パート1の岡倉家U
1991年1月〜3月放送分です。

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第23回(1991年3月28日放送)
遺産相続問題が片付いた五月たち一家が岡倉の家を訪れる。自分の手料理で五月たちを迎える大吉。そこへ太郎の母・政子(草笛光子)が訪ねて来る。葉子と太郎を別れさせるためだった。葉子が自分のマンションに男を連れ込んでいたことなど、寝耳に水の大吉と節子は、会社で自分の仕事を洋次に手伝ってもらっていた葉子を家へ呼び戻す。葉子に平手を食らわし散々なじる大吉。しかし葉子は、太郎と結婚するつもりはない、結婚なんてバカバカしい、好きな人と会うだけでそれでいいと言う。後日、レストランで葉子と太郎、大吉や節子、政子が顔を揃えて、改めて話し合うことになった。その場で太郎は、葉子と結婚するつもりで付き合っている、葉子が山口商事の社長夫人として相応しくないと言うなら会社を辞めてもいい、と宣言する。が、葉子の方が結婚するつもりはないと言って、その場を立ち去ってしまう。大吉や節子は、太郎のことを思っていたよりしっかりした男と思い、また政子も葉子について同じような感想を持ったのだったが...。

節子VS政子。
岡倉家に乗り込んできた政子。大吉や節子に、葉子が太郎を誘惑したとか、将来太郎が社長になったとき、葉子の家柄では社長夫人としては身分不相応である、などと言う。それを聞いて黙っていない節子である。葉子だって、嫁入り前の体なのに、太郎にキズものにされた、一方的に葉子が悪者にされるのはオカシイと反論する。感情的に捲くし立てる節子に対して、政子は終始冷静。やはり山口商事の社長夫人としての振舞い方を心得ているということか。でも大人の男女がたかが半同棲したくらいで“誘惑した”だの“キズものにされた”だの目くじらを立てる節子や政子は、考え方が古いという点では同じなのかも。大吉も節子も、長男である太郎のところへ葉子を嫁に出すつもりはないのだし、2人の結婚には反対という点では、大吉、節子、政子とも意見は一致しているのだが。

複雑な女心。
双方の家族が顔を揃えた席で、太郎は結婚宣言したのに、葉子は結婚するつもりはないとツレナイ返事。どうも葉子は3人の姉たちが結婚問題で苦労しているのを目の当たりにしているせいか、結婚なんてツマラナイと思っているらしい。それより自立するために仕事を頑張ることの方が大切みたい。太郎とも、お互い会いたいときに会えればいいという感じ。逆に太郎が結婚宣言をしたために、葉子の心は太郎から離れていくことになる。女心って複雑ですね。

太郎には妹が...。
太郎には妹がいるらしい。政子が岡倉家を訪問するという情報も、太郎の妹から太郎へ伝えられた。ドラマ中に登場した記憶はないが...。

懲りない男、健治。
五月や勇に1500万円の借金を肩代わりしてもらったクセに、頼みもしないのに余計なことをしてくれたとホザく健治。反省しない男である。健治は仲間たちと、新しくオープンするゴルフ場にレストランを出店する計画を立てていた。1500万円はそのための費用で、あと3000万円必要らしい。しかも、その金を貸して欲しいとキミに頼み込んできた。つくづく懲りない男である。久子は健治に、そんな夢みたい話は忘れて、地道にサラリーマンを続けて欲しいと言う。あれっ?サラリーマン嫌いの橋田先生だったら、健治の夢を叶えてやるような展開にするはずなのに。資金を集めるのに、他人に頼るなということなのか。でも大吉だって最初の「おかくら」の店は、政子の世話になったはずだが...。

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・兵庫県明石市立天文科学館で、肉眼で見える6等星以上のものとしては7年ぶりの新星を発見。「ヘレクレス座新星1991」と命名。

第22回(1991年3月21日放送)
五月が大吉の退職金で健治の借金を肩代わりしたことを知ったキミは、久子に絶対「幸楽」は処分しないと宣言。そんなことをしたら、五月や大吉に申し訳が立たないと。まだ遺産相続を諦め切れない久子。再び「幸楽」へ成田が現れる。健治は成田から、さらに1000万円の借金をしていた。健治も現れて、キミや久子に新しい事業を興すための金だ、遺産が手に入ればできると話す。健治や成田の前では強気な姿勢を見せていたキミだったが、亡夫・幸吉の仏壇の前では泣き崩れる。そんなキミの姿を見た久子は改心。相続税の申告期限が迫った3月のある日、久子と邦子はとうとう遺産相続を放棄することを、キミや勇に伝えるのだった。

キミの心は移ろいやすい...。
前回、再び五月イビリが始まったキミだったが、五月と大吉が健治の借金を肩代わりしたことから態度が一変。「幸楽」を処分したら五月や大吉に会わせる顔がないと、五月の肩を持つようになった。キミの心変わりを見て、久子は「母ちゃん、どうしてその時その時で気持ちがコロコロコロコロ変わっちゃうの?急に五月さんの肩持つことないでしょう。」と。さすがはキミの娘。母親の性格をよく見抜いている。この頃のキミは何も“プレゼント攻撃”だけで心変わりする訳ではなかったようだ。あっ、でも五月は「幸楽」の処分を止めようとして、500万円というお金を払ったから、これも“お金”という五月からのプレゼントと言えるかも。

