ターミナルビルの展望デッキ 左側が見えないようなる特殊ガラスが使われている 馬鹿馬鹿しい小細工 |
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ターミナルビル | 見物客で大混雑 | 百里基地グッズも販売 |
アシアナ航空と基地の格納庫 | 基地のフェンスとアシアナ機 | 基地が丸見え 射撃場山 |
離陸t中。写真下部が平和農園 | 基地の管制塔前を離陸 | この日もF15が爆音をまき散らした |
10月に県教育委員会は、平成22年度(現1年生)に茨城空港を利用しての韓国修学旅行実施を各校長に要請した。費用はパスポート取得費を含めて11万円以内、日程は初日夕方に韓国到着、最終日昼に茨城空港到着、飛行機は141名又は177名乗りだが日程をずらせば5クラス以上でも可能などと説明している。 定期便1路線で開港? 茨城空港は来年3月11日の開港が決まったが、11月24日現在で就航が決まっている定期便は韓国アシアナ航空によるソウル便1日1往復だけである。建設にあたっての需要予測では、大阪、福岡、那覇、札幌の4定期便が就航し、年間82万人が利用するとしていた。国交省は、複数の国内定期便が見込めるとの予測のもとに建設された空港で、開港を4か月後に控えて就航が決まっていない事態は「聞いたことがない」と無責任な態度をとっている。通常の国内定期便の就航は絶望的であろう。 そりゃあんまりだ!高校生にツケ回し 茨城空港は、航空自衛隊百里基地内に滑走路を新設し、管制にしてもらう「軍民共用空港」である。滑走路関係に約250億円、アクセス道路、工業団地、公園、ターミナルビル、駐車場などに約300億円、総額550億円を超える税金が投入された大規模公共事業である。これだけの予算があれば、古い、汚い、危険な県立学校の校舎を数十棟新築できたことだろう。また、石岡−鉾田間を運行し、高校生を中心に年間80万人が利用した鹿島鉄道は2007年3月に廃線となったが、年間1億円で救えたのである。政治の被害者でもある高校生にツケを回そうとするとは。 戦闘機が飛び交う茨城空港 戦闘機と偵察機が毎日実戦訓練を繰り返す航空自衛隊百里基地。茨城空港に行けば、目の前を100億円超の戦闘機が飛び交い、自衛隊が「軍隊」であることを実感できることだろう。時には、米軍機の訓練も目の当たりにできる。茨城空港を有効活用する方法もあるかも知れないが…、韓国修学旅行には無理であろう。 |
工事現場に立つ看板 |
12月完成を目指して空港ターミナルビルの建設は着々と進んでいます。 赤字確定の運営は、債務超過に陥り、211億円の財政支援を県が行う 県開発公社に押しつけて。 韓国のアシアナ航空の1日1便しか就航路線は決まっていません。 1日200人の利用客では、絶対に黒字運営にはならないでしょう。 道路づくりは続く 空港へのアクセス道路づくりも着々と進んでいます。新しい道路を つくる必要性などないにもかかわらずです。今のところ、空港への 到着客の交通手段はありません。 高校の修学旅行の利用を呼びかけようとしていますが、なかなか 難しいでしょう。 |
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建設中のターミナルビル |
「西側の滑走路が使われるようになって騒音がひどくなった。戦闘機の発進時にはテレビのボリュームを最大にしてもまったく聞こえない。電話がかかってきた時が一番困る」 昨年末に現滑走路と同じ長さ(2700m)の民間共用化用の滑走路が完成しましたが、民間機が使う前に早速1月から自衛隊機が使用しています。これは現滑走路の改修工事を行うためですが、民間共用化とは名ばかりの「茨城空港」の将来(結局「百里基地の拡張」)を暗示しているようです。茨城県は今年度予算で、就航利用促進事業、国内外の航空会社や旅行業界へのセールス、テレビやラジオでの宣伝、無料駐車場整備費、給油施設や案内誘導サイン、産業団地「茨城空港テクノパーク」などの整備、空港整備にかかる周辺環境整備などに56億円の税金を投入します。またターミナルビルを運営する県開発公社が債務超過に陥るのを防ぐために約300億円を支援します。国も約39億円を今年度投入します。 就航予定は、ソウル便1日1便 国内線はどうした? 韓国のアシアナ航空が2月にソウル便毎日1往復の就航を発表しましたが、現在の就航予定はこれだけです。年間81万人の需要予測で600億円も税金を投入しているのに、ソウル便の需要は最大3万人足らず。国内大手2社は「交渉のテーブルにも乗ってこない」状況とか。 |
