今週の岡倉家 Final

いよいよ最終クール!毎度のことですが、更新がたびたび遅れます。どうかご容赦を...。

第40回  新春特別編  第41回  第42回  第43回  第44回  第45回  第46回  第47回  第48回  第49回  第50回  最終回

2004年4月〜6月放送分へ  2004年7月〜9月放送分  2004年10月〜12月放送分  2005年1月〜3月放送分

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第40回 新春二時間スペシャル(2005年1月6日放送)

野田家の正月
2005年元日。「おかくら」へやって来た弥生は、他の姉妹たちと愚痴やら何やらをあ〜だこ〜だと喋りながら、楽しく過ごす。一方、家に残された良は一日中、勇気の遊び相手になっていた。正月二日。あかりは、保育士・北川(水町レイコ)の好意に甘えて、勇気を保育園に預けると、むずびの移動販売を始める。夕方、和夫が勇気の様子を見に保育園を訪れる。そこへ、あかりが現れる。無理矢理、和夫から勇気を引き離そうとするあかり。北川は、あかりと和夫に一緒に勇気と遊んでやってほしいというのだった。

■和夫の魂胆。
保育士・北川と遊ぶ勇気。そこへ和夫が現れる。案の定、勇気はバカのひとつ覚えみたいに、「パパァ!パパァ!」を繰り返す。と、そこへあかりが偶然現れて、思いっきり憮然とした表情になる...。はぁ、もう見飽きたよ、このシーン。よくまぁ、この2人はいろんなところで、かち合うねぇ。和夫も自分の顔を見たら、勇気が騒ぎ出すことくらい予想できるだろうに。あかりとの約束で、勇気のお迎えもできないのに、何のために和夫は保育園に現れるのか?ま、まさか、和夫の目的は勇気ではなく、保育士・北川に会うことなのかも?!

小島家の正月
2005年元日。年末、大忙しだった五月たちは、キミの提案で寝正月を決め込むことにする。邦子一家が年始の挨拶に訪れる。お節もお屠蘇もこしらえていない五月に呆れる邦子。しかし、キミが実家のお節をアテにする邦子を戒める。長太が、邦子たちと一緒に下田へ行こうと加津を誘うが、加津は断る。加津はみのりに新年の挨拶の電話をする。サワが年末から温泉旅行をしており、みのりが一人で仕事をしていると知った加津は、差し入れをもって「菊屋」を訪れる。そこには康史がおり、3人で加津お手製の鍋を囲むことに。一方、五月は愛、眞と共に「おかくら」へ。他の姉妹たちと愚痴やら何やらをあ〜だこ〜だと喋りながら、楽しく過ごす。一方、家に残された勇は、キミ相手につまらない酒を飲んでいた。帰宅した五月たち。キミのために、周平と聖子が食事を差し入れていた。キミを残して外出した五月を非難する聖子。五月は「おかくら」へ行ったことを後悔する。正月二日。今度は個人でサイト作りの仕事を始めるという愛。笑顔で語る愛に、加津も協力するという。愛の決意に、勇やキミも賛同するのだった。

■成田山。
正月早々、小島家に姿を現した邦子一家。そのだらしなく肉の付いた体型をゴマかすために、邦子&ミカは豪奢な着物を着てやって来た。邦子たちは、途中成田山で初詣をしたらしい。そして、「幸楽」の商売繁盛、小島家の家内安全を祈願した御札と、眞の東大合格のお守りを買ってきたのだった。いいとこあるじゃん、邦子は!しかし、成田山にとっては、いい迷惑だろう。だって、「幸楽」の商売繁盛はともかく、小島家の家内安全は、絶対叶いそうにないもん!全国放送で「成田山の家内安全の御札は効き目ありません」って言っているようなものである。

■加津、下田旅行拒否の理由。
邦子たちは、正月休みを下田で過ごすらしい。という訳で、例の如く、長太が加津を下田旅行に誘った。邦子も了承済み。しかし、これもまた例の如く、加津はその誘いを断った。正月休みくらい、隆やミカのパパをやってあげてということみたい。せっかく誘ってもらってんだから、行きゃあいいじゃんと思うのだが、これも仕方あるまい。だって、長太たちにホイホイ付いていったら、また眞が「加津の奴、やっぱり俺たちより、実の父親の方がいいのか!」っていう若年性更年期障害を起こすこと必至だもん。加津は賢明な判断をしたのである。

■新年早々...。
長太の件では賢明な判断をした加津だったが、みのり&康史と食事をすることに。そのことを知った眞は「加津の奴、いくらウチに食い物が無いからって、何もあんな奴にくっついて行くことないだろう!」と新年早々、若年性更年期障害を起こした。あのさぁ、別に加津は食い物に釣られて行った訳じゃないんだよ。それに“あんな奴”とはどういうことか?康史は髪の毛は少々頼りないとはいえ、和菓子屋の若旦那である。眞に“あんな奴”呼ばわりされるいわれはない。っていうか...(以下、次に続く)。

■続・新年早々...。
眞は、五月、愛らと共に「おかくら」へ。お前、年末は店の手伝いで、全然勉強してないだろうがっ!勉強しろっ!勉強をっ!食い物に釣られてるのは、加津じゃなくてお前の方だよ、眞。しかし、眞は「おかくら」で衝撃的な発言をした。「ロボット作るのが夢だった。けど、理数系、俺ダメなんだ。」...なんじゃそりゃあ!これは、勉強うんぬん以前の問題だよ。自分の適性から見直せ!

■五月のセリフより。
「野々下さんも加津ちゃんの父親になること諦めて、夫婦うまくいってるみたいだし。」
...諦めてないよ。諦めてたら、加津を下田旅行に誘わないだろう。

■小島家のエピソードについて、最後に...。

加津、みのり、康史のエピソードはもう結構!

高橋家の正月
2005年元日。望と共に「おかくら」へやって来た文子は、他の姉妹たちと愚痴やら何やらをあ〜だこ〜だと喋りながら、楽しく過ごす。眞同様、望もまた東大を受けることに。正月二日。亨から望に、センター試験には帰国するというメールが入る。一方、仕事を再開した文子だったが、利子が手伝いにやって来る。正月くらい休めという文子に、利子は家にいてもつまらない、ここで働く方が楽しいという。そして、望のために買ってきたビフテキ用の肉を誇らしげに見せるのだった。

■望も東大受験!
いつの間にそんなことになっていたんだ、望は。望曰く、どこでもいいから大学に入ってギターをやるために、一所懸命に勉強したらしい。「そしたら、いつの間にか予備校の教師に、『君なら東大受ける力が充分ついてる』って言われて、自分でもビックリした」らしい。...ビックリしたのは、こっちの方だよ。東大受かるくらいの学力って、そんなに簡単に身につくものなのか?あっ!ちょっと待って。予備校の教師は「東大受ける力」とは言ってるけど、「東大受かる力」とは言ってないね。まぁ、誰でも「東大受ける」ことくらいはできるか...。

■利子のセリフより。
「今夜はビフテキの仕度をして参りました♪」

...ビフテキ。

宗方家の正月
2005年元日。「おかくら」へやって来た葉子は、他の姉妹たちと愚痴やら何やらをあ〜だこ〜だと喋りながら、楽しく過ごす。一方、家に残された直之は、政子お手製のお節をつまんでいた。直之を残して「おかくら」へ行った葉子を非難する政子だったが、直之はそれをなだめる。正月二日。政子は朝早くから食事の準備をする。後から起きてきた葉子を叱る直之。取引会社へ新年の挨拶回りに行く直之に付いていけと葉子を諭す政子だったが、葉子は仕事を理由に拒否。しかし、それも直之から窘められる。仲が良い政子と直之を見て、複雑な表情を浮かべる葉子だった。

■愚痴のオンパレード。
「おかくら」に一人でやって来た葉子だが、宗方&政子の愚痴のオンパレード。はぁ、結局葉子も他の姉妹同様、これから亭主や姑(?)の文句ばかりいう女になってしまうのか。宗方や政子も、微妙に嫌味なキャラに変化しているし。きっとこれから、過去他の姉妹に起こったトラブル話を使い回して、葉子関連のエピソードにしていくんだろうな、スガコ先生は。さしずめ、“共働き&同居する口うるさい姑(?)”ってことで、パート1の文子あたりのエピソードを使っていくのではないだろうか?

■愛のセリフより。
「葉子おばちゃんみたいな人でも、結婚してみないと分からなかったんだよね、結婚ってどんなものか。」
...葉子おばちゃんは一度結婚してるんだよ。亭主に裏切られて手痛い目に遭って。結婚がどんなものか、骨身にしみてるはずだよ。愛は葉子おばちゃんが結婚していたこと、忘れちゃったのかな?あっ!忘れたのはスガコ先生の方か...。

■政子のセリフより。
「葉子さん一人で『おかくら』行っちゃって。夫婦を何だと思ってんのかしらね?葉子さん、結婚したという自覚がないのよね。」
...やかましいわいっ!何、葉子の姑を気取ってんねんっ!お前は、ただの居候ですからっ!...あっ、ちょっと待って。葉子夫婦のマンションは、政子所有のものだった。ってことは、居候しているのは、葉子夫婦の方か...。

本間家の正月
2005年元日。長子は、「おかくら」へやって来た他の姉妹たちと愚痴やら何やらをあ〜だこ〜だと喋りながら、楽しく過ごす。一方、英作は宴の席を抜けて「神林クリニック」へ足を運ぶ。正月から診療をしている常子と神林。いきいきと仕事をしている2人に、英作は寂しげな表情を浮かべる。帰宅した英作は、もう自分の居場所は病院しかないと長子に語る。英作の只ならぬ様子に、長子は不安を覚え、英作のために「おかくら」を出て行ってもいいかと大吉に尋ねるのだった。

■常子の姓が...。
出演者クレジットによると、京唄子の役名が「神林常子」になっていた。夫婦別姓じゃなかったのか?って、もうど〜でもいいけどさ、当HPの「登場人物」の役名は、更新するのが面倒なので、「本間常子」のままでいきます(^^;)

■初登場!神林クリニック!
「おかくら」に自分の居場所がないと感じた英作は、「神林クリニック」へ。渡鬼初登場である。ところが、誰もいない様子。そこへタクシーに乗った常子&神林が。急患の往診に行っていたらしい。正月から診察をしていることに驚く英作。正月だからって、病人は待ってくれないと常子。...だったらさぁ、常子と神林、2人で往診に行くことないじゃん!1人だけ行って、1人はクリニックに残った方がいいんじゃない?患者が病気の体を押してクリニックまでやって来たって、誰もいないんじゃ意味ないじゃん。

岡倉家の正月
2005年元日。大吉は、休みにもかかわらず「おかくら」に集まってきたタキ、勉、壮太と共に、神棚に新年の挨拶をする。そして、「おかくら」へやって来た娘たちが愚痴やら何やらをあ〜だこ〜だと喋る姿を見ながら酒を飲み、楽しく過ごす。正月二日。突然、長子から「おかくら」を出て行ってもいいかと問われるのだった。

■お節拒否!
「おかくら」に集まった5人姉妹たち。いつの間にか、話題は正月のお節に。五月曰く「買ったら高いしさ、もったいないじゃない。美味しくないし、無駄になるもんね」と。それに賛同する姉妹たち。そんなにお節を否定しなくたっていいじゃん。“美味しくない”って、スガコ先生は不味いお節しか食べたことないんじゃない?

■それにしても...。

愚痴が多過ぎるぞ、岡倉姉妹っ!大吉のセリフなんて、ほとんどないじゃないか...。

【今週の視聴率】
関東17.1% 関西17.7%(ビデオリサーチ調べ)

新春特別編(2005年1月13日放送)

愛の会社設立、康史登場、大吉の「おかくら」廃業危機、常子の「神林クリニック」設立、聖子ブティックから出戻り、勇気が保育園へ通い始めるなど、これらのエピソードのブツ切り編集版。石坂ナレーションのフォローもなく、エピソードの羅列のみ。こんな内容で放送するから、裏のテレ朝「富豪刑事」に視聴率負けちゃうんだよ(関東の視聴率で、渡鬼15.3%、富豪16.2%)。実際、「富豪刑事」って、かなり面白いし...。

【今週の視聴率】
関東15.3% 関西16.7%(ビデオリサーチ調べ)

第41回(2005年1月20日放送)

自宅でサイト制作の個人会社「愛オフィス」を立ち上げた愛。早速、仕事依頼の電話がかかる。「おかくら」では、毎晩英作の帰りが遅く、長子は心配する。自分の居場所がない生活に嫌気が差したのではないかと思った長子は、大吉に「おかくら」を出て行っていいかと尋ねる。構わないと答える大吉。日向子のピアノレッスンの日、英作は日向子と共に「神林クリニック」を訪ねる。しかし、仕事が忙しい常子は、ピアノの先生にレッスン再開の連絡をするのを忘れてしまう。レッスンがなくなったと喜ぶ日向子を窘める英作だったが、常子はレッスンが嫌ならもう止めようといい、さっさと仕事に戻ってしまう。「幸楽」では、試験間近でイライラ気味の眞が、自分の仕事ばかりして店を手伝わない愛と言い争う。「幸楽」の客で加津の同級生の父親・荒川(津村鷹志)が、店を手伝う加津を褒める。しかし、加津は荒川の娘からイジメに遭っていた。「おかくら」に、直之が仕事の接待にやってくる。大吉をゴルフに誘う直之。承諾する大吉。そこへ葉子が現れる。政子を気遣う直之は、早くマンションに帰れというが、葉子は反発し2人は言い争う。大吉は葉子を窘める。保育園に勇気を迎えに行った弥生と良は、保育士・北川から、あかりと和夫と勇気が3人一緒に帰ることがあると聞かされる。あかりと和夫が元の鞘に納まることを期待する良。「幸楽」では、仕事に没頭して夜食をこしらえなかった愛に、キミは激怒する。そして、「おかくら」。長子は英作のために、近くにマンションを買うことにする。それは、英作が気兼ねなく過ごすための部屋で、長子と日向子は「おかくら」に残るという。夫婦が別居することに複雑な心境の大吉だった。

■正直過ぎるぞ、ヒナ!
ピアノのレッスンのために「神林クリニック」にやってきた英作&ヒナ。しかし、常子はピアノの先生にレッスン再開の連絡をするのを忘れてしまっていた。常子に文句をいう英作だけど、久しぶりのレッスンである。事前に常子へ電話の1本でも入れて確認するのが普通だろう。連絡もなしにやってきて、あ〜だこ〜だ文句を言う方が間違ってるよ。それにしてもヒナ。レッスンがなくなったと聞くや、「ヒナはお婆ちゃんに会いたくて来たんじゃない。ピアノのお稽古があると思って。お休みするとお婆ちゃんに叱られるから来たの。ピアノのお稽古、ずっと無いといいな。もうここへは来ないで済むもんね♪」とのたまわった。おいおい、ヒナ。いくら何でも正直過ぎるだろう。常子が不機嫌になるのも尤もである。やはり、周りが心に思ったことをストレートに口に出してしまう人間ばかりだから、ヒナも影響を受けてしまったのだ。でも、まだヒナは可愛い年頃だから許せるけど、“場をわきまえる”べき年になっても続いていたら、ムカつくだけである。例えば、どこぞの中華料理店に居候しているブスガキみたいに...。

■微妙に違うけど...。
結局、ヒナと共に「おかくら」に戻ってきた英作。事情を聞く長子に英作は「お袋のところ、日曜も診療していて忙しいから、とてもヒナのピアノのレッスンなんか付き合っちゃいられないって断られた」という。なんか微妙に違ってません?確かに、常子の診療は忙しいけど、ピアノのレッスンを拒否したがっているのはヒナの方である。それを常子の方が拒否しているようなことを言って。やはり、ヒナの正直暴言を長子に聞かせるのはマズイと思ったのか?だって、ヒナがそんな話をしたと聞いたら、長子がヒナを叱ってゴタゴタが起こるのは必至。微妙に言い回しを変えて無用のトラブルは避ける。これは「おかくら」で長年暮らしてきた英作の知恵なのである。...はぁ、何となく英作が「おかくら」を出たがっている気持ちが分かるような気がするよ。

■さっさと出て行けっ!
長子は自分の居場所がないと感じる英作のために、英作に相談もなしに、いきなりマンション購入を決めた。...はぁ、お前、マンション買うのこれで何度目?いつも勝手に決めて、それでいろいろあって、結局「おかくら」出て行くのを止めて。自分たちは「ああ、このままお父さんと一緒に暮らせる♪」って喜んでいいかも知れないけど、迷惑を被るのはマンションの売り主の方なんだからなっ!マンションだって安くないんだし、しっかり英作と話し合ってから決めろ!しかも腹立つのは、一般ピープルにとっては一生の買い物であるマンションを「これアタシからのプレゼント♪」と言わんばかりに、簡単に購入してしまう金銭感覚の無さ。あ、金銭感覚がないのはスガコ先生の方か。しかし、もっと驚くべきことは、このマンション、長子、英作、ヒナが3人で暮らすのではなく、英作だけが暮らすためのものだということ。つまり、別居するということだ。なんじゃそりゃ。ドラマ冒頭、大吉に「おかくら」を出て行っていいかと尋ねたのは何だったのか?長子が購入したマンションは「おかくら」から5分のところにあるらしく、いつでも「おかくら」に来れる距離らしい。...だったら、英作だけとは言わず、お前もさっさと出て行け、長子っ!

