パート5の岡倉家 Final(2001年7月〜9月放送分)
この時期のポイントは、勇が愛と城代の交際を認める、あかりの離婚、ヒナのお受験騒動、聖子が詐欺に引っ掛かり自殺未遂など。

第38回  第39回  第40回  第41回  第42回  第43回  第44回  第45回  第46回  第47回  第48回  第49回  最終回

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第38回(2001年7月5日放送)
休暇をとって「おかくら」に帰って来た英作だったが、朝も起きずに眠り続ける。英作と一緒に朝飯を食べようと思っていた大吉は不満気だが、長子は帰って来てくれただけでいいと言う。英作が「おかくら」に戻って来たと知った常子が「おかくら」を訪れるが、英作を寝かせてあげたい長子は英作を起こすことを拒否。激怒して常子は帰っていく。眞が「幸楽」へ帰ったため、大吉は望の様子を見に文子のマンションへ。そこには望と隆の食事の世話をする長太の姿が。望を「おかくら」へ連れて帰ろうと思っていた大吉だったが、朝と夜の食事の面倒は自分がみるという長太の説得もあって、このまま望と隆は共同生活を続けることに。目を覚ました英作は、大吉やタキ、勉の顔を見ながら食事がしたいと店のカウンターへ。「おかくら」こそが自分の家という英作に、感動する大吉たち。一方「幸楽」では、愚痴をコボしに邦子が訪れる。長太が望や隆の食事の世話をしていると知らない邦子は、朝早く帰りが遅い長太が浮気をしていると勘違いしていた。そこへキミが帰ってくる。キミは五月たちが自分のいない間に、最新式のレジスターを入れたことに激怒するのだった。

常子、何しに来たの?
英作が「おかくら」へ帰って来たのを見計らうように、常子も「おかくら」へ現われた。英作を起こすことを拒む長子に、常子は「何が何でも、英作に会って話したいことが山ほどあるの!」と激怒。結局、常子は英作に会えないまま帰っていくが、英作に話したいことって何だったんだろう?というより、今回の常子の登場シーンって何か意味があるのか?これは常子役の京唄子のために作られたシーンと考えるのが妥当。英作絡みのシーンしか出演できない京唄子は、英作が「おかくら」を出て行ったため、出演シーンが少なくなった。今回英作が登場したため、これ幸いにと京唄子が「ワテも出まっせ!」と言って無理矢理出演したのだろう。たとえそれが出演時間わずか200秒のシーンであっても、大阪から駆けつける京唄子。恐るべき芸人魂である。

風呂あがりの英作。
ヒナとのんびり風呂に浸かり、浴衣姿で大吉たちの前に現われた英作。風呂あがりなのに、しっかり髪はセットされていた。「俺のウチはおかくら」って言ったって、やっぱり舅である大吉にダラしない姿は見せられないと気を使っているのか。英作もたいへんである...。

英作の携帯電話。
夕食後、夫婦水入らずのところへ、突然英作の携帯電話が鳴った。緊急救命センターからで、英作は翌日の朝一番に戻ることになった。英作の携帯が鳴ったとき、長子は「(携帯電話の電源を)切ってないの?」と驚いていたが、そりゃあ切らないだろう。いくら休暇中とはいえ、緊急の患者ばかり扱う仕事である。携帯電話の電源は入れておくだろう。でも長子の問いに対して、英作は「さっき病院へ患者の様子を聞いて、そのままになってたんだ」と。“さっき”までは切ってたんだ、ケイタイの電源...。

眞がいなくなると...。
眞が「幸楽」へ呼び戻されたため、文子のマンションでの共同生活は望と隆の2人だけになった。2人のために、長太が朝と夜の食事の世話をすることに。眞がいたときは「誰の世話にもならず、食事も洗濯も自分たちの力でやる」と言ってたのに。眞がいなくなった途端、これである。というより長太が甘いのかな?

ブランド品を買い漁る邦子。
長太が浮気をしていると勘違いした邦子は、憂さ晴らしにグッチなどのブランド品を買い漁った。「ストレスが溜まると、女性は高級品を買うという行動に出るのよねえ」という橋田先生の考えですね。さすが、ピン子との付き合いが長いだけのことはあります...。

改めて思うこと。
長太って、ゲームソフトのクリエイターに見えない。ゲームのクリエイターは、20代の若い人たちが主流のはず。長太は一体どんなゲームを作って、邦子がブランド品を買い漁れるほどの金を得たのか?一度ドラマ中に登場させて欲しい。橋田先生のことだから、きっと視聴者を唖然とさせるようなゲームを登場させてくれるだろう。「嫁姑バトルファイターU」とか。

キミ、月30万の収入。
...多過ぎませんか?前に常子が本間病院から貰っていた給料も30万円だったはず。キミや常子の歳で月30万円はかなりの収入なのでは。常子は大阪と東京を意味もなく往復しているから、それなりに金が必要なのは分かるが、休みなく働いているキミは金を使うヒマなんかないはず。相当貯め込んでいるとみた。そして、キミが亡くなったとき、勇には父・幸吉が亡くなったとき以上の相続税がかかるとみた。

孫娘を「あんな連中」呼ばわりするキミ。
自分がいない間、レジを聖子に任せたつもりのキミ。実際は、愛やサチがレジを担当していたと聞いて「あんな連中にレジを任すなんて」とおかんむり。実の孫娘を「あんな連中」呼ばわりして、500万円持ち逃げという前科をもつ聖子を信頼するなんて。やっぱりカワイイ女より、自分と同じ体格の女の方が信頼できるということなのか。

草笛光子「養命酒」CM復活!
先週、渡鬼復活が決定した政子役の草笛光子だが、今週から養命酒のCMにも無事復活した。当然、CMで草笛の嫁役を演じている平淑恵もCMに復活。渡鬼でレギュラーの座を守るということは、渡鬼とは全く関係のない役者にも影響を与えているのだ。草笛も平に対して、肩の荷が下りた気分であろう。

(おまけ)今日の視聴率
関東:24.7% 関西:21.6% (ビデオリサーチ調べ)

第39回(2001年7月12日放送)
レジスターの件で激怒したキミは、自分は店から手を引くと宣言。今までの帳簿も五月に渡してしまう。その帳簿から、キミが一日5千円から1万円ほど抜いてヘソクリにしていたことを知った五月や勇は、キミから密かな楽しみを奪ったことを後悔する。南米から文子が帰国。大吉から望が「おかくら」ではなく、マンションで隆と暮らしていると聞いた文子は、急いで帰宅する。望のギターで隆、長太が楽しく歌う姿を見て、文子はこれから望を信じて干渉しないようにしようと思う。涙を滲ませて望のギターで歌う文子。一方「幸楽」では、友人・トミから近所に250円ラーメンのチェーン店がオープンすると聞いたキミが、再び店を切り盛りすることに意欲を見せる。キミは対抗策として出前を始めることを思いつき、またレジの使い方も学びだす。キミがやる気になったことや、幸楽弁当にも注文が出始めたことで、久しぶりに明るい雰囲気に包まれた「幸楽」だった。

キミの犯罪。
キミの帳簿とキミがいない間の売り上げを比較して、キミが一日当たり5千円から1万円もネコババしていたことが判明した。それを知った五月や勇は怒るどころか、キミの楽しみを奪ったと反省する始末。しかし、月の売り上げが13〜15万円の「幸楽」にとって、キミがネコババしていた金額はかなり大きいはず。マルサが入ったりしたら、キミは立派な犯罪者である。でもキミのことだから、「お国は年寄りの密かな楽しみも奪うのかい!他にもっと悪いことしてる奴はいるだろう!」とか言って反撃するかも。キミが聖子の500万円持ち逃げ事件を許したのも納得。自分も犯罪者であるキミに、聖子を責めることはできないはずだから。それにしても、橋田先生は犯罪者に甘過ぎる。キミも聖子も罰を受けるべきなのに。まぁ、フクコがプロデューサーじゃあ、金絡みの事件で登場人物を罰することはできないかも知れないけど。

ふき?トミ?
キミと一緒に温泉旅行に出掛けた友人・トミが登場。2月のキミの誕生日パーティーに続いて2度目である。前回よりセリフの量が増えていたが、話す時にしきりに体を動かすのが気になった。相変わらずトミ役の大路が緊張しているせいなのか?ところで、前々回の放送でキミが温泉旅行の誘いの電話をかけた相手は“ふきちゃん”だったはず。旅行へはキミとトミとふきちゃんの3人で行ったのか。でも旅行費用はキミが払うと言ってたから、そんなに人数は多くないはず。店の金をネコババしているキミでも、金にガメツイことには変わりない。そんな大判振舞いはしないと思う。そこで結論。旅行はトミと2人で行った。キミが誘いの電話で“ふきちゃん”と呼んでいたのは、トミのことである。なぜなら、トミのフルネームは“ふき田トミ”だからって、考え過ぎでしょうか...。一方、キミの誕生日パーティーで同じく友人役として登場した“ふじちゃん”は出番なし。エキストラはいろんな役で使い回す渡鬼のことだから、次は別の役で登場するかも。「おかくら」の客Aとか。

対抗策は“出前”。
トミから250円ラーメンのチェーン店オープンの話を聞いたキミは、勇が何も打つ手を考えていないことに苛立つ。そして自ら対抗策を提案。それは“出前”だった。えっ、幸楽って出前してなかったっけ?弁当部門が独立して人手が足りなくなって、出前は止めていたのか?でも、出前が対抗策というのは弱過ぎないか。だって、以前してたサービスを復活させただけではないか。五月は「さすがお義母さん!目の付けどころが違う!」って褒めてたけど。それより、もっと簡単に客を逃さない方法があるではないか。それは“客に身内のモメごとを見せない”こと!

