寝装機器や用具
介護用ベッド  ベッドの機能は電動3モータータイプを使用しています。平均2時間おきのおむつ交換や体位変換、リハビリなどの作業に介助者の体格、体力に応じて早く、少しでも楽に、そして作業をしながらでも自由に変化をさせることが可能です。
 ベッドの足にはキャスターを取り付けています。市販されているベッドの重量は概ね70KG〜100KGあり、一度据えてしまうとチョットやソットでは動かせなくなります。掃除をしたり家具などの配置替え時に有効です。ただし、キャスター付きは課税対象になるので、キヤスター無しで購入し、別途キャスターだけを購入しました。
マットレス  我が家の場合、本人の意思で身体を動かすことが出来ません。床ずれを防ぐために概ね2時間ごとに身体の向きを替えます。そこで、床ずれ防止用のエアーマット(後述)を併用しています。このためマットレスはシンプルなもので充分です。

 07年夏頃から既存のマット上に艇反発ウレタンマット(一般市販品・購入価格約6千円)を使っています。それに伴い、エアーマットレスの使用を中止していますが、床ずれなどの問題も無く今日に至っています。
エアーマットレス  重要な器具です。床ずれを予防軽減するには不可欠といっても過言ではありません。色々なタイプが市販されていますが、一長一短です。電気代などのランニングコストも大きなポイントです。
 もう一つはマット自体の温度です。機能の性質上空気を取り入れて膨らませている訳ですから、その部屋の室温に近いものになります。とくに冬季は気をつける必要があり、メーカーなどでは電気毛布との併用を薦めているようです。しかし、かけ毛布では背中部分への影響力は少なく、エアー噴出タイプの場合、敷き毛布はその下に敷くのが良いかもしれません。
 波動効果のあるものは船酔いのような症状を誘発することがあるそうです。
シーツ  シーツは2種類用意します。
 一つはマットをスッポリ包む大きいシーツです。防菌、抗菌、防臭等など色々なのが市販されていますが、その機能に頼らずまめに交換することです。寝具店で売られているもので充分です。ただし、サイズは必ずセミダブル以上の大きさにしておかないとマットとエアーマットを一緒に折り込めません。
 もう一つは万一漏れたときのために敷いておく、腰部分用の防水シートです。これは色々考えてみましたが介護用で販売されているものが良いようです。
 単に頭を乗せるだけではありません。頭も床ずれになることがあります。
 寝具の特売などで、中身が発泡ビーズまたはパイプビーズのもので、これらの枕は内容量の増減をして調整もし易く、洗濯機に入る大きさであれば丸洗いもできます。
 枕には必ずタオルをまいておきます。髪の毛が付着しやすく飛び散りにくいため、却って衛生的で掃除も楽です。
かけ具  薄くて軽いものが良いようです。冬季は毛布を二枚重ねています。夏季はタオルケットを使っています。気温が下がりやすい時期には小さめの毛布を足元に重ねがけしています。我が家ではフトンを使用していません。
ねまき  市販されているものは種類も多数あり迷うほどです。我が家ではゆかたタイプのものを使用しています。
 パジャマタイプは介護用の物でも着せ替えが双方ともに結構大変なので最も単純なものにしました。おむつを取り替えたり、着せ替えたりするときに簡単で容易です。そして、すべて妻の自作品です。自作するときの大きなポイントは布の継ぎ目を脇にもってくることです。背中で縫い合わせるとどうしても段ができるので最悪の場合、床ずれの一因にもなりかねません。生地を買ってきて一味違うねまきにしてあげましょう。寝たままの人にもささやかなオシャレを・・・。
体交用品  自分の意思で身体を動かせない人にとって床ずれは怖いものです。ひどくなると感染症などにより生命にかかわります。定期的に身体の向きを替えて圧迫から開放することが必要です。
 身体を右や左にかえ保持する長さ1メートルくらいの円筒状の「体交まくら」と呼ばれるものが良いようです。三角や台形のものもありますが、身体の下に押し込む時に、円筒は方向性が無いので作業が簡単です。勿論中身はビーズのものが調整がし易くて良いです。
 その他に、長期の寝たきりになると特に手足の硬縮がすすみやすく、その補完のためにいろいろな「まくら」が必要です。そこで前述のスーパーで買って来たまくらを加工したりして、身体の状態や症状にあわせます。市販の介護専門用品の数分の一の費用ですみます。なによりも身体に合ったものを使うことは、ストレスを少しでも増やさないことにつながります。