■もうグジグジグジグジと...。
店が忙しくても受験勉強の追い込みで手伝うことができない眞。試験間近のイライラと重なって、その苛立ちの矛先は愛に向けられた。「こういう時は、姉貴だってウチへ帰ってきてるんだっ!店に人手が足りないって分かったら、手伝ったっていいんじゃないのかっ!」と怒り狂う眞。お前、さっきまで仕事を再開した愛に笑顔で話しかけていたではないか?なんで急に怒ってんの?やはり若年性更年期障害?愛はささやかだけど仕事をしてるんだよ。松浦食品っていう佃煮や粕漬けの加工食品会社から仕事のオファーも入ったんだよ。片手間に「幸楽」を手伝える訳ないじゃん。それなのに、眞はグジグジグジグジと文句やら嫌味やらを並べたてて。うるさいっちゅうねんっ!そんな無駄口叩いている暇があったら、とっとと勉強に戻れっ!まったく眞を見ていると、こっちまでイライラして若年性更年期障害になりそうだよ。あっ、僕の場合、“若年性”は余計か...。

■大吉、大丈夫なのか?
今週の大吉は、いつにも増して体調が優れないように見えた。喋る口調は弱々しいし、箸を持つ手も大胆に震えてたし。見ているコチラがヒヤヒヤするほど。しかし!そんな大吉の体調に目もくれず、大胆不敵な申し出をする男がいた。宗方直之である。なんと直之は、またも大吉にゴルフの誘いを仕掛けたのだ。おいおい、箸なんて軽いものを持っても手が震えるんだよ。ゴルフクラブなんか持ったら、手がいうことをきかなくて、プレー仲間の頭を叩きまくること必至(な訳ナイ)。当日、うるさいお客の予約があるからと断ろうとした大吉に、自分たちがいるから大丈夫というタキ&勉。お前らも大吉の側にいて、体調が思わしくないことが分かってんなら、ゴルフ行きを止めろよ。ほんと大吉の体は大丈夫なのか?っていうか、ホントは藤岡琢也の体なんだけど。

■なんか冷たいんだよね...。
と、そこへ葉子が現れた。途端に葉子に対して、政子が待ってるんだから早く帰れと文句をいう直之。それに反論する葉子。まぁ、このケンカ自体はど〜でもいいんだけど、気になるのは直之の喋り方。なんか冷たいんだよね。あんまり感情を剥き出さないというか、クールというか。なんか裏と表の顔がありそうな感じ。他の岡倉家の婿たちが皆、喜怒哀楽をストレートに出すだけに、余計にそう感じるのか?それとも、「ごくせん」で井上順演じる腹黒い黒銀学院の理事長役と重なっているだけなのか?もう少し怒鳴ったり、困ったりした方が、渡鬼ワールドにピッタリはまるんだけどね。

■何気に大手柄。
いつの間にか、あかりと和夫は保育園から自宅まで、勇気と3人一緒に帰っているらしい。保育士・北川が、たとえ1時間でも2時間でも夫婦の拘りは忘れて、勇気のために父親と母親になってほしいと頼んだらしい。これって、かなりスゴイことではないか?弥生や良が右往左往しても、あかりの和夫に対する心の壁を取り払うことができなかったのに、北川はいとも簡単に説得しちゃったんだもん。もちろん、あかりが和夫に対して100%心を開いた訳ではないけど、一歩前進である。北川って、何気に大手柄である。さすが、サブちゃんの娘!(って、全然関係ナイ!)

■渡鬼、2度目の出演。
加津の同級生の父親・荒川役の津村鷹志は、パート3にも登場。役柄は、邦子の不倫相手・立石(橋爪淳)が入院した病院の医事課長・中野。「幸楽」へは、立石の正妻・伸子(沖直未)と共に乗り込んできたりした。話は変わるけど、沖直未って2時間モノのサスペンスで、犯人役率が一番高いんだって。そういえば、伸子も悪妻って感じだったっけ...。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「そう言われてみると、アタシたちと付き合うのが煩わしいと思っているように見えなくもないね。」
英作の様子を語る大吉のセリフ。そりゃあ煩わしいだろう。
だって、大吉たちとまともに付き合っていたら、他の姉妹たちのトラブルに巻き込まれること必至だもん。家に居たって、階下では誰かしら必ずトラブルを大吉に持ち込んでくるし。オチオチ、英作も落ち着いてなんかいられないのである。

「眞兄ちゃんでもイライラするんだ。受験って残酷だね。」
加津のセリフ。
眞って、いつもイライラしてんじゃん。若年性更年期障害なんだから。何でもかんでも受験のせいにしちゃいけません。

「お袋はもう神林との今の生活が大事なんだ。」
英作のセリフ。...また、“神林”って呼び捨てにしているよ。

■今週の一番くだらない激怒。

愛がお夜食をこしらえなかったことくらいで怒り狂うな、キミっ!
ちなみに、夜9時過ぎにメシ食うのは体に悪いんだよ...。

【今週の視聴率】
関東19.6% 関西19.4%(ビデオリサーチ調べ)

第42回(2005年1月27日放送)

英作は、英作のためにマンションを購入した長子の気持ちを理解し、別居の提案を受け入れる。長子の考えに反対していた大吉は驚く。眞と望のセンター試験前日。眞のために弁当をこしらえるという大吉。眞の東大不合格を半ば望んでいるキミは、大吉はお節介と不機嫌になる。試験前日にもかかわらず、一日眠り続ける眞。加津は、余裕のある眞の態度に安心する。キミは仕事や勉強などの理由で、店を手伝わない愛や眞にイラつく。亨が望の受験に付き添うため帰国。異常なほどのテンションで、亨は望に発破をかける。センター試験一日目。大吉は、朝早くから眞の弁当をこしらえる。それを手伝うタキと壮太。大吉から、ステーキとトンカツ弁当、そしてお守りを試験会場に届けるという電話を受けた眞は大喜びする。一方、亨も望の弁当をこしらえる。一日目の試験を終えた眞が帰宅するが、何も語ろうとはしない。眞から連絡がないことにイラつく大吉。一方、亨と望は暗い表情で帰宅。試験に失敗した、私立で構わない、二日目の試験は棄権したいという望に、亨は弱すぎると激怒する。センター試験二日目。長子、英作、日向子の3人は、新しいマンションへ。「おかくら」に、眞がやってくる。予備校でチェックした結果、東大の二次試験を受験できる点数は取れたという。一番先に大吉に報告したかったという眞は、大吉と握手する。東大合格は五月のためでもあると涙ながらに語る大吉。そこへ望が現れる。晴々とした表情で、試験はダメだったという望。そして、「幸楽」。眞の報告を聞いて、嬉し泣きする五月。一方、眞は二次試験を重荷に感じ、また明暗を分けた望のことが気になっていた。

■これはタキの嫌味なのか?
長子の提案を受け入れ、別居することになった英作。複雑な表情を浮かべる大吉だったが、タキは「お姑さんと同居してうまくいかなかったら、マザコンの息子をお姑さんとこへ置いて、お嫁さんは近くのマンションで別居して。亭主が好きなときに女房のマンション通うって、そういう暮らし方があったっていいのかも知れませんよね」と長子たちの考えに賛同した...って、本当に賛同しているのか、タキは?なんかこのセリフ、妙にトゲトゲしいんだけど。ちっとも「そういう暮らし方、あってもいい」なんて思ってない感じ。それにこのセリフ、“長子=ファザコン”といっているようなものである。長子も“マザコン”という言葉に戸惑った顔してたし。でも、普通に考えたら、単身赴任などを除いて、仲が悪い訳じゃないのに別居するなんておかしいよね。まぁ、どんな“現実的にありえない暮らし方”でも、“そういうのがあってもいいんじゃない?”という言葉で片付けてしまうのが、渡鬼ワールドである。だから、長子と英作の別居もありだというタキのセリフは、嫌味ではなく本心であると考えよう。

■ベストセラー翻訳家・長子大先生!
自腹を切って、英作のためにマンションを購入した長子。中古の1LDKらしいが、他にも生活に必要な家電やら食器やらカーテンやらを買ったみたい。よくそんな金があるなぁと思ったら、「アタシはね、ず〜っと翻訳の仕事をさせてもらって、ベストセラーになったものだってあるのよ♪」と満面笑みの長子。...なにを得意気になってるんだか。翻訳したのはお前かも知れないけど、本が売れたのは原作者のネームバリューと内容のおかげだろうが。どこをどう見ても“ベストセラー翻訳家”には見えない長子。“ベストセラー”という言葉が安っぽく聞こえるよ。いったい、長子が翻訳した本はどれだけ売れたのか?まぁ、「遠野物語」よりかは売れたんだろうな...って、あれは発売後すぐに回収されたんだっけ...。

■キミとプリモプエルの掛け合い...。
午後3時過ぎの「幸楽」で、それは唐突に始まった...。

  プリモプエル「疲れてな〜い?」
  キミ「疲れてる!疲れてるよ〜!」
  
プリモプエル「頑張ってるね。」
  キミ「ウン!頑張ってる!(とプリモと握手する)」
  
プリモプエル「握手、嬉しい!愛を感じるぜ〜!」
  キミ「ヤ〜ダ、この子!愛を感じるだって!フフフ!」
  
プリモプエル「今週も張り切っていこう!」
  キミ「そうね、張り切らなきゃね〜。(中略)ああ、いい子だなぁ、いい子だ、いい子だ。(とプリモに抱きつく)」
  
プリモプエル「サイコ〜!サイコ〜!」
  キミ「サイコ〜だってよ、ホホホ〜!」
  
プリモプエル「もしも〜し!もしも〜し!」
  キミ「ハイハイ!今ね、忙しいんだよ。」
  
プリモプエル「ふ〜ん...。(キミに頭を小突かれて)痛いよ〜!」

...いったい何が狙いなのか?バンダイとのタイアップなのか?あの声は本当に人形の声なのか?どう聞いても、アフレコで声優があてたとしか思えない。だいたい、いくら音声認識技術が進んだからといって、あそこまで的確かつ敏速な対応はできないだろう。それに、人形相手にマジ喜んで話しかけるキミって、ボケ女将にしか見えない。っていうか...

プリモプエルのセリフも、スガコ先生が書いたのか???

■バカッパパ亨。
望のセンター試験に付き添うために帰国した亨。なんだか分からないけど、やけに興奮気味。息子の初受験に、完全に舞い上がっているのだ。さらに、センター試験だけではなく、東大合格発表日である3月10日まで、ずっと望の側にいるという。亨が帰国したのが、センター試験前日の1月14日。ということは、2ヶ月近く、ハワイのホテルを留守にするということである。...アホか。どこの世界に、息子の受験に付き合うために、2ヶ月近く仕事を休む親がいるか。心配した望から、ハワイのホテルの仕事はどうするのか?と尋ねられた亨が一言...。

「ちゃんと手当てはしてあるっ!」

...と仕事に関する説明はこれで終了。いったい、どんな手当てをしたら、2ヶ月も仕事を休めるのか、教えてほしいよ...。

■バカッパパ亨、おかわり。
センター試験一日目の朝。望のために弁当をこしらえる亨。ハワイのホテルのレストラン仕込みのサンドイッチをこしらえるらしい。まぁ、それはいい。驚いたのは、弁当と一緒にチョコレートを持たせるという。そのチョコレートは「キットカット」だった。そして、亨は信じられない言葉を吐くのだった...。

「『キットカット』で、きっと勝つ!」

...これは渡鬼のスポンサーであるネスレへの配慮なのか?ネスレHPのキットカットのページを見ると、『2005年の受験もキットカットできっと、サクラサクよ。』なるキャッチコピーで、受験生応援パックの紹介をしていた...トホホ。「カツ丼食って、試験に勝つ!」みたいに、お受験の定番アイテムの座を狙っているのか、キットカットは。っていうか、このダジャレもスガコ先生が書いたのか...?

