今週の岡倉家 Part3

ついに3クール目に突入した「渡る世間は鬼ばかり」第7シリーズ。更新がたびたび遅れますが、どうかご容赦を...。

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2004年4月〜6月放送分へ  2004年7月〜9月放送分  2004年10月〜12月放送分  2005年1月〜3月放送分

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第28回(2004年10月7日放送)

加津は、みのりと再会した経緯を、五月らに話す。キミは加津が「幸楽」を出て行くことになると喜ぶが、五月は複雑な心境になる。翌朝、加津は五月に「幸楽」に残りたいという。みのりに苦労をかけたくないという加津の心情を察した五月は、どこへもやらないと涙を流して加津を抱き締める。「菊屋」を訪ねた加津は、みのりに一緒に暮らすつもりはないという。みのりに自由に生きてほしいという加津に、複雑な表情を浮かべるみのり。「おかくら」を訪ねた加津は、大吉に顛末を報告。壮太のおかげで、親がいなくてもいいと思えるようになったという加津に、壮太は力になるという。加津は長太に、みのりは再婚するが、自分は今まで通り「幸楽」で暮らすという。愛が「幸楽」へ。銀行を辞めた愛は、ホームページの制作を請け負う会社を設立するという。収入が見込めるか分からない新事業に、勇やキミは猛反対。50万円か100万円を出資してほしいという愛に、勇はビタ一文出せないと突っぱねる。逆ギレした愛は「幸楽」を飛び出していく。その夜、出資してやってほしいと、五月は勇に頭を下げるが、勇は金を出さないのも愛情と断固拒否。「おかくら」を訪れた愛は、大吉に出資を頼む。愛の情熱を買った大吉は、50万円を出資する。常子が「おかくら」へ。常子は、大阪の本間病院へ行って、意地でも病院を処分して伸彦を追い出すという。英作も一緒に来るように伝えろという常子に、戸惑いの表情を隠せない長子。さらに、五月が「おかくら」へ。大吉が愛に50万円出資したと聞いて感謝する五月だったが、一方、金を出さなかった勇を絶対に許さないという。愛が原因で、五月と勇の関係は険悪な時を迎えようとしていたのだった。

■加津、説明行脚の旅。
今週の渡鬼は、先週の加津スペシャルの内容の説明セリフ&後日談といった感じで、何ともダルい展開だった。まずは夜食の席で、五月、勇、キミ、眞相手に(本当は先週の放送を観ていない視聴者のために)、加津が説明セリフでみのりと再会した経緯を説明。翌朝、五月にこのまま「幸楽」に残りたいと主張して受け入れられると、「菊屋」に行って「まっ、そういうことだから」とみのりに説明。んでもって、「おかくら」に行って大吉や壮太にクドクドと「幸楽」に残る理由を説明。これで一連の説明が終わったかと思いきや、「幸楽」には長太が待っていた。またも、「幸楽」に残る理由を長太に説明して、やっと終了。そして、加津は今まで通り「幸楽」でお夜食をこしらえて...って結局、みのりと再会する前と全然変わってないじゃん!何のための2時間スペシャルだったのか?加津が「幸楽」を出る出ないのゴタゴタは今まで何回も繰り返されてきて、やっとケリがつくのかと思いきや、この結末。ど〜せまた起こるんだろうけど、このゴタゴタは!

■哀れ、みのり!
「菊屋」を訪ねた加津。「いつか一緒に暮らせるときが来る。一日でも早くそのときが来るように修行してるの。」というみのりに、加津は「アタシは父さんとも母さんとも一緒に暮らすつもりなんてない!」とバッサリ。そりゃあないだろう、加津。そもそも、なぜみのりは和菓子作りの修行を始めたのか?それは加津がホームページに書いた「母恋い」の続編に理由がある。続編では、惨めな暮らしのため、別れた娘と顔をあわせることができない母親が、愛する娘と一緒に暮らせる日を夢見て、一所懸命に働き、プロの資格をとって自立するという話だったはず。この内容を旅館の娘から聞いたみのりが、「立派に自立して加津を迎えに行けば、きっとまた一緒に暮らせる!それを加津は望んでる!」と思うのも無理ないだろう。そう思ったから、みのりは旅館を辞めて、サワに弟子入りしたのだ。ああ、それなのに、加津に拒否されるなんて。さらに、追い討ちをかけるように「アタシを捨てておいて、もう一度昔に戻りたいなんて、虫が良すぎると思わない?」とキツイことをいう加津。加津のいうことはもっともだと思いながら、なんかみのりが哀れです(泣)。

■愛、わずか半年で銀行退職。
ついに、愛が銀行を辞めた。たった半年で。「半年も働いてたら、銀行の仕事がどんなことか見えてきたし。」だって。...見えてないっつうのっ!半年の間、愛は窓口業務と資材部の仕事しかしてないじゃん。それで銀行の何が分かったというのか?半年働いたくらいで分かるレベルのことだったら、就職活動のときの企業研究やOB訪問でも分かったはず。裏を返せば、愛はそれだけ企業研究が足りなかったということではないか?んでもって、愛の次なる仕事、それはホームページの制作を請け負う会社を設立することだった。愛曰く「自分の好きなときに、起きても寝ても食事してもいいし。仕事だって、自分の好きなときにすればいいの。それがどんなに自由で素晴らしいことか♪」だって。...アホか。自営業こそ、厳しい自己管理が求められるだろうが。仕事が軌道に乗るまで、夜も寝ない日々が続くことを承知しているのか?結局、銀行のときと同じく、業界研究が足りないようですね、愛は。っていうか、自営業や手に職を持つ人は、自分と同じく、み〜んな「自分の好きなときに仕事している」と思ってません?スガコ先生!

■あ〜、なんという勘違い女。
それにしても、サイト制作会社への転職ではなく、自分で会社を設立するなんて。つくづく、スガコ先生は「サラリーマン」がお嫌いなんですね。自営業か専門職しか認めないという感じ。なぜ、愛は会社を設立しようと思ったのか?「今でももうアタシの名指しで、サッちゃんのとこへ注文入ってくるようになったの!独立しても、十分やっていける自信ついた!」からだって。ちょっと待ってよ、愛。客がサチの会社に注文する理由は、「サチの会社」という看板があるからだろう。それは、サチやその仲間たちが地道に築き上げてきた信頼感によるものである。いくら愛に名指しで注文がきたからって、それは「サチの会社に勤める愛」だからであって、その肩書きをなくしたら、愛に注文なんてくるはずないのだ。銀行勤めよりも短い間しかサイト制作をしてないクセに、もう独立する自信がついたとのたまう愛。ホント、おめでたいというか、なんというか...。

■なんでもかんでもネットネットって...。
愛を勘違いさせたのは、あるホームページの成功だった。「日本料理屋のホームページにも、女性向けに昼食に重点をおいて、メニューや盛り付けなんかも女性の好みに合うようにアドバイスさせてもらってさ。写真のコメントを面白くして、カロリーの表示もつけてみたの。お昼の婦人客が倍になったって喜ばれた!」だって。...あのさ、メニューや盛り付けのアドバイスって、全然サイト制作の仕事と関係ないじゃん!それって、フード・アドバイザーの仕事だろっ!先週の呉服屋のサイト制作でも、「センスのいい和服のコーディネート」をしてみせた愛。なんで、愛はそんなに服やら食やらの感性がいいっていうことになってんのっ?全然説得力ないよ。「写真のコメントを面白く」って、料理の写真にどう面白いコメントをつけるというのか?「カロリーの表示」って、ネットでいちいちチェックするかぁ?実際店で注文するときに分かれば十分なんじゃないの?とにもかくにも、愛のサイトのおかげで「婦人客が倍」になったんだって。スガコ先生、ネットが商売を成功させる魔法の道具だったら、渡鬼ホームページの制作も愛に頼んで、視聴率を2倍にも3倍にもしてもらったら!?

■見当違いな五月の怒り。
さらに、愛は会社設立のため、勇たちに50万か100万の出資を要求。50万か100万って、アバウト過ぎるっちゅうねんっ!会社設立の事業計画ってどうなってるの?初年度はいくらの儲けを見込んでるの?こんないい加減な出資話、「マネーの虎」だったら、ノーマネーでフィニッシュを迎えるのは必至。当然、勇は断固拒否。正しい!勇は正しい!...と思っていたら、勇の判断に異を唱える女がいた。五月である。翌日、「おかくら」を訪れた五月。大吉が愛に50万円出資したと聞いて、ホッとした表情を浮かべた。「やっぱりお父さんだ♪勇とは違う。本当の愛情って、そういうもんよねぇ。アタシ、勇のこと絶対許さない!絶対許さないからっ!50万のお金ケチって、愛の気持ちを踏みにじるようなことして、父親として失格よっ!」と激怒する五月。...あのですね、五月さん。ケチるとかケチらないの問題ではないんですよ。勇は、愛のわずか1つか2つしかないサイト成功事例を聞いて、出資しないと判断したんだから。それは極めて常識的な判断といえるでしょう。それなのに、会社への出資という「公」の話と、父親の愛情という「私」の話をゴッチャにしてしまう五月って、いったい...。

■今週の気になったセリフ。
「父さんだって自由に生きてるの。母さんにだって、いつも自由でいてほしい。」
みのりに対する加津のセリフ。悪妻・邦子に振り回されて、長太は決して自由に生きていないと思います...。

【今週の視聴率】
関東17.4% 関西17.8%(ビデオリサーチ調べ)

第29回(2004年10月14日放送)

昼休みの外出を勇に咎められた五月は、愛の件で「おかくら」へ行ったことを話す。五月は、愛に50万円を渡さなかった勇を責め、キミにまで正面切って歯向かう始末。店内でも夜食の席でも、勇やキミと全く口を利かなくなる五月。五月の態度に困り果てた勇は、50万円を持って「おかくら」へ。大吉に50万円を渡して、自分が愛のために金を出したことにしてほしい、そのことを大吉の口から五月に伝えてほしいと頼む勇。たまたま「おかくら」へ来ていた典介は、勇に同情。自分には部長昇進の内示を祝ってくれる家族がいないからと、勇を酒に誘う典介。その頃、文子のマンションでは、利子が仕事に精を出していた。恵理が音大を休学しウィーンに留学した今、典介の昇進など興味もなく、利子には文子の仕事を手伝うことが生き甲斐となっていた。そして、いずれはツアー・コンダクターになりたいと夢を語る利子。「おかくら」では、酔っ払った勇と典介が、女房や姑の愚痴を言いたい放題。酔った勇の口から、五月の反乱ぶりを聞かされた大吉は渋い顔を見せる。そこへ英作が現れて、酔っ払い仲間に加わる。翌朝、常子と一緒に大阪の本間病院へ向かう英作。亡父の残してくれた病院を処分する訳にはいかないからと、本間病院を継ぐ気なっている英作に、気が気でない長子。そして、大吉が「幸楽」に現れる。いきなり五月の頬を張った大吉は、「幸楽」の嫁である以上勇やキミに従うのは当然、それが嫌なら「おかくら」に戻って来いと、五月を怒鳴りつける。涙を流す五月に頭を下げさせた大吉は、自分もまた勇やキミに頭を下げる。キミは、大吉の気持ちだけで十分と、五月を許すのだった。

■五月の反乱。
買い物とウソをついて「おかくら」へ行ったことを、勇に咎められた五月。勇が愛に出資しなかったことを不満に思っていた五月は、逆ギレ状態に。「お義母さんだって、久子さんがアメリカで食べるのに困っている時、喫茶店やりたいっていう久子さんにいくら出したと思ってんのっ!おまけにわざわざアメリカまで行って、その費用入れたら、いくらかかったか忘れた訳じゃないでしょうねっ!」と吼える五月。でも、ちょっと待って。久子のために用立てた2000万円は「幸楽」の金ではなく、キミが密かに貯めていた金だった。あの時五月は、2000万円を久子のために使うことを快く承諾したはず。さらに五月は「アンタも!バー『くるみ』のママに入れあげて!そんなお金のことを思ったら、愛が出資してくれっていったお金なんか、スズメの涙みたいじゃないっ!」と勇の古傷に塩をすりこんだ。またまた、ちょっと待って。勇の浮気騒動の時、五月は今まで働きづめに働いてきた勇に好きなことをさせてやりたいって、浮気を容認していたはず。何を今さら恨みごとを言っているのか?もしかして五月は、お金に関するモメ事が起こるのを見越して、キミの2000万円も勇のバー通いも物分り良く許したのかも!?そして、今回のようなトラブルが起きたら、それを引き合いに出して、キミや勇に反論させないつもりなのかも!?何という計算高い若女将なんだ、五月って。まぁ、それくらいの計算ができないと「幸楽」の嫁は務まらないということか。

■五月の戦闘作戦。
思わぬ五月の反乱に、「幸楽」を出て行けというキミ。五月は、一歩も怯むことなく「アタシは『幸楽』の人間です。『幸楽』で何十年働いてきたんです。アタシがどこにいようとアタシの勝手です。誰の指図も受けませんっ!」とまさに戦闘態勢。しかし、五月の戦闘作戦はかなり古典的。まず最初は...無視。五月は勇のいる前で、眞相手に「母さんね、おばあちゃんもお父さんもいないつもりで暮らす。お父さんは父親としてアテにできないって骨身に沁みたから、やっと覚悟ができたの。」と勇の存在を無視して言いたい放題。困り果てた勇の表情を見ると、この作戦は勇には有効だったみたい。次なる五月の作戦は...嫌がらせ。店内の朝の準備は五月とキミの役割だった。それを突然浩次にやらせて、自分は浩次の仕事である野菜洗いを始めたのだ。朝の準備の勝手が分からない浩次はウロウロするばかりで、結局シワ寄せはキミに。これにはキミも大激怒。それでも涼しい顔して野菜を洗う五月。...っていうかね、無視に嫌がらせって、50を過ぎた女がすることなのか?(って、五月はまだ40代という設定でしたね...。)しかも、浩次の件については、公私混同甚だしい。家庭のトラブルを仕事に持ち込むなっちゅうねんっ!迷惑するのは従業員なんだから。まったく、五月は「幸楽」の若女将失格である。まぁ、もともと「若」女将ではなかったけど...。

■The OKAKURA Family!
五月の反乱を鎮めるため、勇は店が終わると50万円持って「おかくら」へ。銀行が閉まっている時間なのに、よくそんな大金用意できたね、勇は。「おかくら」では、典介が酒を飲んでいた。勇と典介の初対面。そして、一緒に酒を飲み始めた。案の定、酔っ払った勇と典介は、女房や姑の愚痴を言いたい放題。もうウルサイウルサイ。2人の騒音男の間に挟まれた大吉が、力ない表情でボォーと座っていたのが印象的だった。それにしても、典介!タダでさえ耳障りなダミ声なのに、そんな大声出したら近所迷惑、いや視聴者迷惑だろうがっ!さらに、勇から五月の反乱を聞いた大吉が信じられないというと、典介は「テメエの娘が嫁の分際でぇ、お袋や亭主に楯突いてぇ、テメエの教育がなってないからだぁ!」と大声を張り上げた。すると、いきなりタキ、勉、壮太が険しい顔をして立ち上がった。まるで「俺たちの大事な親方に何ケチつけとんねんっ!」といった感じなのである。もしあのまま典介が暴言を吐き続けていたら、タキの出刃が飛んでいたかも知れない。「おかくら」ファミリーの結束が垣間見られた瞬間だった...。

■金田一家って、いつの間に...。
また、夫婦仲が悪くなったんだね、金田夫婦って。つい1ヶ月ほど前、典介は利子に対する態度を反省したといい、利子は典介が朝食の支度をしてくれたと嬉しそうに語ってなかったっけ?あの時、何がキッカケで2人の関係が修復したのか分からないと書いたけど、今回もまた何がキッカケで冷たい関係になったのか、今のところ、謎。但し、利子の「恵理は結局、こっちの音大休学にして、またウィーンに留学ってことになっちゃったでしょ。」というセリフから、恵理の留学が関係しているのかも。まぁ、そんなことより...恵理って、いつの間にウィーンに留学ってことになっちゃったの!?さらに、利子曰く「もう日本へは帰って来ないつもりかも知れないし。」...という訳で、恵理のリストラ決定!倉沢桃子さん、今までお疲れさんでしたっ!

