パート6の岡倉家V

今クールのポイントは、良の家出騒動、加津の小説出版、常子の本間病院決別、望のストーカー騒動など。

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第27回(2002年10月3日放送)
愛と正則の結婚が決まったと大喜びする勇は、愛に大学へ通ったり就職する必要などない、正則の家で正則の世話をしろと言う。嬉しそうな勇の顔を見ると、愛は結婚する気はないとは言い出せなかった。愛は、愛の夢を知りながら結婚を断らない正則を責めるが、自分の気持ちにウソをつきたくない正則は自分から断るつもりはないと言う。悩む愛に、正則はある提案をする。それは、愛が大学を卒業して自立した女性になることが結婚の条件であると、正則から勇に話すというものだった。愛が就職するまでは婚約を続け、就職した後も愛に結婚する意志がなければ、婚約を解消すればいいと言う。救われた気持ちになった愛は、笑顔でこの提案を受け入れる。キミの退院の日、「幸楽」に邦子が訪ねてきて、キミに遺言の件はしっかりしろと念を押す。「おかくら」では、文子と諍いを起こして家出した望がやって来る。望が付き合っている金田恵理(倉沢桃子)の母親が、望の学校にまで望がストーカー行為をしていると捻じ込んできたのだった。遅れて「おかくら」へやって来た文子は、望の頬を張り、二度と恵理に会わないように言うが、望は聞く耳を持たない。音大は受けさせない、恵理の母親は名誉毀損で訴えると感情的になる文子に、大吉は望を預かるから帰れと言うのだった。

■城代の提案。
勇を落胆させたくない愛は、城代との結婚を断れないでいた。そこへ城代の提案。愛は笑顔で受け入れるが、問題を先送りしただけではないか。愛が無事就職できて、結婚する意志がなければ、婚約解消するなんて、そう簡単に事は運ばないだろう。愛が就職する頃には、ほとぼりも冷めるなんていう城代の読みは甘い。それどころか、年月が経てば経つほど2人の結婚は既成事実化して、愛が婚約解消なんてことを言い出したら、勇はきっと仕事を辞めて結婚しろなどと言い出すのではないか。あっ!これって、愛の返事を先延ばしにさせて、逆に結婚を断れない状況に愛を追い込むという城代の作戦なのかも?!愛もそんな提案、笑顔で受け入れるなんて、城代の棒読みに油断していたに違いない。それにしても、葉子に続いて愛までも自分の目的のために、偽装婚約するとは。渡鬼の女性のモラルはどうなってしまったのだろうか...。

■眞の夢はロボットをこしらえること!
いったい、何に影響されてロボットをこしらえるなんていう夢を抱いたのだろうか、眞は。眞の日常生活に、ロボットなんてものは無縁のはず。せいぜい従姉妹のあかりが、むすびをロボットでこしらえているくらいか。いや、ひとつあった!眞の周りにロボットを連想させる人物が...。城代である。あのギコチない動き、棒読みの喋り方、まさにロボットである。城代を見て眞は、完璧な人間型ロボットをこしらえるのは無理だとしても、城代くらいのロボットだったらこしらえることができるかも、なんて思ってたりして。しかし、眞がこしらえるロボットって、どんなロボットなのだろうか。手足の動きより、喋りの研究に注力したりして。膨大な言葉を発するのに耐えうるスピーカー、昔ながらの言葉使いをしっかり聞き分ける音声認識装置...。

■夢もいろいろ。
愛の夢、それはアナウンサー!望の夢、それはギタリスト!隆の夢、それは水道工事人!加津の夢、それは小説家!壮太の夢、それは料理人!眞の夢、それはロボットをこしらえること!...眞の夢が一番幼稚に思えてならないのは、僕だけでしょうか?

■「幸楽」がなくなったら...。
愛や眞がそれぞれの夢を叶えて、「幸楽」を継ぐ人間がいなくなった場合、遺産相続でモメるようなことがあったら、潔く店を止めようと言う勇。どこかのラーメン屋に勤めて、五月と二人のんびり暮らすという勇に、笑顔で応える五月。五月は「もし幸楽やめたら、今までしたいこと、できなかったこと、やれるかも知れないもんね。」と、「幸楽」を止めることに、満更でもない様子。しかし、五月は根っからの働き者。たまに休んだら、必ず調子を崩して「やっぱり、アタシは働いている方が性に合ってる。休むなんてコリゴリ」などとコボしているではないか。「幸楽」がなくなったら、一番不自由な思いをするのは五月自身である。もっとも、渡鬼が続く限り、メイン舞台である「幸楽」がなくなるなんてことは有り得ないけど...。

■望の声デカ過ぎ!
文子とケンカして「おかくら」へやって来た望。望が「おかくら」の敷居を跨いだ途端、文子から電話。タイミング良過ぎだっつうの!文子からの電話だと知るや、望は(僕は)来てないって言って!ココにいるって分かったら、ママが来るっ!僕、ママの顔、見たくないんだっ!」と声を限りに叫んだ。...声デカ過ぎだっつうの!いくら、受話器を手で押さえていたって、あんなデカイ声出したら、相手の文子には筒抜けだろうが!しかも、受話器を持っていたのは大吉。手が震えて、ロクに受話器を押さえることもできなかっただろう。大吉もこれじゃあ、いくら望がいないと言ったって、文子は信じないと思ったのか、あっさり望がいることを認めてしまった。

【今週の視聴率】
関東23.8% 関西22.6%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第28回(2002年10月10日放送)
望が「おかくら」で暮らすようになって数日後、文子から連絡を受けた亨が帰国。文子は音大を諦めるように望を説得するため、亨と一緒に「おかくら」を訪れる。亨は望に、音大を受けることを許す代わりに、文子の希望である普通の大学も受けろと言う。2つとも合格すれば音大進学を許すが、どちらかが不合格ならば音大進学は諦めろと言う。亨の提案を受け入れた望は、文子たちと自宅に戻ることに。望にきっぱり音大受験を諦めさせたかった文子は、亨にハメられたような気がしたが、取りあえず望が家に戻ったことで納得する。実際、亨はもし望が音大だけ合格した場合、文子を説得して音大進学を認めさせる気でいた。「幸楽」では、キミが長太の知り合いの弁護士に頼んで遺言書を作成。渋る邦子に遺留分を放棄させたキミが、自分の全財産を相続させると遺言に残したのは...なんと五月だった!今まで「幸楽」を支えてくれた五月に、嫁だからという理由で相続権がないのはオカシイと言うキミに、涙する五月。キミは、これで「幸楽」は五月と勇が半分ずつ財産権を持つことになり、結果いつまでも2人仲良くやっていってくれるだろうと、肩の荷を下ろした気分になるのだった。学会出席のため大阪を訪れた英作は、常子の様子を伺いに本間病院へ。仕事も取り上げられ、本心では東京に戻りたい常子の心情を察した英作は、常子を東京へ呼び戻そうと思うのだった。

■父親失格。
望の進学の件で、帰国した亨。やはり、前回帰国したときに、望の進学の件をしっかり文子と話し合わなかったツケが回ってきたのだ。今度こそ、文子と話し合うのかと思いきや、望に大岡裁きのデキ損ないみたいな条件を出して、その場を治めてしまった。亨自身が望の音大受験を認めるならば、なぜ父親の責任として文子と話し合わないのだろうか?たとえ文子が亨の手に負えない教育ママだったとしてでも、である。結局、今回も問題を先送りしてしまった亨。今、文子を説得できない亨が、どうして音大だけ合格した場合、音大進学を許すように文子を説得できるのだろうか?2つとも合格しなければ、音大へは行かせないという約束をしてしまった以上、望の方が分が悪いではないか。一番不幸なのは望である。えっ?音大と普通の大学の両方の勉強をしなければならないからって?いや、望の場合、他にもうひとつしなければならないことがある。それは文子の世話!食事、掃除、洗濯、そして...アイロンがけ!

■望の作戦。
しかし、なぜ望は勉強方法が全く違う音大と普通の大学の受験を承知したのか?いくら音大へ行きたいからって、あまりに無茶過ぎないか。いや、賢い望のこと、きっと何か作戦があるに違いない。ポイントは“普通の大学”である。この“普通の大学”とは、音楽大学などの専門系大学に対する一般大学を意味する。文子は決して“一流大学”とは言っていない。つまり、一般大学の合格を条件に出しただけで、大学のレベルまでは条件に入れていないのだ。ココに望は着目したのだろう。望は、望の知りうる限りの最低ランクの一般大学を受験するつもりではないか。それならば、ロクに一般大学の勉強をしなくたって、合格できるであろう。音大の勉強に打ち込めるというワケである。大学のレベルまで条件に入れなかった文子の負けである。

■望のギター。
「おかくら」の閉店と同時に鳴り出した望のギター。店に客がいる間はギターは鳴らせないから、閉店後に練習というワケだ。しかし、「おかくら」にはヒナという幼子がいるのだ。「おかくら」が閉店する時間には、ヒナも寝息を立てているはず。ヒナの安眠を妨げるような行為に、なぜ長子は文句を言わないのだろうか?以前、同じように「おかくら」に居候した望がギターの練習をしたとき、翻訳の仕事の邪魔だと不満タラタラだった長子。「ヒナはね、来月お受験を控えた大事な身なの。ヒナの睡眠を妨げるようなマネ、絶対許さないんだからっ!」などと文句を言ってもオカシクないのに。常子がいなくなって安らかな日々を送っている長子は、心まで広くなったのだろうか...。

■キミの遺言書。
ついに、遺言書をこしらえてしまったキミ。自分の全財産を五月に譲るという。いったい、キミはどうなってしまったのか?しかし、この遺言書、視聴者にとっては、キミの心変わりをより分かりやすくさせる絶好のアイテムである。キミが「遺言書ね、アタシの全財産は勇と邦子で2等分するって書き換えたから、そのつもりで」と言えば、キミが再び五月イビリに精を出し始めた証拠だし、「やっぱり遺言書、相続人は聖子ちゃんにするよ」と言えば、聖子のマッサージ作戦が成功したということだし、「相続人は久子、久子にするから」と言えば、いよいよキミがボケたということになるだろう。遺言書に記された相続人が誰なのかによって、その時々のキミの心情が読み取れる。前にも書いたが、渡鬼の中心人物であるキミが死ぬワケない以上、渡鬼における遺言書の役割なんて、そんなものだろう。

■聖子の野望。
キミが遺言書をこしらえると聞いて、自分に財産を譲るかもとマジで期待した聖子。やっぱり、聖子は「幸楽」の財産を狙っていたのだ。...アホか。誰が500万円持ち逃げしたり、詐欺に引っ掛かって自殺未遂するようなブタ女に、財産など譲るものか。しかし、聖子は野望の女である。自分の欲しいものを手に入れるためには、手段を選ばないだろう。何とかして、キミの財産を手に入れたい聖子。そんな聖子が考えた手段、それは...遺言書を盗んでホワイト修正液で、相続人を小島五月から田島聖子へ書き換えること。ってそれじゃ、ホントのアホだ...。

■邦子の遺産放棄。
渋々ながらも遺留分の放棄をした邦子。かつては久子とともに、アクマシスターズの名をほしいままにしていた邦子のこと、自分に財産を譲れともっとゴネるかと思ったが、案外あっさり引き下がってしまった。それにしても、邦子もバカである。キミに遺言書を書けなどと嗾けなければ、少なくともキミの財産の3分の1、久子が放棄すれば2分の1を手に入れることができたのに。身から出た錆である。五月も邦子に足を向けて寝られないであろう。

■英作の心変わり。
大阪の常子の様子を見て、東京へ呼び戻す決心をした英作。長子に「お袋を東京へ呼んでやりたいんだ。大阪にいたら、お袋ダメになってしまう。神林先生にも相談してみるが、そのつもりでいて欲しい。」と言う。しかし、誰が見ても常子は、以前の常子と全然変わってない。確かに、デカイ声で話す独りごとは気になるが...。由紀はともかく、伸彦や静子は常子への礼儀をわきまえている。常子が勝手にヘソを曲げているだけなのだ。それに、常子は由紀の妊娠を知るや、手の平を返したようにヒナを見捨てて大阪へ帰っていったのだ。常子がツライ思いをしたからといっても、自業自得である。さらに、神林を当てにしようとは、英作は何を考えているのか。ヒナの一件で、常子に愛想を尽かした神林が、再び常子と同居することを承知するワケがない。いったい、英作は常子の何を見て、東京へ呼び戻そうなどと考えたのか。「お袋ダメになってしまう」と言うが、暴走機関車の常子のこと、ちょっとくらいダメになった方が並みの人間らしくなって、かえって良いのではないか?!