「渡鬼」史上最悪の娘婿・健治。
500万円の借金を五月に肩代わりしてもらったばかりの健治は、さらに成田から何と1000万円の借金をした。500万円は新事業の資金としては足りないので、増やすために賭け事に使ってしまったという。久子に“これも全て新しい会社を始めるためだ、俺の夢だ”と勝手な言い訳をする健治。「渡鬼」の男たちは、みんなサラリーマン稼業がイヤなんですね。二言めには“独立、独立”って。大吉しかり、良しかり、亨しかり。それにしても合わせて1500万円の金を「幸楽」から毟りとろうだなんて、聖子より悪質。健治に聖子を悪くいう資格なし。でも10年後、健治は晴れて弁当屋として「幸楽」から独立。当時の健治が何の会社を始めようとしたのか知る由もないが、取り敢えず自分の会社を持つという夢は叶ったわけだ。

キミの涙。
健治や成田との一件の後、幸吉の遺骨に話しかけるキミ。幸吉と2人で掘建て小屋みたいな店から始めた「幸楽」。以来、今日まで必死に店を守り続けてきたキミだったが、結果その店が遺産騒動を巻き起こしてしまった。「店なんか残しても何にもならなかったよ。父ちゃんが寝る暇を惜しんで、ただただ働いて残した幸楽が仇になっちまったんだよ。」と幸吉の遺骨の前で泣き崩れるキミ。自分も早く父ちゃんのところへ逝きたいと涙。しかし厨房に戻ったキミは、五月や勇に「何が法律だよ。母ちゃん、とことん戦うよ」と強がる。健治や久子の前ではもちろん、五月や勇にも“強い母”を演じるキミ。幸吉の遺骨にしか、自分の弱い姿を曝け出せなくなってしまったキミが哀れに思えてしまった。

悪魔シスターズの改心。
健治の途方もない夢に呆れ、またキミの泣き崩れる姿を見てしまった久子は、遺産相続を放棄することを決意。邦子も説得して2人で「幸楽」を訪れる。キミに「幸楽は母ちゃんのもの。お兄ちゃんと五月さんのもの。それ分かってたのに...ごめんね」と涙ながらに反省する久子と邦子。娘たちの改心に嬉し涙を浮かべるキミ。2人の話を聞いた勇は、健治の1000万円の借金も「幸楽」を担保にして銀行から借りるという。万事解決。当時これを見ていた僕は、“あ〜良かった”と感動したのだが、今から考えると悪魔シスターズは改心するどころか、パート2、パート3と悪魔度はグレードアップしていくことになる。それもそのはず。だって“悪魔シスターズ”はいつまでたっても“悪魔シスターズ”なんだから。人間だけがもつ“反省する”という機能は持ってません。

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・マイケル・ジャクソンが新たに音楽・映画など幅広い分野で、ソニーと長期契約することに合意。ソニー側は「この契約で10億ドル以上の売り上げが見込める」と期待。

第21回(1991年3月14日放送)
節子が家出して10日。大吉は慣れない家事に苛立つ。竜一と文太が卒業旅行から帰国。長子は今まで病院へ送り迎えしてくれた遠山に、これからは2人にしてもらうと告げる。寂しそうな遠山に大吉は礼をする。そして雛祭り。節子は家では誰も雛人形を飾らないだろうと、大吉の留守を見計らって岡倉の家へ。しかし一人で雛人形を飾っている大吉と鉢合わせ。飾り終えて帰ろうとした節子だったが、「立花」での立ちっぱなしの仕事が堪えて、足が炎症を起こして歩けなくなってしまう。大吉は節子を病院へ連れて行ったり、夕食を作ってあげたりする。楽しそうに鰆をおろす大吉。その姿を見て、節子は家に戻り、大吉の板前修業も許す気持ちになる。一方、再び五月イビリが始まったキミや久子に堪忍袋の切れた勇は、2人に健治の借金の件を話すのだった。

季節の行事だけは忘れない節子。
雛人形を飾るためだけに岡倉の家へ戻った節子。弥生が生まれてから40年以上、毎年節子が雛人形を飾ってきたのだ。家出していても、季節の行事は忘れない。さすがは節子。娘がひとり生まれるたびに、ひとつずつ揃えてきたという市松人形。今でも女の子が生まれる度に、市松人形を揃えるなんて習慣、あるのでしょうか。大吉は五月の市松人形を見て「この中じゃ一番ブスだな。着物も地味だしさ。」と。やはり岡倉家の5人姉妹の中で、五月は一番ブスという役割を与えられているのだ。今さらという話ですが。

大吉・節子夫婦の和解。
楽しそうに鰆をおろす大吉の姿を見て「子供からオモチャを取り上げるようなマネ、できる訳ないじゃない。」と節子は大吉の板前修業を許す。「母さんと2人っきりになっても、雛人形飾ろうな。」と大吉。節子は改めて「長い間、本当にご苦労様でした。」と大吉の退職に労いの言葉をかける。退職金の500万円は使ってしまったという大吉に、節子は「大体どこへ行ったか、検討はつきますわ。あなたは無駄なお金が使える人じゃないから。」とあえて理由は聞かなかった。そして2人仲良く雛祭りの歌を歌う。大吉・節子夫婦の和解のシーンだが、とても感動的。節子が大吉の無断退職、板前修業を許す気持ち、また大吉が家出した節子を再び受け入れた気持ちがよく分かるからだ。周平・聖子夫婦の和解とは雲泥の差だ。