■キミ、激怒の理由。
キミが激怒した。怒りの矛先は眞だった...。キミ曰く、「眞は試験、試験って、試験のためだったら、どんなワガママも勝手も通ると思ってんだからねっ!」...いったい、眞は何をやらかしたのか?忙しい店を手伝わなかったから?五月の肩を持ったから?違う、違う。キミが激怒した理由、それは眞がお夜食を取らなかったから。...なんじゃそりゃ。お夜食を取らないことが、そんなにワガママで勝手なことなのか?眞は、翌日にセンター試験を控えているため、お夜食は取らずに就寝した。小島家のお夜食は、だいたい午後10時過ぎである。そんな時間にお夜食を取ったら、翌日の試験に差し障りがあると考えるのも無理はないだろう。眞の行動は至ってマトモである。キミは先週、愛がお夜食をこしらえなかったことで激怒した。今週もお夜食絡みで激怒。キミにとって、お夜食とは神聖なる小島家の儀式なのかも知れない。だから、それに参加しない者は小島家の裏切り者であり、激怒に値する重罪人なのだ。(ってなんのこっちゃ...。)

■今週の気になったセリフ。
「僕、私立の大学でいい。私立なら自信があるっ!」
一日目のセンター試験に失敗した望のセリフ。国公立は無理だけど、私立なら大丈夫という訳である。望がどのレベルの私立を狙っているのか知らないけど、国公立がダメだから私立っていうのは甘過ぎるんじゃない?っていうか、このセリフ、
“国公立>私立”っていう古臭い考えに縛られてるんじゃないか、スガコ先生は。

【今週の視聴率】
関東18.5% 関西19.8%(ビデオリサーチ調べ)

第43回(2005年2月3日放送)

センター試験で半分しか正解できなかった望。亨は機嫌が悪い。亨の存在が望にプレッシャーをかけているという文子と喧嘩した亨は、ハワイへ帰る。望が「幸楽」へ。眞を訪ねた望は、文子と亨が喧嘩したのは自分のせいだという。私立大学でギターをやりたい望は、国公立大学を受験できないように、わざとセンター試験で半分しか正解を書かなかったと、眞に告げる。本当のことを文子たちに話した方がいいかと問う望に、眞は黙っていろとアドバイスする。眞に励まされて、望に笑顔が戻る。長子は日向子と共に、英作のマンションへ。家族3人水入らずで、ふぐちりを囲む。葉子が「おかくら」へ。葉子は大吉に100万円貸してほしいという。直之や政子との生活に嫌気が差した葉子は、独りになるため、マンションを借りるという。葉子の言い分に呆れた大吉は、金は貸さないという。帰宅した葉子は、直之から帰りが遅いと叱られる。葉子と一緒に食事できなかった直之を不憫がる政子。家庭を大事にしろ、政子を手伝え、仕事を辞めたって困らないという直之に、葉子は涙ぐむ。タキは、節子の残したメモから、2月18日がキミの誕生日であることを知る。大吉は、「おかくら」でキミの77歳の誕生祝い、喜寿の祝いを催すことを思いつく。それは、長きに渡り五月の面倒をみてくれた感謝の気持ちでもあった。一方、「幸楽」。五月は、愛に店を手伝ってもらおうとするが、竹村光介(坂上忍)と仕事の打ち合わせ中だった愛は拒否する。そして、「幸楽」に大吉から電話が入る。「おかくら」でキミの喜寿の祝いをしたいという大吉の提案を、けんもほろろに断るキミ。キミとの関係を修復したい大吉は、空しい結末に落ち込むのだった。

■聖子の「幸楽」乗っ取り計画。
眞が大学進学して「幸楽」を継がなければ、他に後継者を探すというキミに、早速三つ編みブタがシャシャリでた。「アタシで良かったら喜んで♪周ちゃんと一緒にお店も女将さんも大事にさせて頂きますよ♪」とのたまう聖子。しかし、聖子が「幸楽」を手に入れるためには、眞が東大へ進学しなければならない。つまり、聖子は眞の東大受験を応援しなければならないのだ。そんな単純な理屈も分からない聖子は、眞が東大合格してしまうことを心配するキミに、「余計な心配なさることありませんよ。入試に失敗することだってあるんですから♪」と励ました。だから〜、眞の東大不合格=聖子の「幸楽」乗っ取り失敗なんだってば〜!もっとも、眞の東大合格を心配することが、“余計な心配”というか“無駄な心配”というか“取り越し苦労”であることは、聖子の言うとおりだと思うけど。

■ありえない世の中。
眞の東大受験に、いい顔をしないキミ。はぁ〜いつも思うことだが、孫の受験を応援しない祖母なんているのだろうか?いくら眞に「幸楽」を継がせたいからって、受験が失敗すればいいみたいに言うのは如何なものか?さらに、キミはこんな発言もした。「『ああ、幸楽継いで良かったな』と、そう思えるような世の中なんだから!」...そんな世の中だなんて、誰が決めたのか?不景気風が吹き荒ぶ今の世の中、確かに腕一本で稼ぐラーメン屋を継ぐことは悪くない。しかし、それはあくまでも“普通の”ラーメン屋である。決して、「幸楽」ではない。なぜか一年おきにトラブルが巻き起こる「幸楽」なんか継いだら、眞は勇みたいにストレスで頭が禿げちゃうよ。断言しよう。いくらどんな時代になろうとも、「幸楽継いで良かったな♪」などと思える世の中など決してこないっ!

■キミの条件反射。
...と、まぁこんなヌル〜い感じで、眞の受験についてムダ話に枯花を咲かしていた五月&キミ&聖子。そこへ文子から電話が入る。そして、キミの決まりセリフ登場。「店やってればさ、どんなに忙しい時間か、分かってるだろうにさっ!」...お前、全然忙しくないじゃん。もうキミは思考回路が正常に働いてないんだろうね。多分、パブロフの犬みたいに、“五月の親族から電話が入る”⇒“「店の忙しいときに...」と不満を言う”が条件反射になっているんだろう。その内、症状が進んで、客からの出前注文の電話にも、「店の忙しいときに、出前の電話なんかかけてんじゃないわよっ!非常識よっ!」などと言いかねない。早く引退させた方が...。

■亨、ハワイへ帰る。
...それが正解。以上っ!

■バカか、望は...。
「幸楽」に眞を訪ねた望は、衝撃的な告白をする。「ボク、センター試験でわざと半分しか正解書かなかったんだ。」...ど、どういうこと?「ボク、入学してもあんまり勉強しなくていい私立の大学へ入りたいんだ。ギターを本気で練習できる時間が欲しいからね!」...なんだそりゃ。バカか、望は。っていうか、「わざと半分しか正解を書かなかった」という言い方がイヤラシイよ。「ホントはボク、東大受験できるくらいの点数は取れるんだけどね♪」って言っているみたいで。本当は、実力100%で試験に臨んだけど、全然思わしくない結果になったから、望は眞に負け惜しみを言っているのかも。さらに、「あんまり勉強しなくていい私立の大学」って、どういうことよ?!私立大学だって、勉強しなきゃ留年、退学処分だってあるんだから。っていうかさ、そんなにギターをやりたいなら、国公立でも私立でもなく、素直に音大受ければいいじゃん!ついこの間まで、その予定だったんだろうがっ!音大なら授業で、思う存分ギターが弾けるだろう。音大受ける力がないから、私立に進んで勉強は適当にしてギターを練習するなんて、調子良すぎるんだよっ!ここはひとつ、眞にガツンと言ってもらわなきゃっ!「お前、ヘロヘロしてるクセに結構強いんだな。勇気あるよ!」と眞。...なんですか、それは。全然強くないよ。それに“ヘロヘロ”って、いったい...。

■眞って、何様?
自分の試験結果が原因で、文子と亨が離婚するかも知れないと心配する望。すると、眞は「夫婦なんて、そう簡単に壊れるもんじゃないよ」と励ました。...文子と亨は、一度壊れたじゃん。いい加減なこと、言ってんじゃないよ。っていうか、「夫婦なんて...」などという酸いも甘いも噛み分けたみたいなセリフ、まだ成人してないガキが言ってんじゃないよっ!

■キミの誕生日、一週間ズレる。
節子が残したメモを見て、キミの誕生日を知ったタキ。「幸楽のお母さん、この2月18日がお誕生日で、77歳になられんですよね!」と大吉に報告した。えっ?ちょっと待ってよ、差し出がましい会長さん!キミの誕生日は、昭和4年2月11日だったはず。今年76歳になるはずなのだ。この日は建国記念日。パート1では“紀元節”なんて呼んでいた。パート5では、2月11日に「幸楽」開業50周年記念と合わせて、キミの誕生パーティーが開かれた。(「パート5の岡倉家」第19回参照) (ちなみに、パート6ではキミの誕生日ネタはスルー。)渡鬼の公式ガイドブック「渡鬼大百科」にも、キミの誕生日は「昭和4年2月11日」と書かれている。なぜ、誕生日が一週間ズレて、さらにキミの年齢も1歳増えたのか?「だって、しょうがないじゃない!1月13日に新春特別編を放送したせいで、予定していた展開から一週間ズレちゃったのよっ!だから、キミの誕生日ネタも一週間ズラさざるを得なかったのよっ!」...はい、分かりました、スガコ先生。でも、なぜキミの年齢が1歳増えたのでしょうか?「キミの喜寿のお祝いをするためには、77歳にする必要があったのよっ!ったく、いちいちウルサイわねっ!」...ホント、ストーリーに合わせて都合よく設定を変えるんだね、渡鬼って...。

■大丈夫か、フジタク?
タキからキミの誕生日の報告を受けた大吉は、誕生パーティーを「おかくら」で開くことを思いついた。「2月18日の..........お誕生日に、ウチでして差し上げるってのは、どうですかね?」と大吉。やはり、大吉もキミの誕生日は2月11日の紀元節だと思っていたのだろう。「2月18日の」の後、おかしいと思ったのか、少し間が空いた。続けて大吉は、「まぁ、たとえどんなに苦労させられたって、..........五月みたいに出来の悪い娘を嫁として今まで仕込んで下さったんです」と語った。また、間が空いたよ...。これは単に、大吉を演じる藤岡琢也のセリフ回しが思うようにならないだけなのか?最近、どうも元気がないフジタク。体調は大丈夫なのか?天国の節子ではないが、あまり無理をせず、いつまでも頑張ってほしいと切に願う。

■坂上忍、登場。
役柄は、愛の仕事の関係者・竹村光介。坂上の渡鬼出演は2度目である。1度目はパート4にゲスト出演。珠子の顧問弁護士・並木宗春役。珠子が葉子と見合い結婚させようと、ハワイから連れてきた男だった。(「追悼抄」参照) ちょっと意外なのは、坂上クラスの俳優が、なぜかタイトルバックでピンではなく、金田利子役の山下容莉枝と連名だったこと。10年前の飲酒運転&器物損壊事件がまだ尾を引いているのか?まぁ、どうでもいいことですが...。それより気になったのは、坂上登場前後のストーリー展開である。簡単に言うと...ケータリング用の空箱詰めに五月&キミが大忙し⇒五月、愛にも手伝わせるため、2階リビングへ⇒竹村と仕事中の愛は断固拒否⇒1階に戻った五月だったが、先ほどまで山積みにされていた空箱は、すべて運搬車に詰め込まれ、テーブルの上はキレイに片付かれていた...。なんじゃそりゃ。別に愛の手を借りなくても、五月とキミで十分事足りる作業だったのである。あっ、最後の方は五月は2階に行って不在だったから、キミ一人でやったのか。何のために2階に行ったのか、五月は。「そんなの決まってるじゃない!竹村役の坂上クンを登場させるためよっ!」...はいはい、分かりましたよ、スガコ先生。

■今週の仰天セリフ。
「まだアタシには、80歳の傘寿、88歳の米寿、99歳の白寿。ねっ、いろいろお祝いはあるんだよ。まぁ、その頃になればさ、まぁ『幸楽』も少しはラクになってるだろう。そしたら、喜んでお祝いしてもらうよ。」
大吉からの喜寿のお祝いパーティー提案を拒否するキミのセリフ。99歳の白寿って...
いったい何歳まで心臓バクバク動かすつもりなのか、キミはっ!心臓の身になれっ!「99歳の白寿」ってところで、五月と勇は心底ウンザリした表情をしていたぞ。っていうか、99歳の白寿のお祝いパーティーなんて、大吉に開ける訳ないじゃん...。

【今週の視聴率】
関東19.1% 関西18.0%(ビデオリサーチ調べ)

第44回(2005年2月10日放送)

足にケガをした加津が帰宅。心配する五月に、加津は体育の時間に転んだと答える。夜、大吉がキミの誕生パーティーの件で、五月に電話をする。諦めろという五月。しかし、五月から強引にケータイを奪った勇が、大吉の申し出を受け入れてしまう。策があるらしい勇だったが、五月は勝手な約束をした勇を責める。一方、大吉は「おかくら」でパーティーが開けると大喜びする。「幸楽」に、深刻な顔をした長太が訪れる。眞と加津を前に、長太は学校から呼び出しを受け、加津がクラスメートの女の子を脅して金を持ってこさせようとしたこと、さらに断られると暴力を振るい相手の女の子の頭にケガを負わせたという話を聞いたという。加津は、脅しを受けていたのは自分の方であり、断ったため喧嘩になったという。先生に全てを話すという加津。保育士・北川の好意で、和夫はあかりが来るまで勇気の相手をする。帰宅して、弥生と良に、和夫は変わった、ちょっと見直したと語るあかり。あかりの変化に目配せする弥生と良。再び「幸楽」。加津は、先生に話したが、クラスメートがグルになってウソの証言をしたため、信じてもらえなかったと悔しがる。気を取り直し店に出た加津だったが、そこにはケガをした女の子の父・荒川の姿が。店内でデカイ声で加津や五月に嫌味を言う荒川。そこで初めて事情を知ったキミは激怒。五月は、加津を信じると言いながら、店には出なくていいという。落ち込む加津は「菊屋」へ。みのり、サワ、康史を前に号泣する加津。事情を知った康史は、辛かったら「幸楽」を出て、ここへ来いと加津を励ます。「菊屋」へ泊まることになった加津だったが、五月はこのまま加津が戻らないのではないかと胸を痛めるのだった。

■眞って、何様?!
深刻な表情で「幸楽」にやってきた長太。加津と2人っきりで話したい長太だったが、そこにとんだおジャマ虫が現れた。眞である。しかし、眞は東大受験まで後わずかの身である。長太に挨拶だけして、勉強に戻るかと思われたが、なかなか戻らない。長太はハッキリと、加津と2人にしてほしいと言っているのに、だ。そして、「学校で何かあったんですか?」といつの間にか、かつ当たり前のように、椅子に座り込んで長太の話を聞こうとする眞。だ・か・ら!お前はジャマ者なんだよっ!場の空気を読めってのっ!っていうか、長太の了解も得ずに、勝手に座るなっ!シャシャリ出るなっ!...きっと、長太が加津を引き取りたい理由はこんなところにもあるのだろう。だって、親子の大切な話に、社会経験も未熟な、でも言うことだけは一丁前みたいなトッチャン坊やに、首突っ込まれたくないもん。長太にしてみれば、「さっさと勉強に戻れっ!」てなもんだろう。

■辛いセリフ。
「アイツ、カワイイ顔してるし。人間外側で判断するんだ。アタシみたいなのは、損だよ。」喧嘩の相手の外見はカワイイと語る加津。一方の自分は...。これは、加津が自分はカワイくないと認めたセリフである。このセリフは辛いだろう、宇野なおみにとって。公式HPを見ると、宇野自身には自覚があるみたいだけど。でも、思春期の女の子に、「アタシはブス!」みたいなセリフを言わせるスガコ先生って、ホント鬼だね。まぁ、だからといって、「加津ちゃん、カワイイねぇ」みたいなセリフが氾濫したら、それはそれでブーイング必至なんだろうけど...。

■イジメられっ子・加津。
それにしても、加津のイジメのエピソードって何度目だろう?必ずシリーズごとに登場するね。そんなに加津って、イジメられやすいのか?まぁ、小島家で散々クソ生意気な発言をしている加津である。学校でも同じなんだろう。イジメられるのも分かる気がする。現代社会を描く渡鬼である。イジメのエピソードが登場するのが悪いとは言わないが、毎シリーズ不満に思うことは、イジメをした張本人の謝罪や反省がないまま、エピソードが終了してしまうことである。イジメっ子に「悪いことは悪い」と叱り反省させ、加津に謝罪させる。ここまで描かないと、視聴者の欲求不満は溜まるばかりである。今回のエピソードでは、ぜひイジメ解決までの経緯をしっかり見せてほしいものである。

■あかりと和夫、復縁の可能性。
保育園で、あかりが迎えに行くまで、勇気の遊び相手をしている和夫。そんな和夫を少し見直し始めたあかり。弥生と良に、「和夫が勇気と遊んで待っててくれるから、助かっちゃう!」と笑顔で語るまでになった。このままいけば、あかりと和夫は復縁するかも知れないっていう感じなのだ。...何だか、安易だなぁ。ついこの間まで、あんなに和夫のことを毛嫌いしていたのに、どうしてこういう展開になるのか?たかが、自分が迎えに行くまで、勇気の遊び相手になっていてくれることくらいで。まぁ、復縁のきっかけは安易だけど、僕としてはぜひこの2人には復縁してほしい。だって、あかりの“無名塾”仕込みのヒステリックな叫び声を聞くのは、もうウンザリだもの。さっさと再婚して、一日中機嫌よく、むすび配達に外を飛び回って、画面には登場しないでほしいものである...。

