今週の岡倉家

ついにスタートした「渡る世間は鬼ばかり」第7シリーズ。朝日新聞のテレビ欄「試写室」に、「十余年、高視聴率を維持する番組の謎を感じる」と書かれた渡鬼。その謎を解き明かそう...なんて気持ちはサラサラございませんっ!

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第1回 2004年スタートスペシャル(2004年4月1日放送)
おなじみ2時間半スペシャル。どうせ一年間放送するんだ。初回を2時間半にする必要もないだろうに...。

野田家の春
あれから1年。あかり(山辺有紀)のおむすびの移動販売は順調に続いていた。移動販売の仲間は皆、あかりと同じ子連れで働く母子家庭の若い母親たちだったが、誰も辞めることはなかった。あかりは家に仲間たちを集め、「おかくら」の弁当で労をねぎらった。武志(岩渕健)が販売車の点検のため、静岡から上京。久々に、弥生(長山藍子)、良(前田吟)、あかり、武志、そしてハナ(杉山とく子)と顔を揃えた野田家の食卓だったが、あかりは移動販売の新しい仲間を増やすと宣言する。そして、ある日。弥生は、長子(藤田朋子)から「おかくら10周年記念パーティー」開催の連絡を受けるのだった。

■勇気、無事「男の子」のまま再登場。
前シリーズ、自転車と衝突しても泣きも喚きもせず、宙を見つめる無表情ぶりに再登場が懸念された勇気だが、「女の子」に性転換するという橋田マジックもなく、無事登場。新たな伝説が生まれず、ひとまず良かったですね。それにしても、勇気役の山内秀馬クン、なんか妙にイケメン風になっていませんか?!子供の成長って早いんですね(シミジミ)。

■1年前にも聞いたよ、このセリフ!
「いつも子供と一緒に働きたいっていう母親は、やっぱり根性ある!だって今はすぐに託児所にあずけて、身軽に働けるんだもん!」

あかりのこのセリフ、裏を返せば「託児所に子供をあずけて働く母親なんて、根性なしっ!」といっているようなものである。根性あるか、ないかなんて、あかりの勝手な理屈であって、夏の炎天下、冬の寒空の下、連れ回される勇気の方がいい迷惑である。託児所で同年代の子供と遊んだ方が、どれだけ幸せか知れやしないっ!(節子風) っていうか、
むすびはロボットにこしらえてもらって、あとは販売車運転して、我が子を人寄せパンダにしてむすび売るだけの商売に、根性あるなしなんて関係ないと思うけど...。

■10年以上聞き続けているよ、このセリフ!
「アテにできることは、これくらいのもんや。」

毎度おなじみハナの迷セリフである。アンタ、前シリーズでキレイな字で置き手紙残して、一人で仙台へ行っただろうがっ!手も足もピンピンしとるだろうにっ!あれから一年たったのだ。一人で青森くらいまでは行けるようになったんちゃうんか?さらに、ハナは...

「アテ、長生きさせてもろうて良かった。」
フン!どうせその内、野田家にトラブルが起きたら「長生きしたかて、いいことなんか少しもあらへん!」などと言って、大阪の老人ホームへ帰る、帰らないと大騒ぎするクセに。

小島家の春
あれから1年。東大受験に失敗した眞(えなりかずき)はショックで街をさまよい、あげくの果て原宿で少年たちに絡まれ殴られる始末。帰宅した眞は、五月(泉ピン子)たちに不合格だったことを告げる。これで眞が「幸楽」を継ぐと思ったキミ(赤木春恵)は大喜び。しかし、東大を諦めきれない眞は「不合格ならば家業を継ぐ」との約束を撤回して、もう1年受験勉強をさせてほしいと願い出る。激怒するキミだったが、眞は1日3時間「幸楽」を手伝うことを条件に、浪人生活に入ることを許される。愛(吉村涼)は大手銀行に就職。城代(宮下裕治)との交際も順調だった。長太(大和田獏)は、加津(宇野なおみ)に“バラの小母さん”について訊ねるが、加津は知らないととぼける。“バラの小母さん”である加津の母・みのり(熊谷真実)は、旅館の仲居として働いていたが、加津のホームページを見ることは避けていた。そして、ある日。五月は、長子から「おかくら10周年記念パーティー」開催の連絡を受けるのだった。

■原宿ロケからスタート!
新シリーズの話題づくりなのか、原宿ロケ?!でも、すぐに脇道に入って、眞が殴られるシーンになっちゃったから、原宿でロケした意味ってあんまりないけど。っていうか、
渡鬼のお約束「イジメの場所は公園(セットでもロケでも可)」はどうなったんだ?!

■眞、東大受験失敗!
予想されていたことですね。だって、東大合格したら「自分の進路に迷う」というテーマが、東大卒業の4年先まで先送りになっちゃうもんね。それまで、スガコ先生が筆を握り続けることができるかどうか(以下略)。

■愛、銀行へ入行!
これは予想外でしたね。だって、前シリーズでアナウンサーは諦めたけど、テレビ関係の仕事に就きたいって言ってたもの、愛は。マスコミ関係を目指していた人間が、銀行に就職するかぁ?まぁ、サラリーマンが板前になったり、ごはん売る仕事したり、ホテルの経営したり、脳外科医が突然内科医長になったり、正看護士が仏レストランのマネージャーになったり、ごはん配達する仕事したり、食品会社の総合職OLが自然食品の店やったり、旅行代理店営んだり、銀行員が病院院長の秘書やったり、ベストセラー翻訳家になったり(略)...する渡鬼ですから、今さら驚きはしませんけど。

■東大、東大って、ウルサイっ!
今週の眞は、何かに憑りつかれたように「東大、東大」を連発。さてはスガコ先生、東大事務局から付け届けがあったな(ウソ)。あげくの果てに
「もし来年合格したら、それだけでいい。大学へなんか行かなくたっていいんだ!」などと訳の分からないことを口走る始末。原宿で殴られて若年性更年期障害が悪化したのか?ところが後日、「おかくら」へ訪れた眞。「幸楽」を継げばいいのにという勉に「親の残してくれたものに、あぐらをかいて暮らすなんてゴメンだよ!新しい夢に挑戦しなきゃ!」などとのたまった。なんだ、結局は合格したら、東大へ行くつもりじゃないか!眞の真意は、1年後の東大合格発表の日に明らかになる...。

■孫の受験失敗を喜ぶ祖母。
眞の受験失敗を聞いたキミは
「あ〜、落ちて良かった!おばあちゃん、ホッとしたよ。ねぇ、眞、良かったね♪良かった、良かった、良かったよ〜♪」と大喜び。眞を慰めている訳でもなく、本気で喜んでいるのだ。こんな祖母、いる?少なくともキミは“オレオレ詐欺”には絶対引っ掛からないね。でも、聖子相手の“おかみさ〜ん詐欺”には簡単に引っ掛かりそうだけど。しかし、鬼なのはキミではなく、スガコ先生かも知れない。だって、眞を演じるえなりも今年大学を受験していたのだ。合格したから良かったものの、もし落ちていたら、キミのこのセリフ、えなりにとっては、相当堪えたのではないか?もしかしてスガコ先生の真意は(下に続く)

■スガコ先生の真意。
この14年間、えなりの成長を暖かく見守ってきたスガコ先生。えなりへの想いをいくつかのセリフから読み取ってみたいと思う。

キミ「今はね大学出たってね、思うように就職できない時代なんだよ。だったらさ、『幸楽』を継いで、『幸楽』を大きくすることを考えた方がよっぽどマシじゃないか!」
スガコ「今はね大学出たってね、子役あがりのトッチャン坊やはマトモな就職なんてできない時代なんだよ。だったらさ、『渡鬼』の主役を継いで、『渡鬼』の視聴率を上げることを考えた方がよっぽどマシじゃないか!もちろんアタシへの付け届けも忘れずにね!」

勇「お前が東大行きたいって一所懸命やっているのに、父親として止めろなんて、そんな残酷なこと言えやしないよ。だからこの1年、店の手伝いも一切させないで、黙ってお前の好きな通りやらせてきた。」
スガコ「えなりが大学行きたいって一所懸命やっているのに、『えなりにはキャンパスライフは似合わない』なんて、そんな残酷なこと言えやしないよ。だからこの1年、渡鬼はお休みにしてアタシのドラマにも一切出演させないで、黙ってえなりの好きな通りやらせてきた。それなのに、バラエティーに出演しまくりとはどういうことよっ!まぁアタシへの付け届けは忘れなかったから、許すけどね...。」

■キミ、あっさり折れる。
「東大落ちたら、『幸楽』を継ぐ」という約束を反古にして、もう1年受験勉強するという眞。案の定、キミは大激怒。ところが、眞が1日3時間『幸楽』を手伝うというと、あっさり浪人生活を許してしまった。キミが良い婆さんになるの、ちょっと早過ぎない?でもそれも仕方あるまい。だって、前シリーズでキミは良い姑にならないまま、最終回を迎えてしまった。
この1年の間、キミは良い姑になるタイミングを今か今かと待ち構えていたのだ。どんな些細なことでもいい。良い姑になるきっかけさえあれば。それが眞の店の手伝いだったのだ。

■眞の手伝いを頑なに拒否する浩次。
ところが、思わぬ人物が眞の店の手伝いに難色を示した。『幸楽』の出前持ち・浩次である。眞が出前を手伝うと知った浩次は
「出前って簡単に言うけど、そんな地図見たって分かりゃしませんよ!出前は私1人でやってますから、眞ちゃんに手伝ってなんかもらわなくても。」とか「いつも1人で出前やっているんです。眞ちゃん、あてにはしてませんから!」と露骨に拒否反応を示した。なぜ?それには理由がある。前シリーズ、浩次は健治のケータリングを手伝っていたとき、客からご祝儀を貰い放題だった。出前に移ってからも年増受けがいいのか、出前先の婆さん連中から「出前は浩ちゃんで」とご指名を受けるほど。多分、浩次は出前先でチップを貰うなどのいい思いをしてきたのだろう。だから、眞に出前を手伝われると、せっかくの楽しみが減って迷惑という訳だ。善良そうな顔しても、腹の中は何を考えているか分からない。それが『幸楽』従業員なのだ。

■入行目前!遊びまくる愛。
4月2日の銀行入行をひかえて、我が人生最後のロングバケーションとばかりに遊びまくる愛。その姿は15年前、同じく銀行入行前に遊びまくった長子の姿に重なる。しかし、入行日前日の4月1日に友達とドライブに行くというのはいかがなものか?せめて、前日くらいゆっくり休んで、社会人となる心構えを...って、
家にいたら「おかくら10周年記念パーティー」に行く五月に代わって、「幸楽」を手伝わされるか。やっぱり、友達とドライブに行った方が精神的にはいいかも。

■その他の確認事項。
・健治、光子のケータリング好調。「幸楽」の店の売り上げよりいいらしい。
・加津、「道理ないでしょう」などと相変わらず渡鬼語を駆使して、眞を説教。
・加津、相変わらずホームページは運営。しかし、「母恋い」続編の出版はない模様。よって、中村編集長の登場の可能性薄。
・前シリーズ、みのりが加津に送ったメール(掲示板の書き込み?)は、みのり自身ではなく、旅館の従業員が代わって送ったらしい。
・サチ、登場せず。恐らくコンピューターの専門学校を卒業して、「幸楽」でバイトする必要がなくなったと思われる。

■小島家のセリフいろいろ。
「本人に面と向かって、嫌われるようなこと言う訳ないでしょう♪」

愛の行動について生意気な口をきいた加津。それをたしなめた長太に対する加津のセリフ。小島家のみんながそういう心構えだったら、波風立たずにうまくいくのにねぇ...。

「合格発表に俺の受験番号がないって分かったときには、正直言ってパニクった。」
ホホホ!アタクシだって、ヤングなセリフをこしらえることだってできるのよ!...っていうスガコ先生のシタリ顔が見えた気がしました(怖)

高橋家の春
あれから1年。文子(中田喜子)と望(冨田真之介)は、金田利子(山下容莉枝)、恵理(倉沢桃子)親子といい関係を続けていた。その恵理は無事音大を合格。お祝いに4人は箱根旅行に向かう。恵理は来年の望の音大受験準備を手伝うことになり、利子も今まで通り文子の仕事を手伝うことになった。そして、ある日。文子は、長子から「おかくら10周年記念パーティー」開催の連絡を受けるのだった。

■何度も言うようだけど...。
文子の旅行代理店は個人経営だろう?いくら春休みのツアーが一段落したとはいえ、箱根へなんか旅行しちゃっていいのか?すぐにゴールデン・ウィークの予約が入ってくるだろうに。まぁ、ドラマの本筋とは全然関係ない話なので、どうでもいいですが...。

■春休みに帰国する父親。
春休みといえば、卒業旅行や家族旅行で行楽地は書き入れ時になる。もちろん、亨のハワイのホテルも例外ではないだろう。な・の・に!その一番稼がなきゃならない時に、なんで亨は日本に帰ってくるかなぁ?しかも、理由が「望が春休みだから帰国した」だって。案外子離れしていないのは、文子じゃなくて亨かも?!

■なんかキモイよ、望。
いよいよ今年は音大受験、勝負の年となった望。さぞかし男らしくなって登場するかと思いきや、色白の肌、丸みを帯びた頬と、外見の“山瀬まみ”化が進行していた。まるでお稚児さん。さらに母親、ガールフレンド(?)とその母親と一緒に箱根旅行だって。気持ちワルっ!望くらいの年頃は、母親と一緒に買い物行くのだってイヤなのではないか?まぁ、仕事を言い訳に家事を一切しない文子に代わって、アイロンがけをするなど、“主婦の心を持った高校生”の望だったら、文子や利子相手の旅行でも十分楽しいのかも知れないけど。

葉子の春
あれから1年。相変わらず独り身の葉子(野村真美)はある日、長子から「おかくら10周年記念パーティー」開催の連絡を受けるのだった。

■今年は勝負の年!
大吉を心配して「おかくら」に集まった岡倉5人姉妹。独り身の葉子以外は、みな亭主も顔を揃えた。葉子は
「アタシは来てもらう相手がいないか。」と苦笑い。葉子よ、今年は勝負の年だ。なぜなら、この1年の間に結婚できなければ、また半年間から1年間は絶対に結婚できないからだ。隔年でしか、結婚できるチャンスがない葉子。まぁ、独身の僕が言っても、余計なお世話か...。

本間家の春
あれから1年。長子(藤田朋子)と常子(京唄子)の嫁姑関係は信じられないくらい良好だった。常子は、日向子(大谷玲凪)の私立小学校の送り迎えを続けていたし、そんな常子に長子は素直に感謝し甘えることができた。そんなある日、大吉(藤岡琢也)に1本の電話が入る。それは古い親友・村木の突然の訃報だった。葬儀に参列するため、村木の里である青森へ向かった大吉。数日後、青森から戻った大吉はすっかり元気をなくしていた。心配する英作(植草克秀)や長子だったが、勉(山田雅人)は大吉を励ますため、「おかくら10周年記念パーティー」を提案する。そして長子は、姉妹たちにパーティー開催の連絡を入れるのだった。

■長子の正体見たりっ!
親友・村木の死に落ち込む大吉。葬儀に参列するため、青森へ発つ大吉に長子は
「気の済むまでお別れしてきなさい。お店のことなんか忘れて。」と励ます。ところが、3日目の夕方になっても、帰ってこない大吉にイラだって「ヒマな人ならともかく、お店があるのよっ!人のどころじゃないでしょうっ!」とのたまわった。おまえ〜、「お店のことなんか忘れて」と「お店があるのよっ!」って全然言っていること、ちゃうやんっ!たった3日だよ。言うこと変わり過ぎなんじゃっ!そんな自己矛盾にも気づかず、言いたいことを言える長子って、いったい...。

■長子の正体見たりっ!U
昔、村木はよく岡倉家を訪ねていたらしい。村木について長子は「素敵なおじさま」と発言。幼い長子は村木の膝の上で遊んでもらったらしい。ところが、大吉のプチ鬱の原因は、病に冒された父親に対して縁遠かった村木の娘たちを、長子ら自分の娘たちと重ねているからだと知ると、
「冗談じゃないわよっ!そんな人の娘さんたちと一緒にしてほしくないわねっ!ウチはアタシがお父さんと同居してるのよっ!」と咆えた。「素敵なおじさま」を「そんな人」呼ばわりする長子って、いったい...。そして、「ウチはアタシがお父さんと同居している」ことが、実は大吉の寿命を縮めていることに気づかない長子って、いったい...。

■そんな長子の正体を見抜いていたのは...。
タキである。大吉の不在に、殊勝にも料理の配膳を手伝うと言いだした長子に対して、タキは
「とんでもないっ!お運びはもう壮ちゃんが大ベテランですから。何にもご心配いりませんっ!」と断固拒否した。そりゃそうだろう。長子なんかに手伝ってもらったりしたら、今は殊勝なことを言っていても、すぐに「もう疲れた〜」などと不満を言いだすに決まっているもの。何しろ、コロコロ言うことが変わっちゃう人だから、長子は。それに以前、同じように「おかくら」の人手が足りなかったとき、料理の配膳を手伝った長子は全然使い物にならなかったしね。そこらへんはちゃんと学習しているタキなのである。最後に...「お運びの大ベテラン」などと呼ばれてそれでいいのか、壮太っ!