■オセロ、渡鬼初出演!
但し、大阪の本間家のテレビに映った「東京フレンドパークU」内にて。当然、出演者クレジットなし。あれだけ堂々と他の番組をドラマ内で見せるとは、先週、渡鬼出演者6名が「東京フレンドパークU」に出演したお返しか?!

【今週の視聴率】
関東21.5% 関西23.6%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第29回(2002年10月17日放送)
常子を東京へ呼び戻したいという英作に、不満な長子。2人の対立を感じとったヒナは、自分のお受験に影響するのではないかと心を痛める。塾の模擬試験の帰り、「幸楽」へ寄った長子とヒナ。面接試験に備えて、親戚の家や仕事を見せておきたいという長子の考えだったが、そこへ英作も訪れる。長子たちがいるとも知らず、勇相手に酔って長子の愚痴を言う英作。長子は、強引に英作を「おかくら」へ連れて帰る。その夜、英作の心情を察した長子は、常子を東京へ呼び戻すことに賛成する。「おかくら」を出て、マンションで常子と同居してもいいという長子に感謝する英作。早速、長子とヒナは同居の件を伝えるため、大阪の本間病院を訪ねる。しかし、常子は長子の申し出に感謝しながらも、東京行きを断る。何もすることがなければ、東京も大阪も変わらないという常子を見て、常子に何か生きがいを与えなければと思う長子。一方、「おかくら」では、文子が飛び込んでくる。望がガールフレンドの恵理といなくなったらしいのだった。

■由紀の子供。
12月に出産予定の由紀。すでに、エコーの映像で胎児の性別は分かっているらしいが、伸彦が生まれたときの感動が薄れるといって、教えてくれないらしい。これは恐らく、スガコ先生が由紀の子供を男にするか、女にするか決めかねているのだろう。男が生まれた場合、女が生まれた場合の今後起こりうる様々なトラブルをシュミレーションして、最もインパクトのあるドラマ展開が可能な方の性別にするのだろう。しかし、スガコ先生のシュミレーションもムダである。だって、男であろうが女であろうが、どうせ「これって前にもなかったっけ?!」と似たようなドラマ展開になるに決まってるもの。それに都合が悪くなったら、邦子の子供みたいに、性別そのものを途中で変えちゃえばいいんだから...。

■問題集、3ヶ月で150冊!
長子のセリフによると、ヒナはお受験のために150冊もの問題集をこなしたらしい。それも、わずか3ヶ月の間に。1日当たり、1.6冊である。長子は毎日問題集を買っていることになる、っていうか小学校のお受験用問題集って、そんなにたくさんあるものなのか?それにしても、さすがはヒナ。常子の勝手な思惑で簡単に医者の道を目指してしまったとはいえ、立派である。東大を目指すと言ったかと思えば、その舌の根も乾かぬ内に店を継ぐと言ってフラフラしているどこぞのトッチャン坊やとは大違いである。

■なぜ「幸楽」?!
長子はお受験の面接対策として、ヒナと一緒に「幸楽」を訪れる。面接で従兄弟の眞や望の話をしたとき、彼らの家庭について質問される可能性があるからだ。しかし、何でまた長子はよりにもよって「幸楽」を選んだのか?トラブルだらけの「幸楽」のことを面接で話したりしたら、「こんなトンデモナイ中華料理屋が親戚だなんて!」と不合格になること必至である。しかし、それも仕方のないことであろう。だって、キミが優しい姑になって以来、「幸楽」のトラブルがなくなっちゃったんだもん。でも、主役はピン子。他の姉妹を無理矢理にでも「幸楽」へ行かせて、ピン子の登場シーンをこしらえなきゃ!

■久々の酔っ払い英作。
肝臓を悪くして倒れて以来、大酒を飲むことを控えていた英作。しかし、常子の件で長子に対する腹の虫が治まらなかったのか、「幸楽」で酒飲んで酔っ払ってしまう。英作は、しらふの勇相手に、長子の愚痴を延々と喋り続けるが、たまたま「幸楽」にいた長子に連れられて帰宅するハメに。久々の英作の酔っ払い姿だったが、帰る間に酔いが醒めたらしく、「おかくら」に着いた頃にはすっかり普通の英作に戻っていた。...酔いが醒めるの、早過ぎない?英作の肝臓って、全然悪くないのかも...。

■長子が「おかくら」を去る理由。
しかし、酔っ払った英作の愚痴を間近に聞いた長子は、なぜか常子を東京へ呼び戻すことに賛成する。しかも!「おかくら」を出て、マンションを買うなり借りるなりして、常子と同居してもいいとまで言い出すのだ。ウッソ〜!!ついこの間まで、今の上げ膳据え膳の生活を捨てたくないばっかりに、「お父さん独り置いて、出て行けるはずないでしょうっ!」などとニセ親孝行発言をして、「おかくら」を出ることを拒否していたではないか。なぜ、急に「おかくら」を出ることを承知したのか?これって、もしかしたら藤田朋子、植草克秀らのリストラ?!そうだとしたら、いったい誰が長子たちの部屋へ入るのか?決まっているではないか、中田喜子である。もちろん、オールスター感謝祭で個人優勝したご褒美として...。

■訴えたんだ...。
望がいなくなったと「おかくら」へ飛び込んできた文子。文子のセリフによると、文子は望をストーカー呼ばわりした恵理の母親を、名誉毀損で訴えたらしい。トホホ、まさか本当に訴えるとは。これから裁判にでもなったら、文子はどうするつもりなのか。ただでさえ、家の事も満足にできないほど忙しいはずの文子。裁判に費やす時間などあるはずないではないか。裁判所からの出廷の催促の電話にも「今、仕事が忙しくてそれどころじゃないのっ!また今度っ!」などと言いかねない。ホントに文子は、後先考えずに感情だけで行動する女性のようである。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「幸せになっちゃうと、ウチなんか用なくなっちゃうのかな?」
最近、「幸楽」に来なくなった英作についての勇のセリフ。この後、「幸楽」で酔っ払う英作の姿が...。典型的な前振りセリフですね。

「ブッ殺してやりたいわっ!」
恵理の母親についての文子のセリフ。渡鬼らしからぬ過激なセリフですね。他のドラマだったら、どうってことないセリフですが...。

【今週の視聴率】
関東23.4% 関西22.5%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第30回(2002年10月24日放送)
望と恵理がいなくなって一夜明けた朝、文子のマンションに恵理の母親・利子が怒鳴り込んでくる。子供たちがいなくなったのはアンタのせいだと罵り合う文子と利子。しかし、ひとしきり争った後、冷静になった2人は互いの非を詫びる。疲れ果てて眠ってしまった文子たちに、望と恵理が見つかったと大吉から電話が入る。夜明けの公園で、警察に保護された望と恵理。望は保護者として文子ではなく、大吉の名前を上げたのだった。「おかくら」に駆けつけた文子と利子に、母親同士のいがみ合いがどれだけ望や恵理を傷つけているかと説教をする大吉。反省した文子と利子は、お互い良い友達、相談相手になってほしいという。文子は望にも、もう心配はしないと子離れを宣言する。太郎の妻・美智の母親が亡くなった。これで政子は山口の家に帰るだろうと思った葉子だったが、政子はまだ美智の父親がいるから帰らないという。それどころか、今だ葉子と宗方が結婚して3人仲良く生活することを夢見ている政子に、ウンザリする葉子。大阪の本間病院に神林が訪ねてくる。神林は長子や英作に頼まれて、常子を東京へ呼び戻すための説得にきたのだった。最初は神林を邪険にしていた常子だったが、英作の老人介護のボランティアを手伝ってほしいと言われ、東京へ戻る決心をするのだった。

■無理矢理登場、五月。
今週の渡鬼は、文子の“もう望にはかまわない!”宣言、政子の“山口の家には戻らない!”宣言、そして常子の“東京に戻りまっせ!”宣言の3部構成だった。当然、「幸楽」関係のエピソードはなし。しかし、五月はワンシーンだけ登場する。朝になっても帰宅しない望を心配した文子が、もしかして「幸楽」に行っているかもと五月に確認の電話をするという設定で。ピン子の出演時間はわずか70秒。だが、たった70秒の出演でも、出演者クレジットでは主役扱い。説明セリフで済ませられるようなシーンでも、「アタシが主役だよ!」とばかりに無理矢理登場するピン子。っていうか、登場させているのはスガコ先生か。このドラマのお決まりごとが、またひとつ増えた。それは「幸楽」と関係ない内容の回でも、五月は必ず登場するってこと!

■恵理の父、札幌に単身赴任中。
利子は単身赴任中の夫に、恵理がいなくなったことは伝えてなかったらしい。夫に心配させまいという妻心なのか。一方の文子。同じように単身赴任中(?)のハワイの亨へ、望がストーカー呼ばわりされたといえば電話、望がいなくなったといえばまた電話。それなのに、望が無事保護されたという肝心な連絡は亨に入れない始末。事件が解決したことを知らない亨は、わざわざハワイから戻ってきてしまった。望のことにバカのひとつ覚えみたいに大騒ぎする文子も文子なら、亨も亨。文子の気性はとっくに承知しているはずなのに、たった一本の電話でハワイから戻ってくるなんて。飛行機に乗る前に、再度文子に確認したり、舅の大吉に連絡すればいいのに。望のことで前後不覚に行動してしまうのは、文子より亨の方かも知れない。

■みんなで広げよう、友達の輪ッ!
文子のマンションでモミ合いの大喧嘩をした文子と利子。しかし、何が何だか分からない内に和解。そして、利子が文子に「奥さん、アタシの友達になってください!相談相手になってください!」と涙ながらに頼むのだった...。はぁ、またも“お友達になってください”ですか。ドンドンお友達が増えていくねぇ、渡鬼では。でも、思うに望と恵理の問題が解決してしまった以上、今後利子が登場する可能性はかなり低い。せっかくお友達になったのに、きっとドラマ中で“利子”の“と”の字も出ないんだろうなぁ...。

■葉子って、いったい...。
太郎の妻・美智の母親が亡くなり、これでいよいよ政子も山口の家に帰るだろうという葉子。「これでアタシも山口のお母さんから解放される♪この日が来るのを待ってたんだ♪」と大喜び。身の回りのことなど、散々政子に世話になっておきながら、下田のマンションが無事完成、宗方とも修羅場なくキレイに別れられた途端、政子を邪魔者扱い。政子を利用するだけ利用して、用がなくなったらポイっと捨てるなんて、さすがは葉子。身勝手さでは天下一品である。しかし考えてみれば、太郎が葉子と別れた時点で、政子は用済みだったはずなのに、「葉子さんとはこれからも良いお友達でいたい」などと訳の分からない理屈で登場し続けていたのが、そもそもの間違い。スガコ先生にも葉子くらいの潔さがあったら、政子なんてとっくに消えていたのに...。

■神林って、いったい...。
由紀の妊娠を知った途端、手の平を返したようにヒナを見捨てて大阪へ帰っていった常子。神林はそんな常子に憤りを感じ、もう二度と会わない、会うつもりはないと言っていたはず。ああ、それなのに、長子や英作に頼まれたからと言って、わざわざ大阪まで行って常子に東京へ来てほしいなどと説得するとは。いったい、神林は常子のことをどう思っているのか?ヒナを見捨てた常子の振舞いを許したのか?っていうか、常子に対して怒り心頭だった神林を、どうやって長子や英作は説得したのか?このドラマ、肝心な部分が、ぜ〜んぶ省かれちゃってます。まぁ、今に始まったことではないですけどねぇ...。