浩次、奇跡の大逆転?!
売り上げが芳しくない幸楽の弁当部門では、ついに浩次が辞めることに。ああ、これで浩次も本当にリストラされるのかと思いきや、キミが「ウチね、出前やってくれる人を探してるんだけど、やってくれないかな?」とスカウト。まさに土壇場、奇跡の大逆転である。弁当部門から表舞台・幸楽への返り咲きである。浩次役の池田幹も、弁当部門より幸楽の方が出演できる回数が増えてラッキーと思ったことだろう。でも喜ぶのはまだ早い。だって、幸楽には“出前担当”として雇われるのだ。幸楽のシーンでは、浩次は出前に行っているという設定で登場しないと考えるのが妥当だろう。渡鬼のレギュラーはそんなに甘くないのだ。

「幸楽」のチラシby加津。
「幸楽」が出前を始めることを告知するチラシを加津が作成。“はーい幸楽です。スピード出前でお店のうまさ”というキャッチコピーと、出前をするクマ(?)の絵がデカデカと描かれたチラシ。五月もキミも気に入って、カラーコピーして新聞に折り込むことに。確かに可愛らしいチラシだけど、「幸楽」の電話番号や料理のメニューは書かなくていいのか。まあ、幸楽弁当のときみたいに、インターネットで宣伝しなかったことだけでもマシだけど。世界に配信されるインターネットで“スピード出前”はないもんねえ。

ヒナ子の処世術。(ヒナ子の独りごとより)
また、ママがヒナをはやくねかせたいからって、お夕はんを早くたべさせようとしました。まだ、おなかすいてなかったのに。もっとイヤだったのは、お夕はんがベンちゃんのおむすびだったこと。だって、まいにち、あさからばんまで、おむすびなんだもの。あきちゃったです。まえに「ベンちゃんのおむすび、おいしい」っていったら、ベンちゃんはヒナがおむすび大好ぶつだって、カンちがいしたみたい。ホントはハンバーグがたべたいのに。でも、イヤなんていえまちぇん。ヒナのめんどうをみてくれるのは、ママじゃなくて、タキおばちゃんやベンちゃんだからです。2人のごきげんをそこねちゃいけないって、ママがよくいってます。ハンバーグがたべたくても、カレーがたべたくても、おむすびがだされたら「ベンちゃんのおむすび、おいしい」っていわなくちゃいけないんです。きょうも「ベンちゃんのおむすび、おいしい」ってセリフ、ママにれんしゅうさせられました。「もっと、うれしそうにいわなきゃダメよ」とかママ、うるさくて。あ〜あ、「おかくら」のお店、ハンバーグやさんにならないかなぁ。

(おまけ)今日の視聴率
関東:23.7% 関西:22.3% (ビデオリサーチ調べ)

第40回(2001年7月19日放送)
愛が城代からミュージカル「風とともに去りぬ」の鑑賞に誘われる。例のごとく大激怒の勇に「私、悪いことはしてない。ミュージカルには行きます!」と宣言する愛。インターネット効果で、注文が増え始めた幸楽弁当。しかし、多くの注文をとって弁当部門を大きくしたい聖子と、注文は少なくても質の良い弁当を作り続けたい周平は、意見が対立して大喧嘩を始める始末。聖子は浩次についても「弁当部門に返して欲しい」と言い出すが、浩次は「幸楽」の出前担当としてチラシ配りに精を出していた。「おかくら」へ配達に来た良は、弥生が重労働なのに儲けが少ない「ごはんや」に不満を漏らし始めていると大吉に話す。愛と城代のデートの日。「おかくら」へ挨拶に来た愛や城代と入れ替わりに、あかりが赤ちゃんを連れてやって来る。突然の上京の理由も話さず、疲れ切った様子のあかりを心配する大吉たち。そして「幸楽」では帰りが遅い愛から、城代がケガをしたと連絡が入ったのだった。

愛、月の小遣い5000円。
コンパニオンのバイトも辞めて「幸楽」を手伝っている愛。ということは愛が自由にできる金は、この5000円だけである。ちなみに大学までの交通費なども、この小遣いから出しているらしい。月30万もらっているキミの60分の1の金額である。あっ、キミは一日に5千円から1万円をネコババしているから、100分の1くらいか。たいして金を使う機会もないキミが30万+αももらって、学費や交際費に金の必要な愛はたったの5000円。世の中、ホントに金のかかる世代には金は回ってこないものなんですねえ...。

計算高い女、愛。
ミュージカル鑑賞の前に、「おかくら」へ挨拶に訪れた愛と城代。長子から、愛のどこが気に入ったのかと問われた城代は「全部です!今はどんな女の子でも自分を飾り立ててるのに、そういうところ、全然無いんですよね。心だって同じだろうって気がして」とノロケる始末。でも、愛は“風とともに去りぬ”を観たいと言っては、城代に入手困難なチケットを用意してもらったり、1万3千円もするチケット代については、図々しい女と思われないように大吉から1万円借りて、一応払うフリだけしようとしていた。結構、愛って計算高いのでは?アクセサリーで自分を飾り立てないのも、愛の計算だったりして。もっとも月5000円でやりくりしていたら、イヤでも計算高くなってしまうのかも。

ホームページを立ち上げたくらいで...。
幸楽弁当、ごはんやと「渡鬼」ではホームページ花盛りである。しかも、両方ともホームページのおかげで順調に売り上げを伸ばしているみたい。でも、ホームページを開設したくらいで、そんなに簡単に注文が増えるだろうか。大事なのは、ホームページを開設することではなく、いかにホームページへアクセスさせるか、ということだと思う。幸楽弁当やごはんやは、どういう方法で自分たちのサイトへ誘導させているのだろうか。ヤフーに登録?いろんな掲示板に書き込み?アクセス増やすには、それなりに大変なんですよ、橋田先生!

体制も整ってないのに...。
インターネットに「何個でもどちらへでも御指定の時間にお届け致します」って宣伝して注文が増え始めた幸楽弁当だが、増え過ぎて手が回らなくなって、弁当の配達が遅れそうになる始末。“ごはんや”の売りは「どこへでも2時間以内に、炊き立てのご飯をお送りする」ということらしいが、弥生が疲れを見せ始めて不満を言うようになった。両方ともインターネットで宣伝するのはいいが、その前に対応できるようにしっかり体制を整えておかないと。というより、世界中がアクセスできるインターネットに、むやみに「どちらへでも」とか「指定の時間に」とか載せないことが大事なのでは。

おむすびマシーン、べんちゃん。
一方インターネットにも頼らず、クチコミだけで注文を伸ばしているべんちゃんのおむすび。いろんな種類のおむすびを200個、という注文があった。でもべんちゃん一人で200個ものおむすびを握れるのか。大吉は手が震えてダメだろうし、タキは料理人じゃないし。べんちゃんだって、料理の仕込みなど他の仕事もあるだろうし。べんちゃんは“おむすびマシーン”となって握らないと間に合わないだろう。それにしても、いったい何種類の具があるんだ、べんちゃんのおむすびって。せめて、その中のひとつだけでも“具”を明らかにして欲しいです。

長子、無神経!
ワケありな様子で「おかくら」へやって来たあかり。黙々とミルクを温めるあかりは、母乳が出ないと漏らす。そんなあかりに対して、長子は「アタシは、ヒナに一年くらい母乳を飲ませていたけどな」と一言。ホントに長子は無神経過ぎる。あかりが母乳が出ないことを悩んでいるのは明らかなのに、平然とそんな発言をするなんて。でも母乳が出ないって、そんなに深刻なことでしょうか?母乳が出ないことを問題視するのは、本当に母乳が出なくて悩んでいる女性に対して無神経なような気がする、ってことは一番無神経なのは橋田先生ってことか。

あかり、太った?
久々の登場となったあかり。アゴのラインを見ていると、心なしか太ったように見える。あかり役の山辺がしばらく「渡鬼」の出演がなかったので、油断して太ってしまったのか。それなのに、べんちゃんは「あかりちゃん、ちょっと痩せはったんと違いますか?」と。僕の目がおかしいのか、それとも橋田先生から視聴者に対して「太っているように見えるけど、あかりは痩せたのよ」という念を押すためのセリフなのか。

浩次、大出世。
弁当部門から「幸楽」へ返り咲いた浩次。登場数もセリフも増えて万々歳である。「幸楽」のチラシ配りから帰ってきた浩次のシャツには汗のシミが。外を回っているうちに汗を掻いたという細かい演出なのか、それともいきなりセリフの数が増えた浩次役の池田が緊張して冷や汗を掻いたのか。ちなみに浩次の顔には一滴の汗も流れていませんでした...。

加津作成のチラシ。
ちゃんと料理のメニューを載せたみたい。その代わり、加津の可愛らしい絵はだいぶ小さくなったけど。

(おまけ)今日の視聴率
関東:23.0% 関西:20.6% (ビデオリサーチ調べ)

第41回(2001年7月26日放送)
城代の入院先から朝帰りした愛は、五月や勇に城代がケガをした経緯を話す。ミュージカルの帰り道、男たちに囲まれた愛を守ろうとして、城代はケガをしたのだった。しかし、愛の朝帰りが気に入らないキミは、愛に出て行けと言う。五月は城代の看病をすると言う愛を大吉の元へ送り出す。一方、「おかくら」へやって来たあかりは、夫・和夫と離婚すると言い出す。赤字状態のハウス栽培を止めて梨作りに戻れと言う姑・満枝の言いなりになる和夫に愛想が尽きたと言う。大吉の説得もあって、あかりは野田の家へ帰る。娘と孫の帰りを喜ぶ良とは対照的に、弥生は和夫から事情を聞くまでは離婚は認めないと言う。そして、「幸楽」では海外出張先から戻って来た城代の父・忠信が挨拶にやって来たのだった。

涙、涙、涙の愛。
城代の入院先から帰宅した愛は、涙ながらに城代がケガをした経緯を五月や勇に話した。自分が変な男たちに囲まれたこと、城代が「何するんだ!」と言って怒ったこと、男の一人がナイフで城代を刺したこと、血だらけになった城代は病院に運ばれたが朝まで意識不明だったことなど、愛は渡鬼名物“説明セリフ”で臨場感たっぷりに話した。この“愛、涙の演説”を聞けば、誰でも城代は愛を守るためにケガをした勇敢な青年だと思うだろう。しかし、一人だけ、愛の熱演が通じない人物がいた。勇である。身を挺して自分の娘を守ってくれた城代について、勇は「城代が勝手にシャシャリ出て、ケンカになって刺されたんだろう!」と。「勝手にシャシャリ出て」って、シャシャリ出なかったら愛はどうなってたか。逆にシャシャリ出なかったら出ないで、怒り狂うクセに。ホント、勇は城代が嫌いなんだね。愛は涙に加えて、鼻水まで垂らしたのにムダだったみたい。

