胃ろう

胃ろう  胃に直接栄養剤を流し込むチューブです。(この栄養剤のことを私達夫婦は御飯と呼んでいます)
病状の悪かった初期は口から、少し安定してからは鼻からカテーテル(チューブ)を挿入してありましたが交換の度に出血がひどく現在の胃ろうに変えました。
 身体に合ったボタン式のものが無く、10cmくらいの長さのチューブが身体から出ています。当初医師の説明では年一回の交換でOKとのことでしたが、チューブの汚れや変形の度合いが大きく、2004年の1月以降6ヶ月ごとに交換することになりました。
  1. 肉芽(にくげ)
    • チューブの周りに柔らかい盛り上がりが出来、大きくなったり引っ込んだりしています。
毎日イソジンによる消毒と患部に当てるガーゼが肉芽にくっつかないように注意を払っています。また、出来るだけチューブが肉芽を圧迫刺激をしないような位置にテープで固定したりもしていますが、これに伴なってテープかぶれという新たな問題も発生しています。(01/06/14)(03/06/19追記)
胃ろうに関するホームページ http://www.peg.or.jp/ が参考になります。

イソジンの消毒と患部に当てるガーゼは医師の医療改善方針に伴い現在は実施していません。
(この件の参考ホームページ
 (新しい創傷治療)(04/11/06追記)
(01/06/14)

追記
(03/06/19)

追記
(04/11
胃ろうについて
(03/06/19記載 03/12/01追記 04/07/24追記 04/09/28追記)
左画像はKYOKOが装着していたカテーテルです。
(茶色に濃く変色している部分はスケールが固着)

 ここでいうスケールとは栄養剤(エンシュア)に胃液などの分泌物が混ざりチューブ内に付着したものです。
(正式名称は知りません)。
 前回の入れ替えは02年の10月でしたが左画像のようにチューブの汚れが顕著になり、7ヶ月余で交換することになりました。(前回は一年使用)
  1. 雑菌の繁殖など、感染症が懸念されること
  2. 体外側および体内側にスケールが固着して流れが悪いこと
  3. チューブそのものが変形してきたこと
が主な理由です。
今回も前回と同じ方法(内視鏡で確認しながら口腔、食道経由での装着)で経口装着となりました。その理由は・・・・
  1. 以前に腹部外部からの装着手術を試みていただきましたが、腹部と胃壁部がうまく融合せず、腹膜炎になりかかるというアクシデントがありました。
  2. ボタン式のペグが体形に合わないため従来同様チューブ式になりました。

今後の問題点もあります。

  • 食道が大変細くなっているため、胃カメラやカテーテル本体を通過させることが困難になってきている
  • そのため喉や食道に損傷が起きやすく、出血が多い。
  • 腹部外部からの装着を再度試みる場合には、以前のこともあるので具体的な再検討が必要とのこと
  • 03年6月に交換しましたが、その後の経過で汚れと変形が顕著なので今後は6ヶ月ごとに交換することになりました。(03/12/01追記)
胃ろうについて(その2)
(04/07/24追記)
2004年1月19日に交換手術を行いました。
手術の方法は前回、前々回と同様でした。
 取り外したものです。(2003/06〜2004/01迄、使用期間6ヶ月)
中央ストッパーより右側が体外です。時間が経ってから撮影したので少し黒くなっています。体内側の部分は色が黄色味を帯びている程度でした。
以下の画像は1月19日に取り換え後6ヶ月を経過したものです。
 これはエンシュアなどの栄養剤(食事)を点滴注入後(食後)酢水を注入してチューブ内を満たしておく方法を取り入れた結果です。
その効果は・・・・
  1. 残渣物が付着しにくい(5ヶ月を経過する頃はやや付着しやすくなったがチューブを揉むとすぐに取れた)
  2. かび状菌が増殖しにくいようで、わざとチューブの付着物を除去せず3〜4日放置してみたが大きな変化は見られなかった。
  3. 6ヶ月近くになるとチューブの黄変は顕著だが付着物の増殖や変形などは特に見当たらない。
 この酢水の注入について詳しい内容はこちら(ペグドクターズネットワーク)
胃ろうについて(その3)
(04/09/28追記)
2004年9月28日に交換手術を行いました。
手術の方法は、腹部皮下の状態が良さそうなので外部からの脱装着となり、良好に終わったとのことでした。
 酢水の注入を続け、8ヶ月余(1/19〜9/28)使用したもので、体内側の変色したように見えるのは残渣の付着によるものです。

