くも膜下出血画像・内側の白く写っている部分が出血部




脳の血管にできた風船のようなもの(脳動脈瘤)が破裂するために起こる、脳卒中の一種。

脳は3層の髄膜で囲まれており、その中間に位置している膜がくも膜である。脳とくも膜の間にある脳動脈瘤が破裂すると、噴出した血液がくも膜と脳表の間に急激に広がりる。出血は血圧と同じ圧で起こり、頭蓋内圧が血圧と同じになった時点で止まる。これが一瞬の間に起こるため、身体がそれに絶えられないと呼吸が停止し、結果として突然死となる。

多くの場合、突然後頭部をバットで殴られたような激しい頭痛ではじまる。年間10万人に12人の割合で発生し脳卒中(脳内出血、脳梗塞、くも膜下出血等)全体の約9パーセントと言われている。いったん破裂すると、そのうち2割の患者が病院にたどり着く前に死亡し、残り8割の患者のうち3割が処置する事なく死亡する。

また処置の結果命を取りとめても、発病から2週間程度は動脈の再破裂、あるいは出血の作用によって脳血管攣縮(脳の血管が縮む)が起こり、脳梗塞を起こす危険性が極めて高く予断を許さない。さらに発病から1〜2カ月の期間は、髄液の流れが悪くなる正常圧水頭症が生じることもあるので慎重な経過観察も必要である。

治療法としては全身麻酔の上、頭部を一部開頭して動脈瘤を特殊なクリップで止める『ネッククリッピィング式』が一般的である。

くも膜下出血を含む脳卒中発病のリスク(危険因子)としては、高血圧、糖尿病、高脂血症、心臓病、そして習慣的な喫煙などがあげられるが、くも膜下出血に関しては2パーセント程度の割合で誰でもかかる可能性がある。また遺伝的な要素もかかわると言われている。従って、自分がどういったリスクを持っているかを自覚し、普段の生活の中で注意し、治療しておく事が発病の予防につながる。








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