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Visual SlickEdit

Visual SlickEdit は プログラマ用高性能エディタである。 IDE と呼んでもおかしくないほど高機能だが、価格が高いためかユーザが少ないせいか、オンラインに公開された情報は日本語で書かれたものはもちろん英語で書かれたものも少ない。
Visual SlickEdit インストール直後に私が行う設定、及び、私が遭遇したトラブルとその解決策をここにまとめる。

Visual SlickEdit の設定

Visual SlickEdit のトラブルと解決方法


Visual SlickEdit の設定

設定の初期化

Visual SlickEdit の設定 (の多く?!) は
%USERPROFILE%\My Documents\My Visual SlickEdit Config
(Ex. C:\Documents and Settings\<user_name>\My Documents\My Visual SlickEdit Config)
に保存されている。(<user_name> は "Windows へのログオン" に用いられた "ユーザー名"。)

次の手順で、デフォルトの設定に戻すことができる。

  1. Visual SlickEdit を終了
  2. My Visual SlickEdit Config ディレクトリを削除
  3. Visual SlickEdit を起動

余談ながら、My Visual SlickEdit Config ディレクトリに保存された設定は、手で直接編集するには少し難解である。

Emacs をエミュレート

  1. Tools メニューの Options -> Emulation を選択
    -> Emulation ダイアログが開く。
  2. GNU Emacs ラジオボタンを押す
  3. OK ボタンを押す
    -> エミュレーションが CUA (default) から GNU Emacs へ変更される。

※ CUA: Common User Access の略。メモ帳のような Windows の一般的なキーバインドのこと。

キーバインドの変更

一般論。コマンド foo に、キーバインド C-a を割り当てるには、次のようにすれば良い。

  1. Tools メニューの Options -> Key Bindings... を選択
    -> Bind Command to Key ダイアログが開く。
  2. Command の foo を選択
  3. Add Key or Mouse Click... ボタンを押す
  4. Ctrl キーを押しながら A キーを押す
  5. Bind ボタンを押す
    -> コマンド foo に、キーバインド C-a が割り当てられる。

set-mark-command

  1. キーバインドの変更を参考に、emacs-select-char に C-SPC を割り当てる
    -> C-SPC に割り当てられたコマンドが codehelp-complete から emacs-select-char へ変更される。

delete-backward-char

  1. キーバインドの変更を参考に、linewrap-rubout に C-h を割り当てる
    -> C-h に割り当てられたコマンドが gnu-help から linewrap-rubout に変更される。

newline

  1. キーバインドの変更を参考に、split-insert-line に C-m を割り当てる
    -> C-m に割り当てられたコマンドが wh から split-insert-line に変更される。

Ctrl+F4 でファイルを閉じる

  1. キーバインドの変更を参考に、quit に C-f4 を割り当てる
    -> C-f4 に割り当てられたコマンドが lowcase-selection から quit に変更される。

Ctrl+Tab でウィンドウの遷移

  1. キーバインドの変更を参考に、next-buff-tab に C-tab を割り当てる
    -> C-tab に割り当てられたコマンドが next-window から next-buff-tab に変更される。
  2. キーバインドの変更を参考に、prev-buff-tab に C-S-tab を割り当てる
    -> C-S-tab に割り当てられたコマンドが prev-window から prev-buff-tab に変更される。

フォントの変更

  1. Tools メニューの Options -> Font... を選択
    -> Font Configuration ダイアログが開く。
  2. Font を "OEM Fixed Font" から "MS ゴシック" へ変更し、Size を 10 から 9 に変更

書式を変更

  1. Tools メニューの Options -> Color... を選択
    -> Color Settings ダイアログが開く。
  2. Screen element で Comment の Style を Italic から Normal へ、Keyword, Preprocessor, Library Symbol, Function, Attribute の Style を Bold から Normal へ変更

タブの表示

  1. View メニューの Tab Chars を選択
    -> タブが "・アアア" (但し全て半角文字) と表示される。

Search メニューの Find を Grep に

  1. Tools メニューの Options -> General... を選択
    -> General Options ダイアログが開く。
  2. Search タブを選択し、Initialization options の Expand dialog をチェック
    -> Search メニューの Find から Find ダイアログを開いて検索すると、指定したディレクトリ内にある指定したファイルタイプのファイルの中を全て検索するようになる。