(おまけ)葉子のCM。
葉子役の野村真美が、ゲームキューブのCMに出演中。渡鬼では果たせなかった夫、子持ちの主婦役で登場。ゲームソフトのタイトルは「マリオパーティ4」。さすが、“パーティー好き”の葉子だけある、って関係ないか。

【今週の視聴率】
関東23.5% 関西23.8%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第31回(2002年10月31日放送)
突然、長子から東京で常子と同居するつもりだと聞かされた大吉は、寂しさを隠せなかった。「おかくら」へやって来た常子と神林。常子は東京に腰を据えて、英作が紹介した在宅介護のボランティアをしたいという。但し、長子夫婦とは同居はしない、独りで生きていくという常子。長子との同居がないと知ってホッとするタキだったが、大吉は常子の東京永住宣言に不安を覚える。望と恵理が、行方不明になったときに迷惑をかけたと「幸楽」へ詫びに来る。五月に、愛や眞と夕食を食べていくように勧められた望と恵理。愛、眞、望、加津ら同年代の子供たちと食卓を囲んだ一人っ子の恵理は、気兼ねなく何でも会話できる家族を羨ましく思う。「おかくら」にあかりと勇気が訪ねてくる。ついにむすびの“一日千個”の売上げ目標を達成したあかり。喜ぶ大吉だったが、それも束の間、葉子が訪ねてくる。「おかくら」で、政子が太郎の妻・美智(一路真輝)と話し合いをすることになり、葉子も同席を求められたのだった。「おかくら」へやって来た美智は、政子に自分の両親の世話のため、結果的に政子を追い出すようなことになったことを詫びる。そして、痴呆症の実父を施設へ預け、太郎とは離婚するという。美智の申し出に、政子はこれでやっと葉子と太郎が結婚できると喜ぶのだった。

■オヤジキラー・壮太。
常連客のオヤジから、新製品のジャンパーをプレゼントされた壮太。以前も別の常連客から、金を貰ってた。オヤジキラーなのか、壮太は。変な道に進まなきゃいいけど...。昼メシはタキの奢り、常連客のオヤジからは様々なプレゼント。そして、岡倉5人姉妹のトラブルという見世物を見物できる職場環境。こんな恵まれた板前修業、壮太が止められる訳ない。「もう迷わない」のは、当たり前だろう。それにしても、壮太はオヤジたちからのプレゼントの申し出を一度は断るものの、タキの「頂戴しときなさい」の一言で、あっさり貰っちゃうなんて。タキはすっかり壮太のマネージャー気取りである。壮太の全てを管理しなきゃ気が済まないタキ。きっとタキは、自分の目の前でのプレゼントならば許すけど、自分の知らないところで壮太が客からモノを貰ったりしたら、「修行中の身で、お客様からモノを貰うなんて!」と激怒するのだろう。僕だったら、こんな職場環境、イヤだな...。

■塩まいてやるっ!
常子が東京に戻ってくると聞いて激怒するタキ。「アタクシ許せませんっ!本間のお母さんおいでになったら、塩まかせて頂きますっ!」と常子の実子・英作の目の前で、平然と常子を非難する。さらに、太郎の妻・美智が「おかくら」にやって来ると聞いて、また激怒するタキ。「冗談じゃありませんよっ!誰のせいで、葉子さんが山口のお母さんと一緒に暮らしてらっしゃると思ってんですかっ!」と大吉と葉子の会話にシャシャリ出た。はぁ〜、ホント鬱陶しいオバハンです、タキは。常子を東京へ呼び戻そうと提案したのは、他でもない長子と英作である。葉子が政子と暮らしているのは、葉子が政子を体のいいお手伝いさん代わりに使っているからである。そんなことも分からずに、勝手に激怒するタキって、いったい...。ただでさえデカイ声でウルサイのに、その上勘違い発言ばかりしていると、自分が塩まかれるぞ、タキっ!

■むすび一日千個達成!
あかりのむすびが、ついに一日千個の売上げ目標を達成したらしい。まさか、ミニサイズのむすびを売って、「千個達成したぁ!」などと言っているのではあるまいな。取りあえず良かった、良かった...。以上っ!

■キミの限界。
アメリカから帰国して以来、人が変わったように“良い姑”になったキミ。ついに、自分の財産を五月に譲るという遺言書まで書いてしまった。しかし!今週、キミは「もう、五月だって子供だってね、アタシのことバカにして。姑の権威なんて、ありゃしないわよ。」と聖子に愚痴った。ああ、やっぱり遺言書がキミの限界だったのか。“人に優しくする”という慣れない行為に、倒れて入院までしたキミ。それを乗り越えて、“五月に全財産を譲る”という遺言書まで書いたのに、キミのDNAが持ちこたえられなくなってしまったようだ。しかし、よくここまで頑張ったよ、キミ!アナタを誉めてあげたい。“人に優しくする”なんて無茶な行為は、もう終わり。極悪鬼姑キャラを復活させて、早くラクになってください!

■常子の資質。
英作の紹介で、在宅介護のボランティアを始めた常子。すっかり仕事が気に入って、東京に腰を据えて本格的に取り組む気になったみたい。仕事の内容は、在宅療養中の病人の話を聞いてあげる、悩みを聞く、慰める、励ます、買物に行ってあげるなど。神林は常子にピッタリな仕事というが、ホントかぁ〜?神林は、常子の“マシンガントーク”の部分しか見てないのではないか?問題はトークの中身である。常子のこしらえたお夕飯を残してしまった病人。それを見た常子は「んまぁ〜!ワテがこしらえたお夕飯、食べられへんって、こない言いますのかいなっ!へぇへぇ、よろしいおますっ!関東のお方には、関西の下品な味付けなんて、口に合わへんゆうことですわなっ!へっ!」などと罵って、かえって病状を悪化させること必至である。それに、金銭感覚が一般人とズレてる常子のこと。買物行くのにもタクシーとか呼んじゃって、バカ高いモノばかり買いそう。ホントにこの仕事、常子に向いているのか、甚だ疑問である。

■頑張れ、美智!
久々の登場となった太郎の妻・美智。実母が亡くなり、これ以上、太郎や政子に迷惑はかけられないと離婚を決意した。なぜ政子は美智を嫌っているのか?見たところ、美智は渡鬼登場人物の中では、ハナと一、二位を争うくらいの善人である。政子は、美智が両親を山口の家に同居させていることが気に入らないみたいだが、美智の父親の会社を利用して、山口商事の立て直しを図ったのは、政子本人である。美智の父親の会社が倒産して行くところがなければ、一時は立て直しに協力してくれた恩人である美智の父親を、山口の家で面倒みるのは当然であろう。それなのに政子ときたら、美智が離婚を宣言するや、早速葉子と太郎の結婚を期待したりして。政子は最低なオバハンである。少なくとも、自らの野望のために偽装婚約する女より、よっぽどマシである、美智は!

■今週の変なセリフ。
「人様のために、長生きしまひょいなっ!ねっ!えへへへへ...。」
ボランティアの仕事が気に入った常子が、お互いに頑張ろうという大吉へのエール。“〜しまひょいな”っていう関西弁は実在するのでしょうか?いや、これは関西弁ではなくて、常子弁か...。

【今週の視聴率】
関東24.5% 関西23.4%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第32回(2002年11月7日放送)
ヒナのお受験の日が近づいていた。長子は、家族3人お揃いのお受験用スーツをこしらえたり、茶髪だった髪の毛を黒く染めたりして、すっかりお受験の追い込み態勢に。が、ボランティアの仕事を一日も早く始めたい常子から、東京の部屋探しを急かされる始末。せめてヒナのお受験が終わってからという長子だったが、業を煮やした常子は自分で東京の部屋を決めてしまう。ヒナのお受験が失敗したらいいというような言い方をする常子に、長子は激怒。二度と常子に「おかくら」の敷居は跨がせないという長子と、そんな長子を冷たいという英作は、ヒナの前で大ゲンカをしてしまう。一方、「おかくら」に集まった葉子、政子、太郎、美智の4人はお祝いの宴を開く。太郎に離婚の申し出をした美智だったが、太郎はこれを拒否。やっと本当の夫婦になれるとやり直す決心をした二人を祝う宴だったのだ。しかし、二人の再出発を面白く思わない政子は、太郎と美智から同居を求められても、今まで通り葉子と一緒に暮らすと突っぱねる。そして、ヒナのお受験の日。大吉から天神様のお守りをもらったヒナだったが、お受験で大失敗をしてしまう。今までの苦労が水の泡と、頭を抱えて落ち込む長子であった。

■常子の新居は「ロワイヤル・ハイツ」。
連日のように、英作に東京の部屋探しを催促した常子。長子に部屋探しを任せようとした英作だったが、長子はヒナのお受験でそれどころではなかった。んで、結局常子は自分で部屋を見つけてしまう。大阪ではやることがないとボヤいていた常子。やることがなくてヒマだったら、最初から自分で探せ!ちなみに新居は、「おかくら」から歩いて約10分のところにあるマンション「ロワイヤル・ハイツ」。常子の転居によって、閑静なマンションが「バトルロワイヤル・ハイツ」にならなきゃいいけど...。

■たかが、カニしゅうまいで...。
お受験校の下見の帰りに「幸楽」へ寄った長子とヒナ。うっかりキミの前で常子の愚痴を言ったりしたから、さあ大変。キミは「姑の悪口を言うような人はね、ここへ来てもらいたくないわよっ!」とピシャリ。先週から、DNAが“人に優しくする”という行為に拒否反応を示しかけていたキミだったが、今週完全に鬼姑として復活した。聖子も「お姑さん粗末にするところなんて、姉妹そっくりですよね。」とキミに加勢。そんな陰湿な雰囲気も知らず、笑顔で登場した勇は、ヒナにカニしゅうまいを振る舞った。それを見て、さらに聖子は「マスターも五月さんの尻に敷かれちゃって。女将さんだってやってられませんよね。お気持ちお察しします。」とまた嫌味。そして、暗〜いBGMが...。たかがカニしゅうまいを振る舞っただけで、こんなに暗〜い雰囲気になってしまうなんて。「幸楽」では、何が地雷になるか分からないのである。

■ヒナ、人間不信に?!
東京での住まいを決めた常子。帰りに「おかくら」へ寄った常子は、自分の住まい探しよりヒナのお受験を優先させた長子に嫌味の連発。ヒナのいる前で「女の子というものはね、他にももっといろいろとね、幸せな道がありますんやわっ!入試入試って大騒ぎしたって、何にもなりゃしまへんのっ!」と自分がヒナのお受験を焚き付けたことも忘れて大暴言。長子が激怒するのも理解できる。しかし、心配なのはヒナである。たった3週間前、「幸楽」を訪れたときは優しかったキミが、今週鬼ババァになってるし、常子に至ってはこのあり様。自分の周りの人間が、こんなに性格や言うことが変わっては、ヒナも人間不信に陥るのではないか?こうなったら長子が取るべき道は2つ。1つは「おばあちゃんたちね、ボケちゃったのよ。だから変なこと言うの。」とキミ&常子痴呆症説を唱えるか、もう1つは「おばあちゃんたちにはね、地球征服を企む悪い奴らがとり憑いてるの。龍騎にやっつけてもらおうね。」と仮面ヒーロー物に話をすりかえるか。いや待てよ。以前と言ってることが違う人間はキミや常子だけではないか、渡鬼の場合は...。

■たかが、折りたたみカサで...。
常子の大暴言に怒り心頭の長子は、英作と大ゲンカ。ついには、ヒナにまで当たってしまう。折りたたみカサを上手く畳めないヒナを叱る長子。それをたしなめる英作に長子は「折りたたみカサを畳みなさいってテストが出たことがあるのよっ!くだらないことなんて無責任なこと言わないでほしいわねっ!」と一気に捲くし立てた。そして、暗〜いBGMが...。たかが折りたたみカサが畳めないだけで、こんな暗〜い雰囲気になってしまうなんて。長子一家では、何が地雷になるか分からないのである...。

■やっと本当の夫婦になれた♪
太郎と美智、無事本当の夫婦になりました。めでたし、めでたし。太郎は、美智が献身的に病気の母親とボケた父親の世話をしている姿を見て惚れ直したらしい。でも太郎って、そんな病人がいる山口の家がイヤで、チョクチョク葉子のマンションに来てなかったっけ?それに、美智のボケた父親はどうするのか?先週、美智は父親を施設へ預けると言っていたが、それは太郎との離婚を前提とした場合の話。離婚しなければ、父親の面倒は山口の家で看るのだろうか?...まぁ、山口家関係の話はどうでもいいことだけどね。

■人間、引き際が大事。
そんな太郎夫婦から同居を求められた政子は、案の定、同居を拒否する。そして、再び葉子、宗方とつるんで下田へ。はぁ、人間引き際が大事。先週の「利家とまつ」では、大政所が見事な大往生を遂げたことだし、政子もそろそろ...。ねぇ、草笛さん、いやスガコ先生!

