は行の用語

配合餌 箱巣 羽切り ペアリング ヒナ毛 ひとり餌 ブランコ ブリーダー
フゴ ペットショップ ペットロス ペレット 放鳥 抱卵 保温 ボレー粉

 

配合餌=はいごうえさ

 小鳥用に各種の穀物を配合した餌のこと。市販のものではヒエ・アワ・キビ・カナリアシードの4種類を含むものが多いが、その配合比率は一定しない。文鳥用のものには、その他に米や麦類などを配合したものがある。

 このての話はきりがないので、それほどこだわらなくて良いと個人的には思うのだが、あまり100円ショップで売られているような怪しいムキ餌を与えるのはやめた方が良いと思う。

『文鳥問題』3『文鳥問題』9

 

箱巣=はこす

 木製の巣箱。横長の長方形のものが文鳥用として市販されており、繁殖の際に用いる。

 繁殖の際につぼ巣を用いるか箱巣を用いるかも意見がわかれる。それぞれ一長一短があり、結論的にはどちらでも良いと思う。

『文鳥の飼い方育て方』

 

羽切り=はねきり
翼の風切り羽を切り、飛翔能力を抑制すること。

 基本的に文鳥の羽を切る必要はない。しかし室内を飛びまわり衝突の危険のある場合など、その必要が生じてくる。文鳥の場合は切っても痛みはないものと思われるので、柔軟に考えて良いだろう。

『文鳥の飼い方育て方』

 

ペアリング
オスとメスを夫婦として同居させること。

 文鳥には気が強い個体が多いので、オスとメスでも気の合わない同士はひどくケンカをする。したがってペアリングは慎重でなければならず、一般的に気が合うかどうかお見合いなどしてみたりする。
 しかし自分の飼っている文鳥に嫁なり婿なりをお店で買う場合、お見合いなどしても意味があるとは思えない。慣れない場所で数十分程度のお見合いなどしても、落着かないだけで相性などよくわからない。それより、妙なペットショップに安易に連れていって、病原菌をもらってしまったらたまらない。
 嫁なり婿なりがどんな性格かは飼主が観察すればある程度わかることで、意地悪ではなさそうな文鳥を買ってきて、それでうまくいかなければ「自分の文鳥」の方に問題があると素直に認めねばならない。しかし、こちら(「自分の文鳥」)は取りかえるわけにはいかないので、気長に考えるしかないと思う。

『文鳥の飼い方育て方』

 

ヒナ毛=ひなげ

 ヒナ段階でのフワフワした羽毛のこと。原種や桜文鳥ではほぼ全身灰色、白文鳥は白色で、背中の一部のみが灰色をしている。

 ヒナ毛の段階で成鳥の姿を正確に予想することは難しい。しかし白文鳥のヒナであれば、尾や翼に黒い羽がなく、背中の灰色部分も少ないものは、ほぼ純白になると考えて良いし、桜文鳥のヒナと言いながら、頬の羽毛が白く、尾や翼に白い羽が見られるものは、ゴマ塩的な姿になる可能性が考えられる。
 ヒナ毛は水分を吸い取ってしまうので、大人の羽毛にはえ変わるまでは、寒い所での水浴びは避けるべきだ。

 

 

ひとり餌=ひとりえ

 孵化後1ヶ月ほどして、自分でエサが食べられるようになること。

 個体差があって、特に人間が差し餌で育てた手乗り文鳥には、なかなか親離れしないものもいる。普通は放っておいても粒エサに興味を持ち、自然に自分で食べるようになるが、あまり長期間その傾向がなければ、差し餌の間隔をあけるなどして自立を促した方が良いだろう。

『文鳥の飼い方育て方』『文鳥問題』18

 

ブランコ
鳥カゴの中に設置する遊戯道具の1つ。プラスチック製が主流。

 小鳥の遊戯道具はインコ用のものが多く、ほとんど文鳥には適さない。しかしブランコは行動派の文鳥向きで、グラグラ揺らして楽しむものが多い。
 ただし、好奇心の固まりである生後半年を過ぎてから設置すると、警戒したり恐怖を感じてしまうことがあるので注意が必要となる。

『文鳥の飼い方育て方』

 

ブリーダー
文鳥を繁殖し販売して何らかの収入を得ている人。繁殖家。

 日本では趣味と実益を兼ねた副職として、自宅の禽舎(鳥小屋)で飼育、繁殖をおこなう人が多いようだ。一般に区別があいまいだが、生産性を追求すべき商売の側面がある小鳥のブリーダーは、基本的に一般家庭での鳥カゴ飼育とは立場が違い、安易に同一視するのは不適当だ。
 ブリーダーたちがいい加減なことをしていると、文鳥の品質が下がり評判が下がってしまうので、本来重大な責任があるはずだが、特別品質を管理するシステムはないらしいのには不安を感じないでもない。「自分の趣味」の余りものを市場に垂れ流すような、昔の「鳥屋」的感覚が一部に残っていると困ってしまう。本来は素晴らしい文鳥を「つくって」同好の士に分かち与えるのがブリーダーというものだろう。

 

 

