身体部位に関すること
項目 雑記 記録時期
お腹  7日に緊急入院させるはめになってしまいました。腸の動きが悪くなり、便秘状態が悪化したようです。過去に経験しなかった事件でした。
  1. なんとなく機嫌が悪い
  2. 排便少なく、少し固い
  3. お腹を押さえると少し固い
  4. 聴診器で腸の音が聞こえない
  5. 発熱が少し有り、元気が無い
  6. お腹全体が押さえると固い
  7. 尿量が少ない
  8. 気管切開部に吐しゃ物が混じる
  9. 熱が高く、血圧上昇、脈拍増大、吐しゃ激しい
 結果、入院。X線検査、血液検査により軽い肺炎と血小板の半減がみられたそうです。
 本人に聞くことが出来ない。本人が訴えることが出来ない中で如何に早く見極めて対応するかが、在宅介護の上で常時私達に与えられた課題です。( 00/05/09 )

お腹の音
 聴診器でお腹の音を聴いてみましょう(私は医師ではないので、個々の例についてはかかりつけの医師や看護婦さんに教えてもらって下さい。)
  1. グルグルやキューキュー、ゴロゴロなど色々な音が聞こえます。音域が広くボリューム感のある場合は良好なようです。
  2. 音が殆どしない。プツプツ、キュッキュッなど音が高く金属的で短い、は要注意
  3. みぞおち、おへそのやや下の左右が聴診器を当てる3大ポイントのようです。
( 00/05/09 )
 眼球そのものの機能は失われてはいませんが、見たモノを追尾するとか光量を調整する能力も今のところ無く、判断する能力は勿論ありません。そのため、目に障害が発生する恐れがあります。
  1. 眼球の乾燥
    • 瞼を完全に閉じないで眠る
    • 瞬きが少ない
    • 眼球の動作範囲が狭い
  2. 目に強い光線(網膜にダメージを与える)
    • 外出時はサングラス
    • 療養室に直射光線を入れない(特に顔)
  3. 涙焼け
    • 目元や目尻に涙の形が黒くつく(湿綿で清拭)
  4. 眼球の付着物
    • 小さなゴミのようなものが付着する(月に一度眼科医に取り除いてもらっています)
  5. 熱発によるもの
    • 高熱や微熱が続いているとき
などがあります。現在は医師の処方に基づいて目薬を一日4回点眼しています。
 目の状態が悪くなったりすると顔相も変わってしまい、看ている者も辛いものがあります。少しでも元気だった頃の顔を見ていたいものです。
( 00/11/24 )
口腔  唇のケアで感じたこと。していること。
  • 何が原因なのか解りませんが、歯軋りをしたり、唇を噛んでしまいます。繰り返し噛むので今では唇も変形してしまいました。何かのストレスを感じてそうするのでしょうが・・・
    • 不快、負担の少ない体交の状態
    • 室温や湿度の管理
  • 唇をなめることが出来ないので必ずリップクリームを塗ってやります。
    • 乾燥からヒビが出来たりしやすい
    • 唇が乾いていたり汚れていると惨めな顔になってしまいます。少しでも良い表情でいて欲しいものです。
 唾液の除去について
  • 口の中に唾液が貯まると気管にも流れ込み、咳込んで気管切開部(カニューレ)から噴出したり、粘ると痰切れが悪くなり呼吸がし難くなります。
    • マメに吸引してやるように心がける(馴れれば呼吸音で状態をある程度把握できます)
    • 体交やオシメ交換をする前とした後は必ず吸引する(口の中に貯まっている場合があるので流れ出さないうちに吸引してしまうことと、身体を動かすことで気管の奥などに貯まったり、引っかかっていたのが出て来ることが多い)
    • 上顎に雑菌の繁殖によって黄色味を帯びた粘膜が付着することがあります。市販の液体歯磨きやうがい薬を歯ブラシにつけて軽くブラッシングして取り除きます。(終了時、作業中に出た唾液や洗浄した液は吸引します)
    • 鼻腔にも流れ込むことがあり、鼻の穴から見て濡れていたり、溢れる場合は直接鼻腔から吸引、又は喉チンコの裏の部分にカテーテル(吸引チューブ)を射し込んで吸引しています。