愛を囲んだ男たちに「何するんだ!」と言って怒った城代。
怒ることもあるんですね、あの無機質男。でも、その“棒読み”な怒りが、男たちのカンに触って、男の一人にナイフを握らせるという結果になったのかも。

ベストセラー翻訳家・長子大先生。
傷心の様子で「おかくら」へやって来たあかり。あかりの8ヶ月になる息子・勇気を連れての来訪だったが、勇気の夜泣きがヒドいらしい。我らがベストセラー翻訳家・長子大先生は、この夜泣きが気に入らないらしく、「眠ったと思ったら勇気ちゃんが泣いて目が覚めて、しばらく眠れなくて、またウトウトしたかなと思ったら、また勇気ちゃんが泣いてって、その繰り返しだもんね。ヤッテらんないよ」とご立腹。自分も母親ならば、夜泣きの苦労だって分かっているはずなのに、大先生には他人の苦労なんて関係ないみたい。大吉から「あかりの前で、口が裂けてもそういうこと言っちゃダメだぞ」と釘を刺されたにもかかわらず、あかりに「あかりちゃん、いつまでいるの?」とあっさり一言。どの世界でも“大先生”というのは、自分が気に入らない人を追い出したいものなんですね、橋田大先生!

視聴者の見えないところで豹変する男たち。
ハウス栽培がうまくいかなくなった和夫は、酒を飲んであかりに暴力を振るうこともあるらしい。渡鬼に登場する男たちは、視聴者の見えないところで豹変することがよくある。葉子の最初の夫・洋次は好青年だったのに、いつの間にか葉子を捨てた極悪人になってたし、葉子の元婚約者・久光は葉子と破局になった途端、別れた妻と元の鞘に納まったらしいし。和夫も、弥生が家出していわきに行ったときは優しい亭主ぶりを見せていたのに、暴力を振るうようになっていたなんて。そういえば、無感情にセリフを棒読みする城代も、視聴者の見えないところでは「何するんだ!」と怒れる男に豹変したんでしたね...。

大吉の結婚観。
愛が入院中の城代の世話していると聞いた大吉は「城代君とは結婚できるかどうかも分からないのに、そういう付き合いさせて、もし壊れたりしたら愛がどんなに辛い思いするか」と、物分かりよく愛の味方をする五月を戒める。愛はまだ女子大生なのに、交際=結婚というのは早過ぎるのではないか。長子が女子大生だった頃、長子の2人のボーイフレンドの内、どっちが長子の結婚相手に相応しいか考えていた大吉。大吉は結婚を前提とした交際しか認めないみたい。その割に、離婚は簡単に認めちゃうみたいだけど。普通は逆だろう。

聖子VS加津。
愛がいなくなった「幸楽」を手伝おうとする周平に文句を言う聖子。その聖子に対して「この恩知らず!」と飛び蹴りを食らわした加津。聖子も「居候のお荷物のクセして!」と加津を突き飛ばした。その内、取っ組み合いのケンカを始めた聖子と加津。まるで大豚とネズミの戦い。この戦いで加津は目が腫れ、聖子も肋骨にヒビが入って(但しこれは聖子の自己申告)3日間、弁当の仕事を休むことになった。でも本当に聖子は肋骨にヒビが入ったのか?あれだけ大量の脂肪に守られた体だったら、簡単に肋骨にヒビなんて入らないと思うのだが。

聖子、また旧姓に。
今週の出演者クレジットで、中島唱子の役名が“松田聖子”に戻っていた。以前、役名が松田姓から田島姓になったとき、城代の父親役の神田正輝に配慮してのことかと思ったが、今週はその神田が出演。“神田に配慮して”というのは間違っていたみたい。なぜ、また松田姓に戻ったのか?周ちゃんと知らない間に離婚したのか?それとも、これは視聴者に向けた何かのメッセージなのか?謎は深まるばかりである...。

(おまけ)今日の視聴率
関東:24.2% 関西:24.2% (ビデオリサーチ調べ)

第42回(2001年8月2日放送)
「幸楽」を訪れた忠信は、五月や勇たちに「自分の実家もラーメン屋だった」と話す。忠信の話を信じようとしない勇。五月は正則の病室を訪れ、家に戻るように愛を説得。しかし愛は、正則の退院まで世話をしたいと言う。あかりと勇気が出戻ってきた野田家に、和夫が訪ねてくる。弥生や良は、和夫があかりを連れ戻しにきたと思ったが、和夫はあかりと離婚する決意をしていた。和夫は、ハウス栽培を諦めた自分を、あかりが呆れるのは当然と。さらに、満枝が家出したあかりを許さないと言っており、そんなところへあかりに帰ってきて欲しいとは言えないと言う。和夫の言葉を聞いて、踏ん切りがついたあかりは離婚を承諾する。正則の退院の日。再び「幸楽」を訪れた忠信は、自分が作ったというラーメンのスープを持ってくる。味見した勇は、プロ並みのスープの味に驚き、忠信を見直す。そして意気投合した勇と忠信は、酒を酌み交わすのだった。

忠信の生い立ち。
外資系の一流企業に勤める忠信は、実はラーメン屋の息子だった。若くして両親を亡くした忠信は、建築現場で鳶のような仕事をしながら、独学で大学まで進んだ苦労人らしい。さらに勤めた会社の重役に見込まれて、その重役の娘と結婚、婿養子になったという。まるでドラマみたいな(ってドラマか)忠信の生い立ちに、五月や眞はまるで初めて聞いた話のように驚く。しかし以前、忠信主催で五月の誕生日パーティーが開かれたとき、そんな話は出なかったのか。一人息子の恋人の家がラーメン屋であれば、せめて自分の実家がラーメン屋だったという話題くらいは出そうなものだが。多分、五月の誕生日の時点では、橋田先生も忠信の生い立ちなんて考えていなかったのだろう。取って付けたような登場人物の過去を、後から考えるのが橋田先生のお家芸であるのは、周ちゃんの“元婚約者の自殺という過去”で実証済みである。

勇の態度変容。
実家がラーメン屋だったという忠信の話を、デタラメと決めつけた勇。しかし、忠信が自分で作ったというラーメンのスープを味見するや、態度一変。年季の入ったプロの味だと感心することしきり。ついに酒を酌み交わすほどになってしまう。でもちょっと待って。なぜ、勇はプロ級のスープを忠信が作ったと信じるのか。そのスープは、勇の目の前で忠信が作ったものではなく、容器に入れて持ってきたものである。もしかしたら、忠信が金にモノを言わせて、プロの料理人に作らせたかも知れないのに。ただでさえ忠信に嫌悪感を持って、実家がラーメン屋だったという忠信の話を信じなかった勇のことである。「アンタみたいな商社マンに、こんな年季の入ったプロの味が作れるはずがない!」って言うのが自然だと思うのだが。

娘の交際を認める基準は...。
忠信が本当にラーメン屋の息子だったと知った勇は、ついに愛と正則の交際を認めることになる。あれほど猛反対していた愛の交際を、相手の親がラーメン屋の息子だったということくらいで、簡単に認めてしまうなんて。忠信がラーメン屋の息子だったということと、愛と正則の交際は全く関係のない話ではないか。いったい勇の交際を認める基準ってのは何なんだろう?もしかしたら、勇はラーメン屋の息子という同じ境遇であること以上に、もっと強い繋がりを忠信に感じていたのかも知れない。それは多分...お互いに頭髪が薄いという強い繋がりを神田正輝演ずる忠信に感じていたのだろう。(って明らかにドラマ本編から脱線しました。スミマセン。)

迫真の演技。
忠信は死に別れた妻について「婿養子なんて惨めなもんだよ。女房にも言いたいことが言えない。」「ウチの女房なんてのはロクでもないクセに、親の権威をハナにかけて。一生の不作でしたね」と。さすが神田正輝。女房には苦労しただけあって、セリフに実感がこもってました。ちなみに彼のセリフ、僕にはこう聞こえました。「アイドルの亭主なんて惨めなもんだよ。向こうの方が高収入だから、言いたいことが言えない。」「ウチの女房なんてロクでもないクセに、ハリウッド映画に出演したことをハナにかけて。『アルマゲドン』のチョイ役なのに。」

農家の嫁。
あかりのセリフより。「農家の嫁は、寝るときも食べるときも働くときも(姑と)一緒。」「嫁と姑がうまくいかなかったら地獄よ。」高視聴率ドラマでこんなセリフが出たら、農家の嫁不足がさらに深刻になること必至。

別れる理由。
あかりは、ハウス栽培を諦めた和夫に愛想を尽かして別れることに。でも、赤字続きのハウス栽培から、もっと状況がヒドくなる前に手を引くというのは賢明な判断ではないか。和夫だって、夢破れて相当辛いはずである。そんなときこそ、妻として夫を支えてやるべきではないか。それを、夢を諦めた情けない男として和夫に愛想尽かすなんて、あかりも冷たいと思う。

跡取りはいらないの?
あかりの長男・勇気を、どちらが引き取るかについて、和夫はあかりの気持ちを大事にしたいと。ただ、秋葉の家では満枝も農作業に忙しくて、勇気の世話ができないと。結局、あかりが引き取ることに。でも秋葉家には、代々守ってきた梨園を継がせる跡取りが必要なのではないか。このままでは和夫の代で、梨作りは廃業になってしまう。和夫が再婚しようにも、農家の嫁不足が深刻な昨今、そうそう簡単に嫁の来てが見つかるとも思えない。秋葉の梨園を守るため、満枝が勇気の養育権を主張するというのが普通のように思うのだが。

あかり復活?
離婚後、当然あかりは野田家に戻ってくる。ということは、野田家のシーンがある度に、あかりは登場することになる。今までいわきにいるという設定だったから、出演シーンが極端に少なかったあかり役の山辺有紀だが、これで前より出演する回数は増えることになるはず。だが不安がひとつ。それは野田家にトラブルが起きなければ、野田家のシーン自体が無くなってしまうということである。残り2ヶ月、野田家に起こるトラブルとして考えられるのは、「ごはんや」経営であろう。「ごはんや」が赤字になって、良が「ごはんや」を諦めて、弥生が夢を諦めた良に愛想を尽かして岡倉の家に出戻って...ってどっかで聞いたような展開だな。いずれにしろ、野田家にトラブルがなければ、あかりの出演もないということである。もちろんハナも。

そして倉田てつを&木の実ナナは...。
お疲れさま!