■イジメ張本人の父親・荒川。
「幸楽」にやってきた荒川は、加津の姿を見るや、デカイ声で嫌味を言いたい放題。それがきっかけで、加津のイジメ問題を知ることになった五月やキミたち。でもさ、娘をケガさせたガキのいる店で飯食おうと思うか、普通?しかも、荒川と仲間の客の食事の進み具合をみると、荒川が「幸楽」にやってきてから、加津が姿を見せるまで、だいぶ時間があった感じ。その間に荒川は、五月やキミに今回の一件について、何も話していないようなのだ。普通、そんな事件があって店に来たら、開口一番、娘がイジメられたと五月やキミに文句のひとつも言うだろうに。まぁ、渡鬼ワールドでは、とってもとっても些細な事ですが...。

■みのりの母親の資格。
荒川に罵られ、五月から店を手伝わなくていいと言われた加津は「菊屋」へ向かう。みのり、サワ、康史に暖かく迎えられた加津は号泣。そして、事情を話した。康史に励まされた加津だったが、なぜかみのりからは加津を励ます言葉はなかった。それどころか、康史が加津に「菊屋」に泊まっていけというと遠慮する始末。お前さぁ、自分の娘が足にケガしたんだよ。クラスメートから裏切られ、先生からも信用されなくて落ち込んでいるんだよ。なんで、母親ならば、慰めたり励ましたりしないの?ったく、康史ばっかりに励まさせて、自分はノンキに“しゃぶ〜しゃぶ〜♪”してんじゃないよっ!(ってやってない、やってない)

■今週の気になったセリフ。
「そんなこと気にしてたら、この世知辛い世の中、生きちゃいけないの!」
加津のセリフ。「そんなこと」って、どんなことだか忘れちゃったけど、
「世知辛い」なんて言葉、すんなり出てくる中学2年生って、いったい...。

■最後に、今週の確認事項を2つ。
(1)加津をイジメた女の子の父親・荒川は、手広く電気屋さんをやっているらしい。
(2)「ごはんや」の従業員・世良役を演じるのは、越智則英。どんな役者かは、知りません...。

【今週の視聴率】
関東18.4% 関西19.5%(ビデオリサーチ調べ)

第45回(2005年2月17日放送)

「菊屋」に泊まることになった加津は、みのりから、もっと自分を通す強さを持て、逃げるなと励まされる。「幸楽」へ帰れというみのりに、加津は涙を流す。翌朝、「幸楽」に戻った加津は、キミから嫌味を言われるが、自分は悪くないと正々堂々と反論する。加津が気になった康史は「幸楽」へ。加津に外泊させたことを謝る康史だったが、加津を悪く言うキミに、つい暴言を吐いてしまう。大吉からキミの喜寿祝いの誘いを受けた文子は、乗り気ではなかったが、利子の勧めもあり出席することに。キミの祝いを「おかくら」で催すことに反対する邦子は、費用は全て大吉持ちと聞くや否や、賛成に回る。が、キミの祝いはアタシがやるとシャシャリ出た聖子と大バトルを演じる。邦子はキミに「おかくら」で祝ってもらえと念を押す。常子が「おかくら」へ。英作が独りでマンションで暮らしていると聞いた常子は激怒。しかし、これからは大吉に遠慮することなく、英作の世話ができると張り切る常子に、英作はウンザリする。葉子が「おかくら」へ。政子のマンションを出て、宗方とも別れるつもりという葉子は、事務所にも顔を出していないという。ビジネスホテルに泊まっていた葉子だったが、英作がいないと知るや、「おかくら」に泊めてもらうという。呆れる大吉。一方、「幸楽」では、加津が喜び勇んで帰ってくる。他にも荒川の娘から金を脅されていた被害者が名乗り出てきたため、加津の疑いが晴れたのだった。加津は「菊屋」へ行き、みのり、サワ、康史らにも報告する。喜ぶみのりたち。そして、康史は加津を喫茶店に誘う。みのりに結婚を申し込んでいいかと問う康史に、笑顔で了解する加津であった。

■みのり、母親放棄。
心底落ち込んで「菊屋」にやってきた加津。しかし、みのりは、もっと強くなれとか逃げるなとか言って、何とか加津を「幸楽」へ帰そうとする。お前、それでも母親かよ!別に加津に厳しく言うのは構わないよ。でもさ、今現象面だけ見たら、荒川に店内で言いたい放題言われて、“加津は「幸楽」に迷惑をかけている”立場だろう。帰れと言うだけじゃなく、実の母親として一緒に「幸楽」に出向いて詫びるのが筋ってもんじゃない?そして、自分はまだ半人前の和菓子職人だから、加津を養えない。だから、もうしばらく「幸楽」に置いてやってほしいと頭を下げるのが、母親の務めってもんじゃない?母親としての役目を放棄して、偉そうに加津に心の強さを説くのは、ちょっとおかしい気がするけど。

■真相を見抜くキミ。
という訳で、加津は「幸楽」へ戻った。嫌味タラタラのキミに、みのりに言われた通り、自分は悪くないと主張する加津。五月、勇、愛、眞らは暖かく迎えるが、キミは「まぁ〜なんだかんだって、もったいぶった理由をつけて。結局はさ、母親のとこにいられないから、ウチに舞い戻ってきただけじゃないかっ!」とズバリ言い切った。さすが年の功だね、キミは。真相を見抜いてるよ。でも、真相を見抜いても普段が普段なだけに、単なる嫌味にしか聞こえないけど。

■キレる康史。
加津が「幸楽」へ帰ったと聞き、気になった康史も「幸楽」へ。最初は加津に外泊させたことを詫びていた康史だったが、キミが加津の悪口を言った途端、「こんなクソ意地の悪いバアさんのいるところへ預けられて、加津ちゃんもよく辛抱してますよねっ!」とキレてしまった。...ちょっと、キレるの早過ぎない?普段のキミの鬼ババァぶりを見慣れている僕としては、この加津に対する悪口は、まだまだ可愛いもんだと思ったが、あっさり康史はキレちゃった。やっぱり、老舗和菓子屋のボンボンは、感情をコントロールするということに慣れていないということなのか?

■文子と利子のど〜でもいいセリフより。
大吉からキミの喜寿祝いに出席するように連絡を受けたものの、キミが苦手な文子は乗り気ではなかった。すると利子が、「でも、他のご姉妹もお集まりになるんでしょう?そういう機会って、年に何度もないじゃないですか。」と宴に出席するように勧めた。...岡倉5人姉妹が集まるなんてことは、年に何度もあることなんですよ、利子さんっ!正月にも集まってたし。そんな利子に文子は「『おかくら』のお料理か...。久しぶりだなぁ...♪」と行く気マンマンになる。だからさ、正月に「おかくら」の料理食べてたじゃん!っていうか、「おかくら」の料理食べたければ、いつでも食べに行けばいいじゃん!なんで、わざわざ苦手なキミのいる席で食べようとするの?まぁ、ど〜でもいいことですけど。

■邦子vs聖子!
「おかくら」で、キミの喜寿祝いを催すことに反対だった邦子。ところが、費用はすべて大吉持ちと聞くや否や態度一変。キミに行け行けと急かす始末。そこへ現れたのは、巨大三つ編みブタだった...。聖子がキミと2人だけでお祝いをすると言うと、邦子の怒りは炸裂した。「アンタねっ!出過ぎたマネするんじゃないわよっ!母ちゃん!こんなゴマすりに丸め込まれたら、ロクなことないわよっ!」と声を限りに叫び始めた。そして、「アンタの魂胆なんて、もうミエミエだわよっ!母ちゃんに取り入って、この『幸楽』、自分の思う通りにしたいんでしょうっ!」とズバリ核心を突いた。聖子も反論するが、かつて久子と共に“悪魔シスターズ”の名をほしいままにしてきた性悪女・邦子に敵うはずもない。挙句の果てに「母ちゃん!お祝いは『おかくら』でしてもらうのっ!それが五月さんに対する義理ってもんなのよっ!母ちゃんが五月さんの顔潰すようなことしたらね、この女、また五月さんのことバカにして、ますますのさばるだけのことなんだからねっ!」と一気に捲くし立てた。...聖子完敗。っていうかね、聖子が小島家の身内の話にシャシャリ出たりさえしなければ、邦子がキミにダメ押しすることもなかったのに。それにしても、邦子。アンタ、カッコいいよっ!

■またシャシャリ出てきたよ...。
英作が「おかくら」を出て、独りでマンションに暮らしていると知った常子は大激怒。一家の大黒柱に妻や娘が付いて来ないとは何事か!とご立腹なのである。...はぁ〜、またシャシャリ出てくるのかよ、常子は。アンタさぁ、英作や由紀に振り回されるのはもうたくさんって、神林と仲良く診療所を始めたんじゃなかったの?英作や日向子が顔見せに行ったって、診療が忙しいと邪険にしたクセに。どういう心境の変化なのか、さっぱり分からないよ。さらに、英作が「おかくら」を出た以上、大吉に遠慮することなく、ちょくちょくマンションに来て、英作の面倒を見てやるだって。お前、診療所はどうすんだよっ!正月休みもないくらい忙しいんだろうがっ!そんなにテレビ画面に登場したいのかね、京唄子はっ!(って話が逸れました。スミマセン。)

■とっとと離婚しなっ!
葉子は宗方と離婚したがってるみたい。ついでに、政子とも縁を切りたいらしい。ついこの間、結婚したばかりなのに、もう離婚ですか。それも、宗方が浮気したとかの決定的な理由ではなく、政子や宗方に対する取るに足らない小さな不満によるもの。もうさ、別れりゃいいじゃん。どうせ別れたって、「アタシたち、離婚したら、また元の関係に戻れて、かえって良かったみたい♪」などと抜かすつもりなのだろう、葉子は。さらに、政子ともなぜかまた同居。そこへ、宗方がしょっちゅう現れて、政子の手料理に舌鼓を打つ。そして、政子は満面の笑顔でこう言うのである。「ねぇ!こんな家族、あってもいいんじゃない♪」...勝手にやってろっ!

■康史、ついにみのりと結婚か?!
加津を喫茶店に誘った康史は、みのりにプロポーズするつもりであることを伝える。笑顔で賛成する加津。...っていうかさ、康史はみのりのどこに惚れたんだよ?働きものだから?サワに気に入られているから?康史がみのりに惹かれていく過程が描かれていないから、よく分からん...。

■今週のちょっとだけ気になるセリフ。
「『おかくら』のお父さんって、いいとこあるじゃない。出来の悪い娘を貰ってもらって、この『幸楽』の嫁として、母ちゃんに苦労かけたってことが分かったんだ!」
邦子のセリフ。
“出来の悪い娘”ってセリフのときの五月の表情、メチャ怖かった。素のピン子みたいで...。っていうか、“出来の悪い娘”は誰がどう見ても邦子でしょう。

【今週の視聴率】
関東19.2% 関西18.8%(ビデオリサーチ調べ)

第46回(2005年2月24日放送)

2月18日、キミの77歳の誕生日。大吉の招待は受けないとゴネるキミを残して、五月や勇たちは「おかくら」へ。勇はキミが来なかったら、「幸楽」従業員の慰労会にするつもりでいた。残されたキミは、聖子の慰めも空しく、寂しいと涙するが、やがて調理場の掃除を始める。しぶしぶ手伝う聖子。そこへ、英作とタキがキミを迎えに来る。医大生時代、「幸楽」の常連客だった英作は、世話になった御礼に「おかくら」のパーティーに来てほしいと頼む。英作の話に顔が綻ぶキミだったが、やはり出席することを拒む。さらにそこへ、キミの友人・初子(宮内順子)と浪江(久松夕子)が現れる。初子たちもパーティーに出席すると聞いたキミは、ついに「おかくら」へ行くことに。その頃、「おかくら」では、愛や眞を中心にパーティーの準備が進められていた。準備が終わりかけた頃に現れた邦子に、いい顔をしない眞や加津。ささいなことで、邦子と加津は言い争う。そして、初子たちと共に、和服姿のキミが現れる。大吉や岡倉姉妹、「幸楽」従業員ら、大勢の人々から祝福を受けたキミは、来て良かったと涙を流す。遅れて聖子も現れ、キミは健治たち「幸楽」従業員に、これからもよろしくという。笑顔のキミに、満足な表情を浮かべる大吉。一方、夜遅く、保育園に寄った和夫は、まだあかりが勇気を迎えに来ていないことに驚く。和夫は遅れて来たあかりを責め、2人は大喧嘩を始める。勇気を強引に連れて帰るあかり。北川は、時間外まで勇気を預かっていたために、あかりの迎えが遅れがちになったと後悔し、和夫にこれからは時間外は預からないという。そして、パーティー翌日の「幸楽」。上機嫌なキミだったが、突然倒れてしまうのだった。

■赤木春恵の本音。
ついにやってきたキミの誕生日。しかし、キミは心では皆に祝ってもらいたいと思いながらも素直になれず、なかなか「おかくら」へ行こうとしない。勇や五月の説得もダメ。昔の馴染み客だった英作の頼みもダメ。キミの心を開いたのは、キミの友人・初子&浪江だった。何でもこの2人、キミと同じ頃に「幸楽」のある商店街に嫁いできたとかで、キミと大変仲がいいらしい。早い話が、パート5の“トミ&ふじ”と同じ位置づけである。結局、2人も「おかくら」へ行くと聞いたキミは、あっさり変心するのだが、突然湧いてきた新キャラ・初子&浪江に違和感を覚えた登場人物が約1名。...キミ本人である。「幸楽」に現れた初子&浪江。浪江は、「こんにちわ。...いた、いた。なんだキミちゃん、まだ仕度してないの?」とキミに馴れ馴れしい口をきいたのだ。その途端、キミはこう言い放った...。

「何なの、アンタたち?!」

その声の響きは、“なんでアンタたち、ここにいるの?”という疑問ではなく、“アンタたちは何者なの?アタシ、アンタたちの顔も見たことないわよ!”という疑念に満ちていた。いや、これはキミではなく、赤木春恵の本音なのだろう。「なんで、アンタたちみたいなエキストラが、アタシの長年の友人役なのよっ!100万年早いわよっ!」という...。

■プレゼントはカメラ付きケータイ♪
愛、眞、隆、ミカら、キミの孫たちからのプレゼントは、愛が代表して購入。それは、カメラ付きの携帯電話とポータブルラジオだった。愛曰く「お婆ちゃんだって、電話したいとこもあるだろうし、写真を撮る好奇心も持ってもらいたいし」だって。ハッキリ言って、キミほど携帯電話が無用な人間はいないだろう。だって、一日中「幸楽」にいるんだもん。外への電話だったら、キミなら堂々と店や家の電話からかけるだろう。っていうか、キミが外へ電話する姿なんか見たことないよ。それとも、初子&浪江に電話をかけてたりするのか、キミは(笑)?しかも、「写真を撮る好奇心」って何?一日中「幸楽」にいるキミに、何の写真を撮れというのか?ま、まさか、お気に入りの聖子ちゃんのプロマイドとか?オ、オエ〜ッ(吐)!