 体外側は
胃ろうについて(その2)の下部画像と大差はありませんでしたが、半年を経過したあたりからは残渣が付着しやすくなりました。
   体内側です。顕著な黄変や硬化、変形は見られませんでした。

 
 酢水注入の導入によってカテーテル(チューブ)の汚れや変形、硬化などの諸問題は軽減することが出来ました。全ての胃ろう造設者の方々に全く同様の結果が得られるとは思いませんが、試行する価値は十分にあると思います。
 PEGの使用期間(
メーカーや医師は概ね6ヶ月を一つの目安にしているようです)や管理方法を担当医師とご相談されることをお奨めします。

交換後に病院からこのようなカードが渡されました。
気管カニューレ
気管カニューレ  当初から使用していた金属カニューレ(下欄参照)から樹脂製でカフ及びサクションチューブ付き(二重管タイプ)のものに04/10/22から変更することになりました。

製品名 ブルーラインウルトラ・サクションエイド(二重管)
販売元 スミスメディカル・ジャパン(株)

変更の主な目的は・・・・
  1. 口腔内分泌物(主に唾液)の気管への流入を阻止すること
  2. 上記の流れ込みによる咳き込みの低減が図れる
  3. 口腔及び気管の吸引回数を低減できること
  4. カニューレ本体の交換が月に一度で済むこと
新しく使用するタイプの特徴は・・・・
  1. 使用期間30日の使い捨て(月に一度往診又は通院時に医師が交換する)
  2. 気道の肺側と口腔側をバルーンで遮断できる
  3. 口腔側気道の吸引はサクションチューブで行う(低圧持続吸引も可能)
  4. 二重筒式なので内管のみ毎日洗浄交換する
(04/10/23)
(04/10/23)
樹脂製気管カニューレの装着顛末
2004年10月に従来の金属カニューレから変更したその後の状況です。

この画像はKYOKOが使用済みのものを撮影
初回装着はサイズが大き過ぎ、切開部に負担がかかりました。
  1. 太さ圧迫による腫れと肉芽の発生
  2. パイプが長過ぎて気道壁に強く接触する
  3. 上記2の影響で気道壁に傷が付き出血
  4. パイプの気道壁接触によりカテーテル挿入が困難
 などにより2回目の交換時から1サイズ小さいものに変更になりました。
その後は・・・
  • 気道壁の損傷は改善される
  • 切開部の腫れと肉芽は改善の方向へ
  • 気道壁の接触度合が緩和、吸引カテーテル挿入がスムーズに
以上 (04/12/25)現在の状況です。
上画像はサクションチューブからの吸引用器具です。

 風船のしぼむ時の力を利用して低圧で吸引します。
痰(というより唾液)が溜まっている時は徐々に吸引し、痰が無ければ当然通気しますので風船はしぼんでしまいます。

 ◎樹脂製で貯痰ビンのみ取り外して洗浄します。
 ◎停電時などの応急的吸引にも使えます。
   (住友ベークライト製 SBバック低圧用)
 現在このカニューレに気道湿度を保ち、痰の凝固を緩和するため「人工鼻・ファーマトラック(スエーデン製)」の装着もしています。
(医師の処方、医療保険対象)

 注意点は呼気による水分がフィルターに吸着して通気量が低下するので時々よく振って脱水しなければなりません。
 24時間で取り換え、再使用禁止。
金属カニューレとはこのようなものです。
内筒と外筒の二点で構成されています

左画像の上側が外筒、下側が内筒です
着用時は外筒に内筒をセット(挿入)して使用します。

右画像のようにサイズが刻印されていて医師が選定します。
この画像のものはKYOKOが6年間使用していたものでメッキも剥がれていてかなり傷んでいます。
使用前に煮沸消毒をします。医師の指導に従って一日で交換しています。そのため最低二個が必要です。
使用後は直ちに洗浄するかジアミトール水に含浸し、使用直前に洗浄、煮沸消毒をします。
内筒の汚れが大きい時は内筒を取り出し洗浄消毒をして戻します。この場合、もう一組の方の内筒を代用したほうが手っ取り早く時間ロスを発生させません。
固定のための紐は指一本が通るくらいの隙間を開けて結びます。この紐も使用後はジアミトール水に含浸し、水洗後乾燥させて使用します。
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