洗髪  洗顔  耳、鼻  口腔  爪
洗髪  ベッドのヘッドボードを取り外し、頭部から肩のあたりまでビニールシートを敷いておき、洗髪器をセットする。湯温は心持ちぬるめが良いようだ。
 自分が理美容院で洗ってもらった要領で、特に後頭部はていねいに洗う。出来れば二度洗いをする。オールインワンタイプのシャンプーは時間と湯量が少なくてすむ。
 乾いたタオルで拭き取り、ドライヤーで手早く乾かす。冬季は寒く感じるので室温を少し上げておく。
 セット位置、方法は器具によって異なります。
洗顔  適温の蒸しタオル(洗面器などにお湯を用意しタオルを絞ってもよい)で顔の中心から外へ拭いていく。特に鼻、眼、口の周辺はていねいに。タオルを取り替えてもう一度。
 空気が乾燥している時はクリームやオイル等の保護剤を薄く塗っておく。
 蒸しタオルを簡単に作るにはたたんで適度に濡らし、レンジ用ビニール袋かタッパーにいれて電子レンジで温める。
耳、鼻  耳 耳かきで掃除をする。奥が見えにくいときはペンライトで照らす。後は綿棒にオイルを薄く含ませて清拭する。
 湿らせた綿棒で鼻腔を清掃し、鼻毛も調整する。
 耳掃除は、不意に顔を動かすことが有るので要注意
口腔  歯磨き粉(練り歯磨き)を使うことができない場合です。
市販の液体歯磨き、口腔殺菌液(病院ではイソジンを使用していた)を少し薄めて歯ブラシ(小児用)に含ませて歯と歯茎を軽く磨きます。
 とくに歯裏は磨きにくいですが(口を閉じてしまう)根気良く磨きます。歯茎から血が出ることがありますが、毎日軽く磨いているとたいてい出なくなります。強く磨きすぎると傷つけることがあるので要注意。
 次に上顎内と舌も舌ブラシで綺麗にします。手入れを怠ると舌苔がひどくなることがあります。舌ブラシが入手しにくいときは口腔ケア用スポンジブラシを使います。
 気管切開している場合などは吸引機で唾液などを吸い取ります。後は必ずリップクリームを塗っておきます。
 歯磨きは脳に刺激を与え、機能回復などの一助になるともいわれています。
 イソジンは連続使用すると歯の色が茶色になる。
 舌ブラシは薬店でたまに売っている(商品名舌クリーナー、メーカーはエビス)
スポンジブラシ(トゥースエッテ)の代わりに割り箸にガーゼを巻きつけても使える。
 切ることに特別な方法はありません。深爪をしないように・・・。足の爪は放っておくと皮膚に食い込んだりしますので要注意です。爪の色も健康状態を表します。
便処置  剃顔  清拭
便処置(大)  シャワーボトルにぬるま湯を入れたものを用意する。
 介護用手袋をしておしめカバーを開き、シートオムツも開く。尿パッドを開いて局所に付着した便をテイッシュで拭き取り、尿パッドの便のついたところにに置くと、手袋に便が付きにくい。身体を横向きにさせて尿パッドを抜き取る。
 シャワーボトルで綺麗に洗い身体を元の上向きにして股周辺を同様に洗う。 新しいシートおむつに尿パッドをセットしておき、身体を横向きにさせる。元のシートおむつを畳み込んで身体の下に押し込み、新しくセットして用意したおむつを敷く。この時、前のシートおむつが残っている分だけ丸めて敷きこむ。
 身体を反対に向けて元のシートおむつを抜き取り、新しい方を広げる。おむつ全体を身体にフイットさせておむつカバーを閉じる。
 汚れて取り除いたおむつを置くため、床に古新聞を広げておくこと。
 お尻は温度に敏感なのでお湯は必ずぬるめにする。洗った後はお尻全体を必ず乾燥すること。怠るとかぶれの原因になる。
 ヘアドライヤーを使うと早く乾燥することができるが肌荒れややけどの恐れ有り。天花粉やパウダースプレイなどもあまり使わない方が良いようだ。製品によっては肌に合わずかぶれたりすることも有る。
 汚物を置いた新聞紙は丸めて汚物入れへ。
便処置(小)  基本的には前掲と同じだが、シートおむつまで漏れていなければ、お湯で洗わずに蒸しタオルで拭くだけにして、尿パッドの取り替えだけで済む。  蒸しタオルの温度に注意。タオルはたたんで使い、拭くたびに新しいところを広げて拭く。清潔にすることと尿焼け(肌が黒ずむ)を防ぐ。肌を乾燥させることを忘れないで。
剃顔  安全カミソリがお勧め。顔を蒸したり石鹸などが使えないときはクリームかベビーオイルを塗って剃ると良。 ついでに鼻毛や眉も揃えます。
清拭  部屋の温度を高めにしておく。
 バケツか洗面器にお湯(熱め)を入れ市販の清拭剤を入れる。顔、首、両腕を拭く(冬季は大腿部、足も先に拭く)。
 着物を脱がせて(取り除かず敷いたままで)胸、脇、背中を拭く。大腿部、足も拭き(指の間も忘れず)、股間を清拭する。
 新しい着物の片袖を通して、身体を横向きにして前の着物を身体の下に押し込み新しい着物も押し込む。身体を反転させ前の着物を取り除き新しい方を引き出し残りの片袖を通す。
 この行程でおむつも事前にセッテイングしておき同時に替える。
 タオルは二枚以上用意し、二度拭きが望ましい。
 身体をよく点検すること。脇、股間等密着しやすい所はよく乾燥させること。
 冬季などは気化熱も考慮して手早く作業する。着物の形式により着せ替えの手順は異なります。
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