過去のノート
2013・10
 8月は暑いながらも平穏であった。老化したキュー様が暑気あたりしないか心配だったが、かえって快調で、底面に置いた特別食を食べ、放鳥時には、飼い主がツボ巣に配達する枝豆を食べ、帰る際は飼い主に向かって向う見ずなダイブをしていた。
 9月も特に変化なく平穏に過ぎ、繁殖気配が濃厚に漂い、所々で産卵が始まったが、問題は発生しなかった。

 10月となり、キュー様も、少なくとも冬まではこのままの状態だろうと思っていたら、2日朝、底のエサ入れに首を突っ込んで身じろぎをしていない姿を発見した。
 驚いて取り出すと、まだ息はあったが、目を閉じてぐったりしている。撫で回していると、気づいて目を開け、「ああ、コイツか」といった顔をしてくれた。後は、目を開けたり閉じたりを繰り返す。そして、クチバシの色もアイリングも赤いままだったが、時折心臓発作を起こしてハッとさせ、20分ほど経った8時8分、静かに永眠した。
 7歳11ヶ月だったので、まだ元気でいてくれてもおかしくはなかったが、2年ほど前からゆっくりと老化が進み、最期も老衰の穏やかなものであった。
 人間の気持ちを察し、自分の気持ちも飼い主に伝え、ものの感じ方考え方が、文鳥より人に近いものがあった天才児で、メスとの付き合い方が上手で、2羽の妻に先立たれながら、浮気性な3羽目(ニッキ)と添い遂げ、それぞれの妻に1羽ずつ子孫を残し、抱卵育雛が得意の「育メン」で、巣作りの名匠でもあった。まさに、初代ヘイスケの再来、我が家の文鳥家系の中興の祖と言える。・・・合掌。

 目力のある吊目の姿が見られなくなったのは寂しいが、子々孫々は皆元気なので、また、似た個性が出現してくれることに期待したい。
2013・9
平穏で休み
2013・8

 キュー様は、運動能力がさらに低下し、カゴ内での生活に支障が生じ、エサを食べたり水を飲むのも難しくなっている。そこで、バリアフリーに生活できるように、既にかさ上げしている底面に新聞紙を敷き、床面に水入れとエサ入れを設置、また、少ない段差で上段のツボ巣に行けるようにステップを設置し直した。
 気が急いてしまい、ステップを利用して上段に達するのは難しいようだが(目的地に直接行こうとする)、日中は底面で生活し、まずまず快適そうだ。

 ケコは、産卵が止まっているものの、換羽も滞ってしまった。頭は後頭部刈り上げのチョコボールで、お腹はむきだし、猛暑に適した仕様になっている。
 今は良いのだが、秋からが不安だ。本格的な換羽が待たれる。

 ソウ・テイ・ガイ三姉妹は、相変わらずソウ・テイの2羽がペア行動、ガイは単独行動をしているが、深刻な仲違いはせず、それなりに平穏な様子になっている。
 3羽とも母違いの兄であるマナツに惹かれているようだが、相手にされず、3羽とも姉婿のアトに、恋ビト認定され、相手にしていない。アトのおっちゃんは、この系統の容姿が好きで、妻の
(と言うより女主人の)ニチィが換羽のため容色が落ちているため、その妹たちにちょっかいを出しているわけだ。節操無しのろくで無しである。

 猛暑で秋風が恋しいが、それが吹く頃には繁殖期・・・。ところが今年は、暑い中、トミとクリが産卵を始めた。若いので、体力が有り余っているのだろう。先は長いので、夏くらいは、無理せずのんびりしてもらいたい。

2013・7

 老化したキュー様と、隻脚のポンが換羽しはじめた。ともに自分の脚で頭などを掻くことが出来ないので、放鳥時間終了時に捕獲し、掻いたりむしったりしたら、面白いくらいに羽毛が抜け、飼い主を楽しませてくれた。
 ただ、少々調子に乗ってしまい、一時、ポンのお腹をまるハゲ状態にしてしまった。今後、気をつけたいと思う。

 ケコの換羽は始まりそうになると産卵、また一部生えて産卵、さらに脱毛して産卵、の繰り返しで、結局、文鳥外生命体の姿のままとなっている。
 7月6日に早い梅雨が明けて連日の猛暑になったので、産卵が止み換羽に移行するかと期待したが、まだ産卵を続けている。何とも困ったものだが、この文鳥は、まともに換羽したことがないので、これはもはや体質なのだろうと思われる。仕方があるまい。