ワカの作戦。
後日、大吉はワカに詫びを入れるために訪れる。ワカは50歳を過ぎた女性に、売り場の立ちっぱなしの仕事は無理だと承知で、わざと節子にその仕事を与えたと。1ヶ月経っても続いているようだったら、節子の離婚の意志も本物だと考えて、改めて話し合うつもりだったらしい。結局節子は10日間で根を上げてしまったが。ワカの作戦は成功したと言えよう。ただ、前にも同じ橋田ドラマで同じような展開がありました。「大家族」というドラマで、岸本加世子が嫁役、高森和子が姑役。(ちなみに夫役が大和田獏、舅役が藤岡琢也。)あのドラマでも、姑の高森が家出して外で働くが、結局ぎっくり腰になって戻ってくるというオチでした。熟年の女性が外で働くのは、体力的に大変だということでしょうか。

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・広島市内の“広島新交通システム”の工事現場で、架設中の重さ60トンの鉄製けたが落下。14人死亡。9人が重軽傷。

第20回(1991年3月7日放送)
大吉の無断の会社退職と板前修業に怒りが治まらない節子。五月から連絡を受けて岡倉の家に駆けつけた弥生や文子も、大吉の話に驚く。世間体を考えて、せめて板前の見習いだけは止めて欲しいという節子に、大吉はやっと生きがいを見つけたと拒否。ついに節子は弥生や五月、文子が止めるのも聞かず、家を出て行ってしまう。節子が向かった先は、呉服店を経営する叔母・立花ワカ(杉村春子)の家。のんびりして構わないと言うワカに、節子は「外へ出て働きたい」とワカの呉服店の手伝いをすることになった。

節子、怒髪天を突く。
最大の危機を迎えた大吉・節子夫婦。とにかく節子の怒りは尋常ではない。家に帰ってから怒鳴りっぱなし。「一家の主人を台所に立たせるようなことだけはしてはいけないと自分を戒めてきたんです!一度だって、あなたに包丁握らせたことがありますか!煮炊きをさせたことがありますか!と声の大きさ&喋るスピードが限界ギリギリといった感じ。今回の放送で、節子の出身地が熊本であることが判明。道理で気が強いはずである。それにしても山岡久乃は本当に“怒り”の演技が上手い。後半、怒りの声に“泣き”が入っているのも見事。でも実際自分の女房や母親が、あんなに気が強かったら困ると思うけど。

杉村春子特別出演。
今回と次回、杉村春子が特別出演。役どころは、節子の亡くなった母親の妹・立花ワカで、呉服店「立花」の社長。世界中を飛び回っている現役バリバリの女社長である。かなりの金持ちらしく、大豪邸に2人のお手伝いさんと住んでいるという設定。さすがは橋田先生。芸能界の大御所、杉村先生に平凡な小市民の役は与えません。V.I.P.待遇で「渡鬼」ワールドに迎え入れていました。

キミの嫌味、ついに復活!
第9回の放送以来、約3ヶ月の間続いてきたキミの上機嫌もついに終わりを迎えた。それも突然に。健治の借金を返すために大吉から貰った500万円は大吉の退職金だったことを知った五月は、責任を感じて節子の家出の後も、そのまま岡倉の家に残った。翌日帰って来た五月に「朝帰りかい!いいご身分だね!」とキミの痛烈な一言。前日、節子を食事に誘えと、機嫌良く五月を送り出したばかりなのに、突然の変わりよう。しかもキミが機嫌良くなったときは皆驚いていたのに、今回のキミの変化は誰も不思議がらないのは変。やはり久子たちのグアム旅行プレゼント作戦が功を奏して、「やっぱり嫁より血の繋がった娘が一番」とでも思い始めたのか。

変にオカシイ、香川照之。
長子が退院して以来、検査のための病院通いを手伝っている遠山。この遠山が変にオカシイ。マジメ過ぎて、端からみると笑ってしまうというおかしさ。遠山の親切が煩わしい長子が「迷惑です」と言っても、怯むことなく「私の気が済まないんです!そりゃね、女性一人の家に上がり込んで来るのは図々しいと思われるでしょうけど。決して失礼なことはいたしません!するような男に見えますか?」と一人で捲くし立てた後、ポツリと一言「...見えるのかな。」と落ち込んだり。長子と遠山は第一部の最終回で結婚することになるが、第二部の冒頭で遠山は死亡。是非、遠山と大吉・節子夫婦による“婿と舅、姑のやり取り”も見てみたかった。

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・8日から、東京・新宿の新都庁舎への引越しが開始。新庁舎に移る職員数は1万3千人。文書類が小型コンテナ26万個、運搬用トラックは2トン車で述べ3500台。総費用10億円。

第19回(1991年2月28日放送)
健治の借金の件を、キミの耳に入れて哀しませたくない五月は、大吉に相談。「幸楽」を大事にしたい五月の気持ちを理解した大吉は、節子には内緒という条件で、五月に500万円の小切手を渡す。勇が成田に健治の借金を返している頃、キミがグアムから帰国。自分の留守中の出来事を知らないキミは、今回のグアム旅行ですっかり健治を見直した様子。遺産相続も何とかなると楽観的。長子が退院。入院中、毎日見舞いに訪れていた遠山は、退院後の検診も病院まで自分が送り迎えすると。気に入らない様子の大吉。そして五月は、勇やキミの奨めもあって節子を食事に誘う。2人が向かった先は「おたふく」。そこには会社を辞め、板前修業をしている大吉の姿があった。