■サラリーマンと専門職。
典介は部長昇進の内示を貰ったらしい。めでたいことなのに、なぜか浮かない顔。なぜなら、それを祝ってくれる家族がいないから。今や利子は亭主の出世より、文子の仕事の手伝いの方が大事なのだ。その利子の夢は、ツアー・コンダクターになること。顔を輝かせて夢を語る利子。まるで、サラリーマンの出世なんてクダラナイ。それより努力して資格取って手にした職の方が夢があると言わんばかりの展開。こんなところにも、スガコ先生のサラリーマン蔑視の思想が表れているんですね...。

■勇、体を張った転び芸。
深夜、酔っ払った勇は千鳥足で「幸楽」へ。玄関に入るなり、前のめりに転んだ。その転び方が、何というかダイナミック過ぎるのだ。ドリフのコントみたいで、実際そんな転び方をする人間はいないだろうという感じ。さらに、勇は寝室に入ると、ここでも玄関の上をいくダイナミックさで勢いよく転んだ。それも、手前で寝ている五月を微妙に避けながら...。もう、これは曲芸である。勇役の角野卓造の新しい芸とみていいだろう。角野の十八番といえば、酔っ払ったときに垂れ下がるバーコード頭の前髪である。しかし、最近の角野はその前髪すら確保できる状態ではなくなった。そこで、角野は考えたのだろう。新たなる酔っ払い芸を完成させなくてはと...。そこで生まれたのが、このダイナミックな転び芸なのだ。これを“大吉の土下座”に並ぶ至極の芸にしようと思っているかも知れない角野。でもね、この転び芸、当然体にかかる負担はかなり大きそう。至極の芸になる前に、死極の芸にならなきゃいいけど...。

■急転直下、あっさり解決。
勇から五月の反乱を聞いて、「幸楽」を訪ねた大吉。店に入るなり、いきなり五月の頬を叩いた。「お前、このウチの嫁だよぉ、オイっ!自分の思う通りにならないからって、ふくれっ面して口も利かないなんてお前、そんなワガママが許されるとでも思っているのかねっ!」と大激怒。一方、勇やキミには涙を流して詫びる大吉。終いには、五月の頭を掴んで、キミと勇に強引に頭を下げさせた。そんな大吉の姿を見たキミは、「お父さんって有難いわね。アタシに謝ることなんかないんだよ。もう、お父さんの気持ちだけで十分なんだから!」とあっさり五月を許してしまった。...おいおい、そんなことで許してしまっていいのか?五月はキミを無視して嫌がらせまでしたんだよ。いくら大吉がイカの塩辛を土産に持ってきたからって、頭を下げたくらいじゃダメだろう。それにしても、大吉。「幸楽」に乗り込んでから、喋り方といい泣き方といい動き方といい、妙に芝居じみていた。まるで、キミの溜飲を下げさせようと、必要以上に五月を罵り叱っているように見えた。きっと、大吉は五月のために大芝居を打ったのだろう。本当はキミに申し訳ないなんて、これっぽっちも思っていないのだ。その証拠に、キミに謝るときの十八番“土下座”が出なかったもの。そんな大吉の大芝居に騙されるキミって、いったい...。っていうか、ナレーションで散々、五月夫婦の危機を煽っておきながら、大吉の大芝居であっさり解決しちゃうこの展開って、いったい...。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「愛に(金を)出したくないって気持ちはよく分かるの。憎い嫁が産んだ孫ですからね。」
愛への出資に反対するキミに関する五月のセリフ。憎い嫁が産んだ孫って、アンタ...。普通、嫁は憎くても、孫は可愛いもんじゃない?
愛も眞も五月から産まれたばっかりに、重い十字架を背負わされてしまったんだねぇ...。

「またインターネットにかじりついて。受験勉強は止めたのか?」
愛が制作したサイトを見ている加津に対する眞のセリフ。
眞の帰宅時の第一声は、必ず加津の行動チェックである。加津は鬱陶しくないのだろうか?

「光子さん、陰で点数稼いでるんだ。」
五月と一緒に夜食を食べたくないというキミのために、海苔巻きをこしらえた光子。それを聞いた眞のセリフ。
「幸楽」では、キミに対する心優しい行為は、すべて“点数稼ぎ”と見なされてしまうんですね。っていうか、そう思ってしまう眞の性根が貧し過ぎるよ...。

「そうでもしないと、とても収拾のつかないことになってまして。」
大吉に50万円を渡す勇のセリフ。別にどうってことないセリフですが、なぜか角野のセリフ回しに笑ってしまいました...。

「マスター!気にすることありませんよ。五月さんがどういう態度取ろうが、痛くも痒くもないって顔してたら、向こうが折れてきます。そういうもんなんです。」
落ち込む勇を励ます健治のセリフ。なるほど、健治はアンチ五月派なのか。っていうか、
一度結婚に失敗している健治に、夫婦仲のことでアドバイスされたくないよね、勇!

「なんとか言ってぇ〜〜っ!」
酔っ払った勇を無視する五月。それに対する勇の叫び。...か、かわいそ過ぎる(涙)。

【今週の視聴率】
関東17.0% 関西20.0%(ビデオリサーチ調べ)

第30回(2004年10月21日放送)

五月から頼まれて、加津は愛へ50万円を渡す。愛は、勇が自分の夢を認めてくれたと喜ぶ。大阪の本間病院を訪ねた英作と常子。伸彦は、姉・静子が独立できたのは妻子ある男性の後ろ盾があったからであり、本間病院の金を持ち出した訳ではないことを話す。そして、再び勤務医として本間病院で働かせてほしいという。由紀と伸彦に本間病院を続けさせてほしいと頭を下げられたものの、病院を処分するつもりでいる常子は渋い顔を見せる。葉子と政子が「おかくら」を訪れる。葉子は、大吉や政子から、「おかくら」から病院へ通えと言われる。看病疲れの葉子の身を案じた宗方からも、同じことを言われた葉子は、「おかくら」から病院へ通うことにする。住まい兼事務所に引越した愛が「幸楽」を訪れる。勇に金を返した愛は、勇の気持ちだけで十分と笑顔を見せる。そこへ、康史が現れる。康史は加津をレストランの食事に誘う。レストランで、加津は康史にみのりとの結婚の意志を確かめる。みのりのことはまだよく知らない、今は結婚は考えていないと答える康史。そこへみのりとサワが現れる。4人顔を揃えたテーブルで、加津は、みのりと一緒に暮らすつもりはない、みのりの好きな人生を歩んでほしいという。みのりもまた、しっかり生きていくから心配するな、加津が幸せならばそれでいいと笑顔で答える。サワは、4人揃うと本物の家族みたいと喜び、乾杯するのだった。そして「おかくら」。英作が本間病院から戻ってくる。伸彦を信用できない常子から、院長となって伸彦を監督しろと言われたという英作。英作もまたその気になっており、大阪行きを覚悟しておいてほしいと言われた長子は気が重くなるのだった。

■常子、「本間」姓の謎解決?
葉子の姓が「宗方」に変わったり、伸彦の姓が「春日」に戻っていたりと、最近のタイトルバックの役名は渡鬼にしては珍しく、物語展開に忠実なのに、なぜか常子は「本間」姓のまま。本当に常子は神林と結婚したのかと思っていたら、なんと常子と神林は夫婦別姓という設定らしい。これがTBSの公式見解みたい。(小泉さん情報。ありがとうございました。) しかし、以前、常子とタキの会話の中で「結婚したら神林姓を名乗る」という常子のセリフがあったはず。いつの間に「夫婦別姓」という設定になったのか?「夫婦別姓」にするには、それなりの理由があるだろう?まっ、これ以上深く突っ込んでもあまり意味がないので、この話題はこれまでにしましょう。当HP「登場人物」の京唄子の役名も変えずに済むんだし...。

■静子、もっと早く真相を話せ!
伸彦の姉・静子の独立がきっかけで離婚してしまった由紀と伸彦。由紀が、静子の独立資金は本間病院から持ち出されたものだと疑ったからだ。ところが、いざフタを開けてみたら、静子は妻子ある男と付き合っていて、その男が資金を出してくれたことが判明。静子は、妻子ある男からの出資であることを、伸彦に打ち明けることができなかったらしい。でもね、静子さん。アンタがもっと早く真実を話していたら、由紀と伸彦は離婚しなかったかも知れないんだよ。紀彦を父親のいない子にしなくて済んだかも知れないんだよ。っていうかね...自分の愛人に病院設立の資金を出す男って、どんな大金持ちなんだよっ!しかし、これもスガコ先生の尊い教えなのだろう。病院に雇われている“サラリーマン医者”なんかダメ!やっぱり独立して自分の病院をこしらえなきゃ!たとえ愛人の力を借りて、他人の家庭を不幸にしてでもね♪

■医者としての伸彦の力量とは?
伸彦は本間病院を辞めた後、静子の病院へは行かず、医大時代の先輩がいる総合病院の勤務医として働いていたらしい。ところが、治療に関して、新入りの若造の意見が通るはずもなく、忸怩たる思いをしていたらしい。新入りの若造って...。伸彦は婦人科の外科医としての腕は相当で、伸彦のお陰で本間病院は不妊治療で名が知られるようになったんじゃないの?伸彦がいなくなって、神林が探してきた医者は皆、伸彦の足元にも及ばなかったはず。そんな伸彦が「新入りの若造」扱いされる総合病院って、よっぽど優秀な医者が揃ってるんだろうねぇ。伸彦って、医者として本当に優秀なのか?まぁ、伸彦には「子供は作らない!」と宣言しておきながら、どこでどう間違えたのか、紀彦が生まれちゃったっていう前科があるからね...。

■完全看護?
宗方の病院は完全看護らしい。だから政子は安心して葉子に休めという。このまま宗方に付きっきりで看病していたら、葉子の体がマイってしまうからだ。そんな政子の声には耳も貸さず、葉子は病院へ。ところが、宗方は病室のテーブルにパソコン置いて仕事をしていた。...完全看護の意味ないじゃん!看護士も宗方を休ませろよ!っていうか、宗方はパソコンで何の仕事をしてんの?昼間やればいいじゃん。夜は休めよ。太郎とメールのやり取りでもしているの?それだったら、メルアド間違えて、会社の部下にメールを送ったりしないようにね。アンタは新婚旅行にいってるってことになってんだからっ!

■キミの“意味ねぇー”な動き。
「幸楽」にやって来た愛。勇に50万円返すと、勇の気持ちだけで十分と笑顔で語った。微笑ましい親子の対面。心安らぐBGM。しかし、その背後から無愛想な視線を投げかけてくる人物がいた。...キミである。キミは、レジ奥から五月、勇、愛の会話を忌々しそうに聞いていたのだ、謎の人形と一緒に。キミときたら、五月たちの会話一言一言に敏感に反応して、しかめっ面をしたり呆れたような表情をしたり。レジ奥から、いったい誰にそんな表情見せてんの?っていう感じ。しかし!ついにキミが動き出した!もう我慢できないとばかりに「んまぁ〜、黙って聞いてりゃ親バカもいいとこだよっ!」と文句を言いながら、レジ奥からノコノコ歩いてフロア中心にやってきたのだ!ところが、ひとしきり文句を言ったものの、勇や眞から反撃を受けてしまう。そして、次なるキミの行動は!?...またレジ奥の定位置にノコノコ戻っていった...。意味ねぇー!だったら、フロアに出てこなくたって、レジ奥から文句言えばいいじゃん!そんなに自分の顔をテレビに映したいのか、赤木のママっ!