■英作って、いったい...。
青森から帰宅した大吉の異変を見て、医者を呼んだ方がいいのではないかという壮太。医者ならウチに立派な方がいてはるやないかとたしなめる勉。壮太は一言、
「あっ、そうか。英作さん、お医者さまだった...。」壮太は英作を何だと思っていたのか。しかし、それも仕方あるまい。何しろ英作ときたら、「おかくら10周年記念パーティー」の日、一旦は病院へ出勤したものの、大吉のことが気になって早退しちゃうような人だもの。百歩譲って、舅思いの良い婿だとしよう。だったら、大吉が元気になったのを見届けたら、酒なんか飲まずにさっさと病院へ戻れっ!英作の患者はいい迷惑である。ある意味、「白い巨塔」の財前教授より、タチが悪い...。

おかくらの春
あれから1年。平穏無事だった「おかくら」に、突然舞い込んできた村木の訃報。同い年で大学も会社も同じ。良きライバルだった村木の突然の死は、大吉に深い悲しみを与えた。村木は大吉と同じく5人の娘の父親だった。娘たちを嫁がせた後、妻と一緒に郷里の青森へ。しかし、妻が病を患って車椅子の生活に。妻の世話をしていた村木だったが、やがて自らも大腸ガンに侵されていることを知る。妻を老人ホームに入れた村木は、妻にも娘たちにも看取られず、この世を去った。哀れな親友の最期を知った大吉は、老後に不安を覚え、生きる気力をなくしてしまう。「おかくら」の暖簾を畳もうと考えた大吉だったが、「おかくら10周年パーティー」に5人の娘たちが夫婦揃って顔を見せてくれたことに感激。再び、「おかくら」の厨房に立つことを決意するのだった。

■村木って、誰よ?
という訳で、突然話題の中心となった村木なる人物。パート6まで、その存在すら確認されていなかったのに、大吉の人生におけるキーパーソンらしい。それにしても、今まで登場しなかった人物を話の中心にもってくるのは至難の技。何しろ、
「おかくら」に村木の訃報が届いてから、大吉のセリフの大部分は「村木とはこういう関係で、こういう人物だった」という説明セリフのオンパレードになってしまったんだから。人物は登場せず、名前だけ登場するのは望のギターのお兄さん以来ではないか?もっとも、村木の場合はギターのお兄さんと違って、今後本人が登場することは絶対ないけど。

■スガコ先生の本音。
村木の哀れな最期を知った大吉は、生きる気力を失い、「おかくら」をやめる決心をする。そんな大吉を心配した娘たちが「おかくら」に集まった。大吉を励ます彼女たちのセリフから、スガコ先生の本音を探ってみた。

弥生「『おかくら』がお客様に可愛がって頂いて、10周年を迎えられたのよ。」
スガコ「『渡鬼』が視聴者に可愛がって頂いて、14周年を迎えられたのよ♪」

葉子「お父さんはエライっ!」
スガコ「アタシって、エライっ!」

長子「お父さんが板前じゃなくなったら、お父さんはお父さんじゃないよ。」
スガコ「えっ?スガコが脚本家じゃなくなったら、ただのおしゃべりメガネザルですって?!余計なお世話よっ!」

■解決、早過ぎっ!
「大吉に大変なことが起こりますっ!」などと、渡鬼の番宣で散々煽ってスタートしたパート7。娘たちの必死の説得にも、耳を貸している風ではない大吉。スガコ先生はきっと、親友の死に涙する大吉の姿を通して、高齢者が感じる老後の不安を回を重ねて描いていくのだと思った矢先!大吉は、笑顔で娘たちの前に現れた。んでもって、良かった良かったでエンディング。えっ?大吉に起こった大変なことって、これで解決なの?っていうか、
親の異変→娘たち大集合→親に笑顔が戻るって、このパターン、まんまパート1最終回と同じじゃん!(知らない方はビデオでご確認ください。)はぁ〜、パート7はパート1の頃みたいに、大吉自身がエピソードの中心となって悩み苦しむのかと思ったのに、結局は前シリーズ同様、娘たちのトラブルに巻き込まれるだけの狂言回しになっちゃうのかねぇ...。

■タキって、何様?なセリフいろいろ。
「男って、いくじがないんですねぇ!」

気弱になった大吉を見て。大吉の前では目に涙を浮かべて大吉の話を聞いていたのに、本人がいないところではこの言いよう。怖い、怖いっ!

「アタクシには死なれて辛い友達はおりませんから、旦那のお気持ち、よく分かりませんが...。」
このセリフを聞いた瞬間、天国の節子は引っくり返っただろう。

「この際、お金に糸目はつけない!」
大吉を励ますためのパーティーを開催するのに、思ったよりお金がかかるという勉に対して。おいおい、大吉がいなくなった途端、もう「おかくら」の経営者気取りかよっ!

■最後に一言...。
パート7制作発表のときに言っていた渡鬼初のハワイ・ロケって、どうなったの?まさか、制作費ケチって、ハワイから原宿に変更したとか?

【今週の視聴率】
関東19.7% 関西19.8%(ビデオリサーチ調べ)

第2回(2004年4月8日放送)

4月2日、愛の銀行入行日。お祝いに五月は赤飯を炊く。城代も駆けつけ、愛の門出を祝った。しかし、銀行は金勘定しかしないと思っているキミは、お祝いどころか嫌味をいう始末。「おかくら」では、日向子が自分の部屋が欲しいとダダをこねていた。クラスメートの誕生会に招かれた日向子は、自分の部屋を持っている友人が羨ましかったのだ。日向子に部屋を諦めさせようと考えていた長子だったが、大吉から説得されて「おかくら」を出て、日向子の部屋が持てるマンションへ引っ越す決心をする。「幸楽」では、加津が小説「母恋い」の続編執筆にとりかかっていた。それは、1年以上連絡が取れない母・みのりへのメッセージが込められた小説だった。旅館の従業員から、加津のホームページに掲載されている続編小説の内容を聞かされたみのりは、複雑な想いに駆られる。一方、続編を読んだ長太は、みのりの消息を知っているのかと加津を問い詰める。そして「おかくら」。新しいマンションも決まりかけた長子に、英作は日向子のいいなりになって引っ越すのは反対だと言い出すのだった。

■2度目の「幸楽」50周年記念パーティー???
「おかくら」で開かれた10周年記念パーティーを羨ましがるキミ。「もう何十年も『幸楽』で苦労しているのに、祝ってもらったことなんかありゃしない」という。えっ?ちょっと待ってよ、大きい女将さん。アンタ、2001年2月11日に、自分の誕生祝いも兼ねて、幸楽50周年パーティーを開いてもらったじゃないか(「パート5の岡倉家」第19回参照)。トミとかふじとかいう、得体の知れない友人も現れてさ。同じ疑問を感じたのか、加津が突っ込むと「あれは誕生祝いだろ。『幸楽』のことをいってるの!」と涼しい顔して答えるキミ。だから〜、誕生祝いと50周年記念を兼ねてただろうが、あのパーティーはっ!ところが、あのパーティーの発案者だったはずの加津は、それ以上突っ込むこともせず、そのまま会話は進行。結局今年が屋台スタートから数えて55周年、カウンターだけの小さな店を持ってから50周年ということになってしまった。記念パーティーは、なぜか今年の秋頃に開くらしい(五月の発言より)。しかし、楽しみがひとつ。また、あのトミ&ふじの白々しい“お祝いメッセージ”が聞けるかも?!

■たかが赤飯を炊いたくらいで...。
愛の銀行入行日。赤飯を炊いて門出を祝う五月。ところが、どうもそれがキミには気に入らないらしい。愛の銀行就職について、人様の金で商売してるだの、利息はつかないだの、振込料は高いだのと言いたい放題。利息とか振込料とかの話は銀行が抱える問題であって、愛自身の就職と関係ないじゃん!まさか、突然愛にテレビ局から銀行へ就職を変えさせたのは、キミのセリフを借りて銀行への不満をブチまけるためだったのではあるまいな、スガコ先生っ!この分だと、眞が東大に合格したら、キミは東大批判もしかねない。それにしても、たかが赤飯を炊いたくらいで、孫娘の新しい門出に水を差す祖母って、いったい...。

■あまりにも分かりやすい伏線セリフ。
1年以上連絡が取れないみのりへのメッセージを込めた小説を書く加津。「母恋い」の続編となるその小説は、惨めな暮らしのため、別れた娘と顔をあわせることができない母親。彼女は愛する娘と再会するため、一所懸命に働き、プロの資格をとって自立。立派になって娘の前に現れるといった内容だ。加津が眞に続編の内容を聞かせるシーンから一転して、みのりが勤める旅館のシーン。みのりが従業員仲間に宿泊客のマッサージの注文を伝えると、その従業員「マッサージって儲かるよねぇ。ワタスも修行して、マッサージ師にでもなるべかなぁ...」と。みのりが取得するプロの資格、それはマッサージ師に決定っ!

■日向子の疑問。
自分の部屋が欲しいという日向子。「おかくら」にいる以上、それは無理と突っぱねる長子。そんな長子に日向子は「どうしてパパとママがおじいちゃんと一緒にいなきゃいけないのっ!葉子おばちゃんだって、文子おばちゃんだっているじゃないのっ!」と疑問をぶつける。長子は、おじいちゃんを独りにはできないだの、日向子の学校にお金がかかって引っ越せないだの、都合のいい理由ばかりを並べた。ホントは、上げ膳据え膳の今の暮らしを手放したくないからのクセに。そんな長子の性根が見えたのか、長子の答えに不貞腐れる日向子。しかし、日向子よ。君がちゃんと温かい食事にありつけて、ちゃんと洗濯したお洋服を着られるのは「おかくら」にいるからなんだよ。「おかくら」を出て行ったら最後、ぐうたらママの長子は君の食事や身の回りの世話なんかしてくれっこないんだから。ここはひとつ大人になって、我慢しようね!

■たまの休みくらい...。
10周年記念パーティーの翌日を休業日にした「おかくら」。ところが、タキ、勉、壮太は、岡倉家の家族の夕飯が気になって、「おかくら」に集まってきてしまう。お前らは、岡倉家の召使いかっ!しかも、勉や壮太は夕方まで寝ていたという。勉曰く「お店がないと何をしていいんだか...」だと。タキはともかく、勉や壮太はいい年をした男である。休みの日くらい店を忘れて外出しないと、女性との出会いのチャンスも訪れないだろう。特に勉。とっくに結婚適齢期は過ぎてるんだから。って僕も人のこと、言えないか...(恥)

■たかが酒飲んで帰りが遅くなったくらいで...。
愛の銀行入行日。なかなか帰らない愛に、苛立ちを隠せない勇。ついに帰宅した愛は、新入社員歓迎会で酒を飲んで酔っていた。愛の頬を叩く勇だったが、愛は怯むことなく平然と勇に反論した。愛も大人になったねぇ(しみじみ)。それにしても、学生ならいざ知らず、愛は社会人である。酒を飲むことだってあるだろう。その度ごとに勇は怒り、キミは母親の育て方が悪いと嫌味をいい、五月は眉間にシワを寄せ、眞は我関せずと夜食を食い続けるのであろうか。もしかして、スガコ先生が描こうとしている子供たちの問題って、酒飲んで帰りが遅くなったなどという世間一般では取るに足らないと思われているこの程度の問題ばかりなのか?その内、「仕事に必要だからとケータイ持ち始めた愛に、勇キレる」とかそんなネタが出てくるかも知れない。

■勤続25周年の報奨。
利子の夫・典介(佐藤B作)は、今年勤続25周年。典介の会社では、勤続25周年の報奨として、夫婦で3泊5日のハワイ旅行券が支給されるらしい。ウソ〜〜!この経営環境の厳しい時代、各企業とも年功などの報奨制度は縮小化の傾向にあるのに、こともあろうに夫婦揃ってハワイ旅行だなんてっ!時代錯誤も甚だしいっ!っていうか、羨ましいっ!ウチの会社なんか、勤続5年ごとにあった長期休暇制度が10年ごとになって、さらに休暇日数も半分に減って...スミマセン、愚痴ってしまいました...。

■今週の気になったセリフいろいろ。
「おばあちゃんだって、みんなのママたちに、お洋服もメークも負けてないもの♪」
日向子の同級生の若いママたちには敵わないという常子。そんな常子に対する日向子のセリフより。確かに、常子の強力メークは誰にも負けないことでしょう...。

「望クンも望クンですよ。春休みだからって、わざわざハワイから帰って来られてるお父さんより、ボランティアの方が大事なんですかね!」
望や恵理と一緒に食事をしようと北海道から帰ってきた典介。ところが、望はボランティア、恵理は新しい友人たちと旅行に出かけてしまい、オカンムリの典介。いいじゃないですか。今世間を騒がしているボランティア活動より、望のボランティアの方が親に心配をかけなくて...。

【今週の視聴率】
関東17.2% 関西17.6%(ビデオリサーチ調べ)

第3回(2004年4月15日放送)

「おかくら」からマンションへ引越して、自分の部屋が持てると思い込んで喜んでいる日向子。しかし、英作の反対に同意した長子は、常子や日向子に「おかくら」を出ていかないという。がっかりする日向子だったが、長子から日向子の学費に金がかかるから引越せないと聞いていたため、素直に納得する。しかし、引越せない理由が英作に甲斐性がないからと勘違いした常子は激怒。英作の病院へ乗り込んでいく。「幸楽」では、光子(奥貫薫)がバイキングパーティーのケータリングの注文を取ってきた。500人分の料理と聞いて断るつもりの勇だったが、結局は引き受けることに。英作から引越しを止めた本当の理由を聞いた常子は、感情的になったことを反省し、長子や英作の子育ての考え方に賛同。日向子が欲しがっていたオモチャを買ってあげないなど、日向子を甘やかすことを止める。一方、あかりはむすびの移動販売中、和夫(倉田てつを)に勇気を連れ去られてしまう。和夫の母・満枝がガンに侵されていて、死ぬ前に一目勇気に会わせたいという和夫の思いからだったが、和夫の言葉を信じないあかりは半狂乱になるのだった

■ヒナが自分の部屋を欲しがる本当の理由。
日向子の子育てについて、口を挟むな、甘やかすなと、いつになく強い調子で常子に詰め寄った英作。自室に戻った長子は「あんな言い方したら、お義母さんに気の毒よっ!」と英作に苦言。そこから、2人とも大声でお互いの主張をぶつけ合った。唐紙ひとつ向こうでは、日向子が寝ているというのに...。ヒナが自分の部屋を欲しがる本当の理由とは、夜の夜中にグウタラママとマザコンパパが議論する声の大きさに辟易したからではないか。ああ、それなのに日向子は、「おかくら」を出ていかないことをあっさり了解してしまう。なぜか?

■ヒナが「おかくら」を出ていかないことをあっさり了解した本当の理由。
答えは簡単。「おかくら」を出ていったら、温かい食事、アイロンをかけた洋服、キレイに掃除された部屋など、当たり前だった日常が消え去ってしまうからだ。グウタラママの長子にそんな期待をしてはいけないと、幼心に感じている日向子なのであった(涙)。

■英作の教育持論。
さて、なぜ英作は日向子に自分の部屋を持たせることに反対したか。理由は2つ。ひとつは、日向子の言いなりになって部屋を持たせることは、日向子を甘やかすことになるから。もうひとつは、長子のセリフを借りると「できるだけ子供は自分の親の目の届くところで育てたいって。いつも子供が何を考えているか、何をしたいのか、見ていないと本当の意味での躾や教育にはならないんじゃないかっていうのが、英作の持論で」ということらしい。ふ〜ん。でも、日向子の場合は大丈夫なんじゃない?っていうか、日向子に限らず渡鬼の登場人物全員、思ったことを所構わず、状況もわきまえずに口に出してるもの。子供のために部屋をこしらえたくらいで、子供が何を考えているのか分からなくなるなんて、渡鬼ではありえないのである。

■葉子って、いったい...。
長子たちが「おかくら」を出ていくと聞いて、喜び勇んで登場したのは葉子だった。葉子は長子たちが「おかくら」を出ていった後、自分が「おかくら」に住むつもりだったらしい。「ここなら山口のお母さんとは縁が切れるし。食事の心配はいらないし♪」とすっかり「おかくら」に居つくつもりの葉子。結局、長子たちが出ていかないことになって、葉子の目論見は外れてしまったが、それにしても葉子。お前はいったい、政子との関係をどうしたいのか?きっと、これから一年間の葉子関係のエピソードは、政子、宗方との“家族ごっこ”が壊れたり、また元に戻ったりを繰り返していくのだろう。他にネタはないのか...。

■今週の気になったセリフいろいろ。
「加津ちゃんも行くの?」
邦子、長太と一緒に春休み最後の記念に食事に出かけることになったミカ(小此木麻里)。ところが、長太が加津も行こうと誘っているのを見て、不満気に一言。ああ〜、とうとうミカも鬼キャラ決定なのか。ここ数年のミカの描かれ方って、加津の不幸な境遇を際立たせるために、無理矢理嫌味なキャラクターにされているように思えてならない。また、パート3の頃の純真無垢なミカに戻ってくれ!

「しかも神林まで一緒になって、ヒナをペットにしてるんだからっ!」
神林がヒナを甘やかすのが気に入らないという英作のセリフ。気に入らないのはいい。批判するのも結構。でも、卑しくも自分を大病院の内科医長に推薦してくれた恩人を“神林”と呼び捨てにするのはいかがなものか?ヒナを甘やかすなといっているが、自分の再就職先を紹介してもらって、ヒナの面倒まで見てもらって、一番神林に甘えているのは、英作自身であることをお忘れなく。

「ケータリングの売上げはね、ちゃんと『幸楽』の儲けとして、アンタたちの給料に上乗せしてんだよっ!アンタの給料だって、上がってるはずだよ。おかしなこと言わないでおくれよっ!」
これ、キミのセリフ。五月に対するセリフかって?違う、違う。なんとこれ、聖子に対するセリフなのだ。いつも聖子の肩ばかり持っていたキミが、聖子に対してこんな説教をするなんて。今週一番気になったセリフでした。

■そして...。
先週に引き続き「イラク人質事件速報」で番組が5分間中断されました。人質3人の方の無事が確認されて良かったです。予約録画していた渡鬼は、ラスト5分間、小島家のお夜食のシーンの途中で切れていました。でも、大丈夫。来週のドラマで説明セリフを聞けば、5分間くらいの未見は簡単にフォローできますから...。

第4回(2004年4月22日放送)

勇気を連れ去った和夫に、怒りが治まらないあかり。そんなあかりの姿を見るに見かねた弥生は、いわきを訪れることにする。あかりは、必ず勇気を連れて帰ってと弥生に念を押す。「幸楽」では、500人分のバイキング料理のケータリングの準備に追われていた。勇はこのケータリングが成功したら、ケータリング部門を「幸楽」から独立させるという。いつまでも「幸楽」で商売をしていたら、ケータリングの規模を拡大したくても思うようにできないという勇の気持ちからだったが、「幸楽」の売上げが下がると考えたキミは不満顔。五月はいきなり500人分のケータリングの仕事を請け負ったことの方に不安を覚えていた。いわきから弥生が帰ってきた。しかし、勇気をいわきに残したまま帰ってきた弥生を、あかりは激しく罵る。弥生は、満枝が大腸ガンで亡くなったこと、初七日が済むまで勇気を預からせてほしいと和夫から頼まれたことを伝える。納得のいかないあかりは、昼間は何とか仕事をこなしながらも、夜は眠れない日々を過ごすことになる。そして、「幸楽」。健治たちのケータリングが大成功に終わったその夜、パーティーの主催社である高田工業から電話が入った。それは、昼間のパーティーで食中毒が発生したことを伝えるものだった。

■なにげに残酷なセリフ。
勇気の件で、あかりが半狂乱状態と知った大吉は「秋葉のお母さんが亡くなったら、和夫君も再婚の相手ができるんじゃないかね」と。それに対して「まぁ、そうなってくれたら、あかりも勇気も助かるんですが」と良。なんて残酷な2人なんだろう。2つのセリフを要約すれば「秋葉のお母さんが亡くなったら、あかりも勇気も助かる」ということではないか。満枝は大腸ガンで危篤状態なのだ。そんな人間に対して、死を待ち望んでいるようなセリフ。2人の祈りが通じたのか、この会話が交わされた朝、満枝は亡くなった...。

■「追悼抄」入り決定!木の実ナナ!
もうだいぶ前から予想されていたことだけど、やっぱり木の実ナナはリストラされてしまった(っていうか木の実レベルの女優ならば、リストラとは言わないか)。しかし、あんなに元気で体力があって声も口もデカくて、梨園でフラメンコでも踊ってしまいそうな満枝が大腸ガンで亡くなるという設定は、少し無理があるのではないか?まあ、不要な登場人物を消すのに、殺してしまうというのが「渡鬼」の常套手段ではあるんだけど。きっと、木の実は今日の今日まで自分の役が「渡鬼」というドラマの中で生き続けていたことなんて、全然意識してないんだろうなぁ。なにしろ、パート5を最後に、木の実は姿を見せていないんだから。演じた役者にも忘れられ、弥生のセリフだけで「大腸ガンでこの世を去った」という運命を与えられてしまった満枝という名の役。ある意味、久子よりも不幸な役かも。

■あかり、大爆発!
今週のあかりは、最初から最後まで「無名塾」仕込みのでっかい声で、キンキン叫びっ放し。耳が痛くなったよ。勝手に勇気を連れ去った和夫を罵ったかと思えば、弥生や良にも八つ当たり。そんなに勇気が心配なら、弥生に任せず自分でいわきに行けっつうのっ!待ってくれている客がいるからむすびの移動販売は休めないだの、和夫の顔は見たくないだの、あかりがいわきへ行かない理由は、あかりのワガママそのもの。全然あかりに共感できない。しかも、工場を休んでまでいわきを訪ねたが、満枝の死を知って勇気を連れて帰らなかった弥生に、罵詈雑言を浴びせたあかり。いくら意見の対立があったとはいえ、一時は義理の母となった満枝の死である。もう少し故人に対して哀悼の念を表したっていいだろう。それにしても、勇気、勇気って、勇気命のあかりの姿はちょっと異常。このまま勇気ベッタリだと、勇気は和夫みたいなマザコン男になっちゃうぞ、あかりっ!