五月、政治にモノ申す。
弁護士から、久子と邦子の相続分が1億円以上にもなると聞いた勇はすっかり弱気に。「幸楽」を処分することに気持ちが傾いてしまう。それを叱咤する五月。「いったい遺産相続って何なのよ!アタシたち、一生懸命汗水流して働いてきた。真面目に店だって守ってきた。その店を国が潰すようなこと、国にそんなことする権利があるの!庶民の幸せを守るのが法律じゃない!何か間違ってるわよ!おかしいわよ!」と五月は怒り心頭。土地の異常な高騰のため、遺産相続に悩む人が多かった10年前。五月の訴えはもっともである。今は身の回りのすぐに解決するような出来事に頭を悩ましている五月も、10年前は生活のかかった大きな悩みを抱え、お上に吠えていたのだ。

本領発揮!キミの心変わり。
グアムから帰ってきたキミ。「土産を買いに行ったようなもの。日本が一番」なんて言うものの、娘たちからのプレゼント旅行にすっかり満足した様子。特に健治に対しては「健治さんのおかげでね、いい思いさせてもらったわよ。息子より婿の方が優しいって聞いてたけどホントだわ。感謝してるわよ♪」と旅行前とは180度違う態度。健治のご機嫌取りと分かっててグアム旅行に行った筈なのに、帰ってきたらこの有り様。自分の留守中に健治がどんなヒドイことを企んでいたか、知らないとはいえ余りの変わりよう。やはりプレゼント攻撃には弱いキミだった。

節子、大ショック!
五月と一緒に「おたふく」を訪れた節子。そこには板前姿の大吉がいた。会社の仕事より料理している方が楽しいという大吉に、節子は大ショック。店を飛び出して「見てられない!あんなお父さんの情けない姿、見たくもない!」と号泣。以前、大吉の作った“きんぴらごぼう”にも凄まじい拒否反応を見せていた節子。それが今度は会社を辞めて板前修業をしている大吉の姿である。節子の動揺は想像に難くない。でも大吉が酒も飲まずに午前様の帰宅をするようになってから、約1ヶ月。その間、節子は全く大吉の異変に気付かなかった、というより関心がなかった。大吉に無関心だった節子に、大吉を責める資格はないのでは?!

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・湾岸戦争終結へ。イラク、国連全決議を受諾。ブッシュ米大統領が勝利演説。多国籍軍、攻撃を停止。

第18回(1991年2月21日放送)
誕生日祝いに久子や邦子とグアムへ行くことになったキミ。節子は五月からキミへのお餞別を頼まれて、3万円を贈る。自分の顔がたったと喜ぶ五月。一方、文子は望の教育について、名門私立小学校へ入れようと望を塾通いさせる姑・年子と意見が合わず悩んでいた。キミの留守中は休むことになった「幸楽」。一日中寝ている五月に、勇がキレて夫婦ゲンカに。「家を出る!」と立ち上がった途端、ぎっくり腰になった五月。五月は「私の体って働くようにできてんのねえ」と反省。笑いの戻った「幸楽」だったが、そこへ健治と成田が土地処分の話をするためにやって来る。成田は「幸楽」の土地を担保にして健治に500万円を貸しているという。キミの留守を狙ってやって来た2人に怒りを覚えた五月は、思わず成田に「私が500万円返す!」と口走ってしまうのだった。

キミの水着キミの水着姿。
五月はグアムへ行くキミのために、グリーンのワンピースの水着をプレゼント。「昔は鮎みたいにスイスイ泳いでたんだから!」とキミもすっかり乗り気。やはり泳ぐのか...。でも大丈夫。「渡鬼」には海外ロケがないので、キミの水着姿は登場しない。しかし油断は禁物。”グアムで撮った写真”という形で登場するかも。五月もキミにカメラを持たせていたし。

グアム5日間の旅仕度。
キミの荷造りをする五月。水着の他に五月は、ウーロン茶のパック、歯ブラシ、歯磨き粉、石鹸(箱付き)、洗剤、洗濯物を干すロープ、洗濯バサミ、インスタントラーメンと味噌汁を12個ずつ、電気ポット、昆布の佃煮、梅干、羊羹、煎茶、甘納豆、煎餅、下痢止め、胃薬、風邪薬、酔い止め薬、バンドエイド、スリッパ、カメラとフィルム10本、海辺で履くサンダル、傘を旅行カバンに詰め込んだ。いったい何日間の旅行なのか。五月はホカロンまで入れようとしたが、さすがに止められた。

500ドルのプレゼント。
上の旅行グッズ一式は、勇からのプレゼントだった。そして五月からは米ドル紙幣500ドルが贈られた。10年前のレートは1ドル=130円だから、65,000円の現金である。もともとプレゼント攻撃に弱いキミ。それが現金となればなおさら。思わず「何もらうより嬉しいわよ♪」と口走ってしまうほど。さらにキミは「アンタたちも店休みなさいよ。一日二日店休んだって、どうってことないわよ♪」と上機嫌。五月の現金プレゼント攻撃はまんまと成功したのだった。