■「幸楽」大丈夫なのか?
愛が「幸楽」を訪れたのは、午後6時過ぎくらい。そして、親子の対面の後、康史が登場。加津を食事に誘う。この間、約8分間。店内には客が一人もいない状態が続いた。「幸楽」は本当に大丈夫なのか?午後6時過ぎといったら、飲食店にとっては書き入れ時ではないのか?それとも入り口の擦りガラス扉の向こうに見える小島一族の影に、恐れをなした客が入るのを躊躇ってしまったのか?どうでもいい話ですが...。

■菊村親子の気になるセリフ、3連発!
「加津ちゃん、何でも話してるんだね。」
みのりと康史の再婚話&加津の養女話をキミが知っていることに驚いた康史のセリフ。康史さん、何でもベラベラ喋るのは加津だけじゃないよ。
ここの家族はみ〜んな、心に思ったこと、過去に起こったことをオブラートに包むことなく話しまくっているんだよ。そして、それがトラブルの一番大きな要因になっているんだよ。

「『幸楽』には家族がある。日本の家族の原点みたいな、いい家族だった。」
初めて「幸楽」を訪れた康史の感想。日本の家族の原点って...(笑)。
まぁ、康史はトラブル渦巻く小島家の様子をまだ見てないから、こんな的外れな感想を持つのも仕方ないことでしょう...。

「こうやって4人でいると、結構家族って感じじゃない♪」
レストランで、サワ、みのり、康史、加津と4人が顔を揃えた席でのサワのセリフ。...おまえは政子かぁ〜っ!ここにまた、家族ゲームに興じる集団が現れてしまった。こんな集団、政子一派だけで十分なのに(トホホ)。

【今週の視聴率】
関東20.2% 関西20.8%(ビデオリサーチ調べ)

第31回(2004年10月28日放送)

「おかくら」で、あかりと和夫がハチ合わせしてしまう。「パパ!」と駆け寄る勇気の手を強引に引いて去っていくあかり。大吉は、いくら仕事を頑張っても、あかりに理解されない和夫を不憫に思う。むすびの販売中、勇気がいなくなる。良から連絡を受けた和夫は、あかりと共に交番へ。和夫は、捜索願を出した後も、むすびの巡回販売を続けるというあかりを叱る。しかし、あかりは和夫の話に聞く耳を持たない。仕事を終えたあかりが帰宅。そこへ警察へ勇気を引き取りに行った弥生と和夫が帰ってくる。勇気は公園で見かけた保育園児の集団に付いていってしまったのだった。弥生は自宅で一緒に警察からの連絡を待ってくれていた和夫を夕飯に誘う。が、あかりは自室にこもってしまう。和夫が帰り自室から出てきたあかりに、弥生と良は、これからは和夫が勇気と会いたいときには会わせろ、団体生活に馴染ませるため勇気を保育園に入れろという。しかし、あかりは2人の話に耳を貸そうとはしない。勇気の件を聞いた大吉は、配達にきた和夫と握手して、強い男になれと励ます。「おかくら」に、常子と神林が訪れる。神林が伸彦に太鼓判を押したことで、常子はこのまま本間病院を続けることを了承。英作の院長話もなくなり、長子はホッと胸を撫で下ろす。ニューヨークの本社で研修中だった城代が「幸楽」を訪れる。愛が仕事を辞めたこともマンションを引越したことも知らなかった城代だったが、久々に愛と「幸楽」で落ち合う約束をしていた。が、仕事で忙しい愛からキャンセルの電話が入ると、寂しい笑顔を浮かべて「幸楽」を去っていく。2人の仲がどうなるのか、不安で暗い気持ちになる五月だった。

■むすびの販売車、いつの間にか8台に!
あかりのセリフから判明。いつの間にそんなことになっていたんだ、「ごはんや」むすび部門は!これも「女の愛情と気配りと粘り」のなせる技なのか?人が増えている割には、他の7人のシングル・マザーの存在感がまるでないけど。って、いつもあかりの説明セリフで済ませているから、当たり前か。むすびの巡回販売が繁盛するなんて、それほど日本の主婦たちは、むすびを求めているのだろうか?それほど日本の受験生たちは「夜食はやっぱりむすびが一番♪」などと思っているのだろうか?っていうか、それほど、あかりを含めた8人のシングル・マザーたちは、自分の子供たちを保育園や幼稚園に通わせず、販売車の傍に置いて人寄せパンダにしたいのか?子供たちが「幼稚園に行きた〜い!」などと言い出したら、どうするつもりなのか?ま、まさか、その時は謎の『幸楽』人形こと、プリモプエルちゃんに代役させるのでは!?8体揃えて『ごはんやのむすび』、略して『ごーむす。』とかいって新たな人寄せパンダにしたりして。...意味分かりませんね。スミマセン(反省)。

■信頼していいのか、和夫。
月1回の反省会のための弁当を注文するために、「おかくら」を訪れたあかり・勇気親子。そこへ白飯の配達に和夫が現れた。和夫の姿を見るなり、「パパァ!」と駆け寄る勇気。「勇気!?」と驚く和夫。しかし、あかりは強引に勇気の手を引っ張ると、出て行ってしまうのだった。和夫は大吉たちに「まさか勇気がいるとは思っていませんでした。いやー、驚きました」という。ちょっと待ってよ、仮面ライダーBLACK!「おかくら」の表に、あかりの巡回販売車が止まってなかったのか?あかりが勇気連れて「おかくら」まで歩いてくるはずはない。和夫は「おかくら」にあかりと勇気がいることを知っていたはずなのだ。それなのに、勇気がいることに驚いたフリなんかして。いったい何が狙いなのか?さらに和夫は、あかりが勇気を連れ回していることについて「そろそろ団体生活を体験させなきゃ、社会に溶け込めない子になっちゃうんじゃないかな」と心配する。正論だと思うが、裏を読めば「保育園だったら、あかりの目を盗んで勇気に会うことができる♪」ということではないか?まだまだ油断できない男である、和夫は。

■母親失格だよ、あかり。
勇気は、公園で見かけた保育園児の集団に付いていってしまう。んでもって、保育園に戻ってから、引率の保育士が勇気の存在に気づいたというワケ。保育士っ!見慣れない顔がいるんだから、すぐに気づけよっ!園児の数だってそんなに多くないんだし、なんで保育園まで連れてっちゃうんだか...。まっ、勇気の存在に気づかない保育士も保育士なら、あかりもあかりである。瀬戸内海産のちりめんじゃこがどうのこうのと客と会話している間に、勇気が蒸発。和夫から勇気を保育園に預けろと言われると「親がラクしたくて、子供をそういう所に預けるような無責任なマネはしたくないのっ!」と絶対拒否のあかり。...あのさぁ、客とのクダラナイ会話に気を取られて目を離している隙に、勇気がさらわれたりしたら、そっちの方がよっぽど母親として「無責任なマネ」なんじゃないの?早いとこ、勇気を保育園に預けなさい、あかり。...あっ!でも、保育園に預けてもダメかも。だって、今の保育士は集団に見慣れない顔が混じっていても気づかないんだもん。逆に、集団にいるはずの園児がいなくてなっても気づかない可能性だってある訳で...。

■そして、親に恵まれない勇気...。
保育園での勇気は、全然喋らず自己主張をしなかったらしい。いつもあかりと一緒にいるため、他人に自分の気持ちをどう伝えていいのか分からないのだ。その話を聞いた良は「勇気が喋らないのは、大人しいとばっかり思っていたけど...」と納得。そうか!勇気は「他人とコミュニケーションが取れない喋らない子」という設定だったのだ!だから、勇気は目の前で何が起こっても、我関せずと無表情を貫いていたのだ。大吉やタキに話しかけられても、全然違う方向を向いていたり、思いっきりカメラ目線になったりしていたのだ。そんな難し〜い設定の役を自然に演じていた山内秀馬クンに拍手!

■毎度毎度の決まりきった展開。
大阪の本間病院から、常子と神林が帰ってきた。「おかくら」で、大吉や長子、英作に報告する常子。結論から言うと、本間病院は伸彦を勤務医として雇い、今まで通り診療を続けるというものだった。英作の院長話もなくなった。長子もホッと胸を撫で下ろして、メデタシメデタシ♪...って、なんじゃそりゃあっ!もう毎度毎度のことで呆れるけど、本間病院でトラブル⇒長子、「おかくら」を出る出ない の展開って、一体いつまで続くの?長子が「おかくら」を出て行かないって結論になるのは、渡鬼視聴者だったら十分予想できる展開。他にネタがないのかね、長子関係のエピソードには。

■神林の太鼓判って...。
ところで、常子が上記結論を出した理由。「神林先生が見て、伸彦さんのことをそうお思いになるんやったら...」とか「神林先生が(伸彦のことを)太鼓判押してくれはったんよ」とか、神林が伸彦に任せて大丈夫と判断したからみたい。おいおい、そんな解決の仕方でいいのかよ、スガコ先生!まず、神林は伸彦の手術を3回見て、医者としての腕を評価した。それはいい。しかし、医者として腕を揮いたい、報酬はいらないという伸彦の言葉を信じて、太鼓判を押すのはいかがなものか?もともと神林って、お人よしというか、人のことを悪く言えない人である。何しろ、何度常子に裏切られても簡単に許してしまうし、英作に罵られても新しい職を紹介しちゃう人である。そんな人が、伸彦とちょっと話したくらいで、伸彦の性根を見抜けることができるのだろうか?神林の太鼓判なんて、誰にでも押しちゃうような安〜いものに思えて仕方ない。しかし、そんな疑問を吹き飛ばすような会話が最後に現れた。「本間先生には私が付いてますよ♪」と神林。「大船に乗ったつもりで、アタシ、神林先生に甘えさせて頂きます♪ウッフッフッ...」と常子。...なんだ、結局“愛する神林先生”の言うことだったら、何でも納得するという訳ですか、常子さんは。最後にもう一回...そんな解決の仕方でいいんですか、スガコ先生!

■英作の気になるセリフ、2連発。
(本間病院を残せたのは)神林先生のおかげです。本間家の長男として、本間病院を残せたことを心より深く感謝します。ありがとうございました。」
神林に感謝するセリフ。その言葉を忘れるな、英作。
今後、間違っても「神林の奴」とか呼び捨てにすることがないように!っていうか、感謝するんだったら、もっと心を込めて喋れよ。まるで、覚えたてのセリフを淡々と喋るみたいな...あっ、これはカッチャンの演技力の問題か...。

一度由紀に追い出された屈辱は消えるとは思えない。由紀を許しちゃいないんだよ。」
伸彦の性根を疑うセリフ。
先週、伸彦は英作や常子、由紀の前で、まだ由紀を愛してるって言うてたやんっ!その言葉を疑っているのか、英作は?神林の性善説もどうかと思うが、英作の性悪説もいかがなものか?っていうか、これって何かの伏線!?

■たかがシュウマイのことで...。
そして、「幸楽」。今日は、勇の粋な計らいがキミの地雷を踏んでしまった。「あの野球チーム、毎日マジメに練習してる。俺、応援してるんだ」と町内の少年野球チームに、シュウマイ50個をサービスしようとした勇。おいおい、お前、朝から晩まで「幸楽」にいるクセに、少年野球チームがマジメに練習してるなんて、よく知ってるな?などというツッコミは横へ置いといて、この勇の粋な計らいに猛然と抗議を始めたババァが現れた。もちろんキミである。シュウマイ50個なんてサービスしたら、店の儲けなんか無くなっちまうというワケ。そして、珍しく勇はキミに反抗したり、五月が間に入って取り成したり、眞がまた余計な発言したり、それをまた五月が窘めたり、キミが不貞腐れたり...。みなさ〜ん、このトラブル劇の発端は、“シュウマイ50個サービス”なんですよ〜。たかがシュウマイのことで、ここまでトラブれるなんて、ホント「幸楽」は日本の家族の原点なんかじゃないよっ、康史っ!

■微笑みの貴公子...!?
ニューヨークの本社で研修中だった城代が帰国。「幸楽」にやって来た。しかし、城代は愛が銀行を辞めたことも、マンションを引越したことも知らなかった。確か、城代には愛が勤めていた銀行に、愛の情報を教えてくれる知人という名の“情報屋”がいたはず。以前、「愛さんの情報くらい、その気になれば、いつだって取れるんです♪」と真性ストーカーぶりを見せつけて、渡鬼視聴者の背筋を凍らせた城代だったが、今回はその情報屋も役には立たなかったみたい。それはともかく、久々に「幸楽」で落ち合うことになった愛と城代。ところが、愛は仕事の都合で約束をキャンセルした。城代は、「独立した仕事がそんなに忙しいなんて...」妙な微笑みを浮かべて、「幸楽」を去って行った。そのときの城代の心境やいかに!?考えられる答えは4つ。

@愛さんはきっとボクに会いたくないんだ。だって、独立早々そんなに仕事が入るワケないもん。呉服屋の仕事だって、ボクが紹介したんだし。
Aへぇ〜、IT関連って簡単に仕事が入ってくるんだぁ〜。ボクも会社辞めて独立しちゃおうかなぁ〜。
B今の微笑み、どうだったかな?一応ボクは渡鬼のヨン様を目指しているからね。どんな状況でもヨン様スマイルでいないと。
Cんなワケねぇだろ、スガコ先生よ!っていうかよ、オレはこのセリフとト書き見て、どう役作りしたらいいワケ?もう笑うしかないじゃん!

僕はCが正解だと思います。いや、城代の心境というより、21世紀の裕次郎の心境ということで...。

【今週の視聴率】
関東16.6% 関西18.8%(ビデオリサーチ調べ)

第32回(2004年11月4日放送)

勇が倒れたという眞のメールに驚いた愛は、「幸楽」へ駆け込んでくる。しかし、それが愛を呼び戻すためのウソだと知ると激怒。勇は城代との約束をすっぽかした愛を叱り、早く結婚しろと説教するが、愛は聞く耳を持たない。宗方の退院の日。「おかくら」を出ることになった葉子に、大吉は涙を流して「幸せになれ」という。退院した宗方は、葉子や政子と共に「おかくら」を訪れる。退院祝いの宴を催すつもりの大吉だったが、政子から宗方は退院したばかりで疲れているからと辞退されてしまう。「おかくら」を出た葉子と宗方は、政子に連れられて、ある高級マンションへやってくる。そこは自宅を売却した金を元手に、政子が購入したマンションだった。政子はここで3人一緒に暮らしたいと要望する。複雑な表情を浮かべる葉子と宗方だったが、結局、3人はマンションで同居することに。葉子に連絡を取った大吉は、祝いの弁当を差し入れようと、3人のマンションへ。葉子が自分に黙って引越したと勘違いした大吉は激怒。しかし、真相を知り、さらに激怒した大吉は、「おかくら」に帰ってからもヤケ酒を呷り、「葉子には絶対ウチの敷居は跨がせない!」と荒れまくる。宗方は和服姿の葉子と共に、取引先へ“新婚旅行”から戻ったことを報告。「幸楽」にも訪れて挨拶する。一方、愛は先日の非礼を詫びるため、城代に会う。一時間遅れて約束場所にやってきた愛に、相変わらず笑顔の城代。応援するという城代に、愛は喜ぶ。そして、「おかくら」では、葉子の一件ですっかり気落ちした大吉が、店をやめると言い出す。心配する長子は、姉妹たちに「おかくら」に集まるように連絡するのだった。

■愛、夜もお勤め。
愛が城代との約束をドタキャンしたのは、客からの夕飯&酒の誘いを断れなかったためらしい。まぁ、確かに“飲みュニケーション”という言葉もあるから、酒も仕事の内かも知れないけど。でも、もし酒を飲んで客からセクハラまがいのことをされても、銀行の上司のときみたいに横っ面を引っぱたかないように。社内のセクハラは断固抗議して構わないけど、客相手に横っ面を叩いたりしたら、確実にその客を失うことになるのだ。どんな嫌な客でも笑顔で接し、セクハラまがいの行為を受けたら、うまくあしらう。それができなければ、自営業なんてやっていけないのだ。まっ、当然愛はその覚悟をして、会社を立ち上げたと思うけど...。

■葉子、「おかくら」を出る。
宗方の退院の日。葉子は約2ヶ月間過ごした「おかくら」を出て行くことになる。「おかくら」にいる間、葉子は初めて大吉と同じ部屋で寝て、いろいろ話したらしい。そして、最後に「幸せになれ」と大吉の目に涙。とても感動的なシーンなんだろうけど、この2ヶ月間、大吉の寝室で2人が語り合うシーンなどひとつもなく、衝撃的なマッシュルーム・カットとサングラスという“怪しい人”そのまんまの葉子の変装姿しか記憶に残ってないから、全然感動できない。説明セリフで済ませるのではなくて、ひとつくらい節子の位牌の前で、ゆっくり語らう大吉と葉子のシーンをこしらえておけば、また違ってたかも知れないけど...。

■政子のポジション。
退院して「おかくら」を訪れた葉子、宗方、そして政子の3人。退院祝いの宴を開きたいという大吉に、政子は宗方の母親気取りで、退院したばかりで疲れているからとやんわり拒否する。さらに、「アタシたち身内だけで、お祝いの食事をもう用意してありますので」とダメ押しをする政子。おいおい、お前、全然身内じゃないじゃんっ!血縁でもない、戸籍上の繋がりがある訳でもない。お前ほど、葉子夫婦との関係を説明しづらいババァはおらんだろう。しかし!政子のポジションを端的に説明してくれる一人の女がいた。長子である。3人が帰った後、文句をいう大吉に長子が一言。「いいじゃないの。葉子姉ちゃんには“便利なオバさん”なのよっ!」 葉子の母親代わりを自任している政子だが、葉子にとっては“便利なオバさん”以外の何者でもないのだ。政子本人が考えているより、微妙に低いポジション...。ついでに言うと、長子にとって“便利なオバさん”とは?もちろん、タキである。葉子、長子と“便利なオバさん”に恵まれていて...これじゃあ2人とも成長できませんなぁ。

■政子の暴走。
葉子に執着する政子が大暴走。300坪以上ある自分の屋敷を売っ払って、高級マンションを購入したのだ。そして、新婚の葉子&宗方に、「アタシはね、あなたたちと家族でいたいのっ!家族にしてほしいのっ!」と一緒に暮らしたいと迫ったのだ!怖い、怖すぎるよ、政子。事前に葉子の意見も聞かず、屋敷を処分してマンション買っちゃうなんて。しかも、葉子夫婦が賛同してくれると信じて、勝手に葉子のマンションの電話を解約したり(タキが電話したら「現在使われていない」のアナウンスから判明)、すでに「宗方直之 葉子 山口政子」という新しい表札を用意してたりで、暴走しまくり。葉子たちは新婚だよ、新婚!肉親ならともかく、赤の他人が同居するなんて嫌に決まってんだろうがっ!それを高級マンションというエサで、2人を釣り上げようとしたりして。んでもって、あれよあれよという間に、なぜか3人は同居することになってしまった。本願成就した政子は、「こういう形で葉子さんと一生、一緒に暮らせることができるなんて♪アタシには最高の家族♪」とご満悦。...一生!?一生!?一生!?...おいっ!太郎っ!さっさと政子を引き取れっ!