「3K空港」は日本共産党のチラシに出ている言葉です。 当初の計画では、国内線のみの空港だったはずなのに、国内航空会社に無視されて、「エアアジアX」というマレーシアの格安航空会社にすがっています。ところが、新滑走路が大型の重い海外格安航空機に対応していないことがわかり、暗雲たれ込める始末です。 多くの人がその存在意義に首をかしげる軍民共用の「茨城空港」、止めるしかない。 |
テレビ朝日 報道ステーション 2008年5月5日 「首都圏第三空港」建設の裏、というテーマで、7分ほどの特集を放送しました。 地方空港の建設が続く裏には、「空港特別会計」(収入は空港使用料)という 国の会計があって、「道路特定財源」と同じように無駄遣いの温床になっている というメインテーマで、茨城空港をその一つとして取り上げたものです。 そのため現地取材はあまり丁寧に行われていませんでしたから、 「TBSのニュース」の方がインパクトがある内容になっています。 |
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TBS イブニングニュース 2008年6月21日 詳しい内容だこちらで 夕方のニュース番組で「シリーズ無駄だらけ日本P茨城空港」という特集を12分間 放送しました。この番組は2ヶ月近く、地元のさまざまな人にインタビューするなど 丁寧に取材して制作されました。推進側では茨城県にインタビューを拒まれたりし ながら、反対側に精力的に取材し、百里平和委員会の宮沢会長にも、大内久美子 県議(日本共産党)にもインタビューし、放映しました。、 なかなか説得力のあるないようだったと思います。 |
茨城県は空港の年間需要予測を「81万人」と宣伝してきましたが、その数字を計算した国土交通省は、最近、需要予測を2割減の69万5千人に引き下げました。県の面目丸つぶれです。需要予測よりも何よりも肝心の航空会社の就航の見通しすら立たないまま、滑走路工事や周辺整備工事を進めています。 飛行機が飛ばない?! 空港はできたが、民間機は飛ばす、米軍機が飛んでいたという事態にもなりかねない状況に、行政側も焦っているようです。この3ヶ月の新聞報道をみてみましょう。 ■ 開港準備へ次長級配置 県対策室、来月にも課昇格(9/26茨城) ■ 観光・PR部会を設置 小美玉市茨城空港促進協(10/2茨城) ■ 定期便確保へ北関東連携 観光、ビジネス需要喚起 (10/1朝日) ■ 「茨城空港」PR本格化 機運醸成を狙う (11/10茨城) ■ 県内経済4団体 茨城空港就航後押し 航空各社に路線要望 (11/21茨城) ■ 国際線定期便も視野 ターミナルビル 構造や機能見直し検討 (12/14 |
立ち退いた住居の跡 |
これは茨城県の広報誌「ひばり」の表紙である。 国と県が合わせて約530億円(関連道路整備なども含む)もの税金を投入して、建設を進めている。2006年度に100億円、2007年度にも100億円以上の税金が投入され、建設は急ピッチである。この計画では大事なことを3つ忘れている。 戦闘機の訓練の合間に民間機が飛ぶ 「茨城空港」は戦闘機部隊が2つ(40機)配備されている実戦基地である。旅客機はおまけである。管制は自衛隊が行うのだから、自由に使えるとは思えない。もちろん危険性は民間空港よりも高いであろう。 日常生活の交通ネットワークはどうする この表紙の写真に象徴されているように、茨城県は広域交通ネットワークのことばかり、強調している。530億円で「茨城空港」が開港する陰では、年間80万人の交通の足であった鹿島鉄道が廃線になってしまった。自家用車以外の交通手段は全く無視されてきたのである。これでよいのであろうか。 空港からの交通はどうする 空港には1300台分の無料駐車場をつくるので、とても便利になるという。空港は行く人と来る人の双方があって成り立つはずである。来る人は、空港から何を利用して移動すればよいのだろうか。これでは、航空会社が路線を引くとは思えない。そうとうな補助金が必要になるのではなかろうか。鹿島鉄道は年間5千万円(設備投資を除く)の支援で運行が可能であった。 |