ぎっくり腰の特効薬。
健治と成田が「幸楽」にやって来たことで、五月は今回のグアム旅行の狙いが「幸楽」の処分話を進めるためのものだったことを知る。怒り狂った五月は、健治と成田に「出てけ!出てけ!」と怒鳴り散らす。2人が帰った後、気がつくと、ぎっくり腰が治っていた。怒りでぎっくり腰が吹っ飛んだというオチ。当時の健治がした唯一の善行、それは五月のぎっくり腰を治したことかも。

”500万円”のトラウマ。
健治が成田から「幸楽」を担保にして借りた金が500万円。健治はこの500万円で「幸楽」に迷惑をかけることになる。10年後、再び「幸楽」は500万円という金で大騒動になる。聖子の500万円持ち逃げ事件である。なるほど。最近、健治の出番が少ないと思ったら、こんな過去があったからなのか。”500万円”という金額に自らの汚れた過去が思い出されて、あまり人前に出たくないのだろう。すっかり人が良くなった健治に、過去のトラウマを引きずらせて出番を少なくするなんて、さすが橋田先生!でもこのことを聖子が知ったら、健治の立場ってどうなるんだろう...。

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・イラクのサダム・フセイン大統領が演説。ソ連提案には触れず、「イラクは断固戦う」と。地上戦突入の可能性も。

第17回(1991年2月14日放送)
長子の大学卒業試験の当日、竜一と文太は車イスで長子を試験会場まで連れて行く。二人とも長子の恋人候補である。早くも長子の結婚相手として、どちらが相応しいか思案する大吉。節子は”午前中は長子の見舞い、帰宅は酒を飲んだ様子もないのに午前様”という最近の大吉の行動に不審なものを感じていた。「幸楽」では久子と邦子が、キミの誕生日プレゼントと称して、キミをグアム旅行に誘う。店のことを考えると行けないと言うキミだったが、五月の薦めもありグアムへ行くことに。一方、葉子は会社で自分の照明プランではなく、先輩の竹原洋次(唐沢寿明)のプランが採用されたことにショックを受ける。竹原と話すうちに、再び仕事への意欲に目覚める葉子だったが、結婚したら会社を辞めろという恋人の太郎に戸惑いを感じ始める。

出来が悪くても三男坊。
長子を岡倉家の跡取りにと考えている大吉は、長子の男友達に過ぎない竜一と文太について(竜一は)資産家の息子らしいけど長男だ。長子の相手としちゃ、まあ失格だな。(文太は)珍しく三男坊だが、出来の方はもうひとつみたいだね。」と、早くも長子の結婚相手として相応しいか思案。それも岡倉家に婿入りできるかがポイントみたい。長子を試験会場に連れて行く二人に大吉は「小木(文太)くん、長子のことはね、君に頼むから」と。「私も付いてます。どうか安心してお任せ下さい」という竜一を無視する大吉。大吉の結論は”資産家の長男より出来の悪い三男坊”だった。長子はこれから社会に出て、もっといい出会いがあるかもしれないのに。どうやら大吉は結婚を前提にした交際しか認めないみたい。これも昭和ヒトケタ生まれの特徴なのか。

キミ、62歳の誕生日。
紀元節が誕生日のキミ。久子と邦子の誘いに乗って、グアムへ行くことになった。グアム島は真夏で太陽が輝いてるんですって。水着買いますか!」と五月。キミも「泳げるんだあ!」とすっかりその気。62歳の水着姿...。キミの水着姿...。まあ、水泳を日課にしている橋田先生にとっては珍しいことではないかも知れないけど。

母親の行動を見透かす子供たち。
仕事が忙しい弥生は、あかりや武志の行動に目が行き届かなくなっていた。”中学生の非行化”という新聞記事を気にする良ほどではないが、弥生もあかりや武志が自分のいない間、何をしているか気になり始めていた。あかりや武志が留守中、二人の部屋や机の引き出しを探る弥生。だが、あかりと武志はそのことに気付いてしまう。弥生と良がいない夜、あかりと武志の会話。「うちのお母さんだけはあんなことしないと思ってたのにね」と武志。「うちのお母さんだって、ただの母親なの。あたしたちのこと信じてないのよ」とあかり。そんな会話の後、テレビゲームに興じる二人。不気味なのは二人が怒った様子もなく、妙に冷めていること。弥生との親子関係が崩壊寸前のように見えて怖かった。

唐沢登場唐沢寿明、登場。
今回から葉子が勤める設計事務所の先輩・竹原洋次(唐沢寿明)が登場。葉子にとっては照明プランの採用を獲られたライバルだったが、洋次は気落ちした葉子を「君のプランだって、たいしたもんだった!別に慰めるつもりじゃないんだ。本当の気持ちだ」と励ます心優しい青年。ああそれなのに、パート2では...。

時代を感じさせるセリフ Part4
遠山が持ってきた見舞いの品を見て長子が一言。うわ〜おいしそう!ここのティラミス最高なのよね〜!ティラミス、流行ってましたね。

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・東京地検は国立千葉大学医学部付属病院の放射線部教授を収賄容疑で逮捕。贈賄側業者2人も。高額医療機器納入に便宜。