■あっぱれ!由紀!
ヒナのお受験の日。常子は、何が何でも東京へ引越すと荷物をまとめていた。ヒナのお受験の5日前から、部屋に段ボール箱を引っくり返して、引越し準備を進めていたはずの常子。途中、マンション探しに東京へ行ったが、それも日帰りで済んでいる。それに新居のマンションには、カーテンとか家具が備え付けてあるらしく、常子の持っていく荷物なんて少ないはず。お受験当日になっても、まだ荷物をまとめているなんて、いったい引越し準備に何日かかってんだっ!それはともかく、あっぱれなのは由紀。「アタシはお兄ちゃんに迷惑ばかりかけてきた。せめてこんな時くらい、お兄ちゃんたち守ってあげないと」と、わざわざヒナのお受験当日に引越すという常子を阻止する構え。意地でも引越そうとする常子に「姑根性丸だしの意地悪はいい加減やめたらっ!ただ日向子チャンの入試の邪魔したいだけじゃないのっ!」とピシャリ。久々に“仏”の由紀を見たような気がした。しかし、他に常子の大暴走を抑える有効な手段があるはず。それは「アタシ、自分の子供を医者にするつもりなんてないのっ!本間病院の後継ぎなんて、アタシには関係ないんだからっ!」と由紀が言えば、常子も再びヒナのお受験にのめり込むのではないか?...ちょっと甘いかな?

■親子面接。
お受験から帰ってきた長子親子。長子は「ダメだった」と落ち込む。ヒナは親子面接で「お父さんとお母さんは、ヒナに優しいから好きだけど、2人ともよくケンカをするのがキライです。」と答えたらしい。長子たちは、塾で模擬面接をやってなかったのか?面接に臨む服や髪の毛の色を気にしても、肝心な面接準備がおざなりだったら、どうしようもないではないか?でも、大丈夫。来週の予告を見たら、ヒナは合格してるみたいだもん。...なんちゅう予告や。

【今週の視聴率】
関東25.5% 関西21.6%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第33回(2002年11月14日放送)
ヒナの合格発表の日。ヒナの合格を諦めた長子は、疲れ切って眠っていた。長子に代わってヒナの合格発表を見にいった大吉だったが、ヒナは第一志望の小学校を見事合格。大吉から吉報を聞いた長子は、一転して大喜び。改めて合格発表を見にいった長子とヒナは、帰りに「幸楽」へ寄り、五月、愛、眞、加津、城代らに祝ってもらう。ヒナの合格を面白く思わない常子だったが、由紀からヒナの御祝金・100万円の小切手を預かる。また「おかくら」へは、長子の姉妹たちから次々とお祝いが届いていた。一方、葉子は、両親の世話から解放された美智から「働きたい」と相談を受ける。美智と一緒にインテリアショップで買い物をした葉子は、美智のセンスに感心し、自分の仕事を手伝ってほしいという。葉子の申し出に政子のことを気にかけながらも、喜んで了解する美智。そして、東京へ引越してきた常子は、早速「おかくら」へやって来る。骨を埋めるつもりで東京へ来たという常子に、心底ウンザリする大吉だった。

■「ママ」から「お母さん」へ。
ヒナの合格発表の日、ヒナの合格を諦めて、眠り続ける長子。そんな長子について、ヒナは大吉に「お母さん、疲れてて可哀想だから、ゆっくり寝かせてあげなさいって、お父さんに言われてるから。」という。お母さん?お父さん?ついに、ヒナは長子のことを“ママ”ではなく“お母さん”と呼び始めた。先週、機嫌の悪い長子から“ママ”という言葉の使用を禁じられたからだろう。そのせいか、今週のヒナは少しだけ大人になったように見えた。それに引き換え、望。同じ小学校お受験経験がありながら、高校1年生になった今でも、文子のことを“ママ”呼ばわり。しかし、考えてみたら、今の渡鬼で母親のことを“ママ”と呼ぶのは、望一人になってしまった。希少な存在である。是非、望には結婚して子供が生まれても“ママ”と呼び続けてほしい。気持ちワルイけど...。

■母親失格!長子。
そんなヒナとは対照的に、ダメな母親っぷりを全開させた長子。勝手にヒナは不合格だと決めつけて、眠り続ける始末。心配した大吉に「ほっといてっ!黙って寝かせて。」とけんもほろろ。ヒナのお受験で、散々大吉を巻き込んでおきながら、この態度。大吉は、ヒナのために「いったいどこで食うんだよ!」みたいなバカデカイ弁当こしらえたり、老体に鞭打って早起きして天神様のお守りを貰いに行ったりしたんだよ。第一、長子の勝手な憶測で発表を見に行かないなんて、今まで頑張ってきたヒナが可哀想ではないか。それに、お受験の面接の失敗は、ヒナの前で折りたたみカサがどうのこうのと、クダラないことで大喧嘩した長子と英作の責任ではないか。しかし!大吉から合格の報を聞き、自分でも合格を確かめた後の長子の変わり様!ハシャぎまくりなのだ。でも、何か忘れてません?ハシャぐのは構わないけど、大吉に礼のひとつでもしろっ、長子!

■松本明子似のエキストラ。
長子と同じように、子供が小学校お受験をして無事合格した女客(三鴨絵里子)が「おかくら」に登場。この松本明子似の女客、「あら、今日は親方いらっしゃらないの?」から始まって「よろしくお願いします〜!」まで、約1分20秒の長セリフだった。妙なのは「ウチの子、男の子なんで男子校なんですけど、昨日発表で合格してくれまして♪今日はおじいちゃまとおばあちゃまがお祝いして下さるって、それでコチラへ♪」というタキへのセリフ。まるで初めて今日の宴の理由を話しているようだが、その後、前もってお祝いの鯛を注文していたことが分かる。店の予約をするときに、子供の合格の祝いに鯛を用意してほしいことを伝えているはず。なんで、分かりきっていることを話しているのだろうか?「そんなの視聴者に『この女客の息子はお受験合格した』ってことを説明するために決まっているでしょうがっ!」っていうスガコ先生の声が聞こえるようだ。

■壮太って、何様?
そんな女客に、まだヒナの合格を知らない壮太は不愉快な思いをする。女客一族のハシャギぶりに「あんなに舞い上がっちゃうものなんですかね?何かやたらムカついたり、バカバカしくなっちゃったり。」という。いくら大吉やタキ、勉ちゃんとの身内の会話とはいえ、客に対する暴言ではないか。さらにヒナの合格を知った後、茶碗蒸が食べたいというその子供の注文について、「ヒナ子ちゃんが合格したのならいいでしょ、茶碗蒸くらい食べさせてやったって。」という。いったい壮太は何様なのか?だいたい“茶碗蒸くらい食べさせてやったって”って、それをこしらえるのは壮太じゃなくて、勉ちゃんじゃないかっ!壮太のご意見番のタキも、たとえ客前でなくても客の悪口は言うなって、なぜ注意しないのか?その内、客前でも平気ででしゃばり始めるぞ、壮太は!って、あんなテレビドラマのセリフみたいなハッキリした口調で話したら、フロアの客には筒抜けか...。

■大吉、久々の背広姿。
長子に黙って、ヒナの合格発表を見に行った大吉。たかが合格発表を見に行くだけなのに、わざわざ背広に着替えていったようだ。なぜ?いつもなら、和服か普段着で外出するのに。ボケて学校へ行くのと、会社へ行くのを間違えたとか?まっ、どうでもいいことですが、久々に大吉の背広姿を見たので、書いてみました...。

■ヒナの御祝金、100万円(但し小切手)也!
由紀が常子に託したヒナの御祝金、なんと100万円!100万円だよ、100万円!小学校のお受験に合格したくらいで、100万円も渡すなんて。聖子が聞いたら、「ア、アタシも早く子供こしらえてお受験させて御祝金貰わなきゃっ!」とか言い出しそう。もっとも聖子の周りには、お受験合格で100万円もくれる人なんていないけど。しかしこの分だと、ヒナの就職祝いで500万円、結婚祝いで1000万円なんてなりかねない。しかも由紀は、今後常子の院長手当として月50万円+マンションの部屋代を渡すことになっている。いったい本間家の金銭感覚はどうなっているのか?まだ本間病院の改装費の借金が残っていると、先週由紀は言っていたではないか?しかし、ヒナの御祝金100万円を小切手で渡したところが、せめてもの救いである。なぜって?だって、いざとなったら不渡りにしちゃえばいいんだもん。案外由紀は、したたかなのかも知れない。

■そして、ヒナは女子校へ。
ヒナは、かつて長子が憧れていた女子小学校へ入学することに。大学までのエスカレーター式の学校らしい。しかし、ヒナの女子大生姿を見られるかは疑問。えっ?ヒナが途中で進路を変えるかも知れないからって?いやいや、ヒナが女子大生になるまで、スガコ先生が生きているか、甚だ疑問だからである...。

■美智の父親。
葉子を呼び出した美智は、働き口の世話をしてもらえないかと相談する。「急に両親がいなくなったら、何にもすることがなくなってしまって。」という美智だが、ボケた父親はどうしたのか?先々週、父親は施設へ預けると言っていたが、それは美智が太郎と離婚して山口の家を出ることになった場合の話。離婚せずに山口の家にいるのなら、わざわざ施設に預けることないではないか?いや、別に施設に預けてもいいが、このままいくと、いつの間にか橋田マジックで美智の父親も死んだことになりそうで...。それに、あの文子でさえボケた姑・年子の世話をしながら、自然食品の店を切り盛りしたのだ。美智も、何にもすることがないとボヤく前に、自分の父親の面倒くらい見ろ!

