浄真寺の満開の桜はご覧になりました?

 

 

心温まる学校      副校長 平田 一

 本校に着任して二回目の春を迎えました。九品仏の子どもは素直で明るく、そして優しいです。
九品仏はまさしく地域よし、子どもよしの学校だと実感しています。こう書きますと「副校長、お世辞いっているよ」と思われる方もいらっしゃるかなと思いますが、今日まで32年間、世田谷区内・他地域のあちこちの学校でお世話になった私がいうのですから間違いありません
(過去、どこの学校で勤務したかは差し障りがあるので内緒…)。

 子ども達と学校で生活していると心が温かくなる出来事がたくさんあります。
先日もこんな事がありました。朝の校内巡視の時、私は廊下に落ちている紙屑を拾いました。生憎とそこにごみ箱がなく「困ったな」と思っていると5年生のT君が通りかかり「そのごみ、ぼくの教室のごみ箱に捨てます」といって、さっと持っていってくれました。T君のその親切に私は「ありがとう」というのが精一杯、あっという間の心温まる出来事でした。

 また、私は、職員室で子どもの入・退室に立ち会う機会が多いです。6年生のK君は「失礼します」の入室から「失礼しました」の退室までが実に見事です。用件も言葉遣いも淀みなくはきはきとしていて、まるでどこかの営業マンのようです。「K君、立派ですね」と褒める間もなく去っていくK君は実に格好いいのです。

 T君やK君の二人の行為に共通する点は、それは、温かさであり、さわやかさであり、格好のよさです。さらに、私にとってそれはとても心地よいということです。このところ学力低下論が盛んですが、読み・書き・計算といった基礎学力を身に付けることは大切です。しかし、社会全体に両君のような親切・挨拶・礼儀作法など、よりよい人間関係や生活をより豊かにする生活技術を身に付けることの大切さが軽んじられているように思えてなりません。

 気持ちがいらいらしていたりすれば言葉も乱暴になり、立ち居振る舞いにも粗野な行動が出てきます。九品仏小学校では、そのような子どもは見受けられません。今後とも同窓生・地域・保護者の皆様には安心して見守って頂きたいと思います。

 

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