■嗚呼、ミカよ!
パーティーの準備が済んだ頃に、「おかくら」に姿を現した邦子、長太、ミカの3人。隆は早々に「おかくら」にやって来て、準備を手伝っていたというのに。まぁ、邦子はもともと性悪女だから仕方ないとして、問題はミカ。すっかり準備の整った店内を見て、邦子に一言。「ちょうど良かったね。手伝わなくて済んでさ♪」 嗚呼、ミカよ。やっぱり、お前は邦子の正統な血を引く娘なのだな。久々の登場となったミカの唯一のセリフが、こんな汚れたものになろうとは。パート3の頃のミカに戻ってほしいと思うのは、僕だけではないだろう。すっかり変わってしまったミカ。やはり、金満な暮らしがミカを変えたのだろう。そして、そんな暮らしを可能にしたのは長太。加津が「幸楽」にもたらすトラブルといい、ミカの変貌といい、一番の悪者は長太だと思う今日この頃である。

■一世一代の大芝居!
ついに、「おかくら」にやって来たキミ。出迎えたのは、大吉、弥生、五月、文子、葉子、長子、勇、英作、愛、眞、邦子、長太、隆、ミカ、加津、望、日向子、健治、光子、周平、たっちゃん、浩次、タキ、勉、壮太といった面々。パーティーの発起人・大吉の祝いの言葉に、涙するキミ。渡鬼オールスターキャストが感動の嵐に包まれる中、大胆にも一人の老婆が口を開いた。...浪江である。「キミちゃん!アンタ、日本一の幸せもんだよ!まだ現役で『幸楽』牛耳ってさ。みんなに頼りにされて、こんな大勢の身内に祝福されてさ。有難いと思わなきゃ、バチ当たるよ!」...たったこれだけのセリフだが、演じた久松夕子は大変緊張したのではないだろうか?これだけのベテラン役者に囲まれて、皆自分のセリフ回しに耳を傾けているのである。NGでも出そうものなら、ピン子を始めとする役者たちの冷たい視線が、久松の老いた心臓を貫きかねないのだ。久松の声が心なしか震えていたのは、気のせいではあるまい。しかし、久松は大役をこなした。セリフを言い切ったのだ。そして、久松の緊張感溢れるセリフを受けた赤木春恵は...

「分かってるわよっ!」

...の一言で終わり。しかも、“アンタ、エキストラのクセに、何偉そうに説教してんのよっ!1000万年早いわよっ!”という気持ちがミエミエな表情を浮かべて。つくづく赤木春恵って、正直な女優なんですね。

■聖子のNGワード。
遅れて「おかくら」に現れた聖子は、光子が代表して渡す予定だった「幸楽」従業員からのプレゼントを「これは健治さん以下、『幸楽』従業員一同からのお祝いです。お納めください」と自分からキミに渡してしまう。まぁ、聖子らしいといえば聖子らしいし、みんな呆れるというより笑っていたので、その場は和やかな雰囲気に包まれたが、多分一人だけ聖子の言葉に納得のいかない人物がいたと思う。それは...たっちゃんである。恐らく、たっちゃんはこう思っていたのではないだろうか。“「健治さん以下」って何だよっ?!言っとくが、「幸楽」従業員歴が一番長いのは、この俺なんだよっ!「たっちゃん以下」っていうのが道理だろうがっ!”って。

■そして、キミ倒れる!
「おかくら」でのパーティーの翌日。上機嫌なキミだったが、突然倒れてしまう。キミに駆け寄る五月たち。勇の呼びかけに、キミは「ダージョーブ(大丈夫)、ダージョーブ(大丈夫)と呂律が回らない。深刻なBGMでドラマは終了。...これはズバリ、浪江の呪いである。一所懸命セリフを喋った浪江に、ぞんざいな対応をしたキミ。目には目を、セリフ回しにはセリフ回しで復讐を。結果、キミの呂律が回らなくなってしまったのだ(ってナンノコッチャ...)。

【今週の視聴率】
関東19.1% 関西21.6%(ビデオリサーチ調べ)

第47回(2005年3月3日放送)

突然倒れたキミは、英作の病院へ運ばれる。英作からキミの容態を聞く五月と勇。原因は軽い脳血栓だった。手術の必要はないが、右半身に軽度の麻痺が残り、リハビリに2〜3週間かかるという。麻痺が残って、「幸楽」に復帰できないかも知れないキミ。働くことが生きがいのキミの気持ちを考えると、五月は辛くなる。邦子が病院へ。勇は、店を空けられない五月に代わって、邦子にキミの付き添いを頼むが、断られてしまう。五月と勇が帰宅すると、眞が店を手伝っていた。受験に専念しろという五月だったが、眞は聞く耳を持たない。リビングでは、愛が石川商事の社長・石川保(若松俊秀)と仕事の打合せをしていた。図々しく家に上がり込んでいる石川が気に入らない勇は、愛に石川の仕事をさせまいと、キミの付き添いを頼んでしまう。渋る愛だったが、石川の勧めもあり、キミの付き添いを引き受けることに。「おかくら」では、長子が「英作のマンションの合鍵を作りたい」という常子に鍵を貸してしまったことを、英作に報告。英作がマンションに戻ると、常子の姿が。ウンザリする英作。キミの病室にパソコンを運び、付き添いながら仕事をするという愛。愛は五月に、キミはリハビリが辛いようで、見舞いに来た人に会いたがらない、大吉も来て見舞金10万円を置いていったと報告する。キミを見ていると切ないが、付き添えて良かった、キミに対して優しい気持ちになれたという愛。病室にやって来た愛に、寝たふりをするキミだったが、愛の優しい言葉に涙を流してしまう。それを見て、愛もまた涙するのだった。サワが康史の家に呼び出される。みのりと結婚したいという康史。サワは、みのりさえ良ければいいと賛成するのだった。

■大吉、登場せず。
ついに、こういう日がやって来てしまったのか...。今週、大吉が登場しなかった。シリーズ初期の頃は登場しない回もあったが、最近は「おかくら」に事件が起こらなくても、必ず顔を出していたのに。しかも、今週はキミが倒れた。それも、大吉主催の誕生パーティーの翌日に、である。キミの入院を聞いた大吉の驚く姿、心配する姿は、恐らく今週一番の見せ場になったはずである。大吉の様子は、すべて英作の説明セリフにて終了。さらに、大吉が見舞金10万円持って、キミの入院する病院へ行ったということも、愛の説明セリフにて終了。渡鬼も残すところ、あと1ヶ月である。大吉、いや藤岡琢也には頑張って乗り切ってほしい!(ちなみに出演者クレジットのトメは、サワ役の渡辺美佐子でした。)

■また英作の病院かよっ!
キミが倒れた。んでもって、救急車で運ばれた先は英作の病院だった。五月や勇が、英作の病院がいいと無理を言って運んでもらったらしい。病院の選り好みをする前に、近くの受け入れ可能な病院に運んでもらって、応急処置をしてもらった方がいいと思うけど。手遅れになったら、どうするつもりなのか。それに...また英作の病院かよっ!宗方のときと同じく、キミの病状を説明する英作。主治医が説明しなくていいのか?英作が主治医なのか?っていうか、英作の病院って、他に医者がいるのか?見たことないけど。実は内科医は英作一人だけだったりして。それなら、脳外科医だった英作が、あっさり“内科医長”として迎え入れられたのも頷けるというものである。

■相変わらずな勇。
病院から戻った五月と勇。リビングに上がると、そこには愛と若い男の姿があった。男は石川商事の社長・石川保。インターネットで商品を販売する事業を始めたらしく、そのホームページの制作を愛に依頼したらしい。勇は石川が気に入らないらしく、愛と石川の関係を邪魔しようと、愛にキミの付き添いを命じる。ったく、大人気ねえな、勇は。誰がどう見たって、“仕事してる2人”だろうが。勇は何を勘繰っているんだか。愛は、勇からいらぬ誤解を受けないためにも、男性ではなく女性の担当者と仕事をした方がいいかも知れない。石川に無愛想な勇の姿は、城代と初対面のときと同じである。あっ!そういえば、城代ってどこ行ったんだろう?年明けに改めて「幸楽」に挨拶に来るって言ってたのに。っていうか、もしかして、これから愛と石川の恋愛問題が起こるのだろうか?そして、2人の仲を知った勇が荒れ狂うのだろうか?そして、昔ラーメン屋になりたかったとかいう石川の親父が出てくるのだろうか?そして...もうやめます(反省)。

■石川って、何者?
という訳で、キミの付き添いを命じられた愛は当然抵抗するが、それを嗜めた人物が約1名。...石川である。石川は、勇の言う通りだ、悔いのないように付き添ったらいい、ホームページ作成はその後で構わないという。おいおい、こんな物分りのいいクライアントなんて、いる訳ないじゃん!石川はインターネットで商品を販売しようとしてんでしょう?商品の仕入れや販売計画はどうなってんの?愛の都合次第、っていうか、いつ治るか分からないキミの病状次第で、販売サイトのオープンが左右されていいワケ?そもそも、仕事しか繋がりのない愛の極めてプライベートな問題に口を挟むこと自体オカシイよ。いったい、石川って何者なのだ?“優しい社長さん”だけでは済まされない裏の顔を感じずにはいられない男である、石川は。

■今週の感動シーン。
キミに付き添うことになった愛は、いつしかキミに対して優しい気持ちになり、付き添えて良かったと思うようになる。一方、キミは情けない姿を見られたくないと、いろんな人が見舞いに来ても、会うことを拒んでしまう。何しろ愛が来ても、寝たふりをしてしまう程なのだ。キミが起きているとも知らず、優しい言葉をかける愛。やがて、キミの目から涙が溢れ出る。それを見た愛もまた、涙を流すのだった。...今週、このシーンに感動した。キミの病状がどれほどのものなのか、まだ分からないが、早く良くなって欲しいと心底思えたシーンであった。

■常子、再び英作のマンションへ。
また、常子がシャシャリ出てきたよ。今度は合鍵こしらえて、勝手に英作のマンションに上がり込んじゃった。どうして、この女はこんなに勝手なのか。独りになりたい英作が不憫である。挙句の果てに、いつでも泊まれるように、布団まで用意したという常子。お前、さっさと「神林クリニック」へ戻れっちゅうのっ!急患が重なったら、神林一人では対応できないんだよ。っていうか、長子も英作も、早く神林に相談したらいいのに。神林は常子の亭主なんだから。亭主の責任として、何とかするでしょう。例えば、明らかに良くなった患者でも、強引に通院させるなどして患者の数を増やして、常子に英作のマンションへ行く時間を与えないとか。

■康史、プロポーズは母親頼み。
何がなんだか訳分かんない内に、みのりとの結婚を決意してしまった康史。いったい、みのりのどこに惚れたのか?という基本的な疑問は横へ置いておくとして、驚いたのは、みのりへのプロポーズをサワに頼んだこと。...情けないねぇ。毛髪密度が過疎村の人口並みになった男のプロポーズが他人任せなんて...。しかも、頼んだ相手は実の母親だよ。当然、サワは断ったが、康史がみのりにプロポーズするとき、傍にいることだけは承知した。みのりよ、悪いことは言わないから、康史との結婚は止めておけ。結婚したら、渡鬼史上最悪のマザコン亭主になるのは、火を見るより明らかなのだから...。

■今週の気になったセリフ、いろいろ。
「早稲田受けたのは、東大入試のリハーサルみたいなもんなんだ。」
眞のセリフ。眞は早稲田に合格しても、入学するつもりはないらしい。早稲田をバカにしているのか、眞は?東大以外は大学に非ずみたいな考えに縛られている眞って、やっぱりオカシイよ。前にも書いたけど、東大or幸楽という究極の選択もナンセンスだし。
眞は、東大以外の大学を拒否することが、自らの将来の可能性を叩き潰していることに気づいてないのか。少なくとも、やりたいことが見つからない状況なら、なおさら進路については柔軟に考えるべきである。しかも東大受験まで残り数日なのに、倒れたキミに代わって「幸楽」を手伝っているし。いっそのこと、東大受験やめて、そのまま「幸楽」で働き続ければいいのに。

「母のみのりに結婚の話が持ち上がっていることなど、知る由もない加津だったのでした。」
ラストの石坂浩二のナレーション。
ウソつけ。加津は康史から、みのりにプロポーズするつもりだって聞かされてたじゃん。遅かれ早かれ、みのりに結婚話が持ち上がることなど、加津は承知していたはずである。兵ちゃんのウソつきっ!

【今週の視聴率】
関東19.5% 関西20.4%(ビデオリサーチ調べ)

第48回(2005年3月10日放送)

眞の東大受験初日。合格を祈り縁起を担いで、カツとウィンナーの朝食をこしらえる五月とキットカットを渡す加津。そこへ、大吉の弁当を持った壮太が訪れる。眞を励ます壮太。二日間の試験が終わった眞は、キミの病院へ。眞の受験を心配していたというキミに、眞は浪人生活を許してくれた礼を言う。「幸楽」に戻った眞は、五月、勇、加津にも礼を言う。その夜、寿司をとって乾杯する五月たち。そこへ、英作がキミの件で相談に訪れる。眞の受験も終わり、キミは退院するつもりらしいのだ。病院に残ってリハビリを続けた方がいいという勇に対して、五月は退院させてやりたいという。眞や加津も同意して、勇も承知する。英作のマンションに泊まるつもりの長子だったが、突然常子がやってきてしまう。身を引いて常子を泊まらせることにした長子に、常子は上機嫌になる。サワが「幸楽」へ。サワは、康史がみのりにプロポーズするつもりであることを、加津に伝える。みのりには一人の女性として幸せになってほしいと、康史のプロポーズを歓迎する加津。その夜の「菊屋」。康史を呼びつけたサワは、みのりに康史の気持ちを伝える。戸惑うみのりは、一度はプロポーズを断ってしまうが、サワや康史の言葉に心を動かされ、涙を流して礼を言う。一方、加津は、みのりが自分を気にして、プロポーズを断ってしまうのではないかと心配して、夜食も喉を通らないでいた。いよいよキミの退院の日。勇たちが病室へ行くと、退院の準備を手伝う石川の姿があった。石川が毎日のようにキミの見舞いに来ていたと聞いて、不機嫌になる勇。そして、五月はキミの部屋でキミを迎え入れる準備をしていた。これからどんな暮らしが待っているのかも知らずに...。

■大吉、登場せず(2週連続)。
今週、またも大吉が登場しなかった。大吉お手製の弁当も壮太が「幸楽」に届けたし、「おかくら」のシーンでも眞の合格祈願に神社へ行っているということで不在だったし。大吉がいなくても、他の「おかくら」の人間や説明セリフで物語が成り立つ渡鬼。これなら藤岡琢也に万一のことがあっても安心ということか。って、早く帰ってきてくれ、親方っ!

