パート5の岡倉家U(2001年1月〜3月放送分)
この時期のポイントは、弥生・良夫婦の「めしや」開業、「幸楽」の弁当部門独立、隆が水道工事人に進路変更など。

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第14回(2001年1月11日放送)
元旦、「おかくら」に弥生、五月、葉子、長子ら娘たちとその家族、健治や周平、久光たちが集まり、新年のお祝いの宴が催される。その席上、弥生と良が「めしや」開業の件でケンカ。これに酔った勇や英作も加わり、亭主たちは女房の悪口を言う始末。「おかくら」に家出した常子が現れて、自分を「おかくら」に置いて欲しいと願い出る。そして「幸楽」では聖子が...。

酒乱3人組と詫びる大吉酒乱3人組。
酔って自分の女房や母親の悪口を言い始めた良、勇、英作。もともと勇と英作は酒癖が悪かったが、これに良が加わってまさに酒乱3人組。よほど普段のストレスが溜まっているのか、言いたい放題。特に勇は弥生のことを「女房として最低!」と非難する始末。きっと翌朝になると、勇や英作は自分が何を言ったか、すっかり忘れているんだろうなあ。その後、それぞれの家に戻った良と勇だが、勇は相変わらず酔いが残って千鳥足なのに対して、良はしらふに戻って帰省してきた武志夫婦の相手をしていた。結構良は酒に強いのかも。

大吉の詫び。
男3人が酔って女房の悪口を言っている間、大吉は小声で「わたしのね、育て方が悪かったと思うんだ。みんな私の責任だ。勘弁してくれ。」とひたすら詫びていた。当然3人は大吉の詫びなど耳に入るはずもなく、悪口を言い続けていたが。この聞こえるか聞こえないかの絶妙なセリフ回しに、渡鬼のゴッド・ファーザー藤岡琢也の名人芸を見た。

英作の正月着。
寝正月を決めこんだ長子・英作夫婦。英作の正月着は赤いテディベアの甚平。いったい誰の趣味なんだ。

常子、ついに毎週出演か?
昨年は大阪に住んでるのに、ことあるごとに「おかくら」へやって来ていた京”常子”唄子。ついに家出をして「おかくら」に住まわせて欲しいと願い出た。神林先生と一緒になるより「おかくら」にいれば、毎週出演することは確実。京唄子が橋田先生に「ワテをもっと出演させなはれ!」と捲くし立てる姿が目に浮かぶ。危うし野村”タキ”昭子!

がんばれ!加津!
ケガのため、テレビ出演が不可能になった加津。相当落ち込んでいるはずなのに、聖子がいなくなって気落ちしているキミのことを気遣ったり、「幸楽」へ戻るに戻れないでいる聖子に優しい言葉をかけたりして、本当に健気。それにしても芸能プロの大沢マネージャー。加津のケガを聞いて、「とても無理だな。今日伺って良かった。一日でも早く分かって。」と加津の体よりドラマのスケジュールの方を心配している感じ。ギブスが取れたら、また仕事を取ってくるとは言ってたけど。芸能界ってそういう世界なんでしょうか...。

ハナの「おせち料理講座」
「おせち料理いうのは、正月の三が日ぐらいは女が台所に立たんで済むようにて、日保ちのする煮しめをこしらえといて、女が休めるようにゆう思いやりから出たもんやったんや。」みなさん憶えておきましょう。

(おまけ)今日の視聴率
関東:23.7% 関西:26.7% (ビデオリサーチ調べ)

第15回(2001年1月18日放送)
「幸楽」に戻ってきた聖子は、五月やキミ、周平たちに金を持ち逃げした理由を話す。離婚すると言っていた周平も理由を聞き、もう一度聖子とやり直す決意をする。また正式にドラマの主役を外された加津は「これで普通の生活に戻れる」と強がる。一方「おかくら」では常子が店でバーのママのような振舞いをして、大吉たちを困らせる。「めしや」開業の資金繰りに困った良に大吉は金を貸すことに。それを聞いた弥生は家を出てしまう。

客前で繰り広げられる修羅場。
「幸楽」に戻ってきた聖子。店でいきなり「申し訳ありませんでした!」と土下座。周平や健治は「どこで何してた!」「どうしてそんな大金持って逃げたんだ!」「よくぬけぬけと帰って来たもんだな!」と罵倒。逆にキミや加津は「聖子には聖子の事情があるんだ!」と聖子を庇う。この修羅場、まだ客のいる店内で、五月はもちろん達ちゃんまで「幸楽」ファミリー総出で繰り広げられた。客にしてみれば、いきなり太った女は土下座する、泣き出す、ケガした女の子は全然子供らしくない発言をする、「500万持ち逃げ」だの「離婚」だのと穏やかでない言葉は飛び出す、でさぞかし驚いたことだろう。せめてもの救いは客が2人しかいなかったこと。「幸楽」のイメージダウンは最小限に食い止められるだろう。

ウソー!周平の過去。
聖子は金を持ち逃げした理由をみんなに話した。理由は一言で言えば”男”。およそ聖子には似合わない理由だが、もっとスゴイのは周平の過去。周平はサラリーマン時代、結婚を約束した女性を妊娠させたが、相手の親に反対されて結婚を諦めた。絶望した女性はなんと自殺。「平凡」を絵に描いたような周平の顔からはとても想像できない過去である。橋田先生は最初から周平にそんな過去を背負わせて脚本を書いていたのだろうか。岡本信人も今まで「平凡のように見えて、実は過去のある男」を演じてきて、さぞかし難しかったことだろう。

周平と聖子どこまで人がいいんだか...。
聖子の理由に、なぜか感動してしまった周平。「俺にはできないことをした君をエライと思った。」「惚れ直したよ。」「ずっと君を待ってたんだ!」と”そんな馬鹿な!”という発言連発。最後には「君が使ったお金は2人で働いて返そう。何倍にもして返そう。」と言って、2人仲良くビールで乾杯。ちょっと待ってよ、周ちゃん。聖子はアンタが世話になっている店の金を持ち逃げして、周ちゃんという亭主がいながら他の男のところへ行ったんだよ。なんで許しちゃうの?これも橋田マジック?

常子、朝の化粧に一時間。

...納得。(口紅を塗った勢いで、鏡が揺れてました...。)

常子vsタキ。
バーのママのような振舞いを勉ちゃんに指摘された常子。常子は勉ちゃんを”若造”呼ばわりし、タキについても「タキさんはお運びしかできへんの!タキさんと一緒にしないで頂戴!」とタキへの宣戦布告ともとれる発言。常子とタキの一騎打ちになるのかと思いきや、さすがタキ。反論らしい反論もせず我慢。しかしこの状態が続けば、いずれは対決することになるのは必至。かつてキミと対決したこともあるタキ。楽しみである。

(おまけ)今日の視聴率
関東:25.9% 関西:26.2% (ビデオリサーチ調べ)

第16回(2001年1月25日放送)
「おかくら」にやって来た由紀の夫・伸彦。伸彦は長子や英作に、病院経営を一日も早く健全にするために一所懸命やっている自分たちを常子が気に入らないなら、自分たちが本間病院から出て行く、と話す。伸彦の気持ちを理解した英作は、常子を大阪へ帰す。一方、家出した弥生はいわきの秋葉の家へ。夫婦仲良く水耕栽培に取り組むあかりたちの姿を見て、気持ちが吹っ切れた弥生は良の「めしや」を手伝うことを決心するのだった。

一から十まで正しい英作。
伸彦から本間病院の現状、医療に対する由紀や伸彦の熱意を聞いた英作。英作は常子に「一から十までお袋が悪い!」と一刀両断。特に常子の給料については「月30万円なんて貰い過ぎだぞ!院長だったら給料を辞退するのが本当じゃないのか!」と、恐らく「渡鬼」の視聴者の多くが思っていたことを代弁してくれて、胸がスカッとした。いつもは常子に押され気味の英作だが、酒を飲まなくても言うべき事は言う男であった。ところで常子は神林先生のところへは行きそうもない。神林はいつ登場するのだろうか?(別に待ち望んでるわけじゃないけど。)

また家出...。これも血筋?
弥生がまた家出。何度目だろうか。あかりの結婚が気に入らないと言えば家出、良の新しい商売が気に入らないと言えば家出。あれっ?弥生の母・節子もよく家出したが、理由が同じではないか?節子も、長子の結婚相手が気に入らないと言えば家出、大吉が小料理店を開くと言えば家出。資格好きと同じで、これも岡倉家の血筋?それとも橋田先生のネタの使い回し?

