嘉彦エッセイ


第67話(2010年01月掲載)


          



『継続は自信なり』


新年おめでとうございます。

本年もこのコラムをクリックして頂きありがとうございます。佐藤の思い入れを少しでも皆様の心の隅に置いていただければと「継続」をモットーに本年も書き続けてまいります。お気づきの点やご意見がありましたらどうぞお気軽にお寄せください。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


では、本文、

 最近、富士山の裾野を歩いて一周するツアーに参加し始めた。ある新聞社の主催で、1年間で一周する。概ね標高1000m程度のところを12回つなぎ繋ぎして一周。前回のゴール地点にバスが我々を運んでくれて、そこから次のゴール地点へ。毎回13~15Km程歩く。何年か前から続いているらしく、帰りの車中では毎回一人二人完歩の表彰者が出る。毎月出発地が異なるが、10台くらいバスが出ている。バスはいつも満員だ。中々の人気ツアーだ。

先日も少々風邪気味ではあったが参加した。あいにくの雨に見舞われ、残念な歩く会になってしまったが、御殿場の御胎内温泉から、裾野の忠ちゃん牧場まで歩いた。

 睡眠不足や仕事に追われていることもあり、私の風邪のはしりである喉の痛みが厳しく、休もうかな・・・と思ったが、一回休むと癖になると意地で参加した。癖よりも完歩が来年の12月に遠のいてしまう(このコース=御胎内~忠ちゃん牧場は毎年12月)ことが許せない。歩こう。もちろん難なく歩きとおしたが少々きつかった。

そう言えば、第一回の河口湖南の「浅間神社」から山中湖北の「花の都公園」までを歩く際も、前日の人間ドックのバリウムの下剤の悪影響により、のた打ち回った後で、ふらふらしながらの第1回の参加、止めるか止めないか迷いながらバスに乗り、現地での歩き始めの瞬間まで迷いながら判断もGoの決断、他の方に迷惑を掛けないように必死に歩いた。歩いていくうちに徐々に回復してきて、ゴール近くでは万歩計をもっと増やしたくなって、花の都公園内をうろうろ歩き、「参加して良かった」「来て良かった」の満足での第1回だった。

今回の風邪も、第1回、「あんなにふらふらだったのに歩けたのだから・・」既に自信が支えになりだしている。

実はこの歩くコース、2回目・3回目はまったくつまらないコースで、大半が国道、2回目は籠坂峠を車の排気ガスを吸いながらただ下るのみ、須走り浅間神社に着いてほっとしたのは歩き終えたというより国道歩きからの開放感が大きかった。

第3回も大半が車道、毎回天気に恵まれず、富士山はまだ一度も見ていない。なぜ参加するのか・・・家内と自問自答しながら4回=1/3を終えた。二人とも「一周」がターゲットで、中断するとその部分が1年後になる(毎年、同じ月に同じコースを歩く)のでだんだん意地になってきて完歩という目標に向けて既に行動している。

 このエッセイ集のどこかでも書いた記憶があるが、私は小学校からずっと皆勤賞、会社に入っても計画休暇は取ってきたが突然の休みはなし。40度の熱が出ても(熱に強い体質だった)出勤した。皆勤賞(会社にそんな賞はないが)を狙っていた。しかし、あるとき、食中毒?(何かに当たった)で高熱の下痢でついに会社にいけなかったことがあった。悔しいかなそこで記録は切れたが皆勤は小学校以来30年以上に及び、その後も少々の体調不良にはめげずにいるのはこの皆勤賞の自信だ。

 高校生時代はランナーだった。これも走り続けることでいつか学校のエースになれた。高校駅伝は花の1区を走らせてもらった。途中の苦しみは、「何キロ既に走って残りは何キロしかないではないか!」徐々に走り終えた距離が伸び、残りの距離が少なくなっていく。自分を励ましながら走った。走ることも、たわいのない作業(たとえば庭の草むしりや、日曜大工など)でも飽きてきたりしたときの励ましになる。あの時、残り何キロと言い聞かせて走ったではないか・・・。

 「継続は力なり」の諺がある。タイトルはそれをもじったが、継続していると記録が何事も更新されていく。少なくも回数とか日数とかも数字であり回を増すごとに数字は増えていく。これが大きな自信になる。その間にいろいろなことが起きる。サークル活動では人間関係や金銭問題、運動では自身や家族の健康や都合などが障害になったりする。それをやり繰りしながら継続させていくと、やり繰り上手になってくることもまた自信だ。

 このエッセイも時にネタが枯渇して困ることがある。読み返してみてつまらない内容を書いたものだということがあるが、それでも中断しないように努力している。中断すると中断が癖になるから。中断させないためにちょっとメモをしてみたり、観察力を高めたり・・・結構従来にない新しい自分が生まれてきている。

 なんでも結構、何かを志して、継続してお続けになってはいかがか・・結構自分のためになりますよ。今年はそんな年になさってはいかがでしょうか。

 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

    (株)VPM技術研究所 所長 佐藤嘉彦 CVS-Life, FSAVE