■またダジャレかよっ!
眞の東大受験初日。五月は「敵に勝つ!ウィンナー(勝利者)!」と縁起を担いで、ステーキとカツ、ウィンナーを朝食に出す。ステーキとカツ⇒ス・敵に勝つということなんだろうけど...“ス”が余計なんじゃあっ!っていうか、そんなしょうもないダジャレの縁起担ぎのために、朝から脂っこい料理ばかり出してどうすんの?眞は胃がもたれて、試験どころではないだろう。いくら20歳とはいえ、眞は若年性更年期障害を患っているくらい、体は老化してるんだよ。少しは労わってやらなきゃ。

■またスポンサー対策かよっ!
さらに、加津。「お菓子も用意しといたの。キットカット!」...出たよ、出ちゃったよ。キットカットできっと勝つ!だよ。亨に続いて、スポンサーのネスレ対策なんだろうけど、いい加減やめたら。フィクションドラマに具体的な商品名が出てきたら、しらけるよ。それに、キットカットが出てきた時点で、眞の東大合格は約束されたのも同じである。だって、ネスレは受験生応援キャンペーンをしてるんだよ。キットカットまで登場させて、眞が東大落ちるなんて縁起の悪い展開にする訳ないじゃん。そんなことしたら、ネスレのキャンペーンに悪い影響を及ぼすからね。ちなみに、亨が望にキットカットを持たせたのに試験がダメだったのは、望が“わざと”半分しか回答しなかったから。つまり、「キットカットの効き目がなくて、試験がダメだったのではない」という理屈だね。まっ、ど〜でもいい話ですが。

■あっさり試験終了。
そんなオマヌケな小島家の朝の風景が終わり、タイトルバックへ。眞はどんな面持ちで試験に臨むのか。今シリーズは東大に落ちた眞が、ショックで原宿を彷徨っていて、不良どもに絡まれるというシーンからスタートしたのだ。あれから1年。様々なトラブルに見舞われながらも、再び試験の日を迎えた。答案用紙に向かう眞の姿を見たら、誰だって感慨深くなるだろう。タイトルバックが終わり、ケータリングの準備に忙しい「幸楽」のシーンへ。そして、聖子のセリフ。「今日で2日間の試験が終わったの。寄り道して羽伸ばしてるんじゃないの?」...なんだよ、もう試験が終わったのかよっ!この2日間のために、眞は1年間努力してきたんだよ。その肝心な2日間の試験のシーンが一切ないなんて。ホント、ドラマティックな展開に欠けるドラマだよ、渡鬼はっ!

■策士・長子!
英作のマンションに泊まるつもりの長子。自分の布団を敷いたところで、常子が現れた。そして、常子もマンションに泊まるつもりでいることを知るや否や、自分の布団を畳み始め、常子の布団を敷き始めた。んでもって、自分にはできない英作の世話を常子にしてほしいと、常子を持ち上げたのだ。案の定、常子は上機嫌に。さすが、長子。目の前のどんな状況でも、自分の有利な方向へ導いてしまう策士である。もっとも、独りになりたい英作には、いい迷惑だけど。

■サワ&康史親子のプロポーズ♪
ついに康史がみのりにプロポーズすることになった。タイミングを見計らって、サワから「菊屋」に呼び出された康史。そして、みのり、サワ、康史と3人揃って、プロポーズへ。...と思いきや、喋るのはサワばかり。何しろ康史ときたら、みのりがいるにもかかわらず、サワに「アンタからちゃんと話してくれよ。俺の気持ち、ちゃんと伝えてあるんだからさ」とか「だからさ、自分で言えるくらいだったら、アンタには頼んでないって、さっきから言ってるじゃないかよ」などと、プロポーズの代弁を頼む有様。みのりは一旦プロポーズを断ってしまうが、そりゃそうだろう。目の前で、母親にプロポーズの代弁を頼む薄髪マザコン男の姿を見せつけられたら、みのりだってドン引きするだろう。悪いことは言わない。みのりよ、康史との結婚はやめるべきだよ!

■そんなに毛嫌いしなくたって...。
キミの退院の日。病院に向かった勇と眞。病室に入ると、キミ、愛、そして退院の片付けを手伝う石川の姿があった。途端に不機嫌な顔になる勇。そんなに露骨に嫌な顔しなくたっていいじゃん、勇は。キミと同じ病気で母親を亡くした石川は、わざわざ手伝いに来てくれたんだよ。いくら嫌な相手だからって、礼のひとつを言ったって、バチは当たらないだろうが。しかも、石川は毎日のように見舞いに来てくれていたみたいだし。勇の“愛と一緒にいる男を毛嫌いする姿”って、あまりにステレオタイプ過ぎるよ。もっとも、単なる仕事のクライアントが、毎日わざわざ見舞いにくること自体、おかしいと言えばおかしいんだけど。やっぱり、愛に対して特別な感情を抱いているのか、石川は?

■今週の勘違いしちゃうようなシーン。
一方、自宅でキミを待つ五月と聖子。五月はベッドを整え、聖子は花を飾った。そして、聖子は五月に「大きい女将さん、大事にして差し上げましょうね。『幸楽』のために働いて働いて、あんなご病気になられたんですから」と笑顔で語った。...なんかこのシーンだけ見たら、聖子ってムチャクチャいい奴に見えてしまう。五月とも仲良さげだし。渡鬼を観たことない人が、このシーンだけ観たら、思いっきり勘違いしてしまうようなシーンだった。

【今週の視聴率】
関東17.9% 関西19.8%(ビデオリサーチ調べ)

第49回(2005年3月17日放送)

「幸楽」に戻ったキミは、早速店に出ると言う。さらに、退院の条件だったリハビリのための通院もしないと言い出す。キミの気持ちを大事にしたいという五月。部屋の簡易トイレに気づいたキミは、トイレくらい一人で行けると怒るが、廊下で倒れてしまい一人で起き上がれず、漏らしてしまう。それでも店に出るキミ。そこへ、邦子がやって来る。白衣姿のキミに邦子は驚き、病人を働かせるなんてと五月や勇を非難する。それでもレジに立つキミだったが、右手が不自由なため、レジを打つことも札を数えることもできない。ショックを受けたキミは、店に出ても客に迷惑をかけるだけだし、体の不自由な年寄りをこき使っていると勇が笑い者になると、店には出ないと言い出す。3月10日、東大合格発表の日。眞は、病院には行かないと突っぱねるキミを説得していた。合格発表を見に行った望が「幸楽」へ。眞は東大を合格。涙を流して喜ぶ五月。黙って眞と握手する勇。眞に抱きつく愛。眞はキミに合格したことを報告。「幸楽」を継げないと謝罪する眞に、キミは眞がどんな道を選んで生きるか楽しみだと喜ぶ。眞は涙を流してキミと握手する。壮太が祝いの鯛を持って「幸楽」へ。眞と壮太は握手する。みのりが「幸楽」へ。初対面の五月と勇に挨拶するみのり。みのりは加津に康史からプロポーズされたことを伝える。みのりには幸せになってほしいという加津に、みのりは涙を流す。そして、「おかくら」。眞の合格に大喜びする大吉は、酒を飲んですっかり酔っ払っていた。そこへ、宗方が訪れる。葉子が一週間も家に帰らず、会社にも出ていないという。しかし、すっかり祝いの美酒に酔いしれていた大吉の耳には、宗方の声は届かないのであった。

■キミ、漏らしちゃった...。
「幸楽」に戻ったキミ。部屋に簡易トイレがあることに気づくと、トイレくらい一人で行けると露骨に嫌な顔をする。が、トイレに行こうとしたキミは、廊下で倒れてしまい一人で起き上がれず、とうとう漏らしてしまう。駈けつけた愛と加津。加津の「お婆ちゃん、間に合わなかったみたい。お婆ちゃん、お風呂入って着替えようね」というセリフが悲しい。それにしても、五月たちはなんで簡易トイレなんて買ったのだろう。他にも素晴らしい尿対策法があるだろうに。えっ?それは何かだって?...弥生お奨めの介護用おむつ・リリーフですよ、リリーフ!ネスレの受験生応援キャンペーンでは、キットカットまで登場させてスポンサー対策をした渡鬼である。同じスポンサーである花王の介護用おむつ・リリーフを登場させないっていう法はないでしょう。一人でトイレに行けないことが分かった以上、来週あたり出てくるかな、リリーフ...。

■邦子の正論。
小便を漏らしたことなど意にも介さず、白衣姿に着替えたキミはレジを受け持つという。そこへ邦子がやってきて、白衣姿のキミを見るなり、五月や勇を非難した。強情にレジに立ち続けるキミだったが、右手が言うことを利かず、客にお釣りを渡すのに手間取ってしまう。見るに見かねた邦子が手伝うと、眞は「お婆ちゃんが一所懸命やろうとしてるのに、どうして横から手出すんだよっ!」と邦子を非難した。それに対して、邦子は「待たされる客の迷惑も考えなさいよっ!」とやり返す。...まさに、邦子の言う通りである。いくら馴染みの客だからって、釣りが出てくるのを延々と待たされる義理はないのである。っていうか、店のレジをリハビリ代わりに考えている眞の方がどうかしている。しかし、「幸楽」がお客様第一ではなく、小島家&従業員第一の中華料理屋であることは、客前でも平気で大声出して言い争っている姿を見れば、火を見るより明らか。眞が、客を待たせて迷惑かけたって、キミのリハビリの方が大事と考えるのは、無理もないことなのである。

■邦子って奴は...。
さらに、邦子の悪態は続いた。「厄介ものになったからって、母ちゃんのこと、粗末にしたらバチ当たるわよっ!アタシだって許さないっ!」と五月たちを罵った。ああ、やっぱり邦子も人の子だ。自分の母親の情けない姿を見たら、ゆっくりさせてやりたいと思ったのだろう。このままキミが「幸楽」にいたら、こき使われるだけだと、自分がキミの面倒を看るなんてことを、邦子は言うかも知れないと思いきや、「母ちゃん、何かあったら、アタシに電話してくるんだよ。もう、すぐすっ飛んでくるからね!」という邦子。...おいおい、キミはレジも打てない、釣りの札の数も数えられないほど、手が不自由なんだよ。どうやって電話しろっていうんだよっ!或いは、キミが一人で電話を掛けられないことを見越しての発言なのか。結局、邦子は言いたいことは言うけど、キミの世話は放棄するってことなんだね。

■祝!眞、東大合格!
そして、眞が東大に合格した。専攻は経済。これで証明されたのである。お受験には大吉の手弁当とキットカットが効き目あるって。ネスレにとって、これ以上のパブリシティー効果はないだろう。まっ、何はともあれ、東大合格おめでとう、眞!くれぐれも「やっぱり俺には東大よりラーメン屋の方が似合ってる」などと言って、入学式直前に入学を辞退するなんてことがないように。そんなことしたら、本当に渡鬼からリアリティーがなくなっちまいますから!

■今週のちょっと感動。
東大合格をキミに報告する眞。キミの期待(?)を裏切って、東大に合格したことを詫びる眞だったが、キミはたいしたもんだと感心した。「『幸楽』なんかにね、縛られなくたっていいんだよ。お前の思い通りに生きたらいいんだ。お婆ちゃん、もう何にも言わないよ。お前のことは心配しない」と語るキミ。その言葉を聞いて、眞は大粒の涙を流した。このシーンに素直に感動してしまったが、同時に「お前、自分が言ったその言葉を忘れるなよ!東大通い始めた眞に、また嫌味なんか言うんじゃないぞ!」と思ってしまった。っていうか、もし次のシリーズがあったら、「東大生なんて偉そうにして、4年間も遊んで暮らすなんて、いいご身分だよっ!」って絶対嫌味を言うだろう、キミだったら。

■ちなみに、望も大学合格。
但し、どこの大学かは不明。望によると、ギターの練習に打ち込めるほど、時間に余裕がある大学らしい。まっ、そんな“遊んで卒業できるような大学”っていう設定で、大学の実名なんて出せる訳ないか...。

■そして、大吉復活!
ついに大吉が復活した。というより、藤岡琢也が復活したと言う方が正しいか。ドラマのラスト、長子、英作、タキ、勉、壮太と、眞の合格祝いの酒を飲む大吉は、すっかり酔っ払ってしまったみたい。何しろ、宗方から葉子が失踪したと聞かされても、全然動じないんだもん。もちろん、お酒のせいなんだろうけど、一瞬、大吉がボケちゃって、葉子失踪が理解できないのかと思っちゃいましたよ...。

■今週の気になったセリフ。
「母親が来たら、加津を一緒に出すなんて。加津には母親のところへ行けって言われているような気がするんだよっ!そんなことも分かんないのかっ!」
加津をみのりと一緒に外出させた五月を非難する眞のセリフ。...考え過ぎです。東大に合格したことだし、少しは大人になりましょう、眞。

【今週の視聴率】
関東18.6% 関西19.9%(ビデオリサーチ調べ)

第50回(2005年3月24日放送)

酔っ払って上機嫌の大吉は、節子の位牌に眞の東大合格を報告する。階下では、宗方と長子、英作が、葉子失踪の話をしていた。大吉の耳には入れないでほしいという長子に、宗方は葉子に分かってもらうように努力すると応える。キミの退院から一週間。リハビリのための通院を拒否するキミだったが、眞から店のレジに座ることを勧められる。店に出て、レジでお釣りを渡す練習をするキミ。また、キミは眞と一緒に、杖をついて近所を散歩するようになる。葉子から長子に電話がかかる。ヨーロッパを旅していたという葉子。マンションに戻った葉子を待ち受ける政子と宗方。謝罪する葉子だったが、自分は妻になる資格はなかったと、宗方に離婚届と退職届を渡す。動揺する政子に対し、宗方は葉子が悩み抜いて出した結論と諦めた表情になる。葉子は「おかくら」に行き、宗方と別れたと大吉に報告する。むすびの販売車を1台増やしたあかり。自分の担当区域の一部を他者に任せ、閉園時間までに勇気を迎えに行くためだった。保育園に現れたあかりは、和夫と北川に、これからは時間までに迎えに来ると、今までの感謝の気持ちを伝える。改心したあかりの姿を見て、勇気のことは忘れるという和夫。あかりは、弥生と良に、勇気のために和夫との復縁を示唆する。一方、「幸楽」。レジに座るキミを見た邦子は、酷い仕打ちだと勇に噛み付く。そして、ある朝。邦子・長太夫婦と共に、キミの長女・久子(沢田雅美)が現れる。邦子から連絡を受けた久子は、急遽アメリカから帰国。久子は、アメリカの自宅にキミを引き取り、療養させると言い出す。キミの生活費は長太が負担するという。突然の話に戸惑う五月と勇であった。

■宗方って奴は...。
先週のラスト、眞の東大合格祝いのささやかな宴が開かれていた「おかくら」に、焦った表情を浮かべてやってきた宗方。ところが今週、長子、英作と話す宗方の表情は、妙に笑顔。なぜ?宗方曰く、一週間も葉子から「家の方にも、会社にも、私にも何の連絡もなくて」ということらしい。あのさ〜、普通、一日二日でも、家や会社に連絡なくて所在が分からなかったら、オカシイって思うもんじゃない?それを一週間も放っておくなんて、どうかと思うよ。それにさ、葉子の所在を確認するのに、いちいち「おかくら」に来る必要ないじゃん。電話一本かければ、済む話。そんなにテレビ画面に登場したいのか、井上順は。葉子との離婚が秒読み段階になって、今の内に登場しまくろうということなのか?