娘の離婚をメデタイという父親。
あかりと孫の勇気が戻ってきたことで、妙にウキウキしている良。娘の離婚を喜ぶなんて、いったいどういう父親なのか。
そんな良のセリフより。「家の中に娘と孫がいるっていいもんですね。これで働き甲斐も出るってもんですよ。今ねルンルンです。」...ルンルンって言葉聞くの、何年ぶりだろう。

聖子出演せず。
よって聖子の名字がどうなったか、確認できず。来週へ繰り越し。

(おまけ)今日の視聴率
関東:24.1% 関西:24.0% (ビデオリサーチ調べ)

第43回(2001年8月9日放送)
正則の退院日。二度と正則とは会わないという約束で「幸楽」へ戻った愛だったが、正則との交際を認めるという勇に驚く。「おかくら」に北原社長と隆が訪れる。北原社長一家がお盆休みで帰省する間も、東京に残りたいという隆。そこへ文子、亨、望がやって来て、望は隆を老人ホームを慰問するボランティアに誘う。隆は喜んで承諾する。弥生の家では、弥生、良、ハナ、あかり、武志と久々に家族が顔を揃える。秋葉の家と縁が切れて、さっぱりしたというあかり。また良は「ごはんや」の釜を増やして、人手を増やすという。「おかくら」に葉子がやって来る。宗方から依頼された仕事の関係で、宗方所有のマンションに引越すことになった葉子だが、大吉は葉子が再び政子や宗方と付き合うようになったことが面白くなかった。再び「幸楽」にやって来た忠信は、正則やその友人たちと一緒に愛がクルージングへ行くことを許してほしいと勇に頼む。そして愛がいない間、自分が「幸楽」を手伝うという忠信だった。

情けない男。
正則が退院したら、もう二度と正則とは会わないという覚悟で「幸楽」に戻る決心をした愛。その正則の退院日、暗い表情の愛とは対照的に、愛との交際に妙な自信を見せる正則。その根拠は何か?正則曰く「大丈夫だよ。父がちゃんと君とは付き合えるようにするって言ってるんだ」だって。何だ、結局は父親頼みか。ホント情けない男。愛は、勇に殴られても交際を続けようとしたのに。もっと情けないのは、自分ではなく父・忠信から勇へ、愛のクルージング行きを許してほしいとお願いさせたこと。勇は二人の交際を認めるって言ってるんだから、正々堂々と自分の口から勇に説明しろ!

やっぱり変だよ、城代親子。
クルージングで愛がいなくなったら、「幸楽」は人手不足になる。そう思った忠信は、何と自分が調理場を手伝うと言い出す。会社はお盆休みに入るから、手伝えるらしい。でもこれってあまりに変。いくら正則を愛と一緒にクルージングへ行かせたいからって、外資系企業の重役が中華料理店の調理場を手伝うかぁ?忠信の夢は、父の跡を継いでラーメン屋になることだったから、喜んで店を手伝うという設定みたいだけど、説得力ゼロ。恋愛問題まで父親頼みの息子と、そんな息子の頼みに疑問も抱かず“ラーメン屋になれる♪”と脳天気に喜ぶ父親。つくづく変な親子...。

不肖の○○を持つと...。
愛との交際にしても、愛のクルージング行きにしても、忠信が勇に頼んだことで決着がついた。それにしても、これほどまでに父親がシャシャリ出てくるのはナゼなのか?これは正則を演じる宮下クンに原因があるのではないか。宮下クンのパーフェクトな“棒読み”演技ぶりを見た橋田先生が「こりゃアカンわ」と思って、急遽、宮下クンの代わって、事務所の先輩・神田正輝の出演シーンを増やしたのではないか。その結果、本来正則が自らの力で乗り越えなければならないようなシーンにも、忠信がシャシャリ出てくるようなことになったのでは?不肖の息子を持つと父親が苦労するように、不肖の後輩を持つと先輩は苦労するんだなぁ...。

あかりは離婚したのか?
もう秋葉の家には未練がないような口ぶりのあかり。本当にあかりは離婚したのか?このまま姑・満枝は登場せずに、つまり視聴者に対して何の弁明もせずに消えてしまうのか?木の実ナナはそんな中途半端な消え方でいいのか?ちなみに出演者クレジットでは、山辺有紀の役名はまだ“秋葉あかり”になっていた。しかし、渡鬼の出演者クレジットがいい加減なのは、聖子の名字で実証済み。

ああ、また奇妙な共同生活が復活する...。
よく分からない内に、宗方所有のマンションで、再び政子と同居することになった葉子。ついこの間まで、あんなに政子のことを鬱陶しがっていたのに。いくら久光との婚約が破談したからって、また政子の世話になるかぁ?しかもまた「恋人でもない、親子でもない、そんな関係の共同生活があってもいいと思う」なんてワケ分かんないこと、言い出してるし。でも、この奇妙な共同生活が復活することで、一番喜んでいるのは船越英一郎ではないか。だって、また「ヨウコォ〜!一緒に飲もうよ〜」などと言いながら、視聴者がイライラするような酔っ払い演技を披露する場が、再びできた訳だから。

聖子、二週連続登場せず。
よって、聖子の名字を確認できず。予告によると、来週登場する模様。松田姓か田島姓か、要チェック!

クイズ!
夏休みのせいか、今週は子供たちが無意味にたくさん出演してました。さて、ここで問題です。次の言葉にイメージされる登場人物(子供役)はそれぞれ誰でしょう?
(A)おいらに惚れちゃ怪我するぜ! (B)ロンゲデブ (C)しゃくれ水道屋 (D)梨にトラウマ (E)ギターのお兄さ〜ん! (F)説教ガキ (G)デブ娘。 (H)オヤジキラー
簡単過ぎたかな?正解は次週の更新で!

(おまけ)今日の視聴率
関東:24.9% 関西:23.7% (ビデオリサーチ調べ)

第44回(2001年8月16日放送)
葉子の誕生日祝いに、鯛を持って葉子のマンションを訪ねた大吉。が、政子や宗方にお客様扱いされて、大吉は「おかくら」に帰って激怒する。正則とクルージングへ行くことになった愛の代わりに「幸楽」を手伝うため、忠信がやって来る。自前の白衣を着て厨房を手伝う忠信の手際の良さに、勇や眞、そしてキミまでも感心する。一方、聖子はお盆休みもない弁当の仕事に嫌気が差していた。文子の反対を押し切って、望は隆と老人ホーム慰問のボランティアへ。大吉に愚痴をコボす文子だったが、文子自身も旅行代理店の仕事で忙しくなっていた。そして、久しぶりに「おかくら」へ現われた常子は、日向子を医者にするために名門私立小学校へ入れるための受験準備をさせると言い出す。由紀夫婦が子供は作らないと言っており、ゆくゆくは日向子に本間医院を継がせるつもりの常子だった。

指輪。
葉子の誕生日祝いに、鯛を持って葉子のマンションを訪ねた大吉。そこには、葉子の母親ヅラした政子と宗方の姿があった。そして、葉子の指には高価な指輪が。「イヤなことは忘れて新しく生まれ変わるんだよ」という意味を込めて、宗方がプレゼントした指輪らしい。ホント、宗方はいやらしいなぁ。モノで葉子を釣ろうとしているのがミエミエ。しかも指輪をあげるのに、もっともらしい理由をつけているのが、いやらしさに拍車をかけている。さらに、それを嬉しそうに大吉に見せびらかす葉子も葉子。仕事もらって広いマンションもらって、その上指輪までもらって、これで宗方から求婚されたら、どうするつもりなのか。今度ばかりは「私の恋人は仕事」では逃げ切れないと思うのだが。突然、宗方の子供が「お父さ〜ん!」と叫びながら現われて、宗方と涙の再会をするなんてことになったら、話は別だけど...。

それとも...
指輪の一件は政子の差し金かも?!政子と宗方を見ていると、タッグを組んで葉子との付き合いを続けようとしているように見える。それは“渡鬼”のレギュラーの座を守るため、葉子関係のパートにしがみ付いている草笛と井上の姿に重なってしまう。もっともこの場合、指輪をあげる相手は当然、橋田先生になる訳だけど。

各階にオートロック?!
葉子の部屋は802号室。大吉は8階でエレベーターを降りたが、いきなりオートロックのガラス扉に行く手を阻まれる。どうやら葉子のマンションは各階にオートロックのガラス扉があるらしい。大吉が8階で鳴らしたチャイムで、初めて政子が大吉の来訪に気付いたところを見ると、正面玄関はオートロックではないみたい。各階にオートロックの扉があるなんて、かなり維持費が高そう。その割には、蹴りを入れたら簡単に割れてしまいそうな頼りないガラス扉だったけど。

ボランティア反対する前に...。
望がボランティアに行くことを反対する文子。夏休みは受験生にとって重要であり、ボランティアより勉強をしてほしいみたい。でも、仕事が忙しい母親に代わって、受験生が夕食の仕度をするなんて、それ自体すでにボランティアみたいなもの。望にボランティアをするな、と言う前に夕食作れ、文子!