■出演者クレジットの順番。
今週の出演者クレジットの順番で、気になった点がひとつ。それは、葉子役の野村真美の次が、いつもなら長子役の藤田朋子なのに、今週は由紀役の小林綾子だったこと。その後が藤田だった。特に今週、由紀が長子よりメインだった訳でもなく、なんでこの順番になったのか謎。大吉の背広同様、どうでもいい話ですが...。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「眞だってさ、東大東大って高い金使って塾通いしてるけどもさぁ...。」
ヒナのお受験合格について、学歴に頼る長子たちを批判するキミのセリフより。自分が金を出すから塾へ通ったらいいと、眞に進めたこともすっかり忘れての鬼発言である。

「ヒナの合格祝いやて?何がお祝いやっ!ワテはな、合格するなんて思うてもみいひんかった。」
ヒナのお受験合格について、早くも本間病院後継ぎ騒動を気にする常子のセリフより。自分がヒナに医者になることを嗾けたこともすっかり忘れての鬼発言である。

渡鬼のババァたちは、自分のしたこと、言ったことを忘れる人間が多いようである...。

【今週の視聴率】
関東22.9% 関西21.0%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第34回(2002年11月21日放送)
両親がいないことでイジメにあっていた加津は、クラスの女の子とケンカしてケガをさせてしまう。加津は、五月や眞の前では明るく振る舞いながらも、両親のいない寂しさを抱えていた。「おかくら」では、大阪の由紀から長子に電話が入る。常子に渡したヒナの合格祝い金・100万円の小切手の件だったが、寝耳に水の長子は驚く。そこへ英作が帰宅。常子のマンションに寄った英作は、ボランティアが忙しくて引越しの片付けもしていない常子の様子を見て、なぜ手伝いに行かないのかと長子を責める。ヒナのお受験のゴタゴタで、ウンザリした長子は手伝うつもりはないと言い、長子と英作は険悪なムードに。そこへ常子が現れる。由紀からの100万円の小切手は自分が貰う、ヒナのせいで本間病院を追い出されたのだから貰って当然という常子。キレた長子は、常子への意地からお受験したことをバカバカしく思い、ヒナの塾の送り迎えは英作に任せ、自分は翻訳の仕事に復帰するという。英作がヒナの送り迎えを拒否するなら、ヒナは普通の小学校へ入れるという長子。一方「幸楽」に、出版社の編集長・中村(大和田伸也)が訪ねてくる。加津がインターネットで発表した小説を読んで感動した中村は、小学6年生という加津の年齢に驚き、出版の意を強くする。そして「おかくら」。ついに仕事を再開した長子だったが、その夜、常子のマンションへ寄った英作は帰って来なかった。

■ツ・ネコババァ!
今週の常子は、鬼姑というより人間失格と呼べるくらい傍若無人な言動が多過ぎた。由紀から預かったヒナの合格祝い金・100万円の小切手は自分が貰うというネコババ行為を正当化するために、“ヒナのお受験のために東京へ出てきた”⇒“その間に本間病院での自分の居場所がなくなった”⇒“つまりヒナのせいで本間病院を追い出されたようなもの”というムチャクチャな3段論法をこしらえた常子は、「ヒナのおかげで本間病院におられんようになった!そやのに、な〜んでヒナの合格祝い、トンデモないわっ!」と叫ぶ。トンデモないのはどっちだっ!だいたい、勝手にヒナを本間病院の後継者に決めて、お受験を始めたのは常子ではないか。そんな自分の行為も忘れて、全てをヒナのせいにするとは。月々50万円もの院長手当を「スズメの涙」という常子のこと、100万円なんて「カラスの小便」くらいにしか思ってないのかも知れない。常子は、金銭感覚も道徳観念も全て狂っている。こんなネコババァがボランティアなんて、危険極まりない。ボランティア先の家で、病人から家賃の銀行振込を頼まれた常子。しかし、常子はその金を懐に。「ワテはタダで面倒みてるさかい、これくらいの金もろうても文句言われる筋合いなんてありゃしまへんっ!」とか言いながら...。

■由紀の企み。
常子のネコババ行為を咎めながらも、結局は見逃してしまう英作。おいおい、それはマズイんじゃない?本間病院を追い出され(?)、東京で独り暮らす常子を気遣う気持ちは分からないでもない。しかし、それとネコババ行為を見逃すこととは別の話。このままだと大問題が発生すること必至である。それは“由紀の出産祝い金”問題である。なぜ、病院改築の借金がまだ残っている由紀が、100万円もの小切手を渡したのか?ズバリ、自分の出産祝い金として、倍返しされることを期待しているからに違いない。もし、英作たちから100万円以上のお祝い金がこなければ、由紀は大騒ぎするかも知れない。えっ?由紀はそんな女じゃないって?甘いっ!由紀はあのツ・ネコババァの娘である。それくらいの企みをもって当然。英作は即刻、常子から100万円取り戻して、由紀の出産祝い金にあてるか、由紀に返すかすべき。由紀の出産は来月に迫っているんだから!

■長子と常子、同じ穴のムジナ。
平然とネコババする姑、それを見ているしかない情けない夫。ついに、長子は「もう何もかもイヤになったっ!もう亭主だの、姑だの、子供だの、もういろんなことに煩わされて生きるのは、もうたくさんっ!」とキレた。そして、常子との張り合いから始めたヒナの塾の送り迎えを止め、普通の小学校へ通わせる、自分は翻訳の仕事を再開するという。おいおい、それじゃヒナにお受験を散々焚き付けて、由紀の妊娠を知るや、手の平返しで大阪へ帰って行った常子と同じだろうが。長子もヒナに「ガンバルぞ!」とか言って、お受験を続けさせてきたんだから。それに今、ヒナの塾通いを止め、医者の道を諦めさせたら、それこそ常子の思う壺ではないか?それにしても、一番不幸なのはヒナである。前夜、一緒に英語の勉強をしていた長子が、翌朝いきなり送り迎えしないなんて言い出すんだもん。大人たちの勝手な都合で、お受験目指したり、止めさせられたり。こんな親に育てられて、グレないことを祈る。

■加津のカン違い。
社会科見学で美術館へ行った加津は、ヒナが合格した小学校のご一行様と出くわした。「あの子たちは、みんなヒナちゃんみたいに立派なお父さんやお母さんに大事にされてる子たちなんだよね。」という加津。でも、それって加津の大きなカン違い。だって、ヒナの両親って、気まぐれ我がままママと情けないマザコンパパなんだよ。しかも、ネコババァまで加わって、夜中ヒナが寝ている側で、大声出して言い争ってるんだから。とてもヒナが大事にされてるとは思えません...。

■英作の老人福祉って...。
長子がヒナの塾の送り迎えを拒否したため、英作は仕方なく常子にヒナを預ける。しかし、ボランティアに忙しい常子は、ヒナを「おかくら」へ連れて帰ってしまう。それを知った英作は「金貰ってやってる仕事じゃないんだよ。あくまでも善意のボランティアなんだよ。行けなかったら、電話で断ったって誰も文句は言えやしないよ。」と言って、ヒナよりボランティアを優先させた常子を責める。はぁ〜、英作がやりたいと言っていた老人福祉って、その程度のものだったんだ。ボランティアを受ける方は、介護者が来るのを待っているんだよ。それを金を払ってないから、行かなくても文句は言えないだろうだなんて、医療従事者にあるまじき発言。英作に老人福祉を語る資格ナシである。

■長子、翻訳の仕事再開!
さすが、大ベストセラー翻訳家・長子大先生!家庭の勝手な都合で翻訳中の原稿を他人に振っても、長いこと仕事を休んでも、たいした営業をしなくても、あっという間に仕事が舞い込んできます...。

■加津、ペンネームは“ルリ”。
加津は、インターネットのホームページに、私小説「母恋い」を発表していた。両親の離婚や再婚、親に捨てられ一人で生きていく決意をするようになった経緯を綴った「母恋い」は大評判を呼び(笑)、やがて大手出版社の編集長・中村の目にとまった。あ〜、スガコ先生のインターネット崇拝も、ここに極まれりという感じだね。加津が自分のホームページに「母恋い」をアップしたのが、今年の夏休み。それから、たったの3ヶ月で出版社が目をつけちゃうんだから。しかも、加津の元には感想メールがたくさんきているらしい。いったい、加津はどうやって自分のホームページにたくさんの人をアクセスさせたのか?伝説的ホームページ「迷える子羊」以降、何度も書いてることだが、ホームページを立ち上げただけでは誰もアクセスしてくれない。どうやってホームページに誘導するかが重要なのに、渡鬼ではそれについて一切触れられていない。せめて説明セリフだけでもいいから、アクセスアップのコツを教えてもらいたいもんですなぁ。

■獏兄・大和田伸也登場!
編集長・中村役で大和田獏の兄・伸也登場。まっ、どうでもいいことですが。それより、掲示板の書き込みで、中村から住所と名前を教えてほしいと頼まれた加津は、メールで自分の名前と「幸楽」の住所を教えてしまう。だから、危ないって。相手が本当に出版社の人間かどうかも分からないのに、なぜ簡単に教えちゃうかなぁ。普通、自宅でなく喫茶店とか自宅外で待ち合わせて会うだろう。もっとも、中村に「幸楽」へ来てもらえば、それだけ「幸楽」のシーンが増えて、ピン子的には嬉しいのかも知れないけど。

■処女小説「母恋い」。
編集長の中村は、小学6年生が書いた小説ってことで話題になると目論んでいるが、確かに話題になるだろう。だって、タイトルが「母恋い」だもん。とても小学6年生がつけたタイトルとは思えません。「母恋」ではなく「母恋い」であることがポイントですね。「小説を書く小学生」ではなく、「今の感覚とちょっとズレた文章を書く小学生」として話題になること必至であろう...。

■加津、小説出版までの障害。
今からちょうど2年前、加津にラッキーな話が飛び込んできた。それはドラマのオーディションに合格したことである。しかし、あの時は同じオーディションを受けたミカが落ちたことによる邦子の横槍、そして学校のイジメで大ケガをして、ドラマ出演は流れてしまった。そして、今回の小説出版の話。障害は、やはり邦子と学校のイジメであろう。今週の放送では、まるで前振りのように邦子・ミカ親子が登場し、さらに学校のイジメネタまで出てきた。加津の「母恋い」出版の前途は多難である。

■またも橋田マジック?
加津は、両親の離婚の原因を、長太が仕事人間で家庭をほったらかしにした結果、母親が他に男をつくって、それが長太にバレて離婚したと言った。でも、ちょっと待って。パート4では、長太の会社が倒産して、それに長太の妻が愛想を尽かしたのが原因だったはず。またも橋田マジックか。でも、離婚の原因なんて、マジック使う意味、あんまりないと思うけど。単に設定を忘れているだけなのか、スガコ先生が。

■今週の気になったセリフ、あれこれ。
「ケンカしたいんだったら、我慢しないで思いっきりやんなさい。悪いことは悪いって、相手に知らせてやんなきゃ、相手は分かんないの。」
ケンカして落ち込む加津を励ます五月のセリフより。そういう五月こそ、キミや聖子に言うべきことは我慢しないで言うべきでは?!

「父親や母親に捨てられたってことだけは忘れない、忘れられないよね。」
両親についての加津のセリフより。少なくとも、長太は加津を捨ててないと思うのだが。加津は勝手に“親に捨てられた薄幸な少女”を演じている。何のために?そりゃもちろん、小説が出版されたとき、書いた本人が不幸であればあるほど、話題になるからであろう。結構計算高い小学生である、加津は。

「あなたのホームページも見ましたがね、あなたの小説を読んだ人たちのメールが、今もドンドン入ってきているじゃありませんか。」
加津を訪ねてきた編集長・中村のセリフより。“メール”でなく、“掲示板の書き込み”だと思います。メールがたくさん届いているかどうかは、加津本人しか分からないと思います...。

【今週の視聴率】
関東24.4% 関西21.8%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第35回(2002年11月28日放送)
翻訳の仕事に復帰した長子は、ヒナの塾の送り迎えを止めてしまう。これからは、塾に通わず自分の力で勉強しろという長子に、暗い表情をするヒナ。一方、常子のマンションに無断外泊した英作だったが、「おかくら」で婿同然で小さくなっている英作を不憫に思った常子から、「おかくら」を出ろと嗾けられる。さらに、常子は英作に黙って「おかくら」を訪ね、大吉や長子に英作を引き取ると宣言する。別居してお互い自由に暮らすなんて、理想の夫婦像だと強がる長子は、英作の荷物をまとめ、結局英作は常子の元へ。一方、「幸楽」では亡き幸吉の13回忌の法要が営まれていた。家族だけのささやかな法要に、邦子、長太、ミカ、そして隆も訪れる。が、加津が書いた両親をテーマにした小説が出版されるかも知れないという話を聞くや、邦子は大激怒。身内の恥を晒すような小説が出版されれば、ミカの受験に響くという邦子。一方、加津の夢を叶えさせるため、邦子との離婚も辞さないという長太に、加津は出版を諦めるという。そして、「おかくら」を訪ねてきた葉子と美智は、政子に会って、一緒に仕事をしていることを説明するというのだった。

■長子、別居する理由。
別居してお互い自由に生きる、それが理想の夫婦などと訳の分からない理屈で、英作との別居を決意した長子。英作とロクに話し合うこともなく、さっさと英作の荷物をまとめてしまった。なぜ、長子は簡単に英作との別居を決意してしまったのか?翻訳の仕事に専念するため?違う、違う。英作が常子と一緒に暮らせば、常子が「おかくら」を訪ねることもなくなるからであろう。つまり、英作に常子という名の荒れ狂う大波の防波堤になってもらおうという訳だ。それにしても、情けないのは英作。あんなにアッサリと出て行くかなぁ?「俺の家族は『おかくら』だけだ!」なんて言ってたのは、ウソだったのか?!