第16回(1991年2月7日放送)
家を飛び出した大吉は小料理屋「おたふく」で飲んでいた。女将に薦められて作った”きんぴらごぼう”を食べさせようと五月と勇を電話で呼ぶ。呆れた五月だったが、勇と二人で大吉を家まで送る。五月は大吉に冷たい節子や長子に「もっと父さんを大事にして!」と諭す。弥生は武志の父母会の一件もあり、看護婦を辞める決意をするものの、幼い患者・恵美(高橋恵利香)が自分を慕う姿を見て、再び看護婦を続けることに。そんな矢先、弥生の病院に交通事故にあった長子が運び込まれる。翌日、長子にケガを負わせた車の運転手・遠山昌之(香川照之)が見舞いに訪れるが、激怒した大吉はけんもほろろに追い返す。さらに大学のテニスサークルの友人・加納竜一(矢野武)や小木文太(佐野大輔)も見舞いに訪れる。長子になれなれしい態度をとる二人を不愉快に思う大吉だった。

大吉の一大決心。
会社では天下り先の子会社の重役という肩書きだけの閑職に追いやられ、家では妻や娘たちにバカにされて人生の目的を失ってしまった大吉。家に戻った大吉は、節子、五月、勇、長子に「父さん、会社辞めるぞ。」と宣言。節子は酔ったカラ元気だと取り合わないが、大吉の決心は本物だった。なぜ今、大吉はそんな決心をしたのか?だって”きんぴらごぼう”が予想以上に美味くできたんだもん♪これで小料理屋でも開けば、好きな酒が毎日飲めるぞ!と、その時の大吉が思っていたかどうかは知らない。

節子、激怒!
五月から大吉の作った”きんぴらごぼう”を見せられた節子。一目見るなり、「家じゃ、お茶碗ひとつ洗わせたことがないのに、小料理屋の台所でこんなことするなんて、もう〜情けない!」と大激怒。喋るスピードが新幹線級に速くなっていることから、節子の怒りが並みではないことがよく分かる。(セリフをスピーディーに淀みなく喋る山岡久乃はホント凄い。)さらに「お父さんのきんぴらごぼうなんて、見たくもないわ!」ときんぴらごぼうを洗い場に捨ててしまった。でも前に節子は、大吉から「夕食の仕度もしてないのか」と文句を言われたとき、「男が料理しちゃいけないって法はないんですよ」って言ってなかったっけ?家の外でそんなことをされたから、腹が立ったのだろうか。

岡倉家の浴室岡倉家の風呂は檜作り。
以前、掲示板でも話題になった岡倉家のお風呂場。今回登場。ホーローではなく檜作り。なんとなく大吉らしいと思った。ここで大吉が風呂場で歌った鼻歌を採録。♪ワ〜シが嫌だと〜言うたとて〜、言うこと〜聞くよな〜奴じゃあな〜し〜、勝手にしやがれ〜このドラむすめ〜♪あまりにもハマり過ぎな歌詞。こんな歌、本当にあるんでしょうか?

青鬼こ、こわ過ぎる節子。
今回2度目のご立腹の節子。原因は長子が交通事故で入院したのに、夜になっても大吉と全然連絡が取れなかったから。また大吉が飲んだくれてると思ったらしい。右の写真は大吉の帰りを待つ節子の顔(加工してます)。無表情の中に怒りを滲ませた節子の顔はコワ過ぎます...。

珠子譲り?脳天気な長子。
交通事故で右足の複雑骨折と頭に5針も縫うケガを負った長子。治るまで1ヶ月かかるという。長子の病室に加害者である遠山が訪れて、いきなり土下座。怒り心頭の大吉と節子だったが、遠山の「急に子犬が飛び出してきたんですよ。それを避けようとしたら歩道に...」という言葉が大吉の怒りに油を注いだ。「子犬と人間とどっちが大事なんだ!」と大吉。結局遠山は見舞いの果物カゴもろとも追い返されてしまった。一部始終をベッドの上で見ていた長子が一言。「あ〜果物カゴまで返しちゃって。メロンまで入ってたのに惜しいことしたなあ。」大学の卒業試験も受けられない状態なのに全く脳天気。この脳天気さは節子曰く「珠子おばさんもそういうところありましたね。岡倉の家の血じゃないんですか。」なるほど。お金のない老後の惨めさを知ってるクセに夫が退職金はたいて始める新事業を手伝う弥生、従業員に500万もの金を持ち逃げされたのに戻って来たら簡単に許す五月、中学生の子供を1ヶ月も放って海外旅行へ行こうとする文子、相手の気持ちも確かめず勝手に愛の告白をして独り舞い上がる葉子、そして「大吉って盛り付けとまな板ふきしかしてないよね」と視聴者に気付かれているのに魚のひとつもさばこうとしない大吉。みん〜な脳天気という岡倉家の血筋ゆえだったのだ。

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・都知事選にNHK特別主幹・磯村尚徳氏(61)が出馬表明。自公民の擁立受諾。保守中道分裂選挙濃厚に。

第15回(1991年1月31日放送)
「幸楽」に健治の幼なじみの友人・成田(矢島健一)が訪れる。不動産を手がける成田は健治から土地の処分を頼まれたという。キミは土地の処分は自分や勇の同意が無ければできるはずがない、慌てることはない、と動じないが五月は不安を覚える。一方、会社で閑職に追い込まれて久しい大吉は、良や亨を飲みに誘い、深夜まで女房や会社の愚痴をこぼし合う。翌日、文子から亨の帰りが遅いことに年子から嫌味を言われた、弥生から二日酔いで良が武志の父母会に行けなくなった、と怒りの電話。この件で散々節子や長子に非難された大吉は、ついに堪忍袋の緒が切れて家を飛び出してしまう。そして”ある決意”をするのだった。

