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『山弦・One More Music』2004.08.17 Part.3



小倉: 小倉博和さん
佐橋: 佐橋佳幸さん
コー: 押尾コータローさん





小倉: まさにですね、一人で弾いてるとは思えないというですね、

佐橋: えー・・・

小倉: これ、でも、あの、ステレオの、このカンジっていうのは?
    あのー・・

コー: これはですね、ギターをね、おんなじ事、2回、弾いたんです。

小倉: あー、なるほどね。

コー: 2回録って、

佐橋: あのー、あれだね、ボーカルなんかでも、よく・・ダブルっていう

コー: そうですね。あの、寺尾聡さんなんかも、あれでしょ?

佐橋: (笑)よく・・・・(知ってるよね?)
 
小倉: そうね、ダブリング、得意ですよね。

佐橋: ウチの、小田和正はトリプルにしますからねぇ。

コー: でも、あれ、気持ちいいですよね。歌の・・・

佐橋: うん。合うまで、徹底的にやると、気持ちよくなってくるんだよね。

小倉: あと、これ、あれだよね。あのー、マイク、ただの、マイク録りじゃないよね、きっとこの音は。

佐橋: なんか、ラインとか、いろいろ・・・

コー: あ、ラインの、僕、この、サウンドホールに、あの、

佐橋: マイクをつけて、ね。

コー: マグネット・マイクをつけて・・

小倉: はいはいはい。有名な、サンライズっていう、ね。

コー: それから、中にも、ピエゾのピックアップが

佐橋: ついてて。

コー: それを、こう、ミックス出したんと、普通のマイクとを

佐橋: なるほどぉ。

小倉: なるほどね。それに、多分、違うゲートでリバーブかかってるっていう感じですね、きっと、ね。

佐橋: なんか、あのぉ、

小倉: 実にねぇ、爽やかな、

佐橋: これ、なんか、僕なんか、これ、最初に聴かしてもらったときに、ちょっと、懐かしい感じがしたというか、
    インストゥルメンタルではこういう曲、あまりないけど、クロスビー・スティルス・ナッシュ・・

小倉: はいはいはい。CSN&Y・・・

佐橋: それが、なんか、ギターのインストで、そういうムードの曲を、やってる感じで・・非常に好みですけれど。

小倉: 僕らと、なんか、ルーツがね、

佐橋: 似てるのかなぁ・・歳は、僕らの方がちょっと上だけども・・
    結構、背伸びした子供だったんじゃない?そんな事ない?

コー: いえいえ、、あの、背伸びっていうか、ねぇ、、あのー、
    多分、ねぇ、高校3年生の時に、僕、中川イサトさんと出会ってですね・・

小倉: あぁー・・・
佐橋: はいはいはい。

コー: イサトさんのインストゥルメンタルを聴いてですね、インストの世界を知ったんですよ。

佐橋: あ、なるほど。要するに、歌の伴奏としてのギターではなくてぇ・

コー: そうです。それまで、すごい、弾き語りがずっと好きで、それこそ、高校時代は長渕剛さんが神様でした。
    「長渕剛・ギターテクニック」・・・少年だったんですよ。

小倉: なるほどね。それじゃぁ、その頃、・(雷)

佐橋: ある意味、ね。

小倉: ある意味、ね。

コー: 「僕が・・・ここを・・出て〜行くワケは・・・」(弾き語る)

小倉: あー、いいですねぇ。

佐橋: なるほどぉ、んじゃぁ、・・・

小倉: (「とんぼ」のメロディで)「憧れのぉ〜 天狗よぉ〜 ここでぇ〜 鼻をぉ〜 鼻を伸ばしてくれぇ〜」
    みたいな感じですか。

一同:(笑)

佐橋: そんな曲だっけ?(笑)

小倉: 申し訳、ございません・・・

佐橋: んじゃ、ハーモニカを、首から、こう、下げて歌うみたいな・・・

コー: そうですね。ハーモニカとか、チャレンジしたりしてね、そいで、こう、ギターが、長渕さんのギターテクニックにはまっていったりして・・・

(おぐちゃん、なにげに「乾杯」を弾きつづける)

