を食いしばり
山で空を見上げて
山で笑う
へとへとになって
山を下り
山を振り返って思う
また来よう
2003年8月7日
脇見をして
研修センターの窓から見上げる
空の蒼さと
雲の白さに誘われて
パソコンの画面なんか見ているよりも
夏を謳歌する
セミの姿を
見つけに行きたくなって
机の上のテキストを
こっそりと
片付ける
2003年8月6日
パソコンの前で
小さなマウスを
一日触っているうちに
無性に
小籠包が
食べたくなってきた
2003年8月3日
2日間
箱根の金時山で遊ぶ
トレーニングのつもりで
気合を入れて
登ったつもりが
60過ぎのおっちゃんに抜かれ
おまけに
抜かれついでに
「頑張って」と言われ
思わず
梅雨明けの青空を
見上げる
2003年8月1日
向かい風の中
目を細めて
それでも立ち止まることなく
前へと進む
そんな姿をカッコいいと思う
自分を
能天気な奴とわかっていながら
でも
そんな自分だから
今日もこうやって
元気に
前に進んでいるんだと
奇妙な自信を持って
もう一歩
前へと踏み出してみる
2003年7月30日
外出帰りの喫茶店
サイダーの泡を数えて
暑さをしのぐ
2003年7月29日
梅雨が明けるのを
待ち焦がれながら
雨音をBGMに
穏やかに
眠る
2003年7月28日
夜中に暑くて目を覚ます
冷蔵庫から
冷えたお茶を取り出して
喉を鳴らして飲む
部屋に戻って
布団に横になる
なんだかまだ暑いなあ
もう一度
冷蔵庫へ
・・・
熱があるのに気付くのに
30分かかった
2003年7月27日
久しぶりに
お日様が顔を出した
日曜日
全ての窓を開け放って
タオルケット一枚で
一日ごろ寝
涼やかに鳴る
風鈴の音に
見る夢も
優しい
2003年7月26日
額の汗を拭って
見上げた
曇り空の透き間に
わずかな水色
いつもより
遅い
夏のはじまり
2003年7月25日
朝からまったりと
オレンジカルピスなど飲んで
タバコなど咥えながら
まったりと家を出て
通勤電車の中で
少年マガジンなど読んでいるうちに
案の定
会社の始業時間を過ぎてしまった。
横浜駅で降り
1時間ほど遅れると
会社に電話したのだが
電話の向こうの女の子の声が
いつもと違う。
首を傾げながらも
何処かで聞いた声だったので
「よろしく」と言ったら
「あいかわらずね」と
電話の向こうで
女の子が言って
ため息とともに言葉を続けた。
「ひさしぶり潤平さん。
いま電話しているのは
潤平さんが5年前まで勤めていた職場よ
本社にはこっちから
電話しといてあげるわね」
・・・
今日も
厳しい一日に
なりそうだ
2003年7月24日
本屋の中を
ぐるぐる
ぐるぐる
人工衛星のように
周っているうちに
何時の間にか
文庫本を9冊も
抱えていた
読み終わるのに
半年かかりそうだ
2003年7月22日
木曽の風はやさしかった
渓谷の風は爽やかだった
そして
安曇野の風は
いつもどおりに
さりげなく
僕を迎えてくれた
そんな
素敵な旅だった

2003年7月18日
行って来ます
風を感じに
なんて
カッコいい事
言いたいけど
何時も通り
たっぷり
雨を感じることに
なりそうだ
2003年7月15日
外出から帰る電車の中
首筋の汗を拭いながら
「ふぅぅぅ」とため息をついて
座席に座る
ふと前の座席を見ると
何処かで祭りでもあったのか
金魚の泳ぐ
小さなビニール袋を
細い指先に下げた
浴衣姿の
女性がひとり
・・・
電車の中に
そよ風が
サッと吹きぬけた気がした
2003年7月12日
雨戸の外の
すずめのさえずりに
呼び覚まされて
休日の一日が始まる。
おへそ丸出しのまま
頭をぽりぽりとかきながら
雨戸を開ける瞬間のときめき
今日は
お日さまの顔みえるかな♪
2003年7月11日
風呂に水を張り
ドボンと飛び込んで
頭までもぐる
ゴボゴボ
ぽこぽこ
ゴボゴボ
こぽこぽ
子供の頃は
目を開けることが
出来たのだけれど
2003年7月9日
仕事帰り
一緒に外出した
職場の女の子と
喫茶店に入り
一息つく
見慣れているはずの
女の子が
目の前で頬杖をついて
悪戯っぽく笑う顔を見て
ちょっとだけ
ドキッとした
2003年7月8日
ひさしぶりに
ガハハと
笑って
涙が出た
こんな涙は
なんど流してもいいな
2003年7月6日
しとしと雨の日曜日
灰色の空を見上げながら
賞味期限の切れかけた
山の食事を取り出して
在庫処分の
Breakfast
仕上げの
ドリップコーヒーを飲みながら
ジッポーライターで
タバコに火をつけたら
少しだけ
山の匂いがした
2003年7月5日
新幹線の車窓から眺める
東海の田園風景は
流れ行くスピードが
僕にはずいぶんと速過ぎて
なんだか
絵葉書の写真のように
味気なかった
2003年7月2日
何気なく見上げた空に
めずらしく星が綺麗で
明日は
なにか
楽しい事がありそうな
予感


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