 換羽を順調に済ませてから、早々に産卵を再開した者もいる。クリだ。顔色を変えないのでまるで気づかなかったが、当たり前のように抱卵を始めたので、それとわかった。
 これは若さと健康のなせる技だと思われるが、案外、現在『文鳥団地』の置かれた窓辺が、直射日光がほぼ入らずに、周囲に比較して暑くはならないのも一因かもしれない。そこそこ快適なのだとすれば、それは良いことかと思える。

 文鳥は年中真夏の熱帯を故郷にする小鳥なので、高温多湿にはかなりの順応性があると思われる。ただ、場所によっては40℃に達しようかという猛暑なので、気をつけたいと思う。特に、キュー様。 

2013・6

 野生の雀たちを見ていて、ケンカになって蹴り合いながら上空に舞い上がっていくのを目撃したことがある。文鳥もそれをするので、「飛び蹴り舞い」と呼ぶことにしている。
 その「飛び蹴り舞い」を続けるソウとテイ、このままでは別居もやむなしと思われたが、5月末、突然仲良しになってしまった。何が起きたのか、どういった「話し合い」「妥協」があったのか、定かでないが、一夜明けたら仲良しになっていたのだ。
 不思議に思いつつも、とにかく安堵したものの、今度はテイとガイが嫌煙の関係となってしまい、両者の仲裁にソウが入る、という構図となってしまった。さらには、ガイの単独行動が目立つようになり、特にミョーなどのオスに興味を持って付きまとうようになり、一方ソウ・テイは、共同してガイの行動を邪魔するようになっている。
 遊びの激しい妹に意見する姉たち、人間ならありがちなような、文鳥なら不思議なような、状態だ。
 今後どうなるかわからないが、「飛び蹴り舞い」のような恐ろしい(楽しいかも)争いは見られなくなったので、とりあえず良しとしたい。

 換羽は概ね順調に進んでいるが、神経質になり、妻を虐待する不届き者が現れた。テンである。もともと、後妻のサクを蔑ろにし、隣カゴの寡婦エコと浮気を重ねていたが、換羽をきっかけに、それが高じてしまったのだ。
 カゴ内で「ドメ夫」に追いかけ回されて気の毒なので、エコと入れ替えることにし、即刻実行した。
 ・・・それでもサクの方は未練がありそうに見えるが、憎たらしいことに、テンとエコはケンカもせず、ごく仲の良い夫婦となった。・・・理不尽を感じるが、仕方があるまい。

 一気に普通の文鳥の姿に戻ってくれるかと期待したケコだったが、復活は頭頂部程度にとどまり、頬は耳の穴丸出し、後頭部も首にも羽毛はまばらでそのうが丸見え、お腹も腹巻が必要な状態のままだ。
 このまま、別種の生き物のような姿のまま生きていくのだろうか。とても不安で面白い。

2013・5

 交尾しないのではないかと疑いを持たれたのが心外だったのか、4月12日に確認したところ、有精卵があった。そこで、その有精卵の内の1つを、産卵時期が重なる隣カゴ(ケコ・サカ)に托卵に出した。ところが、他鳥の卵の世話などする気がなかったのか、換羽と繁殖の狭間で抱卵に集中できないのか、ケコの抱卵がルーズとなり、19日には、夜の放鳥時間中カゴに帰らなくなったので、卵を本来の両親の元に返すことになった。
 そして、22日、3羽目がやはり「ポイ」されていた。朝は変わった様子はなかった。その3時間ほど後、午前中の水交換・青菜設置時に、アトの様子がおかしいので、異変に気づいたのだが、噛まれた跡のある生まれたばかりのヒナの亡骸を拾うことしか出来なかった。
 アト、前回は羽をくわえてウロウロし、今回は、外掛け容器の上に留まって、飼い主と目線を合わせないようにしていた。後暗い気持ちはあるのだ。つまり、巣の中に湧いて出た異物に対し、ほとんど反射的に攻撃を加えて排除したものの、何となく、それは育てるべき存在であったという本能が、彼を悩ませているに相違ない。
 おそらく、同時に何羽かが孵化すれば、反射的な攻撃行動にためらいが生じ、育雛本能の方が支配的になるのだろう。育て始めれば、桁外れに子煩悩なのではなかろうか。しかし、我が家は1羽っ子政策なので、アトの育雛本能の目覚めを促進するわけにはいかない。来シーズンこそ、慎重に仮母を設定し、托卵しなければならないだろう。