コー: 僕、高校時代、フォークソング部だったんですよ。

小倉: はぁはぁ。

コー: で、OBの先輩なんかがいて。まぁ、長渕剛もいいけど、もっと、スゴイ、もっと前の・・・
    例えば、かぐや姫とか、井上陽水とか、、、あ、それじゃ、ちょっと聞いてみます、とか言って。
    
佐橋: 教えてもらったんだ。

コー: 教えてもらって、聞いて、いいな、かぐや姫も好きかな、なんて聞いていて。
    また、上の先輩が来て、「関西フォークとか知ってるか?」って、
   「いえ、知らないです。」とか言って。
    「加川良とか、いいぞ」って言われて。

佐橋: あぁぁ・・

小倉: ものすごいトコまで、、

コー: そこまでいったらね、高校生って、人が聞いていないモノを聞きたくなるじゃないですか。

小倉: うーん、なるほど。ちょっと、レアな、ね。

コー: その当時は、チェッカーズとかも、流行ってる訳ですよ。

佐橋: 丁度、ね。

コー: 流行ってるけど、なんか、こう、関西フォークの、URCレコードのコーナーなんかに行って、

佐橋: (オオウケ)

コー: 「あった、あった!「フォークの神様」っていう人、見つけてきたで」
    「だれ、だれ?」
    「岡林信康」

佐橋&小倉: (一斉に)ああぁ〜!!

佐橋: エンヤトット、の人だぁ。

小倉: 今、ねぇ、京都の亀岡にね、住んでますけど・・

佐橋: なるほど。押尾君、大阪の、人なんだよね。

コー: はい、大阪なんです。

佐橋: でも、それはさぁ、テレビで聖子ちゃんやチェッカーズが出ているであろうに、
    そっちにどんどんハマっていっていって・・

コー: そうですね。

佐橋: それは、やっぱ、ギターが最初なんだね、楽器は。

コー: そうなんです。

佐橋: なんかさぁ、風のウワサではっていうか、この前、押尾君の番組に出さしていただいた時にチラッと聞いたんだけど、
    ベースもやってたって・・

コー: そうですね。ベースは、だから、もう、高校卒業して、専門学校・・音楽の専門学校に行って、

佐橋: はいはい。

コー: で、まぁ、それが終わってからバンドを組もうかと、バンドをやりたいな、と思って。

佐橋: うんうん。

(おぐちゃんはあいかわらず「乾杯」を弾いている)

コー: で、そん時は、友達がドラムだったんで、じゃぁ、ドラムとギターと、あと、ベースとキーボードと、ボーカル?
    で、キーボードいなかったら、せめてベースとボーカルだけでもということで、四人くらいで、
    バンド募集をしようという事になって、「当方、完全プロ志向」とか書いて。

佐橋&小倉: (笑)

小倉: ありました、ねぇ。

佐橋: あるあるあるある。(笑)

小倉: 楽器屋にね、

コー: そうそう、貼ってある・・(笑)

佐橋: 「58歳(?)のリッチー・ブラック・モア」とかね。

小倉: 「僕の明太子と君のフェンダー・ギターを交換しよう」とかね。

佐橋: 明太子とは、交換しないよ・・・(笑)

小倉: あ、それで、バンドを募集、したんだ・・

コー: 募集したんですけれど、

小倉: こなかった、と。

コー: こう、ベーシストだけ、来なかったんですよ。

小倉: あぁ〜、で、やちゃえ、と。自分で。

コー: で、だから・・・

佐橋: 仕方なく?

コー: いや、仕方なくというか、早くバンドをやりたかったんで。
    で、アコースティックギターからエレキギターに行くっていうのが、なんとなく抵抗があったんですよ。

佐橋: ほーほーほー。

小倉: それは、どういう?