■隆のご褒美。
北原社長と一緒に「おかくら」で食事をする隆。何かのご褒美らしい。何のご褒美なのかは不明。しかし、隆ばかり食事に連れてきて、他の従業員から反発を招かないのか?先輩や同僚から妬まれて、隆が社内イジメに遭わなきゃいいけど。もっとも、北原が「おかくら」に隆しか連れてこないのには訳があるのだろう。大吉は北原に対して、隆の仕事の世話を頼んだという義理がある。よって、北原が隆と食事をするときは、いつもお代はタダなのかも知れない。他の従業員を連れてきたら、さすがにタダという訳にはいかないだろう。北原は「おかくら」でタダメシを食うために、隆を連れてきているのだ。隆のご褒美とは、「自分にタダメシを食わせる」ということに対するご褒美なのかも?!

■加津の小説騒動。
加津がインターネットのホームページで発表した小説。それは自分の両親をテーマにしたものだった。自分が自立するきっかけとして、長太の再婚相手である邦子も登場するらしい。これに邦子は激怒。身内の恥を晒すような小説が出版されれば、ミカの受験に影響するという訳だ。小説の中で、自分がどんな風に描かれているのかも分からない内から、この拒絶反応。自分は“極悪鬼継母”として描かれているに違いないとでも思っているのか?そう考えると、邦子は少なくとも「自分は良い継母ではない」という自覚だけはあるようだ。それだったら、登場人物を実名にしなきゃいいじゃん。それに、たとえ小説が出版されたからといって、売れるかどうかも分からないのだ。なのに邦子は、まるで加津の小説が話題を呼んで、売れることを前提としている感じである。邦子は、暗に加津の才能を認めていたりして?!しかし、そもそもインターネットでタダで公開していた小説である。それを、わざわざ金を払って買う人がいるだろうか?加津の小説が話題を呼んで売れるとは思えないのだが...。

■ミカの受験への影響。
ところで、加津の小説出版って、ミカの受験にどう影響するのだろうか?邦子は悪い影響が出るようなことを言っていたが、むしろ逆であろう。もし、小説が出版されて話題になったりしたら、ミカの受験の際、「あの小学生小説家の義理の姉?!」ということで、かえってミカの受験に有利に働くかも知れない。もっとも、ミカが受験する頃には、小学生が書いた小説なんて話題、すっかり消えちゃってると思うけど。

■誰も追いかけず...。
13回忌の席上、小説出版の件で邦子に散々な言われ方をした加津。いつもなら邦子に反抗する加津だが、このときは暗い表情で独り部屋に戻っていった。ああそれなのに、加津を心配して追いかける者は、誰もいなかった。みんな冷た過ぎる!いくら加津を追いかけて画面から消えるより、13回忌のシーンにいて長く出演した方がいいからって、加津のことをそっちのけで食事を始めるなんて。つくづく加津って、孤独なんだなぁ。

■幸吉の13回忌。
身内だけでささやかに営まれた幸吉の13回忌。小島家の面々はもちろん、邦子一家や周平・聖子夫婦、浩次も出席した。が、なぜか、健治とたっちゃんは出席せず。健治にとって幸吉は、元妻である久子の父親である。また、たっちゃんにとっては、幸吉の死がきっかけとなって、単なる出前のアルバイトから料理人を目指すようになったはず。幸吉とは何の面識もない周平や聖子、浩次が出席して、なぜ健治やたっちゃんが出ないのか?謎である。それにしても、幸吉の13回忌なのに、加津の小説騒動で誰も幸吉を偲ぶ発言をせず。何のための13回忌なのか?幸吉も草葉の陰で泣いているかも知れない(泣)。

■久々に登場、佐藤英夫(但し写真のみ)。
遺影で登場した幸吉だが、ちゃんとパート1で幸吉を演じた佐藤英夫の写真だった。橋田マジックで、他の俳優の写真にならなくて良かった。でも、佐藤英夫本人は、自分が渡鬼に出演していたことなんて、すっかり忘れているかも。だって、パート1が開始して、わずか2ヶ月足らずで幸吉は死んじゃったんだもん。出演した記憶すらないのではないか?テレビで渡鬼を観ていた佐藤英夫、突然画面に自分の遺影が出てきて、度肝を抜かれていたりして。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「毎日、インスタントで済ましても、母親のそばにいる。これが長男の務めと違いますかっ?」
常子との同居を始めた英作。しかし、ボランティアに忙しい常子は食事をこしらえようとしない。深夜、腹を空かせた英作は、コンビニでカップラーメンを買うのだった。そんな英作に対する常子のセリフ。...皆さん、これって長男の務めなんでしょうかっ?!

「愛や眞はね、平和な家庭に育ったからね、おじいちゃん、ちっとも心配してなかったのよ。」
幸吉の13回忌の席で、キミが発言。平和な家庭って、いったい...。小島家が平和な家庭なら、地球上には不幸な家庭などナイってことになるだろう。

「邦子おばさん、野々下さんと別れたら、またウチへ転がり込んでくるのよっ!それでもいいのっ?野々下さんには、絶対離婚しないでいてもらわないとっ!」
同じく13回忌の席での愛の発言。野々下は小島家をトラブルから守る人柱なのか?それにしても、愛。笑顔でこんな発言するなんて、幸吉も草葉の陰で泣いているだろうよ(泣)。

「母親としての責任は、アタシの子供なんだから、自分で果たす。他の誰にも口出しはさせないっ!」
ヒナの塾の送り迎えを止めた長子の発言。ヒナの母親としての責任は自分で果たすと、立派なことを言ったかと思えば...
「ヒナ、お昼寝から覚めたから、ご飯食べさせて〜!アタシもお相伴させてもらいま〜す♪」
...責任果たしてないっちゅうのっ!

「その代わり、23、24日の連休は、一日緊急の場合の待機要員として出勤してもらうよ。」
隆に、幸吉の13回忌法要に出る代わりに休日出勤しろという北原社長の発言。ちなみに12月の連休は、23、24日ではなく、22、23日です...。

【今週の視聴率】
関東22.9% 関西21.9%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第36回(2002年12月5日放送)
「幸楽」に中村編集長がやってくるという。加津は、きっぱり小説の出版を断るつもりだったが、長太もやってくる。自分一人では断るに断れないと不安だった加津は、長太が一緒なら大丈夫とひと安心する。加津、長太、中村の3人はレストランへ。いろんな年代の人たちに、運命にめげず頑張って生きている少女の心の記録を読んでほしいという中村。そして、加津の小説を読んだ長太も、邦子との離婚覚悟で小説出版に賛同する。加津は、このまま小説を出版せず真実を伝えなければ、長太や実母は子供を捨てた酷い親、自分は捨てられた可哀想な子になってしまうと思い、ついに小説の出版を決意する。一方、一緒に仕事をするようになった葉子と美智を、政子と太郎が訪ねてくる。政子は、太郎の世話もせず仕事をしている美智や、美智を連れ回している葉子に文句を言う。が、太郎は美智の仕事に理解を示す。呆れた政子は、3人で好きにしたらいいと下田へ帰ってしまう。そして「幸楽」。加津の小説出版を聞いた邦子が、長太と離婚すると息巻いてくるのだった。

■兄弟競演!
ついに、兄弟競演となった大和田伸也・獏兄弟。片やいくつものベストセラーを手がけた編集長役、片や人気ゲームソフトのクリエイター役。軍配は「お前、全然クリエイターに見えへんやないかっ!」という獏の自殺点で、伸也の勝ちといったところか(ってナンノコッチャ)。それより気になることがあった。3人が会食するフレンチレストランのシーン、約6分30秒あったが、だ〜れも料理に手をつけていないのだ。伸也なんて喋るのに必死で、フォークやナイフにも手をつけていない。...料理冷めちゃうよ。

■加津の心変わり。
あれほど小説は出版しないといっていた加津。なぜ、加津は急に出版することに賛同したのか?理由は葉子である。レストランの帰り、「おかくら」へ寄った加津、長太、中村の3人。そこへ葉子と美智が訪れる。加津から挨拶された葉子は、いきなり「可哀想なのよね、加津ちゃん。お父さんにもお母さんにも捨てられちゃ...」と発言。全くデリカシーのない女である。この「捨てられちゃ...」と途中で自分の暴言に気付いたりするのが、何ともワザとらしい。しかし、この葉子の暴言がきっかけで、このままでは自分は可哀想な子になってしまうと思った加津は、小説の出版を決めた。が、このことが、やがて「幸楽」に災いをもたらすことになるのだろう。五月も、つくづく不肖な妹を持ったものである。

■やっぱり更年期障害なのか。
加津が長太と外出したことに、なぜかイラついている眞。なかなか帰ってこない加津に「加津の奴、何してるんだっ!人が心配してるくらい分かってるだろう!」とか「加津の奴、夜食も食べないつもりなのかっ!いくら父親が付いてるからって、遊び回っている時間じゃないだろう!」とか、まるで加津の保護者気取り。その加津は、ホンモノの保護者と一緒にいるのに。眞は何をイラついているのか?以前にも書いたが、眞は更年期障害なのではないか?中華の食べ過ぎで、栄養が偏っているのか?普通、父親と一緒にいることが分かっているのに、帰りが遅いと怒ったりしないだろう。はらたいらの本でも読んで、ゆっくり療養することを薦めよう。

■姑の資格。
葉子と美智が一緒に仕事をすることが面白くない政子。美智に対して「毎日、太郎のことなんて放ったらかしにして、葉子さんと出歩いて!」と文句をつける。美智は太郎の嫁なんだから、太郎の世話だけしろという訳だ。しかし、政子に美智を批判する資格があるのか?政子は、美智や美智の両親との同居を嫌って、山口の家を出た人間である。“美智の姑”という立場を放棄したのも同然である。そんな人間に、嫁の資格うんぬんを語る資格ナシである。さらに、政子は「葉子さんは昔太郎の恋人だったことを知ってて、葉子さんにくっついて歩いてるなんて。2人ともどうかしてんじゃないの?」という。しかしそれならば、葉子と同居している政子の方だって、どうかしているのではないか?普通、自分が息子との婚約を破棄させた女性と同居なんてしないだろう。政子の言い分は、隙だらけである。

■酔っ払い勇ちゃん。
加津と長太が外出した夜、なぜか酔っ払っていた勇。ときどき、勇は理由もなく酔っ払っていることがある。ドラマにアクセントをつけるためか?それとも「勇の酔っ払い演技がみたい♪」というリクエストが多いのか?...どうでもいいけど。

■母ちゃ〜ん!クヤシイ〜〜!!
久々に聞いた邦子の「幸楽」入場のセリフ。それから、また例の如く、長太と離婚するのしないのと大騒ぎ。でも、このシーンで一番印象深かったのは、暗〜いBGMに深刻なナレーションが語られる中、泣き叫ぶ邦子と、それを困った表情でなだめるキミの後ろで、たっちゃん、サチ、浩次の3人が平然と昼食を取っていることだった。3人にとっては「また、始まったよ」程度にしか思わない出来事なのだろう。いや、3人だけでなく、テレビの前の全視聴者にとって、もか。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
(長太と離婚したら)邦子の奴、ここへ帰ってくるかも知れないんだぞっ!」
眞のセリフより。おいおい、自分の叔母を呼び捨てするのは、いかがなものか?

「両親への責任も果たして、やっと自由になれたし...。」
政子に責められる美智を庇う太郎のセリフより。美智のボケた父親は、結局施設に入れられたのか?以前、文子の姑・年子がボケたとき、同じように施設へ入れられたが、施設の非人道的な扱いに、文子が家に連れて帰ったことがあった。美智の父親は大丈夫か?