子供を作らない理由。
由紀夫婦が子供を作らない理由、それは常子曰く「先の見えん世の中に子供産んだら罪やて。生まれた子供も可哀相やて」ということらしい。おいおい、本間病院は元々産婦人科の病院だろう。由紀はかつて不妊治療の研究をしていたし、伸彦は子宮ガンの治療を専門としているはず。その二人が“子供を産むのは罪”なんて考えで病院を運営していたら、本間病院はどうなるのか?勝手に妊婦に中絶手術を施したりして。コワ〜。それより常子。自分の仕事を否定されている訳だから、由紀夫婦が子供を作らないと言ったからって「はい、そうですか。それなら日向子に本間病院継いでもらいまひょ」っていう法はないでしょう。もっと由紀夫婦を説得したらいいのに。なんか無理矢理、京唄子を出演させるために、日向子のお受験騒動を作っているみたいな感じ。

健治復活!
岸田さん、舞台のお仕事、お疲れさまでした!あなたがいなくても、ほとんどドラマの展開に影響はありませんでしたよ!

聖子、再び“田島”姓に。
そんな聖子チャンが愛のクルージングを羨ましがって「私ももう一度若くなりたい!」と。若かったら、いい男がクルージングに誘ってくれるような口ぶり。聖子の場合、年の問題ではないと思うけど...。

「おかくら」お盆休みなし。
大吉の年齢になると、お盆休みなんか取ってエンジンを休めると、再始動するのに時間がかかるらしい。だからお盆休みもナシ。大吉のエンジンの都合で、お盆休みも取れないベンちゃんって可哀相。大阪に帰って、墓参りもしたいだろうに。っていうか、大吉のエンジンって“休んだら再始動が難しい”とかのレベルではないと思うのだが。車検必レベル?!

先週のクイズの答え。
(A)眞 えなりのデビュー曲のタイトルです。 (B)武志 見たまんまです。 (C)隆 説明不要でしょう。 (D)あかり 梨を見る度に秋葉親子を思い出すのでしょう。 (E)望 今シリーズもギターのお兄さんは登場しないのか?! (F)加津 彼女は橋田先生の代弁者です。 (G)ミカ でもちょっと痩せた感じも?! (H)愛 城代に敵意を燃やすオヤジ多数。

(おまけ)今日の視聴率
関東:21.7% 関西:20.9% (ビデオリサーチ調べ)

第45回(2001年8月23日放送)
「幸楽」では眞の同級生・森山壮太(長谷川純)が、出前の代金をツケにしたまま払わないことが問題になっていた。森山からの出前の注文は断るという五月だったが、眞は自分が出前をするから、森山からの注文は受けてほしいと言う。後日、森山の家へ出前に行った眞は、森山に謝罪する。眞と森山は高校入学後、イジメにあっていた。ある日、イジメ集団に呼び出された二人だったが、眞は森山を見捨てて逃げてしまう。翌日から森山は不登校になり、眞は逃げたことを悔いていた。一方「おかくら」では、常子が日向子を“しつけ合宿”に参加させると宣言。自分がいなければ寂しがって、すぐに帰ってくるだろうとタカをくくっていた長子。しかし、合宿生活が楽しいという日向子からの電話に、長子は常子の策略にハマッたと歯軋りする。そして「幸楽」では、聖子が弁当の売り上げ金を持って大阪へ。聖子の目的が分からなくて戸惑う周平だった。

城代の父の独りごと。(城代忠信の日記より)
まったく「幸楽」のオヤジも単純なもんだ。俺がラーメン屋の息子だったなんてデタラメ、まともに信じやがって。あの手のオヤジは、自分と同じ境遇の人間に妙な親近感を抱くなんてことは、とっくにリサーチ済み。あのスープだって、大金払って他人に作らせたものなのに。でも、あれが250円ラーメンのスープだって知ったら、驚くだろうなぁ。「こりゃあ、年季の入ったプロの味だ」なんて感動してたし。まぁ、「幸楽」のオヤジもたいしたことなかったってことか。それより、正則は愛ちゃんとウマくやってるんだろうか?愛ちゃんには、正則と結婚してもらって、城代家のタダ働きのお手伝いさんになってもらわなくちゃ。正則には「オンナを落とす会話術」って本を渡したけど、大丈夫だろうか。まさか、本のセリフを棒読みしてないだろうな。あ〜、それにしてもラーメン屋の調理場って、暑くてシンドイ。カツラが蒸れちゃうよ。そうだ!明日「幸楽」へ電話して、急にロンドンに出張するとか言って休んじまおう!

眞の高校生活。
石坂浩二のナレーションより。「眞は今年入った高校で、どういう学生生活を送っているのか、(五月は)少し不安になっていたのでした。」視聴者も眞がどういう学生生活を送っているのか、少し不安になってます。それもそのはず。だって眞の学校のシーンって、全然ないんだもの。見た目も発言も考え方もオヤジな眞。本当に学校に通っているのか?というより眞って、本当に高校生なのか?

日向子の躾。
常子は“日向子、本間病院跡取り計画”の一環として、海で泳げるというエサで日向子を“しつけ合宿”へ参加させることに成功する。腑に落ちない長子に、タキは「ママのいない世界を経験するのも、日向子ちゃんには大事なことかも知れませんよ」と。さらに大吉も「ウチにいたら母親に甘えっぱなしだからね。少しはそういう思いをさせた方がいいんだよ」と。だったら、長子を岡倉の家から追い出せよ、大吉!何しろ、長子は父親だけでなく「おかくら」の従業員にも甘えっぱなしなんだから。日向子の前に、まず長子を“しつけ合宿”に参加させるべき!

誰に説明してんだよ、眞!
「幸楽」の出前で森山の家を訪れた眞。眞の姿を見るなり「帰れよ!」と言って、玄関のドアを閉めようとする森山。眞は強引にドアを開いて、森山に「俺、高校へ入ったとき、初めて口をきいたのはお前だった。それから何となくお前と話をするようになって、よく一緒に帰った...」と二人の出会いから、お互いイジメられたこと、眞が森山を見捨てて逃げたこと、後悔して森山の家を訪ねたり手紙を書いたりしたことを延々と話し続けた。眞の話の間、ウンザリといった表情の森山。そりゃそうでしょう。だって眞の話は森山にとって、分かりきっている内容ばかりなんだから。いったい、眞は誰に説明しているのか。「もちろん、視聴者に決まっているでしょう!」という橋田先生の声が聞こえてきそうだけど...。

イジメられてたんだ...。
眞は高校でイジメられてたんだ。ちっとも気付かなかった。イジメ集団に殴られたとか言ってたけど、顔や体にケガしてた記憶もないし。眞は親孝行な息子だから、五月や勇に心配かけたくなかったんだね。だから、家でもイジメられている素振りなんか見せなかったんだ。眞がラーメン屋の息子と知ったイジメのリーダーに「昼飯にシュウマイ持って来い!」とか命令されてたのかも知れない。あるいは「店の売り上げ金持って来い!」とか言われて、レジからくすねたりしていたのかも。レジから金を抜き取っていたのは、キミではなく眞だったのか...、なんて、誰も思わないよ、橋田先生!とって付けたような眞のイジメ話を強引に作っちゃって。道理で眞の学校生活のシーンがなかったはずである。そんなシーン作ったら、後から眞のトラブルを考えるのに、辻褄が合わなくなっちゃうもんね!

エゴイスト眞。
眞は必死で森山に学校へ来るように説得する。「このままお前が学校辞めたら、俺は一生あの時のことを後悔することになる。来いよ、学校へ。来てくれよ。」結局、眞は自分が後悔するのがイヤだから、森山に学校へ来てくれと言ってるだけではないか。一見、友達思いに見える眞だが、自分の都合しか考えてないんだね。

加津バッシング必至!
そんな眞の言葉に感動(?)したのか、なぜか森山は出前の代金を持って「幸楽」を訪れた。森山の父親の会社は倒産、それをキッカケに両親は離婚したという。家も取られ、食う金もない生活。そんな自分の苦しみは、大家族に囲まれた眞には分からないだろうと、なぜか逆ギレを起こす森山。そんな森山に加津は「コイツ、自分の不幸に甘えてるんだよ!自分で不幸を乗り越えようとしないで、ただ悲壮がっているだけじゃないか。男のクセに笑っちゃうよ。」とキツ〜い言葉。この瞬間、森山を演じるジャニーズJrの長谷川純ファンは、テレビに向かって「アタシのハセジュンに何て口のきき方をするのよ、このブスガキ!」と叫んでいたことだろう。加津を演じる宇野なおみが、学校の帰り道、ハセジュンファンに襲われて左腕を骨折、ギブス取れるまで3ヶ月かかるので「渡鬼」出演が不可能に、なんてことにならなければいいけど。

(おまけ)今日の視聴率
関東:24.1% 関西:22.7% (ビデオリサーチ調べ)

第46回(2001年8月30日放送)
聖子が「幸楽」へ帰ってきた。幸楽弁当のスポンサーになってもいいという大阪の女社長と交渉していたらしい。女社長所有の工場で、今までより規模の大きい弁当業を始めることができると喜ぶ聖子だったが、周平は激怒する。幸楽弁当は廃業、自分は「幸楽」に残るという周平に呆れた聖子は、再び「幸楽」を飛び出してしまう。一方“しつけ合宿”から帰ってきた日向子は、よほど合宿が楽しかったのか、自分は医者になると長子に宣言する。常子の思惑にハマったと悔しがる長子。常子は、日向子に11月の私立幼稚園の入園試験を受けさせるつもりで、それまで自分が日向子を予備校へ通わせると言う。そして突然「おかくら」へ聖子が現れる。一度「おかくら」で食事がしたかったと言う聖子の思惑が分からずに戸惑う大吉だった。

渡鬼フェスティバル開催!
大盛況らしいですねえ。行かれた人、羨ましい!大阪でも開催されないかなぁ...。幸楽ラーメンがあったらしいけど、600円だったのだろうか。代金払った後、レシートはくれたのだろうか。インスタントでもいいから、幸楽ラーメン、発売されないかなぁ。「おかくら」の料理はあったのかな。べんちゃんの“むすび”を食べてみたいけど、“具”の課題が残っているから無理か...。