問題の解決が早過ぎませんか?
ついに弥生は良の「めしや」開業を許した。常子も一週間と持たずに大阪へ帰っていった。先週の聖子の一件のときも思ったが、最近の「渡鬼」って問題解決が早過ぎるように思う。弥生もあれほど「めしや」開業を反対していたのに、あかり夫婦の働く姿を見ただけで「気持ちが吹っ切れた」なんて。もっと紆余曲折あってもいいのでは。(まるでトラブルを待ち望んでいるようだが。)唯一文子だけが頑なに「望のギター反対!」を叫んでいるが、第4部から続いている問題であり、いい加減飽きたので早く解決して欲しい。

五月、女スパイの資格なし。
「幸楽」に眞と一緒にやって来た「うるさばばぁ」こと桐野サチ。五月を一目見るなり「眞君のお母さん、どこかでお会いした。思い出した!あの時、喫茶店にいた人だ!ちょうど私たちの後ろの席だった。」と五月が二人の待ち合わせ場所にいたことを思い出した。やはりサングラスをかけて変装しようが、ピン子...いや五月の個性的な顔は隠すことはできなかったのだ。それにしてもサチ。一ヶ月も前に、一回だけ見かけた五月の顔を覚えているなんて凄い観察力&記憶力。それにひきかえ実の母親の変装を見抜けなかった眞のトロさ加減。さらに笑い話にしかならないようなこの出来事を「五月には親子の危機だったのでした」と大袈裟に語る石坂浩二のナレーション。今回はあまりに濃〜いラスト1分間だった。

(おまけ)今日の視聴率
関東:24.9% 関西:26.8% (ビデオリサーチ調べ)

第17回(2001年2月1日放送)
サチとの待ち合わせ場所に五月がいたことや自分のホームページを五月が見ていたことを知った眞は激怒。が、反対に加津やサチから説教されてしまう。五月や勇の親心を理解した眞は、ホームページの掲示板で五月たちに感謝の言葉を贈り、都立高校受験を決意する。良の「めしや」を手伝うことを決心した弥生は、良と一緒に「おかくら」へ訪れて大吉に報告。一ヶ月にも及ぶ東ヨーロッパ視察旅行を計画した文子。旅行代理店開業のためだったが、望に母親のいない暮らしを一ヶ月もさせることに亨は猛反対する。

中島唱子の独りごと。(唱子の日記より)
1月○日
今日、第15回の台本を手渡された。ヤッター!聖子が良い人になってる!演じてる方もツライのよねえ、憎まれ役って。Yahooの「渡鬼」掲示板を見ても、散々聖子の悪口が書き込みされているし。その点、ピン子は得よねえ。スタジオの楽屋でどんなに悪態ついたって、ドラマの中じゃ”良い人”だから視聴者のウケもいいし。でもこれで大丈夫。やっと私も視聴者から共感をもって迎えられるわあ。毎回、
橋田先生をマッサージしてきた甲斐があるってものよ♪
1月×日
えっ...ウソ。これ前の台本じゃない?「居候のごくつぶしのクセに!」なんてセリフ、もう聖子が言うはずないじゃない。でもこれ第17回の台本だわ。クッソ〜、スガコの奴、バラエティーばっかり出て、ボケたんじゃない?田舎の母親になんて説明したらいいのよ。「やっと聖子が愛される人になった」って電話しちゃったじゃない。誰の差し金かしら?ピン子?加津?愛?もしかして山田雅人?(アイツ、「おかえりなさい」なんてセリフしかないクセに、タイトルバックでは私の名前と一緒に出てるなんて、スガコに相当ゴマすってるわね。)あ〜誰でもいいや。考えてみれば、たとえセリフであっても、ピン子に向かって「バカ」なんて言えるのはドラマの中だけだもんね。それに
岸田敏志みたいに良い人になり過ぎて、出番が少なくなるよりよっぽどマシ♪

あーやっぱり眞もおかしいと思ってたんだ。
スパイのような真似をした五月を責める眞。それを取りなそうとするサチに対して眞は「お袋が帽子被ったりサングラスかけたりコート着たりして、どんなに変装してたって分かるもんなんですよ!」と。だったらその場で声かけろよ。さらに「俺の後ろの席に、桐野さんが見たっていう帽子とサングラスとコートの女は僕だって胡散臭いっていう印象で覚えているんです!」と。胡散臭い格好でスパイする五月と、そういう印象を持ちながらサチに指摘されるまで気付かない眞。おめでたい親子...。

ホームページを盗み見?
さらに眞は「俺に隠して俺のホームページ、盗み見してたなんて汚いじゃないか!」とご立腹。でもインターネットだよ。誰でも見られるのは当たり前。それを承知してホームページ作らなきゃ。僕だって母親に「Moritaの素敵な小部屋」ホームページを見られて、何と言われたか。(話が逸れてスミマセン。)それに「迷える子羊」って、掲示板とおすすめ中華料理店リストしかないじゃん。コンテンツ少な過ぎて恥ずかしいのか。まあ、見られるのが嫌ならパスワードでも入れることだね、眞!

親子の危機、25分で解決。
先週、石坂浩二のナレーションで散々煽っていた五月と眞の親子の危機。「もう親父のこともお袋のことも信じられない。二度と信じないからな!」と啖呵を切った眞。でも大丈夫。ドラマがスタートして25分で「母さん、これからも俺のホームページ見てくれよな。」と、あっさり解決。あっ、CMやタイトルバックを除いたら、もっと短いか。本当におめでたい親子...。

反省しない女聖子の悪態、2回で復活。
また聖子が嫌な女になりました。加津ちゃんが五月さんに余計な入れ知恵して。加津ちゃんの言う通りする五月さんもバカなんだけどさ。こんな子、ここに置いといたら今度は何しでかすか。」と助けてもらった恩も忘れて加津のことを悪く言い、愛の作る夜食に「あ、またうどんだ。働いてない人には重い丼持って走り回っている人間が、どんなにお腹が空くか分かりゃしない。」と文句を言い(っていうか、また夜食の世話になるの?)、またまた加津のことを「居候のごくつぶしのクセに!」と言いたい放題。まるでドグラマグラ。ドラマの展開が数回前に戻ったような感覚に襲われました。いったい500万円持ち逃げ事件は何だったんだ。聖子が良い人になるきっかけではなかったのか。それでも周ちゃんは一緒に金を返すのか。