■岸田敏志他数名、リストラの危機?!
500人分のケータリングが成功したら、健治たちを独立させるという勇。ドラマの中の健治たちには嬉しい話だが、演じる岸田敏志他数名にとっては、「渡鬼」というドラマから消え去ることを意味する。まぁ考えてみれば、健治は久子がいなくなった時点で、登場するのに無理がある役だったことは事実。どこの世界に離婚した妻の実家で働く男がいるだろうか?岸田にはお気の毒だが、「幸楽」から解放される健治同様、「渡鬼」から解放されて、好きな陶芸にでも打ち込んでくれ。他の役者もケータリングの新会社に付いていくか、「幸楽」に残るかで運命は大きく変わる。特に、たっちゃん役の榎本たつおにとっては死活問題である。だって「渡鬼」以外に仕事がないんだから。浩ちゃん役の池田幹は、理由は分からないけど、ピン子主演のドラマには必ず脇の脇で出演しているから、食いはぐれることはないでしょう...。

■小島家のルール。
お夜食の席に、愛がいないことに不満顔の勇。慣れない銀行業務でどんなに疲れていても、お夕飯を食べたばっかりで腹が減っていなくても、お夜食の席には必ず顔を出さなくてはいけない。これが小島家のルールらしい。お夜食の席でしか、家族揃って会話できないからというのが理由らしいが、日本広しといえども、この家族ほど会話の量が無意味に膨大な家族はいないのではないだろうか?この上、何を話すというのか、勇は。それに「お夜食の席では必ずトラブルが起こる」というのも、小島家のルール(?)である。愛がお夜食の席を避けたいのも、こんな理由があるからだろう。あぁそれなのに、愛は胃薬を飲むために、うっかりお夜食の席に顔を出してしまう。その矢先、高田工業から食中毒発生を伝える電話が...。

■愛が胃薬(涙)。
慣れない会社生活にストレスが溜まった愛は胃薬を服用。愛もそんな薬を飲むくらい大人になってしまったんだなぁ。っていうか、会社に入社してから、たったの3週間だろう?もうストレスが溜まっているのか、愛は!甘い、甘過ぎる!入社してからの3週間なんて、仕事の研修期間みたいなもので重要な仕事が与えられる訳でもないし、ストレスなんて溜まりようがないではないか?それに、この日は夜の7時半には帰宅しているのだから、体力的に辛い訳もない。そもそも、常人では耐えられないトラブルだらけの小島家に、生まれた時から身を置いてきた愛である。ストレスに対する耐性は他の誰よりも強いはずである。いったい愛は何をストレスに感じているのか?やっぱり英語力同様、計算力の不足が、簡単な研修でも愛をストレス地獄に陥れているのかも知れない...。

■今週の気になったセリフいろいろ。
「なんぼ給料が半分でも仕事ができると思ったらね、働き口あるはずです。みんなね、ちょっと高望みしてまんねんっ!」
現在の雇用状況について、高い条件を出す失業者側にも問題があると苦言を呈する常子のセリフ。勤務実績もないクセに本間病院から院長手当として月30万円貰っている人間がいうセリフではありません...。

「その小説の中の母親、立ち直るっていってらっしゃいましたけど、どうやって立ち直るんですかっ?」
旅館の従業員に、加津のホームページに掲載されている小説の内容を確認するみのりのセリフ。おいおい、自分が立ち直る手段を娘の小説の中に求めてどうすんの?自分で考えろっつうのっ!

「何が乾杯だよっ!どこがメデタイんだよっ!」
500人分のケータリングの当日の朝、勇がみんなで乾杯をしたことに対するキミのセリフ。アンタだって、グラス上げて乾杯してたじゃん!イヤならブツブツ文句言う前に、最初から乾杯に参加するなっつうのっ!

「学校のある日だって、夜はお店へ出られる。することができて、ルンルンだよ♪」
聖子がケータリングの新会社へいって「幸楽」からいなくなれば、気分良く店の手伝いができるという加津のセリフ。ルンルン...。加津が目指す憧れの小説家は、林真理子とみた。

【今週の視聴率】
関東17.2% 関西17.9%(ビデオリサーチ調べ)

第5回(2004年4月29日放送)

食中毒の発生で、パーティーに出店した和食屋、フランス料理店とともに、「幸楽」も保健所の検査を受けることになった。「幸楽」を案じた大吉は陣中見舞いに訪れるが、逆にキミの神経を逆撫でしてしまう。保健所から検査結果が出るまで営業を自粛するように指導を受けた「幸楽」だったが、キミや自分たちに落ち度はないと主張する光子の意見で、営業を続行。しかし、すでに食中毒発生の噂が広まったのか、客足はぱったり遠のいてしまう。一方、和夫が約束の一週間を過ぎても勇気を返してこないことに、あかりは苛立ちを隠せないでいた。あかりは、自分を気遣うハナに対しても、暴言を吐く始末。やがて、いわきから勇気を連れた和夫が上京。いわきの梨園を処分し兄姉たちと財産を分けあった和夫は、東京で職を探すという。あかりに復縁を迫る和夫だったが、あかりは拒否。和夫は、仕事を見つけ立派な男になったら、必ずあかりと勇気を迎えにくるという。勇気が戻り、久々に笑顔が戻った野田家の食卓だったが、ハナが大阪の老人ホームへ帰るといいだす。そして、「幸楽」。初給料日を迎えた愛は、「幸楽」を出て独り暮らしを始めようと決心していたのだった。

■ネギ役者・岸田敏志、一世一代の名演技!
思わぬ食中毒発生に責任を感じた健治は「分不相応に大きな注文を受けてしまったから、そういう無理をしなきゃならなかったんだっ!」と感情的に咆えた。健治がこんなに感情的になるなんて、珍しいのではないか?きっと、リストラの崖っぷちに立たされた岸田が「俺にだって、こんな演技ができるんだよ。ネギ刻むだけの役者じゃないんだっ!」っていうところをアピールしたいのだろう。(って、なんのこっちゃ...)

■たいした社会人だね、愛は。
食中毒騒動で、誰もが「幸楽」の行く末を案じている中、ただ一人我関せずとノンキな女がいた。愛である。朝寝坊した愛は「昨夜、夜中に話し声で目が覚めて寝そびれちゃって。少しは明日勤めのある者のことも考えてほしいわよねっ!うるさいったらありゃしないっ!」とお冠。銀行に就職して自分の食いぶちだけは稼げるようになった今、「幸楽」がどうなったって構わないといったところか。なんて冷たい女なんだ、愛はっ!しかも、保健所の検査が入ると聞くと「じゃあ、お昼のお弁当も作ってくれてないんだぁ?」と、「幸楽」より自分の弁当を心配する有様。弁当くらいコンビニで買えっつうのっ!っていうか愛は就職してから、毎日五月に弁当をこしらえさせていたのか?自分でこしらえろっ!衣食住と親に負担をかけているクセに、その事実は無視して一端の社会人を気取る愛。子供が成長するって、こういうことなんですか?スガコ先生っ!

■光子の検便ケース♪
保健所の検査が入る朝、光子は「幸楽」の面々に検便ケースを手渡した。保健所では、調理に関わった人の便を検査するらしい。でも、それって保健所が用意した検便ケースでないといけないのではないか?保健所は正しい検査をするためにも、検査対象者が用意したケースを使うとは思えないけど。しかも、自分が用意した検便ケースについて「病院で栄養士していると検便の必要な時があって、ケース貰っておいたんです。まさかこんなものが必要になるときがあるなんて思ってもみませんでした」という光子。必要になるとは思わなかったものを、なんで光子は貰っておいたの?検便コレクション?病院用具マニア?

■大吉、陣中見舞いの目的。
「幸楽」を案じた大吉は、弁当持参で陣中見舞いに訪れた。が案の定、キミの神経を逆撫でする結果に。だいたい食中毒の疑いがある店に、弁当なんて持っていくか?イヤミだろうが。菓子折りくらいにしておけば良かったのに。あるいは「幸楽ラーメン」とか(冗談!)。ところで、保健所の検査を終えた「幸楽」が、検査結果を待たずに店を開けると聞いて、大吉は「あの〜、店開けるって営業できるんですか?」とキョトンとした顔になった。何となく「アテが外れちゃったよ〜」みたいな顔つきなのだ。きっと、大吉は陣中見舞いといいながら、本当はキミの泣きっ面が見たくて、「幸楽」へ出向いたに違いない。いつもなら“旦那の名代”とかいってタキに「幸楽」へ差し出がましいことをさせるのに、今回大吉自ら出向いたのも、自分の目でキミの憔悴ぶりを拝みたかったのだろう。でも、それだったらいっそのこと、店を開けても閑古鳥状態の「幸楽」にやってきて、「幸楽ラーメン」のテレビCMよろしく「うぉ?ヒマだねぇ」とやった方がキミの鼻っ柱をへし折ることができたのに。

■お客様第二の「幸楽」。
勇曰く、食中毒が発生して保健所の検査が入ったら、たいていの場合、営業を自粛するのが常識らしい。もちろん、世間の常識など通用するはずもない「幸楽」。保健所からは営業停止まではいかないが、検査結果が出るまでの一週間は自粛との指導が出ているにもかかわらず、「自粛しろなんていわれて休業したりしたら、まるでウチが食中毒出したって、認めるようなものじゃありませんかっ!」という光子の無茶苦茶な理屈が、キミの琴線に触れて、なぜか営業続行。おいおい、結果も出ていないのに営業続けて大丈夫なのか?もし、「幸楽」が食中毒の発生源だとしたら、被害はますます広がるんだぞ。わずかでも発生源の可能性があるなら、自粛するのが筋ってもんだろう。光子の主張って、結局は店側に立った理屈でしかない。客は二の次なのだ。お客様第二のラーメン屋「幸楽」。客前でも平然と身内のトラブル話に花を咲かせていたのも納得である。

■愛、憧れの独り暮らし♪
「幸楽」での生活に煩わしさを感じ始めた愛は、五月や勇には内緒で独り暮らしの準備を始めていた。しかし、新入社員の給料だけで、部屋なんて借りられるのか?食事はどうするのか?今だって、朝食や昼の弁当は五月がこしらえているのだ。忙しい愛に食事の支度などできそうにない。かといって、外食ばかりだと食費がかさむ。いや、それ以前にどうやって勇に「幸楽」から出ていくことを許してもらうのか?愛の独り暮らしは前途多難である。しかし、ひとつだけ全てを解決する方法がある。それは城代との結婚である。城代と結婚すれば、勇は快く「幸楽」から愛を送り出してくれるだろうし、部屋代は城代持ち(或いは城代パパ持ち)。食事の世話は「英会話しながらブイヤベースをこしらえる」という特技をもつ城代がやってくれるだろうし、いうことなしである。えっ?2人ではなく、独り暮らしがしたいだって?大丈夫。坊ちゃんボケしている城代だったら、適当な理由で愛の独り暮らしを許してしまうだろう。愛!ついに、城代を利用する時がきたのだ!

■あかりっ!アンタ、鬼だよっ!
そして、今週最も“鬼”だった人物。それは、野田あかりだ、間違いないっ!(長井秀和風) 和夫に勇気を連れ去られて、活火山状態のあかり。ついに、怒りの矛先がハナに対して向けられた。あかりを心配するハナに「うるさいなぁ、アタシのことはほっといてよっ!」と軽くジャブ。しかし、この一言が、自身の導火線に火を点けてしまった。「おばあちゃんがしっかりしてくれていたら、何もアタシが勇気連れて働きに出なくたって、おばあちゃんに預けて面倒みてもらえたのよっ!そしたら、勇気さらっていかれるようなこともなかったっ!」と声を限りに叫ぶあかり。はぁ〜?ハナが元気だったら、勇気の面倒をみてもらえただと〜?!勇気をむすびの移動販売に連れ回っているのは、幼い頃から働く母親の姿を見せておきたいからっていってたじゃん。普段から「託児所に預けないで、子供と一緒に働く母親は根性がある♪」なんていって、お前が一番根性ナシなんじゃあ!勇気を移動販売の人寄せパンダにしているクセに偉そうにいうなっ!勇気連れて働きに出たくないんだったら、さっさと託児所に預けんかいっ!さらに、勇気を和夫にさらわれたのは、お前が客とクダラナイ会話をしていたからだろうがっ!自分の考えで勇気連れて商売をし、自分の不注意で勇気を和夫にさらわれたクセに、すべてハナの責任にするとは何事かっ!この発言だけでも十分死刑に値するのに、さらにあかりは「おばあちゃん、何のためにウチにいんのよっ!鬱陶しいだけよっ!とダメ押し。ハ、ハナが可哀想過ぎる...(大涙)。

■ハナ、帰阪の決意。
あかりの暴言に呆然となるハナ。そして、予想通り大阪の老人ホームへ帰ることを決意する。今シリーズ第1回では「アテ、長生きさせてもろうて良かった」などと幸せそうなハナだったのに...。一方のあかりは勇気が戻ってきたことに上機嫌。ハナへの暴言も忘れて「おばあちゃん、この筍ごはん美味しいねぇ〜♪おばあちゃんの味だぁ〜♪」と脳天気発言。いったいあかりの精神構造はどうなっているのだろうか?あまりにも感情の起伏が激し過ぎる。一度病院で診てもらった方がいいのではないか?このままだと、いつ“勇気命”が“勇気憎し”に転じて、幼児虐待なんてことにもなりかねない。あっ!すでにあかりは「夏の炎天下、勇気連れて移動販売」とか「冬の寒空の下、勇気連れて移動販売」っていう幼児虐待をしているか...。

■今週の気になったセリフいろいろ。
「勤めに出るとき、門限は9時だと決めたはずだろっ!」
残業で帰りが遅くなった愛に対する勇のセリフ。皆さん、会社員の門限が9時なんて、ありえな〜い!なんて考えちゃいけません。これは「どんなに忙しい会社員だって、木曜は9時までに帰って『渡鬼』見なさいよっ!」っていうスガコ先生のメッセージなんですから。

「ロボットだってラーメンだって、似たようなもんじゃない!」
ロボットをこしらえることが夢だと語る眞に対する加津のセリフ。...似てません。

【今週の視聴率】
関東18.0% 関西19.2%(ビデオリサーチ調べ)

第6回(2004年5月6日放送)

夜食の席に顔を出さないと小言をいう勇に口答えする愛。娘の反抗に「家を出ていけ」と口走ってしまった勇だったが、愛はこれ幸いとばかりに、家を出て独り暮らしを始めると宣言する。もともと愛が独り暮らしをする決心だったことを加津から聞いた五月は、縁を切るような形ではなく笑顔で愛を送り出そうと、勇を説得。勇は愛に、独り暮らしを許す代わりに一切の援助はしないという。勇の許しを得て喜ぶ愛。娘の独立を許したものの、五月と勇は一抹の寂しさを感じていた。愛や眞を「幸楽」から自由にしてやろう、後は2人でのんびりやろうという勇に、涙でうなずく五月。野田家では、ハナが大阪の老人ホームへ帰っていった。あかりは、自分の暴言のせいだと涙を流して後悔する。「幸楽」に保健所職員がやってきて、食中毒の原因は「幸楽」ではなかったことを伝える。胸を撫で下ろす五月たち。健治は、ケータリング部門の独立は白紙に戻し、今まで通り「幸楽」でケータリングを続けたいという。喜ぶ五月たち。食中毒事件を契機に他の店へ移ろうと考えていた聖子も「幸楽」に残ることにする。そして、翌日。駅前で「食中毒の原因は幸楽ではない」というビラを配る加津だったが、偶然通りかかった同級生たちにからかわれ、ビラをばら撒かれてしまう。ビラを拾い集める加津の前に、一人の少年が現れる。彼は無言でビラを拾い集め、通行人に配り始めた。それが加津と戸田司(東新良和)の最初の出会いであった。

■愛、憧れの独り暮らし♪
わざと勇が怒るようなことを言い、勇に「とっとと出てけ!」と言わせることで、憧れの独り暮らしの実現に成功した愛。なかなかの策士である。しかし、新入社員の安月給で、家賃や食費、光熱費などの生活費を賄うことができるのだろうか?1ヵ月後、「え〜、今日のビンボーさんは出費を抑えるため、食事から洋服から何でも自分でこしらえてしまう“こしらえるビンボーさん”です」などと某深夜番組で紹介されることがないことを祈る。(って絶対ないっ!)