コー: もともと・・

小倉: 弦が柔らかいもんね。

コー: 柔らかいっていうか、ね・・

小倉: こんなもん、弾けるかいっ! っていう・・・

コー: 大変な感じがしたんですよ。エレキギターって、足でいっぱい、エフェクターを踏むっていう・・

佐橋: あー、、お金も、かかるし、ねぇ・・

コー: お金も、、、かかるんですけれど・・・
    そんな事よりも、その、もともと、ルーツがフォークから来てるんで、こう、足で踏むっていうのが、

佐橋: なるほど、なるほど。

コー: ベースの方が、こう、近い感じがするんですね。

小倉: あー。

コー: あの、差すだけで・・

佐橋: あ、線1本でいい・・・(笑)

小倉: それは、見た目だろう、オマエ・・・(笑)

コー: もう、ね、安易な考えなんです、しかも、弦、少ないし。

佐橋: 弦、少ないし。(笑)

コー: で、こう、弦の固さも、なんとなく、

小倉: あ、ちょっと、ねぇ。

コー: まだ、こっちの方がいいかなぁと、

小倉: 弾けるんじゃないかと。

佐橋: あーー(なるほどね)

コー: ま、ベースをなめてた訳なんですけれど、

佐橋: (笑)

コー: で、ベースをやることになったんですけれども、

佐橋: ハマってしまった、と。

小倉: ベースは、楽しいでしょ?

コー: 楽しいですよ、やっぱり。

佐橋: だって、なんか、ライブの時にさ、「一人メンバー紹介」のコーナーの時とか、
    「オン・ベース、押尾コータロー!」っていう時、ちゃんと、こういう、ベースの弾き方に、
    指が、そこで、急に、なるんだよね、あの時。(笑)

小倉: なるほど、こうやんの、ね。
(アコギでベースっぽく弾いてみる)

佐橋: そそそ。(笑)

小倉: あ、お葉書ね、まだまだ、他にも来てまして。これはですね・・・おおたさん、という方です。
    「愛知に住んでおります・・」

コー: 愛知・・・

小倉: 「放送を聞くことは出来ませんが、」

佐橋: (笑)

小倉: 「押尾さんがゲストとの事で、初めてメールを書かせていただきました。」
    スゴイですねぇ、大ファンですね、これ、きっと、ね。
    「押尾さんのライブはこれまで二度ほど見させていただきました。この時、座席は通路を挟んで一階、一列目。
     ライブの途中、押尾さんが客席に降りてらして弾かれる曲があるんですが、
     その時、私の真ん中で弾いてくださって、、」どういう、状況なん・・・

コー: あ、ライブ

小倉: 「私の真ん中」はないな・・「私の真ん前で弾いてくださって」・・・

佐橋: お客さんの上には、乗らないと思いますよ。

コー: (笑)

小倉: 「私の顔の真ん前がサウンドホールあたりでした。ギターの弦をかき鳴らす指先も見たいし、
    押尾さんの顔も見たいしって感じでしたが、あまりにも押尾さんが近くて、目のやり場に困りましたが、
    しっかり見てました。アクリルで固めたツメがすごくキレイでした。」

佐橋: はい、質問です。アクリルでって・・・固めるんだ・・

コー: これですね。

佐橋: あ、これだ!

小倉: あーーー、、、なるほどぉ・・・

佐橋: これ、いつも、朝起きたら、っていうか、演奏前には、必ずやるんですか?

コー: 演奏前にはね、出来るだけ・・

小倉: やっぱり、あれだけ強くピッキングしようと思うと・・・折れちゃうんだよね。

コー: 折れるんです。

小倉: 折れると、大変だよね。

コー: 大変ですね。

小倉: だよね、押尾君の奏法は、きっと・・

佐橋: そうか、折れちゃうと、、バットが折れた・・・・・・・三番バッターみたいな・・

コー: そうですね。

佐橋: ・・すいません、つまっちゃった・・(笑)

コー: (笑)

小倉: 四番バッターじゃないのね。(笑)

佐橋: そうそうそう。(笑)

小倉: 先頭打者も。

佐橋: そうそうそう・・・(笑)

小倉: あー、そうですね。ま、それくらい、ね、どうしようもない事になるっていう・・
    それって、アクリルで固めるんだね。。

佐橋: それって、どうやってやるの?こう、塗料みたいな

コー: もう、大変ですよ。

小倉: 時間、かかりそうですよね。

コー: うん、大体、僕は右利きじゃないですか。(アクリル塗るための)筆 を持つのは左手なんですよ。

佐橋: あ、ほんとだ。

小倉: 筆でやるんだ。

コー: 筆でやるしかないんですよね。つけ爪で、ペタッと貼るんじゃなくて、あの、

小倉: あ、筆で、どんどん塗っていくんだ。

コー: 塗って、固めていって、ぼこぼこなるでしょ?割とすぐ、乾くんですよ。
    で、乾いたやつを、こう、粗めのサンドペーパーで磨いていって、

佐橋: あ、そう。。。。。

小倉: それ、何日くらいもつの?