 ケコは換羽しそうでしない状態が続き、通称のケコンドルどころか、鳥であるかすら疑われる外見となっている。
 最近になって
(5月10日)、尾羽が抜け、頭に新たな羽が見えてきたので、今度こそ本格換羽してくれるものと、心より期待している。

 3羽は三姉妹で、そろって美鳥だが、お嬢さんたち、仲は良くない。特にソウとテイは険悪で、顔を合わせず、ヤキモチを焼き合い、飛び蹴りの応酬となる(お嬢様なのに・・・)
 オスの喧嘩のような危険性のある噛み合いにはならないので、別居させずにいるが、今後は考えたほうが良いかもしれない。困ったものだ。

2013・4

 ソウ・テイ・ガイは、ヒナ換羽中。ぐぜる様子はなく、皆メスの可能性が濃厚だ。
 三姉妹なら仲良くしてくれるはずと思っていたが、その点想定外に個々の我が強く、特にソウとテイは犬猿の仲になってしまっている。3羽とも飼い主に対しては従順な良い子たちだが、女同士のライバル心は激しいものがあるのかもしれない。

 突発性飼い主嫌い症候群になっていたミョーは、徐々に不信感を解き、飼い主の手に止まったり肩でくつろいだりするようになった。抜いた羽も生えて、行動に支障もなくなっている。ただ、指の止まってカゴに戻ることはせず、帰宅の際は照明を消して捕獲しなければならない。
 照明を消せばじっと動かず捕獲を待つし、昼間の短時間放鳥では、外に出ようとしない。実に賢い。すでに、夜だけ遊び、捕獲されて帰るのが習慣化しているので、これは変わらないように思える。
 飼い主としては、柔らかくなめらかな羽毛の持ち主であるミョーを、捕獲していじれるのは、喜ばしいところだ。

 そのミョーは、両親ともペットショップ出身で異血なので、14代目「三姉妹」(まだ若干オスの可能性が残る)の1羽と夫婦になって、15代目の父になって欲しいのだが、彼は、幼馴染で同居するイートのことが好きなので、そういった展開は起きそうにない。
 一方、「三姉妹」の年上の姉、いわば宗家のニチィは、無精卵ばかり産んでいる。彼女のせいではない。夫のアトが、同居の始め以外は交尾をしない変な文鳥らしいのだ。彼の前妻メイも、有精卵は最初だけ(孵化したヒナはアトが「お片付け」)、その後は無精卵だった。まったく同じなのである。
 となると、とりあえず「三姉妹」の1羽に婿を迎えて、まともな夫婦生活をしてもらうしかないかもしれない。・・・桜の姉妹と仲が悪いテイに白文鳥の婿、と言うのはどうだろう。考慮に値するが、これはまだ先のことか。

2013・3

 想定外に生まれた3羽は、想定外に素直な良い子に育っている。
 一方、先輩のミョーはぐれてしまった。それも、ある日突然の帰宅拒否症&人間の手恐怖症で、飼い主には訳が分からないが、とにかく自分ではカゴに帰らず、逃げ回り、それも過敏にすぎる「暴翔」で、あちらこちらに激突する、危険極まりないものであった。
 止むを得ず、翼の羽(風切り羽)を、一番外側を残し1枚おきに、両翼3枚ずつ切る。これは、飛翔スピードを落とす効果があり、新入りの非手のり文鳥には必ず実施するものだ。しかし、「暴翔族」のミョーの飛翔能力は、尋常のものではなく、間引いたくらいでは危険な飛翔は止まらない。結局、外側から1、3、5と残った羽のうち、1、5を抜いて(抜くと新しい羽が生えてくるので、2、3週間で元に戻る)、ようやく通常の飛翔レベルとなった。
 ミョーの場合、これでも普通には飛べるのだが、スピードは遅くなり、やたらと羽ばたかねばならないため、長時間逃げるようなこと出来ず、照明を消せば、捕獲は容易となった。
 日中の放鳥は当分厳禁としなければならない。更生を待とう。