2001年1月8日の出来事。
眞の一件は、今年の1月8日の出来事。眞が五月たちへ感謝の言葉を書き込んだホームページ掲示板の日付より判明。「渡鬼」は時間が進むのが遅い、と思ったら来週はいきなり節分。遅い、早いというよりは不規則というべきか。

何歳なの、加津は?
小学生・加津のセリフより。「500万も持ち逃げしてトンズラするような性根なんて...。」「行くとこもないんだろうって、同情したから取りなしてやったんだよ。」「夜食くらい自分の家でこしらえて食べればいいだろう。」今更という感じのネタですが、一応気になったので...。

久しぶりの隆。
第五部が始まって以来、初登場の隆(田中恭兵)。元気そうで何よりです。それよりセリフもなく、ラーメンを食べ続けていたミカちゃんの方が気になりました。また太るよ。

(おまけ)今日の視聴率
関東:24.7% 関西:27.1% (ビデオリサーチ調べ)

第18回(2001年2月8日放送)
亨に海外視察旅行を反対されて元気のない文子を見かねた望は、自分に構わず海外に行ったらいいと薦める。一変して大喜びする文子。大吉たちと節分のお祝いをしている長子・英作夫婦のもとへ、大阪から由紀が訪れる。常子を東京で引き受けて欲しいという。再び産科に力を入れ始めた常子の患者が増えたせいで、伸彦担当の患者用ベッドを奪うほどになっていると。大阪へ行った英作は常子を説得するが、とりつくしまもなく追い返されてしまう。一方、都立高校の願書を提出した眞は、同じ高校を従兄弟の隆も受けることを知って複雑な心境に。そして葉子はついに久光に愛の告白をしてしまう。

放送禁止文子って、いったい...。
岡倉家の5人姉妹の中で一番の才女だった文子。いったい文子はいつから今の文子になってしまったんだろうか。いくら亨に海外視察旅行を反対されて落ち込んでるからって、夕食も作らずポテトチップスで済ますなんて、ガキじゃないんだから。そのくせ望が海外行きを薦めると、たちまち上機嫌。節分の豆を撒き散らしながら、「ウレシイ〜ナ〜♪」とハイテンションで笑う文子の顔は、ほとんど放送禁止。望が”出来すぎた子供”なだけに、文子の幼稚さが余計に際立ってしまう。こんなママで本当にいいのか、と望に訊いてみたいが、望の「ママはだいぶ勝手だけど...」という言葉に、望の本音を聞いた気がした。最後に文子さんへ一言。「機嫌直ったら、夕食くらい望に任せず自分で作れ!」

孫の受験がそんなに嫌?
五月たちが眞の高校受験について「すべり止めの私立を受けろ」「いや都立一本でいく」など議論している間、キミは節分の豆をムシャムシャ。五月、眞、愛、勇と一通り意見が出終わったところで、キミが一言。「あっちもこっちも、受験、受験って周りにいるものはウルサくてやってられないわよ!早いとこケリつけて欲しいわね!」ケリをつけろなんて、ケンカじゃないんだから。それにウルサくてやってられないって、「幸楽」で一番ウルサい人間はキミだと思うのだが。

節子の思い出。
節分のお祝いの席で、長子が「お雛祭りはもちろんのこと、5月5日には菖蒲湯、冬至には柚子湯、お月見には萩や薄をいけて...お母さんの思い出って、そういうことと一緒になってるんだよね。」と節子の思い出を語った。ふと節子の顔を思い出し、”ああ、あの人なら、そういう日本の行事をキチンとやってたんだろうなあ”と納得した。つくづく「渡鬼」って、山岡久乃の存在が大きかったんだなあ、と実感。久々にいい話を聞いた気分になった。

葉子、ついに告白!
しばらく絵を描くために、東南アジアへ旅することになった久光。それを知った葉子は、ついに久光に自分の想いを告白した。久光も葉子に好意をもっているのは明らか。しかし二人には超えなければならない障害が二つある。ひとつは、恐らくタキが「大切な葉子さんを久光に、なんて滅相もございません!」と二人の仲を反対しそうなこと。そしてもうひとつは、これにより益々レギュラーの座が危うくなった草笛光子、船越英一郎、井上順が橋田先生へ「葉子さんを独身のままにしておいてください!」という切なる訴えをしそうなこと。後者の方が大きな障害とみた。

無神経な英作。
大阪の本間病院を訪ねた英作。常子と話をするため、英作は診察室に入っていった。しかし、まだ患者(妊婦)がいる産婦人科の診察室に成人男性が入っていくというのは、ちょっと無神経なのでは。それについて常子が注意しないのも変。もし衣服を脱いでの診察中だったら、どうするつもりだったのか。

キミは昭和4年2月11日生まれ。
次の「渡鬼」シリーズでも”キミの誕生日ネタ”が出るかもしれないので、みなさん覚えておきましょう。

タイミングずれてない?
夜、由紀が岡倉家を訪ねたとき。玄関の外から「夜分恐れいりま...」の声だけで、タキがいかにも”由紀が来た!”というような驚いた仕草を見せてた。一声聞いただけで由紀と分かったのか。なんか驚くタイミングがずれた感じ。

(おまけ)今日の視聴率
関東:25.4% 関西:28.6% (ビデオリサーチ調べ)

第19回(2001年2月15日放送)
加津の発案により「幸楽」でキミの誕生日パーティーを開くことに。キミが亡夫・幸吉と「幸楽」を開業して50年目という祝いも兼ねていた。五月たちは、キミには直前まで内緒にして準備することに。一方、南米へ視察旅行へ行くことになった文子は、自分が留守の間、望を預かってくれるよう、大吉に頼む。いよいよ2月11日のキミの誕生日。古い友人たちが誕生日祝いに「幸楽」を訪れたことで、初めて五月たちの計画を知ったキミ。大吉や長子、タキもやって来て、キミは心から皆に感謝するのだった。が、パーティーの最中、第一志望の私立高校の受験が終わったばかりの隆が飛び込んでくる。野々下に悪態をつき、ビールを少し飲んだ隆は、その場に酔って倒れてしまう。

薄情な娘たち。
キミの誕生日と息子・隆の私立高校の受験日が重なってしまった邦子。試験が終わってからでも、パーティーに出席できるはずなのに「隆の受験でそれどころじゃない!」と欠席。パーティーが終わった後、隆を探しに「幸楽」へやって来たときも、キミには「おめでとう」の一言も言わない始末。ところで、五月たちは「幸楽」のもうひとりの娘、久子には連絡したのだろうか。当然「幸楽」まで来るのは無理としても、祝電のひとつくらいは打てるのでは。健治だったら、ニューヨークの久子の居場所も知ってるだろうし。しかし、久子という名前が禁句であるかのように、まるで最初から久子なんていないかのように、誰も久子に連絡を取ろうとしなかった。久子が「幸楽」に帰るには大きな壁があるようだ。”フクコ”という名の壁が...。

目を覚ませ!周ちゃん!
節分のとき、2月11日がキミの誕生日だと聞いていた筈なのに、すっかり忘れていた聖子。加津の計画を知って涙ながらに悔しがるのだが、周平が聖子の名前でキミの誕生日プレゼントとして、カシミヤのショールを買っていたと知るや、態度一変。パーティーでは、気味悪いほどの笑顔に。それにしても、明らかに聖子は意地の悪い女に戻っているのに、なぜ周平は優しいままなのか。これではますます聖子はつけあがるばかり。聖子が図に乗れば乗るほど、自分の出番が少なくなるのが分かってないのか、岡本...いや周平は。