ラスト1ヶ月。どうなる弁当部門員?!
独立したとはいえ、調理場も周平たちの住まいも「幸楽」に間借りしている弁当部門。しかし、いよいよ名実ともに「幸楽」から独立することになる。気になるのは、弁当部門員を演じる役者たちの動向である。なぜなら“名実ともに「幸楽」から独立=名実ともに「渡鬼」からリストラ”ということになるからである。現在、弁当部門は健治、周平・聖子夫婦、たっちゃんの4名である。(浩次は「幸楽」の出前持ちになったことで、危うく難を逃れた。)その内、周平は独立を拒んでいることから、このままレギュラーの座に残ることになるかも。そうすると、健治、聖子、たっちゃんがリストラに...って、考えてみたら、最終回まで1ヶ月。今さらリストラされようがされまいが、彼らにとってレギュラー番組がひとつ減ることには変わりないか。

ヒナのお受験騒動。
常子の策略にハマって、すっかり医者になるつもりのヒナ。私立幼稚園の入園試験は11月にあるという。待てよ?渡鬼は9月27日に最終回を迎えるはず。(ちなみに最終回は2時間スペシャルです。)ということは、視聴者はヒナのお受験の結果を見ることはできないということか。年末スペシャルがあるかも知れないけど、そんな中途半端な最終回でいいのか。そもそも2ヶ月くらいの受験準備で、名門の私立幼稚園なんて入れるものなのか。結局、ヒナのお受験騒動って、京唄子を出演させるためのネタのひとつに過ぎないような気がする。となれば、最終回までこのネタを引っ張って、結局ヒナはお受験しないという結末がスッキリしてていいと思うのだが。

長子の子育て論。
常子がヒナの教育問題に首を突っ込むのが面白くない長子。長子は常子に「アタシはヒナに特別な教育をするつもりはありません。普通の教育をして平凡な女の子に育ってくれたら、それで...」と言う。これを聞くと長子流の教育論かとも思うが、裏を返せば単なる教育放棄。だって誰がどう見たって、長子がヒナに普通の教育しているようには見えないもの。食事の世話も遊び相手も全部タキに任せっぱなしにして“普通の教育”ができるはずがない。“特別な教育”とか“普通の教育”とかいう以前に、ヒナの教育なんて全然考えていなかったりして。常子に文句言う前に、自分の教育を省みた方がいいのでは?

タキの掃除機がけ。
ヒナが帰ってくる日の朝。前の晩、眠れずにそのまま早起きした長子は部屋の掃除機がけ。部屋へやってきたタキと例のごとく、先週までのあらすじを“説明セリフ”で視聴者に説明しながら、掃除を終えた長子は1階へ。その後、タキは掃除が終わったはずの部屋の掃除機がけを再び始めた。よほど長子の掃除機のかけ方が気に入らなかったのか。仕方ないでしょう、長子が掃除機かけるなんて久しぶりのことなんだから。

「ごはんや」の話題。
飯の配達にやって来た良に「あかりは元気でやってますか」と尋ねる大吉。なんか久しぶりの来客に近況を尋ねているみたいで変。だって、良は飯の配達で毎日「おかくら」を訪れているはず。炊き立てのご飯を届けるのが「ごはんや」の売りで、一日に何回か「おかくら」にやって来ることもあったと思う。その度に「ごはんや」や弥生の家の近況を訊いているのか、大吉は。やっぱり大吉のボケは着々と進行しているとみた。

聖子が持って行った売り上げ金はどこへ?!
聖子は帰ってきたが、聖子が大阪へ持っていった弁当の売り上げ金(確か50万円くらいだったと思うが)はどこへ?誰もその話題には触れず。

(おまけ)今日の視聴率
関東:24.6% 関西:24.3% (ビデオリサーチ調べ)

第47回(2001年9月6日放送)
聖子と一緒に独立することになった健治と達夫の送別会が「幸楽」で開かれる。その最中、警察から電話が。大阪の女社長と打ち合わせをしていたはずの聖子は、川に身を投げて自殺を図っていた。未遂に終わったが、病院へ駆けつけた勇と周平に「独立話は女社長の詐欺だった」と話す聖子。100万もの金を騙し取られて、「幸楽」の人たちに会わせる顔がないと自殺を図ったらしい。大泣きする聖子に、一緒に帰ろうと優しい言葉をかける周平。聖子は「幸楽」へ戻り、再び幸楽弁当が復活する。釜とアルバイトを増やした「ごはんや」では、弥生が久しぶりの休みを取る。が、あかりの長男・勇気の世話をしている内にギックリ腰に。一方「おかくら」では、常子が日向子をお受験のための予備校へ送り迎えしていた。常子の思惑通りになることが不満の長子だったが、日向子自身がすっかり医者になるつもりでいる以上、どうすることもできなかった。

以前あったような展開 Part1
ヒナの教育ママならぬ教育ババと化した常子。母親である長子の“のびのび育てたい”という考えを無視して、常子は“日向子、本間病院跡取り計画”を遂行していくのだった。姑が嫁を無視して、孫を受験競争に巻き込んでいくという展開は以前にもあった。パート1で文子の嫁ぎ先である高橋家で起きた“望のお受験騒動”である。文子の姑・年子(河内桃子)は、別居していた文子一家と同居を始めた途端、望に受験勉強を強いていった。年子は、文子が仕事に忙しくて望の教育ができないから自分がしている、とか言ってたっけ。嫁の仕事が原因で、孫の教育が疎かになるという理由も同じ。違うのは、望がストレスでおねしょまでしてしまうほど勉強を嫌がっていたのに対して、ヒナの方はすっかりやる気になっているという点か。しかし、パート1では「望にはのびのび育ってほしい」と言っていた文子も、今では望に「ギターばかり弾いてないで勉強しなさい」という教育ママになってしまった。長子もやがて教育ママになる可能性大。いや、長子の場合、ヒナに「勉強ばかりしてないで夕飯作りなさい!あ〜、お腹空いた」とか言いそう。

以前あったような展開 Part2
あかりが弥生に代わって「ごはんや」の工場へ出ることになり、久しぶりに休むことになった弥生。勇気の世話ができると喜ぶ弥生だったが、ギックリ腰になってしまう。普段、休むことなく働いていたのが、急に休みをもらって逆に体調を崩すという展開は以前にもあった。パート1で五月がギックリ腰になった件である。誕生日祝いに久子たちと海外へ旅行することになったキミ。キミが不在の間、休むことになった「幸楽」だったが、一日中布団で寝続けた五月は、起きた途端ギックリ腰になってしまう。五月は「休むより店に出てた方がマシ」とか言ってたっけ。でも今回の弥生のギックリ腰は腑に落ちない。弥生は「私にはもう子守りは無理です。工場に出てる方がずっと楽です」とか言って、まるで勇気の子守りのせいでギックリ腰になったような言い方だったが、勇気の世話なんかほとんどしてないじゃん。勇気のミルクの時間になっても、ハナに起こされるまで眠り続けているし、そのミルクもハナに作ってもらったものだし。

以前あったような展開 Part3
聖子の一件。これはもう説明の必要はないでしょう。500万円持ち逃げ事件の時は、聖子、公園で野宿→「幸楽」で大泣き→周平、優しい言葉で許す、だった。今回の場合、聖子、大阪で自殺未遂→病院で大泣き→周平、優しい言葉で許す、である。しかし、前回の場合、もうひとつ矢印の先があった。「→聖子、再び性悪女になる」である。まあ、今回はあと3回で最終回を迎える訳だし、取りあえず聖子は反省したまま終わるのかな。それにしても“聖子”というキャラクター、ますます現実離れしていきますね。500万円の持ち逃げ、昔付き合っていた男は殺人罪で刑務所、使用人の分際で五月を「この女!」呼ばわりする、そして詐欺にあって自殺未遂。皆さんの身近にこんな人、います?

聖子に相応しい死に方。
自殺を図った聖子を助けたのは“通りがかり船”だった。あんな巨体、どうやって引き上げたのだろうか。大阪で船が通る川といったら、寝屋川か淀川か。いずれにしても、あまりキレイな川じゃないな。もし、そのまま聖子が溺死していたら、目も当てられないような死体になっていただろう。溺死は体がパンパンに膨れるらしいし、あれ以上膨れたらどうなっていたか。もっと聖子らしい自殺のやり方があるはず。舞台は大阪なんだから、やはり聖子には“食いだおれ”でしょう。食って、食って、食いまくって倒れる、というのが聖子らしい。映画「セブン」にも、そんな死に方があったっけ。7つの大罪のひとつ“大食”に対する罰であり、尽きぬ食欲を逆に食物を無理矢理食わせることで制するという殺しだったと思う。その死体は皮膚が張り裂けんばかりに膨らんで...って溺死と同じか。

変な送別会。
「幸楽」で開かれた健治、達夫の送別会。でもなんか変。よく見てみると、乾杯をしてから、聖子の一件で警察から電話がかかってくるまで、誰も飲み物や食べ物に手をつけていないのだ。みんな揃って膝の上に手を置いて、喋り続けている。まるで誰かが喋っている間、飲み物や食べ物に手をつけちゃいけないみたいに行儀良く、膝の上に手を置いているのだ。乾杯の意味ないじゃん!

