信用買いとは(しんようがい・しんようかいとは)

信用取引における信用買いの意味、信用買いのメリットとデメリット、現物買いと信用買いとの損失額の違い、について解説しています。

株式投資家個人生活研究所株の信用取引用語知識2【さ行】>信用買いとは(しんようがい・しんようかいとは)

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信用買いの意味

 信用買いとは、信用取引において委託保証金を担保として、株式の購入資金を証券会社から借りて株を買うことです。
 信用買いは空買いともいいます。

信用買いのメリットとデメリット

 信用買いのメリットは、手持ちの資金よりも多くの約定金額の株式を買えることです。
 幾らまでの金額まで株式を購入できるかは、委託保証金の額と委託保証金率とに依存します。最大で手持ち資金の約3倍の取引が出来ます。

 信用買いのデメリットは、手持ちの資金よりも多くの金額の株を購入して損失が出た場合に、現物取引よりも損失が大きくなることです。

現物買いと信用買いとの損失額の違い

 自己資金100万円で、自己資金を目一杯使用して株式を購入し、後に株価が半値に下落したと想定して、現物買いと信用買いとの損失額の違いを検証します。

現物買いの損失額の例

 現物取引で1株1,000円の株を1,000株買い、後に株価が半値に下落した場合の損失額は以下の通りです。
・購入額:1,000円×1,000株=1,000,000円
・下落後の価値:500円×1,000株=500,000円
・損失額=購入額-下落後の価値
     =1,000,000円-500,000円=500,000円

信用買いの損失額の例

 現物取引と同じ自己資金100万円で、信用枠を目一杯使って信用買いをして、後に株価が半値に下落した場合の損失額は以下の通りです。委託保証金率は30%とします。
・購入可能額:1,000,000円÷0.3=3,333,333円
・購入額:1,000円×3,000株=3,000,000円
・下落後の価値:500円×3,000株=1,500,000円
・損失額=購入額-下落後の価値
     =3,000,000円-1,500,000円=1,500,000円

 信用買いの例では、自己資金100万円に対し損失額は150万円となり、自己資金100万円を失うだけでなく、50万円の借金が発生します。

信用買いで追い証が発生するケース

 上記の信用買いの例では、話を単純化する為に追証は無視しました。
 実際の取引では、委託保証金維持率委託保証金最低維持率を下回ったら追証が発生します。
 追証を入れられない場合は、反対売買するか現引きして決済しなければなりません。自分で反対売買しないで放置すると証券会社側が強制的に反対売買して決済します。

委託保証金最低維持率を20%とすると、
損失可能額=委託保証金-建て玉額×委託保証金最低維持率=100万円-300万円×0.2=40万円
追証が発生する値下がりの値幅=40万円÷3,000株≒134円
追証が発生する値下がりの割合=134円÷1,000円=13.4%

信用買いで信用枠目一杯建て玉した場合、13.4%の下落で追証が発生し、追証を入れなければ反対売買か現引きで決済する必要があり、そこで取引は終了です。その際の損失額は、402,000円です。

一方、現物取引の買いで13.4%下落した場合の損失額は、100万円×0.134=134,000円です。
402,000円÷134,000円=3倍
上記の例では、信用買いの損失は現物取引の損失の3倍となります。

信用買いの特徴と注意事項

 信用買いの特徴と注意事項まとめると以下のようになります。

  1. 信用買いでは手持ち資金の約3倍まで株を買える。
  2. 信用枠を目一杯使用し、信用買いして株が値上りした場合、利益は現物取引の3倍になるが、株が値下がりした場合は損失も3倍となる。
  3. 信用枠目一杯信用買いした場合、比較的小さい下落で追証が発生する。(上記の例では13.4%の下落)
  4. 現物取引では損失額が手持ち資金を超えることは無いが、信用取引では損失額が手持ち資金を超えることがある。(手持ち資金が無くなるだけでなく、借金が発生する。)



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更新日:2014年08月17日 日曜日
作成日:2007年02月21日 水曜日

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