■壊れゆく大吉。
葉子夫婦と政子の同居を知った大吉は荒れ狂った。酒を呷り、「葉子とは付き合わないっ!娘とも思わないっ!葉子は死んだも同然だっ!」と叫び続けた。“酔っ払って怒鳴る”という迫真の演技に、フジタクがポックリ逝きやしないかとヒヤヒヤしたが...。そして突然、葉子の幼少時代の話を始めた大吉。葉子は4番目の娘だから、上3人の影に隠れて存在が薄かった。さらに、長子が生まれてもっと薄くなったと。でも、上と下に挟まれて存在が薄くなる可能性は、五月にも文子にもあったんじゃない?なんで葉子だけ影が薄くなったの?いや、岡倉5人姉妹の中では美人の葉子のこと。むしろ目立った存在だったんじゃない?それともこれは、長山、ピン子、中田、野村、藤田という女優5人の中で、野村のキャリアだけがイマイチというスガコ先生のメッセージなのか?(何のためにそんなメッセージを発しているのか分からないけど。) そして、「葉子ぉ〜、葉子ぉ〜」と叫びながら、酒のせいか歳のせいかフラつく足取りで玄関に向かった大吉はドアに向かって、「葉子には絶対このウチの敷居は跨がせないからっ!親子の縁は切ったよっ!」と大声で叫んだ。次週の予告では、葉子は思いっきり敷居を跨いで、岡倉の家の中にいたけど...。

■さらに壊れゆく大吉。
そして、長子、英作、タキが見守る中、大吉は節子の位牌の前に座ると、「母さん、店はやめる」と報告。さらに大吉は、「5人いる娘の1人ぐらいはさぁ、岡倉の名前を継いでくれるかと思ってたけどもね。み〜んな、よその家の名前になって、その望みも消えちゃったよ」と愚痴をこぼした。あれぇ〜?大吉って、まだ娘たちに岡倉の家を継いでもらうことを期待してたの?確かにパート1の頃の大吉は、葉子か長子に婿を取って岡倉家の後継者にって言ってたけど、度重なる娘たちのゴタゴタ&裏切りに、娘なんてもうたくさん!と岡倉家を継がせることを諦めたんじゃなかったっけ?今週も上げ膳据え膳の長子の「こういうワガママがきくから、このウチでも我慢してるんだからね♪」というトンデモ発言に、いつでも出てってくれて構わないって言ってたじゃん!さらに以前、自分にはタキや勉、壮太がいてくれたら十分とも言ってたじゃん!なんで、今さら岡倉家の後継問題を口にしてんの?もしかしてこれは、タキ一派に岡倉家を乗っ取られると思った天国の節子が、毎晩大吉の夢枕に立った結果、大吉は再び岡倉家を実娘に継いでもらいたいと考えるようになったためなのか?まぁ、単にボケただけという説明もできるけど...。

■頭を悩ませる長子・英作夫婦。
深刻なBGMの中、石坂浩二のナレーション。「どうすれば大吉を立ち直らせられるか。英作も長子も大吉の辛さが分かるだけに、頭を悩ませていたのでした」 別に頭を悩ませることはない。英作が岡倉家に婿入りして、岡倉姓を名乗ればいいのだ。本間病院は由紀が継いだ。常子は夫婦別姓で、本間姓を残している。長男であるという妙な責任感さえ捨てれば、英作が本間姓にこだわる理由はない。しかもすでに英作は岡倉家で生活している訳だから、岡倉姓を名乗ったからといって、生活そのものが変わることはない。まぁ、常子が怒鳴り込んでくる可能性がないこともないけど。本当に英作が大吉を立ち直らせたいと思うならば、即刻“岡倉英作”になれっ!

■でも、よく考えてみたら...。
もっと簡単な解決法があったね。5人姉妹が「おかくら」に集まって、一人一人涙を流しながら、大吉を励ませばいいのだ。そうすりゃあ、何が何だか訳が分からない内に、「おかくら」の割烹着を着た大吉が厨房にやってきて、「こうしてね、何かあったら娘たちが集まってくれる。アタシにはそれだけで十分だよっ(涙)!」と復活宣言。そして、大吉同様、目に涙を浮かべる娘たち。メデタシメデタシ...。もう今まで何度も繰り返されてきた光景である。最近では、親友・村木の死で弱気になった大吉が、この方法で復活した。今回もこれで復活するのか?それは次週のお楽しみである。

【今週の視聴率】
関東18.1% 関西17.4%(ビデオリサーチ調べ)

第33回(2004年11月11日放送)

いつも通り「おかくら」の厨房に立った大吉。長子がホッとするのも束の間、大吉は常連客の不動産屋・岩下(早川純一)を店に呼ぶと、「おかくら」を処分したいと切り出す。処分した金で、有料老人ホームに入るという大吉の発言に驚いた長子は、姉妹たちに連絡。事が事だけに、五月はキミに逆らって「おかくら」に向かう。5人姉妹が顔を揃えた「おかくら」。しかし、大吉は迷惑顔で「何しにきた!」と怒鳴る有様。店をやめる理由が「おかくら」の跡継ぎがいないからと思った5人は、お互いに「跡を継げ」「無理なら子供に継がせろ」と言い合う。結局、跡継ぎがいない以上、大吉に「おかくら」を続けさせるのは無理と判断した5人は「老人ホームに入れるくらいなら、自分が引き取る」と大吉にいう。娘たちの発言に、大吉は同情されるくらいなら店を続けた方がマシと「おかくら」継続を宣言。さらに、大吉は5人に食事をしていけという。ホッとした5人はせっかくの機会だからと羽根を伸ばして「おかくら」で夕食をとることにする。小学校へ日向子を迎えにいった常子だったが、日向子は独りで「おかくら」に帰ってくる。叱る長子に、日向子は独りで通いたい、みんなから「おばあちゃん子」とバカにされていると涙を流す。日向子の自立に潔く引き下がった常子は、これから自分自身どう生きるかを考えるという。酒が入って盛り上がる岡倉5人姉妹たち。大吉は改めて5人が自分を心配して集まってくれたことに感謝する。そして「幸楽」。夜遅く帰ってきて「幸楽」の敷居が高い五月は、裏口で聖子の姿を見かける。明らかに普通ではない聖子の様子に、不安を覚える五月だった。

■大吉、「おかくら」廃業宣言!
常連客の不動産屋・岩下を店に呼んだ大吉は、藪から棒に「おかくら」処分話を切り出した。突然の処分話に、長子、タキ、勉、壮太の面々は驚いた。そりゃそうだろう。長子やタキはともかく、勉や壮太にとっては、職場がなくなるという死活問題なのだ。大吉も従業員に何の相談も説明もナシに決めてしまうなんて、随分と勝手な経営者だな。しかも、きっかけが葉子と政子の同居という極めてプライベートな問題。公私混同甚だしいことこの上ない。感情に任せて従業員の生活に関わるような決断をしてしまうなんて、大吉は経営者失格である。さらに大吉は、やめる理由は娘5人が全員他家に嫁いでしまって「おかくら」の後継者がいないからだという。ちょっと待ってよ、親方!アンタ、パート6の頃、勉と壮太に「おかくら」を譲るって言ってたじゃん!やっぱり、大吉に遺言状を書いてもらうんだったと、勉は内心後悔していることだろう(ウソ)。

■「おかくら」を押し付けあう姉妹たち。
大吉の様子がおかしいと必ず全員が顔を揃える岡倉5人姉妹。もう恒例である。今回はお互いに「おかくら」の跡継ぎの座を押し付けあった。しかし、それぞれ仕事があったり、他家に嫁いだこともあって、誰も継げるものがいないと結論。次にお互いの子供たちが継げないかを議論。あかり→「ごはんや」の跡継ぎにしたいという良の夢があってNG、武志→自動車工場に勤めていてNG、愛→自分の夢を追いかけていてNG、望→ハワイの亨のホテルの跡継ぎにしたいからNG、日向子→本間家の跡継ぎだからNG。結局、もっと子供を産んでおくんだったという訳の分からない結論に達した。でもちょっと待って!眞はどうしたの?なんで、眞を候補から外すの?「幸楽」の後継者候補だから、言わずもがなで外した?しかし、あの純和風な顔だちは和食屋にピッタリだし、幼い頃から「幸楽」を手伝っているから、ある程度の料理の心得もあるだろう。しかも、大吉の孫の中で、唯一“将来やりたいことが見つからない”とホザいているのは眞だけである。眞ほど「おかくら」の後継者に相応しい人間はいないではないか?もっとも、眞だと「ラーメン丼」とか「ラーメンむすび」とか、中華風和食メニューのオンパレードになりそうだけど。

■大吉、「おかくら」廃業宣言撤回!
結局、「おかくら」継続を諦めた5人は、大吉を老人ホームに預けるくらいならアタシが面倒みると、「おかくら」の後継者選びの時とは一転して、大吉を引き取ることを主張しあった。そんな娘たちの姿に、自分が同情されてると感じた大吉は「この店やめるからってお前たちに同情されるくらいならさ、この店やっとく方がよっぽどマシだよっ!お前たちにバカにされないようにね、死ぬまでこの店やってくからっ!」とあっさり廃業宣言を撤回。...なんだそりゃ。やめる決断も感情的なら、その撤回も感情的である。大吉はもう理性ではなく、感情の勢いでしか決断ができなくなってしまったのか?5人姉妹の宴の席で、改めて感謝の意を表す大吉。先週の予想通り、“何かあったら集まってくれる娘たち”のおかげで「おかくら」継続を決意して、メデタシメデタシである。でもね、親方。ちゃんと不動産屋の岩下には謝んなさいよっ!わざわざ「おかくら」まで出向いて、大吉の話に時間割いてくれて、もう買い手を見つけちゃったかも知れないんだからねっ!ったく、常連客にまで迷惑かけるなんて、つくづく大吉は親方失格である。

■そして、いつの間にか...。
メデタシメデタシの雰囲気が漂う大吉と5人の娘たち。このメデタシ感の雰囲気に乗じて、ある女の問題もウヤムヤにされようとしていた。葉子である。先週、「葉子には絶対このウチの敷居は跨がせないからっ!親子の縁は切ったよっ!」と叫んでいた大吉だったのに、葉子から「お父さん、無理しないでね。宗方とアタシで役に立てることがあったら、いつでも来るから♪」と言われると、涙を流してうなづく始末。まさか、葉子パートの問題もこれで解決?大吉は葉子夫婦と政子の同居を許したってこと?も、もしかして、スガコ先生は、葉子関係のトラブルを解決させるために、大吉の「おかくら」廃業の話をこしらえたのでは?まぁ、昔の諺でいう“雨降って地固まる”ということなのか...。

■酔っ払う五月。
宴の席で日本酒を飲み倒し、グデングデンに酔っ払った五月。口が悪くなるというか、顔が悪くなるというか、五月の酔っ払いぶりは勇も顔負けである。帰宅した英作に着替えもさせずに、無理矢理宴の席に引っ張り込む始末。大吉も「酒飲むとさぁ、五月は気が強くなるんだから」と呆れるほど。下品な笑い声、相手を威嚇するような喋り方、ってこれってまんま素のピン子じゃん!ここに新たな渡鬼の法則が生まれた。「勇の酔っ払い度は前髪の垂れ具合で測れ!五月の酔っ払い度は発言や振る舞いがどれだけ素のピン子に近いかで測れ!」

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「実家の父の大事なときに、実家へ戻してももらえないような嫁なんて、もうたくさんですっ!」
キミの嫌味に対する五月のセリフ。愛の開業資金の件で、五月が勇やキミと口をきかなかったとき、大吉は涙ながらに「お前、このウチの嫁だよぉ、オイっ!自分の思う通りにならないからって、そんなワガママが許されるとでも思っているのかねっ!」と説教した。五月は大吉の説教をもう忘れたのか。それにしても、キミの発言ではないが、ホント五月は強くなったねぇ...。

「姉妹が揃わないと意味ないんじゃない?アタシたち5人が揃って初めて、お父さんを説得できるパワーが出るんだから。」
文子のセリフ。お前たち姉妹は、デカレンジャーかっ!?でも、過去の経験から“5人集まれば大吉の問題は解決できる”という法則を見つけた文子は賢いと言えるかも!?