トミとふじエキストラにも長セリフ。
今回、キミの長年の友人として、トミ(大路三千緒)とふじ(たうみあきこ)が登場。演じるのはエキストラだが、長セリフの鬼・橋田先生はエキストラにも筆の力を緩めません。泉ピン子、藤岡琢也、赤木春恵らベテラン俳優を前に「キミちゃん、おめでとう」から始まって「乾杯!」まで、約1分30秒間、セリフを喋り続けた大路。相当緊張したのでは。NGでも出そうものなら、どんな仕打ちが待ってるか。大路に手を握られても「アンタなんか知らないわよ」というような”ぞんざいな笑顔”で応えていた赤木春恵が印象的でした。あと、ふじさんの方。「幸楽」に来たときの表情が何か変。お祝いに来た割には、瞳孔開きっぱなしの凍りついた表情。紙袋の持ち方、セリフの言いまわしなど、緊張感がこちらまで伝わってくるようで「寿命が縮まったのではないか」と心配。(右写真の左がトミ、右がふじ。)

連休中、予約なしの「おかくら」。
2月11日に、たまたま予約が入っていなかった「おかくら」。だからこそ、大吉とタキはキミの誕生日パーティーに出席できた。でも「おかくら」って住宅街にあって、休みの日こそ家族客で賑わっていた筈ではなかったか。休日に予約が入ってないなんて、結構ヤバイと思う。勉ちゃんもそう思ったのか、「フリーのお客様かていてはるんです!」と言って、店を開こうと主張。そんな勉ちゃんの主張も空しく「私もお祝いに行きたいのよ!」というタキのワガママで店を休むことに。それにしても、大吉から11日の予約状況を聞かれたタキの「珍しく連休の真中の11日は予約入ってないんですよ!」というセリフは、大吉に対して、というより視聴者に対する説明のように聞こえたのは気のせいだろうか。

(おまけ)今日の視聴率
関東:26.0% 関西:25.7% (ビデオリサーチ調べ)

第20回(2001年2月22日放送)
第一志望の私立が不合格だった隆は、受験の失敗を長太のせいにする。隆の気持ちを察した長太は最後の都立受験が終わるまで家を出ることにする。しかし隆はスベリ止めの私立も失敗。隆は、邦子と長太が離婚しない限り、高校へは行かないという。困り果てた邦子は都立受験と引き換えに長太と離婚することに。五月たちの前で離婚届にハンを押す邦子と長太。そのことを知った加津は胸を痛め、五月に不安な気持ちを話す。「おかくら」には南米視察旅行へ出かける文子が望の着替えを届けに、そして弥生が一緒に「めしや」を手伝う高山の妻・春子(寺田路恵)と訪れていた。眞と隆の都立受験の日の夜。無事受験が終わってホッとしている「幸楽」に、隆がいなくなったと邦子が飛び込んでくる。

邦子の離婚で一番困るのは...。
長太の家出を加津には黙っているつもりだった五月たち。しかし聖子が全てバラしてしまう。加津に「2人が離婚したら、邦子さんの代わりにアンタを預かる義務はなくなるの。だからアンタはここにはいられないの」と聖子。聖子の心無い言葉に怒り狂う眞たち。しかしよ〜く考えてみると、邦子が離婚して「幸楽」にいられなくなるのは聖子夫婦ではないか。邦子のマンションは長太名義だし、離婚して行くところのない邦子親子は当然「幸楽」に帰ってくる。そうなれば邦子の住まいを借りている聖子夫婦は出て行かなければならないのではないか。加津には「幸楽」を出ても長太のマンションがある。しかし聖子夫婦には行くところがない。加津に嫌味いう前に自分たちの心配をしろ!

キミ、ご機嫌・不機嫌の法則。
自分の誕生日にたくさんのプレゼント攻撃にあったキミ。翌日も機嫌がいいのは言うまでもない。これを「キミ、ご機嫌の法則」と呼ぶ。しかしキミの機嫌が悪くなるのは時間の問題。今日はドラマ開始後24分で不機嫌になった。キミの不機嫌にも法則がある。それは聖子のバカ発言→愛や眞による聖子への反撃→この対立を強引に終息させようとする勇の発言(そのほとんどは聖子への戒め)→「そんな言い方ってないだろう!聖子ちゃんは幸楽のことを考えて、言わなくたっていいことを言ってくれてるんだから!」とキミは不機嫌になる。これを「キミ、不機嫌の法則」と呼ぶ。さらにバリエーションとして、この続きに→苦悩する五月のアップ→CM入りなどがある。

「私の言ってること、間違ってます?」新バージョン。
邦子と長太の件で、余計な口出しをした聖子。五月に戒められた後、お馴染み「私の言ってること、間違ってます?」のセリフ。しかし今回は新バージョン。今までは大声でセリフを言うだけだったが、今回はまるで鳩が豆鉄砲でも食らったかのように目を瞬かせるという表情入りでセリフを言っていた。なんか今までの中で一番ムカついた言い方だった。

声がデカいぞ、弥生!
高山の妻・路恵と「めしや」の打ち合わせをしようと「おかくら」へやって来た弥生。「打ち合わせがあるから、お昼頂きながらお座敷貸してもらおうかなと思って」とよく通る声の弥生。まだお座敷には客がいるのに。客にしてみれば不愉快だったのでは。大吉も小さい声ながら「お座敷ね、もうすぐ空くと思うから」なんて言ってるし。そんなことだから、3連休の11日に予約客が1人もいないなんてことになるんだ。

大吉、走る!
眞の都立受験の日。湯島天神のお守りと手作りの弁当を眞に渡そうと大吉は「幸楽」へ。弥生や文子に眞の受験のことを聞かれても「孫の心配までしてられないよ」とうそぶいていた大吉だったが、やはり気になっていたのだ。眞が試験に行く前に渡そうと、走る大吉。久々に感動的なシーンだった。でも息切れを必死に抑えてセリフを言う藤岡琢也がちょっと気の毒にもなった。橋田先生が何気なく書いた”大吉、走って眞のもとへ”なんていうト書きが、藤岡琢也の寿命を縮めないことを祈る。

(おまけ)今日の視聴率
関東:26.0% 関西:27.5% (ビデオリサーチ調べ)

第21回(2001年3月1日放送)
都立高校の入試が終わって姿を消した隆が、新宿でケンカをして警察に補導された。隆を迎えに行った勇と邦子だったが、「自分なんか死んだ方がマシ!」と言う隆に、勇は平手打ちを食らわす。この日から隆は自分の部屋に引きこもってしまう。長太と邦子の離婚により、邦子の住まいを借りていた周平・聖子夫婦は、勇から出て行くように告げられる。周平に独立をけしかける聖子。一方、大吉は文子の南米旅行の間、「おかくら」に預けられた望のために眞を呼ぶ。眞は隆を誘って「おかくら」へ。眞、望、隆の3人は、親への不満などを話している内に意気投合。3人から、文子のいない望の家で3人一緒に暮らすことを告げられた大吉は賛成する。早速3人は望の家で誰の助けも借りない、干渉もされない共同生活を始めるのだった。

「迷える子羊」ホームページ閉鎖!
ついに眞の「迷える子羊」のホームページが閉鎖。理由は「もう迷わなくなったから」だって。ストレート過ぎる理由...。でも僕は、橋田先生がドラマ内でのインターネットやパソコンの取り上げ方に多くの嘲笑や疑問の声を聞いて、つくづくイヤになったのが本当の理由だと思う。