悩める大吉と慰める婿たち大吉62歳と9ヶ月、悩める男。
今では娘のゴタゴタと「おかくら」の献立くらいしか悩むことのない大吉。でも10年前は自分自身について悩んでいた。小料理屋「おたふく」で良や亨に「私なんて、いてもいなくても会社の業績には関係ないしね。いつ会社辞めたって構わないの。役にも立たないのにさ、金貰うなんて...男のクズだ!家でもさ、粗大ゴミとか濡れ落ち葉だなんて言われるのは惨め過ぎるじゃないか。そういって、これがやりたいっていうものも見つからない...(泣)。」と本心を吐露。なんか哀れ過ぎて泣けてきました。でも定年後の再就職が難しい今の時代を思えば、これも10年前だからこそ許された贅沢な悩みなのかも。それにしても「濡れ落ち葉」なんて言葉、懐かしいですねえ。

大吉、ブチ切れる!
そんな大吉の悩みも知らず、相変わらずズケズケと言いたい放題の節子と長子。良や亨を飲みに誘ったことについて「娘たちにまで嫌われるようなことをするようになったら、おしまいよ!父親の風上にも置けやしない!」と節子が言えば、長子も「そりゃお父さんだって、会社の重要なポスト外されちゃったら付き合ってくれる人もいなくなるでしょうよ。だけどねそういう逆境に耐える力がなきゃ。それだってサラリーマンの宿命なんだから!」と追い討ち。さらに節子の「甘えてんのよ、お父さん。珠子おばさんが甘やかしてたんだから、どうしようもないわね!」の言葉についに大吉がブチ切れた。「もういい!もうたくさんだ!女房や娘にまでバカにされてさ...おめおめこんな家にいられるか!」と家を出てしまった。しかし玄関を出たものの、誰も引き止めてくれないことに肩を落とす大吉。またまた哀れ過ぎて泣けてきました。

そして、きんぴらごぼう...。
家を飛び出した大吉は小料理屋「おたふく」で女将相手に愚痴をこぼす。「やりたいことが見つからない」と言う大吉におたふくの女将(三崎千恵子)は、なぜか”きんぴらごぼう”の作り方を教えてあげると。女将の冗談だと思った大吉だったが、これがきっかけで大吉は料理人の世界へ足を踏み入れていくことになる。いわばおたふくの女将は大吉の料理の師匠であり、新しい生き方を大吉に教えてくれた恩人でもあった。

黒スーツの不動産屋。
「幸楽」を訪れた不動産屋・成田はいかにも悪い奴という感じ。地上げが当たり前だった10年前、不動産屋というイメージがこうだったのだろう。まさに渡る世間に蔓延る鬼。こういう鬼が最近の「渡鬼」には登場しなくなりましたねえ。

意外と物知り、元さん。
遺産相続税の件で悩む五月たち。そんな五月たちに助言を与えたのは、何と従業員の元造だった!「売れば何億っていう土地でも、税務署の評価額っていうのは低いんですよ。しかも女将さんは相続税かかんねえだろうし。子供3人分の相続税だから、それを20年月賦で払えりゃいいんだから!」と、キミの弁護士も教えてくれなかったようなことをアドバイス。思わず勇が「母ちゃん!すぐ弁護士かえて!」と叫んでしまうほど。なぜ元造がそんなことを知っているのか。そんな世の中の仕組みを知っていながら、なぜ道楽で自分の店を潰してしまったのか。そして今、元造はどこにいるのか。謎は深まるばかりである。

おたふくの女将変更。
おたふくの女将役が、第5回に登場した渡辺陽子から三崎千恵子に変更。ちなみに渡辺陽子は”久美”という役名を与えられて、「おたふく」の従業員に格下げになった。これに関する説明はナシ。まっ、どうでもいいことですが...。

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・国公立大二次試験の出願が締切り。出願者数は述べ58万人で志願倍率は5.2倍に。

第14回(1991年1月24日放送)
姑・年子との同居生活が始まった文子。母親との同居にはしゃいでいる亨とは逆に、文子は年子に何かと気兼ねしてしまう。年子は家事や望の世話は自分がやると言う一方、勝手に望の新しい保育園を決めたり、有名小学校へのお受験をさせたい等、自分の考えを文子に押しつけていく。「幸楽」では幸吉の四十九日の法要が営まれた。四十九日が過ぎても納骨するお墓がないと聞いた節子は、振り返って自分や大吉の死んだ後について不安を覚えるのだった。

年子の的確な未来予想図。
ついに年子の家での同居生活が始まった文子たち。文子夫婦はかつての亨の部屋で暮らすことになった。亨が中学2年のときに家を建てたらしいが、亨の部屋はとにかく広い。年子が将来、亨が結婚したときのことを考えて広い部屋にしたらしい。さらに望の部屋もあった。これも年子が将来、孫ができたときのことを考えて、予め作ったらしい。増築とか改築とか考えず、全て的確な将来設計のもとに家を建てた年子。これでは望の将来設計についても、文子は歯が立たないであろう。