「名字なんてどうだっていいのっ!」
「おかくら」後継者問題で、日向子は本間家の人間だから無理という長子に対する五月のセリフ。これってまんまスガコ先生の考えですね。「役名の名字なんてどうだっていいのっ!大事なのはこのスガコ大先生がこしらえた珠玉のセリフの数々なんだからっ!」っていう...。

【今週の視聴率】
関東18.2% 関西19.3%(ビデオリサーチ調べ)

第34回(2004年11月18日放送)

五月に連れられて、聖子が「幸楽」に戻ってくる。小島家の面々や周平、加津を前に、聖子は「幸楽」を出てからのことを話す。ブティックの店長に迎えられた聖子だったが、店長に相応しい身なりになるため、社長の指示で購入した洋服代やアクセサリー代が全て給料から天引きされてしまう。高給のはずが逆に借金をこしらえてしまった聖子。社長に抗議すると、自分の女になれば借金を帳消しにすると言われるが、聖子は拒否。結局、店長は若い女性に代わり、店長用のマンションも追い出され、自殺するつもりの聖子が最後に辿り着いたのが「幸楽」だった。再び「幸楽」を出て行こうとする聖子を止める五月やキミ。結局、聖子の借金は周平が肩代わりすることになり、聖子は「幸楽」に復帰。外へ出て「幸楽」の有難味が分かったはずの聖子だったが、翌朝調理場へ出ると、再び元の聖子に戻っていた...。「おかくら」では、日向子が初めて独りで小学校に通う日を迎える。そして、またもあかりと和夫がかち合ってしまう。和夫に駆け寄る勇気を無理矢理連れて出たあかりだったが、団体生活をさせた方がいいという長子の助言や、和夫と勇気が会えないようにするためにも、勇気を保育園に入れることを決心する。「おかくら」を仕事の接待に使う宗方。大吉は迷惑に思うが、宗方は「おかくら」を使うのは、もっと大吉に会って自分のことを知ってほしいからという。自分の生い立ちや政子の件の詫びを入れる宗方に、大吉は感激して酒を酌み交わす。そこへ愛が現れる。顧客から仕事の報酬に小切手を渡された愛だったが、来月にならないと現金化できないため、大吉に金を借りにきたのだった。

■聖子のエピソードの功績。
ホント、聖子のエピソードって、無駄だよね。いったいどんな意味があるの?「幸楽」の外の世界を知って、少しは「幸楽」の有難さが分かったのかと思いきや、翌朝の調理場での言動は以前とちっとも変わってないし。まぁ、聖子の家出は、演じる中島唱子が他の仕事で出演できないため、こしらえられたエピソードだから仕方ないかも知れないけど。過去2回、聖子は「幸楽」を飛び出しているが、どれも同じパターン。聖子、周平の不甲斐なさや「幸楽」の給料の低さに不満爆発で飛び出す⇒しばらくの間、聖子不在⇒ボロボロになって聖子が「幸楽」に戻ってくる(但し体型は決して痩せていない)⇒小島家の面々を前に、説明セリフで事情説明⇒よく分からない内に、聖子、「幸楽」に復帰⇒反省しないブタは今日も悪態の突きまくり...ってな感じである。しかし、今回の聖子の家出は、ある功績を残したかも知れない。それは“聖子、突然消える”の展開は、「週刊ポスト」や「女性セブン」で取り上げられ、ピン子の西太后ぶりを白日の下に晒したということである。...えっ?ピン子の西太后ぶりなんて、みんな知ってたって?そりゃ失礼しました...。

■キミの本音。
という訳で、無事「幸楽」に復帰した聖子。しかし、再び元の“性悪三つ編みブタ・聖子”に戻って、光子に言いたい放題。仕事を抜け出すと、駅のコインロッカーに置いてあるブティックで着ていた服やらアクセサリーを取りにいった。記念に持ってきたらしい。借金あるんでしょう、聖子ちゃん?...そんなのとっとと売っ払えっつうのっ!肩身の狭い周平は「すいません。アイツの性根、全然変わってませんでした」と謝る始末。しかし、そんな周平に笑顔のキミは、こうのたまわった。「変わらなくて良かったわよ♪聖子ちゃんが大人しくなったら、アタシの代わりに悪者になってくれる人、いないじゃないの♪ホホホ...」 そうか!キミが聖子を可愛がっていたのは、自分と同じデブ体型だからではなく、聖子が側にいて悪態を突いてくれたら、自分の鬼ババァぶりが相対的に緩和されると考えていたからなのだ。“聖子=悪者”と認識して利用していたキミ。なかなか侮れないババァである。

■たっちゃん、大出世!
「幸楽」の従業員で一番古株のたっちゃん。しかし、いつの間にか、周平が「幸楽」の一番弟子みたいになり、健治には料理の腕で先を越され、挙句の果てには、後輩の浩次にすら、セリフの機会を奪われるようになってしまった。哀れたっちゃん。これからどうなるだろうと思った矢先、転機は突然訪れた。なんと、たっちゃんがケータリングのチーフになったのだ!チーフだよ、チーフ。たかだか2〜3人の編成でチーフもクソもないだろうとか、いったいチーフって何やるのとか、チーフになったからって給料上がる訳じゃないんでしょうとか、チャチャを入れてはいけない。今まで「幸楽」における位置づけがいまひとつハッキリしていなかったたっちゃんが、“チーフ”という肩書きを持って立場を明確にしたことが重要なのである。しかし、なんで聖子がたっちゃんをチーフに任命するの?聖子にそんな権限ないだろう?つい昨日まで「幸楽」を裏切って、飛び出していたクセに。みんな、聖子の任命は気にいらないが、たっちゃんには好意を持っているので、何となく納得してしまったみたいだけど。しかし、聖子がたっちゃんをチーフに任命したのには訳がある。それは次のたっちゃんのセリフである。「ブティックの店長に引き抜かれたって、ここへ挨拶にきたときの聖子ちゃん、見違えるほどキレイだった!」 女性はいくつになっても、お世辞に弱いんですね...。

■ヒナ、独りで通学。
ヒナが独りで小学校に通うことになった。先週のヒナの涙の訴えを見ると仕方ないかも知れないが、本当に大丈夫だろうか?先日の小学生女児を狙った残忍な事件を見ると、集団登校ならともかく、ヒナみたいに独りで電車通学するのは危ないような気がする。いくら長子が知らない人に付いて行ってはいけないとか、危ないと思ったら大声を上げろとか注意しても、いきなり口を塞がれて車の中に引きずり込まれたらお終いである。やはり、常子か長子が付いていった方がいいのでは。でも、それだと子供の自立心は育たないし。いずれにしても、弱い者を狙う卑劣な犯行が日常茶飯事に起きるなんて、嫌な世の中になりましたね...。

■自己主張する勇気(涙)!
ついに、この日がやってきた...。目の前で何が起ころうが、誰が何を喋ろうが、“我関せず”と思いっきりカメラ目線になったり、視線が宙を彷徨っていたり、時には鼻歌まで歌っていた勇気が、ついに自己主張をしたのだ!人間って、確実に成長するんですね(涙)。今週はこれを記念して、勇気のセリフを採録したいと思う。

「パパー!」(「おかくら」で和夫の姿を見かけて。)

「パパと一緒に行く!」(あかりに和夫から引き離されて。)

「ヤダ!ママ、大っキライ!」(再び和夫から引き離されて。)

「パパ、公園で遊ぼう!野球しようよ!」(和夫に対して。)

「ヤダー!」(あかりに強引に連れて行かれて。)

「キャッチボールしてくれる?...ゆびきり!...パパ、待ってる!...バイバイ!」(和夫に対して。)

「パパ、まだ来ないもん!...パパ、待ってる!」(むすびの販売が終わり、帰ろうというあかりに対して。)

「来るよ!キャッチボールするの!キャッチボールするの!」(あかりに無理矢理車に乗せられて。)

「うんっ!」(保育園で寂しくなっても迎えにいくまで我慢しろというあかりに対して。)

(声にならない声で)ホァ〜イ...。」(先生のいうことをよく聞いて、友達と仲良くというあかりに対して。)

しかし、ちょっと気になったのは「おかくら」のシーンである。あかり、和夫、勇気のやり取りのカットの繋がりが、不自然に思えるのだ。何となく続けて撮影したのではなく、細切れに撮影して、それを後から繋げた感じ。具体的にいうと、勇気があかりの手を払いのけるカットの後、いきなり和夫の前に勇気がいるのだ。駆け寄るカットが省略されている感じ。まぁ、そんな細かいことはどうでもいいですね。それよりも...勇気って、あかりに頬を叩かれても泣き声ひとつ上げずに、和夫にキャッチボールをせがむなんて。いつの間にか、強い男の子になったんですね(また涙)。

■同時に、それはむすび部門の危機。
勇気を保育園に入れることにしたあかり。ところでこの件を、あかりは他の「ごはんや」むすび部門のシングル・マザーに伝えたのか?あかりは「子連れで働こうとする母親は根性ある!」とかいって、むすび部門の従業員を全員シングル・マザーにしたはず。子供に何かあったら、預けられる病院まで用意していた。(裏を返せば、「子供が病気になったくらいで、仕事休むんじゃないわよっ!」というあかりの“むすびの掟”なのだが。) それほどまでに“子連れのむすび販売”にこだわっていたあかり自身が、子供を保育園に預けてしまって、他のシングル・マザーにどう説明するのだろうか?いい加減な説明では納得しないだろう。裏切られた気持ちになるのではないか?これがきっかけで“「ごはんや」むすび部門、解散!”なんてことにもなりかねない。っていうか、それよりも、勇気を“人寄せパンダ”に使っていたあかり。勇気目当てにきた女性客が「なんだ、勇気ちゃん、いないんだ」と離れていくこと必至。メンバー間の不協和音より前に、それが原因でむすび部門が消滅したりして。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「挙句に『返すのが大変だったら、俺のオンナになれ』って。『帳消しにしてやってもいいぞ』って。」
ブティックの社長からの借金の件を説明する聖子のセリフ。世の中には、確かに“デブ専”という性的嗜好を持つ人がいる。しかし、これはあくまでも、聖子の説明セリフである。本当は社長はそんなことは言っていないかも知れない。聖子が見栄を張って出たセリフかも知れない。っていうか、いくら美意識が世間とズレまくりの渡鬼であったとしても、こんなセリフ、まともに信じる方がオカシイだろう。本当は「俺のメスブタになれ!」と言ったかも知れない。世の中には、確実に“家畜プレー”に興じる人がいる訳だし...。

「そろそろ幼稚園へ行くとかさ。そういう団体生活の中で、いろんなことを覚えていくのよ。」
勇気の件で、あかりを諭す長子のセリフ。すご〜く当たり前の内容なんだけど、普段いい加減な長子が言うのが新鮮。

【今週の視聴率】
関東17.4% 関西17.6%(ビデオリサーチ調べ)

第35回(2004年11月25日放送)

愛が「おかくら」を訪れる。大吉から借りた30万円を返し、引き替えに小切手を返してもらった愛は、さっさと帰ってしまう。不審に思う大吉。一方、愛から連絡がないと心配する五月に代わり、加津が愛の様子を見に行く。加津は、愛がホームページを作ったブティックが倒産しているのではと思い尋ねるが、愛は否定する。さらに、愛は苛立った様子で、くだらないことで訪ねて来ないでほしいという。大吉もまた、ブティックの倒産を疑い、愛に連絡を取る。案の定、ブティックは倒産。小切手を返してもらったのは、不渡りを出して大吉に迷惑がかかることを恐れたからだった。宗方が「おかくら」へやって来て、大吉をゴルフに誘う。宗方の会社関係のゴルフ会だったが、ぜひ大吉に参加してほしいという宗方。「幸楽」では、加津がみのりの誕生日プレゼントを買ってくるが、キミから嫌味を言われてしまう。加津は、二度とみのりには会わないから「幸楽」に置いてほしいと言う。サワからみのりの誕生会に誘われた加津は断ってしまう。サワは、みのりと2人でささやかな誕生会を開く。「菊屋」の表で、長太の姿に驚くみのり。自分が金を出すから加津と一緒に暮らせという長太に、みのりは自分の力で加津を引き取りたい、それまで加津のことを頼むと言う。みのりが、昔と全く違う、信じられる女になっていて安心した長太は、みのりの願いを聞き入れる。「幸楽」を訪れた長太は、事情を説明し、改めて五月たちに加津のことを頼む。「おかくら」では、ゴルフの成績が良かった大吉が上機嫌で帰宅する。大吉、葉子、長子、宗方、英作が顔を揃え、笑顔で乾杯をする。そして、加津は学校の帰り、公園で待ち伏せしていた司から助けを求められるのだった。

■???
愛がこしらえたブティックのホームページを見た加津。素敵なコーディネートを見つけて、みのりの誕生日プレゼントにしようとするが、「お店検索して、インターネットで品物申し込むつもりでいたら、そのお店のページがなくなっちゃってるの」という加津。...ん?どういうこと?店のホームページをこしらえたのは愛でしょう?それを見ていい品があったから、申し込もうとしたんでしょう?店を検索する必要ないじゃん。すでに見てるんだから。それなのに、店のホームページがなくなってるって、どういうことだろう?加津がアクセスした愛制作のブティックのホームページと店のホームページは違うのか?それとも、愛はインターネットモールみたいなサイトを運営しているのか?そもそも愛の仕事の内容が、“愛のセンスの良さ(笑)だけでサイトをこしらえる”ということ以外、今ひとつハッキリしないから何ともいえないんだけど。いったい、愛って何してんの?