最速!キミの態度変容スピード。
長太と離婚した邦子に、長太のマンションを出て行けという加津。キミは「そんなバカな!慰謝料にマンションぐらいもらいなさいよ!」と邦子を応援。ところがその15秒後、慰謝料をもらうのは迷惑を被った長太や加津の方だと眞が言うと、コロッと態度が変わって「隆に振り回されていないで、野々下さんと上手くやること考えなきゃ!」と邦子を説教。人の意見でコロコロ態度が変わるキミ。今回は、今までで一番速い”キミの態度変容スピード”であった。それは、まるで残り少ない人生を生き急ぐかのような速い変わりようであった。

五月のキツイ一言。
邦子が長太のマンションを出て行ったら、一緒に暮らそうという加津に愛や眞は大乗り気。そんな子供たちに五月は「邦子おばさんが今のマンション、すんなり出て行く筈ないでしょう。なんだかんだって居座るわよ!」とキツイ一言。キミの前なのに大胆な発言をする五月。本当に強くなったねえ。キミが「アンタ、邦子をそんな女だと思ってんのかい!」と予定調和的切り返したのは言うまでもない。

まだ懲りないのか!客前での身内話。
部屋に引きこもったまま出てこない隆。困り果てた邦子は、キミに隆を説得して欲しいと「幸楽」を訪れた。ああ、またしても忙しいはずの「幸楽」店内で繰り広げられる五月、キミ、邦子の身内話。客のいる前で「警察に付いてきてもらって」だの「部屋に閉じこもったまま出てこない」だの身内の恥を曝すような話のオンパレード。本当に「幸楽」は忙しいのか。隆の説得を頼まれたキミの「この忙しいのに、そんなヒマありゃしないわよ!」という発言が空しく聞こえた。

長子のギター禁止発言。
「おかくら」に預けられた望は、早速ギターの練習。ところが長子から「ここはおかくらっていうお料理屋さんなの。お客様が食事をしに来るの。和食にギターはおかしいし、ウルサイのがイヤだっていうお客様もいるしねえ」とギターを止めるように注意された。でも”ウルサイのがイヤだっていうお客様”のいる前で弥生だ、文子だ、葉子だと次々と現れる姉妹たちと、「幸楽」並みに身内のトラブル話に花を咲かせている長子が注意しても、説得力ゼロ。まず己から反省すべし。

ベテラン子役の貫禄。
「おかくら」で顔を揃えた眞、望、隆。望や隆が親への不満をぶちまけている中、みょう〜に落ち着き払っている眞。「おかくら」が窮屈だという望を「こんなに大事にされているのに、何が不満なんだ」と諭してしまう。一歳しか違わないのに。幼い頃から、普通の家庭では考えられないようなクレイジーな家庭環境で育ってきたため、眞は人生を達観してしまったのか。というより演じるえなりかずきが幼い頃から、膨大かつ独特な言い回しをもったセリフ、NGにウルサイ共演者陣など、スガコという名の西太后が仕切る「渡鬼」ワールドで育ってきたため、人生を達観したような顔になってしまったのか。愛と並んで美形との呼び声も高い望役の冨田真之介、頭の悪さを表現できる稀有なしゃくれアゴを持った隆役の田中恭兵らの中で、まるで「君たち、まだまだ甘い」と言っているような貫禄をもったベテラン子役・えなり。単に老け顔なだけちゃうの?という声はこの際無視しよう。

聖子の「たっちゃん引き抜き」計画。
勇から離婚した邦子に住まいを明け渡すように申し渡された聖子。これでいくらキミにゴマをすっても「幸楽」は自分のものにはならないと考えた聖子は、周平に弁当屋として独立するようにけしかける。聖子は「たっちゃんさえ連れて出たら。だってお得意さん知ってるの、たっちゃんなんだから」と、たっちゃんを引き抜く魂胆だ。大先輩のたっちゃんを引き抜こうなど、聖子も大胆。しかし、たっちゃんは「幸楽」で10年以上も修行しているのである。聖子以上に「幸楽」に対する執着は強いはず。「幸楽」の後継者問題についても「眞ちゃんでなければ...俺だな」なんて思っているかも知れない。セリフの数が勉ちゃん以上に少ないので、たっちゃんの心の内に秘めた野望を読み取るのはなかなか難しいのだが...。

今日の気になった点、いろいろ。
@「眞兄ちゃん!岡倉のおじいちゃんから電話!」という加津の呼びかけに、すぐに自室から現れた眞。「ああ、いい気持ちで眠ってたのになあ」という割には現れるのが速かった。
A望の家で、眞が作ったチャーハンを試食する隆。チャーハンを口に運んで間髪入れずに「ウマい!幸楽のよりウマいよ!」と大喜び。本当に味わっているのか。
B朝の「幸楽」調理場で、勇から邦子の部屋を明け渡すように言われた聖子。「やっぱり邦子さん、こちらへ帰って来られるんですか」という聖子の口から、何か白いものが飛び出した。直前まで飲んでいたペットボトルの液体だと思われる。
※なんか全部マニアックな指摘でスミマセン...。

(おまけ)今日の視聴率
関東:26.5% 関西:28.0% (ビデオリサーチ調べ)

第22回(2001年3月8日放送)
都立高校の合格発表の日。合格する自信のない隆は、発表を見に行かないと言い出す。それに付き合う眞。合格発表を見に行った邦子と長太が「幸楽」にやって来て、眞と隆が合格したことを伝える。連絡を受けた眞たちも「幸楽」へ。隆は土下座して、私立の失敗を長太のせいにしたのはウソだ、今でも長太のことが好きだ、と長太に詫びる。それを聞いて激怒する邦子。しかし眞や勇のとりなしによって、邦子と長太の離婚も白紙に。これから長太と一緒に暮らせると思っていた加津は裏切られた思いをするものの、長太との話し合いで納得する。文子のマンションで水漏れ事故。南米から帰国した文子は、眞、望、隆の共同生活に驚くが、3人のまともな生活ぶりに拍子抜けする。そして、隆が都立の入学手続きをしてないことが分かり、再び一波乱ありそうな「幸楽」であった。

やっぱり出してなかった離婚届。
隆から、私立の失敗を長太のせいにしたのはウソだと聞いた邦子は「アンタ、どんな取り返しのつかないことしたか、分かってるの!アンタのおかげで、ママの人生メチャクチャにされたのよ!」と大激怒。でも散々泣いたり喚いたりしたあげく、最後に(離婚届は)野々下さんに判子押してもらったんだけど、まだ区役所には出してない...。」だって。そんなのアリ?!先々週からあれだけ、“隆のために離婚した”と言っておきながら、こういうオチになるなんて。隆だって、結局邦子にダマされて都立受験したことになるのに。丸く治まれば全て良しということなんだろうけど。

新しい道、それは水道工事屋...。
文子のマンションの水漏れ事故で、水道工事屋の見事な処理作業に感動した隆は、都立の入学手続きをしなかった。どうやら水道工事屋になるつもりらしい。たまたま水道工事屋の仕事ぶりに感心したから“水道工事屋になる!”なんて、あまりに単純。もし、ボヤ騒ぎがあって消防士がやって来たら、“僕は消防士になる!”、泥棒に入られて警察がやって来たら、“警官になる!”なんてことになっていたのだろうか。ラストの石坂浩二の「隆は何かに目覚め、新しい道を歩き始めようとしていたのです」というナレーションも、“そんな大袈裟なもんじゃないだろう”という感じで、結構しらけました。

