ある成長の記録


卵の大きさ
 秋、涼しくなると、オスは巣作りに励み、やがてメスは卵をうむ。文鳥は毎朝一個ずつ、五・六個の卵をうむが、このときメスは卵を産道に詰まらせることがある。朝、体をふくらませていたら要注意。


ヘイスケの巣
 文鳥は、数個卵がうむと温め始め、約二週間で孵化する。うまれたばかりのヒナは赤ハゲで、ハムスターの子供や、カンガルーの子供と大差ない外見。写真は孵化一週間後の姿で、羽らしきものが見えている。ただしこのころのぞくと、パチンコ主婦のように、親鳥が子育てを放棄する危険があるので注意。


取りだし時機
 孵化後二週間にしてこの姿、目が開き、羽毛が生えている。そのう(首にある餌袋)には餌がいっぱい。グワ・グワとせがまれた親鳥が懸命に餌を与えたおかげだ。手乗りにするには、この時期に親から引き取らねばならない。せっかく努力して育てていたヒナを失った親たちはほとんど悲しむ様子はなく、案外ほっとした顔をし、人手にわたったヒナにはほとんど関心を示さないことが多い。ドライだ。


桜文鳥ヒナの集団
 三週間するとだいぶ鳥らしい姿となり、ヨチヨチと歩けるようになる。朝の七時半から約三時間半おきに五回、親に変わって餌を与えた結果、羽毛もはえそろい、鳥らしい姿に成長する。餌を求めて、人の手まで這ってきてかわいらしいが、鳴き声は、ギュワ・ギュワとやかましい。


まだうまく歩けない
 この写真が12月7日、前の写真が4日なので三日しかたっていないが羽毛がふわふわに変わっている。奥のヒナは孵化四週間、三(左)四日(右)遅生まれ(親が違う)の二羽とはずいぶんと足元が違っているのがわかる。平然とたっているのと、危なげないのと、ヨチヨチ歩き。この時期の成長は時進日歩の速さがある。


いたずらするんだ
 これが12月10日の写真。すでに飛べるようになり、カーテンレールで遊んでいる。人間の子供と同じで、何にでも興味を持ち、遊びまわるようになり、危険で目が離せない時期となる。餌も少し自力でついばめるようになるが、まだ人間の手を必要とする。手のひらで寝入ったり、もっともかわいい時期だ。
甘えん坊


怪しい目つき 何でも遊び道具
 孵化後約五週間、ほとんど人の手が必要でなくなる。いつもいたずらをしようと考えている。写真の目つきも実に怪しい。一羽は、この後に右の写真で遊んでいるカーテンレールに頭を挟み、抜けずにもがいて、顔を試合後のボクサーのようにしてしまう。何をしでかすか見ていて楽しいが、油断ならない


正体が見えてくる
 孵化後三ヶ月、すでにヒナ毛から成鳥のものに抜け替わり始めている。桜文鳥の場合、日に日に 明らかになっていく姿に一喜一憂する。


成長した同期の三羽
 生後六から七ヶ月、すでに大人。オスはメスへの求愛ダンスであるさえずりの練習に励む毎日となる。


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