■眞と加津って、いったい...。
勇に勘当されて、愛が家を出ていくハメになったと思う五月に、加津は「五月おばちゃんだけは、愛姉ちゃんのホントの気持ち、知っとかなきゃいけないと思う!」とすでに愛が部屋を決めて、家を出るつもりだったことをバラしてしまう。おいおい、「五月おばちゃんだけは」って目の前にはキミもいるんだよ。バレバレじゃん。当然、愛の魂胆を知ったキミはお冠。まったく加津は余計なことをベラベラと...。キミのいないところで話せっ!一方、眞は「独りになって自由に暮らしてみたいって思うもんなんだ。誰でも一度かかる病気みたいなもんなんだよ。給料もらえるようになると、それができると思い込んじゃうんだ」と独り暮らしに憧れる愛の心理を分析する。独り暮らしをしたこともないクセに、なんで「俺にもそういう時があったよ」的な発言をするかなぁ、眞は。自身の経験がない以上、説得力に欠けるはずの眞の発言を、神妙な面持ちで聞き入ってしまう五月もマヌケである。

■城代って、いったい...。
土曜日の朝9時に、手ぶらでフラフラと「幸楽」にやってきた城代。就職してから1ヶ月間は職場に慣れるのに大変だからと、愛とは全く連絡を取っていなかったという。いったい、愛と城代ってどういう関係なんだろう?いくら仕事に専念させたいからって、1ヶ月間も連絡を取らないというのは、恋人どころか友達ですらないのかも。やっと1ヶ月経って愛の様子を見にきたのに「もしまだお休みなら、そっとしておいて上げてください。私も今日は休みなんで、ちょっとお寄りしただけで」という城代。「お休み」が予想されるなら、朝ではなく昼に来ればいいものを。さらに、休日の朝9時にやってきて「ちょっとお寄りしただけ」はないだろう。もし、愛が寝ていたら、そのまま帰るつもりだったのか?城代は愛に対して無償の愛情を捧げているように見えるが、それにしては愛に対する執着心が希薄過ぎる。城代のキャラに人間味が感じられないのは、城代を演じる宮下の演技力のせいばかりではなく、城代のキャラ自体が「そんな男いないよ」というくらい現実離れしているせいかも知れない。

■眞の矛盾。
相変わらず閑古鳥状態が続く「幸楽」。この状況について眞は「人の噂って怖いよなぁ。食中毒の原因がウチだって決まった訳じゃないのに、疑われているだけでこんな目に遭うんだから!」と不満顔。そんなの当たり前だろうがっ!食中毒の発生源だと「疑われている」ラーメン屋なんかに、誰が行くものかっ!世の中にはラーメン屋なんて、腐るほどあるんだから。ところで、眞はそんな不満を口にしながら、スーパーかコンビニのものらしきビニール袋から何かを取り出した。菓子パンである...。こらぁ!結局お前だって、店でこしらえた料理を食べるのが不安だから、菓子パン買ってきたんだろうがっ!「人の噂」に一番影響されていたのは、眞自身なのであった。

■長太の矛盾。
愛が家を出たい原因は、自分が愛の部屋に居候しているせいだと思った加津は長太に相談。「幸楽」にやってきた長太は神妙な面持ちで愛に、加津を引き取ってもいいという。愛が、家を出る理由に加津の居候は関係ない、加津には「幸楽」に残って五月の心の支えになってほしいと言うと、ホッとした表情になった長太。そりゃそうだろう。加津を引き取ったりしたら、邦子&ミカの鬼母娘と加津の間に挟まれて苦労するのは長太自身だもん。そりゃホッとするわなぁ。長太は「加津はこのままこちらでお願いすることとして、これ、愛ちゃんの自立するお祝いです♪」とスーツの内ポケットから、祝儀袋を取り出した。おいおい、独り暮らしのお祝いを用意してたってことは、最初から愛の独り暮らしを止めさせる=加津を引き取る気なんてなかったのか、長太は!加津だって「お父さん、愛姉ちゃんを引き止めるために来てもらったのに、何で祝儀袋なんて用意してんのよ!」と心の中で呟いたに違いない。

■加津、ビラをこしらえる。
食中毒原因の疑惑が晴れた「幸楽」。加津はこの事実を広く知らしめるため、駅前で配るためのビラをこしらえた。「この度あるパーティーにケータリングした当店の料理が、食中毒の原因になったのではないかと保健所の調査を受けましたが、検査の結果“幸楽”ではないという報告をいただきました」というのがビラの文章。この文章って、かなり微妙ではないか?だって、これだと今回の食中毒騒動を知らない人まで「幸楽が食中毒の疑いをかけられた」という事実を知ってしまうことになるんだもん。たとえ、疑いは晴れても疑いをかけられただけで、敬遠してしまう人だっているだろう。さらに、このビラには「幸楽」の住所も電話番号も一切明記してない。責任所在がハッキリしないビラを配るなんて、無責任ではないか?っていうか加津ちゃん、こういうお店の大事なことは、まず勇や五月に相談してから始めようね。差し出がましいのも大概にしないと、ホントに追い出されちゃうよ!

■加津、ビラをこしらえるU。
ところで、加津はなんでビラ配りなんかするのだろうか?インターネットで告知すれば、十分ではないか。渡鬼ではインターネットは魔法の道具である。何だってできちゃう。幸楽のホームページにちょっと告知すれば、翌日から「幸楽」が大入り満員になること、間違いなしではないか。「何言ってるのよっ!駅前でビラを配らなきゃ、加津と戸田が出会えないじゃないっ!」...ハイ!了解しました!スガコ先生!

■ハナ、意味深なセリフ。
ついに、大阪の老人ホームへ帰っていったハナ。野田家を去るとき、ハナは「みんなに、ようしてもろうた。思い残すことはあらへんっ!おおきにっ!」と弥生や良に深々と頭を下げた。思い残すことはないって、死ぬときにいう言葉みたいで気になる。もしかしてスガコ先生は、これでハナの出番を終わりにするつもりかも?そして、満枝のときみたいに「大阪のお義母さん、今朝亡くなったって」という弥生の説明セリフだけで片付けるつもりではないか?これが最後のセリフになるのかどうかも分からないまま、演じさせられるハナ役の杉山もお気の毒である。

■今週の気になったセリフいろいろ。
「何の役にも立てへんのに、何でここにいるのやろうて。」
もう説明はいらないでしょう。ハナのセリフです。スガコ先生も同じようなことを思ったかも知れません。
「渡鬼のドラマ進行上、たいして役にも立ってないのに、何でハナは残っているのかしら...。消しちゃえっ!」って。

「それは聞き飽きたよ、もぉ〜!母ちゃんは黙っててくれよっ!」
愛の独立騒動に、相変わらず「女子大へ行かせたのが悪かった」という理解不能な“女子大悪説”を振りかざすキミに対する勇のセリフ。僕も聞き飽きました。スガコ先生も書き飽きたのでしょう...。

「聖子ちゃん、目立つんだもの。皆さん、よ〜く覚えてくださってるの♪」
ケータリングで接待係を勤める聖子の評判がいいという光子のセリフ。これってホメてるの?それとも
「40歳なのに三つ編みの巨漢ブタ」はイヤでも目立つという皮肉なの?

「俺も『幸楽』っていう看板しょって働く方が、ずっと安心できます!」
今まで通り「幸楽」でケータリングをすることになった たっちゃんのセリフ。このセリフは、たっちゃん役の松本の心の声として理解しましょう。
「俺も『渡鬼』っていう看板しょって役者続けている方が、食いはぐれることがなくて、ずっと安心できます!」っていう心の声として...。

「今夜、徹夜で500枚コピーするんだ!」
ビラ作りに精を出す加津のセリフ。モノクロなら、500枚コピーするのに一晩かからないと思います...。

「愛も眞も可愛かった。何もしてやれなかったけど、愛と眞がいただけで、俺たち幸せだった。それで十分じゃないか。」
愛の独立がきっかけで、昔を振り返る勇のセリフ。なんか、しみじみしてしまった。どうせ、また子供たちのことで大トラブルが発生するのは分かっているのに...(^^;)

【今週の視聴率】
関東17.8% 関西18.2%(ビデオリサーチ調べ)

第7回(2004年5月13日放送)

加津と同じ中学の3年生である司は、学校でいつも独りでいる加津のことが、前から気になっていたという。2人のビラ配りを目撃した浩次は、五月たちに報告。キミは、断りもなく勝手なことをと激怒する。「幸楽」に司の母・弓子(鶴田さやか)がやってくる。加津が司を唆してビラ配りに誘ったと抗議する弓子に、反撃する加津。後日、司は弓子の件で加津に頭を下げる。教育ママの弓子に嫌気が差した司は、高校受験をやめたいという。他にやりたいことがないなら、今は勉強から逃げるなと説教する加津。2人はいい友達になろうと握手する。愛の引越しの日。良から愛の独り暮らしの件を聞いた大吉は、物騒な世の中なのに、若い女性が独りで暮らすなんてトンデモないと、血相を変えて「おかくら」へ怒鳴り込む。愛の独り暮らしを許した五月の頬を張り、勇をバカ呼ばわりした大吉は、キミにまで怒りの矛先を向ける。元々、キミは愛の独り暮らしに反対だったが、大吉の意見は通させないと、いきおい愛の独り暮らしを許してしまう。キミからも独り暮らしの許しが出た愛は、晴れて新生活をスタートさせることに。一方、キミに追い払われた格好の大吉は、憮然とした表情で帰宅。タキや壮太の優しい言葉に慰められた大吉だったが、そこへ壮太の父・正造(堀内正美)と再婚相手・畠山智子(二木てるみ)がやってくる。正造は、智子と再婚して壮太を引き取りたいと、大吉たちに告げるのであった。

■先輩に説教垂れる中学2年生。
一緒にビラを配ってくれた司が、同じ中学のひとつ上の先輩と知った加津。しかし、相手が先輩だろうが、そんなことに配慮する加津であるはずもなく、タメグチのききまくり。日頃から、正しい日本語を普及させたいと、登場人物全員に昭和の匂いがプンプンするセリフを強いるスガコ先生だが、それならば、先輩に対する言葉遣いも正しくあるべきではないか?さらに、司が高校受験をやめたいというと、他にやりたいことがあるのか、なければ受験に専念して高校入ってから見つければいい、それでも見つからなければ大学入ってから見つければいいと説教まで垂れる始末。いったい、加津は何者なのか?たいして人生経験も積んでいないのに、っていうか受験勉強すらしたこともないのに、受験に対するアドバイスなんかできる道理はない。司も、加津のアドバイスなんか聞いて時間を無駄にするより、「13歳のハローワーク」でも読んだ方が、よっぽどタメになるのではないか?

■加津、スガコ先生の分身の限界。
今週の放送を見て、改めて思ったことは、加津=スガコ先生の分身・代弁者の限界である。加津の口を借りて、スガコ先生が日頃思うことをベラベラと喋らせていることは有名な話だが、加津の成長に伴って、それが限界にきているように思われる。小学生の頃の加津は、いくら大人びた発言をしても、それは常識に囚われない子供の無邪気な暴言として許された。しかし、中学生になり、ある程度社会における自分の立場が理解できる年齢になっても、そうした発言を続けるのは不自然だし、リアリティーに欠ける。中学生だったら、もう少し立場をわきまえた発言なり言葉遣いをするだろう。もっとも、スガコ先生の代弁者でなくなったら、加津の存在価値もなくなってしまう訳で、継母の実家で世話になるという無理矢理な設定をこしらえてまで、加津を登場させ続けている意味もなくなってしまうけど。まぁ、今さらの話ですが、今週特に気になったので...。

■また、教育ママか...。
「幸楽」へ、司の母・弓子が捻じ込んできた。後ろに引きつめた髪、インテリ風のメガネと、まさに絵に描いたような教育ママ。分かり安過ぎる...。その発言も、もう渡鬼では聞き飽きたと思うくらいの内容で、正直ウンザリ。いったい、今まで何人の教育ママが渡鬼のドラマの中を駆け抜けていっただろうか。スガコ先生の考えは、単純明快である。「仕事を持たない専業主婦は子供のことしか考えない。他に考えることがない。結果、教育ママになってしまう」と。その考えの結果、渡鬼には弓子のようなステレオタイプの教育ママが大量生産されてきた訳だ。でも、最近世間を騒がしている事件を見ると、弓子のような教育ママより、子供の養育を放棄したり、虐待したりする自己チューな母親が増えてきているように思う。一応、渡鬼は「“今”という時代を描くドラマ」ということになっているのだから、バカのひとつ覚えみたいに教育ママばかり登場させずに、たまには放任母や虐待母などの馬鹿ッ母(by 女性自身)なども登場させてみては?!

■加津のビラ、効果テキメン!
加津のビラ配りの件を知ったキミは「こんなもんで客が戻ってくるなんて思ったら、誰も苦労なんかしやしないわよっ!」と一刀両断。さすが、キミ。50年以上も商売の苦労を味わってきただけのことはある。僕も、例えば「幸楽潔白記念セール!料理がすべて100円!」とかやるならばともかく、ただ疑いが晴れたことだけを伝えるビラを配ったくらいでは、簡単に客は戻ってこないと思う。BSEや鳥インフルエンザなど、食の安全に対して敏感になっている昨今、たとえ疑いであっても、一度ついた汚名はなかなか晴らすのは難しいのではないか?...と思っていたら、「幸楽」にビラをもった2人連れの男がやってきて「会社の奴が、このチラシ持ってきてさ。良かったね、何でもなくて♪」とあっさり客が戻ってきた。加津のビラって、効果テキメンじゃん!っていうか、展開が安易過ぎるぞ、スガコ先生!ここに、またひとつ渡鬼の法則が加わった。「インターネットに加えて、ビラ(但し勇のハゲ頭イラスト付き)は、商売を成功させる魔法の道具である。」

■五月の大胆発言。
愛や眞に、自分たちの老後の面倒を見てもらおうとは思わない、責任もって好きに生きたらいいという勇。そんなことをいってたら、親は足腰が立たなくなったら、誰にも面倒見てもらえずに、野垂れ死にすることになると反論するキミ。そんなキミに、五月は笑みを浮かべながら「そのぐらい覚悟しとかなきゃ。足腰立たなくなって、子供の世話になるんじゃ、子供が可哀想ですよ。自分でお金を貯めて、自分の老後の始末は自分でできるように」という。キミを前にして、なんという大胆発言っ!これはキミに対しても、自分の老後は自分で責任を持てといっているようなものである。なるほど、五月がキミに「幸楽」の金の管理を任せ、好きなだけ金を蓄えさせているのは、「お義母さんが倒れても、アタシは一切お世話はしません。自分の蓄えで病院なり老人ホームなりに入って、ご自分のケツはご自分でお拭きになってくださいねっ!」ということだったのだ。ついに、キミの老後の世話はしないと宣言してしまった(?)五月。これは「五月鬼嫁化」の前兆なのかも知れない?!

■親方のご乱心。
良から愛の独り暮らしの件を聞いた大吉は、目をひん剥かせて「いぃ〜〜っ!」と意味不明な雄叫びを上げると、一目散に「幸楽」へ向かった。挨拶もそこそこに、五月を問い詰める大吉は、震える手で五月の頬を叩き、勇をバカ呼ばわりし、さらにキミに対しても勇に輪をかけてバカだと大暴言。いったい、何が大吉をそんなに怒らせたのか?愛はとっくに20歳を過ぎた社会人である。自立するのは当たり前だろう。物騒な世の中だから、独り暮らしは危ないという大吉の意見も一理ある。確かに、愛の周りの男性は城代を始め、あまり“性”の臭いがしない男たちばかりである。そんな環境に慣れた愛が、油断して狼どもの餌食になる可能性がないともいえない。しかし、だからといって、「幸楽」に怒鳴り込んで我を通そうとするのは、今までの大吉では考えられない行動である。いきなり大吉のキャラクターを変えてまで、こしらえたこのシーンの狙いとは?「何いってるのよ。キミが愛の独り暮らしを許したじゃない!大吉のご乱心はそのきっかけなのよっ!」ハイっ!了解しました、スガコ先生!強引かつ回りくどい方法で、キミが愛の独り暮らしを許すシーンをこしらえたスガコ先生に脱帽である...。

■親方のご乱心U
そんなストーリー展開の勝手な都合で、ご乱心させられた大吉は気の毒である。だって、「幸楽」の店内を歩き回る覚束ない足取り、捲くし立てるはずが弱々しい印象しか残らないセリフ回しなど、大吉のヘタレ具合が一目瞭然なんだもん。大吉を呆然と見つめる五月や勇だが、呆気に取られたのは大吉の乱心ぶりではなく、すっかり弱々しくなってしまった大吉の姿に驚いたからだろう。恐らく、このシーンを見た視聴者も、話の内容より大吉のヘタレ具合の方が気になったのではないか?まるで、電池の切れかかったオモチャみたい。あっ!こんなこと書いたら、日向子みたいに五月に叱られるかも(笑)

■さらに強引なストーリー展開は続く...。
キミに追い払われた大吉に、更なる悲劇が襲う。孫のように可愛がっていた壮太の父・正造が再婚相手の智子と突然現れて、壮太を引き取りたいと申し出たのだ。しがない中年男である正造の再婚相手が、亡くなった亭主の会社を継いだ女社長(あれっ?どこかで聞いたような設定だな...)というありえない逆玉婚約であることといい、壮太を雇っている「おかくら」の都合も聞かず、突然壮太を引き取りたいという身勝手さといい、前シリーズで壮太の板前修業を認めたはずなのに、また大検受けさせて大学受験させるという心変わりといい、さらには壮太の適性も分からないまま、智子の会社の後継者にするという無謀さといい、何から何まで???過ぎる展開。しかも、これらの展開が、わずかラスト4分20秒の中に詰め込まれた。こんな強引なストーリー展開をこしらえてまで、いったいスガコ先生は何を急いているのか?「いいことっ!今週からジャニタレが1人増えたのよ。増えたからには誰か減らさなきゃいけないでしょうっ!英作が『おかくら』を出ていくことを止めた以上、残るジャニタレは...」 壮太役の長谷川クン、今までお疲れさまでしたっ!

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「友達になってほしいんだ。」
加津に対する司のセリフ。いったい、司は加津のどこに魅力を感じたんだろう。実は、小説「母恋い」のファンだったりして。あるいは、
ガコ先生の分身だから、加津はオイシイ役を演じられるのかも。

「アタシはね、別に殴ってませんよっ!ちょっと撫でてやっただけですからっ!」
五月を殴ったことに文句をいうキミに対する大吉のセリフ。確かに!震える大吉の手だったら、「殴る」というより「撫でる」という表現の方が正しいだろう。

「カーテンにしました。気に入ってもらえるかどうか心配だけど♪」
愛の引越し祝いにカーテンをプレゼントした城代のセリフ。肩をすくめながら、はにかむ城代の姿を、「キモっ!」と思ったのは僕だけでしょうか。さらに城代は...

「大事な人なんです。間違いがないように、そっと見守ってあげられたらと思っています。
そっと見守るって、お前はストーカーかっ!以上っ!

