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2004年8月31日

雑誌の取材を受け

話をしている途中で

初めて会う人に対する

初々しさを

何時の間にか

失っている自分に

ふと気付き

不意に悲しくなる



2004年8月30日

上司にボロクソ怒られ

その後フォローで

「おい 潤平 飲み行くか」


上司のおごりで

死ぬほど飲んだら

「この野郎 仕返し しやがったな」


いやいや

まだ終わっちゃおりません

家まで送ってちょ♪



2004年8月29日

オリンピックに燃えた夏

祭りの後の

寂しさよ



2004年8月26日

ヒグラシ鳴く

木々の間から

目を細めて

何時もより寂しげな

夕暮れを見る



2004年8月22日

常に前向きでいる

必要はない


時々後ろを振り向くから

前を向く事の

大切さに

気がつくのだ



2004年8月20日


せみ時雨
 頬杖つきし
    君想う



潤平法師



2004年8月19日

わかっちゃいるけど

またやっちゃう


キャラメル噛んで

外れた銀歯に

アロンアルファ


2004年8月15日


残りの日にちを

指折り数えるようになったら

夏休みも

もう終わり



2004年8月10日

信州から帰ってきて

一晩

自分の布団で眠り

目が覚めて

また

信州に行く

おかしな

ヤツ



2004年8月5日

昔から

ずっとそうだ


遠足の前の日は

眠れない

・・・



2004年8月4日

いそいそと台所に行き

冷蔵庫から3本目の缶ビールを

そっと取り出す


取りに行くたびに

だんだんと背中が丸まって

こそこそしている自分に気づき

慌てて咳払いをして

偉そうな顔で

ビールを注ぐ



2004年8月2日

駅のキヨスクの前で

颯爽と通り過ぎた

スタイル抜群のお姉さんに

見惚れていたら

お金だけ払って

タバコ受け取るの忘れた



2004年8月1日

エンドマークだけは

打ち間違えたくないと思う




2004年7月30日

熱帯夜

クーラーをフルパワーにして

部屋の灯りを消し

稲川淳二の

怖い話を聴く



2004年7月29日

プログラムのバグは

会議室で起きてるんじゃない!


現場で起きてるんだ!




2004年7月28日

青い空に

一反木綿のような

雲がぽかり


いいなあ

ここまで来て

僕を乗せて

何処か遠くに

連れていってよ



2004年7月27日


故知らず
  時雨れる蝉や
      鈴が森



江戸史跡鈴が森刑場跡にて

潤平法師




2004年7月15日


さあ開こう


夏への扉



2004年7月12日

30分に1本のバスを待ちながら

行き交う車もない道を通り過ぎる

白いヘルメット姿の

自転車中学生を見て

遠くに来たんだなあと

ひとり

初夏の空を

見上げる




2004年7月10日

ふう

と息を吐き

スーパーに寄って

発泡酒の横に置かれた

ビールに手を伸ばす


今日一日

頑張った自分に

ささやかな

ご褒美




2004年7月8日

春雷に

動じぬ蜥蜴

葦の下



潤平法師



2004年7月7日

神様

織姫と彦星を逢わせるために

青空を広げる事は

とっても

素敵なことだと思います


でもね神様

いくらなんでも

ちょっと暑すぎです



2004年7月5日

温めて食べてね


たった一行の

メモに感じる

こぼれるほどの

愛情




2004年7月3日

採れたての

泥つきネギを手に入れ

つり銭を受け取りながら

この辺に

美味しい鶏肉を売る店はないかと

聞く僕に向かって

姉さんかぶりの農家のおばちゃんが

にやりと笑っていう


今夜は焼き鳥で一杯かい




2004年7月1日

無人駅

風ひとひらに

つばめ舞い



潤平法師



2004年6月29日

旅館の朝食に出る

異様に小さい

シャケの切り身の





2004年6月28日

振り返って

見上げた空が

あまりに蒼いので

僕は仕事に行くのをやめて

公園に行った




2004年6月27日

みんなより

一呼吸遅らせて

傘を差す

見栄っ張り




2004年6月24日

健康診断で訪れる

嘱託の先生よ

頼むから

問診の度に

毎年

う〜〜ん



唸るのはやめてくれ




2004年6月23日

たとえ

大人の言い訳を

表情ひとつ変えることなく

言える年齢になっても

どきどきする

心のときめきだけは

忘れませんように



2004年6月22日

小さいこと気にするなよと

言いながら

家を出てから

煙草の火をちゃんと消したか

毎日気にしてる

心配性



2004年6月21日

ううっ

オマケにつられて

また

買ってしまった



2004年6月20日

甘ったれな自分に

腹が立ち

思い切り

苦いコーヒーを

飲んでみる



2004年6月17日

ひとり公園のベンチに座り

目の前で寝そべっている

猫が動かす尻尾の先を

ぼんやりと眺め続ける


3本目のタバコに火をつけたら

猫が首だけ持ち上げて

「おまえ暇なのか」って顔をして

僕を見た



2004年6月16日

ブームなのか

最近あちこちで

メロンパンを見る


でもさ

通ならば

端っこの硬いところを

大事にしなきゃあかんよ



2004年6月15日

初めて行ったお客さんの事務所で

ドアを開ける度に

見当違いのところへ行ってしまう

僕のあまりの方向音痴振りにあきれた

受付のおねえさんが

帰りに

最寄り駅まで送ってくれた



2004年6月13日

蝋細工のような光沢の

蓮の花に

カメラのピントを

合わせながら

口ずさむ


手と手を合わせて

しあわせ〜〜♪



2004年6月12日

土俵際の

大ピンチに

くちびるの端を

ゆがめて言う



負ける気がしねえぜ



2004年6月8日

子供の頃

駅ビルの上で静止している

巨大な宇宙船を見ました


子供の頃

竹藪の中の廃屋の前で

お線香をあげている

真っ赤な着物の女の人を見ました


子供の頃

病院に向かう路面電車の中で

スズメバチのような模様のシールを

ほっぺたに貼った

大人の人をいっぱい見ました


子供の頃

留守番している時に訪ねてきた

黒い服を着た郵便配達のおじさんに

坊やの命はあと3ヶ月だよと言われました


子供の頃

まわりの大人達に

変わった子だねと

いつも言われていました


でも

ぼくは本当に

・・・



2004年6月7日

誰か

操作マニュアルを

読むための

マニュアルをくれ!



2004年6月6日

ファーストフードのハンバーガーは

実は少しずつ

小さくなっていないか?


かつてバスに乗り遅れてばかりいた僕が

誰にも気づかれることなく

バス停を密かに

数センチずつ

自宅に近づけようとしたのと

同じ発想だ



2004年6月3日

夢の中で夢から覚めて

夢の中で

「ああ夢でよかった」

とため息をついて

ほんとに目が覚めてから

「わけわかんない」

ともう一度

ため息をついた




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