( 00/12/04 )
床ずれ  年齢が若いせいか背中や後頭部にはまだ出来たことがありません。ただし、左半身の体温(皮膚温)が低く、特に足は冷たくなり、かかとやスネの部分に圧迫があると黒いあざのような状態が発生します。
  • 体交の度に点検する
  • 圧迫しそうな部分には緩衝材(バスタオル、スポンジ枕、丸めた毛布など)を用いて保護します
  • 青あざの程度が軽ければ周辺を軽くマッサージして、市販薬のヘパリン類似物質(商品名、ライオンのメデイナースHPゲル)を塗っています。(他のメーカーからも色々販売されています。)
  • 血行が悪くなると出来やすいものです。皮膚マッサージはマメにするように心がけています
  • 作らないための努力と早期発見の観察が基本です。
在宅介護中に水ぶくれになるような床ずれが出来たことがないので、出来てしまった時の処置方法は未経験です。
( 00/12/15 )
( 00/12/15 )
ただれ お尻は尿や便の影響でただれやすいものです。体調の影響は尿や便の質にも現れるようで、体調が良くないと皮膚をただれさせる成分が多い排泄物になるようです。
  • 注意点
    1. 規則的な便通が無かった後の排便時。
    2. 便秘解消直後の排便時。
    3. 軟便、下痢時。
    4. 尿量過多時。
    5. 発熱時。
  • 予防、手当て
    1. 介護スケジュールにとらわれずに状況に応じてオシメの点検や交換を行う。
    2. オシメ交換時に清拭又は洗浄を行い、よく乾燥させ清潔を保つ。
    3. 予測できそうな場合は事前にベビーオイル、ワセリンなどを塗布しておく。
    4. 普段に皮膚マッサージを心がける。
    5. ただれてしまったら早急に医師の指示を仰ぎ処置を施す。
 胃ろうによる栄養剤の投与のみなので、食べ物の変化による排泄物の変化というようなことはありません。それでもただれる時とただれない時があります。絶えず注意を心がけていますが度々起こしてしまいます。ひどくならないように、そして早く改善治癒させることが大切です。
( 00/12/15 )
拘縮  意識障害者には切り離せない難題です。関節が硬くなり動きにくくなることを防ぐ又は遅らせるには根気良くリハビリをしてやる以外に方法はないようです。拘縮は手足などの末端から始まり、手足首、肘や膝、肩の付け根や大腿部に起きて首にも及ぶようです。
  • とにかくマメに動かしてやることです。(体交時、おしめ交換時、入浴中等々)
  • 入浴前に関節を動かしてやると血行不良の改善にもなるようです。
  • 痛がっても心を鬼にしてリハビリをすること。ただし、可動範囲を越える過度なことは避けます。(動く範囲が狭まると着衣の脱着に不自由を来たしますし、見た目にも手足が健常者の自然な状態とは異なりますので痛々しく感じてしまいます。)
  • リハビリを続けることで、もしも、意識障害の回復の可能性が万分の一でも有る場合、万分の二になるかもしれません。
  • 緊張を強いる体位や環境条件を緩和する(無理な姿勢、温湿度、身体の傷や汚れ、熟睡眠の妨害など)
  • 1日1回は全身リハビリをする(ただし、体調に発熱やむくみ、便秘、血圧異常などがみられる時は医師に相談して指示を仰ぐ)
 リハビリはされる側に回復しようという意識が有るか無いかによって効果が大きく左右されるもののようですが、意識障害者の場合は、例えがあまり良くありませんが機械のようなものと思います。どんな新品の機械でも動かさなければ錆付いたり部品同志の相性が馴染みません。誰かが愛着を持ち上手に動かしてやることで本来の機能を発揮します。即ち第三者の心と手が必要なのだと思っています。(01/06/30)
(01/06/30)
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