【今週の視聴率】
関東21.6% 関西21.8%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第37回(2002年12月12日放送)
小説出版が原因で「幸楽」を出ていくことになった加津だが、本当は今のまま「幸楽」の子でいたいと眞に泣きつく。眞はキミに「絶対に加津は出ていかせない!」と宣言。邦子と離婚して、加津と親子二人で暮らすつもりだった長太も、加津の心情を察して、今まで通り加津を「幸楽」で預かってほしいという。晴れて「幸楽」に残ることになった加津。一方、邦子から部屋の明け渡しを迫られていた聖子は、これを機会に「幸楽」と縁を切って、健治たちの新商売・病人食の宅配に参加するため、新しい住まいを決める。しかし、病人食宅配の提案者だった光子が、準備を進めるうちに事業を立ち上げることは無理と判断し、断念してしまう。激怒する聖子だったが、結局「幸楽」に復帰。健治たちもケータリングを担当することになり、全員が「幸楽」に戻ることに。再び「幸楽」がひとつになり、喜ぶ五月たちだったが、そこへ酔っ払った英作がやってくる。英作の愚痴を聞いた五月は、翌日「おかくら」を訪れ、長子に常子のマンションへ顔を出すように説教するが、長子は聞く耳を持たない。そして「幸楽」。なかなか部屋を明け渡そうとしない聖子に業を煮やした邦子が、怒鳴り込んでくるのだった。

■これって、愛の始まり?!
加津の「幸楽」追放の危機に立ち上がったのは、永遠のトッチャン坊や・眞だった。眞はキミを相手に「誰がどんな理由で加津を追い出そうとしたって、俺は認めないっ!俺は加津を守る。加津はどこへもやらないっ!」と大声を張り上げる。それも、まだ客のいる店内で。まぁ、毎度のことだけど。いったい眞は、どうやって加津を守るというのか?何の力もないオヤジ顔の高校生に何ができるというのか?加津が「幸楽」で生活できるのは、眞の力じゃなくて、五月たち周りの大人たちのおかげなんだよ。それに、眞は「幸楽にいることが加津の幸せ」と何の迷いもなく信じているみたいだが、世の中のありとあらゆる“くだらない争い”を、思いっきり高濃度に濃縮したようなトラブルが展開される「幸楽」にいることが、本当に加津にとって幸せなのか?ただ単に、加津と別れたくないだけちゃうの、眞は。もしかして、これって眞と加津の愛の始まり?そして、壮太との三角関係が勃発?!壮太が相手か...眞の負けだな。

■長太の仕事。
夜食の席、小島家の面々と長太、加津が顔を揃えた。本当の父親である長太と一緒に暮らすことが、加津にとって幸せなのではないかという勇に、加津は「父さん、仕事が忙しいから、家にいつもいないじゃない。」といい、それより家族がたくさんいて賑やかな「幸楽」にいたいという。長太が忙しくて、いつも家にいない?その割には、しょっちゅう「幸楽」に顔を出して、「お前、そんな昼間から幸楽に来て、仕事どないなっとんじゃっ!」っていうツッコミを入れたくなるくらい余裕ありそうだけど。まぁ、長太の仕事に関しては、“ゲームクリエイター”という時点から、怪しいニオイがプンプンしていたので、これ以上突っ込むのは止めましょう...。

■邦子の離婚。
加津の小説出版という理由で離婚を決めた邦子。世の中広しといえども、そんな理由で離婚を決めるなんて人間、邦子以外には誰もいないだろう。しかも、加津の小説をロクに読むことなく、自分が悪く描かれていると勝手に決めつけて、それがミカの私立受験に差し支えるという。でも、待って。そんな“くだらない理由”で両親が離婚する方が、よっぽどミカの受験に差し支えるのではないか?そもそも、邦子は何のために離婚するのか?長太との離婚話は、小説出版を止めさせるための切り札だったはず。結局、そのカードは役に立たなかったのだから、大人しく離婚話なんて引っ込めればいいのに。小説で性悪女ぶりを暴露され、その上離婚となれば、ミカの受験への影響は計りしれない。っていうか、長太と離婚したら、金のかかるミカの私立進学なんて、夢のまた夢か。

■病人食の宅配、断念!
新事業である病人食宅配の準備を進めていた光子。しかし、調べれば調べるほど、今の規模や人数では新事業立ち上げは難しいと判断し、結局断念してしまった。インターネットでの事前調査も役に立たなかったようである。しかし、一日朝、昼、晩と三回配達しなければならないとか、食器はしっかりしたものを揃えなければならないとか、半径5km以内の注文しか受けてはいけないとか、光子が準備段階で判明したこれらの条件って、基本的なことばかりではないか?準備以前の問題である。きっと、スガコ先生が病人食の宅配事情をロクに調べもせずに書き始めたら、案外難しいことを知って「ああ面倒くさい。止めちゃおう!」とかいったのではないか?そうでなきゃ、「病人食宅配」という光子の提案って、渡鬼の展開でどういう役割を果たしたのか、全く分からなくなってしまうと思うのだが。

■知らんぷり周ちゃん。
邦子から部屋の立ち退きを迫られて、荷物を整理し始めた聖子は、周平にも手伝うようにいう。が、周平は聖子に「俺はここを出ていくつもりはないっ!邦子さんの方が間違ってる。」などといって、部屋から出ていくことを拒否した。さすが、周ちゃん。筋の通らないことには、断固戦う男なのだと思っていたら、ドラマのラスト。状況が変わって、結局「幸楽」に残ることになった聖子に、邦子が「いつ出てってくれんのよっ!」と詰め寄った。言い争う邦子と聖子。そして、そのとき周ちゃんはもちろん聖子に加勢...かと思ったら、二人の争いなど他人事のように、調理場で傍観する始末。おいおい、部屋の明け渡しは聖子だけの問題じゃないんだよ。周ちゃん、アンタの問題でもあるんだよ。傍観しててどうすんの?!

■健治、たっちゃん、ついに「幸楽」完全復帰!
思えば、長い道のりでした。「幸楽弁当」などという訳の分からない位置付けで、一時は“渡鬼リストラか?”と思われた健治とたっちゃん。今度は「病人食の宅配」というリストラの前奏曲が奏でられる中、結局「幸楽」に舞い戻ってきた。スガコ先生への付け届け、よっぽど奮発したんだね。そのせいか、今週のたっちゃんのセリフ量、いつにも増して多かった。(っていうか、今まで出番自体がほとんどなかったけど。)でもね、安心するのはまだ早い。だって、「幸楽」に戻っても、ケータリングの担当なんだもん。「幸楽」の調理場のシーン。あれ?健治やたっちゃんがいないよ?「幸楽」に復帰したはずなのに。ああ、健治とたっちゃんなら、ケータリングに行ってるんだよ。...結局出番が少ないのは同じか。

■今週の気になるセリフ。
「けど、俺もう迷いませんっ!」
壮太のセリフ?違う違う、健治のセリフです。健治は病人食の宅配を始めるか、「幸楽」でケータリングを続けるか、迷ってたんだって。さて...次にこのセリフを言うのは誰?

【今週の視聴率】
関東24.5% 関西23.6%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第38回(2002年12月19日放送)
聖子に部屋を明け渡せと怒鳴り込んできた邦子だったが、キミの判断で部屋は今まで通り聖子夫婦が住むことに。腹の虫が治まらない邦子は、思わず傍にいた加津の頬を叩いてしまう。アナウンサーを目指す愛の就職試験が始まったが、試験に神経を尖らせている愛は家族の誰とも口をきこうとしない。テレビ局の知人から愛の不合格を聞いた城代が、心配して「幸楽」を訪ねてくる。しかし、五月は今はそっとしておいてやってほしいという。「おかくら」では、大吉が英作や常子へ弁当を届ける。大吉の弁当を食べながら、「おかくら」での生活を懐かしむ英作に愛想を尽かした常子は、英作に「おかくら」へ帰れという。大吉やヒナの言葉に常子との同居を決心した長子は、常子のマンションへ出向き、家族4人で暮らそうと提案するが、ボランティアが楽しい常子はこれを拒否。それどころか、英作を「おかくら」へ連れて帰れという始末。一方、文子のマンションでは恵理の母・利子が、忙しそうな文子に仕事の手伝いを申し出る。再び「おかくら」に戻ってきた英作。婿殿のご帰還に目を潤ませる大吉だったが、そこへ大阪の本間病院から由紀が無事出産したという連絡が入る。これで常子は大阪へ帰るだろうと喜ぶ長子たちだったが...。

■部屋の名義。
部屋を明け渡せと怒鳴り込んできた邦子。キミは、部屋は邦子ではなく、キミと勇の共同名義になっているという。だから、邦子には部屋の権利はないという訳だ。邦子は悔しがりながら、退散。という訳で、この問題は一件落着。先週のラストから引っ張った割には、あっさり解決したネタでしたね...。

■本間家って、いったい...。
なぜか急に、英作、常子、ヒナと4人で暮らすことを決心した長子。なぜか急に、英作に「おかくら」へ帰れといった常子。なぜか急に、「おかくら」へ戻ることになった英作。そして...いつの間にか、ま〜るく納まってしまった本間家。いったい、何が本間家を丸く納めたのか?っていうか、何のための本間家のトラブルだったのか?大吉に心労をかけて、命を縮めさせるため?!

■城代って、いったい...。
わざわざ五月たちに愛の不合格を知らせにきた城代。城代パパの知人がテレビ局にいるらしく、その知人から愛の試験経過を聞いたらしい。それにしても城代は、愛の書類審査がどうだったとか、筆記試験がどうだったとか、愛の試験経過について、あまりに詳しく知り過ぎている。っていうか、テレビ局の人間って、たかが知人の息子にそこまで話すものなのか?肉親でもないのに。それより...愛が最終試験の50人に残ったことの方が不思議。あの英語力でなぜ?!あの死語だらけの言葉使いでなぜ?!

■専業主婦はヒマなのか?
文子のマンションを訪ねた利子は、忙しそうな文子を見て、仕事を手伝うといい出す。専業主婦の利子は、時間があり余っているし、やることもないので、手伝いたいらしいのだ。この利子といい、太郎の妻・美智といい、専業主婦は時間があり余っているのか?しかも手近なところで、簡単に仕事見つけてるし。このままだと、「渡鬼」からサラリーマンがいなくなったのと同様に、専業主婦もいなくなってしまうだろう。純粋な専業主婦やサラリーマンが感情移入できなくなってしまうドラマになる日も近いな、「渡鬼」は...。

■今週の気になるセリフ、いろいろ。
「クリスマスツリー、こしらえてきました!」
文子のマンションへやってきた利子のセリフより。ハハハ...。

「インターネットができないお客様も多くてね、ワープロで返事書いてるんですけど...。」
自分の仕事に関する文子のセリフより。今どき“ワープロ”ねぇ...。

【今週の視聴率】
関東23.4% 関西22.1%(ビデオ・リサーチ社調べ)

第39回・年末スペシャル(2002年12月26日放送)
年末恒例の2時間スペシャル(正確には2時間9分)。各家庭ごとに起きた出来事をまとめてみました。

野田家のクリスマス・イヴ
良が「ごはんや」の配達に姿を見せなくなったことを、大吉は気にしていた。しかし、「おかくら」にクリスマス・イヴの予約に訪れたあかりは、良は元気にしているという。むすびの商売が順調なあかりは、仲間を増やして販路を広げようとしていた。そして、クリスマス・イヴ。「おかくら」に現れたのは、弥生、ハナ、あかり、武志、そして勇気の5人だった。弥生は、良がいないのを不思議に思った大吉に、良は家出して「ごはんや」を辞めるつもりでいるらしいことを告げる。「おかくら」での食事会は、気落ちした弥生やハナを励ますために、あかりが催したものだった。良は、配達先の料理屋で知り合った地方の大手不動産会社の女社長と仙台へ行ったらしい。商売が上手くいかない女社長から相談を受けている内に、男女の関係になったということだった。夫婦という関係に慣れてしまった自分の責任と涙を流す弥生は、ついつい酒を飲み過ぎて...。

■何をしでかしたんだっ、吟!
久々の登場となった野田家。ああ、それなのにスガコ先生は、またトンデモナイ試練を野田家の人々に与えてしまった。良の不倫、家出、「ごはんや」の経営放棄。まさか、良が女と家出するなんて、考えもしなかった展開である。勇の浮気以上の意外性である。それは、良を演じる前田吟も同じであろう。自分が出演していない間に、自分の役が不倫して家出している設定になっているんだもの。勇のときは、浮気に走る過程が描かれていたが、良の場合は、弥生の説明セリフで終わり。い、いったい、前田吟はスガコ先生に何をしでかしたのか?渡鬼の最終回まで、あと3ヶ月。早くしないと、唐沢寿明のときのように、何の弁解もできないまま家族を捨てた極悪人・良で、渡鬼人生が終わってしまうぞ!