 そのミョーと同居するイート。このまま、幼馴染で夫婦となる予定だが、そのような飼い主の思惑も、ミョーの恋心(一所懸命さえずりを練習中)も気に留めず、マナツに憧れ追い掛け回している。マナツ、実父である。さらに、隣カゴのノコリにも好意を示す。・・・ノコリ、マナツの実父、つまり祖父である。
 父の系統がタイプなのだろう。ミョーには頑張ってもらいたい。

 若者たちが傍若無人、傍若無鳥で跋扈する中。キュー様も気だけは若い。飛べず、脚も徐々に弱ってきていたが、季節が春めいてきたのに合わせ、カゴの上下段の移動が出来るようになり、放鳥時間には、毎晩水浴びをするようになった。
 この調子で、若者たちに悪態をつき、飼い主をかじりつつ、長生きしてもらいたい。

 寡婦となったエコは、隣カゴのテンと浮気するようになっている。
 夫に平然と浮気をされてしまっているのはサク。考えてみれば、エコと同じペットショップ出身だが、大型店なので、仕入先もばらばらで当然で、まるでタイプが違う。そもそも、年齢不詳だ。
 2012年4月に迎え入れたのだから、2011年の春生まれ、年齢2歳未満が順当だが、産卵しない。健康な2歳のメスが、夫婦で住んでいて巣まであるのに産卵しないのは、通常ありえない。予想外に高齢なのか、先天的に問題があるのか、いずれかと考えるべきだろう。
 飛びかたが鈍臭いのは、年齢のため?神経質な態度ではないのにテーブルの上に降りてこないのは、高齢で順応性が欠けるため?白羽の差毛が多いのは、加齢のため?・・・となると、購入時5歳として、すでに6歳。有り得ないことはない。
 若メスと言えば、通常、その年の繁殖には若すぎるメスや、手乗り崩れでメスと見なされたもの。「廃用」メスとなると、3歳くらいまで繁殖を行い、払い下げられたメス。こういったものがゴチャゴチャになってしまういい加減な流通というのもひどいが、「廃用」であっても、普通はさらに2年程度産卵してくれる。繁殖経験があるので、それだけ失敗が少ない存在とも言えよう。しかし、5歳は・・・。
 5歳ということになると、ブリーダーではなく、一般の飼い主から引き取られた文鳥の可能性がでてくる(混ぜて売って良いはずないが、流通過程のどこで何が起きているのかわからないので、小売店にも分かっていない可能性が大いにある)。どういった境遇だったのか・・・、手乗りヒナとして育ったが、成鳥後はずっとカゴ生活でほとんど放置、といったところか・・・。なかなか数奇な後半生だ。せっかくなので、テーブルの上に降りて、いろいろ食べるようになってくれたら、と思う。

2013・2

 想定外に生まれた3羽。飼育数の限界を考えれば(我が家の飼育スタイルでは、20羽が適正で限界は30羽と考える)、困ったことになるが、育てれば情が移り、そして性格の違いがはっきりしてくると、手放せなくなる。やはり、卵段階での管理が必要だ。
 と、想定外なので、ソウ・テイ・ガイと名付けた3羽のモコモコを片手にしながら納得していたが、この際、ヘイスケ系の存続には必要なのだと信じることにした。14代目宗家がニチィで、その兄弟姉妹は御三家というわけだ。

 どれが尾張か紀州か水戸か、ともあれ3羽は、元気に育っていった。しかし、その間、3羽の父方の祖父で、母方の曽祖父(ノッチ)の曽祖父のハルは、飛行距離が短くなり、握力が低下し、クチバシ上下のかみ合わせがずれてしまうといった老化状態らしき変化がゆっくり進行してていた。そして、2月3日には、お腹に黒い腫瘍が視認された。食欲旺盛ながら老化現象が進んでいったのは、胆のう腫の症状と思われた。
 約2年前(2011年5月)には、食欲が低下する体調不良を起こしたが、この時は動物病院に行って、お腹の検査をのぞき見して(獣医さんが飼い主に見せつつ説明してくれる)、黒っぽいシミに気づいて絶望した。胆のう腫だと、素人の即断をしたのだ。しかし、この時は、結局、胆のう腫ではなかったらしく、回復し、黒いシミ模様も消えた。しかし、今回は腫れ上がっており、疑いの余地はないと思われた。・・・もうすぐ8歳。胆のう腫の疑い濃厚。食欲旺盛。・・・動物病院に連れて行きたいとは思わない。
 文鳥に言葉が通じて、自分の体調不良を理解し、病院に行く必要性を認め、治療行為に納得してくれるのなら、飼い主が悩むことは少ないはずだ。しかし、実際は、慣れない通院に緊張し、知らない人(獣医さん)に怯え、苦い薬を拒絶する。文鳥の立場になって考えれば、通院も治療も投薬も、すべて理解できない非日常行為となってしまう。そして、個性もあるが、高齢なら高齢なほど変化に順応しづらくなり、変化によるストレスが悪影響を及ぼすことが多くなってしまう。
 ・・・飼い主が、治ると信じられるなら良いが、いろいろな経験や情報を踏まえつつ、残念ながら信じられない場合、なるべくいつもどおりで安心して生活させることこそ、考えても良いはずだ。私はそれしか考えないことにしている。

