乖離率とは(かいりりつとは)

株式投資における乖離率の意味、移動平均乖離率の計算式、乖離の本来の意味、株価移動平均乖離率の考え方、乖離率を順張りに用いるケース、乖離率を逆張りに用いるケース、について解説しています。

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株式投資における乖離率の意味

 株価移動平均乖離率とは、株価が移動平均線からどの程度離れているかを示す、テクニカル指標のことで、百分率(%)で表します。
 株式投資における乖離率とは、一般的に、移動平均乖離率のことを指します。

移動平均乖離率の計算式

 移動平均乖離率は以下の計算式で算出されます。

移動平均乖離率 = (株価-移動平均) ÷ 移動平均 × 100(%)

乖離の本来の意味

 乖離の本来の意味は、そむき離れること、はなればなれになることです。用例としては、定性的な用い方と定量的な用い方とがあります。

 乖離の定性的な用い方としては、人心の乖離、理想と現実との乖離、のように使います。
 乖離の定量的な用い方としては、価格や測定値などが基準値や平均値から離れていることを表す為に使います。その場合は価格や測定値などが、基準値や平均値からどれ位離れているかの割合を表します。

 乖離率は、乖離の意味の定量的な用い方に分類されます。

株価移動平均乖離率の考え方

 株価が移動平均線から乖離すると、その後是正されるという経験則があります。
 株価が移動平均より高い場合には、乖離率はプラスとなります。株価が移動平均より低い場合には、乖離率はマイナスとなります。

 株価が移動平均線からプラス側に大きく乖離した場合は、買われ過ぎなので、その後値下がりする可能性が高いと言えます。
 株価が移動平均線からマイナス側に大きく乖離した場合は、売られ過ぎなので、その後値上がりする可能性が高いと言えます。

 株価移動平均乖離率には以下のような相場の経験則があります。

  • 乖離率が+5%以上になると、相場が目先の調整局面となる。
  • 乖離率が+10%以上になると、相場が天井になる。
  • 乖離率が-5%以下になると、相場が目先の反発に転じる。
  • 乖離率が-10%以下になると、相場が天底になる。

 また乖離率は、相場の強弱の分岐点が分かるという利点があります。
 移動平均線自体が支持線及び抵抗線の役割を果たしています。
 株価が支持線を上から下に割り込んだときは「弱気転換」、株価が抵抗線を下から上に突破したときは「強気転換」と判断出来ます。
 乖離率を売買シグナルとして使用する方法があります。

乖離率を順張りに用いるケース

 銘柄によっては、株価の乖離率が、ある一定のレンジ内で動く習性のものがあります。
 株価が乖離率のレンジを大きくブレイクした時点で、トレンドが発生したと判断する考え方があります。
 例えば、乖離率が-10%から+10%の間で動く習性のある銘柄の株価が、突然+10%を超えて上昇した場合は、上昇トレンドが発生したと認識して買いシグナルが出たと判断します。
 逆に、乖離率が-10%を超えて低下した場合は、下落トレンドが発生したと認識して売りシグナルが出たと判断します。
 上記は順張りのケースですが、乖離率が+10%を超えたときに買い出動するのは、目先の天井に近づく可能性があるので、個人的には、出動するのは怖いように思います。

乖離率を逆張りに用いるケース

 明地文男さんが考案した3点チャージ投資法においては、乖離率を逆張りに用いて売買シグナルを出しています。
 但し判断条件には、乖離率以外に、ボリュームレシオ(VR)相対力指数(RSI)とを用いています。

 乖離率が-15%以下の場合、売られ過ぎ(当面の底値)と判断して買いシグナルを出します。
 乖離率が+15%以上の場合、買われ過ぎ(当面の高値)と判断して売りシグナルを出します。

 乖離率は現在の株価の位置を知る目安になりますが、その数値自体を信じて売買すると、速合点となる場合があり危険です。
 また、乖離率単独では「だまし」に合う可能性がかなりあります。
 その為、乖離率は他のテクニカル指標と組み合わせて使うのが良いと言えます。


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更新日:2016年11月02日 水曜日
作成日:2005年02月13日 日曜日

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