■大吉、眞の合格祝い金・50万円也。
五月と勇の会話から判明。ホント、金を持ってるね、大吉は。気前がいいよ。やはり人間、死期が近づくと、持てる財産は全て使い切ろうとするものなのか。

■小島家、朝の食卓のスケッチ。
愛と加津のアシストで、キレイに化粧を施し、オシャレ着をして食卓に登場したキミ。とても機嫌が良さそう。そんなキミ相手にベラベラと喋りまくる眞。要約すると、リハビリ代わりに店のレジを任せるから、頑張ってということらしい。そして、眞はドサクサに紛れて、こんな発言をした。「なんてったって、お婆ちゃん、『幸楽』の看板娘なんだからね♪」...看板娘。渡鬼では、“看板娘”の“娘”という単語には、年齢という概念は含まれない。以前、タキも「おかくら」の看板娘と言われていたからだ。それはともかく、そんな眞の発言に間髪入れず突っ込んだのは、五月だった。「冗談もいい加減にしなさいよっ!」...キミ=看板娘という方程式を、真っ向から絶対否定した五月。いつものキミだったら、「フン!どうせアタシは看板ババァだよっ!勇!お前ねぇ、母ちゃんがこんなにバカにされてんのに...(以下略)」と言いそうなものなのに、今日のキミは笑顔のまま。いや、きっとキミのハラワタは煮え繰り返っていたのだろう。しかし、体に麻痺が残っているために、“笑顔”という表情を変えることができないのだ。ああ、なんて哀れなキミ!五月への嫌味が、唯一生きがいの人だったのに...。

■時間外の保育ができない理由。
保育園に勇気を迎えに行ったあかり。そこには、勇気と遊ぶ和夫、そして保育士・北川がいた。北川に、これからは決められた時間に勇気を迎えに来ると約束したあかり。そして、北川はおもむろにこんな話を始めた。「いつも勇気君を迎えにいらっしゃるのが遅くなるあなたに、あたしは『これ以上、決められた時間を過ぎてはお預かりできない』って厳しいこと申し上げました。あなたが、ひどく遅くなられたとき、秋葉さんが『勇気が可哀想だ。もう少し早く迎えに来られないのか』ってあなたを責められたことがありましたね。そしたら、あなたは秋葉さんに『もう二度と勇気の面倒はみないでくれ』って仰って。そのとき、秋葉さんがみえなくなったら、勇気君はどうなるんだろうって、あたし不安になって。時間外の保育はできないって、お断りしたんです。」...あのさ〜、時間外の保育ができない理由を話すのに、誰がああ言った、こう言ったなどと各人のセリフ付きで経緯を説明する必要があるんだろうか?この場にいるのは、あかり、和夫、北川と全員当事者でしょう?説明する必要ないじゃん。いくら説明セリフだからって、三人がみ〜んな知ってるやり取りを、三人のセリフ交えて説明するのは不自然過ぎるよ。まぁ、今さら説明セリフに突っ込んでる僕もどうかと思うけど...。

■あかり、なぜか和夫と再婚?!
女は男と離婚して以降、ずっとその男を忌み嫌ってきた。息子に会わせようともせず、男の母親が亡くなったときは、線香ひとつあげる気にもならなかった。男が自殺未遂をしたときも、「弱い男」と切り捨てた。男とのゴタゴタが原因で、祖母を家から追い出し、大阪の老人ホームへ追いやったこともあった。事あるごとに、金切り声を張り上げ、男の存在を否定し続けた女。それが、あかりである。そのあかりが、男・和夫にこう言ったのである。「和夫さん。長いこと、勇気のこと看てやって下さって、ありがとうございました」と。さらに、弥生、良相手に、こんなことも言ったのである。「勇気のために、もう一度、和夫とやり直してもいいかな」と。...いったい、これはどういうことなのか?もうええっ!っていうくらい和夫を罵倒し続けたクセに、いくら勇気のためとは言え、なんで今さら再婚なのか?別に再婚しなくても、今の関係のまま、二人で勇気の面倒を看ればいいじゃん。今まで散々、和夫に嫌悪の感情を剥き出しにしていたあかりだけに、和夫の行動の何が、あかりを再婚する気にさせたのか、まったく分からない。っていうか、こんなヒステリ女と絶対再婚なんかしないよね、和夫は。

■長太って、いったい...。
「幸楽」にやって来た邦子と長太。邦子は、レジに座るキミを見て、勇に文句を言い始めた。そんな邦子をたしなめようと、長太は「何だったら、お義母さん、ウチへ来て頂いたらどうだろう?そしたら、君は十分なことして差し上げられるだろう。」と発言した。...何を考えているのか、長太は。邦子への嫌味なら理解できるが、長太の表情は、本気でキミを引き取って、邦子に面倒を看させる気でいるみたいなのだ。邦子に面倒なんか看れっこないじゃん。っていうかさ、長太だって、邦子がどうしようもない女だって分かってんでしょう?性悪女・邦子と一緒にいるより、まだマトモな五月や勇たちがいる「幸楽」にした方が幸せだって、なぜ思わないんだろうかね。さらに、アメリカから久子がやって来て、キミをアメリカに引き取るというと、キミの飛行機代から生活費まで出すという笑顔の長太。ほんとバカもここまでくると感心するよ。長太は、キミにとって何が幸せかっていうことを、まったく考えようとしないんだね。長太は、なまじ人が良さそうなだけに、余計にタチが悪いよ。加津の「父さん!余計なことするの、やめてっ!」というセリフに心底頷いてしまったよ。

■今週の気になったセリフ。
「ねぇ!アタシが何を言ったって言うのっ!」
宗方に離婚を切り出した葉子に対する政子のセリフ。...ただ存在が邪魔なだけですから、ハイ。

■そして...

祝!久子復活!

但し、今週の登場はラストのみ。本格的な活動は、来週の最終回まで待つことになった。ちなみに、記念すべき復帰第一声は、やはり「母ちゃ〜ん!」だった。

【今週の視聴率】
関東18.4% 関西18.5%(ビデオリサーチ調べ)

最終回スペシャル(2005年3月31日放送)
ついに最終回を迎えたパート7は、2時間10分スペシャル。各家庭ごとにまとめました。

野田家の春
公園に和夫を呼び出したあかりは、勇気と3人で食事しようと誘う。ファミレスで食事をする3人。あかりは、勇気のためにもう一度やり直そうと言うが、和夫は「ごはんや」を辞めると言う。1ヶ月程前、大手フードメーカーがいわきの家と梨畑を買うことになり、和夫はその会社から誘いを受けていた。あかりに勇気を任せて大丈夫と安心した和夫は、いわきへ戻ることを決意。サラリーマンとして、新しい栽培を開発しながら、果物や野菜づくりに挑戦することに。さらに、和夫は北川を好きになったことも打ち明ける。別の世界に住む北川と一緒になれる訳がないと、北川を忘れるためにも、いわきへ行くことにしたのだった。他の女性を好きになった自分が、あかりと暮らせる訳がないと言う和夫。あかりは、和夫に別れを告げると、目に涙を浮かべ帰宅の途へ。翌日、保育園に勇気を預けに来たあかりは、北川にこれから勇気の前で父親のことは話さないでほしいと頼む。一方、和夫は、弥生や良と顔を会わせないまま、辞表だけ置いて「ごはんや」を去る。和夫が去った今、弥生も良もあかりに協力して、保育園の迎えなど勇気の面倒を看ると言うのだった。

■和夫の決別宣言。
訳が分かんない内に、和夫とヨリを戻す気になったあかり。ところが、和夫はいわきの家と梨畑を買い取った大手フードメーカーの誘いで、いわきに帰ることに。再び和夫の夢である果物づくりに挑戦しようという訳だ。「ただ(勇気の)父親でいたいからって、自分の気持ちを殺してまで、君と一緒に暮らすつもりはない」と言い切った和夫。そりゃあそうだろう。この数年、あかりは和夫に対して、ヒステリックな罵詈雑言の限りを尽くしてきたのだ。たとえ、いわきに戻るという事情がなかったとしても、和夫はあかりと再婚なんてしなかっただろう。さらに、「もう二度と君とも勇気とも会わない」とダメ出しをする和夫。しかし、このセリフは、あかりに対する和夫の決別宣言に聞こえるが、それは違う。このセリフは、倉田てつをに対するスガコ先生のリストラ確定宣言なのだ。という訳で、ホント長〜い間、無意味にご苦労様でした、BLACK!あかりのセリフじゃないけど、「さよなら、お幸せに♪」

■和夫の淡い恋心。
さらに和夫は、あかりと再婚できない別の理由を告白する。それは「他に好きな人ができたからだ」というもの。その相手とは、なんと保育士・北川!和夫曰く「世の中にはあんなに優しくて思いやりのある女性もいるんだって、心を奪われた」だって。...アホか。北川は保育士なんだよ。子供たちの前で優しく振舞うのは当たり前。和夫に対してだって、あくまでも“預かっている園児の父親”として節度をもって接しているだけなのだ。それを見たまんま=北川の人格と勘違いするなんて。北川だって家に帰ったら、鼻の穴おっぴろげて「ヘイヘイホ〜♪」って叫んでいるかも知れないのに。しかし、和夫が勘違いするのも仕方あるまい。和夫は、母・満枝、姉・時枝と気の強い女に囲まれて育った。思春期を梨まみれになって過ごし、やっと出会えた妻・あかりは、この世のものとも思えぬ超ヒステリック女だった。そんな和夫にとって、比較的マトモな北川が“優しくて思いやりのある女性”に見えるのも当たり前かも知れない。つくづく女運がなかったんだねぇ、和夫って。

■最後に和夫へ一言。
あのさぁ、「ごはんや」を辞める時は、ちゃんと弥生と良に挨拶しようよ。弥生と良は、自殺未遂を起こして人生に絶望していたアンタを拾ってくれた命の恩人なんだよ。それを事前の相談もなく、2人に顔も会わせず、辞表という紙切れ一枚で「ハイ、サヨナラ」ってのは、ちょっと酷いんじゃない?アンタの担当区域の配達は誰がするの?いきなり辞められたら、ローテーションが狂って、人の手配ができないじゃん。お客様にだって迷惑がかかるし、「ごはんや」の信用問題にだってなりかねない。和夫の突然の退職。弥生や良にとって、スガコ先生流に言ったら「飼い犬に手をかまれた」といったところか...。

小島家の春
久子と邦子の突然の提案を頑なに拒否するキミ。久子は、キミがアメリカ行きを納得するまで帰国しないと言う。久しぶりに再会した元亭主・健治や光子に相変わらずの嫌味を言う久子。聖子は、久子にキミの世話を頼む。数日後、邦子が「幸楽」へやって来る。キミを説得するため、2人きりにしてほしいという邦子。邦子は、このままキミが「幸楽」にいては周りに迷惑がかかると言う。さらに、久子がアメリカのコーヒーショップの儲けだけでは生活が苦しく、邦子に金をせびっていたと言う。キミがアメリカに行けば、キミの生活費という名目で久子に金を渡すことができるという邦子。思い悩むキミ。「幸楽」の客が、キミのレジが遅いと文句を言う。思いやりのない客に歯向かう眞。しかし、その夜、キミは久子と一緒にアメリカへ行くと言い出す。唖然とする五月たち。喫茶店に長太を呼び出した加津は、邦子の言うなりになって金を出すなと言う。キミはアメリカへ行った方が幸せだと言う長太に、加津は呆れる。しかし、「菊屋」に寄った加津は、みのりやサワが長太の考えに賛成なのを見て、長太を許す気になる。五月もまた、憎い嫁の世話になりたいはずがないと、キミのアメリカ行きを止めるのを諦める。キミの荷造りを始める久子と邦子。最後のレジを務めるキミ。馴染み客から、キミがいないと寂しい、「幸楽」の看板娘と言われて、キミは微笑む。そして、キミの出発日。愛の再就職、眞の東大合格、加津の母親の再婚と全てを見届けたキミは、勇や眞、従業員たちが見守る中、元気に「幸楽」を去って行く。後に残された五月たちは、仏壇すら無くなったガランとしたキミの部屋で、二度とキミが戻って来ないような気がして寂しく思うのだった。

■久子、ついに復活?!
姿を消してから、11年。渡鬼の悪魔シスターズ(姉)が帰ってきた。現在は、サンフランシスコで加奈や登と共に、コーヒーショップを営んでいる久子。タイトルバックの沢田雅美の役名が“小島久子”であることから、再婚はしていないものと思われる。キミの件で、邦子から連絡を受けた久子は、急ぎ日本に帰ってきたという。もちろん、飛行機代は長太持ちで...。んでもって、キミをアメリカへ連れてって、療養させるという。しかし、そんな久子に、キミはこう言い放つのだった。

「アンタっ!さっさと帰っておくれよっ!」

これはキミ、というより演じる赤木春恵の本音であろう。自分は老いた体にムチ打って、意味のない長セリフを懸命に覚え演じてきた。「お前のお婆ちゃんは鬼ババァ!」と言われると孫が可哀想だからと、孫の運動会にも出席できなかった。一方、沢田は男にウツツを抜かし、フクコプロデューサーの舞台をドタキャンして、渡鬼を追放された。それを今更、ノコノコ戻ってくるなんてという思いであろう。「さっさと帰れ!」というのは、紛れもなく赤木の本音なのだ。しかし、それでも引き下がらない久子。渡鬼再出演は、ファミリー復帰の二度とないチャンスである。帰れと言われて帰るはずがない。そんな久子に、またもキミはこう言い放った。

(アメリカへ)行きたくないったら、行きたくないのっ!」

そりゃそうだろう。アメリカ行き=渡鬼リストラを意味する。前述の通り、渡鬼に女優生命を賭けてきた赤木が、あっさりリストラを了承するはずがない...と思ってたら、おいおい、キミがアメリカへ行っちゃったよ!赤木春恵、ついにリストラか?!ってナイナイ。恐らくパート8の初回、大きなカバンを持ったキミが「幸楽」に登場。「やっとアメリカでのリハビリが終わって戻ってきたわよ!」とか言って、あっさり復活するだろう。問題は、その傍らに久子の姿があるかどうかである。久子がキミと共に帰国し、そのまま日本に残れば、ファミリー復帰決定。久子はアメリカに残ったというキミの説明セリフだけで終了すれば、ファミリー復帰失敗ということになる。果たして久子は、いや沢田はどうなるのか?すべては盆暮れにかかっている。盆暮れの付け届けに、沢田が“先生”に何を贈るかにかかっているのだ...。

■元亭主との再会。
厨房に姿を現した久子。そこには健治と光子の姿が...。久々の元亭主との再会。しかし、久子は余裕綽々で元亭主に牙をむいた。「健治はね、ニューヨークの中華街で本場の中華料理の修業をしてきたっていうのに、まだこんなところでくすぶってるなんて。まぁ、相変わらず甲斐性ないんだね♪」と軽くジャブ。3年前の夏、「幸楽」にやって来た長女・加奈が、健治や光子に冷たくされた、金を貸してくれなかったと久子に報告したらしい。「まぁ、今じゃさ、(加奈は)2人のことなんて、思い出しもしないみたいよ♪」と勝ち誇ったように言い放つ久子。爆弾娘として登場した加奈だったが、改心してアメリカへ帰ったはずなのに、やっぱり久子の娘。アメリカで性悪女に戻ったのか。しかし、光子は加奈がアメリカへ帰るとき、久子再起のためにと200万円を渡した。その金はローン会社から借りたもので、光子は返済のために「幸楽弁当」を辞めて、栄養士に戻ったのだ。そんな経緯を知っているはずの健治は、しかし、久子に真実を話そうとしない。いやそれどころか、久子と一切口をきこうとしない。なぜ?!理由は簡単。下手に久子に口答えしたら、「父ちゃんの遺産を狙ってた人間が偉そうなこと言ってんじゃないわよっ!」などと過去の悪行をバラされて、光子から軽蔑されることを恐れたからだ。元女房に言いたいことを言われても、じっと耐えるしかない健治。哀れである...。

■客に歯向かう眞。
キミはリハビリを兼ねてレジに座った。しかし、右手が不自由なキミは、左手でレジを打とうとするが、時間がかかってしまう。苛立った客は、いい迷惑だと言い放った。それを聞いた眞は、「そういう言い方はないでしょうっ!一生懸命やってるんです。少しくらい待ってやろうっていう思いやりがあったっていいでしょうっ!」と大暴言。さらに、「待てないのなら、お代は結構ですっ!お帰りくださいっ!」とまで言い放った。おいおい、客に対してなに暴言かましてんだ、眞は。はっきり言って、客にとってキミの病気など関係ないのだ。眞は「お婆ちゃん。気にするなよ、あんな奴の言うことを」と言うが、キミはすっかり気落ちしてしまった。キミに自信を持たせるためのレジ打ちだったはずなのに、逆効果じゃん!急いでいる客には、眞がレジを代わってフォローする。眞が常々言っている“キミの杖代わりになる”っていうことは、そういうことなんじゃない?手伝ってはリハビリにならないと、ただ見てるだけで何のフォローもせず、客が迷惑を被っても構わない。文句言う客には暴言を吐く。こんな人間、「幸楽」を継ぐ資格なしである。東大受かってくれて良かったかも?!