 そして、12日。ハルは永眠した。前夜は、色艶が悪く血色も優れないながら、湯漬けエサを食べ、それなりに活発だったが、朝にはツボ巣にうずくまる状態となっていた。数日前から、肩でじっとしている際に、通常ありえない大きな鼓動が感じられ、それは不気味なものであり、経験上聞いたことのあるものでもあり、十分に覚悟はしていたが、午前中に他のカゴの水交換・青菜設置作業中、巣から落ちてけいれんを起こしているように見えた時は、臨終の発作と思えて慌てた。
 しかし、どうやら飼い主の手の中を死に場所として選び、そこに入り込むために、作業が終わって居なくなる前に、頑張って飛び出したものらしく、手の中に入ると、落ち着いて眠り込んだ。手乗り文鳥の場合、こういったことを望むことも多いのだ。
 それから30分ほど経った11時15分、けいれん発作を起こし(首を後ろに曲げ、翼を少し広げる)、息絶えた。
 『文鳥団地』の背後の窓外、『文鳥墓苑』に埋葬。親孝行なハル、やすらかに。

 ハルより半年若いキューは、ハルより老化が進んで飛ぶことが出来ないが、気は達者で血色も良い。こちらは、ヨレヨレになりつつも、さらに長生きして欲しいものだ。

2013・1

 賢いイートをまったく手が掛からなかった。12日幼いミョーを迫害することもなく、一緒に生活するようにもなった。
 先輩がいるおかげで、ミョーのカゴ生活やひとりエサへの移行も順調に進んだ。今回は実に順調で、案外に、のんびり出来る年末年始となった。
 1月10日現在、イートはヒナ換羽中だが、ぐぜる様子はなく、メスの可能性が高まってきた。一方のミョー、水浴び場でオトナたちと丁々発止繰り返し、手の中に潜り込んできたり、何となく間抜けなので、オス?かもしれない。それなら理想的だが、どんなものだろう。

 オトナたちも問題なし。ハルとキューの老化はやむを得ないが、それなりに変わらず生活してくれている。
 事故で片脚を失ったポンも、傷口もしっかり固まり、それを義足のごとくに支えとして、かなり普通に歩き回れるようになった。自信もよみがえり、巣作りまでこなすようになった。大したものだと思う。

 さて、ニチィの今シーズン2回目に産卵された卵は、母のトミに育ててもらうことにした。ところが、隣にイート・、ミョーが入居したために気が散ったのか、ノコリ・トミは抱卵せずに遊ぶことが多くなった。結果、有精卵と確認できず、アト・ニチィの元に残した卵も、25日のクリスマスにすべて無精卵と判断された。
 15代目計画は頓挫した。その数日の間に、まさかトミが新たに産卵を始め温めていたとは・・・。そう、本日1月10日。ノコリ・トミのカゴからヒナの鳴き声が聞こえ、確認すると、何と!、想定外のヒナが3羽、条件反射で口を開けていたのである!!

 たしかに2週間以上ノーマークだったが、それでも目を離したのは20日間程度のはず。生まれていたのは3羽(3個生まれそうな卵があり、おそらく毎日孵化して最終的に6羽になったと思われる。多くなると面倒を見られず、親鳥にも負担になるので「ナマモノ」として処理した)、孵化には17日間ほどの抱卵が必要なので・・・、恐ろしいまでのタイミングと言えよう。さすが、父が卵査察逃れの残り物から産まれたノコリだけのことはある。
 かくして、風雲急を告げることとなった。どうなることやら・・・。

 
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