「壮ちゃんはね、アタシの孫だと思っているんだよ。ず〜っとウチにいてほしい。」
大吉のセリフ。この直後に、壮太を引き取りに正造がやってくる。...とっても分かりやすい伏線セリフですね。

【今週の視聴率】
関東18.4% 関西17.4%(ビデオリサーチ調べ)

第8回(2004年5月20日放送)

壮太を引き取りたいという正造の申し出に、戸惑う大吉。しかし、壮太の将来を考えた大吉は、心を鬼にして壮太を送り出すことを決意する。板前修業を続けたいと主張する壮太を説得する大吉だったが、翌日、壮太は置き手紙を残して「おかくら」を出ていってしまう。大吉は、壮太の気持ちを理解せず、正造に引き渡そうとしたことを後悔する。大吉から壮太の家出の知らせを聞いた眞は、偶然予備校で壮太と出会う。別の店で板前修業を続けるという壮太を、眞は連れて帰ろうとするが、逃げられてしまう。一方、「幸楽」では、五月が現金5万円と缶詰を、勇がシュウマイとチャーシューを、お互いには内緒で愛へ届けるように浩次に頼む。五月と勇からの差し入れに感激した愛は、2人からの手紙を読んで改めて感謝する。五月と勇は、それぞれ愛に差し入れをしていたことが分かると、とんだ親バカだと大笑いする。五月は、いつでも気兼ねなく愛とメールで連絡ができるように、携帯電話を購入。加津から操作方法を教えてもらう。そして、「おかくら」に正造と智子が再訪。壮太を引き取りにきたという正造に、壮太の家出を告げる大吉。大吉は無責任だ、何としても壮太を探し出して連れ戻すと激怒する正造に、壮太は見つかった方がいいのか、このまま見つからずに別の店で板前修業を続けた方がいいのか、複雑な思いになる大吉なのであった。

■英作の説明セリフ。
壮太の門出を祝うお夜食に、英作も参加してほしいという長子。昼間、日向子をディズニーランドへ連れていって疲れた様子の英作は「俺、壮ちゃんとはあんまり関係ないんだよなぁ」とツレナイ返事。へぇ〜、同じ屋根の下にいても、英作は壮太のことにはそれほど関心がなかったんだと思っていると「壮ちゃんの親父さんって、自分の会社潰して、ずいぶん苦労したんだろう?親父さんが仕事探してて、壮ちゃん、独りでアパートにいて、『幸楽』からラーメンとって、その代金払えないほど困って、高校へもいけなくて。それを見かねた眞ちゃんが『おかくら』へ連れてきて、板前になるつもりになったんだろう。親父さんは壮ちゃんを迎えにもこないで、今ごろになって再婚したからって引き取りにくるなんて、ちょっと勝手なんじゃないのか?」とベラベラと喋りまくる英作。お、おまえっ〜!「壮ちゃんとはあんまり関係ない」という割には、思いっきり壮太のこと、知り尽くしてるじゃないかっ〜!しかも、長子だって分かりきっていることをクドクドと。だいたい、ディズニーランドへいって疲れているはずなのに、なんでそんなに喋れるの?...などと思ってはいけません、渡鬼ビギナーの方。これこそが渡鬼名物「説明セリフ」なのですから。多少、いや多大な不自然さには目を瞑りましょう。瞑らないと、このドラマには付き合い切れません。

■確認:畠山智子の職業。
釣り道具を扱っている会社の社長らしい。正造とは、どういうきっかけで出会ったのかは不明。長子曰く、今はレジャー産業が盛んだから、釣り道具を扱っている智子の会社も安心ということだが、釣具の市場規模って縮小傾向にあるはず。需要が縮小しているのに、何をもって長子は安心といっているのか?っていうか、この件は渡鬼の本筋とはほとんど無関係なので、これにて終了っ!

■か、かわいそう過ぎるよ、壮太。
「俺は板前になりたいんですっ!一人前になるまで、こちらでお世話になっていたいんですっ!」と声を上げて懇願する壮太に、大吉は正造の元へ帰るように説得する。そもそも、壮太を預かって「おかくら」で板前修業をさせていたことについて「何もしないでウチにいるよりは、板前の修業をさせるっていう口実で預かった方が、君もいやすいだろうと思って、黙って手伝って貰ってもきたんだよ」と涼しい顔して語る大吉。ちょっと、それは無責任ではないか、大吉。最初から板前修業を口実程度にしか考えてなかったのなら、取りあえず高校には通わせた方が良かったのではないか?その上で、夜の店だけを手伝わせれば、壮太は高校で自分の将来を考えながら、「おかくら」の手伝いという居候する理由もできて良かっただろう。しかし、壮太は散々「俺、もう迷わない!」を連発して、一人前の板前になる覚悟を決めてしまったのである。大吉の口実だけで、高校復学をやめて、2年間も板前修業にのめり込んでしまった壮太が哀れである。

■久々に「ここが謎!」
前回、正造が壮太を迎えにきたのは、2002年12月のクリスマス・イブのことだった。大学時代の友人のツテで、ガソリンスタンドのチェーン店の経理職に就いた正造は、これでやっと壮太を高校に復学させて大学へも行かせられるといっていた。そのとき、大吉は壮太の気持ちを大事に考えて、壮太が板前修業を続けられるように、正造を説得した。しかし、今回はなぜか壮太の気持ちを無視するような行動に出た大吉。前回とは正造の再婚という違いはあるが、壮太の板前修業にかける情熱は同じはず。なぜ、大吉は壮太に板前修業をあきらめて、正造の元へ帰った方がいいと思ったのか?考えられる答えは5つ。

 @壮太に新しい母親をこしらえて、壮太を引き取りたいという正造の親心を理解したから。
 Aお料理のお運びしかできない板前見習いに、これ以上お手当てを出すのがイヤになったから。
 B壮太に板前の才能がないことを見抜いてしまったから。
 C壮太役の長谷川が、スガコ先生の「ジャニタレが一人増えたから、一人減らす」という策略の餌食になってしまったから。
 D単にドラマを盛上げるため。どうせ次週には壮太を「おかくら」に戻すつもりのスガコ先生だったから。

僕はDが正しいと思います...。

■タキのトンデモ発言、3連発!
「アッハッハッハッ!壮ちゃん、まだ寝てる。昨夜、遅かったから。壮ちゃん、時間よっ!壮ちゃんっ!!
早朝、いつものように「おかくら」へやってきたタキ。壮太の姿がないことに、家出したとは思わず、寝坊していると思ってのセリフ。まだ、家人が眠っている早朝に、傍若無人なダミ大声で叫んだタキ。うるさいっちゅうねんっ!壮太一人起こすつもりなら、さっさと部屋へ行って「人並みな普通の声」で起こせ!

「勉ちゃんはとにかく河岸へ。」
壮太の家出を知った勉は、心配した様子で壮太の身を案じるような発言をしようとした。ところが、その発言を上の一言で遮ったのがタキである。有無も言わさず、勉を玄関の外へ追い出したタキって、いったい...。
勉役の山田雅人も、この深刻な場面で壮太の先輩役としての見せ場を演じられるかと思いきや、タキの一言で画面の外へ追いやられて、さぞかし無念であろう。

「板前になりたいっていう気持ちがなかったら、とてもあんなキツイ仕事耐えられやしません!」
壮太の家出に今さらながら、壮太の板前に対する思いを痛感するタキ。でも、「あんなキツイ仕事」って何?「おかくら」で壮太がやってきた仕事って、店の掃除、日向子の遊び相手、器拭き、お料理のお運びくらいしかないではないか。しかも、昼食はタキの奢りで、一流料理を食わせてもらって、全然キツイ仕事じゃないじゃん!
岡倉姉妹が持ち込むゴタゴタさえ我慢すれば、こんなオイシイ職場は他にない。壮太が「おかくら」で板前修業を続けたいのも、もっともなのである。

■緊迫感ゼロの老人、約2名。
タキの一言で、勉は河岸へ行った。さて、次にいかなる行動に出るのか、大吉&タキ。警察に連絡するのか、正造に連絡するのか、長子を起こして近くを探してもらうのか、はたまた眞に心当たりを訊ねるのか。しかし...この大吉&タキ、ノロノロとした足取りで座敷へ入ると、のんびり座り込んで「こんなことになるなんて」とか「壮太は本当に板前になりたかったのか」とか今しなくてもいい、ど〜でもいい会話を延々と喋り続けた。壮太の身を本当に案じているとは思えないほど、緊迫感ゼロ。ウダウダ言ってないで、早く動け!手を打て、大吉っ!老人は血のめぐりが悪いのか、壮太の親友である眞へ連絡しようと思い立ったのは、2人の会話が始まって4分後のことだった。でも、これでも大吉&タキにとっては、早い方なのかも...。

■ボケてんのかっ、大吉!
壮太の家出にショックを隠し切れない大吉。「そんなに(板前修業をやめることが)いやなら、アタシに(ポンッ!と座卓を叩いて)ハッキリ言ってくれたら、良かったんだよっ!」と怒りと悲しみに満ちた声を上げた。...はぁ〜〜〜、いったい、どうなっちゃったの、大吉は。わずか半日前の夜、壮太はハッキリ言ってたじゃん、「俺は板前になりたいんですっ!一人前になるまで、こちらでお世話になっていたいんですっ!」って。壮太にしては珍しく声を上げていたのに、これ以上、どう「ハッキリ」言えというのか。それとも耳が遠くなって、「ハッキリ言う」のハードルが高くなったのか、大吉は!タキもタキである。「壮太がハッキリ主張しなかった」という前提で、黙って出ていったのは壮太の心遣いとか何とか、手前勝手な発言をダラダラとする始末。これから、大吉に何かを主張するときは、拡声器が必要だ、ということでこの件は終了っ!

■そして、唐突に現れる壮太...。
行方不明になった壮太を心配する眞は、予備校からも「幸楽」へ電話して、壮太が訪ねてないかを聞く。が、そんな眞の前に、なぜか壮太の姿が...。現れ方が唐突過ぎるっちゅうねんっ!前シリーズでも、学校を退学して父親と突然姿をくらました壮太は、公園で心配する眞と加津の前に、唐突に現れた。何の前触れもなく、気づいたら目の前にいるという感じ。ちょっと、不気味である。さらに、壮太はどうして眞の通う予備校が分かったのか?あっ、これは伝書鳩・良からの情報で知っていた可能性はあるな...。

■愛の独りごと。
いよいよ独り暮らしを始めた愛は、五月や勇からの差し入れに感激する。2人からのそれぞれの手紙を読む愛。しかし、手紙の感想とか、2人への感謝の言葉とか、幸楽のシュウマイ食べたかったんだぁとか、独りごと多過ぎ。心の中ですればいいのに、相手がいようがいまいが、何でも口に出さないと気が済まないといった感じなのだ。まぁ、今まで普通の家庭では考えられないくらいの膨大かつ無駄な会話を、小島家で体験してきた愛である。思ったことを、つい口に出してしまうのは仕方がないことかも知れない。ちなみに、愛よりもっとすごい「独りごと」をしていたのは、前シリーズの大阪の本間病院へ戻ったときの常子である(「パート6の岡倉家」第26回参照)。ところで、愛の部屋には冷蔵庫がないらしい。愛の独りごとによると「冷蔵庫は置くとこないし、お金もなかったから、諦めてた」とのこと。でも、愛の部屋って、冷蔵庫が置けないほど狭くはないだろう。逆に、女性の新入社員の部屋にしては広い方ではないか?しかも、金がないなら、なおさら「貧乏→自炊→冷蔵庫が必要」ってことになるだろう。早いとこ冷蔵庫買って、コンビニ弁当から脱出せよ、愛!(って、僕はコンビニ弁当ばかりですが...。)

■五月、ケータイデビュー♪
愛とメール交換をするために、五月が携帯電話を購入した。加津からメールの入力送信方法を教わった五月は「いや〜、スゴイねぇ♪カンタンだねぇ♪楽しいねぇ♪」と感心しまくり。携帯電話をホメまくる五月の姿を見て「さてはスガコ先生、ボーダフォンから付け届けでも貰ったか?」と勘ぐってしまったのは僕だけだろうか?しかし、五月が携帯電話を持つことは、渡鬼の名物セリフがひとつ消滅することを意味する。それは「五月の身内ときたら、店の忙しいときに限って電話してくるんだからっ!」というキミのセリフである。これからは、大吉ら五月の身内からの電話は「幸楽」宛てではなく、五月の携帯電話にかかってくるだろうから。それにしても、五月はキミから携帯電話所持の許しを得たのか?もし得てないのなら、加津はメールの方法より先に、マナーモードの設定方法を教えた方がいいのではないか?忙しい店内で五月の携帯電話が鳴り響いたら、キミがどんな行動に出るか...。しかし、それよりもっと大きな不安がある。それは、五月が自分の携帯電話に届いた架空請求の詐欺メールに引っ掛かって、金を振り込んでしまうこと。迷惑メールの横行など知る由もない五月が、騙されて振り込んでしまう可能性は大である。それが、またキミの知られるところとなって、大騒動...。五月のケータイデビューの前途は多難である。

■「おかくら」の人々って、いったい...。
五月のケータイ購入ネタで、ひとしきり盛り上がる大吉、タキ、勉ら「おかくら」の面々。郵便局はいらなくなるねぇとか、現金書留があるから必要とか、どうでもいい会話を、時折笑い声を交えながらする3人の姿を見ると、壮太の家出のことなど、すっかり忘れてしまったようである。そこへ現れたのが、正造と智子。正造は大吉に「今日は壮太を迎えにきました」という。え、えぇ〜?!大吉は正造に壮太の家出の件を伝えていないのか?!そんなバカなっ!壮太はまだ未成年である。いくら他の店で板前修業をすると眞に伝えたとはいえ、家出は家出。壮太を預かった大吉の責任として、壮太の実父である正造に家出の件を伝えるのが筋ってもんだろう。五月のケータイ話で盛り上がっている場合ではないのだ。しかも、正造の顔を見ても、すぐには壮太の家出の件は伝えず、御礼の金を渡そうとする正造をたしなめたり、いもしない壮太をホメてやってほしいなど、無駄かつ無責任な会話のオンパレード。ついに、シラっとした顔で壮太の家出の件を切り出した大吉に、正造は「無責任だ!」と怒り心頭。もっとも、ごもっともだよ、正造。これで怒らない方がおかしい。しかし、そんな怒りと涙に震える正造の姿を、冷ややかな目と憮然とした表情で見つめる一人の女がいた。タキである。まるで「アンタが引き取りにきたから、壮ちゃん、出ていったのよっ!」とでも言いたげな表情。確かに、壮太の家出の原因は、正造が壮太を引き取ろうとしたことにあるのかも知れない。しかし、壮太が家出した後の「おかくら」3バカトリオの行動は、どう考えても常識外れ。タキに正造を責める資格など、これっぽっちもないのである。まったく、「おかくら」の連中ときたら、一体いつからこんな世間の一般常識が通じない人間どもになってしまったのか(涙)

■今週のちょっと感動。
五月と勇が、お互いには知らせずに、愛に差し入れをしていたことが分かったシーン。とんだ親バカだと笑いあう五月と勇の姿に、少し感動した。ほのぼのして、優しさに溢れていて。後は、両親の期待を裏切らないように、愛がしっかり自立した生活を送ってくれることを祈るだけ(って、僕は愛の親戚のオヤジかっ!)

【今週の視聴率】
関東20.1% 関西20.5%(ビデオリサーチ調べ)

第9回(2004年5月27日放送)

毎晩、寝る間も惜しんで愛へ携帯メールを打つ五月。勇に呆れられても、五月はメールのおかげで、以前より愛を身近に感じていた。「おかくら」では、河岸へいった勉が、顔なじみの寿司屋の板前・勝田(毒蝮三太夫)から、新宿の天ぷら屋「天菊」で、壮太を見掛けたという情報を得る。「おかくら」へ戻ったら正造が迎えにくる、このまま他の店で板前修業を続けた方がいいと考えた大吉は、「天菊」へいって確かめるというタキを制する。が、壮太のことで心配をかけた眞へは、五月のメールを通じて「天菊」のことを伝える。壮太には会うなという大吉の意見を無視して、「天菊」へ向かう眞。板前修業を続けるなら「おかくら」でやれ、正造とケンカしてでも我を通せという眞を、壮太はウンザリした表情で拒否する。加津も現れて、壮太を説教しようとするが、壮太は2人に背を向けてしまう。五月の誕生日が近づいていた。五月からのメールで、「店を休むこと」が最高の誕生日プレゼントだと知った愛は、勇へ連絡。キミの手前もあり勇の発案ということで、五月は5月29日の誕生日に休みを貰えることになる。一方、「おかくら」では、突然壮太が姿を現した。眞の言葉が胸に刺さった壮太は、もう一度「おかくら」で修行をさせてほしいと頭を下げる。正造とは納得してもらうまで話し合うという壮太の覚悟を聞いた大吉は、笑顔で壮太の復帰を許すのだった。

■五月のケータイが及ぼす影響。
ケータイというオモチャを手にしてから、まるで猿が○○を覚えたように、寝る間も惜しんでメールを打ちまくる五月。メールの相手は愛と長子の2人だが、まぁ、とにかく何でもかんでもメールで連絡という感じで、とっても鬱陶しい。本人たちの連絡事項だけならともかく、大吉の伝言を長子から五月へのメールで眞に伝えるとか、眞の伝言を五月から長子へのメールで壮太に伝えるとか、そこへ愛のメールも加わって、何だかややこしい。眞から壮太への伝言なんて、何も五月の手を煩わせなくたって、「おかくら」へ電話すれば済む話じゃん!しかし、五月がケータイを持ったことによって、「おかくら」⇔「幸楽」間の連絡網がいとも簡単に引かれてしまった。これを快く思わない人間が約1名いるものと思われる。伝書鳩・良である。今まで、「おかくら」で起こった出来事を「幸楽」へ、「幸楽」で起こった出来事を「おかくら」へ、ごはんの配達を口実にベラベラと喋りまくっていた良。両店にとって、良は単なるごはん配達人以上に貴重な情報源だったが、これからは存在価値ゼロである。結果、ごはんの売上げ低下も必至であろう。

■眞&加津の説教コンビ。
壮太を説教するために、「天菊」へ訪れた眞と加津。正造と真正面からぶつかろうとしない壮太に対して「お前はタダの意気地なしだっ!」とか「逃げるなんて男のすることじゃないだろうっ!」とか「毎日ケンカしたってテコでも動くな。それが男ってもんじゃないのかっ!」と言いたい放題の眞。壮太に対して「男」の在り方を説く眞だが、自分の食いぶちは自分で稼ぎ地道に板前修業をしている壮太と、衣食住全て親の世話になり予備校にも通わせてもらって安穏と暮らしている眞と、どっちが「男」らしいか一目瞭然。眞の説教って、食うのに困らない安全地帯からの戯言に過ぎないのだ。眞に輪をかけて鬱陶しいのが、加津。「おかくら」へ戻ろうとしない壮太について「アイツ、ダメだね。逃げて自分を守るしか能のない男なんだよ。父親とケンカなんてできる男じゃない」と一刀両断。やかましいっ!壮太が好きな板前になるのを諦めて、渋谷辺り(スガコ先生にとって、渋谷=堕落した街の象徴なので...)をフラフラしているならともかく、ちゃんと天ぷら屋で板前修業してんじゃん!それの何がいけないのさ。正造とぶつかる、ぶつからないは壮太の問題。他人がとやかくいうことでもないし、ましてや人格まで否定する問題でもない。大きな顔して継母の実家に居候してインターネットの接続料を父親に払ってもらって、これまた安穏と暮らしているブス中学生に言われる筋合いの話ではないのだ。