Find ダイアログで前回の検索文字列を選択

  1. Tools メニューの Options -> General... を選択
    -> General Options ダイアログが開く。
  2. Search タブを選択し、Selected text (if exists) をチェック
    -> Search メニューの Find から Find ダイアログを開いた際、Search for: エディットボックスの文字列が選択される。

行番号表示

  1. View メニューの Line Numbers を選択
    -> 行頭に行番号が表示されるようになる。

# ステータスバーにカレント行の行番号は表示されるので普段は不要だが、行頭表示になれた人と共同作業をする際に必要となる

タブの変わりにスペースでインデント

  1. Tools メニューの Options -> File Extension Setup... を選択
    -> Extension Options ダイアログが開く。
  2. Indent タブを選択し、Indent with tabs のチェックを外す

# 私はインデントにはタブを用いるべきだと考えるので、この設定は推奨しない
# しかし、タブを用いないコーディングスタイルを採用するプロジェクトに参加する際、この設定は役立つ

拡張子 foo を追加

  1. Tools メニューの Options -> File Extension Setup を選択
    -> Extension Options ダイアログが開く
  2. 開いた Extention Options ダイアログの下にある New ボタンを押す
  3. Extentions エディットボックスに foo だけ入力して OK ボタンを押す

Visual SlickEdit のトラブルと解決方法

Visual SlickEdit が起動しない

Visual SlickEdit を起動しようとした際、まれに下載のようなダイアログが表示されることがある。

+----------------------------------------------------------------------------------------------------------+
|Visual SlickEdit                                                                                       [X]|
+----------------------------------------------------------------------------------------------------------+
|   Run the vsupdatw program as shown below (Start, Run) to transfer serial number and license information.|
|                                                                                                          |
|   Usage:                                                                                                 |
|             vsupdatw old-exe-name new-exe-name                                                           |
|                                                                                                          |
|             old-exe-name       Name of original executable to take license info from.                    |
|             new-exe-name       Name of new executable to transfer license info to.                       |
|                                                                                                          |
|                                        [      OK       ]                                                 |
+----------------------------------------------------------------------------------------------------------+
もちろん(?!) OK ボタンを押して閉じても、SlickEdit は起動しない。
スタートメニューをプログラム -> Visual SlickEdit -> Set License と辿り、開いた Set License ダイアログで、Key code: を入力してから OK すると、無事起動するようになる。

Project Toolbar (Class Brower 等が含まれる) が表示されない

なにかのはずみで、Project Toolbar (や、他のツールバー) が表示されなくなることがある。 実際には、ディスプレイの表示領域の外側に、ツールバーが移動されている。 その際、下記の手順で適切に表示する状態に戻すことができる。

  1. 任意の Toolbar の縁を右クリック
    -> 次のようなポップアップメニューが開く。
    +--------------------+
    |  Close             |
    +--------------------+
    |  Toolbars...       |
    +--------------------+
    | -Standard          |
    |  Tools             |
    |  Edit              |
    |  Selective Display |
    |  Tag Properties    |
    |  Slick-C Stack     |
    |  FTP Client        |
    | -Project           |
    | -Output            |
    |  HTML              |
    |  Tagging           |
    |  Current Context   |
    | -Buffer List       |
    |  Debug             |
    |  Breakpoints       |
    +--------------------+
  2. Project の項目にチェックが付いているときは、Project を選択し、再度任意の Toolbar の縁を右クリック
  3. ポップアップメニュー上の Project にチェックが付いていないことを確認し、Project を選択
    -> Visual SlickEdit ウィンドウからキーボードフォーカスが失われる。
  4. Alt キーを押しながら、スペースキーを押す
    -> 見慣れた下記のポップアップメニューが (私が実行したときはディスプレイの下端に) 表示される。
    +-----------------------+
    |[] 元のサイズに戻す(R) |
    |   移動(M)             |
    |   サイズ変更(S)       |
    |__ 最小化(N)           |
    |[] 最大化(X)           |
    +-----------------------+
  5. 移動を選択
  6. カーソルキーを用いて、Project Toolbar をディスプレイの表示域内に移動
  7. 必要に応じ、Project Toolbar をマウスでドラッグし、適当な縁にへばりつかせる

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