■勘が鋭い人々。
インターネットで“ブティックのホームページが見つからない”というだけで、“ブティック倒産”と考えたタキと加津。勘が鋭いねぇ。URLが変わったとか、プロバイダーの具合がおかしいとかの可能性を全く考えず、すぐに倒産を思いつくなんて。やはり、トラブルが頻繁に起こる環境で生活している2人だから、物事をネガティブに考えてしまうのか?もっとも、2人が(っていうか、スガコ先生が)そんな可能性が考えられるほど、インターネットの知識がないだけなのかも知れないけど。さらに2人は、ほぼ同時期にブティックのホームページが見つからないことに気づいた。偶然過ぎるっつうのっ!心配した加津と、タキから倒産の話を聞いた大吉が、それぞれ愛に会ったり電話したりするが、2人から続けざまに、ブティック倒産の問い合わせを受けたら、愛だってウンザリするだろう。

■愛、イライライライラ。
という訳で、ブティックの倒産により、会社に入るはずだった30万円もパーになり、苛立つ愛。心配して様子を見に来てくれた加津には、イライラモード全開で「くだらないことで、イチイチ来ないでっ!」と冷たく言い放ち、同じく心配して電話をかけてきた大吉には、怒って途中で電話を切る始末。愛って、ホント子供だねぇ。いくら“誰彼構わず喜怒哀楽を表に出すことが美徳”という小島家の家訓の下に育ってきたとはいえ、あんなに感情を剥き出しにするなんて。一応、会社の代表なんでしょう、愛は。感情的に振舞う人間なんて、上に立つ資格ないよ。っていうか、驚いたのは「幸楽」に戻ってきた加津の発言。(愛と)喫茶店入ったんだけど、(中略)アタシは一番安いミルク注文して、自分で払った。」 いくら金がないからって、加津のミルク代くらい払ってやれよ、愛っ!っていうか、ミルク代も払えないなんて、遅かれ早かれ、愛の会社は潰れますね、確実に。

■なんで“ブティック”なの?
それにしても、三つ編みブタに愛人になることを強要する変態社長とか、不渡り承知でサイト制作費として小切手を渡すとか、渡鬼におけるブティックの描き方って、ちょっとヒドくないか?スガコ先生はブティックという業種に恨みでもあるのか?全国ブティック協同組合みたいなものがあったら、クレームが入るかも知れない。

■大吉、ゴルフをたしなむ。
宗方からゴルフの誘いを受けた大吉。宗方曰く、サラリーマン時代の大吉は、業界でもトップを争うゴルファーだったそう。業界?何の業界だよっ!サラリーマン業界?そんな業界あるかっ!芸能界やマスコミとは訳が違うんだよっ!トップを争うって、サラリーマン業界で全国大会でも開いたのか?これは宗方のいい加減かつ下手なお世辞と考えるべきだろう。しかも、その情報源は、宗方の下請けの建設会社の社長らしい。下請けの社長が、自分の舅を知っていたなんて、これまたスゴイ偶然だねぇ...って、んなこと有り得るかっ!これも、お世辞に信憑性を持たせるための宗方のウソと見るべきだろう。しかし、もし宗方の話が本当ならば、ある謎が解ける。それは、住宅街にある「おかくら」繁盛の謎である。“岡倉大吉”の名前はトップゴルファーとして業界(笑)に知れ渡っている。そんな大吉に憧れるサラリーマンゴルファーたちが、「おかくら」に通っているのだろう。そして、今の大吉を見て衝撃を受けるのだ。「あの手の震え!あの微妙な震えから生み出されるスイングこそ、長年業界トップの座にいられた秘密に違いないっ!」と...。

■しかし、当然ながら...
大吉のゴルフシーンはなし。すべて宗方の説明セリフにて、“いかに大吉がスゴいプレーをしたか”が語られて終了。でも、見てみたかったなぁ、大吉が震える手でゴルフクラブを振る姿を...。

■大吉の胴回り、80cm。
宗方が、大吉のゴルフウェアをこしらえるため、巻尺で測定したことから判明。別にどうでもいいことだが、大吉情報として記しておく。

■まだ、言ってるよ...(呆)。
サワから、みのりの誕生会に誘われた加津。しかし、みのりへの誕生日プレゼントの件で、キミから嫌味を言われた加津は、誘いを断ってしまう。さらに、みのりとは会わない、一緒に暮らすつもりはないと、今まで何度も何度も主張してきたことを話した。それを聞いたサワは、まるで初めて聞いたような驚きの表情を浮かべて、「何言ってんのよっ!お母さん、ウチで働いてるの、何のためだと思ってんの?一日も早く一人前の和菓子職人になって、加津ちゃんと一緒に暮らしたいという一念で...」とのたまわった。おいおい、加津がみのりと一緒に暮らすつもりはないってことは、今まで散々話してきているじゃない。なんで寝耳に水みたいに驚くの?これはもう“説明セリフ”というより、“確認セリフ”だね。加津の主張を、しっかり視聴者に再確認してもらうためのセリフ。でもね、スガコ先生。視聴者だってバカじゃない。何度も繰り返してもらわなくたって、理解できますからっ!

■自由、自由って...。
加津曰く、みのりと一緒に暮らしたら、お互い相手を思いやって自由に生きられなくなるらしい。でも、「幸楽」での加津の生活も、自由とはほど遠い気がする。何しろ、実の母親の誕生日プレゼントを買ってきたくらいで、鬼ババァから嫌味を言われるし。愛のことを思いやって訪ねていけば、くだらないことで来るな!と文句を言われるし。独りでインターネットをしていれば、眞から「また、そんなもの見てるのかっ!受験勉強はどうなってるんだ?」と干渉されるし。かといって、受験勉強をしていればしていたで、またまた眞から「加津!お前、本気で高校、私立の進学校狙っているのか!?遊びにも行かないで机にしがみついてるなんてハンパじゃないよ!」と驚かれちゃうし。加津の考える自由って何だろう...。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「ホントにいつまでさぁ、もう加津ちゃんのことでゴタゴタしたら気が済むんだろう!もういい加減にしてほしいよっ!本当にっ!」
キミのセリフ。みのりの誕生日プレゼントを買ってきた加津に、嫌味を言ったキミ。加津は、誕生日プレゼントは渡さないから、「幸楽」に置いてほしいといって、二階へ駆け上がってしまう。その後を追う五月。そこへ出てきたのが、このセリフである。しかし、このゴタゴタの原因は、誰が見ても“たかが誕生日プレゼントくらいのことで、目くじらを立てて嫌味を言った”キミだろう。自分がトラブルメーカーであることを自覚せず、加津に文句をいうキミ。まぁ、これこそがキミのキミたる所以なんだけど...。

「ゴメンな。みんなの前でお袋さんのお誕生日のこと、バラしたりして。俺、加津がそんなことしてたら、いつかウチ出てお袋さんのとこへ行っちまうんじゃないかって気がしてさ。嫌な奴だよな。」
眞のセリフ。みのりの誕生日プレゼントを持って、「幸楽」の厨房にやって来た加津。そこで、五月、勇、キミ、そして「幸楽」従業員の前で、眞はそれがみのりへのプレゼントであることを話してしまったのだ。それを反省する眞。しかし、このセリフを聞くと、“ついウッカリ喋ってしまった”のではなく、加津に「幸楽」を出て行ってほしくないから“意図的にバラした”みたい。なんで、そんなに眞は加津にこだわるのか?普通に考えたら、嫌味なババァがいて、毎週のようにトラブルが巻き起こる「幸楽」より、実の母親と気風のいいオバサンがいる「菊屋」で暮らした方が幸せだろう。そんな加津の幸せを犠牲にしてでも、自分の側にいてほしいと願う眞。これって、加津に対する眞の恋心の表れなんじゃない?眞と加津、これほどお似合いのカップルはいないだろう。あらゆる意味において...。

「また、そんなもの見てるのかっ!受験勉強はどうなってるんだ?」
帰宅して、加津がインターネットをしているのを見た眞のセリフ。...特に何も言うことはありません(呆)。

【今週の視聴率】
関東17.8% 関西18.6%(ビデオリサーチ調べ)

第36回(2004年12月2日放送)

加津は、五月たちに黙って、司を二階の自宅に連れてくるが、店の方に弓子が乗り込んでくる。司のことで警察から連絡を受けた弓子は、加津を責め、司の行方を問い質す。知らないとシラを切る加津。激怒する弓子が「幸楽」を去ると、眞と加津は司から事情を聞く。加津を傷つけた弓子が許せない司は、学校にも塾にも行かず、弓子に暴力を振るうようになり、さらに夜遊びをするようになった。ゲームセンターで知り合った仲間と共に、ドラッグを売る手伝いを始めたが、警察に見つかり逃げてきたのだ。眞は、司に警察に出頭することを勧め、両親に自分の正直な気持ちを話せという。眞と司は「おかくら」へ。眞は、夢に向かって頑張る壮太や隆の話をして、司を励ます。涙して牛丼を食べる司。警察で、司を迎えにきた父・弘行(若山騎一郎)と弓子は、お互いに責任を擦りつけ夫婦ゲンカを始める。少年課の婦警にたしなめられ、司の話を聞く弘行と弓子。「おかくら」に、隆(田中恭兵)が風呂の給湯器の修理に訪れる。隆は、給水装置工事主任技術者の国家試験を受けており、結果発表が近づいていた。タキは、大吉が玩具会社重役から貰ったオモチャを和夫に渡す。保育園にいる勇気にオモチャを渡す和夫。大吉からのプレゼントだと勇気に念を押す和夫だったが、勇気はあかりに和夫から貰ったという。激怒したあかりは、弥生や良に和夫をクビにしろという。あかりの話に聞く耳を持たない良は、和夫が嫌ならお前が辞めろと言い放つ。長子は、最近連絡が取れない常子のことが気になっていた。そして、「幸楽」。司を警察に連れていって良かったのか疑問を抱く加津に、余計なことをして悪かったと眞は不愉快な表情を浮かべるのだった。

■司、ドラッグの売人に!
何だか知らない内に、トンデモない世界に足を突っ込んでいたね、司は。塾も学校も行かず、弓子に暴力を振るっていたという司。ついこの間まで、真夏の炎天下、熱中症をモノともせず公園で勉強するという微笑ましい真性バカっぷりを見せてくれた司が、ドラッグの売人になっていたなんて。...極端過ぎるっつうのっ!っていうか、以前と雰囲気も喋り方も全然変わってない司が、母親殴ったりヤクの売人したりしてたと言われても、全然リアルじゃない。司の売人ぶりって、敬愛してやまない加津にならって、渋谷あたりで「いつもご贔屓に!ドラッグ屋の司です!」なんていう手書きのチラシを配っていそう。弓子も司から暴力を振るわれたと言う割には、ひ弱なジャニーズの暴力なんか屁でもないというくらい妙に威勢がいいし。そもそも、なんで“ドラッグ”なの?スガコ先生のイメージでは、母親に反抗する中学生=ドラッグなのか?たまには、ちゃんと取材したら?「何いってんのよっ!アタシはちゃんと今の中学生を取材してるわよっ!毎週かかさず『金八先生』観てんだからっ!」...スガコ先生、それは取材といいません...。

■司のドラッグ使用の可能性。
司は、ドラッグを売る手伝いはしたが、自分はドラッグを使っていないという。しかし、それは怪しい。まるで“必死に覚えたセリフを、忘れる前に一気に吐き出そう”としているかのような棒読み一本調子の喋り方。“セリフをトチったりしたら、叱られる!”というような緊張感を感じさせる開ききった瞳孔。そして何より、言ってることは深刻なのに、“お前、仮面でも被ってるんちゃう?”というくらい変化のない表情。これらの症状から考えて、間違いなく...やってるな。

■魔性の女・加津。
それにしても、なんで司はここまで堕ちてしまったのか?もちろん、それは母・弓子に対する反抗なんだけど、その反抗の原因は、弓子が加津を傷つけたからである。ということは、司は加津のために、堕落してしまったといえる。加津を愛するあまり、加津を傷つけた弓子に復讐するために、ドラッグの売人となった司。ああ、何て罪つくりな女なんだ、加津は!「ええ?ファム・ファタルって顔かよ、加津って!」などと思ってはいけない。司が加津を愛し慕う理由は、司のセリフにあった。「俺は塾へも休まず通った。けど、いつも加津に負けてた。」 自分より加津の方が、いつも早く問題集を仕上げていた。つまり、司は自分がどんなに努力しても手が届かない賢い女・加津に畏敬の念を抱いているのだ。それにしてもねぇ、塾へ通っている中学3年生が、塾に通っていない中学2年生にいつも負けるなんて。本当に、司ってバカなんですね(シミジミ)。

■弓子のトンデモ発言、2連発!
「もし、このまま司が警察に捕まるようなことになったら、アナタが唆したって、アナタも警察に突き出してあげるからねっ!」
「幸楽」に乗り込んだときのセリフ。いくら、加津が憎いからって、あまりにムチャクチャでしょう。もし仮に加津が唆したとしても、
中学2年生のブスガキに唆される中学3年生の息子を情けないと思わないのかねぇ...。

「アナタ!どうして自分から警察に出頭するようなバカなことしたのっ!」
警察に司を引き取りにきたときのセリフ。アンタねぇ、すぐ傍には少年課の婦警がいるんだよ。心証悪くなるでしょうが...。

■眞のウソつき発言、2連発!
「コイツ!俺と同じ高校だったんだけどさ、どうしても板前になりたいって、高校中退してここへ修行に入ったんだ。」
「おかくら」で司に壮太を紹介したときのセリフ。ウソつけ。壮太が高校を中退したのは、父・正造の会社が倒産して再就職もままならず、夜逃げ同然で東京を離れたからではないか。その後、福島の叔父に預けられたが、邪魔者扱いされて家を飛び出し、また東京へ。そして、“偶然”公園で眞や加津と再会して、「おかくら」へ連れてかれたら、“たまたま”勉が父危篤の知らせで京都に帰ってしまい、人手不足だったので「おかくら」に雇われたのではなかったか。つまり、“偶然”と“たまたま”が重なって、壮太は板前修業を始めることになったのだ。それを、板前になりたいために、高校を中退したなんてウソをついて。まぁ、眞が昔のことをすっかり忘れてしまう“若年性健忘症”なだけかも知れないけど。

「全身打撲と足複雑骨折で手術して。」
司と「おかくら」へ行ったことを隠すため、独り暮らしの予備校の友人が事故に遭い、病院へ行ったとウソをついた眞。五月から友人の怪我の具合を聞かれて、間髪入れずに、こう答えたのだ。それもシラっとした表情で...。眞は予め聞かれる質問を想定していたのだろうが、あまりの自然な受け答えに、眞はロボットこしらえるより、役者にでもなった方がいいのでは?と思った。

■司の祖父は極道!?
司の父・弘行が初登場。演じるのは、若山騎一郎。故・若山富三郎の長男である。ちなみに、母・弓子を演じる鶴田さやかは、故・鶴田浩二の三女である。極道映画の常連だった俳優を父に持つ2人。その2人から生まれた司が、悪の道に走るのも当然かも知れない。っていうか、ドラッグの売人なんて、まだまだ甘いかも!?

■隆、久々の登場。
邦子と長太が離婚の危機になっても、一切姿を見せていなかった隆が久々に登場。パート7では初である。相変わらず、水道工事屋で働いていた。そして、少し大人っぽくなったものの、相変わらず、アゴはシャクレていた。“給水装置工事主任技術者”の国家試験を受けたらしい。また、資格かよ...。スガコ先生は、いろんな資格を探してくるねぇ。ユーキャン読んで資格の情報でも入手しているのか?

■ヒナ、GPS端末を携帯。
小学校に呼び出された長子は、児童全員にGPS端末を携帯させることを告げられる。昨今の卑劣で残虐な犯罪から子供を守るための手段で、家のパソコンから今子供がどこにいるかを知ることができるという。でも、長子が翻訳に使っている機械って、懐かしのワープロじゃなかったっけ?まぁ、1階にタキが仕事中、ネットサーフィンに夢中になっているパソコンがあるから、大丈夫か。でも、先日の残虐な事件では、そのGPSも役には立たなかった。さらに防犯ブザー、できれば催涙スプレー、念には念を入れてスタンガンも持たせた方がいいのでは...。大吉じゃないけど、そんなものを持たないと(持っていても)、安心して学校に通えないなんて、ホントに嫌な世の中になったものだ。

■そんな皆の見てる前で...。
「おかくら」に配達に訪れた和夫は、タキからオモチャがたくさん入った紙袋を手渡される。常連客に玩具会社の重役がいて、大吉が曾孫の話をすると持ってきてくれたらしい。という訳で、勇気にオモチャを渡すべく、保育園へ向かった和夫。保育園児がたくさんいる前で、勇気にオモチャを手渡した。おいおい、お前、他の園児がいる前で、オモチャを手渡したりしたら、園児たちが集まって大騒ぎになるだろうがっ!...って他の園児たち、全然集まってこないよ!まるで無関心。最近の子供はオモチャに興味がないのか、それとも勇気が嫌われているのか。いや、これは他に理由があるのだ。ズバリ、和夫が手渡したオモチャに魅力がないのだ。「おかくら」常連客の玩具会社が潰れるのも、時間の問題である。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「親なんて、男の子と女の子が一緒にいたら、悪い方にしか考えないの。それが普通なの。」
司に対する加津のセリフ。中学2年生で、よく“親心”が分かるもんだねぇ。親になったこともないクセに(当たり前)。でも、普通に考えたら、加津と司が一緒にいて、悪い方へ考える方がおかしいんじゃないの?だって、あらゆる可能性を考慮しても、絶対に“そういう関係”になるとは思えないもの、この2人は。

「壮太はもう立派に魚もさばける。今は煮方とか焼き方に挑戦してる。」
壮太の成長ぶりを説明する勉のセリフ。いつの間に...。壮太って、お運びしているシーンしかないから、全然気づかなかったよ!