■追記。
さらにいえば、壮太は頼みの綱だった大吉からも正造の元へ帰るように言われたのだ。その後、大吉が後悔していることなど、壮太は知る由もない。眞のいうように戦う相手が正造だけならともかく、大吉からも背中を押されてしまっては、壮太が「おかくら」へ戻りたくないというのも無理はないだろう。何しろ、あんなに声高に「俺は板前になりたいんですっ!一人前になるまで、こちらでお世話になっていたいんですっ!」といっても聞く耳持たなかった大吉だったんだから。そんな事情も分からずに、正造との向き合い方だけで壮太の人格を否定しまくる眞&加津の説教コンビは、ただアホというしかない。

■14年目の真実...勇の誕生日、ついに判明!
今週の放送は、渡鬼の歴史に新たな1ページを加えた。ついに勇の誕生日が判明したのだ!(ってちょっと大袈裟?!)五月の誕生日の話題になり、よくよく考えてみたら、自分の誕生日は祝ってもらったことがないと、渡鬼視聴者が何となく感じていた謎を口にした勇。それに対して眞が「当たり前だろう!親父の誕生日、1月元旦なんだよ!」とサラっと言ってのけた。そうか!勇の誕生日は1月1日だったのか!道理で勇の誕生日を祝うシーンを見かけた覚えがないはずである。だって、正月は特番編成で渡鬼の放送はないんだもん。しかし、勇の本当の誕生日は12月27日で、役所へ届けるときにメデタイからと1月1日にしてしまったらしい。ケチなキミのこと、きっと「メデタイ」からではなく、「お年玉と誕生日プレゼントを1回で済ませることができる」から、勇の誕生日を1月1日にしたのだろう。

■突然の勇の誕生日ネタの理由。
突然降ってわいたような勇の誕生日ネタ。しかも、1月1日という珍しい日。何か引っかかる...と思っていたら、五月の誕生日プレゼントが「店を休むこと」になったところで、アッサリ謎は解けた。勇は、自分の誕生日は元旦だから毎年店を休んでいる、五月だって誕生日に休んじゃいけないっていう法はないという。スガコ先生にしてみれば、五月が誕生日に店を休むことを、キミが納得するためには、「勇だって誕生日は店を休んでいる」ことにする必要があった。年中無休を売り物にしている「幸楽」で、一年を通じて唯一休みの日、それは1月1日である。店が休業なら、当然勇も休んでいる。結果、勇の誕生日は1月1日になって、「勇だって誕生日は店を休んでいる」というキミを説得する材料ができたのだ。結局、勇の誕生日ネタは、五月が誕生日に休めるようにするための前フリに過ぎなかったのだ。でも、スガコ先生も、1月1日が勇の誕生日だとあまりに都合が良過ぎるので、「本当は12月27日生まれなんだけどね」という言い訳を用意したのだろう。

■愛の独りごと、おかわり。
先週の掲示板で、そのあまりの不自然さに話題騒然(?)となった愛の独りごと。今週もやってくれました。しかも、風呂上りのバスタオル姿というサービスカット付きで。これは、愛のバスタオル姿に視聴者の目を引きつけて、不自然な独りごとから関心を逸らさせるという演出テクニックなのか?あんまり効果なかったけど。ではここで愛の独りごとを採録してみよう。ユニットバスからバスタオル1枚の愛が登場。「わぁ〜、最高だぁ♪ウチにいたらバスタオル1枚でフラフラしたりできないもんね。(冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、ひと口飲む。)ジュースは贅沢だから、お水で我慢しなきゃならないけど、どんなに貧しい暮らししたって独りが一番♪この自由には代えられません。(ケータイのメールをチェックして)母さんからだ!『母さんのお誕生日覚えていてくれてありがとう。とっても嬉しい、けど、プレゼントなんか何もいりません。欲しいものなんてない。けど、夢はあります。お誕生日、せめて一日、おやすみもらって、母さんのやりたいことしてみたい。こんなこと出来るはずないし、まして愛にプレゼントしてもらえることじゃないけど。母さんの誕生日は誰にも知られずにみんなといつものように平和に過ごせたらなにも言うことはないの。それがみんなからの最高のプレゼントだと思っています。今日も一日が無事に終わりました。感謝です。では、また明日。』」今さらですが、渡鬼ってラジオドラマみたい。このシーン、目を瞑ってても愛の独りごとを聞けば「愛はバスタオル1枚なんだ。水を飲んでるんだ。五月からのメールの内容はこうなんだ」って分かってしまうもの。映像の力なんて、まるで信じていないスガコ先生なのでした。

■愛、独りごとの目的。
なぜ愛は独りごとが多いのか?それも、まるで部屋の中に第三者がいて、その人物に話しかけているように。先週は、「幸楽」での膨大かつ無駄な会話に慣れた愛が、独りになっても思わず思ったことを口走ってしまうと思ったが、どうやらそれだけではないようだ。ズバリ、これは愛流の防犯対策なのだ。愛はジュースを買う金がないほど貧しい女である。当然、高価な防犯グッズなども買うことはできない。金も時間もかけない防犯対策、それは「外に潜んでいるかも知れない強盗に『この部屋は女の独り暮らしではありませんよ。他に誰かいるんですよ』と勘違いさせること」である。そこで愛が考えたのが「独りごと」である。まるで舞台かテレビドラマみたいによく通る声で、誰かに話しかけているように独りごとをいう。外で聞き耳を立てている強盗は「チッ!この部屋は独りじゃねえのか」と思って退散する。愛にしてはグッドアイデアだと思うが、防犯対策より前に周りの住民から気味悪がられないか、心配ではある...。

■五月、メールの達人へ。
勇に文句を言われながら、毎晩遅くまで愛へのメール打ちに勤しむ五月。その甲斐あってか、最初3行打つのがやっとと言っていたのに、上記の愛へのメールでは、25行×10文字という大躍進を遂げた。しかし、まだ打つのに時間がかかっているのも、また事実。翌朝の五月は寝不足で辛そうである。「とても3行なんかじゃ、アタシの長セリフは治まんないのよっ!25行だって少ないくらいなんだからっ!」はいっ!スガコ先生!了解しました!でも、セリフとメール文を一緒にしては、五月が可哀想ですよ。その内、台本10ページ分にも及ぶメール文を打たされて、五月が腱鞘炎にならないことを祈る。

■続・タキのトンデモ発言、3連発!
「大丈夫ですよ。壮ちゃんなら、人柄見込んで拾ってくれるとこくらいありますよ。」
壮太の行方を案じる長子に対するセリフ。ホントに無責任だね、タキは。なんでこんな楽観的なことが言えるのか。料理屋に拾ってもらえたらいいけど、裏社会の住人に拾われたらどうするつもりなのか?それとも
「これでお料理のお運びしかできないガキに、昼飯奢らなくて済む」と内心ホッとしているのか。

「天ぷら屋?!それじゃあ、天ぷらの修行しかできないじゃないですか!」
勉から壮太が天ぷら屋で修行していると聞いて。「天ぷらの修行しかできない」って何?タキは天ぷら屋をバカにしているのか?
少なくとも「お料理のお運び」しかできない「おかくら」の修行よりかはマシなんじゃないの?

「あっ!その前にシャワーを浴びて新しい下着に替えなさい。何日もお風呂へ入ってないんじゃないの?それじゃあ、お客様の前に出られやしないでしょう。」
「おかくら」へ戻り、大吉の許しを得て、早速働き始めようとした壮太へのセリフ。あのねぇ、壮太は聖子が500万円持ち逃げしたときみたいに、公園で野宿してた訳じゃないんだよ。ちゃんと「天菊」っていう天ぷら屋で働いてたんだから。下着くらい替えてるに決まってんだろうが。タキは
「『天菊』なんて三流の天ぷら屋なら、風呂にも入らずに不衛生でも働けるかも知れないけど、ウチは違うからね!」とでも思っているのだろうか。失礼でしょう、壮太を拾ってくれた「天菊」の親方に対して...。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「そうだよね。芝居見に行ったり、ブランドものを買うのに比べたら安いもんだよね。」
メールはささやかな贅沢という五月に対する加津のセリフ。舞台にも出演して、シャネル狂いのピン子にとって、このセリフは複雑だったのではないか?

「もしかして五月姉ちゃん、ケータイ買いさえすれば、タダで使えるとでも思ってるのかも知れないね♪」
五月からの大量メールに、いささか呆れ気味の長子のセリフ。...いくらなんでも、五月をバカにし過ぎです、長子は。

「ワテ、こう見えてもな、運転の腕は確かでっせ〜!」
これからは日向子の送り迎えは自家用車でするという常子のセリフ。ウソつけ。パート6で運転ミスして、首にギブスはめてたクセに。あのとき長子とすったもんだした挙句、神林が代わりに運転するってことで決着がついたはずではないか?どうなってんの?

「人生観変わったのか?」
学校の宿題に勤しむ加津に対する眞のセリフ。宿題やってるくらいで、人生観...(笑)

「アンタね、『幸楽』の顔なんだから、しっかり頑張って頂戴っ!」
ケータリングで評判がいいという聖子に対するキミのセリフ。客前でも平然とトラブル劇が演じられる「幸楽」。確かに、聖子がその顔に納まるのは自然な成り行きなのかも?!

「タキさんはね、壮ちゃんのことを息子みたいに可愛がってたのよ。」
タキの壮太への思いを代弁する長子のセリフ。息子みたいって...孫でしょう。

■ところで、正造は???
先週のラスト、大吉の無責任さに怒り、涙に震えた正造と智子。あれから、いったいどういう動きをとったのだろうか?警察に連絡したのか?福島の実弟に壮太が訪ねてないか確認したのか?今週、さっぱり動きが見えなかった正造と智子。まさか、家でただ手をこまねいているだけではなかろうな?っていうか、大吉!壮太の無事が確認されたんだもの、取りあえず心配している実父の正造には連絡してあげようよ。正造だって悪い人じゃないんだから...。

■今週、最大の謎。

なんのために、毒蝮三太夫がでてきたの?エキストラでもいいような役なのに...。

【今週の視聴率】
関東18.0% 関西17.1%(ビデオリサーチ調べ)

第10回(2004年6月3日放送)

五月の誕生日。キミや聖子にイヤミを言われながらも、店を休むことにした五月は、食材を持って、愛のマンションへ。ところが、仕事で疲れ切った愛は、今日一日寝ているという。夕飯だけでも一緒にという五月に、会社の仲間共々、課長宅の夕飯に招かれているという愛。五月は、料理を作り置きして冷凍保存していこうとするが、それすら邪険にされる始末。当ての外れた五月は、次に文子のマンションへ。文子宅には利子、恵理が来ており、深刻な様子で最近の望の行動について話していた。恵理の大学進学以降、望と恵理の仲は疎遠になっていて、望はピアノのレッスンにも顔を見せなくなっていた。望が毎週土曜、原宿でストリートライブをしていると聞いた文子は、五月に帰ってくれというと、利子たちと代々木公園へ。そこには、ギャラリーに囲まれてギターを弾きながら歌う望の姿があった。一方、銀座を彷徨っていた五月は、公園で独りホットドッグにかぶりつく有様。侘しくなった五月は、「おかくら」へ。大吉たちに暖かく迎えられた五月だったが、正造と智子が現れたことから、事態は急変。壮太は、「おかくら」を辞めるつもりはない、智子を母親と認めないといい、正造の怒りを買う。大吉と壮太が正造たちと話し合っている間、「おかくら」の厨房は天手古舞状態。見かねた五月は手伝うことにする。結局、大吉の手料理にもありつけず、夜、疲れ切って「幸楽」に戻ってきた五月は、二度と休みは取らないと心に誓うのだった。

■石橋を叩いて壊す眞。
誕生日、独りで外出することになった五月。「独りで出掛けて大丈夫なのかなぁ。電車に乗るったって、今は切符の自動販売機も複雑でさぁ、昔とは違うんだから」と心配する眞。母親の外出を心配するのに、「切符の自動販売機が複雑」だからなんて、そんな理由あるのか?引ったくりに遭わないかとか、シャネル買い過ぎて借金こしらえないかとか、もっとマシな理由があるだろう。「切符の自動販売機が複雑」って、いったい...(苦笑)。いくら何でも五月をバカにし過ぎてないか、眞は。五月は「おかくら」へ、何回も独りで行ったことがある。切符の買い方くらい分かるだろうが。挙句の果てに「出掛けるの止めさせた方がいいんじゃないかなぁ。その方が無難だよ」だって。物事慎重になり過ぎて、石橋を叩いて壊すタイプの眞。しかし、そんな眞の性格を180度変える方法がある。それは...。

■キミ・眞、反作用の法則。
五月が店を休むことを快く思わないキミは、イヤミタラタラ。そんなキミに「一日休んで遊ぶくらい、文句言わずに気持ち良く出してやったっていいだろうっ!」という眞。さらに眞は「こんなときでもないと母さん、旅行にも行けないもんな。今は新幹線があるから、日帰りできるところ、いくらでもあるしな」という。おいおい、さっきまで「切符の自動販売機が複雑」だからと心配していたクセに、新幹線の切符購入は心配しないのか、眞は!っていうか、「今は新幹線があるから」って何?一番開業が早かった東海道新幹線は、今年で40周年を迎えるんだよ。昔の人ならともかく、生まれたときには新幹線が存在していた眞の言葉としてはおかしいでしょう、スガコ先生っ!...まぁ、そんな些細なことはともかく、あれだけ五月の独り外出を心配していた眞だが、キミが反対した途端、意を翻して賛成に回った。これを渡鬼では「キミ・眞、反作用の法則」と呼ぶ。眞の心配性な性格も、これで一発解決である。但し、この法則によると、キミと眞は永遠に互いを理解しあえないという悲しい運命を辿る訳だが...。

■加津、「こしらえる」に込めた思い。
五月の不在中、五月に代わって小島家の家事を仕切ることになった加津。眞に「眞にいちゃんは、土曜日でも予備校あるんでしょ?お昼のお弁当も作ってあげる」という加津。えっ?「作ってあげる」?言葉遣いがおかしいのではないかと思った矢先、店から戻ってきた五月に対しては「眞にいちゃんのお弁当もこしらえます!安心してお出掛けください!」だって。話す相手によって、「作る」と「こしらえる」を使い分ける加津。もしかして、中学生のクセに「こしらえる」とか「性根」とか、古い言葉遣いをしていたのは、同じ言葉遣いをしている五月に媚びるためだったのかも?「こしらえる」という言葉...この言葉の使用は、居候である自分の立場を理解した加津の処世術だったのだ(涙)。

■五月の休暇宣言。
「明日一日休ませて頂きます。」(「幸楽」の厨房で、従業員たちに対して。)
「明日休ませていただきます。」(お夜食の席で、キミに対して。)
「明日遠慮なく休ませて頂きます。」(同じお夜食の席で、再びキミに対して。)
...し・つ・こ・いっちゅーねんっ!黙って休めっ!そんなに何回も繰り返されたら、キミだってイヤミのひとつも言いたくなるだろう。

■五月、最悪な一日の幕開け。
そして、迎えた五月の46歳の誕生日。愛に手料理を食べさせてやりたい五月は、公私混同甚だしく「幸楽」の食材を持って、愛のマンションへ。ところが、母親のアポなし訪問に、愛はウンザリした表情。そりゃそうだろう。いくら掃除や食事の世話をしてくれるとはいえ、突然の親の訪問はイヤなもの。僕だって、こうしてHPの更新をしているときに、突然母親に訪ねられたら、渡鬼のHPのことをどう説明したらいいのか。「そんなことに時間かける暇があったら、早く嫁さん探せ!」って言われるのがオチだもん。...スミマセン、話が逸れました(^^;) だいたい、五月は一日一回、愛とケータイメールをやり取りする仲だったはず。なんで、昨夜のメールで訪問のことを伝えてないの?「一日が無事に終わりました。感謝です」なんて、ど〜でもいいメールはするクセに、本来伝えるべきメールはしないなんて、メールの使い方間違ってんじゃないの、五月は?

■「アイスクリーム命!」な女、愛。
好きなときに食べられるように、調理した料理を冷凍庫に入れといてやるいう五月と不機嫌な表情の愛。そんな二人の会話とは...。

愛「冷凍庫にそんなもの入れるスペースないもん。アイスクリームだけでいっぱいっ!」
五月「アイスクリームなんて食べたいとき買えばいいでしょうっ!そんなもの出しちゃいなさいっ!」
愛「アイスクリームは冷凍庫に入れとかないと、すぐ溶けちゃうのよっ!そしたら、夜中にアイスクリーム食べたくなった時に、食べられないでしょう!」
五月「アイスクリーム、アイスクリームって、おかずとアイスクリームとどっちが大事なのっ!」
愛「アタシにはアイスクリームの方が大事なのっ!好きなのよっ!」

...これが天下のTBSのゴールデンタイムに放送されるドラマのセリフなのか?っていうか、そんなセリフを書き起こしている僕って、いったい...(恥)。アイスクリームですら、親子のゴタゴタのネタになるなんて、渡鬼では何が地雷になるか分かったもんじゃない。それにしても、アイスクリームを連発する愛。あなたのイメージソングは、榊原郁恵の「夏のお嬢さん」で決定ですね...。

■望、ストリートデビュー!
愛に邪険にされた五月。次に向かった先は、文子のマンションだった。が、文子、利子、恵理の三人が何やら深刻な表情で話し合っていた。その内容とは、恵理の大学進学以降、望と恵理の仲が疎遠になっており、さらに望はピアノのレッスンにも行ってないということ。...って、三人顔を付き合わせて、深刻な表情で話し合う内容なのか?恵理だって環境が変われば、そうそう望とばかり付き合ってもいられないだろうし。さらに、恵理は「原宿辺りのストリートでギターを中心にしたバンドが演奏してて、若者にウケてるって聞いたの。ギター弾いてる子が一番人気があって、女の子が大騒ぎしてるっていうから、もしやと思って」という。んでもって、恵理が確かめに行ったら、それが望だったというワケ。「若者にウケてる」「一番人気がある」「女の子が大騒ぎ」...このキーワードだけで「もしや望クン?」と思ってしまう恵理って、カンが鋭いというか、想像力が無駄に豊かというか、何というか...。「連想ゲーム」の中田キャプテンも顔負けである。

■曲名は「ある日」。
恵理の話を聞いた文子は、いきなり立ち上がると、仕事を放り投げ、五月を追い出し、利子・恵理親子を従えて、一目散に代々木公園へ。そこには、ギターを弾き鳴らし、自作の歌を歌う望の姿があった。隣にはギターを弾く仲間らしき男が一人。さらに、望の周りには、力ない表情で体を左右に揺らす奇妙な集団がいた。これが、恵理のいう「大騒ぎしている女の子」たちなのか?文子のマンションで、恵理は望の歌について「詞もいいし曲も素晴らしいの。アタシ、ジ〜ンときちゃった。人の胸を打つ演奏だった」といっていた。それでは、恵理が「ジ〜ンときちゃった」歌詞を以下に記す。

「ある日」 作詞:高橋望
♪風のない春のある日の〜ぉ〜
君の隣りはポカポカ暖かくて〜ぇ〜
僕に寄りかかる君は〜ぁ〜
いつの間にかスヤスヤ夢の中〜ぁ〜
幸せそうな顔をして〜ぇ〜
瞼の奥で僕を見てる
いろんな君が気づけばいいな〜ぁ〜
君の涙だけが〜ぁ〜僕の心曇らせる〜ぅ〜
君の笑顔だけが〜...♪

(望のキンキンした歌声と文子&恵理の余計なセリフにより、一部
正確に歌詞が聞き取れてない箇所があります。ご了承ください。)

なんて大胆不敵、いや素敵な歌詞なんでしょう。心洗われるようです(涙)。でも、パート5で、ゆずの「嗚呼、青春の日々」を弾いていた望。ギター、二人組、ストリートライブってまんま「ゆず」を狙うなら、代々木公園ではなく伊勢佐木モールの松坂屋前でライブやった方が、縁起が担げていいんじゃない?

