鹿児島・中国残留孤児の「人間回復」を求めるたたかい


「中国残留日本人孤児国家賠償請求訴訟」

鹿児島地裁にも24人の帰国者が提訴しています。「かごしま孤児を支える会」をつくって、支援活動をおこなっています。




次回は8月8日の口頭弁論(結審予定)は、延期になりました。報道にもあるように、与党プロジェクトチームが作成した「新たな支援策」について、原告団/弁護団が交渉して、さらに「孤児」の「特別な事情」に配慮した支援策がまとまりました。この支援策が秋の臨時国会でしっかりと実現されるのを見届けてから、国との和解あるいは訴訟取り下げの方向に向かう予定です。提訴して以来もう4年です。あっという間のようであり、長かったようでもあります。この間多くの方の温かいご支援ありがとうございました。

新たな支援策についての鬼塚原告団長と私の共同の文章です。

  • 鹿児島地方裁判所への訴状(2003年8月20日)

    第1回口頭弁論(2004年1月23日)

  • 帰国者の意見陳述

    第2回口頭弁論(2004年3月18日)

  • 帰国者の意見陳述(準備中)

    第4回口頭弁論(2004年8月18日)

  • 帰国者の意見陳述(1)

  • 帰国者の意見陳述(2)

    第5回口頭弁論(2004年10月27日)

  • 帰国者の意見陳述(1)

  • 帰国者の意見陳述(2)

    第9回口頭弁論(2005年7月13日)

    第10回口頭弁論(2005年9月7日)

    第11回口頭弁論(2005年11月2日)

    第12回口頭弁論(2005年12月21日)

    第13回口頭弁論(2006年2月22日)

    進行協議(2006年3月17日)


    「中国残留日本人孤児訴訟」のこれまでの判決

    1,「残留孤児」の5つの判決
    (1)2006年7月6日大阪地裁判決(敗訴→控訴)
     原告らが「不利益を受け、これにより精神的苦痛を受けたこと」を認め、早期帰国させる作為義務を負ったとした。しかし、国に「通常期待される努力によって遅延を解消することができたのに、これを回避するための努力を尽くさなかったことが必要」として、早期帰国実現義務違反を認めず。

    大阪地裁の判決要旨です。

    鹿児島原告団、弁護団は声明「中国残留日本人孤児訴訟大阪地裁判決について」をだしました。

    (2)2006年12月1日神戸地裁判決(勝訴→国が控訴)
     とくに日中国交回復後に、国に帰国義務の怠慢、自立支援義務を果たさなかったことに責任があるとした。

    神戸地裁判決要旨

    神戸地裁判決要旨(中国語)

    (3)2007年1月30日東京地裁判決(敗訴→控訴)
    歴史的事実についても一番、孤児に冷たい態度をとった。国の早期帰国実現義務、自立支援義務違反を認めず。

    鹿児島原告団声明

    (4)2007年3月23日徳島地裁判決(敗訴→控訴)
     国に「できる限りの配慮をすべき政治的責務」があるとし、国が「上記の責務を既に十分に尽くしているとはいい難い」と述べている。

    (5)2007年3月29日名古屋地裁判決(敗訴→控訴)
     国に早期帰国実現義務、自立支援義務があることを認めたが、国が行った施策には義務違反はないとした。

    鹿児島原告団声明

    (6)2007年4月25日広島地裁判決(敗訴)
    国が大量の日本人を入植させたにもかかわらず、保護策を講じなかったのが原因で「早期帰国を実現する高度の政治的責務を負っていた」としたが国の早期帰国実現義務、自立支援義務違反を認めず。

    鹿児島原告団声明


    (7)2007年6月15日札幌地裁
    札幌地裁(笠井勝彦裁判長)は、北海道内の原告89人の訴えに対し「満州移民政策やその後民間人保護策を講じなかったことなどを含めた一連の国の施策は、高度に政治的な判断に基づく行為で司法判断が及ばない」などと述べた。さらに、日中国交正常化前から国は様々な形で交渉や調査を進めたと指摘。孤児の自立支援については、帰国後に日本語研修を実施するなどしており、「最良ではなくとも不合理とはいえない」と結論づけた。

    鹿児島原告団声明

    (8)2007年6月15日高知地裁判決
     高知地裁(新谷晋司裁判長)は、高知市内などに住む原告56人の訴えに対し「提訴までに永住帰国から3年以上が経過した」と判断。国家賠償請求権は消滅したと結論づけた。一方で、孤児らの発生については、満州で有事に備える「潜在的軍人」として移民政策をとったことが原因だと指摘。「戦後に軍人・軍属を帰国させたのと同様に、国は孤児らにも早期帰国させる義務があり、この義務を果たさず違法だ」と述べた。
       また、新谷裁判長は判決言い渡し後、「消滅時効は法的には問題ないが、道義的、政治的には別問題。司法としては限界だが、立法、行政なら十分対応は可能だ。高裁での和解や訴訟外での交渉でより迅速に解決することを望む」と述べた。

    2,「残留婦人」についての判決 (1)2006年2月15日東京地裁判決(惜しくも敗訴→控訴)
    「行政府の責務の懈怠(けたい)を、看過することのできないほどの甚だしいものとして国家賠償法上も違法であると評価するには、今一歩足りないところである」

    3,こんごの裁判予定
    2007年8月8日鹿児島地裁結審→判決は秋か?

    全国の訴訟および原告数(2005年7月6日現在)



    「かごしま孤児を支える会」

    どうか支援をお願いします。「支える会」への入会/支援募金など問い合わせのメイルは事務局まで。

  • 「孤児を支える会」からのよびかけ

  • 街頭宣伝

    2005年6月19日(日)午後2時ころから天文館アーケード前で署名集め、ビラまきをおこないました。

    「県民のみなさんへの訴え」を発表しました。(6月19日)

     
       


  • 「中国残留孤児の話を聞く会」

    2004年10月30日(土曜)星が峯公民館(参加者60人)

    2004年12月12日(日曜)鹿屋「くろつち会」(参加者50人)

    2004年12月19日(日曜)鹿児島市西本願寺鹿児島別院(参加者20人)

    2005年3月6日(日曜)鹿児島市男女共同参画センターサンエール(参加者20人)

    2007年4月14日(土曜)鹿児島市鴨池公民館(参加者20人)

  • (お知らせ)「孤児の話を聞く会」を希望される方は事務局までご連絡ください。

  • 「支える会」ニュース5号(2004/10/6)

  • 「支える会」ニュース3号(2004/5/13)

  • 「支える会」ニュース2号(2004/3/19)

    記者会見する原告(中央=鬼塚団長と左は高橋さん、右は増田弁護団長)


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