■これはハッピーエンドなのか?!
客とのトラブルが引き金となり、キミはアメリカへ行くことを決心した。「長い間、一緒に暮らしてきたって、所詮母さんはお婆ちゃんにとって、憎い嫁でしかないの。そんな嫁の世話に、誰がなりたいもんですか」と寂しく語る五月。過去のシリーズでは、必ずハッピーエンドを迎えてきた小島家だが、今シリーズはそうはいかなかったみたい。まぁ、キミがいなくなったことが、小島家にとって最大のハッピーエンドという声もありますが...。

■さらば、キミ!
最後のレジを務めるキミ。キミに「ずっと一緒にいよう!」と喋るプリモプエルのセリフが悲しい。そして、キミのアメリカ出発の日。「じゃあ皆さん!行ってきま〜す!」と元気に手を振って「幸楽」を去っていくキミ。一方、キミの部屋は仏壇まで運ばれてしまい、ガランとしていた。「何だか二度とここへは戻ってこないって覚悟で行ったような気がする」と語る五月。...あのさぁ、キミはリハビリのためにアメリカに行くんでしょう?なんでそんなに重く考えるのかなぁ?アメリカでリハビリに集中すれば、回復が早くなるだろうって何で考えないのか?気になるんだったら、ゴールデンウィークとか夏休みとかに、眞にアメリカへ様子を見に行かせればいいじゃん。もちろん、費用は大吉持ちで。しかし、一番悲しいのはプリモプエルであろう。だって、「ずっと一緒にいよう!」って言っていたのに、「幸楽」のレジに置き忘れられてしまったのだから...。

加津の春
加津は、みのりと康史が結婚するという電話をサワから受ける。大喜びする加津。サワが「幸楽」へ挨拶に訪れる。3月28日の「菊屋」創業記念日に、みのりと康史は結婚すると言うサワ。加津は嬉し涙を流す。キミのアメリカでの生活費の件で、長太を呼び出した加津は、みのりが再婚することを告げる。「菊屋」に寄った加津は、みのり・康史夫婦とサワが同居しないことを知る。サワと一緒に暮らしたいみのりだったが、みのりと康史に本店を託すつもりのサワは、同居を拒否する。しかし、これからいつでも会って、食事しようと言うサワ。みのりと康史が「おかくら」に挨拶に訪れる。2人のために祝杯をあげる大吉。「幸楽」を訪れた長太は、加津のために、みのりの結婚式に着ていく衣装を買うと言う。それで自分の祝いの気持ちを表したいという長太に、納得する加津。みのりと康史の結婚式当日。長太に買ってもらった和服を着た加津は「菊屋」へ。サワが「菊屋」へ嫁入りしたときに着たという白無垢に身を包んだみのり。加津は涙を流して「おめでとう」と言う。神社でささやかな挙式を挙げるみのりたち。みのり、康史、サワ、そして加津の4人で楽しげに記念写真を撮る姿を、遠くから見守る長太もまた笑顔になるのだった。

■みのりと康史、結婚!
おめでとさんっ!...ハイ、終了っ!

■冷めてるねぇ、長太。
キミのアメリカ行きに金を出すことにした長太は、加津から散々責められる。しかし、長太は「五月おばさんだって、神様や仏様じゃないんだよ。はっきり言って、姑なんかいない方がいいに決まってる」と加津を諭した。人の良さそうな顔して、なかなかドライなことを言うね、長太は。久子が帰ってきて、邦子との“悪魔シスターズ”ぶりに感化されてしまったのか?それとも普段から、「姑イビリに耐えているように見えるけど、本当は姑なんかくたばっちまえって思ってるに違いない」と五月の裏の顔を想像していたのか?しかし、キミがいなくなることで一番喜んでいるのは、恐らく長太自身だろう。だって、キミがいなくなれば、加津が「幸楽」を追い出されて野々下家に転がり込んでくる可能性はなくなるし、結果野々下家は安泰になるからだ。長太のセリフを借りれば、「父さんだって、神様や仏様じゃないんだよ。はっきり言って、邦子とトラブルを起こす加津なんか、ウチへ来ない方がいいに決まってる」といったところか。

■サワの狙い。
長太の発言に失望した加津は「菊屋」へ。ところが、サワもみのりも、嫁より実の娘に面倒をみてもらった方が気がラク、と長太の考えを支持した。それを聞いた加津は、あっさり長太を許す気になってしまった。さらに、サワは「アメリカから心配して、わざわざ来てくれるくらいだから、きっと母親思いの優しい娘さんなんだよ」と久子を評価した。あ〜、何という勘違い!っていうか、サワは久子のことを知らないから、勘違いしても仕方ないけど。いくら実の娘でも、久子は久子である。どんな仕打ちがキミを待っているか分からない。そして、久子の家から逃げ出したくても、サンフランシスコでは逃げようがないのだ。しかし、たとえサワが久子の性根を知っていたとしても、長太の考えを支持して、キミのアメリカ行きを賛成しただろう。だって、キミがいなければ、キミに嫌味を言われることなく、堂々と「幸楽」へ加津に会いに行くことができるからだ。長太の考えを支持してみせて、加津に長太が金出すことを邪魔させないようにして、キミをアメリカへ行かせる。きっと、それがサワの狙いなのだ。

高橋家の春
突然帰国した亨に、望は希望の大学に入れなかったと土下座して謝る。しかし、亨は望が合格した大学も自由な校風で気に入っていると、望に合格祝いの時計を渡す。眞にも合格祝いの時計を渡すために、亨と望は「幸楽」へ。しかし五月が、望はギターに打ち込むため、わざと他の大学に落ちたことを喋ってしまう。ごまかす望だったが、帰りに寄った喫茶店で、亨からウソを見抜かれてしまう。しかし、亨は望を責めず、逆に望の考え方に賛成だと言う。笑顔になる望。但し、文子には、わざと大学に落ちたことは内緒だと念を押す亨であった。

■亨の帰国。
また帰ってきたよ、亨が。眞と望に合格祝いの時計を渡すためだって。亨は望が大学試験を受けたときも帰ってきたねぇ。春休みシーズンなのに、ハワイのホテルは大丈夫なのか?それとも、渡鬼が最終回だから、何がなんでも登場して存在感をアピールしようとしたのか?んでもって、望のウソを見抜いた亨は、何がなんだか訳が分からないけど、望の考えに共感し、また望が合格した大学も気に入っていると、望を許してしまった。まぁ、最終回なのに、望のウソが原因で、親子ゲンカが始まっちゃって「この続きはパート8で」ってなことになっても困るけど。

■望、渋谷でギターライブ♪
ラストの葉子のセリフより判明。結構、評判になっているらしい。渋谷に集まる多くのストリート・ミュージシャンを差し置いて、望のギターが評判になるなんて。それも、音楽業界とは全く関係ない葉子の耳に入るくらい評判になるなんて。♪風のない春のある日の〜♪(曲名「ある日」by高橋望)みたいな平々凡々な歌で評判になるなんて。渡鬼史上、最大級のリアリティー・ゼロのエピソードである。

宗方家の春
葉子を「おかくら」に呼び出した宗方は、離婚するつもりはないと告げる。会社にも葉子の才能は必要と言う宗方。葉子は、宗方を愛している、でも自分の思う通りに生きられないなら、別れた方がいいと言う。そこへ太郎が現れる。太郎もまた、宗方に呼び出されたのだった。太郎は、これから政子の面倒は、自分と妻・美智がみると言う。太郎の会社の資金繰りが悪化。自宅マンションを処分した太郎は、政子のマンションに転がり込むしかなく、結果政子の面倒をみると言うのだった。政子と美智の関係を心配する葉子だったが、太郎は美智がうまく政子に甘えられるようになり、2人はうまくやっていると答える。結局、宗方とは別居するものの、離婚はせず、再び宗方の会社で働くことになった葉子であった。

■おいおい、宗方!
「おかくら」で葉子と宗方は再会した。葉子との離婚は避けたい宗方は「君はウチの会社を辞めちまった。けど、ウチの会社にとって、君の才能は貴重なんだ」と葉子を説得。おいおい、お前、以前葉子に、仕事なんかムリしてしなくていい、君の代わりはいくらでもいるって言ってたじゃん!なに言うこと変わってんの?さらに、「私は自分の思う通りに生きたいっていう君が好きだ。私と一緒に暮らして、女房らしいことしてもらおうなんて思ってない」という宗方。おいおい、お前、以前葉子に社長夫人としての務めを強調してたじゃん!しかし、宗方の言うことが変わるのもムリもない。なぜなら結婚して、まだ7ヶ月である。そんなに早く離婚してしまっては、取引会社の心証が悪くなるからだ。仕事のためには、ウソも厭わない。ホントに宗方って、腹黒い男である。

■葉子の驚き。
葉子・宗方会談の最中、襖の向こうから新たな客人の到着を伝える壮太の声。そして、襖が開くと、そこには太郎の姿が。「太郎さん?!」と驚く葉子。...アンタさぁ、目の前のテーブルには、3人分の膳が用意されてんじゃん。それ見たら、宗方に聞くだろう、もう一人誰が来るのかって。分かってたんでしょう、太郎が来ることを。なんでそんなに驚くかなぁ。まぁ、ど〜でもいい話だけど。

■太郎の会社、資金繰り悪化。
そりゃそうだろう。何しろ太郎は、葉子と宗方の偽装ハネムーン(=宗方の手術&入院)の間、自分の会社そっちのけで、宗方の会社の仕事をしていたのだ。自分の会社の仕事が疎かになるのは、もっともである。結局、自分のマンションを処分して、美智共々、政子のマンションに転がり込んだ太郎。本来なら、かなり悲惨な話のはずなのに、なぜか太郎は笑顔で語った。っていうか、今の太郎の仕事って何なの?まぁ、今さら太郎の仕事を聞いても仕方ないけど。なぜなら...。

■政子&太郎、リストラ決定!
思えば、パート1で葉子と太郎の婚約が壊れたときから、既に用済みの2人だったのだ。それなのに、別れた婚約者の母親と同居するという無茶苦茶な設定を、「こんな家族があってもいいんじゃない?」という開き直りで正当化し、登場し続けた政子&太郎。しかし、そんな2人にも、ついに終わりが訪れた。長い間、葉子と同居していた政子が、太郎夫婦と一緒に暮らすことになったのだ。政子&太郎のリストラが決定!っていうか、遅過ぎだよ。しかし、考えてみれば、今シリーズ、弥生の姑・ハナは大阪の老人ホームへ帰り、キミはアメリカへ行き、葉子の姑代わり(?)の政子は太郎夫婦と同居。さらに、あかりの姑・満枝は死亡と、渡鬼から次々と“姑”という存在が消えている。残る姑は、常子ただ一人...。それはともかく、草笛光子&船越英一郎、今までお疲れさまでした!っていうか、本当に2人がリストラされたのか、パート8を観ないと確認できないのだけれど。

本間家の春
英作のマンションで、すき焼きを食べることになった英作、常子、日向子。嫁として長子が行かなくていいのかと心配する大吉だったが、長子は英作と常子親子水入らずにした方がいいと「おかくら」に残る。英作のマンションで、すき焼きを食べ終えた常子は、月1回でもマンションに来たら、息抜きができると言う。そして、親子水入らずにさせてくれた長子にも感謝していると言うのだった。

■ご機嫌な常子♪
英作のマンションで、英作、日向子とすき焼きを食べた常子は大満足。「ワテな、あの長子さんに感謝してますのやで。長子さん、なかなか気が利くわ♪」となぜか長子を褒め称えた。常子は、長子が英作と親子水入らずにしてくれたことに感謝しているみたい。なんじゃそりゃ。今までの常子だったら、姑のすき焼きの誘いに、嫁が来ないとは何事かって怒りそうなものなのに。たかが“親子水入らずにしてくれた”なんてことくらいで、とってつけたような長子賛美をする常子。まぁ、それも仕方あるまい。だって、最終回なんだもん。すき焼き如きで新たなトラブルを発生させて、「この続きはパート8で」ってな訳にはいかないのである。ここは丸く治めなきゃ。でも一年後、長子と常子がすき焼きの件で、まだモメていたら、それはそれで面白いと思うけど。

岡倉家の春
今週もいろいろあった「おかくら」。大吉は、葉子から望が渋谷でギターライブをして評判になっていると聞かされる。文子は知っているのかなと心配する葉子に、そんな話は聞きたくない、もう孫の心配なんかしてられないと嘆く大吉。そこへ日向子がピアノを買ってほしいと駆け寄って来る。ピアノを買うことに反対の長子は、絶対ダメと言う。が、「ピアノか...」と呟く大吉。もう娘や孫のゴタゴタはたくさんだと思いながら、まだまだ大吉には歳をとっている暇はないのであった。

■ヒナ、大吉にピアノをおねだり。
急に大吉にピアノをねだったヒナ。あれっ?ヒナって、ピアノのレッスンを嫌がってなかったっけ?ピアノもお婆ちゃまも嫌!発言で、ヒナが常子をムカつかせたという記憶があるんだけど。っていうかさ、客商売の「おかくら」で、ピアノなんか弾ける訳がない。以前、望が「おかくら」に居候したとき、ギターを弾いて長子に嫌味を言われていたではないか。きっと大吉は、即座にヒナの要望を却下するかと思いきや、ゆっくり立ち上がると「ピアノか...」と呟いた。ん?この呟きはどういう意味?大吉は、ヒナのためにピアノを買ってやろうか迷っているってこと?このシーンを何度か見直している内に、大吉の呟きの意味が分かった。この呟きの直前、BGMとして渡鬼テーマ曲が流れ始めたのだが、それがピアノ・アレンジだったのだ。きっと、それを聴いた大吉が「ピアノか...」と呟いたに違いない。...ってそんなこと、ある訳ないっ!

■そして、今シリーズ最大の謎。
パート7の制作発表で話題になった「渡鬼初のハワイ・ロケ」って、いったいどうなったのっ?!

■最後の最後に、うやむやになってしまったこと。
パート6で、眞が東大合格したら、町内を逆立ちして歩くと宣言したキミ。
結局、キミの病気でうやむやになってしまった。もしかしたらスガコ先生は、キミに逆立ちさせないために病気にしたのかも?!

■そして、番組最後のテロップより。

一年のながい間、ありがとうございました。
また来年、桜の季節にお会いできることを楽しみに...。

【今週の視聴率】
関東21.6% 関西19.6%(ビデオリサーチ調べ)

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