フゴ

 ワラ製のおひつ(フタのついた円型の入れ物)。文鳥をヒナを餌付けする際の入れ物として用いる。フンゴとも呼ばれる。

 それほど高いものではないが(1000円以下)、二度、三度と使う予定がなければ、買う必要はないだろう。

『文鳥の飼い方育て方』

 

ペットショップ
文鳥を含むペット、つまり愛玩動物を扱う小売店。

 いろいろだが、店員が動物の飼育について熟知していることはまれで、はなはだ怪しい気分につつまれてしまうケースの方が多い。虐待まがいの動物展示場といわれても仕方がないような店も残念ながら存在する。文鳥を選ぶ前に、ペットショップを選ぶ目が飼育者には求められる。

『文鳥学講座』3

 

ペットロス

 コンパニオンアニマル(人生の伴侶のような動物)ともいわれるペットが死んでしまうこと。そのショックから精神的に立ち直れない人もいる。

 はっきり言ってしまえば、この話題ではこのホームページを閲覧しない方が良い。管理人は人間を含めて生き物ば必ず死ぬものであり、いつまでも嘆き悲しむのはおかしいと考えている。ペットに飼主が自分自身を重ね合わせ、その死を自分が死んだように感じるのは、一面でペットの生命としての独立性を否定するような気もしてしまう。看取ってやるのも、その死を受け入れるのも飼主の責任ではなかろうか。
 しかし、愛する者親しい者の死を悲しく残念に思うのは当たり前なので、つらい時はやさしく話を聞いてくれるホームページにいくべきだろう。

『文鳥学講座』6

 

ペレット

 ここでは鳥用の人工飼料のこと。各種の穀物粉に栄養成分を加え、固形乾燥したもので、これのみで必要十分な栄養素が摂取できるとされている。

 健康で好き嫌いがない文鳥なら、これを用いなければならない理由は、文鳥側には何一つない。一部に過信があるようだが、文鳥に使用するには問題点も多く、注意深く扱うべきだと思う。
 薄弱な理由でやたらと礼賛する人が複数おり、一方でペレットに否定的な意見を見かけないので、このホームページではずいぶん徹底的に批判している。しかし、管理人自身は無用とは考えていない。
 ただ何となく新しそうで文鳥に良さそうだ、とか、特定の獣医さんが薦める、などという無邪気な安易さで、文鳥では10年以下の歴史しかなく、文鳥のために開発されたものでもない現状のペレットを、喜び勇んで使用するのは、常識的におかしな態度であることは指摘しなければならない。しっかり問題点も踏まえ、正しい知識を持った上で、使用したい人は使用すれば良い。

『文鳥問題』3その後『文鳥問題』8その後

 

放鳥=ほうちょう
 世間的には鳥を外に放すことで、飼鳥が外に逃げ出すことにも用いられるが、手乗り文鳥の場合、カゴから出して室内で遊ばせることを意味する。

 手乗り文鳥を室内で遊ばせる時は注意しなければならない。踏んづけてしまったり事故が起こりがちなのだ。またいくら慣れていても、窓が開いていると、本当に放鳥してしまうことになりかねない。
 外に逃げてしまうと、なかなか見つけ出すのは難しい。八方手をつくし発見できなかったら、誰か優しい人にめぐり合っていると考えてしまいたい。特に手乗り文鳥の場合は人間に近づいていくので、実際保護されるケースも多いのだ。

 

 

抱卵=ほうらん

 卵を温めること。文鳥の場合は16日間ほどで孵化し、その間オスとメスが交代で温める(手伝わないオスもいるらしい)

 文鳥のお腹には羽毛がないが、その部分の地肌を卵に当てて温める。また全体を温めるために数分に一度クチバシでくるくると卵をまわしたりしている。
 抱卵中は集中出来るように、なるべく飼主は近づかずにおきたい。

『文鳥の飼い方育て方』

 

保温=ほおん
 温度を温かく一定に保つこと。

 文鳥は東南アジア原産の小鳥なので、熱さより寒さに弱いとされている。それでも氷点下に下がるような場所で、1羽で巣もないような環境でさえなければ問題にはなりにくい。
 しかし、ヒナや病気の文鳥には低温は禁物なので、簡単な保温器くらいは用意しておいても良いかもしれない。

『文鳥の飼い方育て方』

 

ボレー粉=ぼれーこ

 牡蠣(カキ・ボレイ)の貝殻をあぶって砕いたもの。カルシウム補給などを目的とした文鳥の副食。

 ボレー粉はカルシウムなどのミネラル補給源と考えられているが、(前)胃にとどまり消化を助ける(歯のない鳥類には必須)砂ずり的な役割も果たしているのではないかと思う。その役割については否定的な獣医さんの見解(カルシウムの消化は早く胃にとどまらない)を目にした事があるが、ボレー粉のカルシウム成分は40%未満で、多くはガラス質であり消化しがたいのではなかろうか。
 市販のボレー粉についてはさまざまに言われており、特にその着色を気持ち悪く思う人は多い。合成着色料であっても直ちに健康に影響するとは断定できないが、例え天然の『葉緑素』であっても着色は本来無意味だ。外見より内実に注意する消費者が増えており、飼料会社も認識を改めるべきだろう。

『文鳥問題』3その後