2004年5月31日
ひとりぼっちの出張の夜
壊れかけた
駅のベンチに浅く腰掛け
1時間に1本の列車を待ちながら
やけに鮮やかな
三日月を見上げる
2004年5月26日
夜の8時に眠ってしまい
目を覚ませば
夜中の2時
寝ぼけて
枕もとのザックを探し
現実に
引き戻される
2004年5月23日
眠るのが惜しい夜
グラスに注ぐつもりで
傾けたワインが
外にこぼれる
ああ
何時の間にか
酒が弱くなったなあ
2004年5月22日
大学紛争の季節
高野悦子の
「二十歳の原点」に
共感できなかった僕は
ヘルメットを被ってスクラムを
組むこともなく
大学近くのうらぶれた雀荘で
麻田哲也の
「麻雀放浪記」に憧れ
血走った目をして
来る日も来る日も
国士無双を
狙っていた
2004年5月21日
台風一過
そして僕は
夕焼けを
探しに
2004年5月19日

安曇野にて
潤平法師
2004年5月17日
タイムトラベラーには
なりたくない
昨日よりも
まだ見ぬ
明日が
楽しみだから
2004年5月15日
へえ・・こんな道あったんだ
と思ってよく見たら
何時も
右から行く道を
左から来ただけだった
・・・
というほどの
方向音痴
2004年5月13日
怪奇骨董音楽箱と
和題がついた
レコードを
知っていますか
実は
僕が
ずっと愛し続けている
アルバムのひとつ
なんです
2004年5月12日
ねえ
明日が今日と同じでも
僕はすごく
楽しいんだけど
それじゃだめ?
2004年5月11日
人生の折り返し点
トップを目指す
彼らの背中を見送りながら
沿道の緑を探している自分に
少しだけ
幸せを感じる
2004年5月6日
忘れ物だよって
僕を
呼び止めないで
僕は
忘れたわけじゃなくて
そこに置いてあるだけなんだから
いつかきっと
取りに戻るからさ
それまで
そっと
そこに置いておいてよ
2004年5月5日
こどもの日
たばこを買った
コンビニで
ついでに
柏餅をひとつ
買う
2004年5月4日
本当の
林檎の美味しさを
思い出すために
あの山を
越えてみる
2004年5月3日
過ぎてゆく
連休がもったいなくて
無理やり
山行の予定を入れ
朝起きて
雨空を見上げ
何故だかすこし
ほっとする
2004年
4月29日

豊科光城山にて
潤平法師
2004年4月28日
夜の中央フリーウェイ
車窓に映る
勝沼の夜景に目をやり
これから始まる旅に
想いを馳せて
アクセルを踏む足に
力を入れる
たったひとりの
ジェットストリーム
2004年4月27日
煙草の火を
人に点けられるのが
大嫌いな僕は
綺麗なお姉さんが
横に座る
飲み屋に
行ったことがない
2004年4月25日
横浜の郊外に
かつて
90度に曲がる道を
曲がりきれず
大クラッシュを起した
ドライバーにちなんで
町民に
「潤平コーナー」と呼ばれている
カーブがある
82へ〜
2004年4月22日
とんびの声に笑い
そして
とんびの飛翔に
あこがれて
2004年4月20日
僕が
僕で
あリ続けるために
どうしても
譲れないものがある
僕が
僕で
あり続けるために
2004年
4月19日
バスから降りて
おぼろ月を見上げ
明日は雨かと
聞いてみる
2004年4月16日
横浜駅で
あいつを待ちながら
春風に乗った
乙女の
髪の香りに
酔う
2004年4月15日

旅先からの父の葉書
・・・
こんな男に
いつかなりたい
と
ひとり思う
2004年4月12日
眩しかった
お陽さまの光を
とても暖かく感じることが
出来たから
また
ゆっくり
歩き始めよう
2004年4月7日
暗闇に
目が
慣れて
しまわないように
・・・
2004年4月2日
少しだけ
休んで
少しだけ
立ち止まろうと
思います
ひと息ついて
また
周りの景色が
見えるようになったら
帰ってきます
2004年3月31日
心が揺れて
風が揺れて
僕のまわりの世界が
揺れている
僕はその波が過ぎ去るのを
頭を下げ
息を潜めて
静かに待っている
明日こそ
晴れますように
2004年3月30日
生きることは難しい
でも
歯を喰いしばって
生きた分だけ
生きてよかったと
いつか
思う日が来ると
思います
2004年3月28日
子供だった頃
ダンボールを尻の下に敷いて
歓声を上げながら
何度も
何度も
滑り降りた芝生が
何時の間にか
綺麗に整備された
花壇になっているのを知って
少しだけ
悲しい気持ちになる
2004年3月27日

奥多摩にて
父詠む
2004年3月24日
春なのに
味噌煮込みうどんに
食指が動く
寒い夜
2004年3月23日
しなやかに
そして
おだやかに
2004年3月22日
仕事を昼で上がり
本屋に寄って魚の図鑑を買い
サイクリングの店に寄って
調子の良さそうなサドルを手にし
山の店に行ってグローブを買ってから
ついでにカメラの店に寄って
使うかどうかもわからない
三脚を手に入れる
最後に病院に寄って薬を貰い
充実した午後だったと
満足してバスに乗り
家に帰って
財布の中身を確かめて
哀しくなる
2004年3月21日
真夜中
ふいに哀しくなって
ひとりで泣く
なぜ哀しいのか
わからないが
次から次へと
涙が溢れてくる
明日になれば
そんなことは
すっかり忘れたように
笑っているんだろうけど
涙ってなんなんだろうと
唇を尖らせながら
ひとり
思う
2004年3月20日

鎌倉にて父詠む
2004年3月16日
空色の翼が欲しい
一度でいいから
真っ青な
空に
溶けてみたい
2004年3月12日
ちょっと
友達に
逢いに
行ってきます
2004年3月10日
仕事なんて遊ぶための
金稼ぎさなどと
うそぶきながら
上手くいかなかった
今日の仕事を悔やみ
何時もより多く注いだ
コップの酒を見つめる
自分に苛つく
2004年3月7日
3年前に
縄手通りで買った
風鈴が
物干し竿にぶら下がったまま
気温8℃の空の下
今日も涼しい
音色を響かせています
僕はきっと
夏が
好きなんだろうと
思います
2004年3月6日
明日も
今日が
来ますように
2004年3月3日
遠くに行きたいと
突然言った
あの子の目は
とても遠くを見つめていて
僕は慌てて
直ぐ近くに漂う
煙草の煙を
眼で追った
2004年3月2日
母が
僕を背負った重さの
3倍くらい
母の幸せそうな
笑顔をみたい


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