「『覆水盆に返らず』って言いますからね。」
あかりと和夫について、一度別れた夫婦は元に戻らないのか?と大吉に問うタキ。それに対する大吉のセリフ。覆水盆に返ってんじゃん、文子と亨は!覆水盆に返りそうじゃん、由紀と伸彦は!滅多に見られない“覆水盆返り”例が、身近にあるのに、この発言。やはり、大吉も文子夫婦の例は、ドラマの中くらいにしか起こりえないことだと思っているのかも!?

【今週の視聴率】
関東16.6% 関西18.7%(ビデオリサーチ調べ)

第37回(2004年12月9日放送)

良から、和夫が嫌なら出て行けといわれたあかりは、和夫が仕事を続けることをしぶしぶ了承する。弥生と良から、勇気にオモチャを渡したことが騒動になったことを聞かされた和夫は、二度と勇気には会わないという。「おかくら」では、常子から日向子のピアノレッスンのキャンセルの電話が入る。いよいよ常子の行動を怪しむ長子。良が勇気のために新しいオモチャを買ってくる。良に懐く勇気の姿を見て、あかりは寂しく思う。「幸楽」の調理場では、些細なことから眞と聖子が大喧嘩。激怒して聖子の頬を叩く周平。そこへ弓子が訪れる。司は家庭裁判所から保護観察処分を受けて釈放されたという。眞と加津に、今までの非礼を詫び、御礼をいう弓子。加津と司が公園で再会。学校をやめた司は、静岡の祖父母の家に行き、もう一度中学3年生をやり直すという。メールで受験勉強の進捗状況を伝えるという司。そして、加津と同じ高校を受験するという司に、加津はこれからも競争仲間でいようという。眞は「おかくら」へ行き、大吉たちに司の一件を報告する。そこへ長太が訪れる。長太は給水装置工事主任技術者の国家試験を受けた隆の受験番号を知りたいという。隆本人には聞けない長太だったが、大吉も壮太も受験番号は知らなかった。さらにそこへ常子が訪れる。常子は神林宅で老人医療専門の診療所を開くという。そのために、常子と神林は信州の病院で研修を受けていた。突然の話に激怒する英作。長子も、おとなしくしてくれればいいものをと憂鬱になる。そして、「おかくら」に配達にきた和夫の携帯電話が鳴る。それは勇気が熱を出したという弥生からの連絡だった。

■「ごはんや」の工場、初登場。
勇気のオモチャの一件で、話し合う弥生、良、和夫の3人。場所は「ごはんや」の工場(というか事務所)。初登場である。まぁ、特に何の変哲もない事務所なんだけど。「ごはんや」仲間の高山や菅野、桜田の姿をちょっとだけ期待したが、当然現れず。みんな元気なんだろうか...。

■お約束!
「おかくら」にて。長子はなかなか常子と連絡が取れないと、大吉やタキ相手にボヤいていた。その途端、「おかくら」の電話が鳴った。そう、それはヒナのピアノレッスンのキャンセルを告げる常子からの電話だった...。渡鬼では誰かの話題をした途端、当の本人が現れるか、電話で連絡が入る。それも、話題に上ってから間髪入れずに、である。何て分かりやすい展開!これはもうお約束ですね。逆を言えば、話題に上らない人物は、決して登場しないのだ。例えば、あんな人やこんな人や...。

■お約束、おかわり!
そんな訳で、理由も告げずにピアノのレッスンをキャンセルしてきた常子。取りあえず、常子が無事なことは分かったが、今までピアノのレッスンを休みにしたことなど一度もないのに、なぜとさらに不安が募る長子。ウダウダと常子への疑念を並べ立てる長子に、ほとほと愛想が尽きた大吉は思わず「何だっていいじゃないかっ!無事だったらさぁ!」と声を荒げた。しかもその声、裏返らせて。ちなみに、お玉を持っていた右手と小皿を持っていた左手が小刻みに震えていたのは、決して怒りに震えていた訳ではない。っていうか、料理をこしらえてる鍋の前で、マスクもしないで声を荒げたりしないでよ。ツバが入るじゃん。まぁ、「おかくら」も「幸楽」も、こしらえてる料理の前で、口角泡を飛ばして言い争う。これも渡鬼のお約束なんだけど。

■聖子が改心する唯一の方法。
聖子は、受験勉強の合間をぬって店を手伝う眞より、昼間はケータリング、夜は店の手伝いとこき使われている自分の方が大変だとホザいた。この発言にカチンときた眞は「イヤイヤ働かれたら、お客にも店にも迷惑だっ!さっさと引っ込んでろよっ!」と反撃を開始した。「聖子の奴、感謝するどころか、またデカいツラして好きなこといって」と“デカい”のはツラだけじゃないよ、ガタイそのものがデカいんだよ(要はデブ)などというツッコミはモノともせず、聖子批判を並べ立てた。GOOD JOB!眞!渡鬼視聴者の心の声を、ここまで代弁してくれるとは。「聖子のしたこと考えたら、『幸楽』へ戻ったりできるはずないだろう。戻れただけでも有難いと思って働くのが当たり前なのに」と聖子批判が止まらない眞。でもね、眞。次シリーズにも、きっとまた聖子は「幸楽」を出ていくよ。だって、聖子演じる中島唱子が、外国人の夫と海外に籍をおいていて、年に何日かは向こうに住まないといけないんだもん(山崎さん情報。サンキュです)次シリーズも聖子がいなくなる期間があるはずなのだ。聖子が本当に心を入れ替えて、「幸楽」を出ていくなんてバカなマネはせず、真面目に働くためには、中島唱子が外国人の旦那と離婚するより他に手はないのだ。そうすれば、“聖子が数週間「幸楽」からいなくなる”っていう展開も不要になるし。つまり、中島唱子の離婚=田島聖子の改心なのだ。っていうか、次シリーズがあるのか、渡鬼は...。

■お約束、ふたたび!
そして、眞vs聖子の戦いは、当然、五月、キミ、周平ら「幸楽」の面々を巻き込んだ。「幸楽」の調理場で繰り広げられる修羅場。が、料理を渡すカウンターの向こうには、女性客が笑顔で食事する姿が。お前ら、調理場の怒声が聞こえてんだろうがっ!少しは怪訝そうな顔つきをしろっつうのっ!それとも、テーブル席と調理場の間には、見えない防音壁でもあるのか...。それにしても、この修羅場、約3分30秒間、展開された。それも、勇以下の調理人全員、料理こしらえる手を止めて事の成り行きを見守る始末。勇っ!眞と聖子の間に入って取り成すどころか、一言の発言もしないんだったら、手を休めず料理こしらえろっ!口も手も止めてるなんて、忙しいはずの「幸楽」ではあってはならないことだろうがっ!ったく、ホントに忙しいのかね、「幸楽」は。まぁ、これも渡鬼のお約束なんだけど。

■人格、変わり過ぎ。
「幸楽」にやってきた弓子は、司の一件で、眞と加津にお詫びと御礼をいう。警察で司と話し合って、心を入れ替えたらしい。弓子の表情は、以前のそれとはうってかわって穏やかになっていた。...っていうかね、人格変わり過ぎだよ、弓子!司と何を話し合って、そんなに変わっちまったんだ?肝心な“警察で両親に正直な気持ちを伝える司”のシーンがないから、まったく理解不能。スガコ先生は、説明セリフやら確認セリフやらど〜でもいいセリフは長々と書くクセに、“子離れできない教育ママが、息子に好きな道を歩ませる母親に変わる”きっかけとなった司の重要なセリフが全然書けてないんだもん。“改心した弓子”という結果だけ見せられたって、「はぁ、そうですか。ハイハイ、ヨカッタヨカッタ」ってな感じである。つくづくスガコ先生の長セリフって、中身が薄いんだなと実感。

■12月10日は隆の合格発表の日。
いよいよ隆の合格発表が近づいてきた。12月10日だという。気が気じゃない長太だけど、隆の受験番号が分からないらしく、何をどう考えてそういう行動をとったのか分からないが、なぜか大吉に受験番号を聞きにきた。大吉が知ってる訳ないじゃん!っていうか、たとえ聞いていたって、高齢化著しい大吉のこと、すっかり忘れちゃってるだろう。なにしろ、亡き愛妻の七回忌も忘れちゃう人だから。それより気になったのは、壮太のセリフ。「俺、合格発表見に行ってやりたくて聞いたんです。けど、教えてはくれませんでした」だって。12月10日は金曜日で平日だよ。壮太は板前修業中の身でありながら、仕事抜け出して見に行くつもりだったのか?眞の東大合格発表は見に行かなかったクセに。っていうか、壮太が“見に行ってやる”必要なんてないでしょう?隆が仕事で忙しいならともかく、北原社長なら隆に合格発表見に行く時間くらいこしらえてくれるだろうし。何しろ、他に正社員がいるにもかかわらず、修行中の隆にだけエコ贔屓して「おかくら」で焼肉丼奢っちゃうような人だから。

■いつの間にか...。
さらに気になったのは、隆が長太たちを嫌って疎遠になっており、直接本人に受験番号を聞けないという設定だ。長太と隆って、和解したんじゃなかったっけ?また、隆が長太を避けてるってこと?いったい、パート6と7の間の一年間に何があったのか、長太・隆親子に?まぁ、渡鬼の登場人物はトラブルが起こらなければ、親子でも顔を会わすことがない。逆に長太・隆親子には何にもなかったから、顔を会わせることもなく疎遠になったのかも知れないけど。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「やっぱり大学出て、平凡なサラリーマンにでもなるより他にしたいことも特別な才能もないもんな。」
大学を目指す司のセリフ。出たっ!スガコ先生のサラリーマン蔑視セリフ!サラリーマンをこれだけ蔑視するスガコ先生に、今のフリーターやニートの生き様について、ぜひご意見を伺いたいものである。

「眞にいちゃんだって、男だよね!司を警察へ連れて行く前、『おかくら』で思いっきり牛丼食べさせて。そんなこと、アタシにも誰にも黙ってたもんね。男として最高だよっ!最高の男だよっ!」
眞を褒め称える加津のセリフ。牛丼食べさせて、それを黙っていたくらいで何が偉いのか?眞が偉いとすれば、「おかくら」で壮太や隆の話をして、司を励ましたことだろう。決して“思いっきり牛丼を食べさせたこと”ではないはずだ。加津は牛丼の御代を眞が払ったとでも思っていて、それで“最高の男”と褒め称えているのか?残念ながら、牛丼は大吉の奢りである。

「あ、そうか!野々下さん、隆の親父さんだったんだ!忘れてたよ。」
眞のセリフ。長太が隆の受験番号を知りたがっていることを不思議に思った眞は、改めて長太と隆が親子関係であることに気づいたのだった。...長太の前で失礼でしょう。普通、目の前でそんな発言されたら、嫌味だと思われるよ。っていうかさ、それまでの話の流れで、長太が父親だってこと分かるはずでしょうが。眞はいよいよ若年性痴呆症の悪化が進んでいるのに違いない。

【今週の視聴率】
関東17.1% 関西19.4%(ビデオリサーチ調べ)

第38回(2004年12月16日放送)

弥生から、肺炎を患った勇気を英作の病院へ運ぶように頼まれた和夫。勇気には二度と会わないと誓った和夫は躊躇するが、弥生の説得で勇気を英作の病院へ連れていく。就業後、弥生、良、あかりが病院へ駆けつける。それまで勇気の側にいた和夫が帰ろうと、不安に感じた勇気は「パパ!」と叫び続ける。その夜、あかりが病院に泊まることに。翌朝、和夫が病室へやってくる。むすびの仕事が休めないならば、昼間は自分が勇気の世話をするという和夫。和夫に懐く勇気の姿を見てショックを受けたあかりは、和夫と交代で勇気の世話をすることを受け入れる。隆の給水装置工事主任技術者試験の合格発表の日。発表を見に行った長太が、隆の合格の報を伝えに「おかくら」にやってくる。北原社長(磯辺勉)の計らいで、「おかくら」で合格祝いの宴が催されると聞いた長太は、自分も出席したいと思う。そして、その夜。「おかくら」で喜び語らう隆や北原の前に、邦子と長太が現れる。顔を強張らせる隆に、「おめでとう」と涙を流して抱きつく邦子。ついに、隆の生き方を認めた邦子は、心から隆の合格を喜び、隆と和解する。また、長太が合格発表を見に行ってくれたことに感激した隆は、長太を「お父さん」と呼ぶのだった。「幸楽」では年末の書き入れ時に、昼も夜もケータリングを実施することに。手薄になる店の方は、眞に半月ほど予備校を休ませて手伝わせろというキミ。ラーメン屋に生まれたから仕方ないという眞だったが、大学入試センター試験が迫った今、母親として眞を守ることができなかった自分が情けないと思う五月だった。

■パパァ!パパァ!
肺炎に罹った勇気を英作の病院へ運び、ずっと側で看病した和夫。仕事を終えた弥生たちがやってきて、和夫が帰ろうとすると、勇気は突然「パパァ!パパァ!」と叫び続けた。もう何度も何度も...。次の日の朝、自ら点滴の管を引きちぎると、また「パパァ!パパァ!」、和夫が病室に現れると「パパァ!パパァ!」。まるで他の言葉など忘れてしまったかのように、「パパァ!パパァ!」と叫び続ける勇気。...大丈夫なのか、勇気は?高熱で頭がイカれてしまったのか?弥生たちも、むすびの配達はどうするかとか、誰が看病するかとか、毎度お馴染みのテーマで議論する前に、まるでシューベルトの「魔王」に登場する坊やの如く、父親を呼び続ける勇気の異変に気づくべきではないか?だって、「魔王」の坊やが辿った運命は...(怖)。

■4年目の告白。
見事、3人に1人しか合格できない(笑)という給水なんたらとかいう国家試験に合格した隆。おめでたいという訳で、北原が「おかくら」で合格祝い。自分の身の上話をした後で、北原は隆に問うた。「隆は高校だって大学だってやらせてもらえたんだ。何が気に入らなくて、この仕事選んだんだ?」 この問いに対して、隆は例の文子のマンションの水漏れ事故の話をした。それを聞いた北原は「へぇ〜、そういう話、初めて聞いた」と驚いた様子。...んな、バカな。隆が北原の世話になって、4年だよ、4年。その間に、北原は一度も隆が水道工事人を目指す理由を聞いたことがないというのか?志望動機って、普通一番最初に聞くもんじゃない?いくら大吉の紹介だからって、志望動機も確かめずに受け入れるかぁ?「何言ってるのよっ!文子のマンションの水漏れ事故は、北原に説明してんじゃないわよっ!パート5を見ていない視聴者に説明してんのよっ!」...説明セリフにしては、ちょっと不自然に思うのですが、スガコ先生。

■牛丼?焼肉丼?
という訳で、隆の好きなものをドンドン注文しろという北原。そこへ勉ちゃんがすかさず「牛丼は今から作るから!」と。さらに北原曰く「『おかくら』の牛丼はウマイもんなぁ!」と。...牛丼?ここ何回か牛丼が登場しているけど、「おかくら」の名物で隆の大好物といえば、焼肉丼でしょうがっ!いつから牛丼になったの?焼肉丼はどこへいったの?っていうかねぇ、勉ちゃん...「今から作るから」じゃなくて、「今からこしらえるから」でしょうがっ!素人じゃあるまいし、渡鬼語をちゃんと使いなさいよ!それにね、勉ちゃん。アンタ、隆のために河岸で鯛の御頭を仕入れてきたって言ってたじゃん。鯛の御頭と牛丼の食い合わせって、料理人としてどうよ?っていうかねぇ...最初から牛丼食わせるつもりなら、鯛の御頭なんて仕入れてくるなっつうのっ!