■五月、憂鬱な銀ブラ。
という訳で、文子からも追い出された格好となった五月は、なぜか銀座へ。映画館で「一撃必殺列伝」という韓国映画のポスターを見て「はぁ〜、こんなのしかやってないのかぁ」とポツリ。おいおい、銀座には他にも映画館はあるだろう?「一撃必殺列伝」なんていう映画しかやってないワケない。いや、映画がダメなら舞台がある。今、銀座の芸術座では橋田壽賀子大先生・脚本、石井ふく子大先生・演出による舞台「初蕾」が上演されているのだ。たとえ「S席12,000円」というボッタクリ価格であったとしても、これを観ないっていう法はないでしょう!ねぇ、スガコ先生♪...それはさておき、公園で独りホットドッグをパクつく五月。それをジロジロ見る通行人たち。これがピン子だったら「何、ジロジロ見てんだよっ!」と吠えまくるところだが、五月はそうはいかない。っていうか、たかが太った中年女がベンチでホットドッグ食ってたって、誰も注目しないだろうがっ!それなのに、ことさら五月の侘しさを強調するようなBGMが流れて...。だいたい、銀座へ行くこと自体間違っているよ、五月。巣鴨へ行け、巣鴨へっ!そして、刺抜き地蔵でもナデナデしてこいっ!

■最悪な一日のトリは、やっぱり「おかくら」!
という訳で、最後にやってきたのは、やっぱり「おかくら」。大吉、五月、長子と親子水入らずでお夕飯を食べようと思った矢先、現れたのが正造と智子だった。「おかくら」から壮太が戻ってきたという連絡を受けての登場なのかと思ったら、なんと、壮太から連絡がないか様子を伺いがてら食事をしに来たという。そんなバカなっ!壮太が戻ってきたことを伝えていない大吉も大吉なら、先週無責任な大吉に涙を滲ませて怒っていたクセに、その大吉がこしらえる料理を食いに来た正造&智子も正造&智子である。しかし、この三人に増して理解不能なのがタキ。正造と智子を玄関に残すと、廊下を走りながら「壮ちゃん!壮ちゃん!隠れなさい!お父さんが見えた。もし、壮ちゃんのこと聞かれたら、ウチにはまだ帰ってないって言うから!」と叫ぶタキ。廊下から叫んだら、正造たちに丸聞こえだっつうのっ!壮太の側へ行ってから、耳元で囁けっ!っていうか、タキは先週、壮太に父親と真正面からぶつかれ言うてたやん。なんで隠そうとするの?もう、まったく理解不能...。

■そして、「幸楽」で幕を閉じる...。
壮太の件で店どころではない大吉たちに代わって、「おかくら」を手伝うことになった五月。結局、大吉の手料理も味わえずに、疲れ切った様子で「幸楽」へ戻ってきた五月に、石坂浩二のナレーション。「五月は、二度と休みなんかいらないと呟きながら、『幸楽』での毎日がいかに有難いか、骨身に沁みていました。」...「二度と休みなんかいらない」って、いったい同じ間違いを何回繰り返したら気が済むのか、五月は。店を休んで一日寝ていて、起き上がった途端、ギックリ腰になったり、勇と北海道旅行へ行って大喧嘩したり、店を休むとロクなことがないのは、五月は百も承知のはず。それなのに、わざわざ自分の誕生日を休みにするなんて。学習能力ゼロの五月なのであった。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「痩せても枯れても『幸楽』背負ってる若女将なんですから。とても休んでなんかいられませんよね。」
休みを取る五月に対する聖子のイヤミ。「痩せても枯れても」が、五月へのイヤミと言えるでしょう。

「へぇ〜、銀行って、土日お休みなの?」
愛の銀行が土曜日は休みと聞いて驚く五月。長年ラーメン屋をやっていれば、平日と週末の客層の違いから、週休二日制が当たり前になっていることに気づいても良さそうなものなのに...。

「アタシたちのお夕飯、まだぁ〜?」「二階にいるからね♪」
大吉、壮太の姿がない。五月がなぜか店を手伝っている。そんな状況を目の当たりにしても、お夕飯をねだり、店を手伝うことなく二階へ上がっていく長子って、いったい...。日向子の教育によろしくないでしょう。

【今週の視聴率】
関東18.3% 関西18.8%(ビデオリサーチ調べ)

第11回(2004年6月10日放送)

大吉や壮太の説得に納得しない正造は、怒りが治まらないまま、「おかくら」を後にした。店に迷惑をかけたと土下座して詫びる壮太に、壮太の板前にかける気持ちが分かって嬉しいと優しい言葉をかける大吉。一方、散々な誕生日となった五月だったが、家族の前ではいい誕生日だったと強がる。しかし、五月を邪険にしたことを城代から咎められた愛が謝りにきたり、文子から謝罪の電話がかかってきたり、さらにタキまでが謝罪に訪れたことで、真相がバレてしまう。「幸楽」で働くことの有難さが分かったという五月だったが、聖子から神様が罰を与えたと憎まれ口を叩かれる始末。望の路上ライブの話を聞いた眞は、文子のマンションを訪ねる。音大なんか行かなくていい、路上ライブこそが自分のやりたかったことという望に、文子は呆れる。ハワイから呼び戻した亨に、望を説教してもらおうと考えていた文子だったが、亨は望のやりたいようにやればいいと望を応援する。夢を追う望の姿を目の当たりにした眞は、やりたいことが見つからない自分に焦りを感じる。ホームページの小説連載を休止して、高校受験に挑戦することにした加津は、司と再会。高校合格を目標に、お互い励ましあえる友達になろうという司と笑顔で握手をする加津。一方、ホームページを通して、加津が高校受験を目指していることを知ったみのりは、高校へ行かせてもらえるんだと独り喜ぶ。そして、野田家には、いわきの家を引き払って上京してきた和夫が訪ねてきたのだった。

■暴かれるウソ。
せっかくの誕生日が最低な一日になってしまった五月。しかし翌朝、キミたちにいい誕生日だったとウソをついてしまう。ああ、それなのに、愛、文子、タキらが謝罪と称して、五月のウソを暴いてしまう。愛が現れてからタキが真相を話し終えるまで、その間約5分。朝のそんな短い時間に、次々と五月のウソが暴かれるなんて、都合良過ぎるっつうのっ!しかも愛、文子、タキの3人はお互いかち合うこともなく、訪問したり電話したりして。秒刻みで事前打ち合わせでもしていたのか?しかし、もっとスゴイのは五月。観念したのか、自ら「本当のこと言うと...」と最低な一日について、語りだした。愛のマンションでの出来事はもちろん、望の路上ライブの一件まで、微に入り細に入り話し出す始末。そんなことまで話さなくてええやんっ!キミなんて望の顔すら忘れているだろうに。いくら先週のドラマの内容の「説明セリフ」だからって、不自然過ぎるよ、五月の告白は。まぁ、「公園でホットドッグを食べて、通行人にジロジロ見られたこと」まで、告白(説明?)しなかっただけでも良しとしようか...。

■五月の告白の真意。
しかし、なぜ五月は自分を貶めてまで、悲惨な誕生日について詳しく話したのか?ズバリ、キミの機嫌を良くするためである。五月の告白を聞いたキミは、顔にうっすらと笑みを浮かべると「フフフ、あんなに楽しみにしてたのに。可哀想に♪」と全然可哀想に思っていない口調で慰めた。キミにとって「五月の不幸は蜜の味」である。ついでに言えば「五月の身内の不幸も蜜の味」である。五月が最低な誕生日を過ごし、五月の妹の文子の家でゴタゴタがあったと聞けば、キミが上機嫌になるのは間違いない。そうなれば、五月が一日休んだことで悪くなったキミの機嫌も良くなるという訳だ。自分の最低な誕生日をネタに、キミの機嫌を取る五月。さすが、長年「幸楽」で耐えてきただけのことはある。五月は、タダでは起きない女なのだ。

■望のトンデモ発言、3連発!
路上ライブの件で、文子と議論する望。そんな望のトンデモ発言から。

「ああ、僕も音大に行く必要なんかないと思ってるっ!」
路上ライブなんかのために音大へ行く必要はないという文子に対して。何を今さらそんなことを言っているのか、望は。そもそも望のやりたかった音楽活動って、何?それも明確でないまま、取りあえず音大へってなことだったんだろうけど。
でもね、望クン。パート6での君の音大受験宣言で、大吉や亨は散々振り回されたんだよ。しかも2人とも、ヒステリーの女王・文子を説得してまで君の味方をしてくれたのに、当の君がそんな発言をしちゃ元も子も無いでしょう。いったい、あの「望の音大受験騒動」は何だったんだ?ってなもんです...。

「僕にとってギターは自分を表現する唯一の手段なんだっ!」
カッコイイ〜!いかにもギタリストを目指しているっていう感じだね。でも、望ほど誰に対しても、心に思ったことを声張り上げて主張する高校生っていないと思うけど。これだけで十分自分を表現できてるって。それに、望を表現するのに「ギター」は似合わない。
むしろ、仕事に勤しむ文子の背後で、ひたすら「アイロンがけ」している姿の方が、よっぽど「主婦の心を持った高校生、それは望」を表現していると思うけど。

「恵理さんが音大に入っちゃったら、恵理さんとは生活が違っちゃって、恵理さんから解放されたんだ。そしたら、恵理さんと一緒にいるときはしたくてもできなかったことが、やっとできるようになった。それが路上ライブだったんだっ!」
恵理から解放?っていうことは、恵理は望を束縛していたということなのか?それはいくら何でも恵理に対して失礼だろう。望と恵理は音大合格という同じ目標を持った、言わば同士だったはず。望は、恵理から精神的な助けを受けたときだってあるだろう。それを「解放」されたなんて。しかも、
恵理と一緒だとできなかったことが路上ライブだって。んなもん、恵理だろうが誰だろうが、一緒にいたってできるやんっ!

自身の歌の中で「♪僕に寄りかかる君は いつの間にかスヤスヤ夢の中 幸せそうな顔をして 瞼の奥で僕を見てる♪」というように、恵理には夢の中であっても、自分を見ていてほしいと願っている望。しかし、音大へ進学した恵理は自分からドンドン遠ざかっていく。結局、音大受験の放棄も、恵理からの「解放」発言も、み〜んな、自分を相手にしてくれなくなった恵理への恨み以外の何物でもないのだ。

■そして、亨が帰国...。
はぁ...。たかが「望が路上ライブをした」くらいで、なんでハワイから亨を呼びつけるかなぁ、文子は。ハワイから日本まで、金だって時間だってかかるんだよ。しかも、亨はハワイのホテルの責任者である。従業員の手前、そんな家庭の些細なことで、イチイチ帰国できない立場だってことくらい、文子だって分かるだろう。帰ってきたって「今の2年や3年、回り道したってどうってことありゃしない」とか「自分で自分の才能に見切りつけるときがきたら...」とか、過去何回も聞いたセリフのオンパレードだし。だいたい、望の反抗→文子、亨へ帰国要請→亨、望の応援→文子呆然、って何度も何度も何度も、高橋家で繰り返されてきた光景ではないか。いい加減、学習しろ、文子っ!亨も同じことしか言えないなら、これら自分の言葉を高橋家の家訓にして、家の壁にでも貼っておけば?そうすれば、望が文子に反抗しても、亨は帰国せずに電話口で「家訓その一を読め!俺の考えはそれだ」っていって帰国の手間を省くことができるもん。もっとも、そうなると亨役の三田村の出番は、ますます少なくなっちゃうけど...。

■いざとなったら...がある望。
望の応援をするという望への点数稼ぎで、一気に普段の父親不在の穴埋めを図る亨。「自分で自分の才能に見切りつけるときがきたら、新しい生き方を見つける努力をする気にもなる」という亨。でも、なかなか見切りをつけるタイミングがつかめなくて、永遠のフリーターになる人も多いけど。まぁ、それも人それぞれの人生だから、文句を言うつもりはありません。気になったのは、その後の「いざとなったら、ハワイのホテルでホテルマンとして、一から出直したっていいんだ」という亨のセリフ。...結局、そういうことなんだよね。世の中「いざとなったら...」がある人なんて少ない。だから、夢に向かって一歩を踏み出すことができない人が多い。いざとなったらホームレス、なんてことになりかねないからだ。「ホテルマン」という保険、いや亨の後を継いで「ホテルの経営者」という保険がある望。結局、夢を追う資格があるのは、こうした恵まれた環境にある青年だけということか...。

■職業だけに夢を求める眞。
そんな保険のかかった夢を追う望を羨ましがる眞。「おかくら」へやってきて、大吉に「やりたいことも見つからなくて、結局平凡なサラリーマンになって。それじゃいつまでたっても、自分なんてない。そういう情けない男にだけはなりたくないな」と愚痴る。サラリーマンは夢を失った情けない者の集まりなのか(笑)。「自分なんてない」ってどういうこと?眞は、職業によって、自己の存在を証明できるとでも思っているのか?世の中、やりたいことを職業に選んでいる人ばかりではない。なぜなら職業なんて、人それぞれの価値観によって、位置づけは変わってくるものだから。仕事を人生の中心に置く人もいれば、家庭を第一に考える人、金を稼ぐ手段としか考えない人、いろいろである。やりたいことを職業ばかりに求める眞は、あまりに頭が固すぎるのではないか?それに、「平凡なサラリーマン」というのもいかがなものか。「プロジェクトX」に出てくるような夢を実現させる非凡なサラリーマンもいれば、「愛の貧乏脱出大作戦(既に終了)」に出てくるような平凡以下の板前もいる。要は、職業云々ではなく、その人の努力や才能次第で平凡にも非凡にもなるということだ。それが分からずに、大吉相手に愚痴っている眞よ。今のお前こそ「情けない男」そのものである。

■加津の反省。
加津が高校受験に挑戦するという。今まで受験勉強もしたことがないクセに、眞や隆、壮太や司たちに受験や進路に関する説教を垂れていたことを、今さらながら反省したらしい。まぁ、一歩前進といったところか。「フフフ、加津はアタシの分身なのよ。アタシの分身にはやっぱり大学くらい卒業してもらわないとねぇ。そして小説家として、金原、綿矢を凌ぐ史上最年少の芥川賞受賞、ゆくゆくはノーベル文学賞まで取らせるつもりなんだから!」なるほど!「高校進学なんて意味ない!」と言っていた加津が、な〜んの前触れも伏線もなく、突然180度方向転換して高校受験を目指した理由が分かりました、スガコ先生っ!

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「アタシはね、大きい女将さんが一日も休まずに働いておいでなのに、一日休んで好きなことしたいだなんて、勝手なこと言ってる五月さんが許せなかったんですよっ!けど、神様はちゃ〜んといらっしゃるんですね。バチが当たったんですよっ!」
聖子のセリフ。キミが「幸楽」を一日も休まないなんてことはありません。500万円持ち逃げした聖子が、ノウノウと「幸楽」で働き続けているところを見ると、神様はいないものと思われます。従業員の分際で、この口のききよう。って、今さら突っ込むネタでもありませんが...。

「あかり姉ちゃんは輝いてるね。好きな仕事して楽しくてタマらないって顔だ♪」
偶然「幸楽」で再会したあかりに対する眞のセリフ。「輝いてる」「タマらない」って...まるで中年オヤジのセリフだね。

「今、おむすびの巡回販売車も7台になったの♪」
あかりのセリフ。いつの間に...。パート6のあかりの皮算用でいくと、販売車5台から7台に増えたことで、売上げも1.4倍に増えるということですね...。

「アタシは勇気が小学校へ上がるまでは、自分の目の届くところで育てたいの!」
そろそろ勇気を幼稚園へ通わせて、友達をこしらえさせた方がいいと言う良に対するあかりのセリフ。えっー!あかりは勇気を幼稚園へ通わせないつもりなの!?いくら何でも幼稚園くらい行かせてやりなよ。母親ベッタリのまま、小学校へ上がったら勇気が不幸だよ。
勇気役の山内クンは登場場面が減らずに済んでいいかも知れないけど...。

「オレやってるよ!ワタシもやってるよ!それ確かめ合えたら、俺...
加津と友達になって、お互い受験勉強をやっていることを確かめ合って、受験を乗り切りたいという司。
お前はジミー大西かっ!