コー: でもねぇ・・・二週間くらい、もつ、、

小倉: あ、二週間くらいもつんだね。

コー: もつんですけれど、ツメが伸びてくるじゃないですか。

小倉: うん。

コー: これ、丁度伸び、、塗って、経過したヤツがここ、あるんですけれど・・

佐橋: あ、ホントだ。(皆さんに)お見せできないのが・・・

コー: ずれてくるんですよ。

小倉: 人差し指はね、今、塗ったばっかりなんだけども、薬指は、塗ってちょっとたった感じ・・

コー: そうなんですよ。それで、これ、上から重ねるっていうこともあるんですけれど、
    それよりも、この、段差ですよね。

小倉: はいはいはい、ツメと、その、アクリルの段差、ね。

佐橋: これ、弦がひっかからないかなぁ・・・

コー: ひっかかるんですよね。一弦とか。

小倉: あー、それをひっかからないようにするために、

コー: もう一回、磨かなきゃいけないんですよ、こういうとこ。

佐橋: なる・・・

小倉: それ、でも、いつからそういう風にやりだしたんですか?

コー: これは、でも・・・

小倉: 最近?

コー: 最近・・・ですね、最近っていうか・・・

小倉: 折れると、困っちゃうもんね。

佐橋: 段々と、プロになって、演奏活動をたくさんやるうちに、それが必要となってきたっていう事だろうねぇ。

小倉: それは、折れませんか?

コー: 折れないです。
    折れたとしても、スカルプが飛んでいくだけなんで、

佐橋&小倉: あーーーーーー

コー: 絶対、折れないですね。

佐橋: でも、質問。これ、してるの忘れて、なんか、鼻くそほじくって、鼻血だしたとか、
    そういうの、ないんですか?(笑)

小倉: ない。ないと思います。

コー: (笑)

佐橋: 痛そうだなぁ、とか・・・・・・すいません。

小倉: えーー、そしてですね、まだ(お葉書の続きが)
    「押尾さんといえば、今言ったね、一人メンバー紹介というのが、」

佐橋: そうなんですよ。

小倉: 「あと、個人的にはウルトラQのイントロが、大好きです。」

佐橋: きたぁ・・・
    これ、ねぇ・・・・(笑)
    これ、よくリクエストされるでしょう?

(ツメで弦をこする音)ぎぎぎぎぎぎぃぃぃぃぃ〜

佐橋: そそそ・・・・(笑)そっからやんだ。(爆笑)

小倉: 今、あれだ、ずずぅぅっと、色が混じってるとこ・・(笑)

佐橋: そうそう、びゃぁ〜っと、油が、こう、

小倉: なるほど・・・そして・・・どよどよどよぉ〜っていうの・・

佐橋: どうやって、やんの・・・

(ズンズンズンズン・・・と 低い音でテーマが始まる)

小倉: あー、きましたねぇ・・・

佐橋: うわぁぁ、こわぁ・・・・・
    今、放送事故だと思われてる可能性が・・・(笑)

小倉: いやぁ、もう、すばらしいですね。
    あ、なるほど、最後は・・・

(ジャン、チャン、、・・・ と曲ラストの音)

佐橋: あ、なるほどぉ、、両方、いっちゃうんだぁ。スゴイですねぇ。

小倉: 両方、ね。今、なんか、僕にはね、「ガラ玉」が見えましたけ れども。

佐橋: 「ガラ玉」だぁ!なつかしい!!

小倉: リトラと、ゴメスがですね、今ですね、はっきりと見えました。素晴らしいですね。


(続く)



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