ま/や行の用語

ムキ餌 野生文鳥 弥富 ヨード 横巣

 

ムキ餌=むきえさ
穀むきした穀物を主体とする配合餌のこと。

 殻がほとんどない(穀の残存程度は商品間で差がある)ので掃除の手間が少なくなる。つまり殻付き餌よりも飼育面で楽が出来るのだが、栄養面では劣っている。ムキ餌を主食とする場合は栄養補助を別に考えた方が良いかもしれない。

『文鳥問題』3『文鳥問題』9

 

野生文鳥=やせいぶんちょう
飼育されずに、自然界で自活している文鳥のこと。

 日本にも驚いたことに江戸の末期から、人の手を離れて野生化した文鳥が存在していた。しかしなぜか完全に土着しきることは出来ず、断続的に野生化しては消滅することを繰り返してきている。
 1970年代頃は各地に野生化した文鳥が存在し、最近まで東大阪市では大群が存在していたようだが、やはり消滅してしまっている。断言はできないが、現在、野生文鳥は日本に存在しないのではないかと思う。
 なお、以前野生化していた文鳥の写真を見ると、原種的な色彩のものばかりで白文鳥の例はないようだ。純白は自然界では目立ちすぎるのだろう。 

『文鳥問題』7

 

弥富=やとみ

 愛知県海部郡弥富町のこと。白文鳥の発祥地で、文鳥の繁殖出荷が地場産業の一つとなっており、「文鳥村」とも呼ばれている。

 そもそも、ペット動物を農畜産物なみに『生産地』で集中的に扱うべきかは疑問なのだが、現在の弥富の文鳥生産量は減少の一途をたどっている。
 この文鳥生産地の衰退を心配する人もいるが、弥富における文鳥の出荷量の減少は、その市場シェアの低下を意味するのみで、『消費者』である飼育者に直接影響するものではない。従って、客観的にはその衰退を心配する必要はない。
 しかし弥富の文鳥生産が消えてなくなるのは、一般飼鳥者としても惜しい面がある。何しろ弥富には文鳥の出荷組合があり、しっかりと品質管理をされてこられたようで、その点は大いに評価し感謝すべきなのだ。
 徹底した品質管理でブランド化出来れば、小規模になっても十分に存在価値があるのではなかろうか。

『文鳥問題』2『文鳥の歴史』

 

ヨード

 元素の一つであるヨウ素のこと。欠乏または過剰摂取すると甲状腺障害などを引き起こす。

 文鳥を甲状腺の弱い生物と決め付けている獣医さんがごく一部に存在し、何を根拠にするのか不明ながら、それをヨウ素不足による障害と診断し、、非常識ながら人間用うがい薬などを日常的に飲水に混ぜることを薦めたりしている(事実である)。これはあらゆる面で無茶苦茶な行為だ。
 実際にはヨウ素の必要摂取量など非常に微量であり、文鳥の飼育上気にするほうがおかしい(いまだかつてヨウ素不足による呼吸障害など見たことはない)。むしろ安易にヨードの日常摂取をおこなうと、不足ではなく過剰により甲状腺障害を起こす危険性が非常に高まってしまう。つまり、ヨードの摂取は微妙なものであり、万一処方する必要があったとしても、人間のうがい薬で代用するなどもっての他なのだ。

『文鳥問題』10

 

横巣=よこす

 ワラ製の巣の一種で、複数羽が入れるように横に広い型をしているもの。文鳥ではあまり用いられない。

 普通、文鳥は夫婦以外に複数羽で仲良く暮らすということをしないので、横巣を使うことは少ない。我が家では三姉妹の巣として使用している。