■とっておきの情報♪?
みのりが勤める旅館で、みのりに加津のホームページ情報を伝える北陽の虻川似の女。名前を「ウメコ」というらしい。みのりのセリフから判明。ちなみに、演じているのは「水野千夏」という女優で、タイトルバックの役名は「旅館の娘」。...どうでもいい情報ですが、一応記しておきます。

【今週の視聴率】
関東18.3% 関西20.2%(ビデオリサーチ調べ)

第12回(2004年6月17日放送)

あかりに追い返された和夫は、明け方、工場へ向かおうとする弥生と良の前に現れる。あかりと話をさせてほしいと懇願する和夫に、良は、今夜「おかくら」で話し合おうという。和夫がやってくるとも知らず、勇気を連れて「おかくら」へ現れるあかり。和夫の顔を見るなり、激怒して帰ろうとするあかりを、大吉は話だけでも聞いてやれと叱る。しかし、離婚の原因は母・満枝にあり、その満枝が亡くなった今、やっと親子3人で暮らせるという和夫と、二度と和夫と一緒になるつもりはないというあかりは平行線を辿ったまま。仕事を見つけて、また会いにくるという和夫のしつこさに、大吉は不安を感じる。一方、常子は、英作に急ぎ大阪の本間病院へ行ってほしいという。由紀の義姉・静子が、突然本間病院を辞めて、開業することになったと、由紀から泣きの電話が入ったからだった。病院を休んで、大阪へ向かう英作。加津のホームページに、HN“バラの小母さん”からのメッセージが書き込まれる。久しぶりの書き込みに、自分のHPを見ていてくれてたんだと喜ぶ加津。一方、バラの小母さん=みのりは旅館を辞める決心をしていた。そして、「おかくら」。3日ぶりに帰ってきた英作は、予想以上に事態は深刻だという。静子の開業には本間病院の金が使われていると主張する由紀と、姉を信じる伸彦との間に深い溝ができているらしい。そして、英作の手に負えなくなった今、今度は常子が本間病院へ向かうことになるのだった。

■なぜ、良は「おかくら」を選んだのか?
前夜、あかりから門前払いを喰らった和夫だったが、持ち前の「ストーカー魂」で、明け方、弥生と良が出てくるまで、野田家の前で粘り続けた。そんな和夫に異常性を感じるどころか、なぜか哀れみの気持ちを抱いてしまった良は、あかりとの席を設けると言い出す。しかも、その場所は「おかくら」。あかりと和夫が顔を会わせたらトラブルになって、結果、義父の店にも迷惑をかけてしまうのは火を見るよりも明らか。それなのに、なぜ良は「おかくら」を選んだのか?考えられる答えは6つ。

@大吉に迷惑をかけるのは承知だったが、何かあったとき、やはり頼れるのは大吉だったから。
A和夫が逆上した場合、「アタクシがお貸ししたお金、耳を揃えて返してくださいましっ!」というタキの差し出がましい発言で、和夫が意気消沈することを期待したから。
B話し合いが重た〜い雰囲気に包まれたとき、「ご飯、まだぁ〜?」という長子の脳天気発言で場が和むと思ったから。
C「おかくら」だったら、食事代をタダにしてくれると思ったから。
Dただ単に、良は勉ちゃんのアイデア料理「三色丼」を食べたかったから。
E「おかくら」にすれば、野田家のトラブルと「おかくら」のシーンを同時に描くことができて、一石二鳥のスガコ先生だったから。

僕はEが正しいと思います...。

■あれから2年が経ったのに...。
という訳で、「おかくら」で開かれたあかり・和夫会談。2人の離婚は、母・満枝が原因だったという和夫。それに対して、満枝が原因ではなく、満枝の言いなりになって、水耕栽培を諦めた和夫に愛想を尽かしたというあかり。はぁ...。いったい、この会話、何回繰り返されるのだろうか?離婚の原因が、和夫の不甲斐なさであることは、パート5でもパート6でも散々あかりの口から語られていたはず。何回聞いたら理解するのか、和夫は。あかりと話しても別れた途端、頭がリセットされちゃうのかなぁ。さらに、2年前。いわきの梨園を捨てて、東京へ出てくるから親子3人で暮らそうという和夫に、あかりは東京で自立して家族を養えるようになってからにしろと言っていたはず(「パート6の岡倉家」第22回参照)。だけど今週の放送で「君がそうしろって言うなら、自分の仕事を見つける。必ず君と勇気を迎えにいけるようになってみせるっ!」という和夫。だから、2年前にも同じこと言ってたちゅうねんっ!いったい、この2年の間、和夫は何をやっていたのか?ま、まさか、2年間ずーっと、野田家の前の電信柱の影で、ひっそりとあかりと勇気を見守っていたとか...(震)。

■満枝が浮かばれません(泣)。
それにしても、一番哀れなのは、満枝である。息子の和夫から、勝手に離婚の原因にされているのだから。しかも、和夫は「お袋が亡くなって状況が変わった。俺はやっと自由になれたんだっ!俺たちにはもう何の障害もないんだっ!」とまで言い出す始末。まるで、満枝の死を待ち望んでいたかのように、あかりに復縁を迫っているのだ。なんて薄情な男なんだ!あかりは、満枝の言いなりになって水耕栽培を諦めた和夫のことを、意気地なしのマザコン男と呼んでいたが、とんでもない。自分の情けなさを棚に上げて、離婚の原因を母親のせいにして、母親が死ぬのを待ち望んで、さらに母親が必死に守ってきた梨園を叩き売る、とてつもなく冷たい男なのだ、和夫は。

■真性ストーカー・和夫。
すべてを満枝の責任にする和夫に「二度とあなたと一緒になるつもりはないのっ!別れて良かったって思っているのっ!顔も見たくないっ!口もききたくないっ!」とパーフェクトな絶縁宣言をするあかり。さすがの和夫もこれで諦めるかと思いきや、弥生や良に「私は気にはしていません。あかりは今まで私のしたことが忘れられなくて、私に心を閉ざしているだけなんですっ!」と全くあかりの発言と噛み合わない。っていうか、今まで何度も繰り返されてきたあかりの絶縁宣言を、自分の都合のいいように解釈して、一晩中家の前で待ってたりして、これってまんまストーカーじゃん!今までは冗談半分に「ストーカー男・和夫」と呼んでいたけど、冗談ではなくなってきた。大吉も「和夫くん、ちょっと気をつけた方がいいね」と心配する有様。しかし、僕的にはちょっと期待したりして。だって、和夫が誰もいない野田家の風呂場で、白飯でいっぱいになった浴槽に入って悦に浸るという渡部篤郎も真っ青のストーカー行為に出れば、「渡鬼」がサスペンス・ホームドラマになる可能性だって...絶対ないか...。

■運命の女・あかり。
しかし...ここでちょっと疑問。なぜ和夫は、ここまであかりと勇気に執着するのだろうか?血の繋がった勇気はともかく...あかりって、そんなにいい女?母親の死を待ち望んでまで一緒に暮らしたいと思わせたり、ストーカー行為に走らせるなど、和夫に正気を失わせるほどのファムファタールかぁ、あかりって?僕には、自分の都合で我が子を連れ回し、機嫌が悪くなると祖母に悪態突いて家出させ、何かというとキンキン叫びまくる「おむすび命」の女にしか見えないけど...。まぁ、蓼食う虫も好き好きと言いますから...。

■常子の無駄な行動。
突然の由紀からの電話で、すぐにでも英作と連絡を取りたい常子。しかし、英作のケータイは留守電のままで、思いがけず「おかくら」まで来てしまう。ところが、まだ英作は帰ってなかった。わざわざ「おかくら」まで出向いたのだから、英作の帰りを待つのかと思いきや「帰ってきましたらね、ウチへ来るように言うて頂けますか」というと、さっさと帰ってしまった。常子は何で「おかくら」まで出向いてきたの?英作の帰宅を確かめるならば、わざわざ「おかくら」まで来なくても電話で済む話ではないか。電話で確認してから「おかくら」へ来た方が無駄が省けるではないか。っていうか...そんなに画面に登場したいのかっ、京唄子っ!

■英作って、本当に医者なのか?
酔っ払って帰ってきて、その日の内に常子と会わなかった英作。翌朝、常子に乗り込まれて事情を聞くハメに。静子が独立開業する件で、由紀と伸彦がモメているという常子は、英作に今から大阪の本間病院へ行けという。まぁ、常子の無謀な発言は今に始まったことではないから驚かないが、まさか英作は病院を休んでまでして、大阪へは行かないだろうと思ったら...おいおい行っちゃったよ。それも、3日間も病院を休んじゃった。英作は内科医長だよ。責任ある立場なんだよ。人の命を預かってるんだよ。それを、大吉が死んだとか止むに止まれぬ事情ならともかく、たかが毎度お馴染みの身内のゴタゴタごときで、3日間も休んでいいのか?どうせ、日向子の送り迎えとボランティアしかしてないんだから、英作に黙って常子が行けばいいじゃん。それをわざわざ早朝「おかくら」に現れて、英作に無謀なお願い事をするなんて...そんなに画面に登場したいのかっ、京唄子っ!

■そして、長子の平和な暮らしは...。
んでもって3日目に、やっと帰ってきた英作。本間病院での由紀VS伸彦の対立は思いのほか深刻で、結局翌日、常子が本間病院へ向かうことになった。...って、お前、3日間も病院休んだ結果がこの有様かっ!全然役立たずじゃん!最初から、常子が行けば良かったんだよ。いったい、英作は3日間も本間病院で何をやってたんだ。それはともかく「大阪の本間病院でゴタゴタがあったら、アタシたちにどんなトバッチリがあるか、分かんないのよっ!」と大吉に愚痴をこぼしていた長子。長子の言っていたトバッチリ、それは「常子の不在で、自分が日向子の送り迎えをしなければならない」という安〜いトバッチリだった...と思ったのも束の間、石坂浩二のナレーション。「大阪の本間病院で起こったことは、長子の平和な暮らしを根こそぎ変えるような事件だったのです」...だ・か・ら、大袈裟過ぎるっちゅうねんっ、兵ちゃんっ!

■バラの小母さんからのメッセージ。
加津のホームページに、“バラの小母さん”ことみのりからのメッセージが書き込まれていた。「でも、高校受験で母親がどういう仕事をするのか、書かれないままお休みになってしまいました。残念です」というみのりのメッセージ。おいおい、みのりはまだ、自分が立ち直る手段を加津の小説の中に求めてんの?どういう仕事をするかなんてことを、娘の考えに従ってどうすんの?自分で考えろっ!もし、加津が「その母親は愛する娘のために、世界を股に掛ける女弁護士として再出発したのでした」とか書いたらどうするつもりなのか?あっ!でも、資格好きのスガコ先生のこと、みのりが女弁護士になる可能性がないと言えないことも言えないことも言えないこともないか...。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「販売先は、いつもお客様がいるから。人目のあるところじゃ何にもできないわよ。」
和夫のストーカー行為に、勇気の身を案じる弥生。それに対するあかりのセリフ。
おいおい、お前、2ヶ月前に販売先で客とクダラない会話している間に、思いっきり和夫に勇気さらわれてたじゃん!忘れたのか?それとも学習能力がないのか、あかりは。

「あかりが戻ってくれるなら、あかりの今の仕事を私が代わってやってもいいんです。」
仕事を探しているという和夫のセリフ。お前ねぇ、情けないにも程がある。いくら就職難のご時世だからって、元女房が「夏の炎天下、冬の寒空の下、息子を連れ回す」という鬼畜母な行為をしてまで軌道に乗せた仕事を奪うかぁ?
しかも「代わってやってもいい」なんて恩着せがましく言ったりして。あかりが激怒するのも、もっともである。

「おむすびの巡回販売はね、女の愛情と気配りと粘りでもっている仕事なのよっ!」
上の和夫の発言に対するあかりのセリフ。あかりって毎朝、巡回仲間のシングル・マザー集めて「おむすびの心得その一!愛情忘れるべからずっ!その二!気配りを忘れるべからずっ!その三!粘りを忘れるべからずっ!」みたいな
「おむすび三精神」を唱和してんじゃないだろうな...。

「久しぶりに今日はオペがなくて...。」
酔っ払って帰宅した英作のセリフ。オペがなかったので、スタッフと飲んだらしい。でも英作って、内科医長でしょう?
内科にオペなんてあるの?普通、オペがあるのは外科でしょう。英作は、まだ自分のことを脳外科医だと思っているのか?それとも、実は浮気をしていて、その言い訳に口を滑らしたのか?もちろん、鈍重な女・長子は気づくはずもなかったけど...。

「20人くらいのホームパーティーなら、たっちゃんで大丈夫だろう。頼んだよ!」
ケータリングをたっちゃんに任す健治のセリフ。あの〜、「幸楽」では健治よりたっちゃんの方が先輩なんですけど...。パート1で「幸楽」創業者・幸吉の死がきっかけで、出前のバイトから料理人を目指すことになったたっちゃん。健治が料理人の世界に入ったのは、そのずーっと後。
まぁ、料理人の世界は実力主義といいますから、たっちゃんに才能がないと言ってしまえば、それまでですが...。

「本当に“バラの小母さん”からだ!私の小説、見てくれてたんだ!」
自分のホームページに書かれた“バラの小母さん”ことみのりのメッセージを読んだ加津のセリフ。...加津ちゃん、残念ながら“バラの小母さん”は君の小説を読んでないよ。
今ブームの「あらすじ本」よろしく、旅館の従業員仲間から、あらすじを聞いただけなんだから...。

【今週の視聴率】
関東17.5% 関西19.2%(ビデオリサーチ調べ)

第13回(2004年6月24日放送)

常子は、由紀たちと話し合うために、大阪の本間病院へ向かう。日向子の私立小学校の送り迎えをすることになった長子だったが、仕事が犠牲になるからと、近所の公立小学校へ転校させるという。長子の思惑を感じとった日向子は、独りで下校できるところを見せようと、長子の迎えを待たずに「おかくら」へ帰ってきてしまう。転校したくない一心の日向子の行動だったが、長子は激怒する。大吉や英作は、せめて常子が戻ってくるまで、送り迎えをするように長子を説得する。一方、本間病院では、常子を挟んで、由紀(小林綾子)と伸彦(葛山信吾)が言い争っていた。由紀は、伸彦の姉・静子が、経理とグルになって治療費を改ざんして、独立の資金に充てていたという。実姉を疑われた伸彦は、ついに本間病院を出ていくという。東南アジア出張から帰ってきた長太は、偶然、加津と司が一緒にいるところを目撃してしまう。ボーイフレンドなんてまだ早いと叱る長太に、司は受験勉強仲間であって、長太が疑うような関係ではないという加津。しかし、長太が自分を心配して叱ってくれたことを、加津は内心嬉しく思う。再び、「おかくら」。大阪から戻ってきた常子は、伸彦に代わる医者を見つけるという。そして、自分も本間病院へ戻って、由紀の長男・紀彦の世話をするという。再び本間病院が手元に戻って喜んでいるような表情の常子とは逆に、いよいよ日向子を転校させなければならないと暗い気持ちになる長子だった。

■母親失格!長子の場合。
常子の帰阪によって、日向子の学校の送り迎えをしなければならなくなった長子。っていうか、「母親が娘の送り迎えをする」という当たり前の姿に戻っただけなのに、相も変わらずスッタモンダ。日向子の送り迎えを手伝うというタキや壮太の申し出を断った大吉に、「だったら、転校させるっ!近所の公立の小学校でいいのよ。近所の小学校だったら、お友達だって近所にたくさんいるし、ヒナのためにはその方がいいのよっ!」と叫ぶ長子。フン!何が、ヒナのためだ。本当は翻訳の仕事に差し障るのが嫌なだけのクセに。そもそも、長子の仕事は会社勤めと違って、勤務時間が決まっている訳ではない。十分送り迎えは可能なはずだ。いや、たとえ仕事に差し障ったって、実娘のために犠牲になろうというのが、母親ってもんだろう。今さらながら、長子に母親の資格ナシである。

■長子の送り迎えに少し不安...。
結局、常子が戻ってくるまでという「期間限定」で、日向子の送り迎えをすることになった長子。しかし、少し不安がある。どうも、長子は日向子の担任の名前も知らないらしい。ホント、こんな母親いるの?という感じだが、逆もまた有り得る。つまり、日向子の担任も長子を知らないのではないだろうか?いつもなら、「ほんまかいなっ、そうかいなっ!」と関西弁を捲くし立てる口デカババァが迎えに来るのに、いきなり若い河童女が現れたら、担任も怪しむだろう。口のデカさでいったら、長子よりタキの方が「なんちゃって常子」として誤魔化せるかも知れないけど(ってナンノコッチャ...)。

■母親失格!常子の場合。
しかし、母親失格は長子だけではない。常子然りである。英作では手の負えなくなった由紀・伸彦夫婦の離婚の危機。ついに、御大・常子様の登場である。まずは1対1で、由紀の不平不満を聞きながら、何とか丸く治めようと由紀を説得する常子。しかし、話し合いに伸彦が加わってからは、由紀と伸彦の言い争いが展開される。まるで2人の独壇場。結局、「出ていくっ!出ていけば、いいんだろうっ!」という伸彦に、「出ていけるものなら、出ていったらいいでしょうっ!」という由紀。...あれ!?この2人、いつの間にか破局を迎えてんじゃん!っていうか、2人の争いの間、常子ときたら「へー」とか「はー」とか意味不明の言葉を発するのみ。お前、何のためにわざわざ東京から駆けつけてきたんだよ!英作の時より、かえって事態は悪化してんじゃん!普段はベラベラと大声で関西弁を捲くし立てるクセに、実娘の大事なときには何も言えないなんて、常子も母親失格である。

■父親失格!大吉の場合。
上げ膳据え膳のグウタラ生活を送っていた長子には、日向子の送り迎えが相当キツイようで、「期間限定」という条件を放棄して、またも日向子を転校させると言い出した。見兼ねた壮太が「俺でも良かったら、付き添います」と、またも日向子の送り迎えを買って出た。最初のタキや壮太の申し出のとき、「いやいやいや。これはね、母親の仕事ですから、長子がしなきゃならないことなんです」と断っていた大吉。もちろん今回も断るだろうと思いきや、「そうしてやってくれるかい?」だって。大吉っ!自分の娘を甘やかすために、従業員に職務以外のことを依頼するなんて、お前は父親失格、いや親方失格だっ!(ちなみに、壮太のこの申し出、今度は長子が断りました。大吉と長子、なんでこう考えというか言うことが180度変わっちゃうのか...。)

■若女将失格!五月の場合。
東南アジア出張から帰ってきた長太は、加津に会うために「幸楽」へやってきた。今回気になったのは、長太が「幸楽」の店内へ入ってきてからの五月とキミの動き。客がいるにもかかわらず、五月、キミ、長太の3人が延々と立ち話をしているのは、もう渡鬼名物のことなので、特に指摘することでもないけど、3人で会話している間の五月とキミの動きの違いに注目である。キミは喋っている間も、しっかりグラスを拭いているが、問題は五月である。五月は、空いた器を盆に載せると、それを厨房に戻すでもなく、テーブルを拭くでもなく、そのままの状態で会話に夢中になっているのである。キミの方はグラスを拭き終わっているのに。喋りながらも自分の仕事はしっかりする大きい女将さんと、喋りだすと仕事の手が止まってしまう若女将。五月っ!早く空いた器下げて、とっととテーブルを拭けっ!

■男失格!司の場合。
加津から、約束したところまで勉強してなかったら、もう会ってやらないと言われた司。「加津に会ってもらえなくなったら俺、勉強する気なくなるっ!加津に会って『よくやってる』って、ホメてもらいたいから、勉強するんだっ!」という司。なんか気持ち悪い!っていうか...

スガコ先生、あなたの目的は何ですか?

【今週の視聴率】
関東17.6% 関西18.1%(ビデオリサーチ調べ)

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