可愛げのない嫁。
家事や望の世話は全て自分に任せていいと言う年子に、文子は「生活費は亨の給料から出す」とか「望にはケーキは食べさせるな」と主張。それも引っ越してきた初日に、である。文子の気持ちも分かるが、最初の日くらい可愛い嫁を演じてもいいのでは。年子が機嫌を損ねたのは言うまでもない。

望の教育。
年子は望に近所の保育園に通わせ、有名小学校へのお受験をさせたいと言う。しかし文子は望には普通の小学校に通わせ、お受験なんて反対という考え。10年後、文子はギターより勉強しろと、望の教育に関してまるで違う考えに。母親というのは皆同じ道を辿るのか。

ぶちゅ!「渡鬼」にもキスシーンありました。
キスシーンなんて全く縁がないと思われた「渡鬼」。しかし今回、文子と亨のキスシーンがありました。橋田先生はどんな顔してこのト書きを書いたのでしょうか。恐らく「キスをする」ではなく「接吻をする」なんてト書きだったのでしょう。

節子、強烈な一言。
夕食に肉を食べたいという大吉に。年をとったら肉は控えた方がいいんですよ。お父さんに体壊されたら、困るのは周りの者なんですよ。そりゃポックリ逝ってくれればいいですけれど...。大吉が肉を諦めたのは言うまでもない。

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・自民党は多国籍軍へ90億ドルの追加支援を決定。自衛隊機も派遣へ。
・第一生命「第4回 全国サラリーマン川柳コンクール」入賞作品より。
 ”転勤が イラクと思えば どこへでも” ”おやじギャル 家事をやっても おやじなみ” ”まいったね 部下の報告 みなファジー”

1991年1月17日は湾岸戦争・特別報道番組のため、休止。

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・湾岸戦争勃発。多国籍軍がイラク空爆を開始。戦略拠点を相次ぎ攻撃。

第13回(1991年1月10日放送)
平成3年正月。ついに文子は姑・年子との同居を決意。仕事始めまでに引越しを済ませるため、節子や年子が手伝いに行く。五月一家や文子夫婦、弥生が入れ替わり訪れるものの、大吉にとっては独りで寂しい正月となった。「幸楽」では遺産目当てで、久子夫婦や邦子が何とかキミに取り入ろうとしていた。そして葉子のマンションには「家の敷居は跨がせない!」と言ったものの、やはり気になって、こっそりやって来た大吉の姿があった。

大吉の初料理。
家族揃って岡倉家を訪れた五月、勇、愛、眞。文子の引越し手伝いで節子不在のため、大吉は自分がこしらえたカニサラダを振舞う。大吉の手料理初登場である。これがなかなか好評。「料理の上手なおじいちゃんなんて重宝がられて大事にされるわよ」と煽てる五月に大吉は「男が台所でコソコソやってられるかい!」と照れ隠し。そんな中、愛が一言。「カニ、いっぱい入っているんだもん。カニがおいしいんだよね。」大きく頷く眞。昔から正直姉弟の二人でした。

酔っても真面目な勇。
大吉と酒を酌み交わした勇。酒乱男と化すのかと思いきや、遺産相続という問題を抱えているためか妙に深刻。「久子や邦子と刺し違えても幸楽を守る!それが死んだ親父への俺の務めなんです!」となかなか男らしい。酒乱男になっているときの勇は、あんまり深刻な悩みを抱えていないときなのかもしれない。

節子の詫び。
年子と一緒に文子の引越し準備を手伝った節子。年子は「箪笥も押入れも引っくり返ったまま。いくら忙しいからって、もう少し気を使えばいいことなのに」と文子の主婦としての至らなさを指摘。節子は「甲斐性のない娘で申し訳ございません!」と詫び。10年後の正月、大吉も3人の娘婿に娘の至らなさを詫びている。いつまで岡倉家の娘たちは親に詫びさせるのか。

久子vs邦子悪魔シスターズ分裂か?
キミを自分の家に引き取って、何とかキミの遺産取り分を自分たちのものにしようと目論む久子・健治夫婦と邦子。今やライバル関係となってしまった。正月、夫婦揃って「幸楽」へやって来た久子と健治は、邦子の夫・浩介が里帰りしていることについて「ここには顔出せなくてもねえ、自分の本当の母親のところへは帰っちゃうんだ!」と邦子に軽くジャブ。健治の実家とは付き合いしてないから、夫婦揃っていつでも来れると言う久子に対して、邦子は「年中借金しに来られちゃ、ご両親だって縁も切りたくなるわ!」と反撃。さらにキミが「夕食を作って欲しい」と言うと、先を争うようにして厨房に向かって行った久子と邦子。ついに悪魔シスターズ分裂か?

年を越したキミの上機嫌。
悪魔シスターズの企みを軽くかわしたキミ。一方、五月たちには元旦の夜から泊りがけのスキー旅行を許してしまった!しかも正月は4日まで「幸楽」を休みに!

(おまけ)今日の本当の「世間」の出来事
・都知事選で公明党は鈴木俊一知事(80)の擁立を「高齢」を理由に断念。今後、NHK特別主幹・磯村尚徳氏(61)を軸に選考か。
・湾岸危機発生以来、初の米・イラク外相対話は物別れに終わった。湾岸情勢は米国主導の多国籍軍とイラク軍の武力衝突危機へと一気に緊迫。

1991年1月3日は正月特番「新春オールスター激突クイズ・当たってくだけろ」放映のため、休止。

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