五月の涙の意味。
最近、五月のセリフの数が少なくなってきている。「幸楽」での邦子一家の騒動で、五月のセリフは「鼻高々って、隆ちゃん合格したんですか」など、わずか4つだけ。特に眞や隆が「幸楽」にやって来てからの修羅場では、一言もセリフなし。代わりに、出てくる涙をしきりに手で押さえていた。あの涙は「なんで、しゃくれアゴやバーコード検事にセリフがあって、このピン子様にはないのよ!」という悔し涙に見えたのは僕だけだろうか。

マイッタなぁパターン化した大吉の表情。
文子に眞、望、隆の共同生活を許したことを責められた大吉。「何かあったら、お父さんのせいだからね!」と文子に言われた後、なぜか一瞬間を置いて、目をデカく開けて“マイッタなぁ”という表情した大吉。最近の大吉は、娘たちに厳しいことを言われると、必ずこの表情を見せる。それも必ず一瞬間を置いて。それは、まるでカメラが自分のアップを撮るのを待っているかのような“一瞬の間”である。

冬に咲くチューリップ?
長太と加津が話し合った公園。赤や白のチューリップが咲いてました。まだチューリップが咲くには早い気がしました。ブランコとベンチしかない公園だから、チューリップを早く咲かせるために特別な手入れをしたとも思えないし。まっ、スタジオ撮影であることは明らかなので、何でもありなのでしょう。ヒマワリを咲かせなかっただけマシと考えましょう。

(おまけ)今日の視聴率
関東:26.3% 関西:28.0% (ビデオリサーチ調べ)

第23回(2001年3月15日放送)
高校進学を止めて水道工事屋になると言い出した隆。眞が隆に変な考えを焚き付けたと邦子が「幸楽」に怒鳴り込んでくる。隆の手助けをしたい眞は、「おかくら」へ行って大吉に中卒でも雇ってくれる水道工事屋を紹介してくれるように頼む。そこへ弥生が一緒に“めしや”をやる桜田圭子(五十嵐めぐみ)を連れてやって来る。弥生は「幸楽」でも“めし”を買って欲しいと眞に話す。勇は健治に“めしや”の話をするが、最近弁当の売上げが下がっている健治はそれどころではない。採算が取れなければ止めた方がいいかもと言う勇に歯向かう聖子。「嫌なら幸楽を出て行けばいい!」を勇は激怒。翌日、この話を聞いた周平は聖子を戒める。聖子の言葉に一度はキレた勇だったが、反省。健治たちに弁当部門だけ「幸楽」から独立させると言い出すのだった。

入学手続きはしたんだ...。
先週のラスト。眞は「隆の奴、まだ入学手続きをしてないんだ。」と言っていた。キミは「いい加減なこと言うんじゃないよ!」と怒鳴ってたが、眞の言葉はいい加減だった。だって今週の冒頭、「幸楽」に怒鳴り込んできた邦子が「あたしが入学手続きして来たっていうのに...」って言ってたもの。そうだよねえ、あの教育ママの邦子が自分で手続きをしないはずはない。眞、いい加減なこと言うな!

勇のバーコード(酒乱バージョン)素敵なヘアースタイル。
久々に勇の酒乱バージョンのバーコード頭を見た。前髪(?)をちょこっと額に垂らすだけで、あっという間に“酔っ払った勇ちゃん”の出来あがり!角野卓造は本当に便利な髪を持ったものである。ヘアースタイル担当の人は、真剣な顔して「もう少し垂らしてみましょうか」とかやっているのだろうか。ところで、今日は英作もいないのに、なんで勇はあんなに酔っ払っていたんだろう?

本当に高校や大学はいらないの?
今週も高校・大学批判のオンパレードだった「渡鬼」。批判の内容は、学校へ行くより腕に職をつけた方が、みんなが大学出た頃には一人前になっているとか、勉強だけならインターネットでもできる、といったもの。でも高校や大学って勉強だけのために行くところではないだろう。そこでいろいろな友人たちに出会って生涯の仲間を作ったり、人とのコミュニケーションの取り方とか、勉強以外の人生を豊かにする知識なんかも知る場所であると思う。人より早く技術を身につけるには高校なんか行っても無駄というが、大吉だって定年迎えてから料理人になった訳だし。何年修行したかより、どれだけ一生懸命やるか、ということの方が重要だと思うのだが。

誰も問わない“なんで水道工事屋なのか?”
先週の放送を見ていれば、隆が水道工事屋になりたい理由が分かるが、見てない人は分からないのでは。橋田先生お得意の説明セリフでの説明もなし。邦子も隆に「なぜ高校に行かないのか」という問いかけをしても、「なぜ水道工事屋なのか」については一切訊いていない。文子のマンションの水漏れ事故がきっかけと聞いたら、勇や長太も反対したのではないか。うるさばばぁが聞いたら、何を贅沢な!と怒り心頭になっていただろう。

健治の苛立ち=岸田敏志の苛立ち。
勇に“めしや”の相談をされた健治。ところが健治は「今それどころじゃないんですよ。ここんところ、弁当の注文が減り始めてて...」と苛立ち気味。みなさん、ちゃんと行間を読みましたか。「今それどころじゃないんですよ。ここんところ、セリフの数が減り始めてて...」と。岸田敏志の“苛立ち演技”が真に迫っていたのも、もっともである。

キミとタキの気になった点。
@ドラマ冒頭の「幸楽」のシーンにて。キミは客が財布から札を出す前に、既に手の中にお釣りを用意していた。客がいくら出すか、事前に分かっていたのか。さすが「幸楽」一筋50年だけのことはある。
A以前、予約の聞き間違いを多くの視聴者から指摘されたタキ。今週は竹下様のご予約を「今夜4名様、6時半でございますね。」と言った後、大吉に確認。OKをもらうと「今夜6時半、お待ち致しております。」と答えた。“4名”という人数は確認しなくていいのか。

(おまけ)今日の視聴率
関東:25.1% 関西:26.3% (ビデオリサーチ調べ)

第24回(2001年3月22日放送)
健治たちの弁当部門の独立により人手が足りなくなった「幸楽」。求人の張り紙を見たサチが従業員に立候補。が、眞は強硬に反対。他のアルバイトを探した方がいいと言う。「おかくら」へ政子と宗方がやって来て、葉子に恋人がいるのかを大吉に尋ねる。思い当たる節がない大吉。しかし葉子は久光の身の回りの世話をするようになっていた。もしや、と思ったタキは久光を問い詰め、2人の結婚は絶対に許さないと久光に告げる。長子・英作夫婦のもとへ由紀が訪ねて来る。常子とうまくいかない由紀は、伸彦と一緒に本間病院を出るから、常子の面倒は英作たちが見るべきだという。そして「幸楽」では愛のボーイフレンド・城代正則(宮下裕治)が現れて...。

スガコの本音。
いよいよ「幸楽」を独立することになった健治、周ちゃん、たっちゃんの3人。ここでは独立しても調理場を手伝いたいという健治たちと、それに対する勇、五月のやりとりから、橋田先生、石井プロデューサーや出演者たちの本音を探ってみたいと思う。

勇「長い間、幸楽のために働いてくれたのに独立させるって言ったって何の援助もできないんだ。君たちに新しい仕事場を持てる力ができるまでは、せめてウチの調理場使うぐらいの協力はさせてもらいたいんだよ。」
スガコ「長い間、渡鬼に出演してくれたのに役を下ろすって言ったって何の援助もできないのよ。あなたたちに別のドラマへ出演できる力ができるまでは、せめてセリフがない、ネギを刻むだけのシーンだけでも用意するぐらいの協力はさせてもらいたいのよ。」