小学生・加津のセリフより。
「弁当だって競争の激しいときに、資本金出してやるから大きくしろなんて、そんなおいしい話、信じられなかったんだもん。」僕は、これが小学生のセリフなんてことが信じられません...。

ご飯ロボット。
弥生曰く「ご飯を炊くのはお釜にお米を入れさえすれば、後は全部ロボットがやってくれるの。」ご飯を炊くロボットって、炊飯器のこと?前までは“機械”って呼んでたけど。

リーガン今週の怖い写真。
病院で泣き叫ぶ聖子。誰か腕のいいエクソシストを紹介してあげて下さい。

(おまけ)今日の視聴率
関東:26.6% 関西:24.2% (ビデオリサーチ調べ)

第48回(2001年9月13日放送)
弥生のギックリ腰を心配した武志・佐枝夫婦が上京。佐枝が野田家に残り、弥生や勇気の面倒をみることに。学校の帰り道、加津は偶然、森山が同級生4人にイジメられているのを目撃する。自分と似た境遇の森山を助けようとした加津は、イジメ集団の一人をケガさせてしまう。後日、森山がケガをした同級生の親から訴えられたことを知った加津は、眞と一緒に学校へ行き、森山がイジメられていたこと、ケガをさせたのは森山ではなく自分であることを話す。「おかくら」に由紀がやって来る。日向子の教育に口を出す常子を戒める由紀だったが、長子は自分にはできない教育を日向子にしてくれている常子に感謝していると言う。葉子と政子が「おかくら」へ。葉子のマンションで開くパーティーで、「おかくら」に出張料理をしてほしいと頼む。相変わらず仲がいい二人が面白くない大吉。そして「幸楽」に森山がやって来る。加津のおかげで、学校からイジメがなくなり風通しが良くなった、自分も学校へ戻るという森山。そんな森山に恋心を抱く加津だった。

アメリカ、同時多発テロ事件発生!
世界貿易センタービルが破壊されたニューヨークには、久子や久子の子供・加奈と登がいたはず。大丈夫だろうか。これをきっかけに「かあちゃ〜ん!ニューヨークでヒドイ目に会ったよ〜!」とか言って「幸楽」に帰ってきたりして...なんて、そんなことないか。

ホントに恋人同士なのか?
会社の帰り、「幸楽」へ寄った正則。メデタク勇公認の仲となった愛と正則だが、交わす会話がなんかヘン。敬語ばかりでヨソヨソしいのだ。まるで一昔前のカップルみたい。しかも正則は「元気で働いている愛さんの顔だけでも見られたらと思って」だって。若い男がそんなんでいいのか。さらに、一緒に酒を飲もうという勇に対して、正則は夜8時30分までに帰らないといけないという。理由は“犬がかわいそうだから”だって。恋人の愛やその家族と過ごすことより犬を選ぶ正則。そんな正則を笑顔で見つめる愛。もしかして、これは新型のバカップルかも知れない。

客の立場。
正則が「幸楽」を訪ねたとき、席は満席。勇は正則に、あと一時間もすれば店も空いてくるので、二階で待っていてと言う。その途端、一人の客が「ごちそうさま」と言って席を立った。一時間も待つ必要ないじゃん!「幸楽」の客の回転率の計算はどうなっているのか。というより、客にしてみれば、勇の発言は早く帰れと言っているようなもの。相変わらず客のことなど全然考えていない「幸楽」なのであった。

聖子、ついに善良なデブに。
幸楽弁当を再開した周平と聖子。渡鬼の最終回が近いせいなのか、ついに聖子は“いい人”になった。宿敵・加津にも「アタシ、加津チャンとも仲良くしたい。いつまでも同じ屋根の下に暮らす家族じゃない。仲良くしようネ♪」と握手。しかし予断は許されない。なぜなら、森山の件でケガをした加津は、顔にバンソウコウを貼っていたのだが、聖子はそのことには触れず終い。普通だったら「仲良くしようネ」と言う前に、「加津チャン、どうしたの?そのケガ!」とか言って心配するだろう。これはパート6で再び聖子が性悪デブになる伏線とみた。

祝日に予約なし。
葉子と政子が「おかくら」へ。9月15日に葉子のマンションで開くパーティーに、出張料理をしてほしいと大吉に頼む二人。タキによると、9月15日は予約がないと言う。敬老の日に予約のない「おかくら」。おじいちゃん、おばあちゃんを食事に連れて来るにはピッタリの店「おかくら」なのに、そんな日に予約がないなんて、大丈夫か?ベンちゃんが「敬老の日の特別メニューを考えました!昔を懐かしんでもらうために“麦飯むすび”なんて、どうでっしゃろ!」なんて言って、敬老の日企画を考えているかと思ってたのに。もっとも麦飯じゃあ、「ごはんや」の飯は使えないか。

ヒナの言葉使い。
教育ババァと化した常子は、ヒナの言葉使いを徹底的にチェックする。ヒナが「先生に褒めてもらったよ」と言うと、すかさずチェック。「褒めて頂きました」と言い直させる始末。常子は「家庭でな、言葉が乱れるとなぁ、敬語の使い方もロクに知れへんからね!」と、暗に長子の言葉使いを批判。でも常子と一緒にいたら、ヒナの言葉使いは敬語になるどころか、コテコテの大阪弁になりはしないか。あんなコテコテの大阪弁が一日中耳に鳴り響いたら、飲み込みの早いヒナのこと、すぐにマスターしてしまうだろう。「先生に褒めてもらいましたがなぁ〜」とか言い出したら、常子の責任大。もっとも常子だったら、「大阪弁のどこが悪いんでっか!どうせヒナは大阪の本間病院を継ぐさかい、大阪弁話せた方が都合良ろしおまんがなぁ!」とか言って開き直りそう。

(おまけ)今日の視聴率
関東:24.9% 関西:22.6% (ビデオリサーチ調べ)

第49回(2001年9月20日放送)
葉子のマンションで開かれるパーティーへ出張料理をすることになった「おかくら」。葉子のために、と思ってこの仕事を引き受けた大吉だったが、パーティーでまるで家族のように振舞う葉子、政子、宗方の姿を見て不機嫌になる。その頃、「おかくら」では常子と、久々に帰ってきた英作が長子の誕生日を祝っていた。長子が日向子の教育の件で、常子の考えに賛成したせいか、常子は上機嫌で長子の誕生日パーティーを開いたのだった。そこへ大吉たちが帰宅。葉子の件や常子と仲良くしている長子の姿を見て、大吉は節子の位牌に愚痴をこぼす。「幸楽」では、正則とのデートから帰ってきた愛が、正則のファザコンぶりについて不満を言う。贅沢な悩みと愛を叱る勇。再び「おかくら」。パーティーの支払いを持ってきた葉子と政子。受け取りを拒否する大吉だったが、葉子や政子は強引に100万円の小切手を渡す。2人が帰った後、小切手を破り捨てる大吉。そして翌朝、大吉は気分が悪いと店を休んでしまうのだった。

葉子のパーティー。
これから葉子が仕事で世話になる人たちを集めて、葉子のマンションでパーティーが開かれた。ムーディーなBGMが流れる中、蝶ネクタイの男が外国人の客を案内したりして、どう見ても普通のホームパーティーではない。招待客には代議士や歌手もいたらしい。そんなVIP級の客が来るのなら、ホテルの宴会場でも貸し切ってやればいいのに。簡単に蹴破られそうなオートロックの玄関しかない葉子のマンションより、ホテルの方がセキュリティー面でも安心でしょう。歌手が来れば歌も歌うだろうし、マンションの住民には迷惑なだけ。

袴姿の宗方。
外国人のお客様がいるから、と料理は「おかくら」の日本料理。葉子と政子は着物姿。ことさらオリエンタルな雰囲気を出そうとしているところが何か貧乏くさいが、圧巻は宗方の袴姿。そこまでやるか?新春かくし芸大会じゃないんだから。でも待てよ?もしかしたら、宗方はホントにかくし芸をやるつもりだったかも。かくし芸=袴姿なら納得。師匠はもちろんマチャアキ...。

最終回が近くなると...。
先週、長子がヒナに対する常子の教育方針に賛同したことから、急激に仲良くなった長子と常子。この間まで散々長子に毒づいていたのに、今週は「いい嫁をもらいましたわ」なんて、いくら最終回が近いからって、常子の態度変わり過ぎ。態度変容と言えば、愛。正則が入院したときには、家出してまで看病してたのに、今週は正則のファザコンぶりに愛想を尽かしてるみたい。いくら最終回が近くなって、今シリーズで城代親子を消したいからって、愛の態度変わり過ぎ。でも、愛と映画を観に行くのに「父一人残るのは可哀相」と忠信を一緒に連れて行くなど、ファザコンを通り越して気色悪い男と化した正則なら、愛の心変わりも仕方ないか。そのナヨナヨした喋り方が気色悪さを倍加させている。忠信も息子のデートにノコノコ付いて行くな!

もしかして新人賞もの?!
愛を家まで送り届けた正則。「父が心配するから」と勇の酒の誘いも断って、帰って行った。こんな正則について、加津が一言。「城代さんのどこがいいのかな、愛ねえちゃん。つまんない人だね、人形みたいでさ。心があるのかな?」だって。このセリフを聞いたとき、何かが音をたてて崩れていくような感じがした。正則演じる宮下=大根役者以下の棒読みセリフ男というのが一般的な評価だが、実は棒読みセリフも“人形みたいな心がない青年”という人物を演じるための演技プランだったのかも。そう考えると宮下クン、新人賞ものの演技である。とてもベテランには真似できない。もっとも宮下クンの演技を見た橋田先生が「こりゃダメだ」と思って、後から無理矢理“心がない青年”という設定を作っちゃったのかも知れないけど。

そんな城代正則のセリフより。
「愛さんを遅くまでお引き回しして、申し訳ありませんでした。」一瞬“市中引き回しの上、張り付け獄門”という時代劇のセリフが頭に浮かびました。日本語として間違っていないんだろうけど。「遅くまでお付き合いさせてしまって...」とかの方がいいのでは。

大吉無念。
葉子は政子や宗方と家族のような関係になり、長子は英作や常子と誕生日祝いをして、大吉だけが取り残されてしまった。独りぼっちになった大吉。節子の位牌に語りかける大吉の姿は涙モノ。娘たちに去られた親の愚痴は、タキやましてやべんちゃんなどには話せない。結局、何も語らない亡き妻の位牌に語りかけるしかないのだ。「がんばれ!大吉!」と思わずエールを送ってやりたくなる場面であった。

enari今週の怖い写真。
「ネスレクランチ」のCMより。えなりは何処へ行こうとしているのか...。

(おまけ)今日の視聴率
関東:25.8% 関西:24.5% (ビデオリサーチ調べ)