■女社長は鬼門。
「もう『おかくら』と『幸楽』の伝書バトはやめるっ!」と言って(ウソ)、良は女と家出した。良と一緒に仙台へ行った女。それは、地方の大手不動産会社の女社長だった。えっ?女社長?そういえば、以前にも“女社長”っていうフレーズ、渡鬼に登場しなかったっけ?そう、聖子が「幸楽弁当」を大きくしてやると詐欺に遭った相手が、女社長だった。歴史は繰り返す、特に渡鬼の場合は頻繁に。この女社長は商売が上手くいかず、良に相談を持ちかけたらしい。そもそも、そこからして胡散臭いではないか?だって、社長という立場にいる人間が、「こんにちわ!『ごはんや』です!へへっ!」と言って、ご飯箱を抱えたしがないメシ配達人に、会社の経営の相談をするはずがないではないか?これは、明らかに良は騙されているのだろう。金を全部取られ、無一文で帰ってきた良。何も聞かず、優しく迎える弥生というシーンが目に浮かぶようである。

小島家のクリスマス・イヴ
加津の書いた小説「母恋い」発売の前日、テレビ局のワイドショーの取材班が「幸楽」にやって来る。加津や周りの人々へ取材をするためで、中村編集長が手配したものだった。いきなりやって来たテレビ局の取材に猛反対するキミだったが、眞に押し切られてしまう。長太と一緒に「幸楽」へやって来た邦子は、加津の小説出版を猛反対していたにもかかわらず、テレビ局の取材と聞くや、手の平を返したように上機嫌で取材を受ける始末。しかし、加津は事が次第に大きくなっていくことに不安を感じ、小説出版を後悔し始めていた。一方、愛は就職試験で神経がピリピリして、家族の誰とも口をきこうとしなかった。そして、クリスマス・イヴの夜。五月に文子から電話が入る。それは、大吉が倒れたという知らせだった...。

■ついに発売!加津の小説。
ついに発売された加津の小説「母恋い」。2年前のテレビドラマ出演話のときと違って、今回は無事発売された。本の帯に書かれた宣伝文句。「インターネットで大反響をよんだ12歳の少女の小説を待望の単行本化!少女の純粋すぎる愛、どうか受けとめて下さい。」だって(笑)。「インターネットで大反響をよんだ」って、ホントかぁ?中村が加津の小説を知ったのも、たまたま自分の娘から話を聞いたからではないか。いったい、誰が単行本化を待望していたのか?それに、インターネットでタダで読めるものを、わざわざ金払って本を買う人がいるだろうか?ちなみに値段は、1,200円でした...。

■加津の顔写真。
小説出版について、「ヤダな。人に読んでもらいたくて、書いたんじゃないのに。」という加津。だったら、インターネットで発表なんかするなっ!テレビ局が来ると聞いて、憂鬱な顔をする加津だけど、それなら、なぜ本の帯に堂々と自分の顔写真を載せているのか?しかも、思いっきり笑顔で。自分の書いた本に、自分の顔写真を載せるなんて、スガコ先生じゃあるまいし。ちなみに加津の顔写真、渡鬼公式ホームページの「相関図」に載っている写真と同じでした...。

■手の平返し、邦子!
「幸楽」にテレビ局の取材が来ると聞くや、思いっきり化粧して着飾って現れた邦子。おいおい、アンタ、ついこの間まで、加津の小説出版に猛反対して、長太と離婚すると息巻いていたではないか。なんで、そう簡単に手の平を返すかなぁ。しかも、インタビューに邦子は、いつも加津の様子を見に「幸楽」を訪れるだの、必要なものを届けるだの、嘘八百を並べたてた。ミカの受験に差し支えるから、小説出版は止めろといいながら、自らテレビに出てどうすんの?ミカの受験はどうすんの?娘の受験より、自分のテレビ出演なんて、ホント母親失格。っていうか、テレビ出演で何を狙っているのか、邦子は?「12歳の少女小説家の義母」として、講演会でも開いて稼ぐつもりか?!

■断る理由。
長太は、クリスマス・イヴに、邦子やミカと一緒に食事へ出かけよう、と加津を誘った。しかし、加津は「アタシはいいの。明日はお店忙しいし...。」と長太の誘いを断った。そりゃそうだろう。だって、加津が長太と外出すると、必ず眞が更年期障害を起こして「帰りが遅いっ!」って怒りまくるんだもん。加津だって、オチオチ実父と外出もできないのである。

■小島家のクリスマス・ツリー。
小島家のリビングにあった光ファイバーの小さなクリスマス・ツリー。朝、昼、晩構わず光り続けていた。ケチなキミが、よく一日中点灯させ続けることを許したね。ちなみに、あのツリー、僕の部屋にあるものと同じでした...(鬱)。

高橋家のクリスマス・イヴ
クリスマス・イヴ。文子のマンションに、金田利子・恵理親子が訪れる。文子、望、利子、恵理の4人でクリスマス・パーティーを開くためだった。相変わらず仕事が忙しい文子だったが、パーティーの準備は全て自分がやるから、仕事に専念しろという利子の言葉に甘えることに。パーティーが終わり、飲み過ぎてすっかり上機嫌になった文子と利子は、恵理を自宅まで送り届けると、そのまま朝まで飲み明かそうと、「おかくら」へやって来るのだったが...。

■高笑いする文子と利子。
酔って高笑いする文子と利子。何が楽しいんだろうね...。

葉子のクリスマス・イヴ
クリスマス・イヴ。「おかくら」へやって来た葉子、政子、太郎、美智の4人。政子は相変わらず、葉子と美智が一緒に仕事をしていることが面白くないらしく、愚痴をいう始末。政子は、食事を済ますと、さっさとタクシーで1人帰ってしまう。長子や「おかくら」に来ている弥生と久しぶりに話そうと葉子だけ、「おかくら」に残ることに。

■8分間。
「おかくら」へやって来た葉子、政子、太郎、美智の4人。んでもって、その内容といったら、太郎を放ったらかしにして、葉子と仕事をしている美智を責める政子⇒さらに、妻としての美智の立場を知りながら、美智を連れ回している葉子を責める政子⇒政子に責められる葉子と美智を庇う太郎⇒面白くない政子は、1人さっさと帰ってしまう、といった具合で、第36回のときと全く同じ。このシーン、約8分間。同じようなムダなシーンに時間を割かないでほしいな。この8分間のシーンがなければ、総時間2時間9分が、2時間に納まったかも知れないのに...。

■宗方は???
ところで、宗方はどうしたのか?クリスマス・イヴである。政子も不愉快な思いをして、美智や太郎と過ごすより、宗方といた方が楽しかったのではないか?っていうか、出番が少なくなったね、宗方って。美智が再登場したせいか?逆にそのおかげで、太郎の出番が俄然増えた。太郎が美智の仕事を許すのも、納得。だって、葉子と美智がつるんでくれれば、自分の出番も増えるからである。...んで、宗方は、いったいどこへ???

本間家のクリスマス・イヴ
大阪の由紀が男児を出産。本間病院の後継ぎができて、これで常子は大阪へ帰るだろうと思う長子や英作だったが、常子は厄介者扱いされた本間病院には二度と帰らないと宣言する。クリスマス・イヴに休みを取った英作は、長子、ヒナの3人で由紀のお祝いに大阪へ行こうと提案する。しかし、長子は仕事を理由に、これを拒否。英作とヒナの2人が大阪へ。産後まもない由紀は、孤独を感じていた。仕事が忙しい伸彦とは、なかなか会話できないし、伸彦と姉・静子の仲が良いのも面白くなく、このままでは2人に本間病院を乗っ取られるのではないかと疑心暗鬼になる始末。英作やヒナの前で、常子に帰ってきてほしいと泣く由紀だった。一方、長子は夫や子供から開放されて、すっかり上機嫌だった。久しぶりに顔を見せた弥生や文子、葉子と一緒に酒を飲む内に...。

■由紀のお祝い。
由紀の出産祝いに、大阪の本間病院へやって来た英作とヒナ。英作は由紀に出産の祝儀袋を渡す。いったい、中身はいくらだったのだろう?以前、長子たちは、由紀からヒナの合格祝いに100万円貰ったはず。結局、常子がネコババしてしまったけど、それはそれ。やはり、兄としての面目を保つため、最低100万円は贈ったのだろう。えっ?そんな金、英作に用意できるかって?大丈夫。何のために、一時期、英作が常子と同居したのか、それを考えたら、答えは明白。常子と同居していたとき、英作はこっそり常子の部屋へ入り、引き出しの中から、常子が由紀から預かった100万円の小切手を探し出して...かなり、妄想入ってました。スミマセン(^^;)

「おかくら」のクリスマス・イヴ
クリスマス・イヴ。「おかくら」に壮太の父・正造が訪れる。大学時代の友人のツテで、ガソリンスタンドのチェーン店の経理に再就職した正造は、壮太を高校に復学させ、大学まで進学させようと考えていた。しかし、壮太の板前を目指す決意や、大吉やタキ、勉ちゃんの言葉に納得した正造は、壮太が板前の修業を続けることを認める。たまに店に来ていいかと問う正造に、笑顔で頷く壮太。そして...久しぶりに弥生、文子、葉子、長子が顔を揃えた「おかくら」。五月にも来てほしいと思った文子は、酔いに任せて五月に「大吉が倒れた」とウソの電話をしてしまう。血相を変えて「おかくら」へやって来た五月。大吉が無事と知るや、自分を騙したことに怒った五月も、結局酒宴に加わることに。大吉を囲んで、弥生、五月、文子、葉子、長子の5人姉妹は、いつまでも「きよしこの夜」を唄いつづけるのであった...。

■あっさり解決。
再就職が決まり、壮太を高校に復学させようと「おかくら」へやって来た壮太の父・正造。しかし、壮太の決意の前に、あっさり引き下がってしまった。何のために、正造は「おかくら」へやって来たのか?自分の再就職を伝えるためだったら、電話でも済むものを。このシーン、約8分30秒。先ほどの葉子のシーンと合わせたら、約16分30秒カットできたはず。2時間スペシャルにすることもなかったな...。

■不自然な登場。
正造が「おかくら」へやって来たシーン。その前に、ハナ、あかり、武志、勇気のご一行様を見送りに、大吉とタキが玄関へ。その間に、いつの間にか店内にいた正造。玄関で大吉たちと擦れ違わなかったのか?見送りから戻って来たタキが、カウンター席に腰かける正造の姿を見て、驚いたのもムリはない。正造の先祖は、忍者なのか?

■取りあえず、乾杯!
大吉倒れるの報を聞いて、慌てて「おかくら」へ駆けつけた五月。自分が騙されたと聞くや、怒った五月だが、すぐに機嫌を直して酒宴に加わった。五月は「アタシ、飲むっ!今夜は飲むぞっ!飲むぞーっ!」と大声を張り上げて、ビールを一気に飲み干した。その口調、耳が痛くなるような大声。それは五月というより、思いっきり素の泉ピン子でした...。

【今週の視聴率】
関東24.6% 関西21.9%(ビデオ・リサーチ社調べ)

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