健治「だったら今まで通り、夜だけ私たちに幸楽手伝わせてください。じゃないと気がすみません。」
岸田敏志「セリフのない、ネギを刻むだけのシーンだったら、今まで通り夜のシーンにも出演させてください。夜のシーンがないと出演場面が半分に減っちゃいます。」

勇「今までだって昼間は俺と五月で調理場やってんだ。夜だって何とかなるさ。」
スガコ「今までだって夜も昼も、ピン子と角野さんだけいれば良かったのよ。アンタがいなくなっても何とかなるの!」

勇「その内、人も入れるよ。若い人も育てて幸楽の味を引き継いでもらいたいからさ。幸楽のことは心配しないでよ。」
フクコ「その内、新しいレギュラーも入れるわよ。若くてピチピチした男の子をアタシ好みの味に育て上げたいのよ。渡鬼のことは忘れてよ!」

周平「俺、本当は弁当よりラーメン作りたいんです。幸楽のラーメンに惚れて修行させて頂いたんですから。」
岡本信人「俺、他のドラマより渡鬼に出たいんです。橋田ドラマに惚れて、長セリフの修行させて頂いたんですから。」

五月「一人でも手伝ってくれたら有難いじゃないの。3人来てもらわなくても、健治さんと周ちゃんとたっちゃん3人で交替で。」
フクコ「一人だけの出演だったら邪魔にはならないわね。3人出演させることはダメだけど、岸田さんと岡本さんと榎本さん3人で交替で。」

勇「じゃあ当分の間、一人でいいから助けてもらおうかな。」
スガコ「じゃあ本当に当分の間だけど、一人だけでいいから出演させてあげようかな。」

聖子「良かった。これでまだ幸楽の従業員でいられる!」
中島唱子「良かった。これでまだ渡鬼のレギュラーでいられる!」

反対する本当の理由 Part1
夜学に通うつもりでいたサチは学費を稼ぐため、昼間に「幸楽」でアルバイトしようと考えた。眞は「立ちづめで重いもの運んだり、調理場の下働きだってさせられたり、たいへんなんだ。それで時給はたったの800円」と止めた方がいいと言う。しかし眞が反対する本当の理由は「次から次へと客前で平然と繰り広げられる身内のトラブル劇なんて、恥ずかしくてサチさんに見せられないよ〜」というところだろう。眞がサチに好意をもっていればなおさらである。でもサチも「幸楽」で飽きもせず展開される珍事件を目の当たりにすれば、「眞くん、やっぱり幸楽継ぐより、高校行った方がいいよ」なんて思ったりして。

さすが、会長!
葉子と付き合っているのか、久光のところへ確かめにやって来たタキ。とぼける久光に、タキは久光の部屋を一通り眺めて「掃除がいき届いてるわね」、アイロンの熱を確かめて「アンタがアイロンかける訳ないでしょう」、おもむろに台所のゴミ箱の蓋を開けて「料理もしてくれてるらしいわね」とジワジワ久光を問い詰めていった。ついに久光は葉子との付き合いを白状した。アイロンだ、ゴミ箱だと部屋の状況証拠から住人の秘密を暴いていくなんて、さすがは大沢家政婦協会の会長!「会長さんもやるわね」という市原悦子の声が聞こえたのは気のせいだろうか。

反対する本当の理由 Part2
久光が葉子と付き合っていることを知ったタキは、久光がバツイチで子供もいることから大反対。葉子や大吉のためにも結婚を諦めろと久光に告げる。でも葉子だってバツイチのはず。タキが反対する本当の理由は「そりゃアタシだって、他人の家のトラブルだと思うからこそ、無責任に調子のいいことが言えるんだよ。親戚関係を結んだらトラブルまみれの岡倉ワガママ姉妹とイヤでも付き合わなきゃなんないじゃない。そんなのゴメンだよ!」なんてところだろう。きっとタキは2人が結婚したら、長子やヒナの面倒みるだけでも腹ただしくなるだろう。

夫の親と妻の親の同居。
久々の登場となった政子と宗方。政子は今でも太郎の妻・美智の両親と同居しているらしい。考えて見れば、夫の親と妻の親が同居するというのは、かなり変わった設定。今までも“そんなバカな”という設定を考えてきた橋田先生らしいが、夫婦の親が同居するとどうなるか見てみたい気もする。山口家のシーンは一度もないし。それにしても美智の親が病気になって山口家に住むようになってからだいぶ経つが、今だに生きているなんて案外元気なのかも。

21世紀だからって...。
本間病院のトラブルに「岡倉の5人姉妹。5人とも大きな転機を迎える21世紀の幕開けだったんだ」と長子。なんか“幕開けだったんだ”を“幕開けだったのでした”とすると石坂浩二のナレーションになりそうなセリフだが、そんな大袈裟なことでもないだろう。姉妹それぞれのトラブルは20世紀にもあったものばかり。それに21世紀になって既に3ヶ月たっている。恐らく橋田先生がこの回の台本を書いていた頃、まわりが“ついに21世紀!”なんて盛り上がっていたから、いつ放送されるかも考えずに思わず“21世紀”なんてフレーズを使ってしまったのではないだろうか。

(おまけ)今日の視聴率
関東:25.7% 関西:28.7% (ビデオリサーチ調べ)

第25回「2001年春スペシャル」(2001年3月29日放送)
今週は、大吉曰く“女性の時代”であるらしい21世紀初めての2時間半スペシャル。「幸楽」と「おかくら」に起きた出来事をまとめてみました。

「幸楽」の春
愛から一方的に“もう会えない”という手紙を貰った愛のボーイフレンド・城代が「幸楽」にやって来る。愛の本当の気持ちを確かめるためだ。だが城代の出現に勇は大激怒。店も放って昼間から酒を飲む始末。さらに本間病院の件で悩んでいた英作と、例のごとく飲んだくれる勇。弥生・良夫婦が“ごはんや”のセールスにやって来る。キミや聖子は散々弥生に嫌味を言って追い返す。五月は弥生に詫びながらも、家の中を丸く治めるために自分も白飯を買うことは反対すると告げる。五月の立場を理解して黙って五月を抱きしめる弥生。しかし“ごはんや”の白飯は、勇や健治、周平には好評で弁当部門で買うことになる。隆に進学塾へ通わせることにした邦子。しかし隆は眞だけに「まだ水道工事屋はあきらめていない」と話す。再び「幸楽」にやって来た城代。キミの嫌味や煮え切らない愛の態度に城代は去って行くのだった。

21世紀の裕次郎登場!
スポーツ紙上や掲示板でも話題になっていた“21世紀の裕次郎”こと宮下裕治が登場。ついにその演技が披露された。ピン子や赤木春恵などのベテランを前に「城代正則です。突然お伺いしまして...」から始まって「...正々堂々とお付き合いしたいんです!」まで約2分に及ぶ長セリフだったが、「渡鬼」史上、5本の指に入るようなセリフ棒読みの素人演技。しかし、それは完璧なボー読みのセリフ回しに“セリフを間違えやしないか”という緊張感を視聴者に与えることで、初めてガールフレンドの両親に挨拶する緊張感を表現するという彼の演技プランなのかもしれない。そう考えると案外、彼は大物なのかも。たとえ彼が本物の大根役者であっても、「渡鬼」で俳優に求められるのは、演技力より膨大なセリフを憶える記憶力である。その点では彼は合格なのだろう。でもそれは「渡鬼」の世界でしか通用しないハードルだが...。