最終回「パート5最終回2時間スペシャル」(2001年9月27日放送)
大吉が店を休み寝込んでいると聞いて、久々に5人姉妹が「おかくら」に集まる。ガンの疑いがあるから精密検査を受けろ、と大吉に勧める五月たち。五月たちの心配を鬱陶しがる大吉だったが、五月の「父さんが店をやっていることが、私たちの元気の素」という言葉に心を動かされる。店を辞める決心までした大吉だったが、再び「おかくら」の調理場に立ち、娘たちを安心させるために、沢村医師(山口崇)の紹介で精密検査を受けることにする。一方「幸楽」では、加津が長太から携帯電話をもらう。同じ境遇の森山とメール交換をして、森山を励ますためだったが、五月たちにバレてしまう。愛や眞には携帯電話はまだ早いと持つことを禁止しているのに、とキミは激怒。加津は長太・邦子夫婦に引き取られることに。自分は邪魔な人間と思った加津は、死ぬ覚悟で食事を拒否。心配した眞は、ミカの協力を得て加津を「幸楽」へ連れ戻す。加津の心情を察したキミは、加津を許し、加津は再び「幸楽」の一員に。そして「おかくら」では、精密検査の結果、大吉の体に何の異常もないことが分かり、お祝いのパーティーが開かれる。5人姉妹とその夫や姑が顔を揃え、大吉を囲んでの宴は賑やかな笑いに包まれたのだった...。

ラスト10分の変わり身。
最終回には皆いい人になる渡鬼。しかし、今回のキミは出だしから鬼姑ぶりを発揮していた。大吉を心配した弥生からの電話にイヤミを言い、見舞いに行くという五月にまたイヤミ。加津の携帯電話の一件では、ついに加津を「幸楽」から追い出した。このままキミは鬼姑としてパート5を終えるのかと思ったラスト10分。大吉の体に異常がないと知ったキミは、大吉を囲んでのパーティーに「幸楽」の料理をお祝いに差し上げてくれと。「アタシの気持ちだよ。同じ世代がさ、現役で頑張ってんだよ。エールだよ!」と笑顔のキミ。さらに長太・邦子夫婦のマンションから戻ってきた加津には「よく帰って来たねぇ。これからも(家事など)五月を助けてやっておくれ」と優しい言葉。何という強引な変わり身!それまでの1時間40分の鬼姑ぶりは何だったんだ?この一年間の鬼姑キャラを、ラスト10分でチャラにしようという魂胆なのか?今までもキミは最終回になると優しい姑になっているが、今回ほど優しい姑になるキッカケが分からない最終回はなかったのではないか。

変わらない人もいました。
加津が隠していた携帯電話を強引に取り上げて、加津が「幸楽」から追い出されるキッカケを作ってしまった聖子。先々週の放送で聖子は「アタシ、加津チャンとも仲良くしたい」と、やっと心を入れ替えたと思いきや、やはり聖子は何があっても聖子のままだった。最終回では、どんなキャラクターでも“善人”になることが許されるというのに、聖子は性悪デブのままパート5を終了。同時に聖子は来シリーズの出演権も手に入れたことになる。こういう性悪なキャラクターは渡鬼には必要だからである。もっとも、聖子を演じる中島唱子が「ただでさえ、見てくれが悪いのに、これ以上性格の悪い役をやったら、ますますイメージ下がっちゃう!」なんてこと言って出演を拒否したら、話は別だが。

最後まで残った「幸楽」従業員。
最終回に登場した「幸楽」従業員は、聖子と浩次だった。(正確には聖子は「幸楽弁当」の従業員だが。)健治も周平もたっちゃんも登場しなかったのに、浩次だけは出演。渡鬼にいつの間にか現れて、セリフなんてほとんどなかった浩次。「幸楽弁当」から「幸楽」の従業員になって、セリフも増えて、ついに最終回まで出演。リストラの嵐が吹き荒れて、“経験”より“若さ”が求められている現代日本。渡鬼も例外ではなかったのか...なんて、単に橋田先生が若いオトコが好きなだけだったりして。

小学生の恋心。
長太から2台の携帯電話をもらった加津。1台は自分、もう1台を森山に渡す。何かあったらメールを交換しようということだ。表向きは自分と同じ境遇の森山を心配して、ということだが、加津が森山に好意をもっているのは明らか。しかし、小学生と高校生の恋愛って現実にあり得るのか?しかも、かたや愛公認の“どう見たってテレビドラマに出る顔じゃないブス小学生(「今週の岡倉家」第6回参照)”、かたや“ジャニーズ系の美男高校生”。年齢差については、加津の精神年齢がオバサン並みということで説明できるけど、容姿の差は埋めようがない。これは、加津の容姿に幼い頃の自分の姿を重ねた橋田先生が、現実には報われない恋をせめてドラマの中では成就させようという企みなのか。僕個人としては、加津は眞と結ばれた方が幸せだと思うのだが。容姿も精神年齢もちょうどピッタリだし。

加津からのメール。
「幸楽」を追い出された加津は、自分が必要のない人間と思い込み、その心境を森山にメールした。「私は今、最高にヘコんでます。森山君を慰めたり励ましたりする資格もパワーもなくなりました。...」橋田先生が“ヘコんでます”という若者言葉を使っているのは意外。「いいとも」効果か。一方、“励ましたりする資格”なんて、資格好きは相変わらず。

山口崇出演の意味。
大吉に精密検査を受ける病院を紹介した医師・沢村を演じたのが山口崇。沢村医師が登場したとき、演じているのが山口崇だとは気付かなかったほど、かなり老けていた。大吉の病状より、山口の老け具合の方が心配になってしまった。ところで、この沢村医師。山口ほどの名のある役者が演じる役でもないと思う。もちろん最終回のゲスト出演なのかも知れない。しかし僕は有名俳優が沢村医師を演じることは、何かの伏線だと考える。ズバリ、来シリーズのレギュラーである。タキの息子・久光もパート4のラスト近くにゲスト出演に近い形で登場。今シリーズのレギュラーとなった。では、沢村医師は何のために来シリーズ、登場するのか。そう、大吉の体の具合がいよいよ悪くなったという設定で登場するのだ。大吉の主治医となった沢村は、大吉の体が日々病に蝕まれていくのを何とか防ごうとするが、ついに大吉は節子のもとへ。大吉の瞳孔にペンライトを当てて「ご臨終です」という沢村の姿が目に浮かぶ。もちろん、大吉が死ぬことと、演じる藤岡琢也が死ぬことは別の話だが。

大吉の体。
精密検査の結果、何の異常もないことが分かった大吉の体。ホントかよ?あの手の震えは尋常じゃないゼ!

長子の涙。
大吉が床に臥したのを“単なるふて寝”と散々悪態をついた長子。しかし、沢村医師から大吉の体に何の異常もないことを聞いた長子は、泣きながら「良かったよ〜。心配したんだから」と大吉に抱きつく。姉妹の誰よりも大吉に憎まれ口を叩きながら、心の奥底では大吉の体を心配していたのだ。まるで、この一年間の“ワガママ”という長子キャラを帳消しにしようとしているみたい。でも、そう思いながらも、僕はちょっと感動してしまいました...。

弥生のギックリ腰。
ギックリ腰の弥生は、腰をさすりながら大吉を見舞うため「おかくら」へ。弥生のギックリ腰なんて、そんなに長く続けるネタでもないと思うのだが。演じる長山藍子がホントにギックリ腰になっていたりして。それより、弥生がギックリ腰の間、野田家で弥生や勇気の世話をすると言っていた佐枝はどうしたのか?野田家の台所のシーンでは、弥生、ハナ、あかり、勇気が顔を揃えていたが、佐枝の姿はナシ。会話も佐枝なんていないかのように進んでいたし。買物にでも出かけていたのか?

五月の覚悟。
大吉の病状を案じて「おかくら」に集まった5人の娘たち。しかし皆それぞれ仕事を抱えて、とても大吉の面倒は見れないと。その中で、唯一五月だけは「たとえ離婚したって、アタシがお父さんの看病はする。面倒も見る。5人も娘育てたのよ。1人でも自分の人生と引き換えにして、娘の責任果たさなきゃ!」と決意。5人姉妹で一番の親不幸だった五月。だからこそ、大吉に親孝行したいのだろう。五月のこの言葉には、素直に感動してしまった。

そんな五月に疑問。
長太・邦子夫婦のマンションで、餓死覚悟で食事を拒否した加津。結局、加津は「幸楽」に帰って来る。再び食事を取るようになった加津の様子を、笑顔で見つめる五月。でもちょっと待って。五月は、本来加津は長太・邦子夫婦と一緒に暮らすのが筋だと納得して、加津を引き渡したのではなかったか?今まで店が忙しくてロクに加津の面倒も見れないのに、加津を預かっていたのは自分の間違いだった、と涙を流して反省していた五月ではないか。それなのに、加津が食事を拒否したからって、また引き取るなんて。五月の反省や涙は一体何だったのか?

来シリーズへ持ち越しの問題いろいろ。
・「ごはんや」は釜や人手を増やして本当に大丈夫なのか?
・あかりは本当に離婚したのか?(最終回の出演者クレジットでの山辺有紀の役名は“秋葉あかり”のまま。)
・幸楽vs250円ラーメンの決着はどうなったのか?
・愛と城代親子の関係はどうなっていくのか?城代親子は再び登場するのか?
・加津と森山の関係はどうなるのか?
・隆はこのまま水道工事人の道を歩んで行くのか?
・ニューヨーク在住の久子親子の安否は?
・文子の旅行代理店業務にテロ事件の影響はないのか?
・望の受験はどうなるのか?(来年の4月、望は高校生になっているはず。)
・葉子と政子、宗方の関係はどうなるのか?また、久光との復縁はもうあり得ないのか?
・英作はこのまま緊急救命センターで働き続けるのか?そして、長子との別居状態は続くのか?
・11月の日向子のお受験はどうなるのか?
・常子と神林先生の関係に進展はあるのか?
・人手の足りない本間病院に医療ミスは起きないのか?
・大吉の体は本当に大丈夫なのか?
そして...べんちゃんのむすびの具は明らかになるのか!


そして、番組最後のテロップより...。


一年間、ありがとうございました。
又、来春、お会い出来る事を楽しみに...

(おまけ)今日の視聴率
関東:27.8% 関西:25.6% (ビデオリサーチ調べ)

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