有閑な人たちへ

先月からのノート<5/10>   ブログ文鳥動向≫ 過去のノート

 妻に先立たれた10代目テンは、日を置かずに、14代目ニチィを恋ビトに選んでしまった。付け回し行為、そしてニチィの方もその気になり、日毎に相思相愛の関係になりつつあった。
 これは困る。テンの息子がイブで、その娘がイッツ、さらにその娘がトミであり、さらにまたその娘が二チィなのだ。・・・つまり、孫の孫、直系の子孫と夫婦にするわけにはいかない。
 そこで24日、テンの嫁候補探しに出かけたのであった。

 今回はさほど手間取らずに済んだ。みなとみらい地区のホームセンター、京急線神奈川のガーデンセンターと空振りをしたものの、3軒目の市営地下鉄センター北のいつもの大型ペットショップで見つけることが出来たのだ。
 雌雄別々の大きな鳥カゴに数羽ずつ入った中で、桜文鳥はメスのカゴに1羽だけ。少し白羽が多めで、胸の白い桜ぼかしが見事な文鳥で、目付きや雰囲気がカエに似ている気がした。爪が長いところを見ると、売れ残り、店に数ヶ月は滞在しているように思えるが、孫の孫と祖母の祖父の関係を断たねばならない緊急事態なだけに、贅沢を言ってはいられない。さっさと購入したのであった。
 例によって、生体の状態についてくどい説明を受けたが、その際、下腹部が膨れて見えた。しかし、内蔵に炎症があるようには見えなかった・・・。少々気がかりであったが、普通のペットショップの店員は、そのような機微に気づくはずもなかった。まあ、頼みもしないのに爪を切ってくれたのは、有難いことであった(少し出血した云々と言っていたが・・・)。4,900円。

 胸の模様にちなんでサクラ、縮めてサクと名付けたその文鳥は、一夜明けて、何でもよく食べ、誰もいないと寂しがるが、人が近づけば警戒した。ブランコや自然木の止まり木を怖がることなく、ツボ巣にはすぐに入り・・・、つまり、純然たる非手乗りの態度で、それも初々しさがなかった。何となく、臈長け世慣れた感じがする。
 とにかく、緊急事態だ。下腹部はふくらんでいるが、フンなどに異常はなく、いたって健康な様子であるため、一羽隔離の生活を短縮し、27日朝にはテンのカゴの隣に移動し、その日の夜には放鳥デビューさせた。
 サク、まったく飛び方を知らなかった。着地点を定めずに飛ぶので、何度も壁に衝突して落下、拾い上げようとすると、隅の方へ逃げてホコリまみれ、となった。少し落ち着くと、換羽中でノーマークだったシンさんが「住宅展示場」
(箱巣2個)に誘い、何と、サクは喜んで箱巣に入り込んでしまった。・・・これは、箱巣で繁殖した経験があるにを相違あるまい。
 白文鳥と桜文鳥をペアにして箱巣で繁殖させる、という形態は、愛知県弥富市周辺の文鳥繁殖農家で用いられることの多かった方法だ。となると、サクはそこで2年ほど年季奉公して、「廃用」とされた文鳥なのかもしれない。箱巣や白文鳥が好きなところを見ると、かなり可能性大と言えよう。

 このまま放置すると、シンさんと親密になってしまいそうなので、早々にサクをカゴに戻し、放鳥時間終了後、そのカゴにテンを入れてしまった。さっさと同居させ、夫婦としての既成事実を作ってしまえ、との飼い主強権である。
 結果、オスなら誰でも良かったらしいサクは、テンとの生活に満足し、放鳥時間に自分で出て来られないため、シンさんと会うこともなく、平穏に生活している。テンは、放鳥時間中二チィとほどほどに仲良くしているが、サクと前妻のカエを混同しているようで、浮気に突っ走る気はないように見受けられる。何しろ、放鳥時間が終われば、飼い主を急き立てるようにして、さっさとサクの待つカゴに帰るのだから、良い夫と言って良いだろう。
 まずは、めでたしめでたしか?次に、二チィとサカ坊が親密になってくれたら万々歳だが、これはかなり時間が掛かりそうだ。

 

1999年当時の独り言

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