ターミナル建設の準備が進む | 完成した北側調整池 | 無線誘導施設の移設作業? |
新滑走路の建設工事開始か | 完成した新しい弾薬庫 | 完成した通信用の鉄塔? |
空港テクノパーク工事が進む (茨城県開発公社発注) |
茨城県百里飛行場民間共用化推進協議会(茨城県などで構成)が作成したパンフレット(「北関東の空の玄関口 IBARAKI HYAKURI AIRPORT」、A4版10ページ)が、基地建設に反対する地主の土地売却拒否で「くの字」に曲がっている百里基地の誘導路部分を「雲」あるいは「森」で隠しています。 隠しているのは共用化の完成予想図。2本の滑走路の右側に並行して通る誘導路のほぼ中央部が「雲」「森」で覆われています。 誘導路は、滑走路で航空機が事故と起こした際には、補助滑走路になるため直線が普通。ところが、百里基地では、「憲法違反の自衛隊基地建設には協力できない」と地主が土地の売り渡しを拒否。自衛隊はやむなくこの土地をさけた「くの字」型に誘導路を曲げて運用しています。この土地が百里平和公園になっています。 |
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パンフレットの表紙 | くの字の誘導路を雲で隠している | くの字の誘導路を森で隠している |
環境影響評価法にもとづいて、環境影響評価を実施するにあたって、環境影響評価準備書を国土交通省が作成し、公表して意見を聞く(縦覧と説明会)ことになりました。 |
準備書の縦覧 12月19日から1月19日まで |
場所は 小川町役場 空港対策課 茨城県庁 企画部事業推進課空港対策室 国土交通省関東地方整備局 鹿島港湾・空港整備事業所(鹿嶋市) ほか13ヵ所 |
準備書の説明会 1月9日(金) 午後6時半 小川町文化センター 1月11日(日) 午後3時 鉾田中央公民館 午後7時 茨城町中央公民館 ほか2ヵ所 |
意見書の提出 2月2日までに 国土交通省 |
詳しくはメール(百里平和委員会)でお問い合わせ下さい |
12月19日の茨城新聞によれば、国土交通省鹿島港湾・空港事務所長が、2006年度の空港開港について「環境影響評価(アセスメント)の手続きが現状で約2年遅れており、不可能になった」と正式表明したとのこと。開港時期については、国の予算が急減(今年度地方空港予算は3割減)しており、「現時点ではメドが立たない、(着工後に)ある程度、工事が進んだ段階にならないと、約束できない状況だ」と述べ、国交省としても見通しがつかない状況になっていることを明らかにしました。 オオタカの巣を3ヵ所発見!建設ストップの可能性も 基地の東側で1ヵ所、西側で2ヵ所のオオタカの巣が見つかったため、環境アセスメントの調査期間が2年ほどよけいにかかりました。環境アセスメントの評価書の作成に最低でも1年はかかるため、建設に向けた用地買収はその後になり、予算の削減もあって、完成の見通しが立たないようです。今後の進展によっては、オオタカが滑走路やターミナルビルの建設をストップさせる可能性もあります。 |
1992年9月、民間共用化問題が持ち上がりました。茨城県にも民間空港があればという県の意向もある中で、地元小川町から共用化の声があがったかのようなかたちで計画が進められてきましたが、地域住民の声はほとんど反映されないまま一方的に進行しました。県が熱心に運輸省と防衛庁に働きかけた結果、国の第7次空港整備計画の中に「百里飛行場の共用化について引き続き関係者と調整を行うこととし、結論を得た上で所要の整備を図る」と盛り込まれた後、茨城県と運輸省は防衛庁と協議し、基地西側に新滑走路を建設するという案が作られました。基地を自由に使えなくなると難色を示していた防衛庁が、新滑走路を造り、それを自衛隊が管理するのであれば、自由に使える滑走路が増えることになり、基地の拡大につながると考えたわけです。茨城県の担当者もこの事実を認めています。
軍用機と民間機が共用する飛行場の危険性は那覇空港などで大きな問題になっていることでもわかるとおりです。百里では80機もの戦闘機や偵察機が実戦のための訓練を日夜繰り返しています。危険性と騒音の増加は火を見るより明らかです.。
また地方空港が次々と作られている中で、乗客の確保が難しいという状況になっています。百里に実際に乗客が集まるのでしょうか。無駄な公共事業になるだけではないでしょうか。