 ビーズの中身が余ったら捨てないで残しておきます。ビーズの欠点は長く使っていると痩せてくるので、適量になるよう補給します。
 とにかく、身体の圧迫部分を減らす事、通気をはかり、ムレないようにすることが大切です。
気がつきにくい必需品や有れば便利なもの
ビデオカメラ モニター出力端子(ビデオ端子)を利用して、テレビと接続すれば離れた部屋からも状況を看視できます。
ラジカセ・ステレオ類 音楽やニュースを聞かせます
ホワイトボード、コルクボード 大切なことをメモをしたり、写真やカード、資料などをピンアップします。必需品といえます
3段プラスチック抽斗  ホームセンターなどで売っているもの。医薬品や関連用品(カット綿、ガーゼ、鋏、etc)を収納します。汚れたら丸洗いできます。同じ物を二つ買えば4段〜6段に組替えしたりできます。
トレー、ポット(アルコール綿などを入れる)類  ¥100ショップで色々なものがあります。
 ポット類の注意点は100℃に耐えられるものや、消毒アルコールに強い物を選ぶことです。耐熱温度の表示はたいてい商品の裏に有ります。ジャムの空き瓶なども活用します。
照明スタンド  ベッドサイドに取り付けられるクリップ又はバインド式のもの。常夜灯として使用するため電球は消費電力の少ない蛍光球がベスト。
扇風機や換気扇  エアコンの補助(空気をかき混ぜるため)として利用します。扇風機やエアコンの風を直接身体に当てることは避けます。>
温湿度計  部屋の気温や湿度の様子を知ることができ、空調管理に役立ちます。設置する場所はエアコンなどの風が直接当たらない位置で、ベッドの平均高さとほぼ同じ高さにします。そうすれば寝ている人が感じている温湿度に近い条件になります。
電話機  介護作業のさなかによくかかってきたりするものです。ベッドの近くに有ればなにかと便利です。コードレス式がより便利に使えます。
蓋つきポリバケツ  使用済みのオシメ入れです。容量は10Lくらいのもので、中にペール用のビニール袋を装填しておきます。場所もあまりとらず、後の処理も楽です。
スプレー消臭剤  上記バケツ内の消臭用です。「ファブリーズ(商品名)」は意外と効果あり。
直付け天井灯  ペンダント(ぶらさがり)タイプは埃が笠の部分にたまりやすく、また位置も低いのでなにかと邪魔になることがあります。
 陰気さ解消と作業性から少し明かるい目の器具が良いです。
煮沸器  器具や容器を消毒します。我が家では蒸し器が一番適当だったので、簾をはずしてそれを使っています。普通のナベでもかまいません。
血圧計・聴診器  電池式手首測定型を使っています。脈拍も同時に記録してくれます。聴診器は看護師さんに聴き方やその状態の症状を教えてもらっておくと調子のおかしそうなときに自分で早めに予備確認することも可能です。
介護記録  体温、血圧、脈拍、尿便回数又は量、天候、温湿度、特記事項などを一覧にした表を状況に合わせて自作します。本(日記帳タイプ)形式で出版されていますが、使いにくいものが多く、自作がBESTです。グラフ形式は一目で経過がわかりやすく、記帳も簡単です。我が家では6,15,21時の3回測定しています。これは大切な記録で、介護カルテとなります。
(参考ページはこちら)
エアコン 体温の調節機能がうまく働かないので、気温が上がると熱を出し、下がると手足が氷のように冷たくなってしまいます。出来るだけ気候にならすようにして、エアコンに頼らないようにしています。夏時には除湿機能が汗疹やおむつかぶれを緩和してくれます。
空気清浄器  冬季、閉めきった部屋には脱脂綿やテイッシュペーパーの粉塵が舞い散りやすく、気管切開している人には大敵です。それに薬品や尿などの匂いも取り除いてくれまし、除菌するものもあります。。イオン式やフアン強制式などがありますが、効果が早いのは強制式です。ランニングコストはイオン式が勝りますが、最近は状況に応じて能力を自動的に変える省エネタイプ(3W〜50W可変)があります。
加湿器 冬季空気の乾燥を抑えます。加熱式や超音波式があります。我が家では療養室に洗濯物を干したりして調節もします。見舞いに来てくれた人に洗濯物ブラブラなどの失礼にならぬように心がけて干しています。
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