■4年目の再会...?
そして、「おかくら」に邦子と長太がやってくる。邦子は、(隆が合格して)これでやっと隆にも会えるって、もう嬉しくって。会いたかったよ〜!隆〜!」と涙&鼻水を流して喜んだ。まるで、隆が北原の世話になってから4年、一度も隆に会ってなかったような邦子の口ぶり。一方の隆は、「母さん!俺許してくれるの?母さんがあんなに反対してた仕事なんだよ!それでもいいって言うの?」と邦子の喜びように驚いている様子。そして、再び母と息子の絆が結ばれることになったのだ。ああ、なんて感動的なんだろう...って、なんじゃそりゃあっ!お前ら、2年半前の隆の誕生日に、とっくに和解してんじゃん!「幸楽」で開かれた隆の誕生パーティー。そこへ花束を持った邦子が現れて、立派な水道工事人になれって励ましてたじゃん!そして、涙ながらに抱き合ってたじゃん!(「パート6の岡倉家」第13回参照) 邦子はとっくに隆を許してたんじゃなかったの?2年半前の「幸楽」での涙の抱擁は何だったの?この分だと、隆が出世する度に同じような光景を見ることになりそうだな。隆が主任になって「会いたかったよ〜!隆〜!」「母さん!俺許してくれるの?」、隆が独立して「会いたかったよ〜!隆〜!」「母さん!俺許してくれるの?」、隆が♪暮らし安心〜クラシアン♪に引き抜かれて「会いたかったよ〜!隆〜!」「母さん!俺許してくれるの?」...一生やってろ。

■英作、新聞原稿を書く。
英作が新聞社から原稿を頼まれているらしい。何の原稿なのか?やはり医者だから、医療に関すること?それとも長子vs常子の争いの経験を活かした家庭面の嫁姑問題について?或いは「おかくら」に持ち込まれる様々なトラブル&解決事例を参考にした人生相談の回答者?もしかしたら、岡倉大吉とその娘たちのトラブルをネタにした連載小説だったりして!?

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「給水装置工事主任技術者試験っていう国家試験。」
五月たちに隆が受けた試験について説明する眞のセリフ。眞はよくそんな長ったらしい試験の名前を覚えていたねぇ。長太が隆の父親だってことは忘れていたクセに。

「その何とかっていう試験は、そういう仕事してるとこ勤めて、3年以上実地に働いたら、学歴に関係なく受けられるって言うんだろう?それだけに難しいって聞いたことあるよ。」
隆の何とかっていう試験について語る勇のセリフ。試験の名前も覚束ないくらいマイナーな国家試験の受験条件をよく覚えていたね、勇は。

「夜になればね、加津ちゃんだって手伝ってくれるだろうし♪」
ケータリングに注力するため、手薄になる店の手伝いを加津に期待するキミのセリフ。キミって、加津が店の手伝いするのを反対してなかったっけ?学校の教師に怒鳴り込まれるからって。ホント、主張に一貫性がないババァだな...。

【今週の視聴率】
関東17.7% 関西19.9%(ビデオリサーチ調べ)

第39回(2004年12月23日放送)

年末の書き入れ時の「幸楽」に突然、愛が帰ってくる。休みが取れたので店を手伝うと微笑む愛だったが、五月は愛の態度を不自然に思う。その夜、愛の仕事仲間・木田京子(釈種サヤカ)が訪れる。五月たちに話を聞かれないように、木田を外へ連れ出す愛。木田は、愛が自分たちに相談もなく闇金融から金を借りたことを責める。愛の会社には、闇金融の取立屋が押しかけていたのだ。客から入金があるまでの一週間を切り抜けてほしいという愛。しかし翌日、「幸楽」に闇金融の取立屋・田中(渡辺哲)と原口(春田純一)がやってくる。大声で脅したり賺したりして借金返済を迫る田中たち。80万円の元金が120万円まで法外に膨らんだ借金に納得しない勇は抵抗するが、歯が立たない。キミが田中たちに金を渡してその場を治める。「おかくら」に常子と神林が訪れる。開業認可も下り、いよいよ「神林クリニック」をオープン。長子や英作に、これからは自分たちの生活のことを考え、大吉を大事にしろと満面の笑みで語る常子。一方の英作は複雑な表情を見せる。借金を立て替えてくれたキミに、謝罪と感謝の言葉を述べる五月、勇、愛。勇は愛の頬を叩き、会社なんか辞めて結婚しろという。五月やキミも同意する。会社を辞め「幸楽」に戻ることになった愛は、キミの勧めもあり、大吉に報告。残念がる大吉に、愛は城代との結婚の決意を語る。そして、「幸楽」に城代が訪れ、他の女性との結婚が決まったことを告げる。ショックを隠して笑顔で祝福の言葉を贈る愛だったが、独りになると号泣する。仕事と結婚の両方の夢を失った愛を不憫に思う五月もまた、涙を止めることができないのだった。

■2005年1月15日、16日は大学入試センター試験!
結局、眞は店を手伝うことにした。五月から店のことは気にせず、予備校へ行けと言われると、「お祖母ちゃんに反抗して、忙しい店にも知らん顔して予備校へ行って。もし東大不合格にでもなってみろ。それこそ何言われるか」と眞。嫌味ババァのキミの性格を考えたら、眞の言う通りだけど。裏を返せば、これって東大落ちたときの保険だよね。「落ちてもしょうがないよね。だって、受験勉強の一番大切なときに店手伝ってたんだから」っていう言い訳ができるもん。眞のプライドも辛うじて守れるという訳だ。それにしても、もうすぐ眞の受験が始まるんだね。眞が東大落ちて原宿うろついて不良どもにボコボコにやられていたのが、つい昨日のことのように思い出されるよ。眞は合格するのか不合格なのか?やっぱり一年かけて描いてきたネタだけに、少しドキドキするな。合格発表は最終回!?

■4丁目の杉田のおばあちゃん。
人手が足りないから出前は断れというキミを無視して、4丁目の杉田のおばあちゃんの注文を受け入れた五月。注文の内容は、タンメンとシュウマイ。嫌味タラタラのキミに、「杉田のおばあちゃんは風邪引いてて、独りで何も作れないんですよ。お断りしたら気の毒ですよ」と対抗する五月。でもねぇ、風邪引いてる年寄りに、タンメンとシュウマイという油っこい料理はいかがなものか?消化良くないんじゃない。かえって病状悪化したりして。

■幸楽の中心でアンタ!と叫ぶ。
昼も夜もケータリングをすることになり、俄然忙しくなった「幸楽」。聖子の態度も俄然デカくなった。聖子はケータリングの人手が足りないから、五月に応援に来てほしいと頼む。しかし、五月は拒否。逆ギレした聖子は、「五月さん!アンタ、何も分かってないのに、エラそうなこと言うもんじゃないわよっ!」と悪態を突く始末。今更だけど、聖子が五月のことを“アンタ”呼ばわりするのはメチャむかつく。五月に嫌味を言う(これだって雇い主と従業員の関係では有り得ない話だけど)くらいならまだ許せるが、“アンタ”っていうのは完全に言葉遣いの問題でしょう?これに対して、キミはもちろん五月すら何の注意もしないというのはどういうことなのか?だから年一回、聖子は「幸楽」を出て好き勝手するなんていう我侭行動に出てしまうのだ。...っていうかさ、なんで聖子は勝手に五月にケータリングの手伝いを要請してるわけ?ケータリングのチーフはたっちゃんでしょう?チーフの断りなしにそんなこと要請していいのか?はぁ〜、何だかマトモに聖子批判をするのも疲れてきたよ...。

■社長失格!
一番力を入れて、たくさん仕事を請けていた会社(多分、例のブティック)が倒産。資金繰りが悪くなった愛は、ついつい闇金融から80万円もの金を借りてしまう。んでもって、その借金がいつの間にか120万円に膨れ上がって首が回らなくなった愛は、他の客の入金があるまで姿をくらますことにする。闇金から金を借りたことなど何も知らない仲間を残して。はぁ...愛って一応社長だよね。何を無責任なことをしてるんだ。自分は「幸楽」という安全地帯にいて、闇金のえげつない取り立てにさらされるのは、何も知らない仲間たちなんだよ。自分さえいなくなれば、闇金が諦めて帰るとでも思っていたのか?世間知らずもいいとこ。だいたい、元銀行員のクセに闇金から金なんて借りるなよ。しかも、仲間たちに行き先も告げないなんて、もう社長失格。愛を必死に探して「幸楽」を訪れた仲間にも一言の詫びも入れずに、次の入金までの一週間を切り抜ければ大丈夫となぜか笑顔の愛。アホか。もう全然共感できやしないっ!

■幸楽の中心で金返せ!と叫ぶ。
ついに「幸楽」に闇金融の取立屋がやってきた。取立屋が怒鳴ったり賺したりとひと通りのお仕事をした後、キミは銀行へ走ると店の金を下ろし、取立屋に金を渡した(この部分は説明セリフにて判明)。「店の金でさ、愛と店を守るのが先だろ」といつになく頼もしい祖母ぶりを見せるキミ。「アタシたちが知らなかったらさ、愛がどんな目に遭ってるか分かりゃしないんだよ。それを思えばさ、どんな大金だってね、安いもんだよ」ああ、なんてカッコイイんだ、キミは。こんなキミ、もう二度と見られないかも知れない。それに比べて愛の情けないこと。結局、こんな問題起こして、勇やキミから会社をたたむように言われた愛は「幸楽」に戻ることにする。...おいおい、残された仲間はどうすんの?仲間だって、まさか一年も持たずに会社が潰れるだなんて夢にも思わないだろう。社長として仲間たちの再就職先の世話くらいするんだろうな?...いや、しないんだろうな。愛が世話できるとしても、せいぜい「幸楽」のバイトが関の山。もう、つくづく愛には愛想が尽きた!(ってダジャレじゃないよ) 異常なくらい“むすびの移動販売”に情熱を燃やしているあかりの爪の皮でも煎じて飲ませてもらえば?っていうか、愛とあかりを足して2で割ったくらいが丁度いいのかも...。 

■それにしても...。
よくよく考えてみれば、今回の愛の騒動。きっかけは、一番仕事を請け負っていた会社の倒産だった。決して“愛の会社がこしらえるサイトって冴えない”だとか、“全然、お客からの注文がなかった”とかの仕事の質にかかわるような理由ではなかった。つまり、倒産さえなければ、順調に売り上げを伸ばしていたかも知れないのだ。なんか外的要因で愛が会社経営を諦めたみたいでヤダな。もっと、違う理由でも良かったのに。「んな、IT素人が自分の感性だけでサイトこしらえて、それがことごとく受け入れられるはずないじゃん!」っていう基本的で単純な理由...。

■さらば!21世紀の裕次郎!
仕事の失敗に傷ついた愛は、ついに城代との結婚を決意する。ところが、その決意をした日、「幸楽」にやってきた城代が衝撃的な発言をする。なんと結婚するというのだ、他の女性と。ヒ、ヒエ〜!なんというドンデン返しっ!城代って「いつまでも愛さんを待ちます」とか言ってなかったっけ?なんで突然結婚なの?っていうか、愛と付き合っている間に他の女性ともお付き合いしていたのか、城代は?二股男だったのか、城代は?ヤルねぇ〜♪って違う違う(汗)。顔に笑みを浮かべながら、愛に結婚報告をする城代。なんかその表情が微妙なんだよな。素直に喜んでいるのか、それとも今まで散々愛に振り回された恨み辛みを、こういう形で晴らすことができて「ザマアミロ!」という笑みなのか。いずれにしろ、21世紀の裕次郎が“演技力”というモノに無縁なため、表情やセリフ回しからそれを読み取るのは不可能。城代の結婚については謎だらけだが...まぁいいでしょう。取りあえず、21世紀の裕次郎!今までお疲れさまでした!君の演技については、いろいろネタにさせてもらって感謝してます。ちょっと寂しい気もしますが、これからも炊き出し頑張ってくださいっ!

■何が気に入らないんだか...。
長野の総合病院での研修を終えた常子&神林。ついに「神林クリニック」をオープンするという。3分診察ではなく、長い時間をかけて高齢患者の話を聞き、症状を診た後、施設の整った病院へ紹介するらしい。また、診療が終わった後も指導やケアをしていくという。この取り組みに2人3脚でやっていこうとしている常子&神林の表情は明るい。長子や英作にも、心配はいらないから自分たちのことをしっかりやれ、大吉を大切にしろという。素晴らしいじゃないですか!同じ目的に向かって、夫婦が手に手を取り合って歩んでいく。しかも、息子夫婦には一切干渉はしない。こんな願ったり叶ったりの状況に不満の表情を浮かべるマザコン男が約1名。...英作である。長子と2人になったとき、英作は不満の理由を述べていたけど、忘れてしまいました(笑)。それくらい、しょうもない理由だったような気がする。まっ、どうせ次回以降、このネタは出てくるでしょうから、それまで待ちましょう。

■今週の気になったセリフ。
「あれはね貸したんじゃないんだからさ。資本金として出資したんだからな。」
大吉からの出資金が返せないことを詫びる愛に対する大吉のセリフ。...タキの真似ですか?

【今週の視聴率】
関東16.0% 関西17.9%(ビデオリサーチ調べ)

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