惚れた理由。
城代のボー読みセリフによると、愛と城代が出会ったのは城代の従兄弟の結婚式。「(私が)コーヒーをこぼしまして、コンパニオンの愛さんにお世話になり、そのお人柄に魅かれてお付き合いを申し込みました」ということである。コーヒーをこぼしたのがキッカケなんて、ひと昔前のトレンディードラマ(死語)にもなかった展開。こぼしたコーヒーを拭いてくれたくらいで、“お人柄”なんて分かるものだろうか。しかも今どきのデートが「お茶やお食事に誘うだけ」なんて。別な意味で城代という男、勇ではないが愛の相手として相応しいか、疑問である。

勇・英作の酔っ払いコンビ。
常子に本間病院に戻るように言われた英作は、酔っ払って「幸楽」へ。同じように愛のボーイフレンドの件で飲んでいた勇と酒を酌み交わすことになった。千鳥足で「幸楽」に飛び込んできた英作。バーコード頭の前髪を微妙に垂らした勇。二人で日本酒を酌み交わし、キミの前で「諸悪の根源はお袋なんだな〜!」「ウルサイのに限って元気なんだよ〜!」と言いたい放題。そして最後にキミが「年寄りをのけ者にするようなこと言って!五月、アンタが勇にいつもコボしてるんだろ!」と五月を責める。全てが“お約束”のシーン。お約束過ぎる展開に、“これは吉本新喜劇か”と思いました。

白飯が多い弁当って...。
弁当のセールスがなかなか上手くいかない聖子は、加津の助言(?)もあってライバル店の弁当を食べ比べることにした。加津は「お弁当はやっぱり白いご飯が主役でしょ」と幸楽の弁当は白飯が少ないと指摘。そうかあ?白飯多くしたからって弁当売れるだろうか。昭和ヒト桁生まれの橋田先生には白飯は貴重なもので、それだけで充分なのかもしれないけど。まっ、これも後に登場する弥生・良夫婦が幸楽へ白飯を売り込むシーンへの前振りなのだから、深く考えないことにしましょう。

愛の憂さ晴らし。
たくさんのライバル店の弁当を食べ比べている聖子に、愛が「そんなに食べてたら、また太っちゃうよ。」と一言。それも笑顔で。いくら勇に城代のことを反対されているからって、聖子に当たらなくても...。かつてドラマのオーディションに合格した加津に「どう見たってテレビドラマに出る顔じゃないもんね。」と暴言を吐いたこともある愛。案外「幸楽」で一番性根が曲がっている女だったりして。

誰でも考えそうなアイデアなのに...。
“ごはんや”の白飯を気に入った健治や周平たち。しかし今の弁当の“折り”の大きさでは白飯を増やせば、料理が減る。かといって白飯と料理とで折りを分けたら、その分白飯と料理を作る量が増えてしまう。いずれにしても白飯だけ増やすのは無理な話、と健治は諦めてしまう。そこへ眞がアイデアを披露。そのアイデアとは「もう一回り折りを大きくして、その分飯を多くしたらいいじゃないか」というもの。誰でも考えそうなアイデアなのに、健治は“なるほど!”というような表情をして、結局“ごはんや”の白飯を仕入れることに。折りを大きくする、なんて考えも思い付かない健治たちに、「本当に弁当屋、独立して大丈夫?」と思ったのは僕だけではないだろう。

「おかくら」の春
大阪から常子が上京。英作を本間病院に戻すためだ。酔った英作は常子に、自分は本間病院に戻るつもりはない、由紀を病院に残して伸彦だけ追い出せ、と言う。大阪に戻った常子は由紀を説得するが、伸彦と離婚するつもりのない由紀は4月いっぱいで出て行くと宣言する。ついに葉子と久光が結婚宣言。葉子の願いを叶えてやりたい大吉だったが、タキは葉子が不幸になるような結婚は認められないと猛反対する。「おかくら」で弥生の誕生日祝いと“ごはんや”開業祝いを兼ねたパーティーを開催。弥生や良をはじめ、一緒に“ごはんや”を始める仲間たちとの宴に、しばし平穏が戻った「おかくら」だったが、再び葉子と久光が現れて、改めて結婚すると主張。さらに由紀に裏切られた常子は、またまた英作を本間病院に戻すために上京。長子と英作を離婚させてでも、英作を連れ戻すという常子だったが、そこへかつて常子と相思相愛の仲だった神林清明(愛川欽也)が現れて...。

酔っ払いの戯言に...。
勇と散々飲んで帰宅した英作。待ち構えていた常子に英作は、由紀と伸彦を離婚させて由紀だけ本間病院に残せ、俺を当てにするなと言う。常子は早速由紀に離婚しろと説得。でも二人で本間病院を盛り立てようとしている姿を見れば、離婚なんてあり得ないことは分かるはず。それを酔っ払いの戯言でしかない英作の言葉を真に受ける常子も常子である。しかも二人を離婚させて婿を追い出すというアイデアは、元々勇の口から出たものであり、英作は勇の言葉の受け売りをしただけ。常子もバーコード頭の前髪を垂らした酔っ払いマスターの戯言と知ってたら、由紀を離婚させようだなんて思わなかっただろう。

やっぱり英作に開業医は無理。
二日酔いと言っては病院を休み、常子に大事な相談があると言われればまた病院を休む英作。英作が担当医となっている患者はいい迷惑である。寝る暇も惜しんで働いている由紀・伸彦夫婦とは月とスッポン。やはり英作には開業医は無理なのでは。クモ膜下出血で倒れた長子の最初の夫・遠山の主治医が英作だったが、英作が常子に呼び出されて病院を休んでいるときに遠山の容体が急変して、なんてことがあったかもしれない。遠山の死因も怪しいものである。

本間家のIT革命。
ついに長子が携帯電話をGet!葉子に「コレ〜、ケ・イ・タ・イ♪イヒ〜(笑)」と嬉しそうに報告。いい年して何喜んでるんだという感じだが、仕事で長電話するときもあるから必要らしい。ところで長子が翻訳の仕事に使っているワープロが、いつの間にかノートパソコンに変わっているみたい。それだったら、いちいち翻訳した原稿を出版社まで持って行かなくても、原稿のファイルを添付してメールで送ればいいのに。余った時間でもっと家のことをしろ、長子!

アイデアマン、勉ちゃん。
“ごはんや”の白飯で、お持ち帰り用のおむすびを作って売るという企画を考えた勉ちゃん。さすが大好評だった“三色どんぶり”のアイデアを考えた勉ちゃんだけのことはある。だてに“かつらむき”ばかりしている男ではない。勉ちゃんもかつての聖子のように、ゆくゆくは「おかくら」を自分のものにするためにいろいろ考えているのだ。岡倉家の5人姉妹の中で唯一の独身である葉子との結婚があれば、勉ちゃんの計画も完璧だったのにね。ただ、おむすびの件でひとつ気になったのは「コンビニの(むすび)は機械で握ってるんですけど...」という勉ちゃんのセリフ。だから手作りのおむすびは売れると言いたいようだが、そのおむすびの白飯は大きな機械で炊いてるんだよ、勉ちゃん。関係ないけど最後に勉ちゃんに一言。「今週のセリフの量、多過ぎます。」

タキの変な殴り方。
葉子との結婚宣言をした久光を許せないタキ。久光のマンションにやって来るなり、久光の顔を殴った。が、その殴り方が変。勢いがあり過ぎてドリフのコントみたいなアクション。殴られた久光もリアクションに困った様子だった。

(おまけ)今日の視聴率
関東:24.7% 関西:27.0% (ビデオリサーチ調べ)

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